JP3910687B2 - 球の速度演算装置及び球の速度演算方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば球技における投球速度や蹴った球の速度を測定するための運動データ推定装置、運動データ推定方法、運動データ推定処理プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、「野球」や「サッカー」等の球技の投球速度や蹴った球の速度を測定するためには、スピードガンが使用される。
すなわち、野球の場合には、投手が実際に球を投げた際に、第3者がその投球をスピードガンにより測定するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、従来の球速測定方法では、投手や球を蹴る本人以外に、スピードガンを操作する測定者が第3者として必要であり、また、実際の球を投げたり蹴ったりして飛ばさなければならない問題がある。
【0004】
本発明は、前記のような問題に鑑みなされたもので、球を実際に投げる必要なく、投げる動作に伴なう球の速度を演算することが可能になる球の速度演算装置及び球の速度演算方法を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の請求項1に係わる球の速度演算装置は、球を実際に投げることなく、投げる動作に伴なう球の速度を求められる球の速度演算装置であって、球を投げる腕に取り付けられ、腕の長さ方向の加速度を検出する加速度検出手段と、投球動作をしたときに、絶対値が所定値以上の加速度が検出されてから一定時間内に検出された加速度の積分値を求める加速度積分値算出手段と、実際に球を投球したときに前記加速度積分値算出手段で得られた加速度の積分値xと、外部の測定器で測定されて入力された、そのときの球の実測速度yとを、夫々複数ずつ使用して、1次方程式y=ax+bの係数a及び定数bを設定する設定手段と、球の投球を伴わない投球動作を行ったときに前記加速度積分値算出手段で得られた加速度の積分値 x ´、前記係数a及び定数bを用いて、1次方程式y´=ax´+bにより、球の速度y´を算出する速度算出手段と、この速度算出手段で算出された速度を表示する表示手段と、を具備したことを特徴とする。
【0006】
つまり、本発明の請求項1に係わる球の速度演算装置では、球を実際に投げなくても、球を投げる動作をするだけで、球の速度が求められる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面により本発明の実施の形態について説明する。
図1は本発明の実施形態に係わる運動データ測定装置を搭載した腕時計装置の構成及びその装着状態を示す図である。
【0016】
時計本体11は、リストバンド11aにより手首や足首等に巻き付けて使用可能な、通常の腕時計と同等の大きさで構成され、この時計本体11の内部には、各種の時計機能を司る電子回路と共に、加速度センサ12が設けられる。
【0017】
図2は前記腕時計装置に取り付けられる加速度センサ12の構成を示す図であり、同図(A)は加速度センサ12の構造図、同図(B)は加速度センサ12の原理図である。
【0018】
この加速度センサ12は、圧電型加速度センサであり、ベース12aに固定された2本のリード線12b1,12b2が、2枚貼り合わされた圧電セラミック板(ピエゾ素子)12c1,12c2のそれぞれの表面に半田付けされ、その半田付け部と圧電セラミック板12c1,12c2の下部が接着剤によりベース12aに固定される。そして、その全体が金属缶12dにより被われてシールドされる。
【0019】
2枚の圧電セラミック板12c1,12c2は、極性を逆にして貼り合わされ、図2においては、左側のセラミック板12c1は、矢印bに示すように伸びたときに左側面が“−”,右側面が“+”に分極し、右側のセラミック板12c2はこれとは逆に、矢印cに示すように縮んだときに左側面が“−”,右側面が“+”に分極するように貼り合わされる。
【0020】
そして、矢印aで示す方向に加速度が加わると、その慣性力で圧電セラミック板12c1,12c2には、矢印b,cに示すようなしなりが生じ、前記左右側面の分極に応じた電圧信号がリード線12b1,12b2を通して出力される。
【0021】
