JP3908381B2 - 光ディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、DVD−RAM等の光ディスクに対してデータを記録したり、記録されているデータを再生する光ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、光ディスクとしてDVD−RAMが開発されている。
このようなDVD−RAMの場合、1周のトラックごと(交互)にランドとグルーブが切り替わるようになっており、この1トラックに複数存在するセクタ単位にヘッダ部がプリフォーマットされている。このヘッダ部は、トラックの方向に対して交差する方向にずれて千鳥状に複数設けられている。このヘッダ部は、トラッキング用のグルーブあるいはランドに対して、ほぼ1/2トラック分、光ディスクの内周方向および外周方向にシフトしたものとなっている。
【0003】
たとえば、4つの部分からなり、前半2つの部分と、後半2つの部分とからなり、前半2つの部分が続くトラックとしてのランドに対応している内容が記録され、後半2つの部分はそのトラックに隣接するトラックとしてのグルーブに対応している内容が記録されている。
【0004】
このヘッダ部を作成する際、グルーブのトラックを生成しながら、レーザ光を1 /2 トラック分、偏向してヘッダ部を生成したり、あるいはランドのトラックでレーザ光を停止している状態で、レーザ光をオンしてかつレーザ光を1 /2 トラック分、偏向してヘッダ部を生成するようになっている。
【0005】
このため、1つのヘッダ部において、前半部と後半部とが同期しているとは限らないものとなっている。
したがって、ヘッダ部の前半部で生成されたクロックが後半部で同期しているとは限らないので、そのままのクロックを用いると後半部のデータを安定に再生できない。
【0006】
また、上記光ディスク装置において、ヘッダ部を検知し、このヘッダ部検知信号によりヘッダ部の再生を行う際に、ヘッダ部検知信号とヘッダ部の再生信号との時間関係を適合させていなかったため、ヘッダ部の再生を開始する前に、ヘッダ部の再生のためのデータクロックに対するPLL動作が開始したりして、ヘッダ部のデータを誤まって再生してしまっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、ヘッダ部を有する光ディスクにデータを記録したり記録されているデータを再生する光ディスク装置において、ヘッダ部のデータを安定に再生できなかったり、誤って再生してしまうという欠点を除去し、ヘッダ部のデータを安定かつ正確に再生することができる光ディスク装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、うずまき状又は同心円状のデータを記録するグルーブおよびランドの記録トラックを有し、一定長のグルーブおよびランドからなり同期コードとアドレスデータからなるヘッダ部とデータが記録されるデータ領域とからなる複数の記録領域を有し、上記ヘッダ部がグルーブ用とランド用とに交互に形成され、4つのヘッダ領域から構成され、前半部の2つのヘッダ領域はトラックと直交する外周側にシフトして設けられ、後半部の2つのヘッダ領域はトラックと直交する内周側にシフトして設けられている光ディスクに対してデータを記録し、あるいは光ディスクに記録されているデータを再生する光ディスク装置において、上記光ディスク上に光を集光させる集光手段と、上記光ディスクからの光が検出される検出手段と、この検出手段からの検出信号を2値化する2値化手段と、上記検出手段からの検出信号に基づいて、上記ヘッダ部の前半部のヘッダ領域の先端に差し掛かった時のタイミングを基に動作し、上記2値化手段からの2値化信号に対応する第1のヘッダ部検知信号を出力し、上記ヘッダ部の後半部の先端に差し掛かった時のタイミングを基に動作し、上記2値化手段からの2値化信号に対応する第2のヘッダ部検知信号を出力する出力手段と、この出力手段からの第1のヘッダ部検知信号が供給されている際に、上記2値化手段からの上記ヘッダ部の前半部のヘッダ領域の同期コードに対する2値化信号に基づいて、上記ヘッダ部の前半部のヘッダ領域の再生用のクロックを生成し、上記出力手段からの第2のヘッダ部検知信号が供給されている際に、上記2値化手段からの上記ヘッダ部の後半部のヘッダ領域の同期コードに対する2値化信号に基づいて、上記ヘッダ部の後半部のヘッダ領域の再生用のクロックを生成する生成手段と、この生成手段により生成される再生用の第1のクロックに基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部の前半部のヘッダ領域のアドレスデータに対する2値化信号を復調し、上記生成手段により生成される再生用の第2のクロックに基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部の後半部のヘッダ領域のアドレスデータに対する2値化信号を復調する復調手段とからなる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態の光ディスク装置を説明する。
図1は、光ディスク装置を示すものである。この光ディスク装置は、光ディスク(DVD−RAM)1へのデータの記録及びこの光ディスク1からデータを再生するものである。
