JP3908568B2 - 光半導体装置およびその製造方法 - Google Patents

光半導体装置およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に光通信あるいは光記録に適用されるものであって、半導体レーザの後方光をモニター用の受光素子で受光する光半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術について、図1、図2を参照して説明する。図1は、従来例による光半導体装置を上面から見た概略図である。図1において、半導体レーザ81は前方と後方の2方向に光を出力する。通常は、前方光82を装置外部への光出力として、後方光83をモニター用の光出力として用いる。半導体レーザは温度、経時劣化により入力電流に対する光出力の割合が変化するため、後方光をモニターして半導体レーザの光出力を制御する負帰還ループを構成し、光半導体装置の光出力の安定化を図っている。
【0003】
従来は、半導体レーザの後方光をモニターするために、受光素子84は半導体接合面85を除いて半導体レーザからの出力光の波長に対して透明に設計され、受光素子84は半導体レーザ81と同一実装基板86に搭載する構成であった。
【0004】
しかし、半導体レーザからの後方光は空気中に出射されると大きく広がるため、所要の受光量を確保するためには、モニター用の受光素子の検出部である空乏層の面積を大きくする必要があった。このため、必然的に受光素子も大きくせざるを得なかった。
【0005】
図2は、従来例による光半導体装置を側面から見た断面図である。図2において、半導体レーザ81は前方と後方の2方向に光を出力する。通常は、前方光82を装置外部への光出力として、後方光83をモニター用の光出力として用いる。ここで受光素子として使用するInGaAsでは屈折率が3.56と大きいため、半導体レーザの後方光83が受光素子84の半導体レーザ81に面する側面に入射しても、屈折後は受光素子内で半導体接合面にほぼ平行に伝播することとなり、受光素子84の半導体接合面85の近傍に形成される空乏層で吸収される割合が少なくなっていた。半導体レーザ81からの後方光83が前記側面に対向する面で反射されても、半導体接合面にほぼ平行に伝播するため、やはり受光素子84の空乏層で吸収される割合は少ない。その結果、従来例では、受光素子の受光効率が悪く、受光効率を向上させるには受光素子を大型化する必要があった。
【0006】
さらに、受光素子84は空乏層を除いて、半導体レーザからの出力光に対して透明となるため、光半導体装置内の迷光87が空乏層85で吸収されると負帰還ループに対する外乱となり、半導体レーザの光出力を安定化する負帰還ループが正常に動作しなくなる怖れがあった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記の点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、半導体レーザの後方光を検出するモニター用受光素子の受光効率を高めた光半導体装置又は前記モニター用受光素子の小型化を図った光半導体装置を提供することにある。また、光半導体装置内の迷光がモニター用の受光素子で受光されることを防止するか、あるいは半導体レーザからの後方光が受光素子内を経由して迷光となることを防止する光半導体装置を提供することにある。さらに、これらの光半導体装置又は受光素子の簡易な製法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、請求項1に係る発明は、同一実装基板上に半導体レーザと受光素子を備えた光半導体装置であって、前記受光素子の半導体接合面に略直交する稜線の一つが半導体レーザに対峙し、前記稜線に隣接する側面から入射した前記半導体レーザからの出力光が、前記受光素子で検出される光半導体装置である。
【0009】
請求項2に係る発明は、請求項1において、前記受光素子の外面のうち前記半導体レーザからの出力光が入射する前記側面を除く他の全部または一部の面が、反射体で被覆されていることを特徴とする光半導体装置である。
【0010】
請求項3に係る発明は、請求項1において、前記受光素子の側面のうち前記半導体レーザからの出力光が入射する側面に対向する面が、受光素子の半導体接合面に対して傾斜していることを特徴とする光半導体装置である。
