JP3959208B2 - 光ディスク装置と再生クロック生成回路 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、DVD−RAM等の光ディスクに対してデータを記録したり、記録されているデータを再生する光ディスク装置と、上記光ディスクのヘッダ部からデータを再生する際に用いる再生クロックを生成する再生クロック生成回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光学ヘッド(光ピックアップ)に搭載された半導体レーザ発振器から出力されるレーザ光により、記録トラックを有する光ディスクにデータを記録したり、あるいは光ディスクに記録されているデータを再生する光ディスク装置が実用化されている。
【0003】
最近、光ディスクとしてDVD−RAMが開発されている。
【0004】
このようなDVD−RAMの場合、1周のトラックごと(交互)にランドとグルーブが切り替わるようになっており、この1トラックに複数存在するセクタ単位にヘッダ部がプリフォーマットされている。このヘッダ部は、PLLの引き込みを行うための同期コードとアドレスとしての物理セクタ番号が記録されている。
【0005】
上記光ディスクは、複数のトラックからなる複数のゾーンに、光ディスクの半径方向に分割されており、それぞれのゾーンについての1トラック当たりのセクタ数が同一のものとなっている(ゾーンCLVフォーマット)。
【0006】
このようなDVD−RAMを扱う光ディスク装置では、光ディスクの特性によりほぼ固定の線速(光学ヘッドのレーザ光による光ディスク上のトラックの移動速度がほぼ等速)での記録、再生が行われるようになっている。このため、ゾーンごとに異なった回転数で回転する(スピンドルモータの回転制御により)ようになっている。すなわち、記録、再生を行う半径方向の位置にしたがって回転数を変化させている。
【0007】
また、上記光ディスクのヘッダ部からデータを再生(復調)する際に用いる再生クロックがPLL回路により生成されている。
【0008】
しかしながら、上記PLL回路としては、PLLの引き込み時、ヘッダ部の同期コードとVCOから出力される再生クロックとの位相差をVCOにフィードバックする一般的なものが用いられている。
【0009】
このため、異なったゾーンに対するアクセスを行う際にPLLの引き込みに時間が掛かってしまうという欠点があった。
【0010】
通常のVFO用のPLL回路は、図13に示すように、ヘッダ部のVFOに基づく入力パルスとVCO120からの再生クロックを分周回路121により分周した信号との位相差に基づいた充電パルスと放電パルスとを位相比較器122により出力し、この出力される充電パルス、放電パルスに基づいてチャージポンプ123のスイッチSW1、SW2をオンすることによりコンデンサC1、C2、抵抗Rに対する充電、放電が行われ、このチャージポンプ123での充電電圧をVCOの入力電圧として対応する周波数の再生クロックパルスをVCO120から出力する構成となっている。
【0011】
すなわち、上述した通常のVFO用のPLL回路では、目標速度(fT:入力 パルスに合った周波数)に対して初期速度(f0)が大きく異なっているときは 、位相飛びを起こしながら引き込まれるのでVCO120の入力電圧が目標に到達してもコンデンサC1のチャージ電圧は、図14に示すように、遅れているので、後はコンデンサC1と抵抗Rの時定数で引き込まれることになる。
【0012】
上記図14において、VFOの引き込み時間は、時間T1、T2からなる。
【0013】
時間T1は T1={C1(fT−f0)/KD・ID・β}−C1・R
時間T2は T2=C1・R・ln(KD・ID・R/fi・△)
(β:T1の平均駆動率 △:最終残差比 コンデンサC1の残差電圧は、KD・fi・△)
計算例としては、 KD=25MHz/V ID=0.6mA C1=0.047μF R=220Ω fT=30MHz f0=20MHz △=0.02 β=0.8となっている。
【0014】
このような、通常のPLL回路において、時間T1=28.9μs、時間T2=17.6μs、引き込み時間=46.5μsとなっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、ヘッダ部を有する光ディスクに対して、データを記録したり、記録されているデータを再生する光ディスク装置において、異なるゾーンへのアクセスが行われる際に、PLLの引き込みに時間が掛かってしまい、アクセス時間が掛かるという欠点を除去し、異なるゾーンへのアクセスが行われる際に、PLLに対する周波数引き込みを早く行うことができ、アクセス時間の短縮化が図れる光ディスク装置と再生クロック生成回路を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明の光ディスク装置は、うずまき状又は同心円状のデータを記録するグルーブおよびランドのトラックを有し、一定長のグルーブおよびランドからなり先頭部分に付与される同期コードとアドレスデータからなるヘッダ部とデータが記録される記録領域とからなる複数のセクタを有し、上記複数のトラックずつの複数のゾーンからなる光ディスクを各ゾーンごとに異なった回転数で回転した状態で、上記光ディスクに対してデータを記録したり、この光ディスクに記録されているデータを再生するものにおいて、上記光ディスク上に光を集光させる集光手段と、上記光ディスクからの光が検出される第1の検出手段と、この第1の検出手段からの検出信号を2値化する2値化手段と、上記第1の検出手段からの検出信号に基づいて、上記ヘッダ部の先頭部分を検出する第2の検出手段と、この第2の検出手段からの検出信号に基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部の同期コードに対する2値化信号に基づく再生クロックを生成する再生クロック生成手段と、この再生クロック生成手段により生成される再生クロックに基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部のアドレスデータに対する2値化信号を復調する復調手段とを具備し、上記再生クロック生成手段が、上記再生クロックを上記所定周期に合わせて分周する分周手段と、上記受信信号と上記再生クロックを分周した信号との位相差を比較し、この比較結果の位相差に基づいた充電パルスと放電パルスを出力する出力手段と、この出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとにより位相飛びを検知する検知手段と、上記出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとに基づいて充電と放電とを行う充放電手段と、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充電を継続させる継続手段と、この継続手段により上記充放電手段による充電が継続している際に、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充放電を停止する停止手段と、上記充放電手段による充電電圧に比例した周波数の再生クロックを生成する生成手段とからなる。
