JP3911567B2 - 熱衝撃試験装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱衝撃試験装置に係り、特に、高温気体を蓄える高温槽と低温気体を蓄える低温槽とを備えた熱衝撃試験装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
熱衝撃試験装置は、被試験物が格納される試験室と、例えば空気などの気体(以下、空気という)を高温設定温度(例えば、60℃〜200℃)に予熱するヒータを備えた高温槽と、空気を低温設定温度(例えば、−65℃〜0℃)に予冷する冷凍サイクルの蒸発器を備えた低温槽とで構成されている。そして、高温槽に蓄えた高温の空気と低温槽に蓄えた低温の空気を交互に試験室に供給して、例えば半導体や半導体を搭載した電子部品などの被試験物に急激な温度ストレス(熱衝撃)を与えて耐熱性、物理的・電気的特性の変化を評価するものである。
【0003】
このような熱衝撃試験装置の高温槽及び低温槽は、一般に、熱量を効率良く蓄えるために断熱材などが設けられて形成されている。また、特開平5−187984号公報には、熱衝撃試験時の空気の温度低下を抑制するために、比較的熱容量の大きい蓄熱体を設けて高温槽及び低温槽の総蓄熱量を増加させるというものが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えば温度ストレス下における電子部品の動作などを評価する熱衝撃試験において、高温試験から低温試験または低温試験から高温試験に移行するときの試験室の温度変化率を例えば一定に制御して、比較的長い時間かけて試験室の温度を変化させる試験が要求されている。一方、従来の急激な温度ストレスを与える熱衝撃試験も行われている。このため、試験室の温度変化を比較的緩やかに行う機能と従来の急激に行う機能を兼備した熱衝撃試験装置が望まれている。
【0005】
しかしながら、従来の熱衝撃試験装置は、高温または低温試験の移行時における試験室の温度変化率を制御することについて考慮がされていない。特に、高温槽及び低温槽に蓄熱体や断熱材などが設けられている場合は、槽内の空気の温度を変化させにくい。したがって、ヒータなどのON、OFF制御により高温槽及び低温槽内の空気の温度を調整する従来のものでは、試験室の温度変化率を制御することは困難である。
【0006】
一方、高温槽及び低温槽から同時に試験室に空気を供給するとともに、その高温と低温の空気の供給比を制御することで試験室の温度変化率を制御するという方法も考えられるが、この方法では試験室に複数の異なる温度の空気を流すことになり試験室内の温度分布に偏りが発生するので好ましくない。
【0007】
そこで、本発明の課題は、高温試験から低温試験または低温試験から高温試験に移行するときの試験室の温度変化率を制御することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の熱衝撃試験装置は、被試験物が格納される試験室と、この試験室と高温気体流路を介して接続される高温槽と、試験室と低温気体流路を介して接続される低温槽と、この高温槽内の気体を加熱する主加熱器と、低温槽内の気体を冷却する主冷却器と、高温気体流路を開閉する第1のダンパと、高温槽内を冷却する補助冷却器と、低温槽内を加熱する補助加熱器と、低温気体流路を開閉する第2のダンパと、第1のダンパと第2のダンパの開閉を制御すると共に補助冷却器と補助加熱器の作動を制御する制御装置とを備え、この制御装置は、第1のダンパを開いて第2のダンパを閉じ試験室の温度を高温設定温度に制御する高温試験と、第1のダンパを閉じ第2のダンパを開いて試験室の温度を低温設定温度に制御する低温試験とを切り替えて行うことにより上記課題を解決する。
【0009】
すなわち、高温槽の温度を低下させる補助冷却器と低温槽の温度を上昇させる補助加熱器とを設けることで高温槽及び低温槽の温度を調整できるようにしたものである。
【0010】
これにより、高温槽及び低温槽の空気の温度を任意に制御することができるので、高温試験から低温試験または低温試験から高温試験に移行するときの試験室の温度変化率を制御することができる。
