JP3910037B2 - シボ模様付き表皮材の製造方法 - Google Patents

シボ模様付き表皮材の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シボ模様付き表皮材の製造方法に関するものであり、特に、3次元曲面を有する表皮材の表面部に設けられるシボ模様について、これを雌型側に設けられたシボ模様パターン及び特殊な真空引き手段にて形成させるようにした表面にシボ模様を有する表皮材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の、プラスチック成形体の表面にシボ模様を有するものの、その製造方法としては、表皮材の表面層に予めシボ模様を有するシート状部材を用意し、このような表皮材の裏面側に、例えばインジェクション成形手段等を初めとした所定の成形手段にて熱可塑性プラスチック材を設置し、これによって所定の形態からなるプラスチック成形体の表面にシボ模様を有するものを形成させるようにしているものがある。この従来のものにおいては、表面にシボ模様を有する表皮材を予め用意しておき、このような表皮材を既に所定の形態に成形されたプラスチック成形体の表面に接着材等を介して貼り付けると言う手法が採られているものであるため、3次元曲面部等においては表皮材が不必要に引っ張られたり、あるいは曲面部の周りにしわが生じたりすると言う問題点がある。また、シボ模様自体にも、模様の流れ、あるいはダレ等が生ずると言う問題点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このような問題点を解決するために、一方の金型内に予めシボ模様パターンを形成させておき、このような金型内に上記表皮材を設置するとともに、その裏面側から所定の形態に成形されたプラスチック成形体を、その表面に接着剤を介在させた状態で押し付け圧着しながら、上記シボ模様パターンの設けられた金型側から上記表皮材を真空引きするようにしたシボ模様付き成形体の製造方法が提案されている。しかしながら、このようなシボ模様の一体成形加工は、加工時間が長く掛かると言う問題点を有する。このような問題点を解決するために、成形工程に用いられる金型に、その内側表面に予めシボ模様パターンの設けられたものを用意するとともに、当該金型(雌型)側に特殊な真空引き手段を設けておき、この真空引き手段を介することによって表皮材の表面層へシボ模様を立体的に形成させるようにし、これによってシボ模様形成面に模様の流れ、あるいはダレ等の生じないようにした3次元曲面からなるシボ模様付き表皮材の製造方法を提供しようとするのが、本発明の目的(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明においては次のような手段を講ずることとした。すなわち、請求項1記載の発明においては、3次元曲面形態からなる表皮材の、その表面部にシボ模様を有する表皮材の、その製造方法に関して、熱可塑性プラスチック材からなるシート状の表皮材を所定の温度に加熱する予熱工程と、当該予熱工程にて所定の温度に加熱された表皮材を、所定の形態に成形するものであって雌型側には所定のシボ模様パターン及び真空引き手段を有する金型内に、上記予熱された表皮材のその表面側が上記雌型側に来るように設置するとともに、このような状態において上記金型を型締めする型締め工程と、このように型締めされた状態において所定の真空圧を有するものであって所定の容量を有する真空タンクに蓄積された状態の真空媒体を上記雌型側に設けられた真空引き手段へ瞬時に供給することによって真空引きを行ない上記表皮材の表面側にシボ模様を形成させるシボ模様形成工程と、からなるシボ模様付き表皮材の製造方法において、当該製造方法に用いられる金型のうちの雌型の、その内面側に設けられる真空引き手段を、金型の基準面に対して直角に設けられるものであってその先端部が上記雌型の内表面まで所定の距離を残した状態で設けられるとともに、所定の穴径を有するように形成される迎え穴と、当該迎え穴の先端部付近から上記雌型の内表面に向かって直線状に設けられるものであって上記雌型内表面に対して面直角状に設けられる微細孔並びに当該面直角状に設けられる微細孔を中心にしてその周りに放射状に、かつ、等間隔状に設けられる微細孔からなる真空圧導入路と、から成るようにするとともに、これら真空圧導入路の雌型内表面に形成される開口穴を、雌型内表面の全面にわたってほぼ均一な状態に設けるようにした工程を採ることとした。
