JP3908718B2 - インクジェット記録媒体のインク受容層用塗布液、インクジェット記録媒体及びインクジェット記録媒体の製造方法 - Google Patents

インクジェット記録媒体のインク受容層用塗布液、インクジェット記録媒体及びインクジェット記録媒体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、記録層用塗布液に関し、また、該塗布液を用いて形成した記録層を有する記録媒体、例えば、インクジェット記録媒体、感熱記録媒体、感圧記録媒体、感熱転写媒体等の記録媒体に関し、特にインク受容層を設けた記録媒体に関する。
近年、情報産業の急速な発展に伴い、種々の情報処理システムが開発され、その情報処理システムに適した記録方法及び装置も開発されて、各々実用化されている。前記記録方法の中で、インクジェット記録方法は、多種の記録媒体に記録可能なこと、ハード(装置)が比較的安価であること、コンパクトであること、静粛性に優れること等の点から、オフィスは勿論、いわゆるホームユースにおいても広く用いられてきている。
また、近年のインクジェットプリンタの高解像度化に伴ない、いわゆる写真ライクな高画質記録物が得られるなど、記録媒体も各種開発されてきている。記録媒体としての商品価値を具える観点からは、インク吸収性に優れると共に、記録後の画像保存性が良好なこと、すなわち長期保存で画像が褪色したり、滲んで画像品質が低下することがないことが要求される。
インク吸収を高めたものとして、シリカ微粒子等の無機顔料微粒子及び水溶性樹脂より形成された、高い空隙率を持つ三次元構造を有するインク受容層が設けられたインクジェット記録用シートが開示され(例えば、特許文献1〜5参照)、高解像度の画像を形成しうるとされている。
しかしながら、前記のシリカ微粒子等の無機顔料微粒子は通常非常に細かい粒子であるため、粒子同士の相互作用が強く、水等の分散媒体に無機顔料微粒子を添加混合するとその液の粘度が高くハンドリング性が低い。
特開平10−203006号公報 特開平10−217601号公報 特開平11−20306号公報 特開2000−309157号公報 特開2000−211235号公報
本発明は前記のごとき問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、粘度が低くハンドリング性に優れ、かつ画像形成した際の色濃度が高く、光沢性に優れ、また、インクの写り性がよい記録層用塗布液を提供することにあり、さらに、前記塗布液を用いて作製される記録層を備えた記録媒体を提供することにある。
前記課題は、以下の記録媒体を提供することにより解決される。
(1)かさ密度が50g/lより高く80g/l以下であり、BET法による比表面積が300〜400m2/gの範囲にある気相法シリカ、水溶性樹脂、及び及び架橋剤を含み、気相法シリカと水溶性樹脂との質量比(気相法シリカ/水溶性樹脂)は1.5〜10であり、架橋剤は水溶性樹脂に対し1〜50質量%であるインクジェット記録媒体のインク受容層用塗布液。
(2)インク受容層を有するインクジェット記録媒体であって、前記インク受容層が前記(1)に記載のインク受容層用塗布液から作製されるインクジェット記録媒体。
(3)インクジェット記録媒体のインク受容層用塗布液を塗布して形成される塗布層を架橋硬化させることによりインク受容層を作製するインクジェット記録媒体の製造方法であって、前記インク受容層用塗布液が、かさ密度が50g/lより高く80g/l以下であり、BET法による比表面積が300〜400m2/gの範囲にある気相法シリカ、水溶性樹脂、及び架橋剤を含み、前記気相法シリカと水溶性樹脂との質量比(気相法シリカ/水溶性樹脂)が1.5〜10であり、架橋剤が水溶性樹脂に対し1〜50質量%であり、前記架橋硬化が、前記インク受容層用塗布液と下記塩基性溶液に架橋剤を添加し、かつ、前記インク受容層用塗布液を塗布して形成される塗布層の乾燥途中であって該塗布層が減率乾燥を示す前に、pH7.1以上の塩基性溶液を前記塗布層に付与することにより行われることを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法。
(3)インクジェット記録媒体のインク受容層用塗布液を塗布して形成される塗布層を架橋硬化させることによりインク受容層を作製するインクジェット記録媒体の製造方法であって、前記インク受容層用塗布液が、かさ密度が50g/lより高く80g/l以下であり、BET法による比表面積が300〜400m2/gの範囲にある気相法シリカ、水溶性樹脂、及び架橋剤を含み、前記架橋硬化が、前記インク受容層用塗布液又は前記インク受容層用塗布液と下記塩基性溶液に架橋剤を添加し、かつ、前記インク受容層用塗布液を塗布して形成される塗布層の乾燥途中であって該塗布層が減率乾燥を示す前に、pH7.1以上の塩基性溶液を前記塗布層に付与することにより行われることを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法。
本発明のインク受容層用塗布液(以下において「記録層用塗布液」という。)は、特定の気相法シリカを含むため液の粘度が低くハンドリング性に優れ、かつ、画像形成した際の色濃度が高く、光沢性に優れ、また、インクの写り性がよい。また、本発明の記録媒体の記録層は前記のごとき記録層用塗布液を用いて作製されるので、画像形成した際の色濃度が高く、光沢性に優れ、また、インクの写り性がよい。
本発明の記録層用塗布液は、かさ密度が50g/lより高く80g/l以下であり、BET法による比表面積が300〜400m 2 /gの範囲にある気相法シリカを含む。前記かさ密度は特に60〜80g/lが好ましい。また、前記比表面積は特に300〜380m2/gが好ましい。前記かさ密度と比表面積が前記のごとき条件を満たすことにより、気相法シリカ分散液及び記録層用塗布液(後述の記録層用塗布液(A))の粘度が低く液のハンドリング性に優れたものとなり、かつ、画像形成した際の画像の色濃度が高く、画像の光沢性に優れ、インクの写り性(記録媒体の記録層にインクを打滴した直後、インク打滴面を紙に密着させた際、インクが紙に転写されにくいこと)が良好である。特に光沢に関してはかさ密度が80g/lを越えないことが好ましい。
(記録層用塗布液)
本発明の記録層用塗布液は、少なくともかさ密度が50g/lより高く80g/l以下であり、BET法による比表面積が300〜400m2/gの範囲にある気相法シリカ、水溶性樹脂、及び架橋剤を含む。前記塗布液を用いて形成される記録層は、その層中にインクを受容せしめることにより記録する層(インク受容層)である。
また、本発明の気相法シリカに加え、二酸化チタン、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、アルミナ、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、又は酸化イットリウム等の微粒子を用いることができる。
シリカ微粒子は、通常その製造法により湿式法粒子と乾式法(気相法)粒子とに大別されるが、本発明に係る気相法シリカは、乾式法(気相法)粒子である。気相法は、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によって無水シリカを得る方法が主流であり、「気相法シリカ」とは該気相法によって得られた無水シリカ微粒子を意味する。なお、前記湿式法では、ケイ酸塩の酸分解により活性シリカを生成し、これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る方法が主流であり、気相法シリカと共に併用してもよい。
気相法シリカは、含水シリカと表面のシラノール基の密度、空孔の有無等に相違があり、異なった性質を示すが、空隙率が高い三次元構造を形成するのに適している。この理由は明らかではないが、含水シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が5〜8個/nm2で多く、シリカ微粒子が密に凝集(アグリゲート)し易く、一方、気相法シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が2〜3個/nm2であり少ないことから疎な軟凝集(フロキュレート)となり、その結果、空隙率が高い構造になるものと推定される。
気相法シリカは、比表面積が特に大きいので、インクの吸収性、保持の効率が高く、また、屈折率が低いので、適切な粒子径まで分散を行なったときにはインク受容層に透明性を付与でき、高い色濃度と良好な発色性を得ることができる。受容層が透明であることは、フォト光沢紙等の用途に適用する場合でも高い色濃度と良好な発色性光沢を得る観点で重要である。
前記気相法シリカの平均一次粒子径は20nm以下が好ましく、10nm以下がより好ましく、3〜10nmが特に好ましい。気相法シリカは、シラノール基による水素結合によって粒子同士が付着しやすいため、平均一次粒子径が20nm以下の場合に空隙率の大きい構造を形成することができ、インク吸収特性を効果的に向上させることができると共に、インク受容層の透明性及び表面光沢性を高めることができる。なお、気相法シリカは、一次粒子のまま用いるほか、二次粒子を形成した状態で含有してもよい。
上述の気相法シリカ微粒子をインクジェット記録媒体に用いる場合は、例えば、特開平10−81064号、同10−119423号、同10−157277号、同10−217601号、同11−348409号、特開2001−138621号、同2000−43401号、同2000−211235号、同2000−309157号、同2001−96897号、同2001−138627号、特開平11−91242号、同8−2087号、同8−2090号、同8−2091号、同8−2093号、同8−174992号、同11−192777号、特開2001−301314号等公報に開示された態様でも、好ましく用いることができる。