【0011】
具体的に、制御装置は、高温試験から低温試験に移行するときに補助冷却器を作動させるようにする。これにより、高温試験から低温試験に移行するときに、第1のダンパを開き第2のダンパを閉じたまま、補助冷却器を作動させることができ、高温槽内の空気の温度を調整して試験室に供給することができる。なお、補助加熱器においても同様に、低温試験から高温試験に移行するときに、第1のダンパを閉じ第2のダンパを開いたまま、補助加熱器を作動させることにより、低温槽内の空気の温度を調整して試験室に供給することができる。
【0012】
ここで、試験室の温度変化率は、例えば、試験室の温度を検出する温度計により検出した2時点の温度から求めることができる。また、高温試験または低温試験終了時からの経過時間と試験室の温度から求めることもできる。そして、求めた温度変化率が予め設定した設定温度変化率になるように、主加熱器、主冷却器、補助加熱器及び補助冷却器の出力を制御するようにする。
【0013】
また、試験室の温度変化率を制御できることから、高温試験と低温試験とを交互に繰り返す第1の運転モードと、高温試験と、試験室の温度を高温設定温度から低温設定温度まで低下させる降温運転と、低温試験と、試験室の温度を低温設定温度から高温設定温度まで上昇させる昇温運転とを繰り返す第2の運転モードとを選択する構成とすることができる。
【0014】
ここで、降温運転及び昇温運転時において、高温設定温度と低温設定温度との間に中間温度を設定し、試験室の温度が中間温度以上である場合、第1のダンパを開き第2のダンパを閉じるとともに、試験室の温度変化率に基づいて主加熱器または補助冷却器の少なくとも一方を制御し、試験室の温度が中間温度未満である場合、第1のダンパを閉じて第2のダンパを開くとともに、試験室の温度変化率に基づいて主冷却器または補助加熱器の少なくとも一方を制御することができる。これにより、どちらか一方の槽内の空気温度を制御して試験室の温度を制御する場合に比べて、槽の温度範囲を狭くすることができるので、熱疲労による槽内の機器の損傷を抑制することができる。
【0015】
この場合において、中間温度は、主加熱器、主冷却器、補助加熱器及び補助冷却器の能力に応じて設定することが好ましい。例えば、高温槽側と低温槽側との能力が同程度であるならば高温設定温度と低温設定温度とを平均した温度にすることが好ましい。また、補助加熱器としてダンパを用いた場合、高温槽の温度の下限は外気温度であるので、中間温度を外気温度(例えば、23℃)に設定することが好ましい。
【0016】
ここで、補助冷却器は、高温槽に外気を導入及び排出する開口と、この開口を開閉する第3のダンパとで形成することができる。さらに、この開口に送風機を設けることで外気の導入及び排出を促進させることができるので好ましい。また、この開口に換えて、補助冷却器は、冷媒が通流する熱交換器と冷媒の流量を調整する調整弁とで形成することもできる。この熱交換器に通流する冷媒は低温槽の主冷却器に通流するものを兼用してもよいし、例えば水などの流体でもよい。ここで、高温槽及び低温槽には、空気を試験室に送る送風機を備えることが好ましい。また、槽内と試験室とを連通させるダンパが閉じられている場合に、この送風機を運転することにより槽内の空気を攪拌することができるので好ましい。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を適用してなる熱衝撃試験装置の一実施の形態について、図1〜図3を用いて説明する。図1は、本発明を適用してなる熱衝撃試験装置の一実施形態の正面断面図である。図2は、第1の運転モード時の動作を示したタイムチャートである。図3は、第2の運転モード時の動作を示したタイムチャートである。
【0018】