【0011】
請求項4に係る発明は、請求項1において、前記受光素子の側面のうち前記半導体レーザからの出力光が入射する側面と該側面に対向する面が、受光素子の半導体接合面に対して傾斜していることを特徴とする光半導体装置である。
請求項1乃至4に係る発明によって、前記半導体レーザからの出力光を効率的に前記受光素子で受光することができるか、または、前記受光素子を小型化することができる。
【0012】
請求項5に係る発明は、同一実装基板上に半導体レーザと受光素子を備え、該受光素子の半導体接合面に略直交する側面から入射した前記半導体レーザからの出力光が、前記受光素子で検出される光半導体装置の製法であって、実装基板に付着させた銀ペースト塊又は半田バンプの上に受光素子を搭載し、実装基板と受光素子の間から溢れた銀ペースト又は半田を前記受光素子の前記出力光が入射する側面を除く他の全部または一部の側面に付着させることによって、該側面を金属で被覆する前記光半導体装置の製法である。
請求項5に係る発明によって、半導体レーザの出力光に起因する迷光の影響を防止できる光半導体装置を簡易に製造することができる。
【0013】
請求項6に係る発明は、同一実装基板上に半導体レーザと受光素子を備え、該受光素子の半導体接合面に略直交する側面から入射した前記半導体レーザからの出力光が、前記受光素子で検出される光半導体装置に適用する前記受光素子の製法であって、前記受光素子の外面のうち金属被覆する側面以外の外面をコーティング又はテープをした後に、スパッタリング又はイオンプレーティングで金属被覆する前記受光素子の製法である。
請求項6に係る発明によって、半導体レーザの出力光に起因する迷光の影響を防止できる受光素子を簡易に製造することができる。
【0014】
他の発明は、同一実装基板上に半導体レーザと受光素子を備え、該受光素子の半導体接合面に略直交する側面から入射した前記半導体レーザからの出力光が、前記受光素子で検出される光半導体装置であって、前記受光素子の外面のうち前記半導体レーザからの出力光が入射する側面を除く他の全部または一部の面が、前記半導体レーザからの出力光を吸収する材料で被覆されている光半導体装置である。請求項7に係る発明によって、半導体レーザの出力光に起因する迷光の影響を防止できる光半導体装置とすることができる。なお、これらの発明の各構成は、可能な限り組み合わせることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて説明する。
(実施の形態1)
本発明の実施の形態を図3に示す。本実施の形態の特徴は、半導体レーザと同一実装基板上に設置されたモニター用の受光素子において、受光効率の向上を図る構造にある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
【0016】
図3は、本発明の光半導体装置を上面から見た概略構成図である。図3に示すように、実装基板16に半導体レーザ11と前記実装基板16にモニター用の受光素子14が搭載されている。モニター用の受光素子14は、半導体接合面15に略直交する稜線の一つが半導体レーザに対峙するように搭載される。半導体レーザ11からの後方光13は、受光素子14の前記稜線に隣接する側面から入射する。受光素子の材料を選定すれば、受光素子を半導体レーザの出力光に対して透明にすることができる。受光素子として使用するInGaAsの屈折率は3.56と空気の屈折率に比較して大きいため、前記側面から入射した後方光13は大きく屈折して、受光素子の中心方向に向かう。受光素子の中心方向に向かった後方光の一部は、空乏層で吸収された後、電流に変換される。前記側面から入射した後方光13のうち水平方向に進んだ後方光は、入射した受光素子の側面に対向する側面に向かって受光素子内を伝播し、当該側面で反射される。反射された後方光は、再び受光素子4の半導体接合面15に向かい、空乏層で吸収された後電流に変換される。
【0017】
このように、半導体レーザからの後方光は、モニター用の受光素子の中心方向に集光されるため、該受光素子での受光効率を高くすることができた。受光効率を一定とすると、受光素子の検出部である空乏層の面積を小さくすることができ、その結果、受光素子も小型にすることができた。