また、分散性を改善する目的で、気相法シリカ微粒子表面をシランカップリング剤で処理してもよい。該シランカップリング剤としては、カップリング処理を行なう部位の他に、有機官能基(例えば、ビニル基、アミノ基、エポキシ基、メルカプト基、クロロ基、アルキル基、フェニル基、エステル基等)を有するものが好ましい。
<気相法シリカ微粒子分散液>
また、前記気相法シリカ微粒子はあらかじめ、分散処理によって微粒子水分散液を調製することが好ましい。前記微粒子水分散液は、前記気相法シリカ微粒子を水に分散させこれに分散剤水溶液を添加(分散剤水溶液に気相法シリカ微粒子を水に分散させたものを添加してもよいし、両者を同時に混合してもよい)する方法、更に、前記の各方法において、気相法シリカ微粒子を水に分散させたものの代わりに粉末状の気相法シリカ微粒子を用いる方法等により、気相法シリカ微粒子と分散剤を含む水分散物を調製し、この水分散物に分散処理を施して調製する。前記分散処理には、高速回転分散機、媒体攪拌型分散機(ボールミル、サンドミルなど)、超音波分散機、コロイドミル分散機、ロールミル分散機、高圧分散機など従来公知の各種分散機を使用することができる。形成されるダマ状微粒子の分散を効率的に行なうという点から、超音波分散機又は高圧分散機が好ましい。
前記気相法シリカ微粒子分散液を調製する際には、各種の添加剤を添加することができる。添加剤としては、例えば、ノニオン性又はカチオン性の各種の界面活性剤(アニオン性界面活性剤は凝集物を形成するために好ましくない)、消泡剤、ノニオン性の親水性ポリマー(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、各種の糖類、ゼラチン、プルラン等)、ノニオン性又はカチオン性のラテックス分散液、水混和性有機溶媒(酢酸エチル、メタノール、エタノール、イソプロパノール、nープロパノール、アセトンなど)、無機塩類、pH調整剤などが挙げられ、これらは必要に応じて適宜使用することができる。
特に水混和性有機溶媒は、気相法シリカ微粒子と下記のカチオン性樹脂を混合した際の微小なダマの形成が抑制される点で好ましい。水混和性有機溶媒は、分散液中に0.1〜20質量%、特に好ましくは0.5〜10質量%使用される。
気相法シリカ微粒子の分散液を調製する際のpHは、気相法シリカ微粒子の種類やカチオン性樹脂の種類、各種の添加剤等により広範に変化し得るが、一般的にはpHが1〜8であり、特に2〜7が好ましい。また、前記の分散は二種以上を併用することも可能である。
本発明において、記録層用塗布液に含まれる気相法シリカ微粒子の含有割合は、5〜15質量%が好ましく、6〜13質量%がより好ましい。
(カチオン性樹脂)
また、気相法シリカ微粒子分散液を調製する際、カチオン性樹脂を分散剤として用いることが好ましい。これはまた、インク(染料)の媒染機能をも有するものである。該カチオン性樹脂としては、特に限定されないが、後述する媒染剤の例など、第1級〜第3級アミノ基及びその塩、第4級アンモニウム塩基を有するカチオンポリマーが好適である。また、分散剤としてシランカップリング剤を用いることも好ましい。
具体的には、水溶性、又は水性エマルションタイプなどを好適に使用でき、例えば、ジシアンジアミド−ホルマリン重縮合物に代表されるジシアン系カチオン樹脂、ジシアンアミド−ジエチレントリアミン重縮合物に代表されるポリアミン系カチオン樹脂、エピクロルヒドリン−ジメチルアミン付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド−SO2共重合物、ジアリルアミン塩−SO2共重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、アリルアミン塩の重合物、ジアルキルアミノエチル(メタ)アクリレート4級塩重合物、アクリルアミド−ジアリルアミン塩共重合体等のポリカチオン系カチオン樹脂などが挙げられる。中でも、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、モノメチルジアリルアンモニウムクロライド及びポリアミジンが好ましく、耐水性の点で、ジメチルジアリルアンモニウムクロライド、モノメチルアンモニウムクロライドが特に好ましい。カチオン性樹脂は、単独でも二種以上を併用してもよい。
前記カチオン性樹脂のインク受容層における添加量としては、気相法シリカ微粒子に対して、1〜10質量%が好ましく、1〜5質量%がより好ましい。該添加量が、1質量%未満であると分散性に劣ることがあり、10質量%を超えると印画の際に色濃度が低下することがある。カチオン性樹脂は、粉砕分散前に少量添加して所望の粒径になるまで粉砕分散した後、さらに添加してもよい。
(水溶性樹脂)
本発明のインク受容層は水溶性樹脂を含有する。
前記水溶性樹脂としては、例えば、親水性構造単位としてヒドロキシ基を有する樹脂であるポリビニルアルコール系樹脂〔ポリビニルアルコール(PVA)、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等〕、セルロース系樹脂〔メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等〕、キチン類、キトサン類、デンプン、エーテル結合を有する樹脂〔ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル(PVE)等〕、カルバモイル基を有する樹脂〔ポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸ヒドラジド等〕等が挙げられる。また、解離性基としてカルボキシル基を有するポリアクリル酸塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン類等も挙げることができる。
前記の中でも、層の透明性や塗布形成性の観点から、前記気相法シリカ微粒子と組合せる水溶性樹脂の種類が重要となり、特にポリビニルアルコール系樹脂が好ましい。
前記ポリビニルアルコールの例としては、特公平4−52786号、特公平5−67432号、特公平7−29479号、特許第2537827号、特公平7−57553号、特許第2502998号、特許第3053231号、特開昭63−176173号、特許第2604367号、特開平7−276787号、特開平9−207425号、特開平11−58941号、特開2000−135858号、特開2001−205924号、特開2001−287444号、特開昭62−278080号、特開平9−39373号、特許第2750433号、特開2000−158801号、特開2001−213045号、特開2001−328345号、特開平8−324105号、特開平11−348417号等に記載のものが挙げられる。
中でも特に、鹸化度が90%以上のもの、更には95%以上のものが好ましい。前記鹸化度が90%未満であると、インク受容層形成用の塗布液の粘度が高く塗布が困難となり、層形成できなくなることがある。
前記ポリビニルアルコール系樹脂はその構造単位に水酸基を有するが、この水酸基と前記気相法シリカの表面シラノール基とが水素結合を形成するため、シリカ微粒子の二次粒子を網目鎖単位とした三次元網目構造を形成し易くなる。この三次元網目構造の形成によって、空隙率が高く充分な強度の多孔質構造のインク受容層を形成できると考えられる。前記のように、多孔質に構成されたインク受容層は、毛細管現象によって急速にインクを吸収でき、インク滲みのない真円性の良好なドットを形成することができる。
水溶性樹脂は、単独でも二種以上を併用してもよい。また、水溶性樹脂のインク受容層における含有量としては、該層の固形分(質量)に対して、9〜40質量%が好ましく、12〜33質量%がより好ましい。
なお、ポリビニルアルコール系樹脂と共に、そのほかの前記水溶性樹脂を併用してもよい。併用する場合の全水溶性樹脂中に占めるポリビニルアルコール系樹脂の量としては、50質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましい。
<気相法シリカ微粒子と水溶性樹脂との含有比>
気相法シリカ微粒子(x)と水溶性樹脂(y)との質量含有比〔PB比(x/y)〕は、インク受容層の膜構造及び膜強度にも大きな影響を与える。即ち、質量含有比〔PB比〕が大きくなると、空隙率、細孔容積、表面積(単位質量当り)が大きくなるが、密度や強度は低下する傾向にある。前記PB比が大き過ぎることに起因する膜強度の低下や乾燥時のひび割れを防止すると共に、PB比が小さ過ぎることによって空隙が樹脂によって塞がれ易くなり、空隙率が減少することでインク吸収性が低下するのを防止する観点から、PB比は1.5〜10である
インクジェットプリンタの搬送系を通過する場合、記録用シートに応力が加わることがあるので、インク受容層は十分な膜強度を有していることが必要である。またシート状に裁断加工する場合、インク受容層の割れや剥がれ等を防止する上でも、インク受容層には十分な膜強度を有していることが必要である。これらの場合を考慮すると、前記PB(x/y)としては5以下がより好ましく、一方インクジェットプリンタで、高速インク吸収性を確保する観点からは、2以上であることがより好ましい。
例えば、平均一次粒子径が20nm以下の気相法シリカと水溶性樹脂とを、PB比(x/y)2〜5で水溶液中に完全に分散した塗布液を支持体上に塗布し、該塗布層を乾燥した場合、シリカ微粒子の二次粒子を網目鎖とする三次元網目構造が形成され、その平均細孔径が30nm以下、空隙率が50〜80%、細孔比容積が0.5ml/g以上、比表面積が100m2/g以上の、透光性の多孔質膜を容易に形成することができる。
(架橋剤)
本発明のインク受容層が水溶性樹脂を含む場合、水溶性樹脂を架橋させるための架橋剤を含有させることが好ましい。