【0005】
このような工程を採ることにより、本発明のものにおいては、全面にわたって均一な状態のシボ模様が形成されることとなる。特に、本発明のものにおいては、上記真空引き手段への真空圧の供給を、所定の容量を有する真空タンクを介して瞬時に行わせるようにした工程を採ることとしたので、上記表皮材は雌型表面に設けられたシボ模様パターンのところへ急激に吸引されるようになり、上記表皮材の表面には、シボ模様が鮮明な状態で転写されるようになる。
【0006】
また、本発明においては、金型のうちの雌型の、その内面側に設けられる真空引き手段を、金型の基準面に対して直角に設けられるものであってその先端部が上記雌型の内表面まで所定の距離を残した状態で設けられるとともに、所定の穴径を有するように形成される迎え穴と、当該迎え穴の先端部付近から上記雌型の内表面に向かって直線状に設けられるものであって上記雌型内表面に対して面直角状に設けられる微細孔並びに当該面直角状に設けられる微細孔を中心にしてその周りに放射状に、かつ、等間隔状に設けられる微細孔からなる真空圧導入路と、から成るようにするとともに、これら真空圧導入路の雌型内表面に形成される開口穴を、雌型内表面の全面にわたってほぼ均一な状態に設けるようにした構成を採ることとした。このような金型(雌型)を用いることによって、本発明のものにおいては、表皮材の表面に均一な状態のシボ模様が鮮明な状態で形成されるようになる。特に、本発明のものにおいては、雌型の3次元曲面部にも均一な状態に真空引き用の開口穴(吸入穴)が設けられるようになっているとともに、当該吸入穴につながる真空圧導入路がシボ模様パターン面に対して比較的直角に近い角度を有するように設けられるようになっているので、3次元曲面部における表皮材の表面は、雌型のシボ模様パターン面側へ、強力に、かつ、全面にわたって均等な状態で吸引されるようになり、このような3次元曲面部においても均一な状態のシボ模様が鮮明な状態で形成されるようになる。
【0007】
次に、請求項記載の発明について説明する。本発明の特徴とするところは、シボ模様付き表皮材の製造方法に用いられる金型に関する点である。すなわち、本発明においては、請求項1記載のシボ模様付き表皮材の製造方法に関して、当該製造方法に用いられる金型のうちの雌型を、所定の鋳鋼にて形成するとともに、当該鋳鋼にて形成された雌型内面側に設けられるシボ模様パターンを所定のエッチング手段にて形成するようにした。このような金型を用いることによって、本発明のものにおいては、シボ模様の形成に寄与する上記シボ模様型(パターン)が鋳鋼を基礎にエッチング手段にて形成されるようになっているので、上記表皮材の形態に一部変更点が生じたような場合、雌型の一部を削り取って、その部分に新たにエッチング手段を施すこと等によって、簡単に、設計変更等に対応することができるようになる。従って、設計変更、仕様変更等に機敏に対応することができるようになり、生産性の向上を図ることができるようになる。また、これによって、シボ模様の態様を部分的に異ならせた状態のものを簡単に形成することができるようになる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について、図1ないし図6を基に説明する。本実施の形態に関するものは、シボ模様付きプラスチック表皮材の製造方法に関するものであり、基本的には、図1に示す如く、次のような工程からなるものである。すなわち、本製造工程は、熱可塑性プラスチック材からなる表皮材1を所定の温度に加熱する予熱工程(A)と、当該予熱工程(A)にて所定の温度に加熱された表皮材1を、所定の形態に成形するものであって雌型6側には所定のシボ模様パターン61及び真空引き手段8を有する金型5、6内に、上記予熱された表皮材1のその表面側が上記雌型6側に来るように設置する(図1の(B)参照)とともに、このような状態において上記金型5、6を型締めする型締め工程(C)と、このように型締めされた状態において、上記雌型6側から真空引きを行ない上記表皮材1の表面側にシボ模様を形成させるシボ模様形成工程(D)と、からなることを基本とするものである。なお、このような基本工程からなるものにおいて上記表皮材1には、本実施の形態においては、シボ模様の転写が比較的容易に行なわれるオレフィン系エラストマー(TPO)が用いられるようになっている。