【0018】
さらに、図3に示すように、受光素子14における半導体レーザ11に面している側面は半導体レーザに対して略45度回転しているため、半導体レーザ11からの後方光13が当該側面で反射されても、半導体レーザに戻ることはなく、半導体レーザの動作を安定に保つことができた。
【0019】
(実施の形態2)
本発明の他の実施の形態を図4に示す。本実施の形態の特徴は、半導体レーザと同一実装基板上に設置されたモニター用の受光素子において、受光効率の向上を図る構造にある。
【0020】
図4は、本実施の形態の光半導体装置を上面から見た概略構成図を示す。以下、図面に基づいて詳細に説明する。図4に示すように、実装基板16に搭載された半導体レーザ11からの後方光13は、受光素子14における半導体レーザ11に対峙する稜線の両側の側面から入射する。図3と同様に、該側面から入射した後方光13は大きく屈折した後、一部は半導体接合面の近傍にある空乏層で吸収される。一部は受光素子内を伝播し、さらに、入射した前記側面に対向する側面で反射され、反射された後方光は再び受光素子内を伝搬して半導体接合面の近傍にある空乏層で吸収され、電流に変換される。この際、前記対向する側面が反射体で被覆されていると、反射効率が高く、より多くの後方光が電流に変換されることになる。
【0021】
従って、受光素子の前記対向する側面が反射体で被覆されている場合は、半導体レーザの後方光は前記対向する側面で反射されることになるため、該側面を反射体で被覆しない場合に比較して、効率良く半導体レーザからの後方光を受光することができた。前記対向する側面のみならず、半導体レーザの後方光が入射する側面以外の受光素子の外面を反射体で被覆すると、一層高い効果が得られる。
【0022】
図5(a)乃至(b)は受光素子を反射体で被覆する方法を示したものである。図5(a)のように、受光素子の面を金属皮膜17で被覆するには、受光素子の外表面に金属を蒸着、スパッタリングあるいはイオンプレーティングすることにより得られる。金属としては、Al、Al2O、Au、Ag等が適用できる。また、金属皮膜に代えて、SiO2でも同様の効果が得られる。さらに、金属皮膜に代えて、誘電体多層膜によっても反射体を形成することができる。この場合は、反射する光の波長に合わせて誘電体多層膜を形成する。
【0023】
図5(b)のように、接着剤に銀を添加した銀ペースト23を受光素子の面に付着させることによっても、受光素子の外表面に反射体を形成することができる。
【0024】
さらに、図4において、受光素子14の外表面を反射体で被覆することによって、光半導体装置内の迷光が受光素子14に入射することを防止することもできる。迷光が受光素子に入射することを防止するためには、受光素子の実装基板側と反対の外表面ばかりでなく、前記半導体レーザ11からの後方光13が入射する側面を除く外表面の全部又は一部を反射膜で被覆することによって、一層高い効果が得られる。
従って、本発明により、受光素子の外表面を反射膜で被覆しない場合に比較して、光半導体装置内の迷光がモニター用の受光素子に入力することを防止して安定な負帰還ループを構成できた。
【0025】
図4において、受光素子14の外表面を反射体で被覆することによって、半導体レーザからの後方光が受光素子14から抜け出て、光半導体装置内で迷光となることも防止できた。
【0026】
(実施の形態3)
本発明の他の実施の形態を図6に示す。本実施の形態の特徴は、半導体レーザと同一実装基板上に設置されたモニター用の受光素子において、半導体レーザからの後方光が入射する側面に対向する受光素子の側面を傾斜させて、受光素子の受光効率の向上を図る構造にある。
【0027】
図6上図は、光半導体装置を側面から見た概略断面図、図6下図は、光半導体装置を上面から見た配置図である。図6に示すように、実装基板16に搭載された半導体レーザ11からの後方光13は、前記実装基板16に搭載された受光素子14の側面に入射する。該側面から入射した後方光13はほぼ半導体接合面15に平行に受光素子内を伝播し、前記側面に対向する側面で反射される。該対向する側面と受光素子14の半導体接合面15のなす角度が鈍角となるように傾斜されているため、反射された後方光は受光素子14の実装基板側で再度反射された後、半導体接合面15に向かい、空乏層で吸収され電流に変換される。