前記の水溶性樹脂、特にポリビニルアルコール系樹脂の架橋には、ホウ素化合物が好ましい。該ホウ素化合物としては、例えば、硼砂、硼酸、硼酸塩(例えば、オルト硼酸塩、InBO3、ScBO3、YBO3、LaBO3、Mg3(BO3)2、Co3(BO3)2、二硼酸塩(例えば、Mg225、Co225)、メタ硼酸塩(例えば、LiBO2、Ca(BO2)2、NaBO2、KBO2)、四硼酸塩(例えば、Na247・10H2O)、五硼酸塩(例えば、KB58・4H2O、Ca2611・7H2O、CsB55)等を挙げることができる。中でも、速やかに架橋反応を起こすことができる点で、硼砂、硼酸、硼酸塩が好ましく、特に硼酸が好ましい。
また、ホウ素化合物以外の下記化合物を使用することもできる。例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒド等のアルデヒド系化合物;ジアセチル、シクロペンタンジオン等のケトン系化合物;ビス(2−クロロエチル尿素)−2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−S−トリアジン・ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルスルホン酸、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール、N,N’−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタミド)、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の活性ビニル化合物;ジメチロ−ル尿素、メチロールジメチルヒダントイン等のN−メチロール化合物;メラミン樹脂(例えば、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン);エポキシ樹脂;
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネート系化合物;米国特許明細書第3017280号、同第2983611号に記載のアジリジン系化合物;米国特許明細書第3100704号に記載のカルボキシイミド系化合物;グリセロールトリグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物;1,6−ヘキサメチレン−N,N’−ビスエチレン尿素等のエチレンイミノ系化合物;ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸等のハロゲン化カルボキシアルデヒド系化合物;2,3−ジヒドロキシジオキサン等のジオキサン系化合物;乳酸チタン、硫酸アルミ、クロム明ばん、カリ明ばん、酢酸ジルコニル、酢酸クロム等の金属含有化合物、テトラエチレンペンタミン等のポリアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジド化合物、オキサゾリン基を2個以上含有する低分子又はポリマー等である。前記の架橋剤は、一種単独でも二種以上を組合わせて用いてもよい。
架橋剤は、インク受容層形成用の塗布液を塗布する際にインク受容層用塗布液中及び/又はインク受容層の隣接層を形成するための塗布液中に添加してもよく、あるいは予め架橋剤を含む塗布液を塗布した支持体上に、前記インク受容層用塗布液を塗布する、架橋剤非含有のインク受容層用塗布液を塗布・乾燥後に架橋剤溶液をオーバーコートする、等してインク受容層に架橋剤を供給することができる。好ましくは、製造効率の点から、インク受容層用塗布液又はこの隣接層形成用の塗布液中に架橋剤を添加し、インク受容層の形成と同時に架橋剤を供給するのが好ましい。
例えば、以下のようにして好適に架橋剤を付与することができる。ここでは、ホウ素化合物を例に説明する。すなわち、インク受容層がインク受容層用の記録層用塗布液(A)を塗布した塗布層を架橋硬化させた層である場合、架橋硬化は、(1)前記記録層用塗布液(A)を塗布して塗布層を形成すると同時、(2)前記記録層用塗布液(A)を塗布して形成される塗布層の乾燥塗中であって該塗布層が減率乾燥を示す前のいずれかのときに、pH7.1以上の塩基性溶液(塗布液(B))を前記塗布層に付与することにより行なわれる。架橋剤のホウ素化合物は、記録層用塗布液(A)又は塗布液(B)のいずれかに含有させればよく、記録層用塗布液(A)及び塗布液(B)の両方に含有させておいてもよい。
架橋剤の使用量は、層中の水溶性樹脂に対して、1〜50質量%であり、5〜40質量%が好ましい。
(媒染剤)
本発明のインク受容層には、形成画像の経時滲み及び耐水性を更に向上させる点で、媒染剤を含有させることが好ましい。該媒染剤としては、カチオン性ポリマー(カチオン性媒染剤)等の有機媒染剤、及び水溶性金属化合物等の無機媒染剤が好ましい。媒染剤をインク受容層に存在させることにより、アニオン性染料を色材として有する液状インクとの間で相互作用が働いて染料を安定化し得、高濃度の画像が得られると共に、経時滲みや耐水性を改善することができる。
媒染剤は前記塗布液(B)に添加すると、媒染剤がインク受容層の表面近くに多く存在することになり、インクの色材が十分に媒染され、印字後の文字や画像の耐水性が向上するので好ましい。媒染剤の一部は前記記録層用塗布液(A)に含有させてもよく、その場合は、記録層用塗布液(A)と塗布液(B)の媒染剤は同じものでも異なっていてもよい。
前記カチオン性媒染剤としては、カチオン性の官能基として、第1級〜第3級アミノ基、又は第4級アンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が好適に用いられるが、カチオン性の非ポリマー媒染剤も使用することができる。
前記ポリマー媒染剤としては、第1級〜第3級アミノ基及びその塩、又は第4級アンモニウム塩基を有する単量体(媒染剤モノマー)の単独重合体や、該媒染剤モノマーと他の単量体(非媒染剤モノマー)との共重合体又は縮重合体として得られるものが好ましい。また、これらのポリマー媒染剤は、水溶性ポリマー又は水分散性ラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
前記媒染剤モノマーとしては、例えば、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル−m−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n−プロピル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n−オクチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−(4−メチル)ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−フェニル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド;
トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムブロマイド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムブロマイド、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムスルホネート、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムスルホネート、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムアセテート、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムアセテート、N,N,N−トリエチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N,N−トリエチル−N−2−(3−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムアセテート;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドのメチルクロライド、エチルクロライド、メチルブロマイド、エチルブロマイド、メチルアイオダイド若しくはエチルアイオダイドによる4級化物、又はそれらのアニオンを置換したスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、酢酸塩若しくはアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。
具体的な化合物としては、例えば、モノメチルジアリルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(メタクリロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(メタクリロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(メタクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(メタクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(メタクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド;
N,N−ジメチル−N−エチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムブロマイド、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムブロマイド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムスルホネート、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムアセテート等を挙げることができる。
