JP2007276299A - インク受容層用塗布液及びその製造方法並びにインクジェット記録媒体及びその製造方法 - Google Patents

インク受容層用塗布液及びその製造方法並びにインクジェット記録媒体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】粘度上昇を抑制することができるインク受容層用塗布液の製造方法及びその方法により得られたインク受容層用塗布液並びにこの塗布液を用いたインクジェット記録媒体及びその製造方法
【解決手段】気相法で合成されたシリカ微粒子と、分子中に1個のカルボキシル基を有するアミノ酸と、を含む混合液を分散して得られたシリカ分散液に水溶性バインダーを添加することを特徴とするインク受容層用塗布液の製造方法及びその方法により得られたインク受容層用塗布液並びにこの塗布液を用いたインクジェット記録媒体及びその製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、インク受容層用塗布液及びその製造方法並びにインクジェット記録媒体及びその製造方法に関する。
近年、情報技術産業の急速な発展に伴い、インクジェット記録方法、感熱記録方法、感圧記録方法、感光記録方法、転写型記録方法等種々の情報処理システムが開発され、その情報処理システムに適した記録方法および記録装置も開発され、各々実用化されている。
これらの記録方法の中でも、インクジェット記録方法は、多種の被記録材料に記録可能なこと、ハード(装置)が比較的安価でコンパクトであること、静粛性に優れること等の利点から、オフィスは勿論、いわゆるホームユースにおいても広く用いられてきている。
また、近年のインクジェットプリンターの高解像度化に伴い、いわゆる写真ライクな高画質記録物を得ることも可能になってきており、このようなハード(装置)の進歩に伴って、インクジェット記録用の記録シートも各種開発されてきている。
このインクジェット記録用の記録媒体に要求される特性としては、一般的に、(1)速乾性があること(インクの吸収速度が大きいこと)、(2)インクドットの径が適正で均一であること(ニジミのないこと)、(3)粒状性が良好であること、(4)ドットの真円性が高いこと、(5)色濃度が高いこと、(6)彩度が高いこと(くすみのないこと)、(7)印画部の耐水性や耐光性、耐オゾン性が良好なこと、(8)記録シートの白色度が高いこと、(9)記録シートの保存性が良好なこと(長期保存でも黄変着色を起こさないこと、長期保存で画像がにじまないこと(経時ニジミが良好な事))、(10)変形しにくく寸法安定性が良好であること(カールが十分小さいこと)、(11)ハード走行性が良好であること等が挙げられる。
更に、いわゆる写真ライクな高画質記録物を得る目的で用いられるフォト光沢紙の用途においては、上記諸特性に加えて、光沢性、印画部の光沢性、表面平滑性、銀塩写真に類似した印画紙状の風合い等も要求される。
上記した諸特性の向上を目的として、近年ではインク受容層に多孔質構造を有するインクジェット記録用媒体が開発され実用化されている。このようなインクジェット記録用媒体は多孔質構造を有することで、インク受容性(速乾性)に優れ高い光沢を有するものとなる。
例えば、公報等(特許文献1、2参照)では、微細な無機顔料粒子及び水溶性バインダーを含有し、高い空隙率を有するインク受容層が支持体上に設けられたインクジェット記録用媒体が提案されている。
これらの記録用シート、特に、無機微粒子としてシリカを用いた多孔質構造からなるインク受容層を設けたインクジェット記録用媒体は、その構成によりインク吸収性に優れ、高解像度の画像を形成し得る高いインク受容性能を有し且つ高光沢を示すことができる。
また、画像の耐光性、耐オゾンガス性等の向上を目的としてアミノ酸と2価以上の水溶性金属塩を含有するインクジェット記録紙が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平10−119423号公報 特開平10−217601号公報 特開2003−11492号公報
インク受容層は支持体上に無機微粒子と水溶性バインダーとを含むインク受容層用塗布液を塗布することにより形成される。しかし、無機微粒子(特にシリカ微粒子)と水溶性バインダーとを混合すると、粘度が高くなりインク受容層用塗布液の塗布に支障をきたすことがあった。
本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、粘度上昇を抑制することができるインク受容層用塗布液の製造方法及びその方法により得られたインク受容層用塗布液並びにこの塗布液を用いたインクジェット記録媒体及びその製造方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、
<1> 気相法で合成されたシリカ微粒子と、分子中に1個のカルボキシル基を有するアミノ酸と、を含む混合液を分散して得られたシリカ分散液に水溶性バインダーを添加することを特徴とするインク受容層用塗布液の製造方法である。
<2> 前記アミノ酸が、硫黄原子を含むことを特徴とする<1>に記載のインク受容層用塗布液の製造方法である。
<3> 前記水溶性バインダーが、ポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする<1>又は<2>に記載のインク受容層用塗布液の製造方法である。
<4> 前記シリカ微粒子の平均一次粒子径が、1〜20nmであることを特徴とする<1>乃至<3>のいずれか1つに記載のインク受容層用塗布液の製造方法である。
<5> 前記シリカ分散液に前記水溶性バインダーを架橋しうる架橋剤をさらに添加することを特徴とする<1>乃至<4>のいずれか1つに記載のインク受容層用塗布液の製造方法である。
<6> 前記架橋剤が、ホウ酸であることを特徴とする<5>に記載のインク受容層用塗布液の製造方法である。
<7> <1>乃至<6>のいずれか1つに記載のインク受容層用塗布液の製造方法により製造されたインク受容層用塗布液である。
<8> 支持体と、前記支持体上に設けられたインク受容層と、を有するインクジェット記録媒体の製造方法であって、
請求項7に記載のインク受容層用塗布液を前記支持体上に塗布して塗布層を形成する工程を有することを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法である。
<9> 前記塗布層に、(1)前記インク受容層用塗布液を塗布すると同時又は(2)前記塗布層の乾燥途中であって前記塗布層が減率乾燥を示す前、のいずれかのときに、塩基性化合物を含む塩基性塗布液を付与して前記塗布層を架橋硬化する工程をさらに有することを特徴とする<8>に記載のインクジェット記録媒体の製造方法である。
<10> <8>又は<9>に記載のインクジェット記録媒体の製造方法により製造されたインクジェット記録媒体である。
本発明によれば、粘度上昇を抑制することができるインク受容層用塗布液の製造方法及びその方法により得られたインク受容層用塗布液並びにこの塗布液を用いたインクジェット記録媒体及びその製造方法を提供することができる。
以下、本発明のインク受容層用塗布液及びその製造方法並びにインクジェット記録媒体及びその製造方法について詳細に説明する。
<インク受容層用塗布液及びその製造方法>
本発明のインク受容層用塗布液の製造方法は、気相法で合成されたシリカ微粒子(以下、気相法シリカと称することがある。)と、分子中に1個のカルボキシル基を有するアミノ酸と、を含む混合液を分散して得られたシリカ分散液に水溶性バインダーを添加することを特徴とする。また、本発明のインク受容層用塗布液は、本発明のインク受容層用塗布液の製造方法により製造される。
本発明のインク受容層用塗布液の製造方法においては、所定のアミノ酸を含むシリカ分散液に水溶性バインダーが添加されるため、該塗布液の粘度上昇を抑制することができる。これは、シリカ微粒子の表面にアミノ酸が吸着するため、シリカ微粒子と水溶性バインダーとの相互作用が抑制されるためであると推察される。
なお、本発明において「分散」とは、シリカ分散液中に粒子径が5μm以上の粒子が存在しない状態(レーザー回折式粒径測定機などを用いて検出されないことにより確認可能)にすることをいう。具体的な分散方法としては、高速回転分散機、媒体撹拌型分散機(ボールミル、サンドミル、ビーズミルなど)、超音波分散機、コロイドミル分散機、高圧分散機など従来公知の分散機を用いた分散方法が挙げられる。
次に、本発明のインク受容層用塗布液及びその製造方法に用いられる各成分を説明する。
(シリカ微粒子)
シリカ微粒子は、通常その製造法により湿式法粒子と乾式法(気相法)粒子とに大別される。前記湿式法では、ケイ酸塩の酸分解により活性シリカを生成し、これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る方法が主流である。一方、気相法は、ハロゲン化珪素の高温気相加水分解による方法(火炎加水分解法)、ケイ砂とコークスとを電気炉中でアークによって加熱還元気化し、これを空気で酸化する方法(アーク法)によって無水シリカを得る方法が主流であり、「気相法シリカ」とは該気相法によって得られた無水シリカ微粒子を意味する。本発明に係るシリカ微粒子として、気相法シリカ微粒子が用いられる。