【0028】
従って、前記対向する側面が傾斜されている場合は、半導体レーザからの後方光は両側面の間を多重反射することなく、効率良く半導体レーザからの後方光を受光することができた。
【0029】
なお、図6における受光素子14の傾斜した面は、半導体結晶のへき開を利用したり、受光素子を異方性エッチングしたり、受光素子を斜めにダイシングすることにより得られる。
【0030】
(実施の形態4)
本発明の他の実施の形態を図7に示す。本実施の形態の特徴は、実施の形態3と同様に、半導体レーザと同一実装基板上に設置されたモニター用の受光素子において、半導体レーザからの後方光が入射する側面に対向する受光素子の側面を傾斜させて、受光素子の受光効率の向上を図る構造にある。
【0031】
図7は、本実施の形態の光半導体装置を側面から見た概略断面図を示す。図7の光半導体装置は、受光素子14において、半導体レーザ11からの後方光13が入射する側面に対向する側面を傾斜させている。図7に示すように、実装基板16に搭載された半導体レーザ11からの後方光13は、前記実装基板16に搭載された受光素子14の側面に入射する。該側面から入射した後方光13は、ほぼ半導体接合面15に平行に受光素子内を伝播し、前記側面に対向する側面で反射される。該対向する側面と受光素子14の半導体接合面15のなす角度が鋭角となるように傾斜されているため、反射された後方光は受光素子14の半導体接合面15に向かい、空乏層で吸収され電流に変換される。
【0032】
従って、前記対向する側面が傾斜されている場合は、半導体レーザからの後方光は両側面の間を多重反射することなく、効率良く半導体レーザからの後方光を受光することができた。
【0033】
(実施の形態5)
本発明の他の実施の形態を図8に示す。本実施の形態の特徴は、半導体レーザと同一実装基板上に設置されたモニター用の受光素子において、半導体レーザからの後方光が入射する側面と該側面に対向する側面を傾斜させて、受光素子の受光効率の向上を図る構造にある。
【0034】
図8は、本実施の形態の光半導体装置を側面から見た概略断面図を示す。図8の光半導体装置は、受光素子14において半導体レーザ11からの後方光13が入射する側面と、該側面に対向する側面を傾斜させたものである。図8に示すように、実装基板16に搭載された半導体レーザ11からの後方光13は、前記実装基板16に搭載された受光素子14の側面に入射する。該側面は傾斜されているために、該側面から入射した後方光13は、該側面で半導体接合面側に屈折して、半導体接合面15に向かうことになる。半導体接合面に向かわなかった後方光は受光素子内を伝播し、前記側面に対向する側面で反射される。該対向する側面と受光素子14の半導体接合面15のなす角度が鋭角となるように傾斜されているため、反射された後方光は受光素子14の半導体接合面15に向かい、空乏層で吸収され電流に変換される。
【0035】
従って、前記両側面が傾斜されている場合は、半導体レーザからの後方光は両側面の間を多重反射することなく、効率良く半導体レーザからの後方光を受光することができた。
【0036】
(実施の形態6)
本発明の他の実施の形態を図9に示す。本実施の形態は、半導体レーザからの後方光が入射する受光素子の側面と、該側面に対向する側面を傾斜させたものである。
【0037】
図9は、実施の態様を示す光半導体装置を側面から見た概略断面図である。実施の形態5を示す図8では、側面と半導体接合面が鋭角となるように傾斜させたが、本実施の形態では、図9に示すように、側面と半導体接合面が鈍角になるように両側面を傾斜させている。
【0038】
図9に示すように、実装基板16に搭載された半導体レーザ11からの後方光13は、前記実装基板16に搭載された受光素子14の側面に入射する。該側面は傾斜されているために、該側面から入射した後方光13の多くは半導体接合面15に平行に伝搬し、前記側面に対向する側面で反射される。該対向する側面と受光素子14の半導体接合面15のなす角度が鈍角となるように傾斜されているため、反射された後方光は、再度受光素子14の底面で反射された後、半導体接合面15に向かい、空乏層で吸収され電流に変換される。
【0039】
従って、側面と半導体接合面が鈍角になるように、両側面を傾斜させた場合であっても、反射によって半導体接合面に向かう後方光が増加するため、受光素子14での受光効率を向上することができた。