本実施形態の熱衝撃試験装置は、図1に示すように、断熱材でできた箱型の筐体1で形成されている。筐体1内は、筐体1と同じく断熱材で形成された断熱壁2、3により上下3段に仕切られて3つの部屋が形成されている。この3つの部屋は、上から高温槽5、試験室6、低温槽7と称する。高温槽5と試験室6とを隔てる断熱壁2には、高温空気供給口10及び高温空気回収口11が形成され、高温槽5と試験室6との間を空気が循環できるようになっている。また、低温槽7と試験室5とを隔てる断熱壁3には、低温空気供給口12及び低温空気回収口13が形成され、低温槽7と試験室5との間を空気が循環できるようになっている。高温空気供給口10及び高温空気回収口11は、第1のダンパである高温ダンパ15によって開閉されるようになっており、低温空気供給口12及び低温空気回収口13は、第2のダンパである低温ダンパ16により開閉されるようになっている。高温ダンパ15及び低温ダンパ16はそれぞれ試験室5側に向かって開く構造になっている。
【0019】
試験室5は、図示していない搬入扉が形成され、この搬入扉から試験室5内に被試験物18が収納されるようになっている。また、高温槽5は、槽内を上下に仕切る板材19を有して形成されている。この板材19は、高温空気供給口10及び高温空気回収口11に相当する位置にそれぞれ開口20、21が形成されている。送風機22は、開口20を介して板材19の上面側の空気を板材19の下面側へ、さらには、高温空気供給口10へ送るように配置されている。また、空気を加熱する主加熱器であるヒータ24と熱量を蓄熱する例えば鉄などの金属で形成された蓄熱材25は、板材19の上面側に配置されている。
【0020】
低温槽7は、槽内を上下に仕切る板材27を有して形成されている。この板材27は、低温空気供給口12及び低温空気回収口13に相当する位置にそれぞれ開口28、29が形成されている。送風機30は、開口28を介して板材27の下面側の空気を板材27の上面側へ、さらには、低温空気供給口12へ送るように配置されている。また、空気を冷却する主冷却器である蒸発器31と冷熱量を蓄熱する例えば鉄などの金属で形成された蓄熱材32は、板材27の下面側に配置されている。また、蒸発器31は、筐体1の外に設置された図示していない冷凍装置の冷凍サイクルに接続され、冷媒が通流するようになっている。蓄熱材32の開口28側には、補助加熱器であるヒータ33が設けられている。
【0021】
ここで、本実施形態の特徴部である高温槽に外気を導入排出する開口と、この開口を開閉する第3のダンパとで形成される補助冷却器の構成について説明する。高温槽5を形成する筐体1の天板には、外気導入口35及び排出口36が形成され、外気を高温槽5に取り入れ、高温槽5の空気を外部に排出できるようになっている。外気導入口35は、高温空気回収口11及び開口21に相当する位置、つまり真上に配置され、排出口36も同様に、高温空気供給口10及び開口20に相当する位置に設けられている。外気導入口35及び排出口36は、開閉可能な外気ダンパ37をそれぞれ備えている。また、空気を送風する送風機38は、外気導入口35を介して外気を高温槽5内に導くように配置されている。
【0022】
また、本実施形態の制御系統の構成について説明する。本実施形態の熱衝撃試験装置は、図示していない試験室6の空気の温度を検出する試験温度計と、高温槽5の空気の温度を検出する高温温度計と、低温槽7の空気の温度を検出する低温温度計とを備えている。また、図示していない制御装置が設けられ、この制御装置には、試験温度計、高温温度計及び低温温度計から検出された温度が入力されるようになっている。制御装置からは高温ダンパ15、低温ダンパ16及び外気ダンパを駆動させる図示していない駆動装置を制御する信号を出力するようになっている。また、ヒータ24、ヒータ33の出力を制御する信号を出力するようになっている。ヒータ24、33の出力は、ヒータ24、33への通電を制御する図示していないSSR(スイッチング素子)に送られるようになっている。このSSRは、一定周期のうち一定期間ヒータに通電させ、他の期間はヒータの通電を停止する、いわゆるON、OFF制御を行うことでヒータの出力を0〜100%に渡って制御できる構造になっている。
【0023】