【0017】
この発明の光ディスク装置は、うずまき状又は同心円状のデータを記録するグルーブおよびランドのトラックを有し、一定長のグルーブおよびランドからなり先頭部分に付与される同期コードとアドレスデータからなるヘッダ部とデータが記録される記録領域とからなる複数のセクタを有し、上記複数のトラックずつの複数のゾーンからなる光ディスクを各ゾーンごとに異なった回転数で回転した状態で、上記光ディスクに対してデータを記録したり、この光ディスクに記録されているデータを再生するものにおいて、上記光ディスク上に光を集光させる集光手段と、この集光手段を上記光ディスクの半径方向へ移動する移動手段と、上記光ディスクからの光が検出される第1の検出手段と、この第1の検出手段からの検出信号を2値化する2値化手段と、上記光ディスクに対する異なるゾーンでのアクセスの指示に応じて、上記ゾーンにおける回転数に光ディスクの回転を変更する変更手段と、上記光ディスクに対する異なるゾーンでのアクセスの指示に応じて、上記移動手段により上記集光手段が移動され、上記集光手段による光の集光位置がアクセスの指示に対応した位置となった際に、上記第1の検出手段からの検出信号に基づいて、上記ヘッダ部の先頭部分を検出する第2の検出手段と、この第2の検出手段からの検出信号に基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部の同期コードに対する2値化信号に基づく再生クロックを生成する再生クロック生成手段と、この再生クロック生成手段により生成される再生クロックに基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部のアドレスデータに対する2値化信号を復調する復調手段とを具備し、上記再生クロック生成手段が、上記再生クロックを上記所定周期に合わせて分周する分周手段と、上記受信信号と上記再生クロックを分周した信号との位相差を比較し、この比較結果の位相差に基づいた充電パルスと放電パルスを出力する出力手段と、この出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとにより位相飛びを検知する検知手段と、上記出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとに基づいて充電と放電とを行う充放電手段と、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充電を継続させる継続手段と、この継続手段により上記充放電手段による充電が継続している際に、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充放電を停止する停止手段と、上記充放電手段による充電電圧に比例した周波数の再生クロックを生成する生成手段とからなる。
【0018】
この発明の再生クロック生成回路は、所定周期の受信信号に同期した再生クロックを生成するものにおいて、上記再生クロックを上記所定周期に合わせて分周する分周手段と、上記受信信号と上記再生クロックを分周した信号との位相差を比較し、この比較結果の位相差に基づいた充電パルスと放電パルスを出力する出力手段と、この出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとにより位相飛びを検知する検知手段と、上記出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとに基づいて充電と放電とを行う充放電手段と、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充電を継続させる継続手段と、この継続手段により上記充放電手段による充電が継続している際に、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充放電を停止する停止手段と、上記充放電手段による充電電圧に比例した周波数の再生クロックを生成するクロック生成手段とからなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態の光ディスク装置を説明する。
【0020】
図1は、光ディスク装置を示すものである。この光ディスク装置は、光ディスク(DVD−RAM)1へのデータの記録及びこの光ディスク1からデータを再生するものである。
【0021】
この光ディスク装置は、DVD−RAMのみならず他のDVDディスクやCDディスクからもデータの読み出しが可能で、書換可能なDVDディスクに対してデータの書き込みが可能な装置として構成されている。
【0022】
したがって、光ピックアップ2は、DVD用の対物レンズ3及びCD用の対物レンズ4を有している。光ピックアップ2内には、DVD用の対物レンズ3及びCD用の対物レンズ4に対応してDVD用及びCD用の半導体レーザユニット(図示せず)が設けられ、装填された光ディスク1がDVDディスク或いはCDディスクかに応じてこの半導体レーザユニットの一方が選択され、レーザ制御ユニット5によって付勢され、それぞれ対応する波長のレーザビームを発生する。DVD用及びCD用の半導体レーザユニットのいずれかが選択されて付勢されると、光ディスク1に対応するレーザビームが対応する対物レンズ3、4に向けられ、この対物レンズ3、4によって光ディスク1に収束される。この収束されたレーザビームで光ディスク1にデータが書き込まれ、或いは、再生される。
【0023】