【0040】
(実施の形態7)
本実施の形態は、モニター用の受光素子を銀ペースト又は半田で金属被覆する光半導体装置の製造方法である。
【0041】
図10は、本実施の形態での製造方法を示すものであって、図10の上図は、実装基板を上面から見た配置図、図10の下図は、実装基板を側面から見た断面図を示す。まず、実装基板16に銀ペースト塊又は半田バンプ21を付着させ、付着させた銀ペースト塊又は半田バンプ21の上に受光素子14を搭載していく。この際、受光素子14の中心と銀ペースト塊又は半田バンプ21の中心位置をずらせておく。
【0042】
図11は、本実施の形態で製造された光半導体装置を示す概略図であって、図11の上図は、実装基板を上面から見た配置図、図11の下図は、実装基板を側面から見た断面図を示す。実装基板16と受光素子14の間から溢れた銀ペースト又は半田は前記受光素子の側面に付着する。付着した銀ペースト又は半田は受光素子の側面等で、半導体レーザからの後方光に対して反射体として機能する。また、受光素子外部から、迷光が受光素子内に侵入することを防止する反射体としても機能する。
【0043】
従って、本製法では、受光素子を実装基板に搭載する際に、併せて、受光素子の外面を銀ペースト又は半田で被覆するため、光半導体装置を製造する工程を簡略化することができた。
【0044】
(実施の形態8)
本実施の形態は、モニター用受光素子を金属で被覆する製法である。同一実装基板上に半導体レーザと受光素子を備え、該受光素子の半導体接合面に略直交する側面から入射した前記半導体レーザからの後方光が、前記受光素子で検出される光半導体装置では、後方光が入射する側面以外は金属で被覆して反射膜を形成する方が、受光効率は向上する。
【0045】
受光素子をスパッタリング又はイオンプレーティングにより金属で被覆する製法として、前記受光素子の特定の側面以外の外面を選択的に金属でスパッタリング又はイオンプレーティングするよりも、前記受光素子の特定の側面をコーティング又はテープをして、受光素子をスパッタリング又はイオンプレーティングにより金属で被覆した後、コーティング又はテープを除去して、特定の側面以外の外面に金属を残す方が容易である。スパッタリング又はイオンプレーティングにより金属で被覆した後、コーティング又はテープを除去すると、コーティング又はテープをしていた側面には金属が被覆されていないため、当該側面から半導体レーザからの後方光を入射させることができる。入射した後方光は金属で被覆した側面で反射されるため、受光効率の高い受光素子を作製することができる。また、この金属で被覆した側面により、光半導体装置内の迷光が受光素子に入射することを防止できる。
【0046】
以上説明したように、本製法により、受光素子の所定の外面を金属で被覆する工程を簡略化することができた。
【0047】
(実施の形態9)
本発明の他の実施の形態を図12に示す。図12は、本実施の形態の光半導体装置を上面から見た概略図を示す。本実施の形態の特徴は、光半導体装置内での迷光を防止するために、光半導体装置内のモニター用受光素子に入射した半導体レーザからの後方光が受光素子から抜け出ないよう、モニター用の受光素子の側面を吸収膜で被覆することにある。以下、図面に基づいて詳細に説明する。
【0048】
図12に示すように、実装基板16に搭載された半導体レーザ11からの後方光13は、前記実装基板16に搭載された受光素子14の側面に入射する。受光素子の材料を選定すれば、受光素子を半導体レーザの出力光に対して透明にすることができる。受光素子として使用するInGaAsでは屈折率が3.56と空気の屈折率に比較して大きいため、前記側面が半導体接合面15に略直角の場合は、前記側面から入射した後方光3はほぼ半導体接合面に平行に受光素子内を伝播し、その一部は、前記側面に対向する側面で反射される。該対向する側面は吸収膜で被覆されているため、後方光13は吸収膜で吸収され、受光素子の外部に抜け出ることはない。
【0049】
従って、受光素子の側面が吸収膜で被覆されている場合は、半導体レーザの後方光は前記側面で吸収されることになるため、該側面を吸収膜で被覆しない場合に比較して後方光が光半導体装置内で迷光になることを防止することができた。また、この吸収膜が、受光素子の外部からの迷光をも吸収する構造にすると、受光素子14が、迷光により誤動作することも抑制することができた。