このような制御系統を有する熱衝撃試験装置の制御動作について説明する。まず、第1の運転モードである熱衝撃試験装置の低温から高温あるいは高温から低温へ数分(例えば5分)の時間で温度変化させる制御について図2を参照して説明する。運転が開始されると、図示していない冷凍サイクルが作動開始するとともに、制御装置は高温槽5及び低温槽7内の空気が予熱または予冷温度になるようにヒータ24、33を制御する。そして、例えば低温試験が開始されると(状態▲1▼)、高温ダンパ15を閉じ、低温ダンパ16を開く信号を出力し、低温槽7と試験室6に空気を循環させる。試験温度計から入力された検出温度が、例えば−65℃の低温設定温度に保持されるようにヒータ33を制御する。このときヒータ24は高温温度計の検出温度が予熱温度になるように制御する。また、高温槽5の空気は、破線の矢印で示すように、送風機22によって、板材19の下面側、開口21、蓄熱体25、ヒータ24、開口20の順に循環させられる。これにより、高温槽5内の空気を予熱するとともに、空気の温度分布の偏りの発生を抑えることができる。
【0024】
低温試験時間を経過すると、高温ダンパ15を開、低温ダンパ16を閉とし、高温槽5と試験室6に空気を循環させる。この結果、高温槽5の高温熱源を試験室に一気に伝えて短期間に低温から高温へ遷移させる(状態▲2▼)。そして、試験温度計から入力された検出温度が、例えば120℃の高温設定温度に保持されるようにヒータ24を制御する。このときヒータ33は低温温度計の検出温度が予冷温度になるように制御される。また、低温槽7の空気は、破線の矢印で示すように、送風機30によって、板材27の上面側、開口29、蒸発器31、蓄熱体32、ヒータ33、開口28の順に循環させられる。これにより、高温槽5と同様に、空気の温度分布の偏りの発生を抑えることができる。ここで、高温試験が終了して低温試験に移る場合は再び状態▲1▼の動作を行う。このように、第1の運転モードでは、低温あるいは高温ダンパの開閉により、高温槽あるいは低温槽に蓄積された熱を一気に試験室に伝達して短期間に試験室の温度変化を生成することができる。
【0025】
次に、第2の運転モードである比較的緩やかな(例えば10分)温度変化を被試験物に与える制御について図3を参照して説明する。運転が開始されると、図示していない冷凍サイクルが作動開始するとともに、制御装置は高温槽5及び低温槽7内の空気がそれぞれ予熱または予冷温度になるようにヒータ24、33を制御する。そして、例えば低温試験が開始されると(状態▲1▼)、高温ダンパ15を閉じ、低温ダンパ16を開く信号を出力し、低温槽7と試験室6に空気を循環させる。試験温度計から入力された検出温度が、例えば−65℃の低温設定温度に保持されるようにヒータ33を制御する。このときヒータ24はOFFになるように制御される。また、高温槽5の空気は、破線の矢印で示すように、送風機22によって、板材19の下面側から開口21を介して蓄熱体25及びヒータ24を通過し、開口20を介して再び板材19の下面側へ循環させられる。
【0026】
低温試験時間を経過すると、高温ダンパ15を閉じ低温ダンパ16を開いたままの状態で、試験温度計から入力される2時点の検出温度から試験室の温度変化率を算出し、算出した温度変化率が設定温度変化率になるようにヒータ33を制御する(状態▲2▼)。その後、試験室温度が中間温度であるA(例えば0℃)に到達したら、高温ダンパ15を開き低温ダンパ16を閉じる信号を出力し、高温槽5と試験室6に空気を循環させる。さらに、ヒータ33をOFFにする信号を出力するとともに、試験温度計から入力される2時点の検出温度から試験室6の温度変化率を算出し、算出した温度変化率が設定温度変化率になるようにヒータ24を制御する(状態▲3▼)。試験室6の温度が高温設定温度になると、高温ダンパ15はそのまま開とし、試験温度計から入力された検出温度が高温設定温度に保持されるようにヒータ24を制御する(状態▲4▼)。
【0027】
高温試験が終了して低温試験に移る時、外気ダンパ37を開き、送風機38を作動させる信号が出力される。これにより、実線の矢印で示すように高温槽5と試験室6に空気を循環させるとともに、外気が高温槽5内に供給されて再び大気中へ放出されるので、高温槽5内のヒータ24、蓄熱体25及び空気の温度を低下させることができる。そして、試験温度計から入力される2時点の検出温度から試験室6の温度変化率を算出し、算出した温度変化率が設定温度変化率になるようにヒータ24を制御する(状態▲5▼)。これにより、高温槽5内を冷却して高温槽5の温度を任意に制御することができるので、高温試験から低温試験に移行するときの試験室6の温度変化率を制御することができる。