その他、共重合可能なモノマーとして、N―ビニルイミダゾール、N―ビニル−2−メチルイミダゾール等も挙げられる。
また、アリルアミンやジアリルアミン、その誘導体、塩なども利用できる。このような化合物の例としてはアリルアミン、アリルアミン塩酸塩、アリルアミン酢酸塩、アリルアミン硫酸塩、ジアリルアミン、ジアリルアミン塩酸塩、ジアリルアミン酢酸塩、ジアリルアミン硫酸塩、ジアリルメチルアミン及びこの塩(該塩としては、例えば、塩酸塩、酢酸塩、硫酸塩など)、ジアリルエチルアミン及びこの塩(該塩としては、例えば、塩酸塩、酢酸塩、硫酸塩など)、ジアリルジメチルアンモニウム塩(該塩の対アニオンとしてはクロライド、酢酸イオン硫酸イオンなど)等が挙げられる。なお、これらのアリルアミン及びジアリルアミン誘導体はアミンの形態では重合性が劣るので塩の形で重合し、必要に応じて脱塩することが一般的な製法である。
また、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルホルムアミドなどの重合単位を用い、重合後に加水分解によってビニルアミン単位とすること、及びこれを塩にしたものも利用できる。
前記非媒染剤モノマーとは、第1級〜第3級アミノ基及びその塩、又は第4級アンモニウム塩基等の塩基性あるいはカチオン性部分を含まず、インクジェット用インク中の染料と相互作用を示さない、あるいは相互作用が実質的に小さい単量体をいう。
前記非媒染剤モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル;(メタ)アクリル酸フェニル等の(メタ)アクリル酸アリールエステル;(メタ)アクリル酸ベンジル等のアラルキルエステル;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニル等のビニルエステル類;酢酸アリル等のアリルエステル類;塩化ビニリデン、塩化ビニル等のハロゲン含有単量体;(メタ)アクリロニトリル等のシアン化ビニル;エチレン、プロピレン等のオレフィン類、等が挙げられる。
前記(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、アルキル部位の炭素数が1〜18の(メタ)アクリル酸アルキルエステルが好ましく、具体的には例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル等が挙げられる。これらの中でも、メチルアクリレート、エチルアクリレート、メチルメタアクリレート、エチルメタアクリレート、ヒドロキシエチルメタアクリレートが好ましい。前記非媒染剤モノマーも、一種単独で又は二種以上を組合せて使用できる。
更に、前記ポリマー媒染剤として、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリメタクリロイルオキシエチル−β−ヒドロキシエチルジメチルアンモニウムクロライド、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン及びその誘導体、ポリアミド−ポリアミン樹脂、カチオン化でんぷん、ジシアンジアミドホルマリン縮合物、ジメチル−2−ヒドロキシプロピルアンモニウム塩重合物、ポリアミジン、ポリビニルアミン、ジシアンジアミド−ホルマリン重縮合物に代表されるジシアン系カオチン樹脂、ジシアンアミド−ジエチレントリアミン重縮合物に代表されるポリアミン系カオチン樹脂、エピクロルヒドリン−ジメチルアミン付加重合物、ジメチルジアリンアンモニウムクロリド−SO2共重合物、ジアリルアミン塩−SO2共重合物等も好ましいものとして挙げることができる。
前記ポリマー媒染剤として、具体的には、特開昭48−28325号、同54−74430号、同54−124726号、同55−22766号、同55−142339号、同60−23850号、同60−23851号、同60−23852号、同60−23853号、同60−57836号、同60−60643号、同60−118834号、同60−122940号、同60−122941号、同60−122942号、同60−235134号、特開平1−161236号の各公報、米国特許2484430、同2548564号、同3148061号、同3309690号、同4115124号、同4124386号、同4193800号、同4273853号、同4282305号、同4450224号、特開平1−161236号、同10−81064号、同10−119423号、同10−157277号、同10−217601号、同11−348409号、特開2001−138621号、同2000−43401号、同2000−211235号、同2000−309157号、同2001−96897号、同2001−138627号、特開平11−91242号、同8−2087号、同8−2090号、同8−2091号、同8−2093号、同8−174992号、同11−192777号、特開2001−301314号の各公報に記載のもの等が挙げられる。中でも、ポリアリルアミン及びその誘導体が特に好ましい。
前記無機媒染剤としては、多価の水溶性金属塩や疎水性金属塩化合物が挙げられる。例えば、マグネシウム、アルミニウム、カルシウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、マンガン、鉄、ニッケル、銅、亜鉛、ガリウム、ゲルマニウム、ストロンチウム、イットリウム、ジルコニウム、モリブデン、インジウム、バリウム、ランタン、セリウム、プラセオジミウム、ネオジミウム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、ジスロプロシウム、エルビウム、イッテルビウム、ハフニウム、タングステン、ビスマスから選択される金属の塩又は錯体が挙げられる。
具体例としては、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガン二水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)二水和物、硫酸銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニッケル四水和物、硫酸アルミナ、アルミナミョウバン、塩基性ポリ水酸化アルミナ、亜硫酸アルミナ、チオ硫酸アルミナ、ポリ塩化アルミナ、硝酸アルミナ九水和物、塩化アルミナ六水和物、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、フェノールスルホン酸亜鉛、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、四塩化チタン、テトライソプロピルチタネート、チタンアセチルアセトネート、乳酸チタン、ジルコニウムアセチルアセトネート、酢酸ジルコニル、硫酸ジルコニル、炭酸ジルコニウムアンモニウム、ステアリン酸ジルコニル、オクチル酸ジルコニル、硝酸ジルコニル、オキシ塩化ジルコニウム、
ヒドロキシ塩化ジルコニウム、酢酸クロム、硫酸クロム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和物、りんタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タングストリン酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデン、12モリブドリン酸n氷和物、硝酸カリウム、酢酸マンガン、硝酸ゲルマニウム、硝酸ストロンチウム、酢酸イットリウム、塩化イットリウム、硝酸イットリウム、硝酸インジウム、硝酸ランタン、塩化ランタン酢酸ランタン、安息香酸ランタン、塩化セリウム、硫酸セリウム、オクチル酸セリウム、硝酸プラセオジミウム、硝酸ネオジミウム、硝酸サマリウム、硝酸ユーロピウム、硝酸ガドリニウム、硝酸ジスプロシウム、硝酸エルビウム、硝酸イッテルビウム、塩化ハフニウム、硝酸ビスマス等が挙げられる。
前記無機媒染剤の中でも、アルミナ含有化合物、チタン含有化合物、ジルコニウム含有化合物、元素周期律表第IIIB族シリーズの金属化合物(塩又は錯体)が好ましい。
媒染剤のインク受容層における含有量としては、0.01〜5g/m2が好ましく、0.1〜3g/m2がより好ましい。
−その他の成分−
本発明の記録層用塗布液は、必要に応じて、各種の公知の添加剤、例えば、酸、紫外線吸収剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、モノマー、重合開始剤、重合禁止剤、滲み防止剤、防腐剤、粘度安定剤、消泡剤、界面活性剤、帯電防止剤、マット剤、カール防止剤、耐水化剤等を更に含有することができる。
本発明に係るインク受容層は酸を含有していてもよい。酸を添加してインク受容層の表面pHを3〜8、好ましくは5〜7.5に調整することによって、白地部の耐黄変性が向上させることができる。表面pHの測定は、日本紙パルプ技術協会(J.TAPPI)の定めた表面PHの測定のうちA法(塗布法)により行うことができ、例えば、前記A法に相当する、(株)共立理化学研究所製の紙面用PH測定セット「形式MPC」を使用して行うことができる。
