JP3912035B2 - ヒートポンプ給湯機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は貯湯式のヒートポンプ給湯機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のヒートポンプ給湯機は特開昭60−164157号公報に示すようなものがある。図22は従来のヒートポンプ給湯機の構成図である。図22において、圧縮機1、冷媒対水熱交換器2、減圧装置3、蒸発器4からなる冷媒循環回路と、貯湯槽5、循環ポンプ6、冷媒対水熱交換器2、補助加熱器7を接続した給湯回路ならなり、圧縮機1より吐出された高温高圧の過熱ガス冷媒は冷媒対水熱交換器2に流入し、ここで循環ポンプ6から送られてきた水を加熱する。そして、凝縮液化した冷媒は減圧装置3で減圧され、蒸発器4に流入し、ここで大気熱を吸熱して蒸発ガス化し、圧縮機1に戻る。一方、冷媒対水熱交換器2で加熱された湯は貯湯槽5の上部に流入し、上から次第に貯湯されていく。そして、冷媒対水熱交換器2の入口水温が設定値に達すると給水温度検出手段8が検知し、圧縮機1によるヒートポンプ運転を停止して、補助加熱器7の単独運転に切り換えるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来例の構成では、沸き上げ運転時間の経過とともに貯湯槽5内の湯と水の接する部分で湯水混合層が生じ、その層は次第に拡大していく。図23は貯湯槽5内の湯の温度分布を示す。同図中において、T1は沸き上げ温度(高温湯)であり、T2は市水温度(低温湯)である。前述の湯水混合層は、高温湯と低温湯の熱伝導および対流により発生するものであり、高温湯から低温湯へ伝熱されその境界部分で高温湯は温度低下し、逆に低温湯は温度上昇する。従って、貯湯槽5の沸き上げ完了近くになると、冷媒対水熱交換器2に流入する給水温度は高くなるため、圧縮機1の吐出圧力は上昇して、モータの巻線温度の上昇など圧縮機1の耐久性が課題となってくる。
【0004】
図24は横軸に冷媒対水熱交換器2に流入する給水温度をとり、縦軸にその時の圧縮機1の吐出圧力をとって、給水温度に対する圧縮機1の吐出圧力の関係を示したグラフである。同図中の圧力Pは常用上限圧力であり、圧縮機1の耐久性を保証するためには、通常運転ではこの圧力以下で運転する必要がある。圧力Pの時の給水温度は同図中よりT3となる。また、有効な湯温の下限をTu(例えば45℃)とし、前述のT3とTuを図23に示す。同図の左側に示す貯湯槽5の断面図において、湯温T3以下の領域は沸き上げ可能な領域であり、Tu以上の領域は有効な湯として使用できる領域である。しかし、湯温T3とTuの間の領域(斜線の部分)は有効な湯として利用できない領域である。
【0005】
このように従来例の構成では、冷媒対水熱交換器2に流れる水温が低い状態で運転を停止せざるをえないので、貯湯槽5の下部が低温の水の状態で停止することになり、貯湯槽5の湯容量を有効に利用できない。そのため、貯湯熱量は減少し、給湯負荷を満足することができない。これを解決する方法の一つとして、貯湯槽5の容量を大きくすることが考えられる。しかし、この場合には、貯湯槽5の設置面積が大きくなり、設置の自由度が制限され、かつ、コストが高くなるという課題がある。また、他の方法として、ヒートポンプ運転を停止した後、補助加熱器7の単独運転で貯湯熱量を増加する方法がある。しかし、この場合には、ヒータなどで加熱するため、消費電力が大きくなり、効率が悪くなるという課題がある。
【0006】
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、圧縮機の異常温度上昇ならびに異常圧力上昇もなく、低消費電力量で貯湯槽の下部まで高温湯を貯湯し、湯容量を有効に利用可能としたヒートポンプ給湯機の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記従来の課題を解決するために、本発明のヒートポンプ給湯機は、貯湯槽全体が沸き上がる直前を検出する沸き上げ完了直前検出手段と、沸き上げ完了に近づいたことを検出したときに、能力可変な圧縮機の回転数を小さくするように制御する制御手段とを設けたものである。だから、沸き上げ完了に近づき、圧縮機の吐出圧力が上昇する場合に、加熱能力を落とすように制御し、吐出圧力を低く押さえるので、高温の給水温度まで給湯加熱運転が可能となるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、能力可変な圧縮機、冷媒対水熱交換器、減圧装置、蒸発器を順次接続した冷媒循環回路と、貯湯槽、循環ポンプ、前記冷媒対水熱交換器を順次接続した給湯回路と、前記循環ポンプが動作することで前記貯湯槽から前記冷媒対水熱交換器に送水される水の温度を検出する給水温度検出手段と、前記圧縮機の回転数を制御する制御手段とを備え、前記給水温度検出手段が、沸き上げ温度よりも低い温度である沸き上げ完了直前検出温度Thを検出すると、前記制御手段が、前記圧縮機の回転数を小さくするように制御することにより、沸き上げ完了に近づき、圧縮機の吐出圧力が上昇する場合に、加熱能力を落とすように制御し、吐出圧力を低く押さえ、高温の給水温度まで給湯加熱運転が可能となり、貯湯槽の湯容量を有効に利用できるものである。