前記気相法シリカは、含水シリカと表面のシラノール基の密度、空孔の有無等に相違があり、異なった性質を示すが、空隙率が高い三次元構造を形成するのに適している。この理由は明らかではないが、含水シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が5〜8個/nm2で多く、シリカ微粒子が密に凝集(アグリゲート)し易く、一方、気相法シリカの場合には、微粒子表面におけるシラノール基の密度が2〜3個/nm2であり少ないことから疎な軟凝集(フロキュレート)となり、その結果、空隙率が高い構造になるものと推定される。
前記気相法シリカは、比表面積が特に大きいので、インクの吸収性、保持の効率が高く、また、屈折率が低いので、適切な粒子径まで分散をおこなえばインク受容層に透明性を付与でき、高い色濃度と良好な発色性が得られるという特徴がある。インク受容層が透明であることは、OHP等透明性が必要とされる用途のみならず、フォト光沢紙等の記録用シートに適用する場合でも、高い色濃度と良好な発色性光沢を得る観点で重要である。
気相法シリカの平均一次粒子径としては、中でも、前記速乾性(インク吸収速度)の観点から、50nm以下であることが好ましく、1〜50nmがより好ましく、1〜30nmがさらに好ましく、1〜20nmが特に好ましく、1〜10nmが最も好ましい。前記気相法シリカは、シラノール基による水素結合によって粒子同士が付着しやすいため、平均一次粒子径が50nm以下の場合に空隙率の大きい構造を形成することができ、インク吸収特性を効果的に向上させることができるため好ましい。
本発明においては、気相法シリカと共に後述の無機微粒子を併用してもよい。該無機微粒子と前記気相法シリカとを併用する場合、全微粒子中の気相法シリカの含有量は、30質量%以上が好ましく、50質量%以上が更に好ましい。
前記無機微粒子としては、例えば、コロイダルシリカ、二酸化チタン、硫酸バリウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、カオリナイト、ハロイサイト、雲母、タルク、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、擬ベーマイト、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、アルミナ、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、酸化ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化ランタン、酸化イットリウム等が挙げられる。
上述の微粒子をインクジェット記録媒体に用いる場合は、例えば、特開平10−81064号、同10−119423号、同10−157277号、同10−217601号、同11−348409号、特開2001−138621号、同2000−43401号、同2000−211235号、同2000−309157号、同2001−96897号、同2001−138627号、特開平11−91242号、同8−2087号、同8−2090号、同8−2091号、同8−2093号、同8−174992号、同11−192777号、特開2001−301314号等公報に開示された態様でも、好ましく用いることができる。
(アミノ酸)
本発明に用いられるアミノ酸としては、分子中に1個のカルボキシル基を有するアミノ酸であれば適宜選択して用いることができ、α、β、γなどのいずれのタイプのものでも使用することができる。なお、本発明で言うアミノ酸は、プロリンやヒドロキシプロリン等のアミノ基の水素が分子内の側鎖部分と置換して環状構造(−NH−)をとったイミノ酸も含めるものとする。
具体的には、アザセリン、アスパラギン、アスパラギン酸、アミノ酪酸、アラニン、アルギニン、アロイソロイシン、アロトレオニン、イソロイシン、エチオニン、エルゴチオネイン、オルニチン、カナバニン、カルボキシメチルシステイン、キヌレニン、グリシン、グルタミン、クレアチン、サルコシン、シスタチオニン、シスチン、システイン、システイン酸、シトルリン、DOPA(3,4−ジヒドロキシフェニル−L−アラニン)、3、5−ジヨードチロシン、セリン、タウリン、チロキシン、チロシン、トリプトファン、トレオニン、ノルバリン、ノルロイシン、バリン、ヒスチジン、4−ヒドロキシリシン、フェニルアラニン、プロリン、ホモセリン、メチオニン、1−メチルヒスチジン、ランチオニン、リシン、ロイシン等が挙げられる。又、これらアミノ酸のアルカリ金属塩も使用することができる。
本発明においては、硫黄原子を含むアミノ酸が好ましく、特に、L−システイン、メチオニン、メチオニンスルホキシドが好ましい。
インク受容層用塗布液の全固形分質量に対するアミノ酸の量は、3〜30質量%が塗布液の粘度上昇抑制とブロンズ防止の両立の観点で好ましく、5〜25質量%がさらに好ましい。
[水溶性バインダー]
本発明に用いられる水溶性バインダーとしては、例えば、親水性構造単位としてヒドロキシ基を有する樹脂であるポリビニルアルコール系樹脂〔ポリビニルアルコール(PVA)、アセトアセチル変性ポリビニルアルコール、カチオン変性ポリビニルアルコール、アニオン変性ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等〕、セルロース系樹脂〔メチルセルロース(MC)、エチルセルロース(EC)、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ヒドロキシプロピルセルロース(HPC)、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等〕、キチン類、キトサン類、デンプン、エーテル結合を有する樹脂〔ポリエチレンオキサイド(PEO)、ポリプロピレンオキサイド(PPO)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリビニルエーテル(PVE)等〕、カルバモイル基を有する樹脂〔ポリアクリルアミド(PAAM)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリアクリル酸ヒドラジド等〕等が挙げられる。
また、解離性基としてカルボキシル基を有するポリアクリル酸塩、マレイン酸樹脂、アルギン酸塩、ゼラチン類等も挙げることができる。
以上の中でも、特にポリビニルアルコール系樹脂が好ましい。該ポリビニルアルコールの例としては、特公平4−52786号、特公平5−67432号、特公平7−29479号、特許第2537827号、特公平7−57553号、特許第2502998号、特許第3053231号、特開昭63−176173号、特許第2604367号、特開平7−276787号、特開平9−207425号、特開平11−58941号、特開2000−135858号、特開2001−205924号、特開2001−287444号、特開昭62−278080号、特開平9−39373号、特許第2750433号、特開2000−158801号、特開2001−213045号、特開2001−328345号、特開平8−324105号、特開平11−348417号等に記載されたものなどがあげられる。
また、ポリビニルアルコール系樹脂以外の水溶性バインダーの例としては、特開平11−165461号公報の「0011」〜「0014」に記載の化合物なども挙げられる。
これら水溶性バインダーはそれぞれ単独で用いても良く、2種以上を併用して用いてもよい。
本発明における水溶性バインダーの含有量としては、インク受容層用塗布液の全固形分質量に対して、9〜40質量%が好ましく、12〜33質量%がより好ましい。
本発明におけるインク受容層を主として構成する前記シリカ微粒子と、前述の水溶性バインダーとは、それぞれ単一素材であってもよいし、複数の素材の混合系を使用してもよい。
なお、透明性を保持する観点からは、シリカ微粒子に組み合わされる水溶性バインダーの種類が重要となる。前記気相法シリカを用いる場合には、該水溶性バインダーとしては、ポリビニルアルコール系樹脂が好ましく、その中でも、鹸化度70〜100%のポリビニルアルコール系樹脂がより好ましく、鹸化度80〜99.5%のポリビニルアルコール系樹脂が特に好ましい。
前記ポリビニルアルコール系樹脂は、その構造単位に水酸基を有するが、この水酸基と前記シリカ微粒子の表面シラノール基とが水素結合を形成するため、シリカ微粒子の二次粒子を網目鎖単位とした三次元網目構造を形成し易くなる。この三次元網目構造の形成によって、空隙率が高く十分な強度のある多孔質構造のインク受容層を形成されると考えられる。
インクジェット記録において、上述のようにして得られた多孔質のインク受容層は、毛細管現象によって急速にインクを吸収し、インク滲みの発生しない真円性の良好なドットを形成することができる。
また、本発明ではポリビニルアルコール系樹脂と、ポリビニルアルコール系樹脂以外のその他の水溶性バインダーとを併用してもよい。該他の水溶性バインダーと前記ポリビニルアルコール系樹脂とを併用する場合、全水溶性バインダー中、ポリビニルアルコール系樹脂の含有量は、50質量%以上が好ましく、70質量%以上が更に好ましい。
<シリカ微粒子と水溶性バインダーとの含有比>
シリカ微粒子(x)と水溶性バインダー(y)との質量含有比〔PB比(x/y)〕は、インク受容層の膜構造及び膜強度にも大きな影響を与える。即ち、質量含有比〔PB比〕が大きくなると、空隙率、細孔容積、表面積(単位質量当り)が大きくなるが、密度や強度は低下する傾向にある。
本発明のインク受容層用塗布液により形成されるインク受容層に係る、前記質量含有比〔PB比(x/y)〕としては、該PB比が大き過ぎることに起因する、膜強度の低下や乾燥時のひび割れを防止し、且つ該PB比が小さ過ぎることによって、該空隙が樹脂によって塞がれ易くなり、空隙率が減少することでインク吸収性が低下するのを防止する観点から、1.5〜10が好ましい。