レーザ制御ユニット5は、DVDデータ処理ユニット6によってその設定がセットされるが、その設定は、再生信号を得る再生モード、データを記録する記録モード及びデータを消去する消去モード並びにDVDディスクに対するデータ処理を実行するDVDモード及びCDディスクに対するデータ処理を実行するCDモードで異なっている。即ち、DVDモードでは、DVD用の半導体レーザユニットが選択されて付勢され、また、CDモードでは、CD用の半導体レーザユニットが選択されて付勢される。DVD用或いはCD用のレーザビームは、再生モード、記録モード及び消去モードの3つのモードでそれぞれ異なるレベルのパワーを有し、そのモードに対応したパワーのレーザビームが発生されるように半導体レーザユニットがレーザ制御ユニット5によって付勢される。
【0024】
DVD用の対物レンズ3及びCD用の対物レンズ4に対向してDVDディスク1或いはCDディスクが配置されるように、このDVDディスク或いはCDディスクは、直接或いはディスクカートリッジ1aに収納されてトレー7によって装置内に搬送される。このトレー7を駆動する為のトレーモータ8が装置内に設けられている。また、装填されたDVDディスク1或いはCDディスクは、スタンパ9によって回転可能にスピンドルモータ10上に保持され、このスピンドルモータ10によって回転される。
【0025】
光ピックアップ2は、その内にレーザビームを検出する光検出器(図示せず)を有している。この光検出器は、光ディスク1で反射されて対物レンズ3、4を介して戻されたレーザビームを検出している。光検出器からの検出信号(電流信号)は、電流/電圧変換器(I/V)12で電圧信号に変換され、この信号は、リファレンスアンプ(RFアンプ)13及びサーボアンプ14に供給される。リファレンスアンプ13からは、後述するヘッダ部51のデータの再生用としてのトラッキングエラー信号と記録領域58のデータの再生用としての加算信号がDVDデータ処理ユニット6に出力される。サーボアンプ14からのサーボ信号(トラックエラー信号、フォーカス信号)は、DVDモードでは、DVDサーボシーク制御ユニット15に出力され、CDモードでは、CDサーボシーク制御並びにCDデータ処理ユニット16に出力される。
【0026】
フォーカスずれ量を光学的に検出する方法としては、たとえば次のようなものがある。
【0027】
[非点収差法] 光ディスク1の光反射膜または光反射性記録膜で反射されたレーザ光の検出光路に非点収差を発生させる光学素子(図示せず)を配置し、光検出器上に照射されるレーザ光の形状変化を検出する方法である。光検出領域は対角線状に4分割されている。各検出領域から得られる検出信号に対し、DVDサーボシーク制御ユニット15内で対角和間の差を取ってフォーカスエラー検出信号(フォーカス信号)を得る。
【0028】
[ナイフエッジ法] 光ディスク1で反射されたレーザ光に対して非対称に一部を遮光するナイフエッジを配置する方法である。光検出領域は2分割され、各検出領域から得られる検出信号間の差を取ってフォーカスエラー検出信号を得る。
【0029】
通常、上記非点収差法あるいはナイフエッジ法のいずれかが採用される。
【0030】
光ディスク1はスパイラル状または同心円状のトラックを有し、トラック上に情報が記録される。このトラックに沿って集光スポットをトレースさせて情報の再生または記録/消去を行う。安定して集光スポットをトラックに沿ってトレースさせるため、トラックと集光スポットの相対的位置ずれを光学的に検出する必要がある。
【0031】
トラックずれ検出方法としては一般に、次の方法が用いられている。
【0032】
[位相差検出(Differential Phase Detection)法] 光ディスク201の光反射膜または光反射性記録膜で反射されたレーザ光の光検出器上での強度分布変化を検出する。光検出領域は対角線上に4分割されている。各検出領域から得られる検出信号に対し、DVDサーボシーク制御ユニット15内で対角和間の差を取ってトラックエラー検出信号(トラッキング信号)を得る。
【0033】
[プッシュプル(Push-Pull)法] 光ディスク1で反射されたレーザ光の光 検出器上での強度分布変化を検出する。光検出領域は2分割され、各検出領域から得られる検出信号間の差を取ってトラックエラー検出信号を得る。
【0034】
[ツインスポット(Twin-Spot)法] 半導体レーザ素子と光ディスク1間の 送光系に回折素子などを配置して光を複数に波面分割し、光ディスク1上に照射する±1次回折光の反射光量変化を検出する。再生信号検出用の光検出領域とは別に+1次回折光の反射光量と−1次回折光の反射光量を個々に検出する光検出領域を配置し、それぞれの検出信号の差を取ってトラックエラー検出信号を得る。
【0035】
DVDモードでは、DVDサーボシーク制御ユニット15からフォーカス信号、トラッキング信号及び送り信号がフォーカス及びトラッキングアクチュエータドライバ並びに送りモータドライバ17に送られ、このドライバ17によって対物レンズ3、4がフォーカスサーボ制御され、また、トラッキングサーボ制御される。
【0036】
更に、アクセス信号に応じてドライバ17から付勢信号が送りモータ11に供給され光ピックアップ2が搬送制御される。
【0037】
このDVDサーボシーク制御ユニット15は、DVDデータ処理ユニット6によって制御される。例えば、DVDデータ処理ユニット6からアクセス信号がDVDサーボシーク制御ユニット15に供給されて送り信号が生成される。
【0038】
また、DVDデータ処理ユニット6からの制御信号でスピンドルモータドライバ18及びトレーモータドライバ19が制御され、スピンドルモータ10及びトレーモータ8が付勢され、スピンドルモータ10が所定回転数で回転され、トレーモータ8がトレーを適切に制御することとなる。
【0039】
DVDデータ処理ユニット6に供給されたヘッダ部51のデータに対応する再生信号は、後述するCPU25に供給される。これにより、上記CPU25は、その再生信号によりヘッダ部51のアドレスとしてのセクタ番号を判断し、アクセスする(データを記録するあるいは記録されているデータを再生する)アドレスとしてのセクタ番号との比較を行うようになっている。
【0040】
DVDデータ処理ユニット6に供給された記録領域58のデータに対応する再生信号は、RAM20に必要なデータが格納され、再生信号がこのDVDデータ処理ユニット6で処理されてバッファとしてのRAM21を有するSCSIインタフェース制御部並びにCD−ROMデコーダ22に供給され、SCSIを介して他の装置、例えば、パーソナルコンピュータに再生処理信号が供給される。
【0041】