【0009】
次に、このような構成からなる表皮材1へのシボ模様の形成工程について、その具体例を以下に説明する。まず、上記表皮材1を、図1の予熱工程(A)にて、その表面温度が約140℃〜170℃の範囲内になるように加熱する。そして、このような表面温度を有するように加熱された表皮材1を、次の工程(図1の(B))において、雌型6と雄型5との間に、表皮材1の表面側が雌型6側に来るように設置(セット)する。なお、このとき、上記各金型5、6は、その表面温度が約25℃〜50℃の値を有するように温められている。また、上記各金型のうち、雌型6の内側表面には、図2に示す如く、所定の形態からなるシボ模様パターン61がエッチング手段にて形成されるようになっている。
【0010】
なお、本実施の形態において用いられる金型5、6のうち、特に雌型6は、その素材が鋳鋼を基礎に形成されるものであって、その内側表面に設けられるシボ模様パターン61は、所定のエッチング手段にて形成されるようになっているものである。これによって、上記表皮材1の形状等に一部変更が生じたような場合、金型5、6の所定の部分を削り取るか、あるいは、その部分に溶接肉盛を施すとともに、このようにして形成された表面部に新たにエッチング手段を施すことによって、上記一部変更に機敏に対応することができるようになる。また、これによって、シボ模様の態様を部分的に異ならせた状態のものを形成させることもできるようになる。
【0011】
このような状態の金型5、6を、次の型締め工程(図1の(C))において型締めするとともに、次の真空引き工程(図1の(D))において、上記雌型6側に設けられるものであって複数の真空引き用の開口穴等からなる真空引き手段8を介して、上記表皮材1を雌型6側へ吸引する。なお、この真空引きに当たっては、本実施の形態においては、特殊な工程(方法)を採ることとしている。具体的には、図6に示す如く、真空ポンプ7を作動させることによって生成される所定の真空圧を所定の容量を有する真空タンク3内に予め貯えておくようにする。そして、このように所定量の真空圧が貯えられた状態のものを、図6に示すバルブ33を迅速に開放することによって所定の真空圧を上記真空引き手段8のところに一気に供給するようにする。その結果、表皮材1は雌型6側へ瞬間的に吸引されるようになり、表皮材1の表面側には雌型6側に設けられているシボ模様パターン61が鮮明な状態で転写されるようになる。なお、このような真空引き工程において用いられる真空状態としては、本実施の形態においては、−680mmHg〜−760mmHgの真空度(真空圧)を採用することとする。また、上記真空タンク3については、金型5、6内において真空引きされるべき容量であり、多くの場合には雌型6の容積に相当する値の、その12倍から15倍の値のものを採用することとする。本実施の形態においては、300Lの容量を有する真空タンク3を用いることとしている。
【0012】
次に、このような真空引き装置を介して所定の真空度(真空圧)を有する真空媒体が供給される雌型6の、その内表面側に設けられる真空引き手段8の構造について、図2ないし図5を基に説明する。まず、雌型6の内表面側には、図2に示す如く、所定の形態からなるシボ模様パターン61が、その全面にわたって、ほぼ均等な状態に設けられるようになっている。そして、このような雌型6には、図6に示す真空タンク3にバルブ33を介してつながるものであって、本雌型6の基準面に対して直角な方向に設けられる複数本の迎え穴81等からなる真空引き手段8が設けられるようになっている。この真空引き手段8は、具体的には、図3に示す如く、直立状に設けられるものであって5〜10mmの内径(D)を有するとともに、その先端部がシボ模様パターン61の設けられる雌型内表面から5〜10mmの距離(L)のところまで達するように設けられる迎え穴81と、この迎え穴81からシボ模様パターン61の設けられる雌型内表面に向かって直線状に設けられる約0.3mmの内径を有する微細孔からなる複数の導入路(真空圧導入路)82と、からなるものである。