インクジェットプリンターの搬送系を通過する場合、記録用シートに応力が加わることがあるので、インク受容層は十分な膜強度を有していることが必要である。またシート状に裁断加工する場合、インク受容層の割れや剥がれ等を防止する上でも、インク受容層には十分な膜強度を有していることが必要である。これらの場合を考慮すると、前記質量比(x/y)としては5以下がより好ましく、一方インクジェットプリンターで、高速インク吸収性を確保する観点からは、2以上であることがより好ましい。
例えば、平均一次粒子径が20nm以下の気相法シリカ微粒子と水溶性バインダーとを、質量比(x/y)2〜5で水溶液中に完全に分散した塗布液を支持体上に塗布し、該塗布層を乾燥した場合、シリカ微粒子の二次粒子を網目鎖とする三次元網目構造が形成され、その平均細孔径が30nm以下、空隙率が50〜80%、細孔比容積が0.5ml/g以上、比表面積が100m2/g以上の、透光性の多孔質膜を容易に形成することができる。
本発明においては、水溶性バインダーを架橋しうる架橋剤をインク受容層用塗布液にさらに添加することもできる。架橋剤の添加タイミングは特に限定されるものではなく、混合液中に添加してもよいしシリカ分散液中に添加してもよく、混合液及びシリカ分散液の両方に添加することもできる。
前記の水溶性バインダー、特にポリビニルアルコール系樹脂の架橋には、ホウ素化合物が好ましい。該ホウ素化合物としては、例えば、ほう砂、ほう酸、ほう酸塩(例えば、オルトほう酸塩、InBO3、ScBO3、YBO3、LaBO3、Mg3(BO32、Co3(BO32、二ほう酸塩(例えば、Mg225、Co225)、メタほう酸塩(例えば、LiBO2、Ca(BO22、NaBO2、KBO2)、四ほう酸塩(例えば、Na247・10H2O)、五ほう酸塩(例えば、KB58・4H2O、Ca2611・7H2O、CsB55)等を挙げることができる。中でも、速やかに架橋反応を起こすことができる点で、ほう砂、ほう酸、ほう酸塩が好ましく、特にほう酸が好ましい。
前記水溶性バインダーの架橋剤として、ホウ素化合物以外の下記化合物を使用することもできる。
例えば、ホルムアルデヒド、グリオキザール、グルタールアルデヒド等のアルデヒド系化合物;ジアセチル、シクロペンタンジオン等のケトン系化合物;ビス(2−クロロエチル尿素)、2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジクロロ−6−S−トリアジン・ナトリウム塩等の活性ハロゲン化合物;ジビニルスルホン酸、1,3−ビニルスルホニル−2−プロパノール、N,N'−エチレンビス(ビニルスルホニルアセタミド)、1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒドロ−S−トリアジン等の活性ビニル化合物;ジメチロ−ル尿素、メチロールジメチルヒダントイン等のN−メチロール化合物;メラミン樹脂(例えば、メチロールメラミン、アルキル化メチロールメラミン);エポキシ樹脂;
1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等のイソシアネート系化合物;米国特許明細書第3017280号、同第2983611号に記載のアジリジン系化合物;米国特許明細書第3100704号に記載のカルボキシイミド系化合物;グリセロールトリグリシジルエーテル等のエポキシ系化合物;1,6−ヘキサメチレン−N,N'−ビスエチレン尿素等のエチレンイミノ系化合物;ムコクロル酸、ムコフェノキシクロル酸等のハロゲン化カルボキシアルデヒド系化合物;2,3−ジヒドロキシジオキサン等のジオキサン系化合物;乳酸チタン、硫酸アルミ、クロム明ばん、カリ明ばん、酢酸ジルコニル、酢酸クロム等の金属含有化合物、テトラエチレンペンタミン等のポリアミン化合物、アジピン酸ジヒドラジド等のヒドラジド化合物、オキサゾリン基を2個以上含有する低分子又はポリマー等である。
前記の架橋剤は、一種単独でも、2種以上を組合わせて用いてもよい。
架橋剤の使用量は、水溶性樹脂に対して、1〜50質量%が好ましく、5〜40質量%がより好ましい。
(水溶性多価金属塩)
本発明においては、水溶性多価金属塩をインク受容層用塗布液にさらに添加することもできる。水溶性多価金属塩の添加タイミングは特に限定されるものではなく、混合液中に添加してもよいしシリカ分散液中に添加してもよく、混合液及びシリカ分散液の両方に添加することもできる。
本発明に用いられる水溶性多価金属化合物としては、例えば、カルシウム、バリウム、マンガン、銅、コバルト、ニッケル、アルミニウム、鉄、亜鉛、ジルコニウム、クロム、マグネシウム、タングステン、モリブデンから選ばれる金属の水溶性塩が挙げられるが、3価以上の金属化合物が好ましい。
具体的には例えば、酢酸カルシウム、塩化カルシウム、ギ酸カルシウム、硫酸カルシウム、酪酸カルシウム、酢酸バリウム、硫酸バリウム、リン酸バリウム、シュウ酸バリウム、ナフトレゾルシンカルボン酸バリウム、酪酸バリウム、塩化マンガン、酢酸マンガン、ギ酸マンガンニ水和物、硫酸マンガンアンモニウム六水和物、塩化第二銅、塩化アンモニウム銅(II)ニ水和物、硫酸銅、酪酸銅(II)、シュウ酸銅、フタル酸銅、クエン酸銅、グルコン酸銅、ナフテン銅、塩化コバルト、チオシアン酸コバルト、硫酸コバルト、酢酸コバルト(II)、ナフテン酸コバルト、硫酸ニッケル六水和物、塩化ニッケル六水和物、酢酸ニッケル四水和物、硫酸ニッケルアンモニウム六水和物、アミド硫酸ニッケル四水和物、スルファミン酸ニッケル、2−エチルヘキサン酸ニッケル、硫酸アルミニウム、亜硫酸アルミニウム、チオ硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウム、硝酸アルミニウム九水和物、塩化アルミニウム六水和物、酢酸アルミニウム、乳酸アルミニウム、塩基性チオグリコール酸アルミニウム、臭化第一鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄、クエン酸鉄(III)、乳酸鉄(III)三水和物、三シュウ酸三アンモニウム鉄(III)三水和物、臭化亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛六水和物、硫酸亜鉛、酢酸亜鉛、乳酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、四塩化ジルコニウム、塩化ジルコニウム、塩化酸化ジルコニウム八水和物、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、酢酸クロム、硫酸クロム、酢酸マグネシウム、シュウ酸マグネシウム、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム六水和物、クエン酸マグネシウム九水和物、りんタングステン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウムタングステン、12タングストりん酸n水和物、12タングストけい酸26水和物、塩化モリブデン、12モリブドりん酸n水和物等、アルミニウムミョウバン、塩基性ポリ水酸化アルミニウム、フェノールスルホン酸亜鉛、酢酸亜鉛アンモニウム、亜鉛アンモニウムカーボネート、が挙げられる。これらの水溶性多価金属化合物は2種以上を併用してもよい。本発明において、水溶性多価金属化合物における水溶性とは、20℃の水に1質量%以上溶解することを意味する。
上記の水溶性多価金属化合物の中でも、アルミニウム化合物もしくは周期律表4A族金属(例えばジルコニウム、チタン)からなる化合物が好ましく、アルミニウム化合物であることがより好ましい。特に好ましくは水溶性アルミニウム化合物である。水溶性アルミニウム化合物としては、例えば無機塩としては塩化アルミニウムまたはその水和物、硫酸アルミニウムまたはその水和物、アンモニウムミョウバン等が知られている。さらに、無機系の含アルミニウムカチオンポリマーである塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物が知られており、好ましく用いられる。
上記塩基性ポリ水酸化アルミニウム化合物とは、主成分が下記の一般式1、2又は3で示され、例えば[Al6(OH)153+、[Al8(OH)204+、[Al13(OH)345+、[Al21(OH)603+、等のような塩基性で高分子の多核縮合イオンを安定に含んでいる水溶性のポリ水酸化アルミニウムである。
[Al2(OH)nCl6-nm 5<m<80 、 1<n<5 ・・式1
[Al(OH)3nAlCl3 1<n<2 ・・式2
Aln(OH)mCl(3n-m) 0<m<3n、 5<m<8 ・・式3
これらのものは多木化学(株)よりポリ塩化アルミニウム(PAC)の名で水処理剤として、浅田化学(株)よりポリ水酸化アルミニウム(Paho)の名で、また、(株)理研グリーンよりHAP−25の名で、大明化学(株)よりアルファイン83の名でまた他のメーカーからも同様の目的を持って上市されており、各種グレードの物が容易に入手できる。
前記周期表4A族元素を含む水溶性化合物としては、チタンまたはジルコニウムを含む水溶性化合物がより好ましい。チタンを含む水溶性化合物としては、塩化チタン、硫酸チタン、四塩化チタン、テトライソプロピルチタネート、チタンアセチルアセトネート、乳酸チタン、が挙げられる。ジルコニウムを含む水溶性化合物としては、酢酸ジルコニウム、塩化ジルコニウム、ヒドロキシ塩化ジルコニウム、硝酸ジルコニウム、塩基性炭酸ジルコニウム、水酸化ジルコニウム、乳酸ジルコニウム、炭酸ジルコニウム・アンモニウム、炭酸ジルコニウム・カリウム、硫酸ジルコニウム、フッ化ジルコニウム化合物等が挙げられる。