【0028】
その後、試験室温度が中間温度であるB(例えば23℃)まで低下したら、外気ダンパ37を閉じ送風機38を停止させるとともに、高温ダンパ15を閉じヒータ24をOFFする信号を出力する。また、低温ダンパ16を開き、試験温度計から入力される2時点の検出温度から試験室6の温度変化率を算出し、算出した温度変化率が設定温度変化率になるようにヒータ33を制御する(状態▲6▼)。試験室6の温度が低温設定温度に到達したらそのまま低温ダンパ16は開のまま低温試験を行う(状態▲1▼)。
【0029】
このように、低温試験から高温試験あるいは高温試験から低温試験へ移る時に、低温ダンパ16と高温ダンパ15を一気に動作させないで試験室の温度変化に対応して各ダンパの動作とヒータ24、33の動作を制御し、かつ、外気ダンパ37、送風機38を動作させて試験温度状態の変化を自由に制御することが出来る。そして、ヒータ24、33の運転温度を時間的に制御することにより、任意の移行時間の制御が可能となり、試料への温度及び時間変化を変えることができ、従来とは異なる試験が可能となる。
【0030】
本実施の形態では、高温槽5の温度を低下させる手段として、高温槽5に外気導入口35及び排出口36を設け、この開口の開閉を外気ダンパ37で制御する構成としたが、これに換えて、図4に示すように板材19の上面側のヒータ24の近傍に冷媒が通流する熱交換器40を設けた構成とすることもできる。以下に本実施の形態の変形例を説明する。図4は、本発明を適用してなる熱衝撃試験装置の変形例を示した正面断面図である。なお、図1に示す実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して説明を割愛する。
【0031】
変形例の熱衝撃試験装置は、高温槽5の板材19の上面側に熱交換器40を設けたことを特徴とする。この熱交換器40は低温槽7の板材27の下面側に設けられた蒸発器31と、冷媒管路41、42を介して連結され、冷媒が互いに循環できるようになっている。冷媒管路41、42には冷媒の流量を制御する電磁弁44、45がそれぞれ設けられ、この電磁弁44、45の開度は図示していない制御装置により制御されるようになっている。電磁弁44、45は、図3に示す動作のうち、状態▲5▼において、外気ダンパ37を開き送風機38を作動させる代わりに開くように制御されるものである。また、この場合において、冷媒は蒸発器31のものに限らず、例えば、水道などから供給される水であってもよい。この補助冷却器は、高温槽5の温度を低下させることができればよく、様々な周知の技術を用いることができる。
【0032】
また、本実施の形態では、蓄熱体25、32に金属の板を用いているが、これに限らず、空気に比べて熱容量が大きい材質であれば蓄熱体に用いることができる。また、高温槽5及び低温槽7内に板材19、27を設けてそれぞれ試験室6と連通していない場合に槽内の空気を循環させる構成としたが、この板材19、27を必ず設けなければならないわけではない。また、本実施の形態では、試験室6の温度変化率を試験温度計により検出した2時点の温度から求める構成としたが、これに限らず、温度変化率は高温試験または低温試験終了時からの経過時間と試験室6の温度から求めることもできる。
【0033】
また、本実施形態では、高温槽5に外気を導入し高温槽5内の空気を排出するために外気導入口35及び排出口36の2つの開口を設けたが、これに限らず、外気を導入し排出することができれば開口の数は1つでも複数でも良い。また、高温槽5と試験室6との間に空気を循環させる高温空気供給口10及び高温空気回収口11、低温槽7と試験室6との間に空気を循環させる低温空気供給口12及び低温空気回収口13も同様である。
【0034】