【0009】
請求項2に記載の発明は、圧縮機の回転数の変更幅は外気温度を検出する外気温度検出手段から得た外気温度に応じて決定する制御手段を備えたことにより、外気温度に応じた最適な加熱能力の変更を行うので、貯湯槽の湯容量を有効に利用でき、かつ、効率の良い給湯加熱運転ができるものである。
【0010】
請求項3に記載の発明は、予め決められた複数の給水温度毎に前記圧縮機の回転数の変更を行う制御手段を備えたことにより、給水温度に応じた最適な加熱能力の変更を行うので、有効な湯として利用できない無駄な領域がより少なくなるため、貯湯槽の湯容量を有効に利用でき、かつ、効率の良い給湯加熱運転ができ
るものである。
【0011】
請求項4に記載の発明は、給水温度が高いほど圧縮機の回転数の変更幅を大きくした制御手段を備えたことにより、吐出圧力の上昇が大きい高給水温度時に圧縮機の回転数の変更量を大きくして吐出圧力を大きく低下させて給水温度に応じた最適な加熱能力の変更を行うので、貯湯槽の湯容量を有効に利用でき、かつ、効率の良い給湯加熱運転ができるものである。
【0012】
請求項5に記載の発明は、予め設定された時間間隔ごとに圧縮機の回転数の変更を行う制御手段を備えたことにより、沸き上げ完了直前時に最適な加熱能力の変更を行うので、貯湯槽の湯容量を有効に利用でき、かつ、効率の良い給湯加熱運転ができるものである。
【0013】
請求項6に記載の発明は、圧縮機の回転数の変更を行う時間間隔を沸き上げ完了に近づくほど小さくした制御手段を備えたことにより、沸き上げ完了に近づくほど吐出圧力の上昇が大きい時に圧縮機の回転数の変更を多くして吐出圧力を大きく低下させ、最適な加熱能力の変更を行うので、貯湯槽の湯容量を有効に利用でき、かつ、効率の良い給湯加熱運転ができるものである。
【0014】
請求項7に記載の発明は、沸き上げ完了直前検出手段として、流量調節弁を通過する流量が最大流量になった時に最大流量になっている時間を計測する時間計測手段を備えたことにより、沸き上げ流量が、所定の時間の間、最大になったことを検出して圧縮機の回転数の変更を行い、吐出圧力を低く押さえ、加熱運転を続けるので、高温の給水温度まで給湯加熱運転が可能となり、貯湯槽の湯容量を有効に利用できるものである。
【0015】
請求項8に記載の発明は、沸き上げ完了直前検出手段として吐出圧力検出手段を用い、設定された基準圧力になれば、圧縮機の回転数小さくするように制御する制御手段を備えたことにより、貯湯槽の湯容量を有効に利用でき、かつ、直接圧力で制御するので、圧縮機のより確実な耐久性の向上になるものである。
【0016】
請求項9に記載の発明は、沸き上げ完了直前検出手段として貯湯槽の下部温度を検出する貯湯槽温度検出手段を用い、所定の貯湯槽温度になれば、圧縮機の回転数小さくするように制御する制御手段を備えたことにより、貯湯槽の湯容量を有効に利用でき、かつ、直接貯湯槽の温度で制御するので、圧縮機のより確実な耐久性の向上になるものである。
【0017】
【実施例】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1のヒートポンプ給湯機の構成図、図2は同ヒートポンプ給湯機の運転時間に対する給湯運転の状態と圧縮機の回転数と吐出圧力と給水温度とを示すグラフ、図3は同ヒートポンプ給湯機の貯湯槽の温度分布を示す説明図である。なお、従来例で説明した図22と同じ構成部材には同一符号を用い説明を省略する。
【0018】
図1において、冷媒対水熱交換器2の水側出口に設けられた沸き上げ温度検出手段9からの信号で流量制御手段10は流量調整弁11の開度を制御して、冷媒対水熱交換器2の出口水温(沸き上げ温度)をほぼ一定に沸き上げる。また、制御手段12は、沸き上げ完了の直前を検出する沸き上げ完了直前検出手段13からの信号で、圧縮機1を駆動制御する圧縮機駆動手段14を制御するものであり、この圧縮機駆動手段14はインバータを有し、圧縮機1の能力を可変するものである。また、前記流量調整弁11としては、ステッピングモータで駆動する電動バルブなどがある。なお、沸き上げ完了直前検出手段13として、ここでは冷媒対水熱交換器2の水側入口水温である給水温度を検出する給水温度検出手段8を用いる。
【0019】