上記した水溶性多価金属化合物は、シリカ微粒子に対して0.1〜10質量%の割合で添加するのが好ましく、0.5〜8質量%がより好ましい。
(媒染剤)
本発明においては、インク受容層用塗布液に媒染剤をさらに添加することもできる。媒染剤の添加タイミングは特に限定されるものではなく、混合液中に添加してもよいしシリカ分散液中に添加してもよく、混合液及びシリカ分散液の両方に添加することもできる。
媒染剤を含むインク受容層用塗布液を用いて得られたインク受容層は、形成画像の耐水性及び耐経時にじみに優れる。
このような媒染剤としては有機媒染剤としてカチオン性ポリマー(カチオン性媒染剤)、又は無機媒染剤が好ましく、該媒染剤をインク受容層中に存在させることにより、アニオン性染料を色材として有する液状インクとの間で相互作用し色材を安定化し、耐水性や耐経時にじみを向上させることができる。有機媒染剤および無機媒染剤はそれぞれ単独種で使用しても良いし、有機媒染剤および無機媒染剤を併用してもよい。
前記カチオン性媒染剤としては、カチオン性基として、第1級〜第3級アミノ基、又は第4級アンモニウム塩基を有するポリマー媒染剤が一般的に用いられる。一方、本発明では、カチオン性の非ポリマー媒染剤も使用することができる。
前記ポリマー媒染剤としては、第1級〜第3級アミノ基およびその塩、又は第4級アンモニウム塩基を有する単量体(媒染モノマー)の単独重合体や、該媒染モノマーと他のモノマー(以下、「非媒染モノマー」という。)との共重合体又は縮重合体として得られるものが挙げられる。また、これらのポリマー媒染剤は、水溶性ポリマー又は水分散性ラテックス粒子のいずれの形態でも使用できる。
前記単量体(媒染モノマー)としては、例えば、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、トリエチル−m−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n−プロピル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−n−オクチル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−(4−メチル)ベンジル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−フェニル−N−p−ビニルベンジルアンモニウムクロライド;
トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムブロマイド、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムブロマイド、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムスルホネート、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムスルホネート、トリメチル−p−ビニルベンジルアンモニウムアセテート、トリメチル−m−ビニルベンジルアンモニウムアセテート、N,N,N−トリエチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N,N−トリエチル−N−2−(3−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−N−2−(4−ビニルフェニル)エチルアンモニウムアセテート;
N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、およびこれらの塩(例えば塩酸塩、硝酸塩、酢酸塩、乳酸塩、メタンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩など);
トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(アクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(メタクリロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(メタクリロイルオキシ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(メタクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリエチル−2−(アクリロイルアミノ)エチルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(メタクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(メタクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリエチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド;
N,N−ジメチル−N−エチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジエチル−N−メチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムクロライド、N,N−ジメチル−N−エチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムクロライド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムブロマイド、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムブロマイド、トリメチル−2−(メタクリロイルオキシ)エチルアンモニウムスルホネート、トリメチル−3−(アクリロイルアミノ)プロピルアンモニウムアセテート等を挙げることができる。
その他、媒染モノマーとして、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−メチルイミダゾール、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、4−ビニル−N−メチル−ピリジニウムクロリド、4−ビニル−N−エチル−ピリジニウムブロミド、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド、モノメチルジアリルアンモニウムクロリド、等も挙げられる。
これらの媒染モノマーは、1種単独でまたは共重合可能な2種以上を組み合わせて使用できる。
前記非媒染モノマーとは、第1級〜第3級アミノ基およびその塩、又は第4級アンモニウム塩基等の塩基性あるいはカチオン性部分を含まず、インクジェットインク中の染料と相互作用を示さない、あるいは相互作用が実質的に小さいモノマーをいう。
前記非媒染モノマーとして例えば(メタ)アクリル酸アルキルエステル[例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸へキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルへキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、などの(メタ)アクリル酸C1−18アルキルエステルなど]、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル[(メタ)アクリル酸シクロへキシルなど]、(メタ)アクリル酸アリールエステル[(メタ)アクリル酸フェニルなど]、アラルキルエステル[(メタ)アクリル酸ベンジルなど]、置換(メタ)アクリル酸アルキルエステル[例えば、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸アリル、など]、(メタ)アクリルアミド類[例えば、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)アクリルアミド、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミドなど]、芳香族ビニル類[スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなど]、ビニルエステル類[酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、バーサチック酸ビニルなど]、アリルエステル類[酢酸アリルなど]、ハロゲン含有単量体[塩化ビニリデン、塩化ビニルなど]、シアン化ビニル[(メタ)アクリロニトリルなど]、オレフィン類[エチレン、プロピレンなど]などが挙げられる。
これらの非媒染モノマーも、1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用できる。