この場合、加速度センサ12に加わる加速度が大きいほど、圧電セラミック板12c1,12c2のしなりが大きくなり高い電圧が発生されるため、ほぼ加速度に比例した電圧信号が出力される。
【0022】
この加速度センサ12は、時計本体11の9時の位置に対応して配置され、該時計本体11が9時の方向に移動する加速度に応じて“+”の電圧が導出され、3時の方向に移動する加速度に応じて“−”の電圧が導出される方向にして取り付けられる。
【0023】
図3は前記腕時計装置を装着した人体の投球動作に伴なう加速度センサ12による加速度検出状態を示す図である。
例えば前記時計本体11を、人体の利き腕の手首に装着した状態で投球動作を行なうと、図3に示すような加速度波形が得られる。
【0024】
この場合、時計本体11を人体の右手首に装着するか、又は、左手首に装着するかで、加速度センサ12により出力される電圧信号は、“+”又は“−”の電圧信号となるが、加速度データは絶対値として検出する。
【0025】
ここで、通常、投球動作間に手首長軸方向に生じる加速度は2つのピークを示す。このような一連の投球動作を通じて生じる加速度を全ての時間で積分した値(斜線で示す面積の値)と同一試技における実際の投球速度との間には、図4に示すように比例関係がある。
【0026】
図4は前記腕時計装置の加速度センサ12により検出された多数の被験者の試技による投球動作に伴なう投球加速度の積分値と実際の投球速度との関係を示す図である。なお、図4(A)は被験者Aの測定結果、同図(B)は被験者Bの測定結果を示している。
【0027】
図4に示すように、投球動作時の手首長軸方向の加速度の積分値と実際の投球速度との関係を被験者別に見ると、被験者A、被験者B共に加速度積分値と実際の投球速度の間には比例関係が見られる。
【0028】
このことから、加速度積分値と実際の投球速度との関係を表わす近似式(直線近似方程式)を推定式として用いることで、加速度積分値による投球速度の推定算出を行うことができる。
【0029】
本実施形態では、加速度積分をx、投球速度をyとした場合に、y=ax+bなる1次方程式を推定式として用いて投球速度を推定する。
すなわち、被験者の試技による投球動作に伴ない前記加速度センサ12により検出された被験者の加速度の積分値xと実測の投球速度yとに基づき、最小二乗法によりy=ax+bなる1次方程式を求め、その係数a及び定数bを予め明らかにしておくことで、その後に、これを推定式として前記加速度センサ12により検出された投球加速度xから投球速度yを推定算出する。
【0030】
なお、係数a及び定数bは被験者によって異なるため、各被験者毎に推定式を変更する必要がある。図4(A),(B)に示す例では、被験者Aに対しては、y=74.209x+33.727なる1次方程式を推定式として用い、その式に加速度センサ12により検出された被験者Aの加速度の積分値xを代入して、投球速度yを推定することになる。また、被験者Bに対しては、y=52.903x+49.074なる1次方程式を推定式として用い、その式に加速度センサ12により検出された被験者Bの加速度の積分値xを代入して、投球速度yを推定することになる。
【0031】
図5は前記腕時計装置における電子回路の構成を示すブロック図である。
この腕時計装置の電子回路には、CPU13が備えられる。
このCPU13は、加速度センサ12からA/D変換回路14を介して入力される加速度データや、キー部15から入力されるキー操作信号、あるいは発振回路16から分周回路17及び時刻・日付計数回路18を介して入力される時刻・日付計数データのそれぞれに応じて、ROM19に予め記憶されているシステムプログラムあるいは図示しない外部データ読み込み部により外部の記録媒体から読み込まれたプログラムを起動させ、回路各部の動作制御を実行する。
【0032】
このCPU13には、前記A/D変換回路14、キー部15、時刻・日付計数回路18、ROM19、外部データ読み込み部の他に、さらに、RAM20、報音部21、表示部22が接続される。
【0033】
前記A/D変換回路14は、加速度センサ12から出力される検出加速度に応じた電圧信号をデジタルデータに変換してCPU13に送出するもので、この場合、A/D変換回路14では、加速度センサ12により検出される−100G〜+100Gの加速度に対応する電圧信号が、−512〜+512のデジタルデータに変換されてCPU13に送出される。