次に動作、作用について説明する。図2は横軸に運転時間をとり、縦軸に給湯運転の状態と圧縮機1の回転数と吐出圧力と給水温度とをとって、運転時間に対する給湯運転の状態と圧縮機1の回転数と吐出圧力と給水温度との関係を示したものである。従来例で説明したように、貯湯槽5の沸き上げ完了近くになると、冷媒対水熱交換器2に流入する給水温度は高くなる。つまり、冷媒対水熱交換器2に流入する水が前述した湯水混合層の部分になると、同図に示すように、運転時間とともに給水温度が上昇する。そして、沸き上げ完了直前検出手段13である給水温度検出手段8が(沸き上げ温度T1よりも低い温度である)沸き上げ完了直前検出温度Thを検出すると、制御手段12は、圧縮機駆動手段14に所定の回転数に対応する信号を送ることによって、圧縮機1の回転数を小さくして加熱能力を落とす。この時、吐出圧力はP1からP2に減少する。その後、運転時間の経過とともに給水温度が更に上昇し、それに従って吐出圧力が上昇する。そして、給水温度検出手段8が、常用上限圧力Pになる給水温度T3aを検出すると、圧縮機1を停止し、加熱運転を終了する。なお、同図中の太い点線は、圧縮機1の回転数の制御を行わない従来例の場合である。運転限界の給水温度がT3からT3aへと高くなり、運転範囲が大きくなることがわかる。
【0020】
図3は貯湯槽5内の湯の温度分布を示す。同図の左側に示す貯湯槽5の断面図において、湯温T3a以下の領域は沸き上げ可能な領域であり、Tu以上の領域は有効な湯として使用できる領域である。有効な湯として利用できない領域は図23で示した従来例の場合には湯温T3とTuの間の領域であったが、本実施例の場合は湯温T3aとTuの間の領域(斜線の部分)である。つまり、湯温T3とT3aの間の領域(点線による斜線の部分)が、本実施例によって、有効になった湯の領域である。
【0021】
以上のように、本実施例においては、能力可変な圧縮機、冷媒対水熱交換器、減圧装置、蒸発器を順次接続した冷媒循環回路と、貯湯槽、循環ポンプ、前記冷媒対水熱交換器を順次接続した給湯回路と、貯湯槽全体が沸き上がる直前を検出する沸き上げ完了直前検出手段と、前記沸き上げ完了直前検出手段からの信号が所定の信号になった時に、前記圧縮機の回転数を小さくする制御手段とを備えたことにより、沸き上げ完了に近づき、圧縮機の吐出圧力が上昇する場合に、加熱能力を落とすように制御し、吐出圧力を低く押さえ、高温の給水温度まで給湯加熱運転が可能となり、貯湯槽の湯容量を有効に利用できるものである。
【0022】
なお、本実施例において、循環ポンプ6を冷媒対水熱交換器2の水側入口と貯湯槽5との間に設け、流量調整弁11を循環ポンプ6と冷媒対水熱交換器2の水側入口との間に設けたが、流量調整弁11の位置としては、循環ポンプ6の入口と貯湯槽5との間に設けても、冷媒対水熱交換器2の水側出口と貯湯槽5との間に設けも、図1の実施例と同様の作用、効果が得られる。
【0023】
また、冷凍サイクルとしては、図22の従来例で説明したように、冷媒対水熱交換器2を凝縮器として使用する吐出圧力が臨界点より低い通常のヒートポンプサイクルであってもよいし、冷媒対水熱交換器2をガスクーラとして使用する吐出圧力が臨界点より高い超臨界ヒートポンプサイクルであってもよい。
【0024】
(実施例2)
図4は本発明の実施例2のヒートポンプ給湯機の構成図、図5は同ヒートポンプ給湯機の圧縮機の回転数に対する吐出圧力を示すグラフ、図6は同ヒートポンプ給湯機の外気温度に対する沸き上げ完了直前検出温度と圧縮機の回転数の変更量とを示すグラフである。
【0025】
本実施例において、実施例1と異なる点は、外気温度を検出する外気温度検出手段15と、外気温度に対する圧縮機1の回転数の変更量を記憶している第一の記憶手段16とを設けた構成としていることである。なお、実施例1と同符号の部分は同一構成を有し、説明は省略する。
【0026】
次に動作、作用について説明する。図5は横軸に圧縮機1の回転数をとり、外気温度をパラメータ(冬は例えば5℃、中間期は例えば18℃、夏は例えば29℃)にして、縦軸に吐出圧力をとって、ある給水温度の場合の圧縮機1の回転数に対する吐出圧力の関係を示したものである。同図に示すように、圧縮機1の回転数が小さくなれば、吐出圧力が減少する。そこで、吐出圧力をP1からP2に減少させるための圧縮機1の回転数の変更量を求めれば、冬(例えば5℃)では△S1、中間期(例えば18℃)では△S2、夏(例えば29℃)では△S3となる。
【0027】
図6は横軸に外気温度をとり、縦軸に沸き上げ完了直前検出温度と圧縮機1の回転数の変更量をとって、外気温度に対する沸き上げ完了直前検出温度と圧縮機1の回転数の変更量との関係を示したグラフである。外気温度に対する圧縮機1の回転数の変更量の関係は、図5で求めた外気温度(冬は5℃、中間期は18℃、夏は29℃)に対する変更量(冬は△S1、中間期は△S2、夏は△S3)の関係である。また、外気温度に対する沸き上げ完了直前検出温度の関係は、各外気温度(冬は例えば5℃、中間期は例えば18℃、夏は例えば29℃)において吐出圧力がP1になる給水温度(沸き上げ完了直前検出温度Th)を求めることによって決定できる。そして、これらの関係をあらわしたものが図6であり、この図6の関係を第一の記憶手段16に記憶させる。
【0028】