具体的な酸の例としては、ギ酸、酢酸、グリコール酸、シュウ酸、プロピオン酸、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、マレイン酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、安息香酸、フタル酸、イソフタル酸、グルタル酸、グルコン酸、乳酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、サリチル酸、サリチル酸金属塩(Zn,Al,Ca,Mg等の塩)、メタンスルホン酸、イタコン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、スチレンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、バルビツール酸、アクリル酸、メタクリル酸、桂皮酸、4−ヒドロキシ安息香酸、アミノ安息香酸、ナフタレンジスルホン酸、ヒドロキシベンゼンスルホン酸、トルエンスルフィン酸、ベンゼンスルフィン酸、スルファニル酸、スルファミン酸、α−レゾルシン酸、β−レゾルシン酸、γ−レゾルシン酸、没食子酸、フロログリシン、スルホサリチル酸、アスコルビン酸、エリソルビン酸、ビスフェノール酸、塩酸、硝酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、ホウ酸、ボロン酸等が挙げられる。これらの酸の添加量は、インク受容層の表面PHが3〜8になるように決めればよい。
前記の酸は、金属塩(例えば、ナトリウム、カリウム、カルシウム、セシウム、亜鉛、銅、鉄、アルミニウム、ジルコニウム、ランタン、イットリウム、マグネシウム、ストロンチウム、セリウムなどの塩)、又はアミン塩(例えばアンモニア、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピペラジン、2−メチルピペラジン、ポリアリルアミンなど)の形態で使用してもよい。
本発明に係るインク受容層は、好ましくは紫外線吸剤、酸化防止剤、滲み防止剤などの保存性向上剤を含有する。
これら併用できる紫外線吸剤、酸化防止剤、滲み防止剤としては、アルキル化フェノール性化合物(ヒンダードフェノール性化合物を含む)、アルキルチオメチルフェノール性化合物、ヒドロキノン化合物、アルキル化ヒドロキノン化合物、トコフェロール化合物、チオジフェニルエーテル化合物、2個以上のチオエーテル結合を有する化合物、ビスフェノール性化合物、O−,N−及びS−ベンジル化合物、ヒドロキシベンジル化合物、トリアジン化合物、ホスホネート化合物、アシルアミノフェノール性化合物、エステル化合物、アミド化合物、アスコルビン酸、アミン系抗酸化剤、2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール化合物、2−ヒドロキシベンゾフェノン化合物、アクリレート、水溶性又は疎水性の金属塩、有機金属化合物、金属錯体、ヒンダードアミン化合物(TEMPO化合物を含む)、2−(2−ヒドロキシフェニル)1,3,5,−トリアジン化合物、金属不活性化剤、ホスフィット化合物、ホスホナイト化合物、ヒドロキシアミン化合物、ニトロン化合物、過酸化物スカベンジャー、ポリアミド安定剤、ポリエーテル化合物、塩基性補助安定剤、核剤、ベンゾフラノン化合物、インドリノン化合物、ホスフィン化合物、ポリアミン化合物、チオ尿素化合物、尿素化合物、ヒドラジト化合物、アミジン化合物、糖化合物、ヒドロキシ安息香酸化合物、ジヒドロキシ安息香酸化合物、トリヒドロキシ安息香酸化合物等が挙げられる。
これらの中でも、アルキル化フェノール性化合物、2個以上のチオエーテル結合を有する化合物、ビスフェノール性化合物、アスコルビン酸、アミン系抗酸化剤、水溶性又は疎水性の金属塩、有機金属化合物、金属錯体、ヒンダードアミン化合物、ポリアミン化合物、チオ尿素化合物、ヒドラジド化合物、ヒドロキシ安息香酸化合物、ジヒドロキシ安息香酸化合物、トリヒドロキシ安息香酸化合物の内少なくても一種を組合せて用いるのが好ましい。
具体的な化合物例は、特願2002−13005号、特開平10−182621号、特開2001−260519号、特公平4−34953号、特公平4−34513号、特開平11−170686号、特公平4−34512号、EP1138509号、特開昭60−67190号、特開平7−276808号、特開2001−94829号、特開昭47−10537号、同58−111942号、同58−212844号、同59−19945号、同59−46646号、同59−109055号、同63−53544号、特公昭36−10466号、同42−26187号、同48−30492号、同48−31255号、同48−41572号、同48−54965号、同50−10726号、米国特許第2,719,086号、同3,707,375号、同3,754,919号、同4,220,711号、
特公昭45−4699号、同54−5324号、ヨーロッパ公開特許第223739号、同309401号、同309402号、同310551号、同第310552号、同第459416号、ドイツ公開特許第3435443号、特開昭54−48535号、同60−107384号、同60−107383号、同60−125470号、同60−125471号、同60−125472号、同60−287485号、同60−287486号、同60−287487号、同60−287488号、同61−160287号、同61−185483号、同61−211079号、同62−146678号、同62−146680号、同62−146679号、同62−282885号、同62−262047号、同63−051174号、同63−89877号、同63−88380号、同66−88381号、同63−113536号、
同63−163351号、同63−203372号、同63−224989号、同63−251282号、同63−267594号、同63−182484号、特開平1−239282号、特開平2−262654号、同2−71262号、同3−121449号、同4−291685号、同4−291684号、同5−61166号、同5−119449号、同5−188687号、同5−188686号、同5−110490号、同5−1108437号、同5−170361号、特公昭48−43295号、同48−33212号、米国特許第4814262号、同第4980275号、等の各公報に記載のものが挙げられる。
その他の成分は、一種単独でも二種以上を併用してもよい。その他の成分は、水溶性化、分散化、ポリマー分散、エマルション化、油滴化して添加してもよく、マイクロカプセル中に内包することもできる。その他の成分を添加する場合の添加量としては、0.01〜10g/m2が好ましい。
本発明におけるインク受容層用塗布液には界面活性剤を含有することができる。界面活性剤としては、カチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、フッ素系、シリコン系界面活性剤のいずれも使用可能である。また、これら界面活性剤は、単独も二種以上を併用してもよい。
前記ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル及びポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリーコールジエチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等)、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート等)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート等)、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル類(例えば、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等)、グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、グリセロールモノオレート等)、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類(モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリン等)、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノオレート等)、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アセチレングリコール類(例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、及び該ジオールのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物等)等が挙げられ、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類が好ましい。該ノニオン系界面活性剤は、第1塗布液及び第2塗布液のいずれにも含有することができる。
前記両性界面活性剤としては、アミノ酸型、カルボキシアンモニウムベタイン型、スルホンアンモニウムベタイン型、アンモニウム硫酸エステルベタイン型、イミダゾリウムベタイン型等が挙げられ、例えば、米国特許第3,843,368号明細書、特開昭59−49535号公報、同63−236546号公報、特開平5−303205号公報、同8−262742号公報、同10−282619号公報等に記載されているものを好適に使用できる。該両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤が好ましく、該アミノ酸型両性界面活性剤としては、特開平5−303205号公報に記載されているように、例えば、アミノ酸(グリシン、グルタミン酸、ヒスチジン酸等)から誘導体化されたものであり、長鎖のアシル基を導入したN−アミノアシル酸及びその塩が挙げられる。
前記アニオン系界面活性剤としては、脂肪酸塩(例えばステアリン酸ソーダ、オレイン酸カリ)、アルキル硫酸エステル塩(例えばラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン)、スルホン酸塩(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、アルキルスルホコハク酸塩(例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム)、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸塩等が挙げられる。