【0011】
この光ディスク装置は、DVD−RAMのみならず他のDVDディスクやCDディスクからもデータの読み出しが可能で、書換可能なDVDディスクに対してデータの書き込みが可能な装置として構成されている。
【0012】
したがって、光ピック・アップ2は、DVD用の対物レンズ3及びCD用の対物レンズ4を有している。光ピック・アップ2内には、DVD用の対物レンズ3及びCD用の対物レンズ4に対応してDVD用及びCD用の半導体レーザ・ユニット(図示せず)が設けられ、装填された光ディスク1がDVDディスク或いはCDディスクかに応じてこの半導体レーザ・ユニットの一方が選択され、レーザ制御ユニット5によって付勢され、それぞれ対応する波長のレーザ・ビームを発生する。DVD用及びCD用の半導体レーザ・ユニットのいずれかが選択されて付勢されると、光ディスク1に対応するレーザ・ビームが対応する対物レンズ3、4に向けられ、この対物レンズ3、4によって光ディスク1に収束される。この収束されたレーザ・ビームで光ディスク1にデータが書き込まれ、或いは、再生される。
【0013】
レーザ制御ユニット5は、DVDデータ処理ユニット6によってその設定がセットされるが、その設定は、再生信号を得る再生モード、データを記録する記録モード及びデータを消去する消去モード並びにDVDディスクに対するデータ処理を実行するDVDモード及びCDディスクに対するデータ処理を実行するCDモードで異なっている。即ち、DVDモードでは、DVD用の半導体レーザ・ユニットが選択されて付勢され、また、CDモードでは、CD用の半導体レーザ・ユニットが選択されて付勢される。DVD用或いはCD用のレーザ・ビームは、再生モード、記録モード及び消去モードの3つのモードでそれぞれ異なるレベルのパワーを有し、そのモードに対応したパワーのレーザビームが発生されるように半導体レーザ・ユニットがレーザ制御ユニット5によって付勢される。
【0014】
DVD用の対物レンズ3及びCD用の対物レンズ4に対向してDVDディスク1或いはCDディスクが配置されるように、このDVDディスク或いはCDディスクは、直接或いはディスク・カートリッジ1aに収納されてトレー7によって装置内に搬送される。このトレー7を駆動する為のトレーモータ8が装置内に設けられている。また、装填されたDVDディスク1或いはCDディスクは、スタンパ9によって回転可能にスピンドル・モータ10上に保持され、このスピンドル・モータ10によって回転される。光ピック・アップ2は、送りモータ11によって駆動される送り機構(図示せず)上に載置され、この送り機構によって光ディスク1の半径方向に移動される。
【0015】
光ピックアップ2は、その内にレーザビームを検出する光検出器(図示せず)を有している。この光検出器は、光ディスク1で反射されて対物レンズ3、4を介して戻されたレーザ・ビームを検出している。光検出器からの検出信号(電流信号)は、電流/電圧変換器(I/V)12で電圧信号に変換され、この信号は、リファレンス・アンプ13及びサーボ・アンプ14に供給される。リファレンス・アンプ13からは、後述するヘッダ部51のデータの再生用としてのトラッキングエラー信号と記録領域58のデータの再生用としての加算信号がDVDデータ処理ユニット6に出力される。サーボ・アンプ14からのサーボ信号(トラックエラー信号、フォーカス信号)は、DVDモードでは、DVDサーボ・シーク制御ユニット15に出力され、CDモードでは、CDサーボ・シーク制御並びにCDデータ処理ユニット16に出力される。
【0016】
フォーカスずれ量を光学的に検出する方法としては、たとえば次のようなものがある。
[非点収差法] 光ディスク1の光反射膜または光反射性記録膜で反射されたレーザ光の検出光路に非点収差を発生させる光学素子(図示せず)を配置し、光検出器上に照射されるレーザ光の形状変化を検出する方法である。光検出領域は対角線状に4分割されている。各検出領域から得られる検出信号に対し、DVDサーボ・シーク制御ユニット15内で対角和間の差を取ってフォーカスエラー検出信号(フォーカス信号)を得る。
【0017】
[ナイフエッジ法] 光ディスク1で反射されたレーザ光に対して非対称に一部を遮光するナイフエッジを配置する方法である。光検出領域は2分割され、各検出領域から得られる検出信号間の差を取ってフォーカスエラー検出信号を得る。
【0018】
通常、上記非点収差法あるいはナイフエッジ法のいずれかがが採用される。
光ディスク1はスパイラル状または同心円状のトラックを有し、トラック上に情報が記録される。このトラックに沿って集光スポットをトレースさせて情報の再生または記録/消去を行う。安定して集光スポットをトラックに沿ってトレースさせるため、トラックと集光スポットの相対的位置ずれを光学的に検出する必要がある。
【0019】
トラックずれ検出方法としては一般に、次の方法が用いられている。
[位相差検出(Differential Phase Detection)法] 光ディスク201の光反射膜または光反射性記録膜で反射されたレーザ光の光検出器上での強度分布変化を検出する。光検出領域は対角線上に4分割されている。各検出領域から得られる検出信号に対し、DVDサーボ・シーク制御ユニット15内で対角和間の差を取ってトラックエラー検出信号(トラッキング信号)を得る。