制御手段12は、定期的に、沸き上げ完了直前検出手段13である給水温度検出手段8から給水温度を検出し、さらに、外気温度検出手段15から外気温度を検出する。そして、第一の記憶手段16に記憶させている、外気温度に対する圧縮機1の回転数の変更量と沸き上げ完了直前検出温度Thとを求める。そして、給水温度検出手段8から求めた給水温度が沸き上げ完了直前検出温度Thより低ければ、圧縮機1の回転数は変更せず、逆に、給水温度が沸き上げ完了直前検出温度Thより高ければ第一の記憶手段16から求めた圧縮機1の回転数の変更量だけ、圧縮機駆動手段14に信号を送ることによって、圧縮機1の回転数を変更する。圧縮機1の回転数を変更すると吐出圧力はP1からP2に減少する。その後、実施例1で説明したように、運転時間の経過とともに給水温度が更に上昇し、それに従って吐出圧力が上昇する。そして、給水温度検出手段8が、常用上限圧力Pになる給水温度T3aを検出すると、圧縮機1を停止し、加熱運転を終了する。
【0029】
以上のように、本実施例においては、圧縮機の回転数の変更量は外気温度を検出する外気温度検出手段から得た外気温度に応じて決定する制御手段を備えたことにより、外気温度に応じた最適な加熱能力の変更を行うので、貯湯槽の湯容量を有効に利用でき、かつ、効率の良い給湯加熱運転ができるものである。
【0030】
(実施例3)
図7は本発明の実施例3のヒートポンプ給湯機の構成図、図8は同ヒートポンプ給湯機の運転時間に対する給湯運転の状態と圧縮機の回転数と吐出圧力と給水温度とを示すグラフである。本実施例において、実施例1と異なる点は、給水温度記憶手段17を設けた構成としていることである。なお、実施例1と同符号の部分は同一構成を有し、説明は省略する。
【0031】
次に動作、作用について説明する。図8は横軸に運転時間をとり、縦軸に給湯運転の状態と圧縮機1の回転数と吐出圧力と給水温度とをとって、運転時間に対する給湯運転の状態と圧縮機1の回転数と吐出圧力と給水温度との関係を示したグラフである。同図中に示すTh1、Th2(Th1<Th2)は、沸き上げ完了直前検出温度で、それぞれ第一の沸き上げ完了直前検出温度、第二の沸き上げ完了直前検出温度である。この第一の沸き上げ完了直前検出温度Th1と第二の沸き上げ完了直前検出温度Th2とを給水温度記憶手段17に記憶させる。
【0032】
前述したように、貯湯槽5の沸き上げ完了近くになると、冷媒対水熱交換器2に流入する給水温度は高くなる。制御手段12は、定期的に、沸き上げ完了直前検出手段13である給水温度検出手段8から給水温度を検出し、さらに、給水温度記憶手段17に記憶させている第一の沸き上げ完了直前検出温度Th1を求める。そして、給水温度検出手段8から求めた給水温度が第一の沸き上げ完了直前検出温度Th1より低ければ、圧縮機1の回転数は変更せず、逆に、給水温度が第一の沸き上げ完了直前検出温度Th1より高ければ圧縮機1の回転数を小さくする。圧縮機1の回転数を変更すると吐出圧力は減少する。その後も、制御手段12は、定期的に、沸き上げ完了直前検出手段13である給水温度検出手段8から給水温度を検出し、さらに、給水温度記憶手段17に記憶させている第二の沸き上げ完了直前検出温度Th2を求める。そして、給水温度検出手段8から求めた給水温度が第二の沸き上げ完了直前検出温度Th2より低ければ、圧縮機1の回転数は変更せず、逆に、給水温度が第二の沸き上げ完了直前検出温度Th2より高ければ、圧縮機駆動手段14に信号を送ることによって、圧縮機1の回転数を小さくする。圧縮機1の回転数を変更した時は同様に、吐出圧力は減少する。その後、実施例1で説明したように、運転時間の経過とともに給水温度が更に上昇し、それに従って吐出圧力が上昇する。そして、給水温度検出手段8が、常用上限圧力Pになる給水温度T3aを検出すると、圧縮機1を停止し、加熱運転を終了する。
【0033】
以上のように、本実施例においては、予め決められた複数の給水温度毎に圧縮機1の回転数の変更を行う制御手段を備えたことにより、給水温度に応じた最適な加熱能力の変更を行うので、有効な湯として利用できない無駄な領域がより少なくなるため、貯湯槽の湯容量を有効に利用でき、かつ、効率の良い給湯加熱運転ができるものである。
【0034】
また、本実施例では、沸き上げ完了直前検出温度として2つの給水温度を設定したが、3つ以上の給水温度を設定しても、本実施例と同様の作用、効果が得られる。
【0035】
(実施例4)
図9は本発明の実施例4のヒートポンプ給湯機の構成図、図10は同ヒートポンプ給湯機の給水温度に対する圧縮機の回転数と吐出圧力とを示す説明図、図11は同ヒートポンプ給湯機の給水温度に対する圧縮機の回転数の変更量を示すグラフである。
【0036】
本実施例において、実施例3と異なる点は、給水温度に対する圧縮機の回転数の変更量を記憶する第二の記憶手段18を設けた構成としていることである。なお、実施例3と同符号の部分は同一構成を有し、説明は省略する。
【0037】