【0013】
なお、このような微細孔からなる導入路82は、シボ模様パターン61の設けられる雌型内表面のうちの主に平面部に設けられるものについては、図3及び図4に示す如く、当該内表面に対して面直角な状態に設けられるもの(82a)と、当該面直角状に設けられるもの(82a)を中心にして、図3に示す如く、傾斜角が約30°を有するように放射状に設けられるもの(82b)と、からなるものである。そして、これら微細孔からなる導入路82a、82bの上記雌型内表面への開口穴の配置状態は、図4に示す如く、中央に面直角状に配置されるもの(82a)と、これを中心にして、直径(2R)が5〜10mmの範囲内に6箇所、等間隔状に設けられるもの(82b)と、からなるようになっているものである。そして、このような7個の開口穴を一組とした状態のものが、シボ模様パターン61を有する雌型6の内表面の平面部全面にわたってほぼ均一な状態に設けられるようになっているものである。また、この導入路82のうち、例えば図2に示す如く、雌型6の内表面の縦壁面あるいは傾斜面に設けられるものについては、当該縦壁面あるいは傾斜面に対してほぼ面直角状に設けられるもの(82a)を中心にして、図5に示す如く、その周りに約30°の傾斜角を有するように複数本の導入路82bが設けられるようになっている。なお、この縦壁面または傾斜面に設けられる導入路82の上記雌型内表面への開口穴は、約5mmの間隔を有した状態で上記縦壁面または傾斜面の全面にわたって設けられるようになっているものである。また、このような微細孔からなる導入路82は、雌型6のシボ模様を有する内表面開口部までの距離があまり長くならないように設定されている。本実施の形態のものにおいては5mm〜10mmの値に設定されている。このように、縦壁面あるいは傾斜面においても導入路82がほぼ面直角な状態に設けられていること、更には、その長さが比較的短くなるように設定されていることより、当該真空引き手段8のところに真空圧が供給された場合、当該真空圧は減衰されずに上記表皮材1の表面に均等に作用するようになる。従って、3次元曲面部においても、ダレ等のない、均一な状態のシボ模様が形成されるようになる。
【0014】
【発明の効果】
本発明によれば、3次元曲面形態からなる表皮材の、その表面部にシボ模様を有する表皮材の、その製造方法に関して、熱可塑性プラスチック材からなるシート状の表皮材を所定の温度に加熱する予熱工程と、当該予熱工程にて所定の温度に加熱された表皮材を、所定の形態に成形するものであって雌型側には所定のシボ模様パターン及び真空引き手段を有する金型内に、上記予熱された表皮材のその表面側が上記雌型側に来るように設置するとともに、このような状態において上記金型を型締めする型締め工程と、このように型締めされた状態において、所定の真空圧を有するものであって、所定の容量を有する真空タンクに蓄積された状態の真空媒体を上記雌型側に設けられた真空引き手段へ瞬時に供給することによって真空引きを行ない上記表皮材の表面側にシボ模様を形成させるシボ模様形成工程と、からなるようにした工程を採ることとしたので、上記表皮材は雌型表面に設けられたシボ模様パターンのところへ急激に吸引されるようになり、上記表皮材の表面には、シボ模様が鮮明な状態で転写されるようになった。
【0015】
また、本発明においては、シボ模様付き表皮材の製造方法に用いられる金型のうちの雌型の、その内面側に設けられる真空引き手段を、金型の基準面に対して直角に設けられるものであってその先端部が上記雌型の内表面まで所定の距離を残した状態で設けられるとともに、所定の穴径を有するように形成される迎え穴と、当該迎え穴の先端部付近から上記雌型の内表面に向かって直線状に設けられるものであって上記雌型内表面に対して面直角状に設けられる微細孔並びに当該面直角状に設けられる微細孔を中心にしてその周りに放射状に、かつ、等間隔状に設けられる微細孔からなる真空圧導入路と、から成るようにするとともに、これら真空圧導入路の雌型内表面に形成される開口穴を、雌型内表面の全面にわたってほぼ均一な状態に設けるようにした構成を採ることとしたので、このような金型(雌型)を用いることによって、表皮材の表面に均一な状態のシボ模様が鮮明な状態で形成されるようになった。また、本発明のものにおいては、雌型の3次元曲面部にも均一な状態に真空引き用の開口穴(吸入穴)が設けられるようになっているとともに、当該吸入穴につながる真空圧導入路がシボ模様パターン面に対して比較的直角に近い角度を有するように設けられるようになっているので、3次元曲面部における表皮材の表面は、雌型のシボ模様パターン面側へ、強力に、かつ、全面にわたって均等な状態で吸引されるようになり、このような3次元曲面部においても均一な状態のシボ模様を鮮明な状態で形成させることができるようになった。