【0020】
[プッシュプル(Push-Pull )法] 光ディスク1で反射されたレーザ光の光検出器上での強度分布変化を検出する。光検出領域は2分割され、各検出領域から得られる検出信号間の差を取ってトラックエラー検出信号を得る。
【0021】
[ツインスポット(Twin-Spot )法] 半導体レーザ素子と光ディスク1間の送光系に回折素子などを配置して光を複数に波面分割し、光ディスク1上に照射する±1次回折光の反射光量変化を検出する。再生信号検出用の光検出領域とは別に+1次回折光の反射光量と−1次回折光の反射光量を個々に検出する光検出領域を配置し、それぞれの検出信号の差を取ってトラックエラー検出信号を得る。
【0022】
DVDモードでは、DVDサーボ・シーク制御ユニット15からフォーカス信号、トラッキング信号及び送り信号がフォーカス及びトラッキング・アクチュエータ・ドライバ並びに送りモータドライバ17に送られ、このドライバ17によって対物レンズ3、4がフォーカス・サーボ制御され、また、トラッキング・サーボ制御される。更に、アクセス信号に応じてドライバ17から付勢信号が送りモータ11に供給され光ピック・アップ2が搬送制御される。このDVDサーボ・シーク制御ユニット15は、DVDデータ処理ユニット6によって制御される。例えば、DVDデータ処理ユニット6からアクセス信号がDVDサーボ・シーク制御ユニット15に供給されて送り信号が生成される。また、DVDデータ処理ユニット6からの制御信号でスピンドル・モータ・ドライバ18及びトレー・モータ・ドライバ19が制御され、スピンドルモータ10及びトレー・モータ8が付勢され、スピンドル・モータ10が所定回転数で回転され、トレーモータ8がトレーを適切に制御することとなる。DVDデータ処理ユニット6に供給されたヘッダ部51のデータに対応する再生信号は、後述するCPU25に供給される。これにより、上記CPU25は、その再生信号によりヘッダ部51のアドレスを判断し、アクセスするアドレスとの比較を行うようになっている。DVDデータ処理ユニット6に供給された記録領域58のデータに対応する再生信号は、RAM20に必要なデータが格納され、再生信号がこのDVDデータ処理ユニット6で処理されてバッファとしてのRAM21を有するSCSIインタフェース制御部並びにCD−ROMデコーダ22に供給され、SCSIを介して他の装置、例えば、パーソナル・コンピュータに再生処理信号が供給される。
【0023】
CDモードでは、CDサーボ・シーク制御並びにCDデータ処理ユニット16からフォーカス信号、トラッキング信号及び送り信号がフォーカス及びトラッキング・アクチュエータ・ドライバ並びに送りモータドライバ17に送られ、このドライバ17によって対物レンズ3、4がフォーカス・サーボ制御され、また、トラッキング・サーボ制御される。更に、アクセス信号に応じてドライバ17から付勢信号が送りモータ11に供給され光ピック・アップ2が搬送制御される。このCDサーボ・シーク制御並びにCDデータ処理ユニット16からの制御信号でスピンドル・モータ・ドライバ18及びトレー・モータ・ドライバ19が制御され、スピンドルモータ10が付勢され、スピンドル・モータ10が所定回転数で回転されることとなる。CDデータ処理ユニット16に供給された再生信号は、この処理ユニット16で処理されてCDデータ出力アンプ23を介して出力される。
【0024】
図1に示す各部は、ROM24に格納された手順に従って、CPU25によって制御される。RAM26はCPU25のメモリとして用いられる。
次に、上記作成されたDVD−RAMの光ディスク1の構造について説明する。
【0025】
上記光ディスク1は、例えば厚さ0.6mmのポリカーボネイトあるいはアクリル等の透明樹脂からなる円盤状基板、相変化形の記録膜、反射膜、保護膜および張り合わせのためのシートや接着剤から構成される。透明基板に凹凸形状で溝やヘッダ情報を記録し、凹凸面に記録膜などを成膜したのち凹凸面どうしを張り合わせ、両面において記録再生が可能な構成とする。
【0026】
上記光ディスク1は、図2、図3に示すように、あらかじめトラッキング用のウォブルされているグルーブとトラックアドレス等を示すプリピット(エンボスピット)列からなるヘッダ部51から構成されている。
【0027】
すなわち、データ記録時の基準となる信号を得るため、トラッキング用のグルーブを一定周期でウォブルさせている。この時、ヘッダ部51とトラッキング用のグルーブを一定周期でウォブルさせる信号の位相は概略合うようにする。
【0028】
ヘッダ部51はまず外側にウォブルし、次に内側にウォブルし、トラッキング用のグルーブのウォブルもまず外側にウォブルし、次に内側にウォブルするようになっている。
【0029】
上記光ディスク1は、図4、図5に示すように、内側から順に、リードインエリア42のエンボスデータゾーン45と書換え可能なデータゾーン46、データエリア43のゾーン43a、…43x、およびリードアウトエリア44のデータゾーンからなり、それぞれのゾーンに対するクロック信号は同一であり、各ゾーンに対する光ディスク1の回転数(速度)と1トラックずつのセクタ数とがそれぞれ異なったものとなっている。
【0030】