CDモードでは、CDサーボシーク制御並びにCDデータ処理ユニット16からフォーカス信号、トラッキング信号及び送り信号がフォーカス及びトラッキングアクチュエータドライバ並びに送りモータドライバ17に送られ、このドライバ17によって対物レンズ3、4がフォーカスサーボ制御され、また、トラッキングサーボ制御される。
【0042】
更に、アクセス信号に応じてドライバ17から付勢信号が送りモータ11に供給され光ピックアップ2が搬送制御される。このCDサーボシーク制御並びにCDデータ処理ユニット16からの制御信号でスピンドルモータドライバ18及びトレーモータドライバ19が制御され、スピンドルモータ10が付勢され、スピンドルモータ10が所定回転数で回転されることとなる。CDデータ処理ユニット16に供給された再生信号は、この処理ユニット16で処理されてCDデータ出力アンプ23を介して出力される。
【0043】
図1に示す各部は、ROM24に格納された手順に従って、CPU25によって制御される。RAM26はCPU25のメモリとして用いられる。
【0044】
次に、上記作成されたDVD−RAMの光ディスク1の構造について説明する。
【0045】
上記光ディスク1は、例えば厚さ0.6mmのポリカーボネイトあるいはアクリル等の透明樹脂からなる円盤状基板、相変化形の記録膜、反射膜、保護膜および張り合わせのためのシートや接着剤から構成される。透明基板に凹凸形状で溝やヘッダ情報を記録し、凹凸面に記録膜などを成膜したのち凹凸面どうしを張り合わせ、両面において記録再生が可能な構成とする。
【0046】
上記光ディスク1は、図2、図3に示すように、あらかじめトラッキング用のウォブルされているグルーブとトラックアドレス等を示すプリピット(エンボスピット)列からなるヘッダ部51から構成されている。
【0047】
すなわち、データ記録時の基準となる信号を得るため、トラッキング用のグルーブを一定周期でウォブルさせている。この時、ヘッダ部51とトラッキング用のグルーブを一定周期でウォブルさせる信号の位相は概略合うようにする。
【0048】
ヘッダ部51はまず外側にウォブルし、次に内側にウォブルし、トラッキング用のグルーブのウォブルもまず外側にウォブルし、次に内側にウォブルするようになっている。
【0049】
上記光ディスク1は、図4、図5に示すように、内側から順に、リードインエリア42のエンボスデータゾーン45と書換え可能なデータゾーン46、データエリア43のゾーン43a、…43x、およびリードアウトエリア44のデータゾーンからなり、それぞれのゾーンに対するクロック信号は同一であり、各ゾーンに対する光ディスク1の回転数(速度)と1トラックずつのセクタ数とがそれぞれ異なったものとなっている。
【0050】
リードインエリア42は、複数(1896)のトラックからなるエンボスデータゾーン45と複数のトラックからなる書換え可能なデータゾーン46とからなる。エンボスデータゾーン45は、ブランクゾーン、リファレンスシグナルゾーン、ブランクゾーン、コントロールデータゾーン、ブランクゾーンからなる。エンボスデータゾーン45には、リファレンスシグナルやコントロールデータが製造時に記録されている。書換え可能なデータゾーン46は、ガードトラック用のゾーン、ディスクテスト用のゾーン、ドライブテスト用のゾーン、ディスク識別データ用のゾーン、および交替管理エリアとしての交替管理ゾーンにより構成されている。
【0051】
データエリア43は、半径方向に複数(1888)のトラックからなる複数たとえば24のゾーン43a、…43xにより構成されている。ただし、ゾーン43aだけは書換え可能なデータゾーン46を含めて1888トラックとなっている。
【0052】
リードアウトエリア44は、複数(1446)のトラックからなり、上記書換え可能なデータゾーン46と同様に、書換え可能なデータゾーンであり、データゾーン46の記録内容と同じものが記録できるようになっている。
【0053】
データエリア43のゾーン43a、…43xでは、光ディスク1の内周側から外周側に向かうのにしたがって、回転数(速度39.78〜16.91Hz)が遅くなり、1トラックずつのセクタ数(17〜40)が増加するようになっている。
【0054】
上記データエリア43のゾーン43a、…43xのトラックには、図4、図5に示すように、データの記録の単位としてのECC(error correction code )ブロックデータ単位(たとえば38688バイト)ごとに、データが記録されるようになっている。
【0055】
ECCブロックは、2Kバイトのデータが記録される16個のセクタからなり、各セクタごとにアドレスデータとしての4バイト(32ビット)構成のセクタID(識別データ)1〜ID16が2バイト構成のエラー検知コード(IED:IDエラーディテクションコード)とともにメインデータ(セクタデータ)に付与され、ECCブロックに記録されるデータを再生するためのエラー訂正コードとしての横方向のECC(error correction code )1と縦方向のECC2が記録されるようになっている。このECC1、2は、光ディスク1の欠陥によりデータが再生できなくなることを防止するために冗長語としてデータに付与されるエラー訂正コードである。
【0056】
各セクタは、172バイトで12行のデータにより構成され、各行(ライン)ごとに10バイト構成の横方向のECC1が付与されているとともに、182バイト構成の1行分の縦方向のECC2が付与されている。これにより、後述するエラー訂正回路92は、横方向のECC1を用いて各ラインごとのエラー訂正処理を行うとともに、縦方向のECC2を用いて各列ごとのエラー訂正処理を行うようになっている。
【0057】
上記ECCブロックが光ディスク1に記録される際には、各セクタの所定のデータ量ごと(所定データ長さ間隔ごとたとえば91バイト:1456チャネルビットごと)にデータを再生する際にバイト同期を取るための同期コード(2バイト:32チャネルビット)が付与されている。
【0058】
各セクタは、第0フレームから第25フレームの26個のフレームから構成され、各フレームごとに付与されている同期コード(フレーム同期信号)が、フレーム番号を特定するための特定コード(1バイト:16チャネルビット)と、各フレーム共通の共通コード(1バイト:16チャネルビット)とから構成されている。
【0059】
上記データエリア43のゾーン43a、…43xのトラックには、図4、図5に示すように、各セクタごとに、それぞれアドレスとしてのセクタ番号等が記録されているヘッダ部51、…があらかじめプリフォーマッティングされている。