前記カチオン系界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリウム塩などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、電解フッ素化、テロメリゼーション、オリゴメリゼーションなどの方法を用いてパーフルオロアルキル基を持つ中間体を経て誘導される化合物が挙げられる。例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどが挙げられる。
前記シリコーン系界面活性剤としては、有機基で変性したシリコーンオイルが好ましく、シロキサン構造の側鎖を有機基で変性した構造、両末端を変性した構造、片末端を変性した構造をとり得る。有機基変性として、アミノ変性、ポリエーテル変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、アルキル変性、アラルキル変性、フェノール変性、フッ素変性等が挙げられる。
前記界面活性剤のインク受容層形成用の塗布液における含有量としては、0.001〜2.0%が好ましく、0.01〜1.0%がより好ましい。また、インク受容層用塗布液として2液以上を用いて塗布を行なう場合には、それぞれの塗布液に界面活性剤を添加するのが好ましい。
本発明に係るインク受容層は、ひび割れ防止、カール防止用に高沸点有機溶剤を含有することも好適であり、高沸点有機溶剤として常圧で沸点が150℃以上の有機化合物でかつ水溶性若しくは疎水性の化合物を含有でき、室温で液体でも固体でもよく、低分子でも高分子でもよい。
[記録媒体]
本発明の記録媒体としては、例えば、インクジェット記録媒体、感熱記録媒体、感圧記録媒体、感熱転写媒体等の記録媒体が挙げられる。記録層は、支持体の片面又は両面に設けることが好ましい。以下において、特に、インクジェット記録媒体を例にとって説明する。
(支持体)
本発明の記録媒体における支持体としては、プラスチック等の透明材料よりなる透明支持体、紙等の不透明材料からなる不透明支持体のいずれをも使用できる。インク受容層の透明性を生かす上では、透明支持体又は高光沢性の不透明支持体を用いることが好ましい。またCD-ROM、DVD-ROM等の読み出し専用光ディスク、CD-R,DVD-R等の追記型光ディスク更には書き換え型光ディスクを支持体として用いレーベル面側にインク受容層を付与することもできる。
前記透明支持体に使用可能な材料としては、透明性で、OHPやバックライトディスプレイで使用される時の輻射熱に耐え得る性質を有する材料が好ましい。該材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル類;ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド等を挙げることができる。中でも、ポリエステル類が好ましく、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。
前記透明支持体の厚みとしては、特に制限はないが、取り扱い易い点で、50〜200μmが好ましい。
高光沢性の不透明支持体としては、インク受容層の設けられる側の表面が40%以上の光沢度を有するものが好ましい。前記光沢度は、JIS P−8142(紙及び板紙の75度鏡面光沢度試験方法)に記載の方法に従って求められる値である。具体的には、下記支持体が挙げられる。
例えば、アート紙、コート紙、キャストコート紙、銀塩写真用支持体等に使用されるバライタ紙等の高光沢性の紙支持体;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル類、ニトロセルロース,セルロースアセテート,セルロースアセテートブチレート等のセルロースエステル類、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド等のプラスチックフィルムに白色顔料等を含有させて不透明にした(表面カレンダー処理が施されていてもよい。)高光沢性のフィルム;或いは、前記各種紙支持体、前記透明支持体若しくは白色顔料等を含有する高光沢性のフィルムの表面に、白色顔料を含有若しくは含有しないポリオレフィンの被覆層が設けられた支持体等が挙げられる。
白色顔料含有発泡ポリエステルフィルム(例えば、ポリオレフィン微粒子を含有させ、延伸により空隙を形成した発泡PET)も好適に挙げることができる。更に銀塩写真用印画紙に用いられるレジンコート紙も好適である。
前記不透明支持体の厚みについても特に制限はないが、取り扱い性の点で、50〜300μmが好ましい。
また、前記支持体の表面には、濡れ特性及び接着性を改善するために、コロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理等を施したものを使用してもよい。
次に、前記レジンコート紙に用いられる原紙について詳述する。
前記原紙としては、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレンなどの合成パルプ、あるいはナイロンやポリエステルなどの合成繊維を用いて抄紙される。前記木材パルプとしては、LBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができるが、短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。
但し、LBSP及び/又はLDPの比率としては、10質量%以上、70質量%以下が好ましい。
前記パルプは、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸パルプ)が好ましく用いられ、漂白処理をおこなって白色度を向上させたパルプも有用である。
原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加することができる。
抄紙に使用するパルプの濾水度としては、CSFの規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後の繊維長が、JIS P−8207に規定される24メッシュ残分質量%と42メッシュ残分の質量%との和が30〜70%が好ましい。尚、4メッシュ残分の質量%は20質量%以下であることが好ましい。
原紙の坪量としては、30〜250gが好ましく、特に50〜200gが好ましい。原紙の厚さとしては、40〜250μmが好ましい。原紙は、抄紙段階又は抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることもできる。原紙密度は0.7〜1.2g/m2(JIS P−8118)が一般的である。
更に、原紙剛度としては、JIS P−8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
原紙表面には表面サイズ剤を塗布してもよく、表面サイズ剤としては、前記原紙中添加できるサイズと同様のサイズ剤を使用できる。
原紙のpHは、JIS P−8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であることが好ましい。
原紙表面及び裏面を被覆するポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)及び/又は高密度のポリエチレン(HDPE)であるが、他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することができる。
特に、インク受容層を形成する側のポリエチレン層は、写真用印画紙で広くおこなわれているように、ルチル又はアナターゼ型の酸化チタン、蛍光増白剤、群青をポリエチレン中に添加し、不透明度、白色度及び色相を改良したものが好ましい。ここで、酸化チタン含有量としては、ポリエチレンに対して、概ね3〜20質量%が好ましく、4〜13質量%がより好ましい。ポリエチレン層の厚みは特に限定はないが、表裏面層とも10〜50μmが好適である。さらにポリエチレン層上にインク受容層との密着性を付与するために下塗り層を設けることもできる。該下塗り層としては、水性ポリエステル、ゼラチン、PVAが好ましい。また、該下塗り層の厚みとしては、0.01〜5μmが好ましい。
ポリエチレン被覆紙は、光沢紙として用いることも、また、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し出してコーティングする際に、いわゆる型付け処理をおこなって通常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目面を形成したものも使用できる。
支持体にはバックコート層を設けることもでき、このバックコート層に添加可能な成分としては、白色顔料や水性バインダー、その他の成分が挙げられる。
バックコート層に含有される白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
バックコート層に用いられる水性バインダーとしては、例えば、スチレン/マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、澱粉、カチオン化澱粉、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。
バックコート層に含有されるその他の成分としては、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられる。