リードインエリア42は、複数(1896)のトラックからなるエンボスデータゾーン45と複数のトラックからなる書換え可能なデータゾーン46とからなる。エンボスデータゾーン45は、ブランクゾーン、リファレンスシグナルゾーン、ブランクゾーン、コントロールデータゾーン、ブランクゾーンからなる。エンボスデータゾーン45には、リファレンスシグナルやコントロールデータが製造時に記録されている。書換え可能なデータゾーン46は、ガードトラック用のゾーン、ディスクテスト用のゾーン、ドライブテスト用のゾーン、ディスク識別データ用のゾーン、および交替管理エリアとしての交替管理ゾーンにより構成されている。
【0031】
データエリア43は、半径方向に複数(1888)のトラックからなる複数たとえば24のゾーン43a、…43xにより構成されている。ただし、ゾーン43aだけは書換え可能なデータゾーン46を含めて1888トラックとなっている。
【0032】
リードアウトエリア44は、複数(1446)のトラックからなり、上記書換え可能なデータゾーン46と同様に、書換え可能なデータゾーンであり、データゾーン46の記録内容と同じものが記録できるようになっている。
【0033】
データエリア43のゾーン43a、…43xでは、光ディスク1の内周側から外周側に向かうのにしたがって、回転数(速度39.78〜16.91Hz)が遅くなり、1トラックずつのセクタ数(17〜40)が増加するようになっている。
【0034】
上記データエリア43のゾーン43a、…43xのトラックには、図4、図5に示すように、データの記録の単位としてのECC(error correction code )ブロックデータ単位(たとえば38688バイト)ごとに、データが記録されるようになっている。
【0035】
ECCブロックは、2Kバイトのデータが記録される16個のセクタからなり、各セクタごとにアドレスデータとしての4バイト(32ビット)構成のセクタID(識別データ)1〜ID16が2バイト構成のエラー検知コード(IED:IDエラーディテクションコード)とともにメインデータ(セクタデータ)に付与され、ECCブロックに記録されるデータを再生するためのエラー訂正コードとしての横方向のECC(error correction code )1と縦方向のECC2が記録されるようになっている。このECC1、2は、光ディスク1の欠陥によりデータが再生できなくなることを防止するために冗長語としてデータに付与されるエラー訂正コードである。
【0036】
各セクタは、172バイトで12行のデータにより構成され、各行(ライン)ごとに10バイト構成の横方向のECC1が付与されているとともに、182バイト構成の1行分の縦方向のECC2が付与されている。これにより、後述するエラー訂正回路92は、横方向のECC1を用いて各ラインごとのエラー訂正処理を行うとともに、縦方向のECC2を用いて各列ごとのエラー訂正処理を行うようになっている。
【0037】
上記ECCブロックが光ディスク1に記録される際には、各セクタの所定のデータ量ごと(所定データ長さ間隔ごとたとえば91バイト:1456チャネルビットごと)にデータを再生する際にバイト同期を取るための同期コード(2バイト:32チャネルビット)が付与されている。
【0038】
各セクタは、第0フレームから第25フレームの26個のフレームから構成され、各フレームごとに付与されている同期コード(フレーム同期信号)が、フレーム番号を特定するための特定コード(1バイト:16チャネルビット)と、各フレーム共通の共通コード(1バイト:16チャネルビット)とから構成されている。
【0039】
上記データエリア43のゾーン43a、…43xのトラックには、図3、図4に示すように、各セクタごとに、それぞれアドレス等が記録されているヘッダ部51、…があらかじめプリフォーマッティングされている。
【0040】
上記ヘッダ部51は、グルーブの形成時に、形成されるようになっている。このヘッダ部51は、図6、図7に示すように、複数のピットからなる複数のヘッダ領域52により構成されており、グルーブ53に対して図のようにプリフォーマットされており、ピットの中心はグルーブ53とランド54の境界線の振幅の中心の同一線上の位置に存在する。図6は、各トラックの先頭のセクタに付与されるヘッダ部51であり、図7は、各トラックの途中のセクタに付与されるヘッダ部51である。
【0041】
この場合、グルーブ用のヘッダ部とランド用のヘッダ部とが交互(千鳥状)に形成されている。
上記1セクタごとのフォーマットが、図8に示されている。
【0042】
図8において、1セクタは、2697バイト(bytes)で構成され、128バイトのヘッダ領域(ヘッダ部51に対応)51、2バイトのミラー領域57、2567バイトの記録領域58から構成されている。
【0043】
上記セクタに記録されるチャネルビットは、8ビットのデータを16ビットのチャネルビットに8−16コード変調された形式になっている。
ヘッダ領域51は、光ディスク1を製造する際に所定のデータが記録されているエリアである。このヘッダ領域51は、4つのヘッダ1領域、ヘッダ2領域、ヘッダ3領域、ヘッダ4領域により構成されている。
【0044】