次に動作、作用について説明する。図10は横軸に給水温度をとり、縦軸に圧縮機1の回転数と吐出圧力とをとって、給水温度に対する圧縮機1の回転数と吐出圧力との関係を示したものである。同図において、点線は圧縮機1の回転数を一定とした場合である。同図からわかるように、給水温度が高くなればなるほど急激に吐出圧力が高くなる。また、同図中に示すTh1、Th2、Th3、Th4、Th5(Th1<Th2<Th3<Th4<Th5)は、沸き上げ完了直前検出温度Thを示す給水温度で、それぞれ第一、第二、第三、第四、第五の沸き上げ完了直前検出温度である。この第一から第五の沸き上げ完了直前検出温度を給水温度記憶手段17に記憶させる。そして、沸き上げ完了直前検出手段13である給水温度検出手段8から検出した給水温度が、給水温度記憶手段17に記憶させている沸き上げ完了直前検出温度Th(Th1、Th2、Th3、Th4、Th5)以上になれば、圧縮機1の回転数を小さくする(それぞれ△S1、△S2、△S3、△S4、△S5)。この時の圧縮機1の回転数の変更量を、同図に示すように、沸き上げ完了直前検出温度の高い方がより大きくする。つまり、沸き上げ完了直前検出温度Th1<Th2<Th3<Th4<Th5の時、圧縮機1の回転数の変更量を△S1<△S2<△S3<△S4<△S5とする。このようにすれば、同図の実線で示すように、吐出圧力の急激な上昇はなくなる。また、図11は横軸に給水温度をとり、縦軸に圧縮機1の回転数の変更量をとって、給水温度に対する圧縮機1の回転数の変更量の関係を示したものであり、この関係を第二の記憶手段18に記憶させる。
【0038】
制御手段12は、定期的に、沸き上げ完了直前検出手段13である給水温度検出手段8から給水温度を検出する。そして、給水温度記憶手段17に記憶させている沸き上げ完了直前検出温度Th(Th1、Th2、Th3、Th4、Th5)を求める。そして、給水温度検出手段8から求めた給水温度が沸き上げ完了直前検出温度Thより低ければ、圧縮機1の回転数は変更せず、逆に、給水温度が沸き上げ完了直前検出温度Thより高ければ、圧縮機駆動手段14に信号を送ることによって、第二の記憶手段18に記憶している給水温度に対する圧縮機1の回転数の変更量(それぞれ△S1、△S2、△S3、△S4、△S5)だけ圧縮機1の回転数を小さくする。
【0039】
以上のように、本実施例においては、給水温度が高いほど圧縮機の回転数の変更量を大きくした制御手段を備えたことにより、吐出圧力の上昇が大きい高給水温度時に圧縮機の回転数の変更量を大きくして吐出圧力を大きく低下させ、給水温度に応じた最適な加熱能力の変更を行うので、貯湯槽の湯容量を有効に利用でき、かつ、効率の良い給湯加熱運転ができるものである。
【0040】
また、本実施例では、沸き上げ完了直前検出温度Thとして5つの給水温度を設定したが、6つ以上の給水温度を設定しても、本実施例と同様の作用、効果が得られる。
【0041】
(実施例5)
図12は本発明の実施例5のヒートポンプ給湯機の構成図、図13は同ヒートポンプ給湯機の運転時間に対する吐出圧力と圧縮機の回転数と給水温度とを示す説明図である。本実施例において、実施例1と異なる点はタイマー19を設けた構成としていることである。なお、実施例1と同符号の部分は同一構成を有し、説明は省略する。
【0042】
次に動作、作用について説明する。図13は横軸に運転時間度をとり、縦軸に吐出圧力と圧縮機の回転数と給水温度とをとって、運転時間に対する吐出圧力と圧縮機の回転数と給水温度との関係を示したグラフである。前述したように、湯水混合層の部分になると運転時間とともに給水温度が上昇する。同図において、点線は圧縮機1の回転数を一定とした場合であり、運転時間が経過して給水温度が高くなればなるほど急激に吐出圧力が高くなる。そこで、給水温度が、沸き上げ完了直前検出温度Thになれば、予め設定された所定の時間間隔△T毎に、圧縮機1の回転数を小さくする。このようにすれば、同図のように、圧縮機1の回転数が一定の場合に比べて、吐出圧力を低くすることができる。
【0043】
すなわち、制御手段12は、定期的に、沸き上げ完了直前検出手段13である給水温度検出手段8から給水温度を検出する。そして、給水温度検出手段8から求めた給水温度が沸き上げ完了直前検出温度Thより高ければ、タイマー19からの信号で所定の時間間隔△T毎に、圧縮機駆動手段14に信号を送ることによって、圧縮機1の回転数を小さくする。
【0044】
以上のように、本実施例においては、予め設定された時間間隔ごとに圧縮機1の回転数の変更を行う制御手段12を備えたことにより、沸き上げ完了直前時に最適な加熱能力の変更を行うので、貯湯槽の湯容量を有効に利用でき、かつ、効率の良い給湯加熱運転ができるものである。
【0045】
(実施例6)
図14は本発明の実施例6のヒートポンプ給湯機の構成図、図15は同ヒートポンプ給湯機の運転時間に対する吐出圧力と圧縮機の回転数と給水温度とを示すグラフである。
【0046】
本実施例において、実施例5と異なる点は時間間隔記憶手段20を設けた構成としていることである。なお、実施例5と同符号の部分は同一構成を有し、説明は省略する。
【0047】