さらに、前記ポリマー媒染剤として、ポリエチレンイミン(およびその誘導体)、ポリビニルアミン(およびその誘導体)、ポリアリルアミン(およびその誘導体)、ポリアミジン、カチオン性多糖類(カチオン化デンプン、キトサン)、ジシアン系カチオン樹脂(例えばジシアンジアミド−ホルマリン重縮合物)、ポリアミン系カチオン樹脂(ジシアンジアミド−ジエチレントリアミン重縮合物)、エピクロルヒドリン−ジメチルアミン付加重合物、ジメチルジアリルアンモニウムクロリド−二酸化硫黄共重合物、等もあげることができる。
本発明における有機媒染剤としては、第4級アンモニウム塩基を有する重合体が好ましく、重量平均分子量が1000〜100000である第4級アンモニウム塩基を有する(メタ)アクリレート系ポリマー、ビニルベンジルアンモニウム系ポリマー、あるいはジアリルアンモニウム系ポリマーが特に好ましい。
本発明において、インク受容層用塗布液に含まれる前記媒染剤量は、0.01g/m2〜10g/m2が好ましく、0.1g/m2〜5g/m2がより好ましい。
本発明において、インク受容層用塗布液は界面活性剤を含有しているのが好ましい。該界面活性剤としてはカチオン系、アニオン系、ノニオン系、両性、フッ素系、シリコン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
前記ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルおよびポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類(例えば、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリーコールジエチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等)、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレート、ソルビタントリオレート等)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類(例えば、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンソルビタントリオレート等)、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル類(例えば、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット等)、グリセリン脂肪酸エステル類(例えば、グリセロールモノオレート等)、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類(モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリン、モノオレイン酸ポリオキシエチレングリセリン等)、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノラウレート、ポリエチレングリコールモノオレート等)、ポリオキシエチレンアルキルアミン、アセチレングリコール類(例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、及び該ジオールのエチレンオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物等)等が挙げられ、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類が好ましい。該ノニオン系界面活性剤は、後述する第2液に使用することができる。また、前記ノニオン系界面活性剤は、単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記両性界面活性剤としては、アミノ酸型、カルボキシアンモニウムベタイン型、スルホンアンモニウムベタイン型、アンモニウム硫酸エステルベタイン型、イミダゾリウムベタイン型等が挙げられ、例えば、米国特許第3,843,368号明細書、特開昭59−49535号公報、同63−236546号公報、特開平5−303205号公報、同8−262742号公報、同10−282619号公報等に記載されているものを好適に使用できる。該両性界面活性剤としては、アミノ酸型両性界面活性剤が好ましく、該アミノ酸型両性界面活性剤としては、特開平5−303205号公報に記載されているように、例えば、アミノ酸(グリシン、グルタミン酸、ヒスチジン酸等)から誘導体化されたものが挙げられ、具体的には、長鎖のアシル基を導入したN−アミノアシル酸およびその塩が挙げられる。前記両性界面活性剤は1種で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
前記アニオン系界面活性剤としては、脂肪酸塩(例えばステアリン酸ソーダ、オレイン酸カリ)、アルキル硫酸エステル塩(例えばラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン)、スルホン酸塩(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)、アルキルスルホコハク酸塩(例えばジオクチルスルホコハク酸ナトリウム)、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸塩、アルキルリン酸塩等が挙げられる。
前記カチオン系界面活性剤としては、アルキルアミン塩、第4級アンモニウム塩、ピリジニウム塩、イミダゾリウム塩などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、電解フッ素化、テロメリゼーション、オリゴメリゼーションなどの方法を用いてパーフルオロアルキル基を持つ中間体をへて誘導される化合物が挙げられる。
例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルトリアルキルアンモニウム塩、パーフルオロアルキル基含有オリゴマー、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどがあげられる。
前記シリコン系界面活性剤としては、有機基で変性したシリコンオイルが好ましく、これは、シロキサン構造の側鎖を有機基で変性した構造、両末端を変性した構造、片末端を変性した構造をとり得る。有機基変性としてアミノ変性、ポリエーテル変性、エポキシ変性、カルボキシル変性、カルビノール変性、アルキル変性、アラルキル変性、フェノール変性、フッ素変性等が挙げられる。
本発明において、界面活性剤の含有量としては、インク受容層用塗布液に対して0.001〜2.0%が好ましく、0.01〜1.0%がより好ましい。また、インク受容層用塗布液として2液以上を用いて塗布を行なう場合には、それぞれの塗布液に界面活性剤を添加するのが好ましい。
本発明において、インク受容層用塗布液はインク受容層のカール防止用に高沸点有機溶剤を含有するのが好ましい。前記高沸点有機溶剤は常圧で沸点が150℃以上の有機化合物で、水溶性又は疎水性の化合物である。これらは、室温で液体でも固体でもよく、低分子でも高分子でもよい。
具体的には、芳香族カルボン酸エステル類(例えばフタル酸ジブチル、フタル酸ジフェニル、安息香酸フェニルなど)、脂肪族カルボン酸エステル類(例えばアジピン酸ジオクチル、セバシン酸ジブチル、ステアリン酸メチル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジブチル、アセチルクエン酸トリエチルなど)、リン酸エステル類(例えばリン酸トリオクチル、リン酸トリクレジルなど)、エポキシ類(例えばエポキシ化大豆油、エポキシ化脂肪酸メチルなど)、アルコール類(例えば、ステアリルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(DEGMBE)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、グリセリンモノメチルエーテル、1,2,3−ブタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、トリエタノールアミン、ポリエチレングリコールなど)、植物油(例えば大豆油、ヒマワリ油など)高級脂肪族カルボン酸(例えばリノール酸、オレイン酸など)等が挙げられる。
本発明に用いることのできる溶媒としては、例えば、水、有機溶媒、又はこれらの混合溶媒が挙げられる。該有機溶媒としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、i−プロパノール、メトキシプロパノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、酢酸エチル、トルエン等が挙げられる。
本発明のインク受容層用塗布液の固形分濃度としては、0.1〜5.0質量%が好ましく、0.3〜3.0質量%がさらに好ましい。
本発明のインク受容層用塗布液のpHは特に限定されないが、pHが2.0以上6.0以下であることが好ましく、3以上5以下であることがより好ましい。pHが2以上6以下である塗布液からインク受容層が形成されることで、経時での画像ニジミがより抑制できる。
<インクジェット記録媒体及びその製造方法>
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法は、支持体と、前記支持体上に設けられたインク受容層と、を有するインクジェット記録媒体の製造方法であって、上述した本発明のインク受容層用塗布液(以下、第1液と称することがある。)を前記支持体上に塗布して塗布層を形成する工程を有することを特徴とするものである。また、本発明のインクジェット記録媒体は、本発明のインクジェット記録媒体の製造方法により製造される。