【0016】
また、本発明においては、シボ模様付き表皮材の製造方法に関して、当該製造方法に用いられる金型のうちの雌型を、所定の鋳鋼にて形成するとともに、当該鋳鋼にて形成された雌型内面側に設けられるシボ模様パターンを所定のエッチング手段にて形成するようにしたので、上記表皮材の形態に一部変更点が生じたような場合、雌型の一部を削り取って、その部分に新たにエッチング手段を施すこと等によって、簡単に、設計変更等に対応することができるようになった。従って、設計変更、仕様変更等に機敏に対応することができるようになり、生産性の向上を図ることができるようになった。また、これによって、シボ模様の態様を部分的に異ならせた状態のものを簡単に形成することができるようになった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示す工程説明図である。
【図2】本発明の主要部を成す雌型の、その内表面周りの構造を示す断面図である。
【図3】本発明の主要部を成す真空引き手段の全体構成を示す断面図である。
【図4】本発明にかかる雌型内表面に設けられる真空圧導入路の開口穴の配置状態を示す図である。
【図5】雌型内表面の縦壁部あるいは傾斜部に設けられる真空圧導入路の配置状態を示す断面図である。
【図6】本発明にかかる真空引き装置の全体構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 表皮材
3 真空タンク
33 バルブ
5 金型(雄型)
6 金型(雌型)
61 シボ模様パターン
7 真空ポンプ
8 真空引き手段
81 迎え穴
82 導入路
82a 導入路
82b 導入路

Claims (2)

  1. 熱可塑性プラスチック材からなるシート状の表皮材を所定の温度に加熱する予熱工程と、当該予熱工程にて所定の温度に加熱された表皮材を、所定の形態に成形するものであって雌型側には所定のシボ模様パターン及び真空引き手段を有する金型内に、上記予熱された表皮材のその表面側が上記雌型側に来るように設置するとともに、このような状態において上記金型を型締めする型締め工程と、このように型締めされた状態において所定の真空圧を有するものであって所定の容量を有する真空タンクに蓄積された状態の真空媒体を上記雌型側に設けられた真空引き手段へ瞬時に供給することによって真空引きを行ない上記表皮材の表面側にシボ模様を形成させるシボ模様形成工程と、からなるシボ模様付き表皮材の製造方法において、当該製造方法に用いられる金型のうちの雌型の、その内面側に設けられる真空引き手段を、金型の基準面に対して直角に設けられるものであってその先端部が上記雌型の内表面まで所定の距離を残した状態で設けられるとともに、所定の穴径を有するように形成される迎え穴と、当該迎え穴の先端部付近から上記雌型の内表面に向かって直線状に設けられるものであって上記雌型内表面に対して面直角状に設けられる微細孔並びに当該面直角状に設けられる微細孔を中心にしてその周りに放射状に、かつ、等間隔状に設けられる微細孔からなる真空圧導入路と、から成るようにするとともに、これら真空圧導入路の雌型内表面に形成される開口穴を、雌型内表面の全面にわたってほぼ均一な状態に設けるようにしたことを特徴とするシボ模様付き表皮材の製造方法。
  2. 請求項1記載のシボ模様付き表皮材の製造方法において、当該製造方法に用いられる金型のうちの雌型を、所定の鋳鋼にて形成するとともに、当該鋳鋼にて形成された雌型内表面側に設けられるシボ模様パターンを所定のエッチング手段にて形成するようにしたことを特徴とするシボ模様付き表皮材の製造方法。
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