次に動作、作用について説明する。図15は横軸に運転時間度をとり、縦軸に吐出圧力と圧縮機の回転数と給水温度とをとって、運転時間に対する吐出圧力と圧縮機の回転数と給水温度との関係を示したものである。前述したように、湯水混合層の部分になると運転時間とともに給水温度が上昇する。同図において、点線は圧縮機1の回転数を一定とした場合であり、運転時間が経過して給水温度が高くなればなるほど急激に吐出圧力が高くなる。そこで、給水温度が、第一の沸き上げ完了直前検出温度Th1になれば、予め設定された所定の第一の時間間隔△T1毎に、圧縮機1の回転数を小さくする。そして、給水温度が上昇し、給水温度が第二の沸き上げ完了直前検出温度Th2になれば、前記第一の時間間隔△T1より小さい所定の第二の時間間隔△T2(△T2<△T1)毎に、圧縮機1の回転数を小さくする。このように、吐出圧力が急激に上昇する高給水温度時に、圧縮機1の回転数を修正する時間間隔を短くすれば、同図のように、圧縮機1の回転数が一定の場合に比べて、吐出圧力を低くすることができ、特に、急激な吐出圧力の上昇をなくすことができるため、給湯加熱運転の範囲を広げることができる。ところで、前述した第一の時間間隔△T1と第二の時間間隔△T2とを時間間隔記憶手段20に記憶させておく。
【0048】
すなわち、制御手段12は、定期的に、沸き上げ完了直前検出手段13である給水温度検出手段8から給水温度を検出する。そして、給水温度検出手段8から求めた給水温度が第一の沸き上げ完了直前検出温度Th1より高ければ、時間間隔記憶手段20からの信号によって、第一の時間間隔△T1を検出する。そして、タイマー19からの信号で第一の時間間隔△T1毎に、圧縮機駆動手段14に信号を送ることによって、圧縮機1の回転数を小さくする。さらに、給水温度が上昇し、給水温度検出手段8から求めた給水温度が第二の沸き上げ完了直前検出温度Th2より高ければ、時間間隔記憶手段20からの信号によって、第二の時間間隔△T2を検出する。そして、タイマー19からの信号で第二の時間間隔△T2毎に、圧縮機駆動手段14に信号を送ることによって、圧縮機1の回転数を小さくする。
【0049】
以上のように、本実施例においては、圧縮機の回転数の変更を行う時間間隔を沸き上げ完了に近づくほど小さくした制御手段を備えたことにより、沸き上げ完了に近づくほど吐出圧力の上昇が大きい時に圧縮機の回転数の変更を多くして吐出圧力を大きく低下させ、最適な加熱能力の変更を行うので、貯湯槽の湯容量を有効に利用でき、かつ、効率の良い給湯加熱運転ができるものである。
【0050】
また、本実施例では、圧縮機の回転数の変更を行う時間間隔として2つの時間間隔(△T1、△T2)を設定したが、3つ以上の時間間隔を設定しても、本実施例と同様の作用、効果が得られる。
【0051】
(実施例7)
図16は本発明の実施例7のヒートポンプ給湯機の構成図、図17は同ヒートポンプ給湯機の運転時間に対する圧縮機の回転数と吐出圧力と流量と流量調整弁の開度と給水温度とを示すグラフである。
【0052】
本実施例において、実施例1と異なる点は、沸上げ完了直前検出手段13として、流量調整弁11を通過する流量が最大流量になっている時間を計測する時間計測手段21を設けた構成としていることである。なお、実施例1と同符号の部分は同一構成を有し、説明は省略する。
【0053】
次に動作、作用について説明する。図17は横軸に運転時間度をとり、縦軸に圧縮機1の回転数と吐出圧力と流量と流量調整弁11の開度と給水温度とをとって、運転時間に対する圧縮機1の回転数と吐出圧力と流量と流量調整弁11の開度と給水温度との関係を示したものである。前述したように、冷媒対水熱交換器2の水側出口に設けられた沸き上げ温度検出手段9からの信号で流量制御手段10は流量調整弁11の開度を制御して、冷媒対水熱交換器2の出口水温(沸き上げ温度)をほぼ一定になるように沸き上げる。今、湯水混合層の部分になると運転時間とともに給水温度が上昇するので、冷媒対水熱交換器2の水側流量が大きくなるように流量調整弁11の開度を大きくさせていく。ところが、流量調整弁11の開度が最大開度(すなわち最大流量)に達してもなお給水温度が上昇する場合がある。この場合には、冷媒対水熱交換器2の出口水温である沸き上げ温度が上昇し、かつ、吐出圧力も急激に上昇する。そこで、流量調整弁の開度が所定の運転時間続けて最大開度になれば、圧縮機1の回転数を小さくするように制御すれば、図17に示すように、吐出圧力が低下し、給湯加熱運転を続けることが可能となる。
【0054】
すなわち、制御手段12は、定期的に、沸き上げ完了直前検出手段13である時間計測手段21から流量調整弁11の開度が最大開度になっている時間を検出する。そして、この検出した時間が予め設定された所定の運転時間より長ければ、時間計測手段21からの信号で、圧縮機駆動手段14に所定の回転数に対応する信号を送ることによって、圧縮機1の回転数を小さくする。
【0055】
