JP3909925B2 - 疑似くせ毛を使用する毛髪化粧品の性能の評価方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、疑似くせ毛を使用する毛髪化粧品の性能の評価方法に関し、さらに詳しくは、疑似くせ毛の使用によって再現性よく毛髪化粧品の性能を評価できるようにした、毛髪化粧品の性能の評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、たとえば、くせ毛の広がりを防止するための毛髪化粧品の性能評価にあたっては、天然のくせ毛を使用していた。
【0003】
しかしながら、天然のくせ毛は、各人によって差があり、また同一人から採取した場合でも採取部位によって差があるなど、不均一であるため、天然のくせ毛を用いて毛髪化粧品の性能を評価した場合には、正確な評価結果を得ることがむつかしかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような従来技術の問題点を解決し、再現性よく毛髪化粧品の性能を評価することができる毛髪化粧品の性能の評価方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、毛髪を過酸化水素を含有するブリーチ剤でブリーチ処理した後、システイン系パーマネントウェーブ用剤でウェーブ処理することによって疑似くせ毛を作製し、この疑似くせ毛を使用して毛髪化粧品の性能を評価するときは、バラツキが少なく、従って、再現性よく毛髪化粧品の性能を評価することができることを見出し、本発明を完成するにいたった。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明において使用する疑似くせ毛の作製にあたっては、まず、毛髪を洗浄した後、ブリーチ剤でブリーチ処理する。これは、ブリーチ処理することによって、毛髪に酸化的ダメージを受けさせ、たとえば周囲の水分変化などの周囲の環境変化による影響を受けやすくして、毛髪化粧品の性能の評価をより精度高く行えるようにするためである。
【0007】
上記毛髪の洗浄のための洗浄剤は、特に特定のものに限定されることなく、通常のシャンプーを使用することもできるが、次工程のブリーチ処理のためにはできるだけ簡素のものが好ましく、たとえば、ポリオキシエチレン(9EO)ラウリルエーテル水溶液などが好適に使用される。また、毛髪上の金属類の除去を容易にするため、EDTA−Naを上記洗浄剤に添加してもよい。
【0008】
毛髪をブリーチ処理するためのブリーチ剤としては、過酸化水素を含有したものを使用するが、ブリーチ処理を過酸化水素でするのは過酸化水素が毛髪のブリーチ剤として使用することが許可されているからであり、許可されさえすれば他のものでもよい。
【0009】
ついで、上記ブリーチ処理後の毛髪をウェーブ処理するが、このウェーブ処理のためのパーマネントウェーブ剤としてはシステイン系のパーマネントウェーブ用剤を使用する。
【0010】
これは、ブリーチ処理した毛髪は、損傷度が大きいのでチオグリコール酸系のパーマネントウェーブ用剤ではきれいなウェーブを形成したがたく、システイン系パーマネントウェーブ用剤の方がきれいなウェーブを形成することができるからである。ただし、システイン系パーマネントウェーブ用剤とはいえ、システインまたはその塩の酸化を防止するためなどの理由により、チオグリコール酸またはその塩を補助的に添加したものであってもよい。
【0011】
上記のようにして得られる疑似くせ毛は、天然のくせ毛とは異なり、均一にウェーブがかかっていて、しかもブリーチ処理およびウェーブ処理によって、周囲の水分変化などの周囲の環境変化に敏感に対応してその影響を受けるので、毛髪化粧品の性能の評価を再現性よく、かつ精度高く行うことができる。
【0012】
上記疑似くせ毛を使用して評価する性能としては、たとえば、周囲の水分変化に対する抵抗力、毛髪の広がりに対する抑制力、帯電防止能力などが挙げられる。従って、この疑似くせ毛を使用して性能を評価する毛髪化粧品としては、たとえば、ヘアリンス、ヘアトリートメント、ヘアコンディショナーなどの毛髪保護剤が主たるものとして挙げられるが、それ以外にシャンプー、ヘアカラー、パーマネントウェーブ用剤なども本発明の疑似くせ毛を使用して性能を評価することができる。
【0013】
本発明の疑似くせ毛を使用する毛髪化粧品の性能の評価方法は、たとえば毛髪化粧品がトリートメントであれば、そのトリートメント間の性能評価に適用され、毛髪化粧品がシャンプーであれば、そのシャンプー間の性能評価に適用されるなど、同種毛髪化粧品間の性能評価に適用され、その性能評価を再現性よく、かつ精度高く行うことができる。
【0014】
【実施例】
つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下の実施例などにおいて濃度を示す%は重量%である。
【0015】
実施例1
女性の均一な健康毛で作製した毛束を5%ポリオキシエチレン(9EO)ラウリルエーテル水溶液(ただし、EDTA−Naを25mM含有させている)に35℃で60分間浸漬し、水洗後、上記毛束を6%過酸化水素水と1%アンモニア水との体積比1:1の混合液からなるブリーチ剤200ml中に35℃で30分間浸漬し、ついで水洗した。上記毛束は、長さが18cmで、重さが8.7gであり、その一端を糸で縛り、他端を自由端にしている関係で、自由端側が若干広がっている。