なお、必要により、支持体として、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル類、ニトロセルロース,セルロースアセテート,セルロースアセテートブチレート等のセルロースエステル類、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド等のプラスチックフィルムに白色顔料等を含有させて不透明にした(表面カレンダー処理が施されていてもよい)高光沢性のフィルムや、前記各種紙支持体、前記透明支持体若しくは白色顔料等を含有する高光沢性のフィルムの表面に、白色顔料を含有若しくは含有しないポリオレフィンの被覆層が設けられた支持体などが使用可能である。また、白色顔料含有発泡ポリエステルフィルム(例えば、ポリオレフィン微粒子を含有させ、延伸により空隙を形成した発泡PET)を用いてもよい。
[記録媒体の作製]
本発明の記録媒体の記録層は、前記記録層用塗布液を用いて作製される。以下に、インク受容層を設けたインクジェット記録媒体を例にとって説明する。
インク受容層は、例えば、支持体表面に少なくとも気相法シリカ微粒子と水溶性樹脂を含む第一の塗布液(以後、「記録層用塗布液(A)」ということもある)を塗布し、(1)該塗布と同時、(2)該塗布によって形成される塗布層の乾燥途中であって該塗布層が減率乾燥速度を示す前のいずれかに、少なくとも媒染剤を含むpHが7.1以上の第二の塗布液(以後、「塗布液(B)」ということもある)を付与した後、塗布液(B)を付与した塗布層を架橋硬化させる方法(Wet−on−Wet法)により形成するのが好ましい。また、前記水溶性樹脂を架橋し得る架橋剤も、前記記録層用塗布液(A)あるいは塗布液(B)の少なくとも一方に含有させるのが好ましい。
この様にして架橋硬化させたインク受容層を設けることは、インク吸収性や膜のヒビ割れ防止などの観点から好ましい。
(記録層用塗布液(A)の調製)
記録層用塗布液(A)は、例えば、気相法シリカ微粒子と分散剤を水中に添加して(例えば、水中の気相法シリカ微粒子は10〜20質量%)、高速回転湿式コロイドミル(例えば、エム・テクニック(株)製の「クレアミックス」)を用いて、例えば10000rpm(好ましくは5000〜20000rpm)の高速回転の条件で例えば20分間(好ましくは10〜30分間)かけて分散させて気相法シリカ微粒子水分散物を調製した後、水溶性樹脂(例えばポリビニルアルコール(PVA)水溶液を、例えば、前記微粒子の1/3程度の質量のPVAとなるように)、架橋剤(水溶性樹脂がPVAの場合、例えばホウ素化合物)を加え、前記と同じ回転条件で分散を行なうことにより調製することができる。得られた塗布液は均一なゾル状態であり、これを下記塗布方法で支持体上に塗布し乾燥させることにより、三次元網目構造を有する多孔質性層を形成することができる。
(塗布液(B)の調製)
前記塗布液(B)(pH7.1以上の塩基性溶液)には、架橋剤、媒染剤を添加することが好ましい。前記塩基性溶液のpHは7.1以上、、好ましくは8.5以上、さらに好ましくは9.0以上である。前記pHが7.1未満であると、架橋剤によって記録層用塗布液(A)に含まれる水溶性高分子の架橋反応が十分に行なわれず、インク受容層にひび割れ等の欠陥が発生してしまう。前記塩基性溶液には、少なくとも塩基性物質(例えば、アンモニア、第一アミン類(エチルアミン、ポリアリルアミン等)、第二アミン類(ジメチルアミン、トリエチルアミン等)、第三アミン類(N−エチル−N−メチルブチルアミン等)、アルカリ金属やアルカリ土類金属の水酸化物)及び/又は該塩基性物質の塩が含まれる。
前記塩基性溶液は、例えば、イオン交換水に、塩基性化合物であるポリアリルアミン(例えば、1〜5%)と、必要に応じて、パラトルエンスルホン酸(例えば、0.5〜3%)と、塩化アンモニウム(例えば、0.05〜2%)とを添加し、十分に攪拌することで調製することができる。なお、各組成物の「%」はいずれも固型分質量%を意味する。
(記録媒体の作製)
前記「塗布層が減率乾燥を示すようになる前」とは、通常、前記記録層用塗布液(A)の塗布直後から数分間の過程を指し、この間においては、塗布された塗布層中の溶剤(分散媒体)の含有量が時間に比例して減少する「恒率乾燥」の現象を示す。この「恒率乾燥」を示す時間については、例えば、化学工学便覧(頁707〜712、丸善(株)発行、昭和55年10月25日)に記載されている。
上述の通り、記録層用塗布液(A)の塗布後、該塗布層が減率乾燥を示すようになるまで乾燥されるが、この乾燥は一般に40〜180℃で0.5〜10分間(好ましくは、0.5〜5分間)行なわれる。この乾燥時間は、当然塗布量により異なるが、通常は前記範囲が適当である。
前記塗布層が減率乾燥を示すようになる前に塗布液(B)を付与する方法としては、1) 塗布液(B)を前記塗布層上に更に塗布する方法、2)ス塗布液(B)をプレー等の方法により前記塗布層上に噴霧する方法、3)塗布液(B)中に該塗布層が形成された支持体を浸漬する方法、等が挙げられる。
前記方法1)において、塗布液(B)を塗布する塗布方法としては、例えば、カーテンフローコーター、エクストルージョンダイコーター、エアードクターコーター、ブレッドコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロールコーター、バーコーター等の公知の塗布方法を利用することができる。しかし、エクストリュージョンダイコーター、カーテンフローコーター、バーコーター等のように、既に形成されている第一塗布層にコーターが直接接触しない方法を利用することが好ましい。
塗布液(B)の付与後は、一般に40〜180℃で0.5〜30分間加熱され、乾燥及び硬化が行なわれる。中でも、40〜150℃で1〜20分間加熱することが好ましい。
また、塗布液(B)を、記録層用塗布液(A)を塗布すると同時に付与することもでき、かかる場合には記録層用塗布液(A)及び塗布液(B)を、該記録層用塗布液(A)が支持体と接触するようにして支持体上に同時塗布(重層塗布)し、その後乾燥硬化させることによりインク受容層を形成することができる。
前記同時塗布(重層塗布)は、例えば、エクストルージョンダイコーター、カーテンフローコーターを用いた塗布方法により行なうことができる。同時塗布の後、形成された塗布層は乾燥されるが、この場合の乾燥は、一般に塗布層を15〜150℃で0.5〜10分間加熱することにより行なわれ、好ましくは、40〜100℃で0.5〜5分間加熱することにより行なわれる。
前記同時塗布(重層塗布)を、例えば、エクストルージョンダイコーターにより行なった場合、同時に吐出される二種の塗布液は、エクストルージョンダイコーターの吐出口附近で、すなわち支持体上に移る前に重層形成され、その状態で支持体上に重層塗布される。塗布前に重層された二層の塗布液は、支持体に移る際、既に二液の界面で架橋反応を生じ易いことから、エクストルージョンダイコーターの吐出口付近では、吐出される二液が混合して増粘し易くなり、塗布操作に支障を来す場合がある。したがって、前記のように同時塗布する際は、記録層用塗布液(A)及び塗布液(B)の塗布と共に、バリアー層液(中間層液)を前記二液間に介在させて同時三重層塗布することが好ましい。
前記バリアー層液は、特に制限なく選択できる。例えば、水溶性樹脂を微量含む水溶液や水等を挙げることができる。前記水溶性樹脂は、増粘剤等の目的で、塗布性を考慮して使用されるもので、例えば、セルロース系樹脂(例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス、メチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルメチルセルロ−ス等)、ポリビニルピロリドン、ゼラチン等のポリマーが挙げられる。なお、バリアー層液には媒染剤を含有させることもできる。
支持体上にインク受容層を形成した後、該インク受容層は、例えば、スーパーカレンダ、グロスカレンダ等を用い、加熱加圧下にロールニップ間を通してカレンダー処理を施すことにより、表面平滑性、光沢度、透明性及び塗膜強度を向上させることが可能である。しかしながら、該カレンダー処理は、空隙率を低下させる要因となることがあるため(すなわちインク吸収性が低下することがあるため)、空隙率の低下が少ない条件を設定して行なう必要がある。
カレンダー処理を行なう場合のロール温度としては、30〜150℃が好ましく、40〜100℃がより好ましい。また、カレンダー処理時のロール間の線圧としては、50〜400kg/cmが好ましく、100〜200kg/cmがより好ましい。
また、インク受容層は、透明性に優れていることが好ましいが、その目安としてインク受容層を透明フィルム上に形成したときのヘイズ値が30%以下であることが好ましく、20%以下であることがより好ましい。ヘイズ値は、ヘイズメーター(HGM−2DP:スガ試験機(株)製)により測定することができる。
本発明の記録媒体における構成層(例えばインク受容層)には、ポリマー微粒子分散物を添加してもよい。ポリマー微粒子分散物は、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止等のような膜物性改良の目的で使用される。ポリマー微粒子分散物については、特開昭62−245258号、同62−1316648号、同62−110066号の各公報に記載がある。なお、ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマー微粒子分散物をインク受容層に添加すると、層のひび割れやカールを防止することができる。また、ガラス転移温度が高いポリマー微粒子分散物をバック層に添加しても、カールを防止することができる。
以下に実施例を示し本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、以下において「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を意味する。
参考例1
(支持体の作製)