以上のように本実施の形態によれば、高温槽5及び低温槽7の空気の温度を任意に制御することができることから、従来の熱衝撃試験に加えて、高温試験から低温試験または低温試験から高温試験に移行するときの試験室6の温度変化率を制御して比較的長い時間かけて試験室6の温度を変化させる試験を行うことができる。また、温度変化率を制御できることから、高温試験と低温試験との切り替え時における試験室の急激な温度変化を回避することができ、熱衝撃による被試験物の破損を抑制しつつ、熱衝撃が被試験物の例えば動作などに与える影響を評価することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、高温試験から低温試験または低温試験から高温試験に移行するときの試験室の温度変化率を制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなる熱衝撃試験装置の一実施形態の正面断面図である。
【図2】第1の運転モード時の動作を示したタイムチャートである。
【図3】第2の運転モード時の動作を示したタイムチャートである。
【図4】本発明を適用してなる熱衝撃試験装置の他の実施形態の正面断面図である。
【符号の説明】
5 高温槽
6 試験室
7 低温槽
18 被試験物
24 ヒータ
31 蒸発器
33 ヒータ
35 外気導入口

Claims (2)

  1. 被試験物が格納される試験室と、該試験室と高温気体流路を介して接続される高温槽と、前記試験室と低温気体流路を介して接続される低温槽と、該高温槽内の気体を加熱する主加熱器と、前記低温槽内の気体を冷却する主冷却器と、前記高温気体流路を開閉する第1のダンパと、前記低温気体流路を開閉する第2のダンパと、前記高温槽内を冷却する補助冷却器と、前記低温槽内を加熱する補助加熱器と、前記第1のダンパと前記第2のダンパの開閉を制御すると共に前記補助冷却器と前記補助加熱器の作動を制御する制御装置とを備え、
    該制御装置は、前記第1のダンパを開いて前記第2のダンパを閉じ前記試験室の温度を高温設定温度に制御する高温試験と、前記第1のダンパを閉じ前記第2のダンパを開いて前記試験室の温度を低温設定温度に制御する低温試験とを切り替えて行い、
    前記高温試験から低温試験に移行するときに前記補助冷却器を作動させ、前記低温試験から高温試験に移行するときに前記補助加熱器を作動させることを特徴とする熱衝撃試験装置。
  2. 被試験物が格納される試験室と、該試験室と高温気体流路を介して接続される高温槽と、前記試験室と低温気体流路を介して接続される低温槽と、該高温槽内の気体を加熱する主加熱器と、前記低温槽内の気体を冷却する主冷却器と、前記高温気体流路を開閉する第1のダンパと、前記低温気体流路を開閉する第2のダンパと、前記高温槽内を冷却する補助冷却器と、前記低温槽内を加熱する補助加熱器と、前記第1のダンパと前記第2のダンパの開閉を制御すると共に前記補助冷却器と前記補助加熱器の作動を制御する制御装置と、前記試験室の温度を検出する温度計とを備え、
    前記制御装置は、前記第1のダンパを開いて前記第2のダンパを閉じ前記試験室の温度を高温設定温度に制御する高温試験と、前記第1のダンパを閉じ前記第2のダンパを開いて前記試験室の温度を低温設定温度に制御する低温試験とを交互に繰り返す第1の運転モードと、
    前記高温試験と、前記試験室の温度を前記高温設定温度から低温設定温度まで低下させる降温運転と、前記低温試験と、前記試験室の温度を前記低温設定温度から高温設定温度まで上昇させる昇温運転とを繰り返す第2の運転モードとを有し、
    前記降温運転及び昇温運転時、前記温度計の検出値が前記高温設定温度と前記低温設定温度との間に予め設定された中間温度以上である場合、前記第1のダンパを開き前記第2のダンパを閉じるとともに、前記試験室の温度変化率に基づいて前記主加熱器または補助冷却器の少なくとも一方を制御し、
    前記降温運転及び昇温運転時、前記温度計の検出値が前記中間温度未満である場合、前記第1のダンパを閉じて前記第2のダンパを開くとともに、前記試験室の温度変化率に基づいて前記主冷却器または補助加熱器の少なくとも一方を制御することを特徴とする熱衝撃試験装置。
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