以上のように、本実施例においては、沸き上げ完了直前検出手段として、流量調整弁11の開度が最大開度(すなわち最大流量)になった時に、最大流量になっている時間を計測する時間計測手段を備えたことにより、流量調整弁11の開度が、所定の時間の間、最大開度になったことを検出して圧縮機の回転数の変更を行い、吐出圧力を低く押さえ、加熱運転を続けるので、高温の給水温度まで給湯加熱運転が可能となり、貯湯槽の湯容量を有効に利用できるものである。
【0056】
(実施例8)
図18は本発明の実施例8のヒートポンプ給湯機の構成図、図19は同ヒートポンプ給湯機の運転時間に対する圧縮機の回転数と吐出圧力と給水温度とを示すグラフである。
【0057】
本実施例において、実施例1と異なる点は、沸上げ完了直前検出手段13として、吐出圧力を検出する吐出圧力検出手段22を設けた構成としていることである。なお、実施例1と同符号の部分は同一構成を有し、説明は省略する。
【0058】
次に動作、作用について説明する。図19は横軸に運転時間をとり、縦軸に圧縮機の回転数と吐出圧力と給水温度とをとって、運転時間に対する圧縮機の回転数と吐出圧力と給水温度との関係を示したものである。前述したように、湯水混合層の部分になると運転時間とともに給水温度が上昇すし、これにともなって、吐出圧力も高くなる。そこで、吐出圧力が基準圧力Pになれば、圧縮機1の回転数を小さくする。その結果、吐出圧力を低下させることができる。
【0059】
すなわち、制御手段12は、定期的に、沸き上げ完了直前検出手段13である吐出圧力検出手段22から吐出圧力を検出する。そして、吐出圧力検出手段22から求めた吐出圧力が予め設定された基準圧力Pより高ければ、吐出圧力検出手段22からの信号で、圧縮機駆動手段14に所定の回転数に対応する信号を送ることによって、圧縮機1の回転数を小さくする。そして、このことを繰り返す。
【0060】
以上のように、本実施例においては、沸き上げ完了直前検出手段として吐出圧力検出手段を用い、設定された基準圧力になれば、圧縮機の回転数を小さくするように制御する制御手段を備えたことにより、貯湯槽の湯容量を有効に利用でき、かつ、直接圧力で制御するので、圧縮機のより確実な耐久性の向上になるものである。
【0061】
(実施例9)
図20は本発明の実施例9のヒートポンプ給湯機の構成図、図21は同ヒートポンプ給湯機の運転時間に対する給湯運転の状態と圧縮機の回転数と吐出圧力と貯湯槽の下部温度とを示すグラフである。
【0062】
本実施例において、実施例1と異なる点は、沸上げ完了直前検出手段13として、貯湯槽5の下部温度を検出する貯湯槽温度検出手段23を設けた構成としていることである。なお、実施例1と同符号の部分は同一構成を有し、説明は省略する。
【0063】
次に動作、作用について説明する。図21は横軸に運転時間をとり、縦軸に給湯運転の状態と圧縮機1の回転数と吐出圧力と貯湯槽5の下部温度とをとって、運転時間に対する給湯運転の状態と圧縮機1の回転数と吐出圧力と貯湯槽5の下部温度との関係を示したものである。冷媒対水熱交換器2に流入する水が湯水混合層の部分になると、同図に示すように、運転時間とともに貯湯槽5の下部温度が上昇する。そして、沸き上げ完了直前検出手段13である貯湯槽温度検出手段23が(沸き上げ温度T1よりも低い温度である)沸き上げ完了直前検出温度Thを検出すると、制御手段12は、圧縮機駆動手段14に所定の回転数に対応する信号を送ることによって、圧縮機1の回転数を小さくして加熱能力を落とす。この時、吐出圧力はP1からP2に減少する。その後、運転時間の経過とともに貯湯槽5の下部温度が更に上昇し、それに従って吐出圧力が上昇する。そして、貯湯槽温度検出手段23が、常用上限圧力Pになる貯湯槽5の下部温度T3aを検出すると、圧縮機1を停止し、加熱運転を終了する。なお、同図中の太い点線は、圧縮機1の回転数の制御を行わない従来例の場合である。運転限界の貯湯槽5の下部温度がT3からT3aへと高くなり、運転範囲が大きくなることがわかる。
【0064】
以上のように、本実施例においては、沸き上げ完了直前検出手段13として貯湯槽温度検出手段23を用い、所定の貯湯槽5の下部温度以上になれば、圧縮機の回転数を小さくするように制御する制御手段を備えたことにより、貯湯槽5の湯容量を有効に利用でき、かつ、直接貯湯槽5の下部温度を検出して制御するので、圧縮機のより確実な耐久性の向上になるものである。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、請求項1から請求項9に記載の発明によれば、沸き上げ完了に近づき、圧縮機の吐出圧力が上昇する場合に、能力可変な圧縮機の回転数を小さくするように制御し、吐出圧力を低く押さえ、高温の給水温度まで給湯加熱運転が可能となるので、有効な湯として利用できない無駄な領域がより少なくなるため、貯湯槽の湯容量を有効に利用できる。その結果、従来と同じ大きさの貯湯槽でより大きな給湯負荷を満足し、逆に、従来と同じ大きさの給湯負荷を満足するためには従来より小形の貯湯槽でよいので、設置の自由度が大きく、コスト低減にもなる。さらに、効率の良い給湯加熱運転ができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1のヒートポンプ給湯機を示す構成図