(支持体)
本発明に用いる支持体としては、プラスチック等の透明材料よりなる透明支持体、紙等の不透明材料からなる不透明支持体のいずれをも使用できる。インク受容層の透明性を生かす上では、透明支持体又は高光沢性の不透明支持体を用いることが好ましい。またCD−ROM、DVD−ROM等の読み出し専用光ディスク、CD−R、DVD−R等の追記型光ディスク、更には書き換え型光ディスクを支持体として用い、レーベル面側にインク受容層を付与することもできる。
前記透明支持体に使用可能な材料としては、透明性で、OHPやバックライトディスプレイで使用される時の輻射熱に耐え得る性質を有する材料が好ましい。該材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル類;ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド等を挙げることができる。中でも、ポリエステル類が好ましく、特にポリエチレンテレフタレートが好ましい。
前記透明支持体の厚みとしては、特に制限はないが、取り扱い易い点で、50〜200μmが好ましい。
高光沢性の不透明支持体としては、インク受容層の設けられる側の表面が40%以上の光沢度を有するものが好ましい。前記光沢度は、JIS P−8142(紙及び板紙の75度鏡面光沢度試験方法)に記載の方法に従って求められる値である。具体的には、下記支持体が挙げられる。
例えば、アート紙、コート紙、キャストコート紙、銀塩写真用支持体等に使用されるバライタ紙等の高光沢性の紙支持体;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル類、ニトロセルロース,セルロースアセテート,セルロースアセテートブチレート等のセルロースエステル類、ポリスルホン、ポリフェニレンオキサイド、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド等のプラスチックフィルムに白色顔料等を含有させて不透明にした(表面カレンダー処理が施されていてもよい。)高光沢性のフィルム;或いは、前記各種紙支持体、前記透明支持体若しくは白色顔料等を含有する高光沢性のフィルムの表面に、白色顔料を含有若しくは含有しないポリオレフィンの被覆層が設けられた支持体等が挙げられる。
白色顔料含有発泡ポリエステルフィルム(例えば、ポリオレフィン微粒子を含有させ、延伸により空隙を形成した発泡PET)も好適に挙げることができる。更に銀塩写真用印画紙に用いられるレジンコート紙も好適である。
前記不透明支持体の厚みについても特に制限はないが、取り扱い性の点で、50〜300μmが好ましい。
また、前記支持体の表面には、濡れ特性及び接着性を改善するために、コロナ放電処理、グロー放電処理、火炎処理、紫外線照射処理等を施したものを使用してもよい。
次に、前記レジンコート紙に用いられる原紙について詳述する。
前記原紙としては、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプに加えてポリプロピレンなどの合成パルプ、あるいはナイロンやポリエステルなどの合成繊維を用いて抄紙される。前記木材パルプとしては、LBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができるが、短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。
但し、LBSP及び/又はLDPの比率としては、10質量%以上、70質量%以下が好ましい。
前記パルプは、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸パルプ)が好ましく用いられ、漂白処理をおこなって白色度を向上させたパルプも有用である。
原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加することができる。
抄紙に使用するパルプの濾水度としては、CSFの規定で200〜500mlが好ましく、また、叩解後の繊維長が、JIS P−8207に規定される24メッシュ残分質量%と42メッシュ残分の質量%との和が30〜70%であることが好ましい。なお、4メッシュ残分の質量%は20質量%以下であることが好ましい。
原紙の坪量としては、30〜250gが好ましく、特に50〜200gが好ましい。原紙の厚さとしては、40〜250μmが好ましい。原紙は、抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理して高平滑性を与えることもできる。原紙密度は0.7〜1.2g/m2(JIS P−8118)が一般的である。
更に、原紙剛度としては、JIS P−8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。
原紙表面には表面サイズ剤を塗布してもよく、表面サイズ剤としては、前記原紙中添加できるサイズと同様のサイズ剤を使用できる。
原紙のpHは、JIS P−8113で規定された熱水抽出法により測定された場合、5〜9であることが好ましい。
原紙表面および裏面を被覆するポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)および/または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが、他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することができる。
特に、インク受容層を形成する側のポリエチレン層は、写真用印画紙で広くおこなわれているように、ルチルまたはアナターゼ型の酸化チタン、蛍光増白剤、群青をポリエチレン中に添加し、不透明度、白色度および色相を改良したものが好ましい。ここで、酸化チタン含有量としては、ポリエチレンに対して、概ね3〜20質量%が好ましく、4〜13質量%がより好ましい。ポリエチレン層の厚みは特に限定はないが、表裏面層とも10〜50μmが好適である。さらにポリエチレン層上にインク受容層との密着性を付与するために下塗り層を設けることもできる。該下塗り層としては、水性ポリエステル、ゼラチン、PVAが好ましい。また、該下塗り層の厚みとしては、0.01〜5μmが好ましい。
ポリエチレン被覆紙は、光沢紙として用いることも、また、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し出してコーティングする際に、いわゆる型付け処理をおこなって通常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目面を形成したものも使用できる。
支持体にはバックコート層を設けることもでき、このバックコート層に添加可能な成分としては、白色顔料や水性バインダー、その他の成分が挙げられる。
バックコート層に含有される白色顔料としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミニウム、珪藻土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マグネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、スチレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
バックコート層に用いられる水性バインダーとしては、例えば、スチレン/マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコール、澱粉、カチオン化澱粉、カゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。
バックコート層に含有されるその他の成分としては、消泡剤、抑泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられる。
インク受容層用塗布液(第1液)の塗布は、例えば、エクストルージョンダイコーター、エアードクターコーター、ブレッドコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロールコーター、バーコーター等の公知の塗布方法によって行うことができる。
本発明のインクジェット記録媒体に係るインク受容層は、本発明に係るインク受容層用塗布液を支持体上に塗布して塗布層を形成した後、必要に応じて加熱乾燥処理等を行うことにより形成されるが、前記塗布層に、(1)前記インク受容層用塗布液を塗布すると同時又は(2)前記塗布層の乾燥途中であって前記塗布層が減率乾燥を示す前、のいずれかのときに、塩基性化合物を含む塩基性塗布液(以下、第2液と称することがある。)を付与して前記塗布層を架橋硬化する工程を経て形成されることが好ましい。
このようにして架橋硬化させたインク受容層を設けることは、インク吸収性や膜のヒビ割れ防止などの観点から好ましい。
上記の様にすると、媒染剤がインク受容層の表面近くに多く存在するので、インクジェットの色材が十分に媒染され、印字後の文字や画像の耐水性が向上するので好ましい。