ヘッダ1領域〜ヘッダ4領域は、46バイトあるいは18バイトで構成され、36バイトあるいは8バイトの同期コード部VFO(Variable Frequency Oscillator )、3バイトのアドレスマークAM(Address Mark)、4バイトのアドレス部PID(Position Identifier )、2バイトの誤り検知コードIED(ID Error Detection Code)、1バイトのポストアンブルPA(Postambles)により構成されている。
【0045】
ヘッダ1領域、ヘッダ3領域は、36バイトの同期コード部VFO1を有し、ヘッダ領域2、ヘッダ4領域は、8バイトの同期コード部VFO2を有している。
【0046】
同期コード部VFO1、2は、PLLの引き込みを行うための領域で、同期コード部VFO1はチャネルビットで“010…”の連続を“36”バイト(チャネルビットで576ビット)分記録(一定間隔のパターンを記録)したものであり、同期コード部VFO2はチャネルビットで“010…”の連続を“8”バイト(チャネルビットで128ビット)分記録したものである。
【0047】
アドレスマークAMは、どこからセクタアドレスが始まるかを示す“3”バイトの同期コードである。このアドレスマークAMの各バイトのパターンは“0100100000000100”というデータ部分には現れない特殊なパターンが用いられる。
【0048】
アドレス部PID1〜4は、4バイトのアドレス情報としてのセクタアドレス(ID番号を含む)が記録されている領域である。セクタアドレスは、トラック上における物理的な位置を示す物理アドレスとしての物理セクタ番号であり、この物理セクタ番号はマスタリング工程で記録されるため、書き換えることはできないようになっている。
【0049】
ID番号は、例えばPID1の場合は“1”で、1つのヘッダ部51で4回重ね書きしている内の何番目かを表す番号である。
誤り検知コードIEDは、セクタアドレス(ID番号含む)に対するエラー(誤り)検知符号で、読み込まれたPID内のエラーの有無を検知することができる。
【0050】
ポストアンブルPAは、復調に必要なステート情報を含んでおり、ヘッダ部51がスペースで終了するよう極性調整の役割も持つ。
ミラー領域57は、トラッキングエラー信号のオフセット補正、ランド/グルーブ切り替え信号のタイミング発生等に利用される。
【0051】
記録領域58は、10〜26バイトのギャップ領域、20〜26のガード1領域、35バイトのVFO3領域、3バイトのプレ−シンクロナスコード(PS)領域、2418バイトのデータ領域、1バイトのポストアンブル3(PA3)領域、48〜55バイトのガード2領域、および9〜25バイトのバッファ領域により構成されている。
【0052】
この記録領域58は、先頭に設けられているウォブルしない領域58aとこの領域に続いて設けられている所定の周波数に基づいて所定のウォブル振幅量でウォブルする領域とから構成されている。
【0053】
ギャップ領域は、何も書かない領域である。
ガード1領域は、相変化記録媒体特有の繰り返し記録時の終端劣化がVFO3領域にまで及ばないようにするために設けられた領域である。
【0054】
VFO3領域もPLLロック用の領域ではあるが、同一パターンの中に同期コードを挿入し、バイト境界の同期をとることも目的とする領域である。
PS(pre-synchronous code)領域は、データ領域につなぐための同調用の領域である。
【0055】
データ領域は、データID、データIDエラー訂正コードIED(Data ID Error Detection Code)、同期コード、ECC(Error Correction Code )、EDC(Error Detection Code)、ユーザデータ等から構成される領域である。データIDは、各セクタの4バイト(32チャネルビット)構成のセクタID1〜ID16である。データIDエラー訂正コードIEDは、データID用の2バイト(16ビット)構成のエラー訂正コードである。
【0056】
上記セクタID(1〜16)は、1バイト(8ビット)のセクタ情報と、3バイトのセクタ番号(トラック上における論理的な位置を示す論理アドレスとしての論理セクタ番号)から構成されている。セクタ情報は、1ビットのセクタフォーマットタイプ領域、1ビットのトラッキング方法領域、1ビットの反射率領域、1ビットのリザーブ領域、2ビットのエリアタイプ領域、1ビットのデータタイプ領域、1ビットのレイヤ番号領域により構成されている。
【0057】
論理セクタ番号は、初期欠陥によるスリップ交替処理により、物理セクタ番号と異なったものとなる。
PA(postamble )3領域は、復調に必要なステート情報を含んでおり、前のデータ領域の最終バイトの終結を示す領域である。
【0058】
ガード2領域は、相変化記録媒体特有の繰り返し記録時の終端劣化がデータ領域にまで及ばないようにするために設けられた領域である。
バッファ領域は、データ領域が次のヘッダ部51にかからないように、光ディスク1を回転するモータの回転変動などを吸収するために設けられた領域である。
【0059】
ギャップ領域が、10+J/16バイトという表現になっているのは、ランダムシフトを行うからである。ランダムシフトとは相変化記録媒体の繰り返し記録劣化を緩和するため、データの書き始めの位置をずらすことである。ランダムシフトの長さはデータ領域の最後尾に位置するバッファ領域の長さで調整され、1つのセクタ全体の長さは2697バイト一定である。