【0050】
【発明の効果】
本発明の具体的な実施の態様に対応した発明の効果は前述した通りである。上記の説明から判るように、本発明は、光半導体装置において半導体レーザの後方光を検出するモニター用受光素子について高受光効率又は小型化を実現することができた。
本発明により、光半導体装置内での迷光を防止し、あるいは、光半導体装置内の迷光がモニター用の受光素子に入射することを防止することができた。
本発明により、光半導体装置内において、半導体レーザからの後方光を効率的に受光することもできた。
本発明により、光半導体装置又は該光半導体装置に使用する受光素子を簡単な工程で作製することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来の実施の態様を示す光半導体装置を上面から見た概略図である。
【図2】 従来の実施の態様を示す光半導体装置を側面から見た断面図である。
【図3】 本発明の実施の態様を示す光半導体装置を上面から見た概略構成図である。
【図4】 本発明の他の実施の態様を示す光半導体装置を上面から見た概略構成図である。
【図5】 本発明の実施の態様を示す受光素子の斜視図である。
【図6】 本発明のさらに他の実施の態様を示す光半導体装置を側面から見た概略断面図と上面から見た配置図である。
【図7】 本発明のさらに他の実施の態様を示す光半導体装置を側面から見た概略断面図である。
【図8】 本発明のさらに他の実施の態様を示す光半導体装置を側面から見た概略断面図である。
【図9】 本発明のさらに他の実施の態様を示す光半導体装置を側面から見た概略断面図である。
【図10】 本発明の実施の態様を示す光半導体装置の製造方法を示す概略図である。
【図11】 本発明の実施の態様を示す光半導体装置の製造方法によって製造された光半導体装置を示す概略図である。
【図12】 本発明の他の実施の態様を示す光半導体装置を上面から見た概略図である。
【符号の説明】
11、81 半導体レーザ
12、82 半導体レーザからの前方光
13、83 半導体レーザからの後方光
14、84 受光素子
15、85 受光素子の半導体接合面
16、86 実装基板
17 金属皮膜
18 吸収膜
21 半田バンプ
22 半田
23 銀ペースト

Claims (6)

  1. 同一実装基板上に半導体レーザと受光素子を備えた光半導体装置であって、前記受光素子の半導体接合面に略直交する稜線の一つが半導体レーザに対峙し、前記稜線に隣接する側面から入射した前記半導体レーザからの出力光が、前記受光素子で検出される光半導体装置。
  2. 請求項1において、前記受光素子の外面のうち前記半導体レーザからの出力光が入射する前記側面を除く他の全部または一部の面が、反射体で被覆されていることを特徴とする光半導体装置。
  3. 請求項1において、前記受光素子の側面のうち前記半導体レーザからの出力光が入射する側面に対向する面が、受光素子の半導体接合面に対して傾斜していることを特徴とする光半導体装置。
  4. 請求項1において、前記受光素子の側面のうち前記半導体レーザからの出力光が入射する側面と該側面に対向する面が、受光素子の半導体接合面に対して傾斜していることを特徴とする光半導体装置。
  5. 同一実装基板上に半導体レーザと受光素子を備え、該受光素子の半導体接合面に略直交する側面から入射した前記半導体レーザからの出力光が、前記受光素子で検出される光半導体装置の製法であって、実装基板に付着させた半田バンプの上に受光素子を搭載し、実装基板と受光素子の間から溢れた半田を前記受光素子の前記出力光が入射する側面を除く他の全部または一部の側面に付着させることによって、該側面を金属で被覆する前記光半導体装置の製法。
  6. 同一実装基板上に半導体レーザと受光素子を備え、該受光素子の半導体接合面に略直交する側面から入射した前記半導体レーザからの出力光が、前記受光素子で検出される光半導体装置に適用する前記受光素子の製法であって、前記受光素子の外面のうち金属被覆する側面以外の外面をコーティングをした後に、イオンプレーティングで金属被覆する前記受光素子の製法。
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