前記第2液は、必要に応じて架橋剤、媒染剤成分を含有することができる。第2液は、アルカリ溶液として用いることで硬膜を促進でき、pH7.1以上に調整されるのが好ましく、より好ましくはpH7.5以上であり、特に好ましくはpH7.9以上である。前記pHが酸性側に近すぎると、架橋剤によって第1液に含まれる水溶性バインダーの架橋反応が十分に行なわれず、ブロンジングの発生や、インク受容層にひび割れ等の欠陥を来すことがある。
前記第2液は、例えば、イオン交換水に、金属化合物(例えば1〜5%)および塩基性化合物(例えば1〜5%)と、必要に応じてパラトルエンスルホン酸(例えば0.5〜3%)とを添加し、十分に攪拌することで調製することができる。なお、各組成物の「%」はいずれも固形分質量%を意味する。
ここで、前記「塗布層が減率乾燥を示す前」とは、通常、インク受容層用塗布液の塗布直後から数分間の過程を指し、この間においては、塗布された塗布層中の溶剤(分散媒体)の含有量が時間に比例して減少する「恒率乾燥速度」の現象を示す。この「恒率乾燥速度」を示す時間については、例えば、化学工学便覧(頁707〜712、丸善(株)発行、昭和55年10月25日)に記載されている。
前記の通り、第1液の塗布後、該塗布層が減率乾燥を示すようになるまで乾燥されるが、この乾燥は一般に40〜180℃で0.5〜10分間(好ましくは、0.5〜5分間)行われる。この乾燥時間としては、当然塗布量により異なるが、通常は前記範囲が適当である。
前記塗布層が減率乾燥を示す前に第2液を付与する方法としては、(1)第2液を塗布層上に更に塗布する方法、(2)スプレー等の方法により噴霧する方法、(3)第2液中に、該塗布層が形成された支持体を浸漬する方法、等が挙げられる。
前記方法(1)において、第2液を塗布する塗布方法としては、例えば、カーテンフローコーター、エクストルージョンダイコーター、エアードクターコーター、ブレッドコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、リバースロールコーター、バーコーター等の公知の塗布方法を利用することができる。しかし、エクストリュージョンダイコーター、カーテンフローコーター、バーコーター等のように、既に形成されている塗布層にコーターが直接接触しない方法を利用することが好ましい。
第2液の付与後は、一般に40〜180℃で0.5〜30分間加熱され、乾燥および硬化がおこなわれる。中でも、40〜150℃で1〜20分間加熱することが好ましい。
また、前記第2液を、インク受容層用塗布液(第1液)を塗布すると同時に付与する場合、第1液および第2液を、第1液が支持体と接触するようにして支持体上に同時塗布(重層塗布)し、その後乾燥硬化させることによりインク受容層を形成することができる。
前記同時塗布(重層塗布)は、例えば、エクストルージョンダイコーター、カーテンフローコーターを用いた塗布方法により行なうことができる。同時塗布の後、形成された塗布層は乾燥されるが、この場合の乾燥は、一般に塗布層を40〜150℃で0.5〜10分間加熱することにより行なわれ、好ましくは、40〜100℃で0.5〜5分間加熱することにより行なわれる。
前記同時塗布(重層塗布)を、例えば、エクストルージョンダイコーターによりおこなった場合、同時に吐出される二種の塗布液は、エクストルージョンダイコーターの吐出口附近で、即ち、支持体上に移る前に重層形成され、その状態で支持体上に重層塗布される。塗布前に重層された二層の塗布液は、支持体に移る際、既に二液の界面で架橋反応を生じ易いことから、エクストルージョンダイコーターの吐出口付近では、吐出される二液が混合して増粘し易くなり、塗布操作に支障を来す場合がある。従って、前記のように同時塗布する際は、第1液および第2液の塗布と共に、バリアー層液(中間層液)を前記二液間に介在させて同時三重層塗布することが好ましい。
前記バリアー層液は、特に制限なく選択できる。例えば、水溶性バインダーを微量含む水溶液や、水等を挙げることができる。前記水溶性バインダーは、増粘剤等の目的で、塗布性を考慮して使用されるもので、例えば、セルロース系樹脂(たとえば、ヒドロキシプロピルメチルセルロ−ス、メチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルメチルセルロ−ス等)、ポリビニルピロリドン、ゼラチン等のポリマーが挙げられる。尚、バリアー層液には、前記媒染剤を含有させることもできる。
支持体上にインク受容層を形成した後、例えば、スーパーカレンダ、グロスカレンダ等を用い、加熱加圧下にロールニップ間を通してカレンダー処理を施すことにより、表面平滑性、光沢度、透明性および塗膜強度を向上させることが可能である。しかしながら、該カレンダー処理は、空隙率を低下させる要因となることがあるため(即ち、インク吸収性が低下することがあるため)、空隙率の低下が少ない条件を設定しておこなう必要がある。
カレンダー処理をおこなう場合のロール温度としては、30〜150℃が好ましく、40〜100℃がより好ましい。
また、カレンダー処理時のロール間の線圧としては、50〜400kg/cmが好ましく、100〜200kg/cmがより好ましい。
前記インク受容層の層厚としては、インクジェット記録の場合では、液滴を全て吸収するだけの吸収容量をもつ必要があるため、層中の空隙率との関連で決定する必要がある。例えば、インク量が8nL/mm2で、空隙率が60%の場合であれば、層厚が約15μm以上の膜が必要となる。
この点を考慮すると、インクジェット記録の場合には、インク受容層の層厚としては、10〜50μmが好ましい。
また、インク受容層の細孔径は、メジアン径で0.005〜0.030μmが好ましく、0.01〜0.025μmがより好ましい。
前記空隙率および細孔メジアン径は、水銀ポロシメーター((株)島津製作所製の商品名「ボアサイザー9320−PC2」)を用いて測定することができる。
本発明におけるインク受容層の表面のpHは、3〜6であることが好ましく、3.5〜4.5であることがより好ましい。ここで、表面pHとは、J.TAPPI紙パルプ試験方法No.49に記載の方法に従って、蒸留水を用い、30秒後に測定した表面pHをいう。pHが3以上であると画像保存性がより向上し、pHが6以下であると耐水性がより向上し、高湿条件下でのニジミをより抑制することができる。従って、前記膜面pHが3以上7以下であると、経時でのニジミ、耐オゾン性及び耐光性をより向上させることができる。
また、インク受容層は、透明性に優れていることが好ましいが、その目安としては、インク受容層を透明フイルム支持体上に形成したときのヘイズ値が、20以下であることが好ましく、15以下であることがより好ましい。
前記ヘイズ値は、ヘイズメーター(HGM−2DP:スガ試験機(株))を用いて測定することができる。
本発明のインクジェット記録媒体の構成層(例えば、インク受容層あるいはバックコート層など)には、ポリマー微粒子分散物を添加してもよい。このポリマー微粒子分散物は、寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止等のような膜物性改良の目的で使用される。ポリマー微粒子分散物については、特開昭62−245258号、同62−1316648号、同62−110066号の各公報に記載がある。尚、ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマー微粒子分散物を、インク受容層に添加すると、層のひび割れやカールを防止することができる。また、ガラス転移温度が高いポリマー微粒子分散物をバックコート層に添加しても、カールを防止することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の「部」及び「%」は、特に断らない限り「質量部」及び「質量%」を表す。
[実施例1]
−支持体の作成−
アカシアからなるLBKP50部及びアスペンからなるLBKP50部をそれぞれディスクリファイナーによりカナディアンフリーネス300mlに叩解しパルプスラリーを調製した。
ついで前記で得られたパルプスラリーに、対パルプ当り、カチオン性でんぷん(日本NSC製 CATO 304L)1.3%、アニオン性ポリアクリルアミド(星光PMC(株)製、DA4104)0.15%、アルキルケテンダイマー(荒川化学製 サイズパインK)0.29%、エポキシ化ベヘン酸アミド0.29%、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリン(荒川化学(株)製:アラフィックス100)0.32%を加えた後、消泡剤0.12%を加えた。
前記のようにして調製したパルプスラリーを長網抄紙機で抄紙し、ウェッブのフェルト面をドラムドライヤーシリンダーにドライヤーカンバスを介して押し当てて乾燥する工程において、ドライヤーカンバスの引張り力を1.6kg/cmに設定して乾燥を行なった後、サイズプレスにて原紙の両面にポリビニルアルコール((株)クラレ製:KL−118)を1g/m2塗布して乾燥し、カレンダー処理を行った。なお、原紙の坪量は166g/m2で抄造し、厚さ160μmの原紙(基紙)を得た。
得られた基紙のワイヤー面(裏面)側にコロナ放電処理を行なった後、溶融押出機を用いて高密度ポリエチレンを厚さ25μmとなるようにコーティングし、マット面からなる熱可塑性樹脂層を形成した(以下、この熱可塑性樹脂層面を「裏面」と称する。)。この裏面側の熱可塑性樹脂層に更にコロナ放電処理を施し、その後、帯電防止剤として、酸化アルミニウム(日産化学工業(株)製の「アルミナゾル100」)と二酸化ケイ素(日産化学工業(株)製の「スノーテックスO」)とを1:2の質量比で水に分散した分散液を、乾燥質量が0.2g/m2となるように塗布して、支持体とした。