【0060】
上記データエリア43のゾーン43a、…43xには、それぞれ上述したようにスペアセクタが用意されており、同一ゾーン内で、セクタ単位のスリップ交替処理(スリッピング リプレースメント アルゴリズム)を行った際の、最終的なスペアとして利用されるものである。
【0061】
次に、上記DVDデータ処理ユニット6内には、図1に示すような、DVDレベルスライス・PLL回路30aとDVD信号処理回路30bが設けられている。
【0062】
DVDレベルスライス・PLL回路30aはRFアンプ回路13により波形等化された再生RF信号を2値化した8−16信号を得る。同時にこの8−16信号を読み取るために8−16信号に同期したPLLクロックを生成する。2値化した8−16信号(データ信号)とPLLクロックはDVD信号処理回路30bに出力する。
【0063】
DVD信号処理回路30bはPLLクロックを用いて8−16信号からDVD同期信号を検出しデータ分離、8−16復調を行う。ヘッダ部51に対して復調したデータはPLLクロックによりヘッダ部51のデータとしてCPU25に供給される。これにより、上記CPU25は、その再生信号によりヘッダ部51のアドレスを判断し、アクセスするアドレスか否かを判断する。また、記録領域58に対して復調したデータはPLLクロックにより一旦DVD訂正メモリとしてのRAM20に書き込んだ後DVDフォーマットに応じた訂正処理を行い訂正完了後にRAM20からデータを読み出しDVD同期信号と共にSCSIインタフェース制御部並びにCD−ROMデコーダ22に出力する。また検出したDVD同期信号よりスピンドル・モータ10の速度、位相誤差を検出しディスクモータ制御信号を生成してスピンドルモータドライバ18に出力する。
【0064】
上記DVDレベルスライス・PLL回路30aは、図9に示すように、2値化回路31、データクロック生成回路32、ヘッダ部検知回路33によって構成されている。
【0065】
2値化回路31は、RFアンプ回路13により波形等化された再生RF信号を2値化したデータ信号としての8−16信号をデータクロック生成回路32とSCSIインタフェース制御部並びにCD−ROMデコーダ22へ出力するものである。
【0066】
この2値化回路31からの出力は、図12の(a)に示すように、ヘッダ部51の前端部と後端部で大きく変化するものとなっている。
ヘッダ部検知回路33は、RFアンプ回路13により波形等化された再生RF信号に基づいてヘッダ部を検知する回路であり、ヘッダ部51の前半部(ヘッダ1領域、ヘッダ2領域)に対するプラス側検知信号と、ヘッダ部51の後半部(ヘッダ3領域、ヘッダ4領域)に対するマイナス側検知信号とを出力ものであり、図10に示すように、ヘッダ部51の前半部(ヘッダ1領域、ヘッダ2領域)の先端とヘッダ部51の後半部(ヘッダ3領域、ヘッダ4領域)の先端に対する高速の検知信号を出力するウインドウコンパレータ34、ウインドウコンパレータ34から出力される2種類の検知信号に対して、図12の(b)(c)に示すように、それぞれ所定信号幅の出力信号(プラス側検知信号、マイナス側検知信号)を出力するモノマルチバイブレータ35、36により構成されている。
【0067】
ウインドウコンパレータ34は、抵抗R1、R2、R3とコンパレータ34a、34bにより構成されている。
コンパレータ34aは、図12の(a)に示すような再生信号をマイナス側のスライスレベルaで2値化する回路であり、コンパレータ34bは、図12の(a)に示すような再生信号をプラス側のスライスレベルbで2値化する回路であある。
【0068】
これにより、ヘッダ部51の前半部の先頭に差し掛かったときの検知を高速に行い、前半部が終了したときの検知には十分な時間遅れを追加するようにしている。さらに、ヘッダ部51の後半部の先頭に差し掛かったときの検知を高速に行い、後半部が終了したときの検知には十分な時間遅れを追加するようにしている。
【0069】
データクロック生成回路32は、上記2値化回路31からのデータ信号に同期したデータクロック(PLLクロック)を生成するものであり、図11に示すように、位相比較器32a、ローパスフィルタ32b、VCO(ボルテージ コントロール オシレータ)32cにより構成されている。
【0070】
データクロック生成回路32は、ヘッダ部51の再生時、上記ヘッダ部検知回路33からのプラス側検知信号、マイナス側検知信号のそれぞれに基づいて、図12の(d)に示すように、PLLの再動作(リセット、再引込み)を行うものである。
【0071】
データクロック生成回路32は、ヘッダ部51の前半部の先端と後端部の先端に差し掛かったときのタイミングを基に、動作するようになっている。この際、2値化回路31からの2値化信号より若干、遅くなるように設定し、ヘッダ内のVFO内でスタートするようになっている。
【0072】
なお、図13に示すように、ほぼ1/2VFOの期間にヘッダ部検知信号が出力されることにより、安定に引込みを行うことができる。また、引込み時間は、略1/2VFOの時間以内となっている。
【0073】