【0060】
上記ヘッダ部51は、グルーブの形成時に、形成されるようになっている。このヘッダ部51は、図6、図7に示すように、複数のピットからなる複数のヘッダ領域52により構成されており、グルーブ53に対して図のようにプリフォーマットされており、ピットの中心はグルーブ53とランド54の境界線の振幅の中心の同一線上の位置に存在する。図6は、各トラックの先頭のセクタに付与されるヘッダ部51であり、図7は、各トラックの途中のセクタに付与されるヘッダ部51である。
【0061】
この場合、グルーブ用のヘッダ部とランド用のヘッダ部とが交互(千鳥状)に形成されている。
【0062】
上記1セクタごとのフォーマットが、図8に示されている。
【0063】
図8において、1セクタは、2697バイト(bytes)で構成され、128バイトのヘッダ領域(ヘッダ部51に対応)51、2バイトのミラー領域57、2567バイトの記録領域58から構成されている。
【0064】
上記セクタに記録されるチャネルビットは、8ビットのデータを16ビットのチャネルビットに8−16コード変調された形式になっている。
【0065】
ヘッダ領域51は、光ディスク1を製造する際に所定のデータが記録されているエリアである。このヘッダ領域51は、4つのヘッダ1領域、ヘッダ2領域、ヘッダ3領域、ヘッダ4領域により構成されている。
【0066】
ヘッダ1領域〜ヘッダ4領域は、46バイトあるいは18バイトで構成され、36バイトあるいは8バイトの同期コード部VFO(Variable Frequency Oscillator )、3バイトのアドレスマークAM(Address Mark)、4バイトのアドレス部PID(Position Identifier )、2バイトの誤り検知コードIED(ID Error Detection Code)、1バイトのポストアンブルPA(Postambles)により構成されている。
【0067】
ヘッダ1領域、ヘッダ3領域は、36バイトの同期コード部VFO1を有し、ヘッダ領域2、ヘッダ4領域は、8バイトの同期コード部VFO2を有している。
【0068】
同期コード部VFO1、2は、PLLの引き込みを行うための領域で、同期コード部VFO1はチャネルビットで“00010001…”の連続を“36”バイト(チャネルビットで576ビット)分記録(一定間隔のパターンを記録)したものであり、同期コード部VFO2はチャネルビットで“00010001…”の連続を“8”バイト(チャネルビットで128ビット)分記録したものである。同期コード部VFO1はいわゆる4Tの連続パターンとなっている。
【0069】
アドレスマークAMは、どこからセクタアドレスが始まるかを示す“3”バイトの同期コードである。このアドレスマークAMの各バイトのパターンは“000100010000000000000100010001000000000000010001”というデータ部分には現れない特殊なパターンが用いられる。
【0070】
アドレス部PID1〜4は、4バイトのアドレスとしてのセクタ番号が記録されている領域である。セクタ番号は、光ディスク1のトラック上における物理的な位置を示す物理アドレスとしての物理セクタ番号であり、この物理セクタ番号はマスタリング工程で記録されるため、書き換えることはできないようになっている。
【0071】
上記アドレス部PID(1〜4)は、1バイト(8ビット)のセクタ情報と、3バイトのセクタ番号(トラック上における物理的な位置を示す物理アドレスとしての物理セクタ番号)から構成されている。セクタ情報は、2ビットのリザーブ領域、2ビットの物理ID番号領域、3ビットのセクタタイプ領域、1ビットのレイヤ番号領域により構成されている。
【0072】
物理ID番号は、例えばPID1の場合は“1”で、1つのヘッダ部51で4回重ね書きしている内の何番目かを表す番号である。
【0073】
セクタタイプ領域には、トラックにおける最初のセクタ、最後のセクタ等を示すコードが記録されている。
【0074】
誤り検知コードIEDは、セクタアドレス(ID番号含む)に対するエラー(誤り)検知符号で、読み込まれたPID内のエラーの有無を検知することができる。
【0075】
ポストアンブルPAは、復調に必要なステート情報を含んでおり、ヘッダ部51がスペースで終了するよう極性調整の役割も持つ。
【0076】
ミラー領域57は、トラッキングエラー信号のオフセット補正、ランド/グルーブ切り替え信号のタイミング発生等に利用される。
【0077】
記録領域58は、10〜11バイトのギャップ領域、20〜27のガード1領域、35バイトのVFO3領域、3バイトのプレ−シンクロナスコード(PS)領域、2418バイトのデータ領域、1バイトのポストアンブル3(PA3)領域、48〜55バイトのガード2領域、および24〜25バイトのバッファ領域により構成されている。
【0078】
ギャップ領域は、何も書かない領域である。
【0079】
ガード1領域は、相変化記録媒体特有の繰り返し記録時の終端劣化がVFO3領域にまで及ばないようにするために設けられた領域である。
【0080】
VFO3領域もPLLロック用の領域で、チャネルビットで“10001000…”の連続を“35”バイト(チャネルビットで560ビット)分記録するものである。
【0081】
PS(pre-synchronous code)領域は、データ領域につなぐための同調用の領域である。
【0082】
データ領域は、データID、データIDエラー検知コードIED(Data ID Error Detection Code)、同期コード、ECC(Error Correction Code )、EDC(Error Detection Code)、ユーザデータ等から構成される領域である。データIDは、各セクタの4バイト(32チャネルビット)構成のセクタデータである。データIDエラー検知コードIEDは、データID用の2バイト(16ビット)構成のエラー検知コードである。
【0083】
PA(postamble )3領域は、復調に必要なステート情報を含んでおり、前のデータ領域の最終バイトの終結を示す領域である。
【0084】
ガード2領域は、相変化記録媒体特有の繰り返し記録時の終端劣化がデータ領域にまで及ばないようにするために設けられた領域である。
【0085】
バッファ領域は、データ領域が次のヘッダ部51にかからないように、光ディスク1を回転するモータの回転変動などを吸収するために設けられた領域である。