−インク受容層用塗布液の作成−
下記組成中の[1]気相法シリカ微粒子と[2]イオン交換水と[3]「シャロールDC−902P」と[4]「ZA-30」と[5]メチオニンスルホキシドとを混合し、液液衝突型分散機(アルティマイザー、スギノマシン社製)を用いて、分散させた後、分散液を45℃に加熱し20時間保持してシリカ分散液を調製した。
その後このシリカ分散液に下記[6]ホウ酸と[7]SC-505と[8]ポリビニルアルコール溶解液と[9]「スーパーフレックス650」と[10]エタノールとを30℃で加え、インク受容層用塗布液Aを調製した。
シリカ微粒子と水溶性バインダーとの質量比(PB比=[1]:[6])は、4.45:1であり、インク受容層用塗布液AのpHは、3.8で酸性を示した。
<インク受容層用塗布液Aの組成>
[1] 気相法シリカ微粒子 8.9部
(AEROSIL300SF75 日本アエロジル(株)製)
[2] イオン交換水 52.2部
[3] 「シャロールDC−902P」(51.5%水溶液) 0.78部
(分散剤、第一工業製薬(株)製)
[4] 「ZA-30」 0.48部
(第一稀元素化学工業(株)製)
[5] メチオニンスルホキシド 0.7部
[6] ホウ酸(架橋剤) 0.4部
[7] SC-505(ハイモ(株)製) 0.23部
[8] ポリビニルアルコール(水溶性バインダー)溶解液 31.2部
[9] 「スーパーフレックス650」 2.2部
(第一工業製薬(株)製)
[10] エタノール 1.2部
(ポリビニルアルコール溶解液の組成)
・(株)クラレ製の「PVA235」、鹸化度88%、重合度3500 2.2部
・イオン交換水 28.2部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチセノール20P)
(協和発酵ケミカル(株)) 0.7部
・エマルゲン109P(花王(株)製) 0.1部
−インクジェット記録媒体の作成−
前記支持体のオモテ面にコロナ放電処理を行った後、173cc/m2になるよう流したインク受容層用塗布液Aに、下記インライン液10.8cc/m2の速度でインライン塗布した。熱風乾燥機にて80℃で(風速3〜8m/秒)で塗布層の固形分濃度が24%になるまで乾燥させた。この塗布層は、この間は恒率乾燥速度を示した。その直後、下記組成の第2液に3秒間浸漬して上記塗布層上にその13g/m2を付着させ、更に72℃下で10分間乾燥させた。これにより乾燥膜厚が32μmのインク受像層が設けられた本発明のインクジェット記録媒体を作製した。
<インライン液の組成>
[1] アルファイン83 2.0部
(大明化学工業株式会社製)
[2] イオン交換水 8.0部
<第2液の組成>
[1 ]ホウ酸 0.65部
[2] 炭酸アンモニウム(1級:関東化学(株)製) 5.0部
[3] ジルコゾールAC−7 2.5部
[4] イオン交換水 85.8部
[5] ポリオキシエチレンラウリルエーテル(界面活性剤) 6.0部
(花王(株)製「エマルゲン109P」(10%水溶液)、HLB値13.6)
[実施例2]
実施例1のインク受容層用塗布液Aにおいて、メチオニンスルホキシドの代わりにメチオニン(東京化成工業(株)製)を添加した以外は、実施例1と同様にしてインクシ゛ェット記録媒体を作製した。
[実施例3]
実施例1のインク受容層用塗布液Aにおいて、メチオニンスルホキシドの代わりにL−システイン(東京化成工業(株)製)を添加した以外は、実施例1と同様にしてインクシ゛ェット記録媒体を作製した。
[実施例4]
実施例1のインク受容層用塗布液Aにおいて、メチオニンスルホキシドの代わりにグリシン(東京化成工業(株)製)を添加した以外は、実施例1と同様にしてインクシ゛ェット記録媒体を作製した。
[実施例5]
実施例1のインク受容層用塗布液Aにおいて、メチオニンスルホキシドの代わりにセリン(関東化学(株)製)を添加した以外は、実施例1と同様にしてインクシ゛ェット記録媒体を作製した。
[実施例6]
実施例1のインク受容層用塗布液Aにおいて、メチオニンスルホキシドの代わりにロイシン(関東化学(株)製)を添加した以外は、実施例1と同様にしてインクシ゛ェット記録媒体を作製した。
[比較例1]
実施例1のインク受容層用塗布液Aにおいて、メチオニンスルホキシドを添加しなかった以外は、実施例1と同様にしてインクシ゛ェット記録媒体を作製した。
[比較例2]
実施例1のインク受容層用塗布液Aにおいて、メチオニンスルホキシドを、45℃に加熱し20時間保持した後に添加した以外は、実施例1と同様にしてインクシ゛ェット記録媒体を作製した。
[比較例3]
実施例1のインク受容層用塗布液Aにおいて、メチオニンスルホキシドの代わりにグルタミン酸(関東化学(株)製)を添加した以外は、実施例1と同様にしてインクシ゛ェット記録媒体を作製しようとしたが、インク受容層用塗布液の粘度が上昇してインクジェット記録媒体を作製することができなかった。
[比較例4]
実施例1のインク受容層用塗布液Aにおいて、メチオニンスルホキシドの添加の代わりに、45℃に加熱し20時間保持した後にL−システイン(東京化成工業(株)製)を添加した以外は、実施例1と同様にしてインクシ゛ェット記録媒体を作製した。
[比較例5]
実施例1のインク受容層用塗布液Aにおいて、メチオニンスルホキシドの添加の代わりに、45℃に加熱し20時間保持した後にグリシン(東京化成工業(株)製)を添加した以外は、実施例1と同様にしてインクシ゛ェット記録媒体を作製しようとしたが、インク受容層用塗布液の粘度が上昇してインクジェット記録媒体を作製することができなかった。
得られたインク受容層用塗布液及びインクジェット記録媒体に対して下記評価を実施した。得られた結果を表1及び表2に示す。
−塗布液粘度評価方法−
インク受容層用塗布液調整1日後の塗布液をB型粘度計にて測定し、下記のように判断した。
A:150mPa・S以下
B:150〜250mPa・S
C:250〜500mPa・S
D:500mPa・S以上
−塗布面状評価方法−
塗布後のインクジェット記録媒体の表面の割れを、下記のように目視で判断した。
A:割れなし
B:わずかだが、割れが観察される
C:割れが多数観察される。
−耐オソ゛ン性評価方法−
それぞれ純正インクセットを装填したインクジェットプリンター(エプソン(株)製の「PMG−800」)を用いて、各インクジェット記録媒体上にマゼンタのベタ画像をそれぞれ印画し、23℃、60%RH、オゾン濃度10ppmの雰囲気で48時間サンプルを保管した。マセ゛ンタ濃度を反射濃度計(Xrite938,Xrite社製)により測定し、保管前のシアン濃度と保管後のシアン濃度とから下記式に基づき残存率を求め下記基準に基づき判断した。
残存率(%)=(保管後のシアン濃度/保管前のシアン濃度)×100
A:65%以上
B:55〜65%
C:55%以下
Figure 2007276299
Figure 2007276299
表1及び表2から、気相法で合成されたシリカ微粒子と、分子中に1個のカルボキシル基を有するアミノ酸と、を含む混合液を分散することで、粘度の低い塗布液を作製することができ、その塗布液で作製したインクジェット記録媒体は、耐オソ゛ン性、面状が良好であることがわかった。

Claims (10)

  1. 気相法で合成されたシリカ微粒子と、分子中に1個のカルボキシル基を有するアミノ酸と、を含む混合液を分散して得られたシリカ分散液に水溶性バインダーを添加することを特徴とするインク受容層用塗布液の製造方法。
  2. 前記アミノ酸が、硫黄原子を含むことを特徴とする請求項1に記載のインク受容層用塗布液の製造方法。
  3. 前記水溶性バインダーが、ポリビニルアルコール系樹脂であることを特徴とする請求項1又は2に記載のインク受容層用塗布液の製造方法。
  4. 前記シリカ微粒子の平均一次粒子径が、1〜20nmであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のインク受容層用塗布液の製造方法。
  5. 前記シリカ分散液に前記水溶性バインダーを架橋しうる架橋剤をさらに添加することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のインク受容層用塗布液の製造方法。
  6. 前記架橋剤が、ホウ酸であることを特徴とする請求項5に記載のインク受容層用塗布液の製造方法。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1項に記載のインク受容層用塗布液の製造方法により製造されたインク受容層用塗布液。
  8. 支持体と、前記支持体上に設けられたインク受容層と、を有するインクジェット記録媒体の製造方法であって、
    請求項7に記載のインク受容層用塗布液を前記支持体上に塗布して塗布層を形成する工程を有することを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法。
  9. 前記塗布層に、(1)前記インク受容層用塗布液を塗布すると同時又は(2)前記塗布層の乾燥途中であって前記塗布層が減率乾燥を示す前、のいずれかのときに、塩基性化合物を含む塩基性塗布液を付与して前記塗布層を架橋硬化する工程をさらに有することを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
  10. 請求項8又は9に記載のインクジェット記録媒体の製造方法により製造されたインクジェット記録媒体。
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