ローパスフィルタ32bは、コンデンサC1、C2と抵抗R1、R2、R3とと切換えスイッチSW1、SW2とオペアンプ37により構成されている。
ローパスフィルタ32bは、ヘッダ部検知回路33からのヘッダ部検知信号としてのプラス側検知信号、マイナス側検知信号を用いて、ヘッダ部51の前半部の先頭部分、後半部の先頭部分に対する速いPLL応答を行うようになっている。
【0074】
このローパスフィルタ32bは、ヘッダ部検知回路33からのヘッダ部検知信号としてのプラス側検知信号、あるいはマイナス側検知信号がハイレベルとなった際に、つまりヘッダ部51の前半部の先頭部分、後半部の先頭部分に対する再生信号が供給される際に、切換えスイッチSW1、SW2を所定時間オフし、その後、切換えスイッチSW1、SW2をオンするようになっている。上記所定時間は、PLLが安定するまでの時間となっている。
【0075】
これにより、切換えスイッチSW1、SW2がオフとなった際に、オペアンプ37によるゲインが上がり、周波数応答が速くなるようになっている。
すなわち、切換えスイッチSW1がオフすることにより、抵抗R5、R6の並列の抵抗値が、抵抗R5の抵抗値に変更され、オペアンプ37によるゲインが上がり、周波数応答が速くなり、切換えスイッチSW2がオフすることにより、コンデンサC1、C2の並列の容量が、コンデンサC1の容量だけに変更され、オペアンプ37による周波数応答がさらに速くなる。
【0076】
また、ローパスフィルタ32bは、ヘッダ部検知回路33からのマイナス側検知信号がローレベルとなった際に、つまり記録領域58に対する再生信号が供給される際に、切換えスイッチSW1、SW2を所定時間オフし、その後、切換えスイッチSW1、SW2をオンするようにして、記録領域58に対するPLL応答を速く行うようにしても良い。
【0077】
次に、上記のような構成において、ヘッダ部51の再生動作について説明する。
たとえば今、所定のトラック(グルーブあるいはランド)をトラッキングしている際に、RFアンプ15から図12の(a)、図13に示すような、ヘッダ部データ信号(再生信号)が、DVDデータ処理ユニット30内のDVDレベルスライス・PLL回路30a内の2値化回路31、ヘッダ部検知回路33内のウインドウコンパレータ34に供給される。
【0078】
これにより、2値化回路31により2値化されたデータ信号がデータクロック生成回路32内の位相比較器32aに供給される。
また、ウインドウコンパレータ34は、ヘッダ部データ信号からプラス側のスライスレベルbで2値化した2値化出力をコンパレータ34bから出力し、モノマルチバイブレータ36に供給する。
【0079】
また、ウインドウコンパレータ34は、ヘッダ部データ信号からマイナス側のスライスレベルaで2値化した2値化出力をコンパレータ33aから出力し、モノマルチバイブレータ35に供給する。
【0080】
これにより、モノマルチバイブレータ36は、コンパレータ34bからの2値化出力を遅延した、図12の(b)に示す、ヘッダ部51の前半部に対するヘッダ検知信号(切換え信号)をデータクロック生成回路32内のローパスフィルタ32bに出力し、モノマルチバイブレータ35は、コンパレータ34aからの2値化出力を遅延した、図12の(c)に示す、ヘッダ部51の後半部に対するヘッダ検知信号(切換え信号)をデータクロック生成回路32内のローパスフィルタ32bに出力する。
【0081】
すなわち、図12の(b)に示すヘッダ部検知信号の立上がり部が、ヘッダ部51の前半部の先頭部分に位置し、図12の(c)に示すヘッダ部検知信号の立上がり部が、ヘッダ部51の後半部の先頭部分に位置している。
【0082】
したがって、ヘッダ部51の前半部の再生を行う際に、ヘッダ1領域のVFO1の最初の部分でデータクロック生成回路32による引込み(PLL)が開始される。その後、1/2のVFO期間で引込み(PLL)処理が行われる。この後、データクロック生成回路32から出力されるデータクロックと2値化回路31からのデータ信号がDVD信号処理回路30bに供給される。これにより、DVD信号処理回路30bは、供給されるデータ信号をデータクロックに基づいて復調することにより、上記VFO1に続く、ヘッダ1領域内のアドレスマークAM、アドレス部PID、誤り検知コードIED、ポストアンブルPAの読取りと、ヘッダ2領域内のアドレスマークAM、アドレス部PID、誤り検知コードIED、ポストアンブルPAの読取りとを行う。
【0083】
そして、ヘッダ部51の後半部の再生を行う際に、ヘッダ3領域のVFO1の最初の部分でデータクロック生成回路32による引込みが開始される。その後、1/2のVFO期間で引込み処理が行われる。この後、データクロック生成回路32から出力されるデータクロックと2値化回路31からのデータ信号がDVD信号処理回路30bに供給される。これにより、DVD信号処理回路30bは、供給されるデータ信号をデータクロックに基づいて復調することにより、上記VFO1に続く、ヘッダ3領域内のアドレスマークAM、アドレス部PID、誤り検知コードIED、ポストアンブルPAの読取りと、ヘッダ4領域内のアドレスマークAM、アドレス部PID、誤り検知コードIED、ポストアンブルPAの読取りとを行う。
【0084】