【図2】 同ヒートポンプ給湯機の運転時間に対する給湯運転の状態と圧縮機の回転数と吐出圧力と給水温度とを示すグラフ
【図3】 同ヒートポンプ給湯機の貯湯槽の温度分布を示す説明図
【図4】 本発明の実施例2のヒートポンプ給湯機を示す構成図
【図5】 同ヒートポンプ給湯機の圧縮機の回転数に対する吐出圧力を示すグラフ
【図6】 同ヒートポンプ給湯機の外気温度に対する沸き上げ完了直前検出温度と圧縮機の回転数の変更量とを示すグラフ
【図7】 本発明の実施例3のヒートポンプ給湯機を示す構成図
【図8】 同ヒートポンプ給湯機の運転時間に対する給湯運転の状態と圧縮機の回転数と吐出圧力と給水温度とを示すグラフ
【図9】 本発明の実施例4のヒートポンプ給湯機を示す構成図
【図10】 同ヒートポンプ給湯機の給水温度に対する圧縮機の回転数と吐出圧力とを示すグラフ
【図11】 同ヒートポンプ給湯機の給水温度に対する圧縮機の回転数の変更量を示すグラフ
【図12】 本発明の実施例5のヒートポンプ給湯機を示す構成図
【図13】 同ヒートポンプ給湯機の運転時間に対する吐出圧力と圧縮機の回転数と給水温
度とを示すグラフ
【図14】 本発明の実施例6のヒートポンプ給湯機を示す構成図
【図15】 同ヒートポンプ給湯機の運転時間に対する吐出圧力と圧縮機の回転数と給水温度とを示すグラフ
【図16】 本発明の実施例7のヒートポンプ給湯機を示す構成図
【図17】 同ヒートポンプ給湯機の運転時間に対する圧縮機の回転数と吐出圧力と流量と流量調整弁の開度と給水温度とを示すグラフ
【図18】 本発明の実施例8のヒートポンプ給湯機を示す構成図
【図19】 同ヒートポンプ給湯機の運転時間に対する圧縮機の回転数と吐出圧力と給水温度とを示すグラフ
【図20】 本発明の実施例9のヒートポンプ給湯機を示す構成図
【図21】 同ヒートポンプ給湯機の運転時間に対する給湯運転の状態と圧縮機の回転数と吐出圧力と貯湯槽の下部温度とを示すグラフ
【図22】 従来例におけるヒートポンプ給湯機を示す構成図
【図23】 同ヒートポンプ給湯機の貯湯槽の温度分布を示す説明図
【図24】 同ヒートポンプ給湯機の給水温度に対する吐出圧力を示すグラフ
【符号の説明】
1 圧縮機
2 冷媒対水熱交換器
3 減圧装置
4 蒸発器
5 貯湯槽
6 循環ポンプ
10 流量制御手段
11 流量調整弁
12 制御手段
13 沸き上げ完了直前検出手段

Claims (9)

  1. 能力可変な圧縮機、冷媒対水熱交換器、減圧装置、蒸発器を順次接続した冷媒循環回路と、貯湯槽、循環ポンプ、前記冷媒対水熱交換器を順次接続した給湯回路と、前記循環ポンプが動作することで前記貯湯槽から前記冷媒対水熱交換器に送水される水の温度を検出する給水温度検出手段と、前記圧縮機の回転数を制御する制御手段とを備え、前記給水温度検出手段が、沸き上げ温度よりも低い温度である沸き上げ完了直前検出温度Thを検出すると、前記制御手段が、前記圧縮機の回転数を小さくするように制御することを特徴とするヒートポンプ給湯機。
  2. 圧縮機の回転数の変更量は外気温度を検出する外気温度検出手段から得た外気温度に応じて決定する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ給湯機。
  3. 前記給水温度検出手段が予め決められた複数の給水温度を検出する毎に、圧縮機の回転数を小さくするように制御する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ給湯機。
  4. 圧縮機の回転数の変更量は、給水温度が高いほど大きくしたことを特徴とする請求項3記載のヒートポンプ給湯機。
  5. 予め設定された時間間隔ごとに圧縮機の回転数を変更する制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ給湯機。
  6. 圧縮機の回転数の変更の時間間隔は、沸き上げ完了に近づくほど小さくすることを特徴とする請求項5記載のヒートポンプ給湯機。
  7. 沸き上げ完了直前検出手段として、流量調節弁を通過する流量が最大流量になった時に、最大流量になっている時間を計算する時間計測手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ給湯機。
  8. 沸き上げ完了直前検出手段として吐出圧力検出手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ給湯機。
  9. 沸き上げ完了直前検出手段として貯湯槽の下部温度を検出する貯湯槽温度検出手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のヒートポンプ給湯機。
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