LBKPからなる木材パルプをディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300mlに調整した。次いで、このパルプスラリーに、対パルプ当りカチオン性デンプン(CATO 304L、日本NCS社製)1.3%、アニオン性ポリアクリルアミド(ポリアクロンST−13、星光化学社製)0.145%、アルキルケテンダイマー(サイズパインK、荒木化学社製)0.285%、エポキシ化ベヘン酸アミド0.285%、及びポリアミドポリアミンエピクロロヒドリン(アラフィックス100、荒木化学社製)0.2%を加えた後、更に消泡剤を加えた。
前記のようにして調整したパルプスラリーを長網抄紙機で抄紙し、ウェッブの写真乳剤塗設面をドラムドライヤーシリンダーにドライヤーカンバスを介して押し当てて乾燥後、サイズプレスにて原紙の両面にポリビニルアルコール(KL−118、(株)クラレ製)を1g/m2塗布して乾燥し、カレンダー処理を行なった。なお、原紙の秤量は166g/m2で抄造し、厚さ160μmの基紙を得た。
得られた基紙のワイヤー面(裏面)側にコロナ放電処理を行なった後、溶融押出機を用いて高密度ポリエチレンを厚さ25μmとなるようにコーティングし、マット面からなる樹脂層を形成した(以下、樹脂層面を「裏面」と称する。)。この裏面側の樹脂層にさらにコロナ放電処理を施し、その後、帯電防止剤として、酸化アルミニウム(アルミナゾル100、日産化学工業(株)製)とコロイド状二酸化ケイ素(スノーテックスO、日産化学工業(株)製)とを1:2の比(質量比)で水に分散した分散液を、乾燥質量が0.2g/m2となるように塗布した。
更に、樹脂層の設けられていない側のフェルト面(オモテ面)側にコロナ放電処理を施した後、アナターゼ型二酸化チタン10%、東京インキ社製の群青を60mg/m2となる含有量、及び(株)日本化学工業所製の蛍光増白剤「Whiteflour PSN conc」を13mg/m2となる含有量に調整した、MFR(メルトフローレート)3.8の低密度ポリエチレンを、溶融押出機を用いて厚み25μmとなるように溶融押し出しし、高光沢な熱可塑性樹脂層を基紙のオモテ面側に形成(以下、この高光沢面を「オモテ面」と称する。)して、支持体とした。
(記録層用塗布液(A)の調製)
下記組成中の1)気相法シリカ微粒子と、2)イオン交換水と、3)「シャロールDC−902P(カチオン性樹脂分散剤)」と、4)「ZA−30」を混合し、ビーズミルKD−P(シンマルエンタープライゼス(株)製)を用いて気相法シリカ微粒子分散液を調製した。続いて、これに5) 「スーパーフレックス600B」と、6)ポリビニルアルコール水溶液((1)及び(2)の順に)を添加し、更に7) ホウ酸及び8) ポリオキシエチレンラウリルエーテルを添加して溶解させた後、更に回転数1400rpmで30分間混合し、記録層用塗布液(A)を得た。
気相法シリカ微粒子とポリビニルアルコール(水溶性樹脂)との質量比(PB比)は4.5:1であり、記録層用塗布液(A)のpHは3.5で酸性を示した。
<記録層用塗布液(A)の組成>
1)気相法シリカ微粒子(比表面積300m2/g、かさ密度75g/l)10.0部
(VP300SV、日本アエロジル(株)製)
2)イオン交換水 45.3部
3) 「シャロールDC−902P」 (カチオン樹脂分散剤) 1.0部
(51.5%水溶液、第一工業製薬(株)製)
4)「ZA−30」(媒染剤、第一稀元素工業(株)製) 0.5部
5)「スーパーフレックス600B」 (媒染剤) 2.5部
(第一工業製薬(株)製)
6)水溶性樹脂
ポリビニルアルコール7%水溶液(1) 31.7部
(PVA224、鹸化度88%、重合度2400、(株)クラレ製)
ポリビニルアルコール8%水溶液(2) 9.9部
(PVA405、鹸化度80%、重合度500、(株)クラレ製)
7) ホウ酸(架橋剤) 7.2部
8) ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤) 0.28部
(エマルゲン109P(10%水溶液)、HLB値13.6、花王(株)製)
<塗布液(B)の調製>
以下の組成の各成分を混合し溶解させて塗布液(B)を調製した。
硼酸(架橋剤) 0.31部
AC−7(媒染剤)(第一稀元素(株)製) 1.4部
イオン交換水 40.7部
炭酸アンモニウム(表面pH調製剤) 0.72部
ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤) 4.8部
(エマルゲン109P(2%水溶液)、HLB値13.6、花王(株)製)
フッ素系界面活性剤 0.10部
(メガファックF1405(10%水溶液)、大日本インキ化学工業(株)製)
<記録媒体の作製>
前記支持体のオモテ面にコロナ放電処理を行なった後、前記から得た記録層用塗布液(A)を、支持体のオモテ面にエクストルージョンダイコーターを用いて175ml/m2の塗布量で塗布し(塗布工程)、熱風乾燥機にて80℃(風速3〜8m/秒)で塗布層の固形分濃度が20%になるまで乾燥させた。この塗布層は、この期間は恒率乾燥速度を示した。その直後、前記塗布液(B)に30秒間浸漬して該塗布層上にその15g/m2を付着させ(媒染剤溶液を付与する工程)、更に80℃下で10分間乾燥させた(乾燥工程)。これにより、乾燥膜厚32μmのインク受容層が設けられた記録媒体を作製した。
実施例
参考例1で用いた気相法シリカ微粒子を「VP300SV」を、「アエロジル300V」(日本エアロジル(株)製)に変更する他は、参考例1と同様にして記録媒体を作製した。
比較例1
参考例1で用いた気相法シリカ微粒子「VP300SV」を、「アエロジル200V」(日本エアロジル(株)製)に変更する他は、参考例1と同様にして記録媒体を作製した。
比較例2
参考例1で用いた気相法シリカ微粒子「VP300SV」を、「アエロジル300」(日本エアロジル(株)製)に変更する他は、参考例1と同様にして記録媒体を作製した。
比較例3
参考例1で用いた気相法シリカ微粒子「VP300SV」を、「レオロシールQS−30」(トクヤマ(株)製)に変更する他は、参考例1と同様にして記録媒体を作製した。
[記録層用塗布液(A)の粘度測定]
気相法シリカ微粒子を含む記録層用塗布液(A)の粘度を測定した。測定条件は、記録層用塗布液(A)の調製後、1日が経過した後、B型粘度計を用いて測定した。粘度の単位はmPa・sである。
[記録媒体の記録とその評価]
(1)画像濃度(Dm)の測定
実施例及び比較例の各記録媒体について、インクジェットプリンタPM−900C(セイコーエプソン社製)を用いて黒ベタの印画を行ない、得られた黒部濃度を反射濃度計(Xrite938、Xrite社製)にて測定した。Dmが2.2以上のものが実用上許容される濃度である。
(2)インク写り性
前記(1)におけるインクジェットプリンタを用いてインクを打滴した直後、インク打滴面に紙を手で密着させ、紙にインクが転写されるかどうか、目視で判断した。
○ : インク転写はない。
△ : わずかにインク転写が認められる。
× : インク転写が認められる。
(3)画像光沢
画像の光沢は、以下のようにして測定した。
各インクジェット記録媒体を、セイコーエプソン(株)製のインクジェットプリンター「PM900C」の給紙部に充填して、「PM−900C」用の黒色インクを用いて、3cm×3cmの正方形のベタ印刷を行った。この黒印画部の光沢性を目視で観察して、下記の基準に従って評価した。
○ : 光沢が高く良好な品質であった。
△ : 光沢が上記に比べてやや劣った。
× : 光沢が低く不良であった。
前記の記録層用塗布液(A)の粘度、画像濃度、インク写り性及び画像光沢の測定結果を表1に示す。
Figure 0003908718
結果を表1から分かるように、本発明における気相法シリカ微粒子の「かさ密度が50g/lより高く、BET法による比表面積が250m2/g以上」という条件を満たすものを用いた場合には、記録層用塗布液(A)の粘度は良好なハンドリング性を発現する程度に低く、かつ、画像濃度、インク写り性、光沢という画像特性が良好である。
また、かさ密度が50g/lの気相法シリカ微粒子を用いている比較例3では、記録層用塗布液(A)の粘度は低いが、画像濃度、インク写り性が劣っている。さらに、かさ密度が100g/lの気相法シリカ微粒子を用いている比較例1では画像の光沢性が十分ではない。

Claims (3)

  1. かさ密度が50g/lより高く80g/l以下であり、BET法による比表面積が300〜400m2/gの範囲にある気相法シリカ、水溶性樹脂、及び架橋剤を含み、気相法シリカと水溶性樹脂との質量比(気相法シリカ/水溶性樹脂)は1.5〜10であり、架橋剤は水溶性樹脂に対し1〜50質量%であるインクジェット記録媒体のインク受容層用塗布液。
  2. インク受容層を有するインクジェット記録媒体であって、前記インク受容層が請求項1に記載のインク受容層用塗布液から作製されるインクジェット記録媒体。
  3. インクジェット記録媒体のインク受容層用塗布液を塗布して形成される塗布層を架橋硬化させることによりインク受容層を作製するインクジェット記録媒体の製造方法であって、前記インク受容層用塗布液が、かさ密度が50g/lより高く80g/l以下であり、BET法による比表面積が300〜400m2/gの範囲にある気相法シリカ、水溶性樹脂、及び架橋剤を含み、前記気相法シリカと水溶性樹脂との質量比(気相法シリカ/水溶性樹脂)が1.5〜10であり、架橋剤が水溶性樹脂に対し1〜50質量%であり、前記架橋硬化が、前記インク受容層用塗布液と下記塩基性溶液に架橋剤を添加し、かつ、前記インク受容層用塗布液を塗布して形成される塗布層の乾燥途中であって該塗布層が減率乾燥を示す前に、pH7.1以上の塩基性溶液を前記塗布層に付与することにより行われることを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法。
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