【0034】
前記キー部15には、本腕時計装置の基本時計モードと投球速度測定モードとの切り換えを行なうためのモード切り換えキーが備えられると共に、各動作モードにおいて、各種の機能を実行させる際に操作される複数のキーが備えられる。
【0035】
すなわち、基本時計モードでは、例えば時刻・日付計数回路18から入力される時刻・日付計数データに応じた現在の日付・時刻データが表示部22に表示され、また、投球速度測定モードでは、例えばユーザの投球動作に伴ない加速度センサ12により検出された加速度データ基づき投球速度が測定表示される。
【0036】
前記ROM19には、この電子回路の全体の制御を司るシステムプログラムが予め記憶されると共に、前記基本時計モード,投球速度測定モードの各動作モードに応じた制御を司るサブプログラム、及び予め設定された投球速度推定式としての1次方程式y=ax+bの係数a及び定数bが記憶される。
【0037】
この投球速度推定式としての1次方程式y=ax+bの係数a及び定数bは、被験者の試技により加速度センサ12により検出された投球加速度の積分値とスピードガン等による実測の投球速度とに基づき、最小二乗法により求められ、固定的にROM19に記憶される。
【0038】
図6は前記腕時計装置のRAM20における投球速度測定モード用データレジスタの構成を示す図である。
このRAM20内の投球速度測定モード用データレジスタには、加速度記憶部20a、積分値記憶部20b、投球速度記憶部20cが備えられる。
【0039】
加速度記憶部20aには、投球速度の測定に際して、加速度センサ12により検出されA/D変換回路14を介して得られた加速度検出データが、絶対値の加速度デジタルデータとして0.001秒毎に4秒間サンプリングされ、右利きの場合には加速度5G以上または左利きの場合には加速度−5G以下の加速度デジタルデータのみが順次a1〜aNとして記憶される。
【0040】
また、積分値記憶部20bには、前記加速度記憶部20aに記憶された投球動作に伴なう5G以上または−5G以下の加速度デジタルデータa1〜aNをサンプリング時間間隔で掛け合わせて得られる積分値データx(加速度積分値=Σ|加速度|*サンプリング時間間隔)が記憶される。
【0041】
また、投球速度記憶部20cには、前記投球速度推定式としての1次方程式y=ax+bに対して、前記積分値記憶部20bに記憶された積分値データxと、前記ROM19に予め固定的に記憶された係数a及び定数bが代入されることで算出された投球速度yが記憶される。
【0042】
次に、前記構成による運動データ測定装置を搭載した腕時計装置の動作について説明する。
図7は前記腕時計装置による投球速度測定処理を示すフローチャートである。
【0043】
キー部15におけるモード切り換えキーの操作により、CPU13が投球速度測定モードに設定され、測定開始キーが操作されると、報音部21により測定動作の開始を知らせるアラーム音が発生される(ステップS1)。
【0044】
ここで、ユーザは、時計本体11を装着した利き腕によって、仮想の球を把持したつもりで投球動作を行なう。
すると、この投球動作に伴ない、加速度センサ12により検出され、A/D変換回路14を介してデジタルデータに変換された投球加速度デジタルデータが絶対値のデータとして0.001秒毎に4秒間に渡ってサンプリングされ、サンプリングされた加速度デジタルデータのうち、右利きの場合には加速度5G以上または左利きの場合には加速度−5G以下と判断された加速度デジタルデータa1〜aNが選択的に抽出されてRAM20内の加速度記憶部20aに記憶される(ステップS2〜S6)。
【0045】
そして、球速測定動作の開始から4秒間が経過したと判断されると、前記RAM20内の加速度記憶部20aに記憶された加速度5G以上または−5G以下の投球加速度デジタルデータa1〜aNに基づいて加速度の積分値データxが求められ、積分値記憶部20bに記憶される(ステップS5→S7)。
【0046】
この場合、積分値データxは、以下のような式で表わせる。
x=Σ|加速度|*サンプリング時間間隔
ここで、サンプリング時間間隔は0.001秒である。
【0047】