【0086】
ギャップ領域が、10+J/16バイトという表現になっているのは、ランダムシフトを行うからである。ランダムシフトとは相変化記録媒体の繰り返し記録劣化を緩和するため、データの書き始めの位置をずらすことである。ランダムシフトの長さはデータ領域の最後尾に位置するバッファ領域の長さで調整され、1つのセクタ全体の長さは2697バイト一定である。
【0087】
上記データエリア43のゾーン43a、…43xには、それぞれ上述したようにスペアセクタが用意されており、同一ゾーン内で、セクタ単位のスリップ交替処理(スリッピング リプレースメント アルゴリズム)を行った際の、最終的なスペアとして利用されるものである。
【0088】
次に、上記DVDデータ処理ユニット6内には、図9に示すように、記録領域58のデータを復調し、またヘッダ部51のデータを復調する復調部61が設けられている。
【0089】
復調部61は、RFアンプ13からの加算信号(RF和信号)の波形を等化する波形等化回路71、RFアンプ13からのトラッキングエラー信号(RF差信号)の波形を等化する波形等化回路72、波形等化回路72からの波形等化された再生RF信号に基づいてヘッダ部51を検知するヘッダ部検知回路73、ヘッダ部検知回路73からの検知信号に基づいて波形等化回路71からの波形等化された再生RF信号あるいは波形等化回路72からの波形等化された再生RF信号を切換えて出力する切換スイッチ74、切換スイッチ74を介して供給される波形等化回路71により波形等化された再生RF和信号あるいは波形等化回路72からの波形等化された再生RF差信号を2値化する2値化回路75、ヘッダ部検知回路73からの検知信号あるいはCPU25からの制御信号に基づいて、上記2値化回路75からの信号に同期したPLLクロックを生成するPLL回路76、このPLL回路76からのPLLクロックを用いて2値化回路75からの2値化信号から同期信号を検出しデータ分離、8−16復調、あるいはヘッダ部51に対する2値化信号の復調を行う復調回路77により構成されている。
【0090】
ヘッダ部検知回路73は、コンパレータ等からなるフィルタ回路とモノマルチバイブレータからなるもの、あるいはバッファ領域(ギャップ部)からのヘッダ部51によるエッジの検知を行うものにより構成されている。ヘッダ部検知回路73からの検知信号は、切換信号として切換スイッチ74に出力されるとともに、VFOのスタート信号として、PLL回路74に供給されている。
【0091】
このような構成により、ヘッダ部検知回路73からの検知信号がローレベルの際、切換スイッチ74が波形等化回路71に切換えられており、RFアンプ13からのRF和信号が波形等化回路71により波形等化された再生RF和信号が切換スイッチ74を介して2値化回路75に導かれる。これにより、再生RF和信号が2値化回路75により2値化されて8−16信号を得、この8−16信号に同期したPLL回路76からのPLLクロックを用いて2値化回路75からの8−16信号から同期信号を検出し、データ分離し、復調回路77により8−16復調を行い、CPU25へ記録領域58の再生データが出力される。
【0092】
また、ヘッダ部検知回路73からの検知信号がハイレベルの際、切換スイッチ74が波形等化回路72に切換えられており、RFアンプ13からのRF差信号が波形等化回路72により波形等化された再生RF差信号が切換スイッチ74を介して2値化回路75に導かれる。これにより、RFアンプ13からの再生RF差信号を2値化データに同期したPLL回路76からのPLLクロック(再生クロック)を用いて2値化回路75からの2値化データを復調回路77により復調することにより、CPU25へヘッダ部51のアドレス部PID等の再生データが出力される。
【0093】
上記PLL回路76は、図10に示すように、位相比較器91、位相飛び検知回路92、チャージポンプ93、電圧制御発振器(VCO)94、分周回路95により構成されている。
【0094】
位相比較器91は、ヘッダ部検知回路73からの検知信号としてのVFOスタート信号あるいはCPU25からの制御信号が供給されている際に、2値化回路75からの2値化パルス(入力パルス)と、VCO94からの再生クロックを分周回路95により1/8分周した分周信号との位相差に基づいた充電パルスと放電パルスとを出力するものである。この位相比較器91は、D形FF回路101、102、ナンド回路103により構成されている。
【0095】
FF回路101、102のデータ入力端Dには、ヘッダ部検知回路73からのVFOスタート信号あるいはCPU25からの制御信号が供給され、FF回路101のクロック入力端CKには、2値化回路75からの2値化パルスが供給され、FF回路102のクロック入力端CKには、分周回路95からの信号が供給され、FF回路101、102のリセット入力端には、ナンド回路103からの信号が供給され、FF回路101、102のセット出力は、それぞれナンド回路103に供給される。また、FF回路101、102のセット出力は、それぞれ位相飛び検知回路92に供給される。
【0096】
位相比較器91は、位相差がある場合、通常、FF回路101からの充電パルスと、FF回路102からの放電パルスとを交互に出力し、位相飛びの際、どちらか一方のパルスが連続して出力される。
【0097】
位相飛び検知回路92は、位相比較器91からの位相差に基づいた充電パルスと放電パルスの一方が連続して供給された際に、位相飛びを検知するものである。この位相飛び検知回路92による位相飛びの検知によりチャージポンプ93のチャージあるいはディスチャージの信号を出しっ放しにするようにしたものである。
【0098】
位相飛び検知回路92は、D形FF回路104、105、オア回路106、107、108、109、ナンド回路110、アンド回路111、112により構成されている。チャージポンプ93は、チャージ用のスイッチSW1、ディスチャージ用のスイッチSW2、コンデンサC1、C2、抵抗Rにより構成されている。
【0099】
位相飛び検知回路92は、位相比較器91のFF回路101、102から交互に充電パルスと放電パルスが供給されている際、FF回路104、105はリセット状態に保たれ、アンド回路111、112のゲートが開けられることにより、FF回路101からの充電パルスがアンド回路111、オア回路108を介してチャージポンプ93のスイッチSW1のオン信号として出力され、FF回路102からの放電パルスがアンド回路112、オア回路109を介してチャージポンプ93のスイッチSW2のオン信号として出力される。