上記したように、ヘッダ部51の前半部のヘッダ領域の先端と後端部のヘッダ領域の先端に差し掛かったときのタイミングを基に、それぞれデータクロックの生成動作を開始し、2値化回路31からの2値化信号より若干、遅くなるように設定し、ヘッダ1領域内のVFO内と、ヘッダ3領域内のVFO内とでデータクロックの生成動作を開始するようにしたものである。
【0085】
これにより、前半部のヘッダ領域と後半部のヘッダ領域の同期が取れていないヘッダ部を有する光ディスクにおいて、ヘッダ部のデータを安定かつ正確に再生することができる。
【0086】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、ヘッダ部を有する光ディスクにデータを記録したり記録されているデータを再生する光ディスク装置において、ヘッダ部のデータを安定かつ正確に再生することができる光ディスク装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の光ディスク装置の概略構成を示すブロック図。
【図2】光ディスクの概略構成を示す平面図。
【図3】光ディスクのヘッダ部とグルーブ部のウォブル状況を示す図。
【図4】光ディスクの概略構成を示す平面図。
【図5】光ディスクの概略構成を示す平面図。
【図6】光ディスクのヘッダ部のプリフォーマットデータと周辺のグルーブとランドの状態を説明するための図。
【図7】光ディスクのヘッダ部のプリフォーマットデータと周辺のグルーブとランドの状態を説明するための図。
【図8】1セクタごとのセクタフォーマットを示す図。
【図9】DVDレベルスライス・PLL回路の概略構成を示すブロック図。
【図10】ヘッダ部検知回路の概略構成を示す回路図。
【図11】データクロック生成回路の概略構成を示す回路図。
【図12】DVDレベルスライス・PLL回路における要部の信号波形図。
【図13】ヘッダ部における引込み開始期間と引込み時間を説明するための図。
【符号の説明】
1…光ディスク
2…光ピック・アップ
3…対物レンズ
14…サーボ・アンプ
15…DVDサーボ・シーク制御ユニット
17…ドライバ
30a…DVDレベルスライス・PLL回路
30b…DVD信号処理回路
31…2値化回路
32…データクロック生成回路
33…ヘッダ部検知回路
Claims (3)
- うずまき状又は同心円状のデータを記録するグルーブおよびランドの記録トラックを有し、一定長のグルーブおよびランドからなり同期コードとアドレスデータからなるヘッダ部とデータが記録されるデータ領域とからなる複数の記録領域を有し、上記ヘッダ部がグルーブ用とランド用とに交互に形成され、4つのヘッダ領域から構成され、前半部の2つのヘッダ領域はトラックと直交する外周側にシフトして設けられ、後半部の2つのヘッダ領域はトラックと直交する内周側にシフトして設けられている光ディスクに対してデータを記録し、あるいは光ディスクに記録されているデータを再生する光ディスク装置において、
上記光ディスク上に光を集光させる集光手段と、
上記光ディスクからの光が検出される検出手段と、
この検出手段からの検出信号を2値化する2値化手段と、
上記検出手段からの検出信号に基づいて、上記ヘッダ部の前半部のヘッダ領域の先端に差し掛かった時のタイミングを基に動作し、上記2値化手段からの2値化信号に対応する第1のヘッダ部検知信号を出力し、上記ヘッダ部の後半部の先端に差し掛かった時のタイミングを基に動作し、上記2値化手段からの2値化信号に対応する第2のヘッダ部検知信号を出力する出力手段と、
この出力手段からの第1のヘッダ部検知信号が供給されている際に、上記2値化手段からの上記ヘッダ部の前半部のヘッダ領域の同期コードに対する2値化信号に基づいて、上記ヘッダ部の前半部のヘッダ領域の再生用のクロックを生成し、上記出力手段からの第2のヘッダ部検知信号が供給されている際に、上記2値化手段からの上記ヘッダ部の後半部のヘッダ領域の同期コードに対する2値化信号に基づいて、上記ヘッダ部の後半部のヘッダ領域の再生用のクロックを生成する生成手段と、
この生成手段により生成される再生用の第1のクロックに基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部の前半部のヘッダ領域のアドレスデータに対する2値化信号を復調し、上記生成手段により生成される再生用の第2のクロックに基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部の後半部のヘッダ領域のアドレスデータに対する2値化信号を復調する復調手段と、
を具備したことを特徴とする光ディスク装置。 - 上記ヘッダ部の同期コードが所定の時間長からなり、上記生成手段で上記ヘッダ部の再生用のクロックの生成が開始される期間が、上記同期コードの時間長の1/2以内であることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
- 上記ヘッダ部の同期コードが所定の時間長からなり、上記生成手段で上記ヘッダ部の再生用のクロックの整定時間が、上記同期コードの時間長の1/2以内であることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
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