すると、この積分値記憶部20bに記憶された投球動作に伴なう加速度の積分値データxと、ROM19内に予め記憶された投球試技に基づく係数a及び定数bが、投球速度推定式としての1次方程式y=ax+bに代入されて投球速度yが推定算出され、投球速度記憶部20cに記憶される(ステップS8)。この投球速度記憶部20cに記憶された投球速度yが表示部22に表示される(ステップS9)。
【0048】
したがって、前記構成の運動データ測定装置を搭載した腕時計装置によれば、時計本体11を利き腕の手首に取り付け、投球動作すると、加速度センサ12により検出された該投球動作に伴なう加速度データの積分値x(加速度を所定のサンプリング周期で累積した値)が検出される。そして、予め被験者の投球試技により得られた加速度積分値をx、実測投球速度をyとした最小二乗法により、係数a及び定数bを求めた投球速度推定式としての1次方程式y=ax+bに対して、前記投球検出された加速度積分値xが代入されて投球速度yが推定算出されるので、ユーザが実際の球を投げたり、投げた球の球速を第3者がスピードガンにより測定したりする必要なく、ユーザ1人で仮想の球による投球動作を行ない、その投球速度を測定できるようになる。
【0049】
なお、係数a及び定数bは被験者によって異なるため、被験者毎にその値を予め求めておく必要がある。
図8は前記腕時計装置による個人投球速度の測定に際し行なう1次方程式の係数及び定数の設定処理を示すフローチャートである。
【0050】
図9は前記腕時計装置による個人投球速度の測定に際し行なう1次方程式の係数及び定数の設定処理にて確保されるRAM20内のデータレジスタの構成を示す図である。
【0051】
この場合、RAM20には、複数回分の積分値を記憶するための積分値記憶部20d、同じく複数回分の入力速度(スピードガンにより測定された実速度)を記憶するための入力速度記憶部20e、そして、これらの値によって得られた係数と定数を記憶するための係数,定数記憶部20hがさらに確保される。
【0052】
すなわち、被測定ユーザによる投球試技を複数回行ない、その都度、加速度センサ12により検出された加速度を用いて計算された積分値と、スピードガンにより測定された実測の投球速度が、RAM20内の積分値記憶部20d及び入力速度記憶部20eのそれぞれに順次記憶される(ステップB1a,B2a,B3a,B4a,〜B1c,…)。
【0053】
すると、前記RAM20内の積分値記憶部20d及び入力速度記憶部20eのそれぞれに記憶された被測定ユーザ個人の複数の投球試技によるそれぞれの加速度積分値x及び実測投球速度yとに基づき最小二乗法により1次方程式の係数a及び定数bが算出され(ステップB5)、係数,定数記憶部20hに設定記憶される(ステップB6)。
【0054】
そして、投球速度測定モードにおいて、被測定ユーザが投球動作すると、該投球動作に伴ない、加速度センサ12により検出された加速度の積分値xが前記RAM20内の係数,定数記憶部20hに設定記憶された被測定ユーザ個人用の係数a及び定数bに基づく1次方程式y=ax+bに代入され、より正確な投球速度yが算出される。
【0055】
なお、前記実施形態では、被測定者の投球動作に伴なう投球速度を測定するための運動データ測定装置を搭載した腕時計装置について説明したが、時計本体11をバンド11aにより右足首又は左足首に取り付け、球を蹴る動作に伴なうシュート速度を、前記投球速度の測定と同様にして、シュート加速度の積分値検出に基づき測定してもよい。
【0056】
さらに、投球速度推定式とシュート速度推定式との両方の推定演算式に関する係数及び定数を予め記憶させておき、キーあるいはスイッチ操作で切り換え選択することにより、例えば野球における投球速度の測定とサッカーにおけるシュート速度の測定との2つの競技に利用可能な構成としてもよい。
【0057】
なお、前記実施形態において記載した手法、すなわち図7のフローチャートに示す投球速度測定処理、図8のフローチャートに示す推定演算式の係数,定数設定処理等の各手法は、コンピュータに実行させることができるプログラムとして、メモリカード(ROMカード、RAMカード等)、磁気ディスク(フロッピーディスク、ハードディスク等)、光ディスク(CD−ROM、DVD等)、半導体メモリ等の外部記録媒体に格納して配布することができる。そして、コンピュータは、この外部記録媒体に記録されたプログラムを記録媒体読み取り部によって読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、前記実施形態において説明した投球速度やシュート速度の測定機能を実現し、前述した手法による同様の処理を実行することができる。