【0100】
位相飛び検知回路92は、位相比較器91のFF回路101から連続して充電パルスが供給された際、位相飛びが検知され、FF回路104がセット状態に保たれ、スイッチSW1がオンの状態に保たれ、チャージポンプ93でのチャージが連続して行われる。この状態において、位相比較器91のFF回路102から連続して充電パルスが供給された際、逆方向の位相飛びが検知され、FF回路105がセット状態に切換り、FF回路104がリセットされ、スイッチSW1がオフされ、スイッチSW2がオンされ、チャージポンプ93でのディスチャージが行われる。
【0101】
チャージポンプ93は、チャージ用のスイッチSW1がオンされた際、コンデンサC1、C2に対する充電が行われ、ディスチャージ用のスイッチSW2がオンされた際、コンデンサC1、C2に対する放電が行われる。
【0102】
電圧制御発振器(VCO;voltage control oscillator)94は、平滑化回路93から供給される信号の電圧値(アナログ値)に比例した周波数の2値の再生クロック(チャネルクロック)を出力するものである。
【0103】
この電圧制御発振器94の再生クロックは、分周回路95を介して位相比較器91に供給され、さらに復調回路77に出力される。
【0104】
上記分周回路95は、ヘッダ部検知回路73からの検知信号としてのVFOスタート信号あるいはCPU25からの制御信号が供給されている際に、電圧制御発振器94の再生クロックをn(8)分周するものである。VCO94の出力を8分周する理由は、入力パルスの周波数に合わせているものである。
【0105】
また、上記CPU25は、復調部61の復調回路77からのアドレス部PIDの復調出力によりヘッダ部51のアドレスを判断し、アクセスするアドレスか否かを判断する。また、復調部61の復調回路77からの記録領域58に対して復調したデータはPLL回路76からのPLLクロックにより一旦DVD訂正メモリとしてのRAM20に書き込んだ後DVDフォーマットに応じた訂正処理を行い訂正完了後にRAM20からデータを読み出しDVD同期信号と共にSCSIインタフェース制御部並びにCD−ROMデコーダ22に出力する。
【0106】
次に、上記のような構成において、異なったゾーンへのアクセス時のヘッダ部51の再生動作について説明する。
【0107】
たとえば今、光ピックアップ2によるレーザビームが所定のゾーンのトラックにトラッキングしている状態で、他のゾーンのトラックへのアクセスがCPU25により判断された際、CPU25はDVDサーボシーク制御ユニット15を制御し、ドライバ17により光ピックアップ2が移動される。
【0108】
また、DVDデータ処理ユニット6からの制御信号でスピンドルモータドライバ18が制御され、スピンドルモータ10が付勢され、スピンドルモータ10が移動先のゾーンに対応する所定回転数に回転制御される。
【0109】
また、光ピックアップ2がアクセス位置に移動され、DVDサーボシーク制御ユニット15からのフォーカス信号、トラッキング信号及び送り信号によりドライバ17によって対物レンズ3、4がフォーカスサーボ制御され、また、トラッキングサーボ制御される。
【0110】
このサーボがオンした時点で、スピンドルモータ10による回転が制定する前の状態で、RFアンプ15からのトラッキングエラー信号としての再生RF差信号によりヘッダ部検知回路73がヘッダ部51を検知することにより、切換スイッチ74が波形等価回路72側に切換り、ヘッダ部検知信号としてVFOスタート信号がPLL回路76に出力される。
【0111】
これにより、PLL回路76は、ヘッダ部検知回路73からのヘッダ部検知信号が供給されている際、2値化回路75からの2値化信号に同期した再生クロックを生成し、復調回路77に出力される。
【0112】
この結果、復調回路77はPLL回路76からの再生クロックに基づいて2値化回路75からの2値化データを復調することにより、CPU25へヘッダ部51の再生データが出力される。
【0113】
上記PLL回路76では、図11に示すように、位相飛びを検知して、VCO入力電圧が従来のように割れないようにしてコンデンサC1のチャージを早めると同時に逆方向の位相飛びが検知されるまでチャージ電流を保持することにより、コンデンサC1のチャージをさらに早めている。
【0114】
すなわち、位相飛び検知回路92は、位相比較器91のFF回路101から連続して充電パルスが供給された際、位相飛びが検知され、FF回路104がセット状態に保たれ、スイッチSW1がオンの状態に保たれ、チャージポンプ93でのチャージが連続して行われる。この状態において、位相比較器91のFF回路102から連続して充電パルスが供給された際、逆方向の位相飛びが検知され、FF回路105がセット状態に切換り、FF回路104がリセットされ、スイッチSW1がオフされ、スイッチSW2がオンされ、チャージポンプ93でのディスチャージが行われる。この結果、VOC入力電圧は、図11に示すようになる。
【0115】
上記図11において、VFOの引き込み時間は、時間T1、T2からなる。
【0116】
時間T1は T1={C1(fT−f0)/KD・ID}−C1・R
時間T2は T2=△t+C1・R・ln(R−△t/C)・(KD・ID/fi・△)
△t=√{2C1(8+α)/KD・ID}
α:初期位相で0から8、平均4
計算例としては、 KD=25MHz/V ID=0.6mA C1=0.047μF R=220Ω fT=30MHz f0=20MHz △=0.02 α=4となっている。
【0117】
このような、改良型のPLL回路76において、時間T1=21.0μs、時間T2=8.7μs、引き込み時間=29.7μsとなっている。この際の計算例では引き込み時間を、従来の図14の場合に比べ、56%も早めている。
【0118】
上記したように、ゾーンCLVフォーマットの光ディスクにおいて、異なるゾーンへのアクセス時に、ヘッダ部のVFOに対応する入力パルスに基づいて、PLL回路の位相及び周波数をチャージポンプのチャージ及びディスチャージを用いて合わせることにより再生クロックを生成するものにおいて、位相飛びを検出した時に、チャージポンプのチャージ及びディスチャージの信号を出しっ放しにして高速にPLL回路を動作状態にするようにしたものである。
【0119】
また、位相飛び検知回路は早すぎ、遅すぎの両方を検知した時にリセットするようにして、さらに高速引き込みを可能としている。