【0016】
つぎに、上記毛束をブリトン−ロビンソン緩衝液(Britton−Robinson buffer)(pH4.5)に室温で10分間浸漬し、このブリトン−ロビンソン緩衝液への浸漬処理により毛髪のpHを4.5に調整し、酸化がさらに進まないようにするとともに、過酸化水素を失活させた。
【0017】
つぎに、上記毛束を下記のシステイン系パーマネントウェーブ用剤でウェーブ処理をした。パーマネントウェーブ用剤の組成およびウェーブ処理の具体的手順は次の通りである。
【0018】
パーマネントウェーブ用第1剤
DL−システイン塩酸塩 5.5重量部
アセチルシステイン 0.5重量部
チオグリコール酸アンモニウム(50%) 1.8重量部
モノエタノールアミン 4.7重量部
アンモニア水(25%) pH9.3にする
精製水 計100重量部にする
【0019】
パーマネントウェーブ用第2剤
臭素酸ナトリウム 6.5重量部
クエン酸 0.1重量部
リン酸 0.05重量部
リン酸一水素ナトリウム 0.5重量部
精製水 計100重量部にする
【0020】
ウェーブ処理
上記ブリーチ処理後の毛束を直径10mmのロッドに巻き付け、その状態で上記パーマネントウェーブ用第1剤200ml中に35℃で30分間浸漬した後、水洗し、ついでパーマネントウェーブ用第2剤200ml中に35℃で30分間浸漬した後、水洗、乾燥して、ウェーブ処理を完了し、上記ブリーチ処理とこのウェーブ処理によって、疑似くせ毛を作製した。
【0021】
このようにして作製した疑似くせ毛からなる毛束は、ウェーブ処理によって自由端側の広がりが大きくなり、固定端側から自由端側に向かってスカート状に広がっている。また、上記毛束を構成する疑似くせ毛は、ブリーチ処理およびそれに続くウェーブ処理によってたとえば周囲の水分変化などの周囲の環境変化による影響を受けやすくなり、また、帯電しやすくなっている。
【0022】
上記のようにして疑似くせ毛からなる毛束を40本作製し、それらの毛束をシャンプーで処理し、ついでヘアトリートメントで処理した後、一定条件下で保存して、毛髪の広がりを調べた。
【0023】
上記シャンプーとしてはラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミンとショ糖ラウリン酸エステルを含有するものを用い、このシャンプーを毛束1本当たり6mlの割合で用いて毛束を2回シャンプー処理し(つまり、洗浄−水洗を2回繰り返す)、ヘアトリートメントとしては臭化セチルトリメチルアンモニウムとショ糖ステアリン酸エステルを含有するものを用い、このヘアトリートメントを毛束1本当たり6gの割合で用いて毛束をトリートメント処理し、水洗後、自然乾燥した。
【0024】
上記シャンプーおよびトリートメント処理後の毛束の中間部の幅をノギスで測定した後、25℃、相対湿度40%の雰囲気中に72時間保存し、保存後、再度、毛束の中間部の幅をノギスで測定し、その保存後の毛束の中間部の幅と保存前の毛束の中間部の幅との差を「毛髪の広がり」として、その平均値および標準偏差を求めた。その結果を表1に示す。なお、各毛束には番号を付け、同一の毛束について、「毛髪の広がり」が得られるようにした。
【0025】
比較例1
40人の女性から採取した天然のくせ毛で毛束を40本作製した。この毛束は長さが約18cmで、重さが8.7gであり、その一端を糸で縛り、他端を自由端としており、天然のくせ毛で作製している関係上、自由端側はそれぞれの天然ウェーブのかかりぐあいに応じて広がっている。この毛束を上記実施例1と同様にシャンプーおよびトリートメント処理し、毛束の中間部の幅をノギスで測定した後、25℃、相対湿度40%の雰囲気中に72時間保存し、保存後、再度、毛束の中間部の幅を測定し、実施例1と同様に毛髪の広がりを調べた。その結果を上記実施例1の結果と併せて表1に示す。
【0026】
【表1】
Figure 0003909925
【0027】
表1に示すように、実施例1は、比較例1に比べて、毛髪の広がりのバラツキが少なく、疑似くせ毛の使用により毛髪化粧品の性能の評価を再現性よく行うことができることが明らかにされていた。
【0028】
また、表1に示すように、疑似くせ毛を用いた実施例1の方が、天然のくせ毛を用いた比較例1より、毛髪の広がりが大きく、毛髪化粧品間の性能の差をより明瞭に評価できることを示していた。すなわち、毛髪化粧品の性能評価にあたって、疑似くせ毛を使用すると、疑似くせ毛はブリーチ処理などを経て作製されたものであるから、天然のくせ毛より周囲の水分変化などの周囲の環境変化による影響を受けやすいので、疑似くせ毛を用いて、たとえば複数種のヘアトリートメントで処理した場合の毛髪の広がりを調べることによって、ヘアトリートメント間の毛髪の広がりに対する抑制力の差などをより明瞭に評価することができる。
【0029】
上記実施例などにおいては、シャンプーとしてラウロイル−L−グルタミン酸トリエタノールアミンとショ糖ラウリン酸エステルを含有したものを用い、ヘアトリートメントとして臭化セチルトリメチルアンモニウムとショ糖ステアリン酸エステルを含有したものを用いたが、これらのシャンプーやヘアトリートメントは他のものであってもよい。つまり、上記実施例や比較例は上記特定の疑似くせ毛と天然のくせ毛との差を明らかにするために行ったものであって、使用したシャンプーやヘアトリートメントそのものには限定を受ける要素はなく、それらも本発明の疑似くせ毛を使用して性能が評価される毛髪化粧品中の一例にすぎない。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、疑似くせ毛を使用することにより、再現性よく毛髪化粧品の性能を評価することができる。

Claims (1)

  1. 毛髪を過酸化水素を含有するブリーチ剤でブリーチ処理した後、システイン系パーマネントウェーブ用剤でウェーブ処理して作製した疑似くせ毛を使用して毛髪化粧品の性能を評価することを特徴とする、疑似くせ毛を使用する毛髪化粧品の性能の評価方法。
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