【0058】
【発明の効果】
以上のように、本発明の請求項1に係わる球の速度演算装置によれば、球を投げる動作をするだけで、球の速度が求められる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係わる運動データ測定装置を搭載した腕時計装置の構成及びその装着状態を示す図。
【図2】前記腕時計装置に取り付けられる加速度センサの構成を示す図であり、同図(A)は加速度センサの構造図、同図(B)は加速度センサの原理図。
【図3】前記腕時計装置を装着した人体の投球動作に伴なう加速度センサによる加速度検出状態を示す図。
【図4】前記腕時計装置の加速度センサにより検出された多数の被験者の試技による投球動作に伴なう投球加速度の積分値と実際の投球速度との関係を示す図であり、同図(A)は被験者Aの測定結果、同図(B)は被験者Bの測定結果。
【図5】前記腕時計装置における電子回路の構成を示すブロック図。
【図6】前記腕時計装置のRAMにおける投球速度測定モード用データレジスタの構成を示す図。
【図7】前記腕時計装置による投球速度測定処理を示すフローチャート。
【図8】前記腕時計装置による個人投球速度の測定に際し行なう1次方程式の係数及び定数の設定処理を示すフローチャート。
【図9】前記腕時計装置による個人投球速度の測定に際し行なう1次方程式の係数及び定数の設定処理にて確保されるRAM内のデータレジスタの構成を示す図。
【符号の説明】
11 …時計本体、
11a…リストバンド、
12 …加速度センサ、
13 …CPU、
14 …A/D変換回路、
15 …キー部、
16 …発振回路、
17 …分周回路、
18 …時刻・日付計数回路、
19 …ROM、
20 …RAM、
20a…加速度記憶部、
20b…積分値記憶部、
20c…投球速度記憶部、
20d…積分値記憶部、
20e…入力速度記憶部、
20f…係数,定数記憶部、
21 …報音部、
22 …表示部。
Claims (2)
- 球を実際に投げることなく、投げる動作に伴なう球の速度を求められる球の速度演算装置であって、
球を投げる腕に取り付けられ、腕の長さ方向の加速度を検出する加速度検出手段と、
投球動作をしたときに、絶対値が所定値以上の加速度が検出されてから一定時間内に検出された加速度の積分値を求める加速度積分値算出手段と、
実際に球を投球したときに前記加速度積分値算出手段で得られた加速度の積分値xと、外部の測定器で測定されて入力された、そのときの球の実測速度yとを、夫々複数ずつ使用して、1次方程式y=ax+bの係数a及び定数bを設定する設定手段と、
球の投球を伴わない投球動作を行ったときに前記加速度積分値算出手段で得られた加速度の積分値 x ´、前記係数a及び定数bを用いて、1次方程式y´=ax´+bにより、球の速度y´を算出する速度算出手段と、
この速度算出手段で算出された速度を表示する表示手段と、
を具備したことを特徴とする球の速度演算装置。 - 球を実際に投げることなく、投げる動作に伴なう球の速度を演算する球の速度演算方法であって、
投球動作をしたときに、球を投げる腕に取り付けられ腕の長さ方向の加速度を検出する加速度検出手段により、絶対値が所定値以上の加速度が検出されてから一定時間内に検出された加速度の積分値を求める加速度積分値算出ステップと、
実際に球を投球したときに前記加速度積分値算出手段で得られた加速度の積分値xと、外部の測定器で測定されて入力された、そのときの球の実測速度yとを、夫々複数ずつ使用して、1次方程式y´=ax´+bの係数a及び定数bを設定する設定ステップと、
球の投球を伴わない投球動作を行ったときに前記加速度積分値算出手段で得られた加速度の積分値 x ´、前記係数a及び定数bを用いて、1次方程式y´=ax´+bにより、球の速度y´を算出する速度算出ステップと、
この速度算出手段で算出された速度を表示する表示ステップと、
を有することを特徴とする球の速度演算方法。
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