【0120】
すなわち、VCOの入力電圧が割れないようにしてコンデンサC1のチャージを早めると同時に、逆方向の位相飛びが検出されるまでチャージ電流を保持することにより、コンデンサC1のチャージをさらに早める。計算例では引き込み時間を56%早めることができる。
【0121】
PLL回路におけるディジタル回路の追加は、通常、PLL回路を含むDVDデータ処理ユニットのLSI化が行われるため、全く問題とはならない。
【0122】
これにより、異なるゾーンへのアクセスが行われる際に、PLLに対する周波数引き込みを早く行うことができ、高速アクセスが可能である。
【0123】
PLLに対する周波数引き込みを行う際に、大きな周波数差があっても引き込みを行うことができる。
【0124】
また、PLL回路76としては、図12に示す改良型でも同様に実施できる。この場合、図10の場合に比べ、幾分、周波数引き込み時間が掛かるが、図10の場合に比べ、回路を簡単化することができる。
【0125】
すなわち、位相飛び検知回路92を簡単化することができる。例えば、図10の構成からオア回路106、107、ナンド回路110を省略することができる。
【0126】
また、ゾーンごとの転送レートが一定の場合について説明したが、ゾーンごとの回転数が変更されるものであれば、ゾーンごとの転送レートが可変の場合でも実施可能である。
【0127】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、ヘッダ部を有する光ディスクに対して、データを記録したり、記録されているデータを再生するものにおいて、異なるゾーンへのアクセスが行われる際に、PLLに対する周波数引き込みを早く行うことができ、アクセス時間の短縮化が図れる光ディスク装置と再生クロック生成回路を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の光ディスク装置の概略構成を示すブロック図。
【図2】光ディスクの概略構成を示す平面図。
【図3】光ディスクのヘッダ部とグルーブ部のウォブル状況を示す図。
【図4】光ディスクの概略構成を示す平面図。
【図5】光ディスクの概略構成を示す平面図。
【図6】光ディスクのヘッダ部のプリフォーマットデータと周辺のグルーブとランドの状態を説明するための図。
【図7】光ディスクのヘッダ部のプリフォーマットデータと周辺のグルーブとランドの状態を説明するための図。
【図8】1セクタごとのセクタフォーマットを示す図。
【図9】DVDデータ処理ユニットの要部の概略構成を示すブロック図。
【図10】PLL回路の概略構成を示すブロック図。
【図11】PLL回路におけるVCO入力電圧とコンデンサC1のチャージ電圧の変化を示す図。
【図12】簡易型のPLL回路の概略構成を示すブロック図。
【図13】PLL回路の概略構成を示すブロック図。
【図14】PLL回路におけるVCO入力電圧とコンデンサC1のチャージ電圧の変化を示す図。
【符号の説明】
1…光ディスク
2…光ピック・アップ(集光手段、検出手段)
3…対物レンズ
6…DVDデータ処理ユニット
10…スピンドルモータ(回転手段)
11…送りモータ(移動手段)
13…RFアンプ
14…サーボ・アンプ
15…DVDサーボ・シーク制御ユニット
17…ドライバ
25…CPU
61…復調部
73…ヘッダ部検知回路
74…切換えスイッチ
75…2値化回路(2値化手段)
76…PLL回路(再生クロック生成手段)
77…復調回路(復調手段)
91…位相比較器(出力手段)
92…位相飛び検知回路(検知手段)
93…チャージポンプ(充放電手段)
94…電圧制御発振器(生成手段)
95…分周回路(分周手段)
【発明の属する技術分野】
この発明は、DVD−RAM等の光ディスクに対してデータを記録したり、記録されているデータを再生する光ディスク装置と、上記光ディスクのヘッダ部からデータを再生する際に用いる再生クロックを生成する再生クロック生成回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、光学ヘッド(光ピックアップ)に搭載された半導体レーザ発振器から出力されるレーザ光により、記録トラックを有する光ディスクにデータを記録したり、あるいは光ディスクに記録されているデータを再生する光ディスク装置が実用化されている。
【0003】
最近、光ディスクとしてDVD−RAMが開発されている。
【0004】
このようなDVD−RAMの場合、1周のトラックごと(交互)にランドとグルーブが切り替わるようになっており、この1トラックに複数存在するセクタ単位にヘッダ部がプリフォーマットされている。このヘッダ部は、PLLの引き込みを行うための同期コードとアドレスとしての物理セクタ番号が記録されている。
【0005】
上記光ディスクは、複数のトラックからなる複数のゾーンに、光ディスクの半径方向に分割されており、それぞれのゾーンについての1トラック当たりのセクタ数が同一のものとなっている(ゾーンCLVフォーマット)。
【0006】
このようなDVD−RAMを扱う光ディスク装置では、光ディスクの特性によりほぼ固定の線速(光学ヘッドのレーザ光による光ディスク上のトラックの移動速度がほぼ等速)での記録、再生が行われるようになっている。このため、ゾーンごとに異なった回転数で回転する(スピンドルモータの回転制御により)ようになっている。すなわち、記録、再生を行う半径方向の位置にしたがって回転数を変化させている。
【0007】
また、上記光ディスクのヘッダ部からデータを再生(復調)する際に用いる再生クロックがPLL回路により生成されている。
【0008】
しかしながら、上記PLL回路としては、PLLの引き込み時、ヘッダ部の同期コードとVCOから出力される再生クロックとの位相差をVCOにフィードバックする一般的なものが用いられている。
【0009】
このため、異なったゾーンに対するアクセスを行う際にPLLの引き込みに時間が掛かってしまうという欠点があった。
【0010】
通常のVFO用のPLL回路は、図13に示すように、ヘッダ部のVFOに基づく入力パルスとVCO120からの再生クロックを分周回路121により分周した信号との位相差に基づいた充電パルスと放電パルスとを位相比較器122により出力し、この出力される充電パルス、放電パルスに基づいてチャージポンプ123のスイッチSW1、SW2をオンすることによりコンデンサC1、C2、抵抗Rに対する充電、放電が行われ、このチャージポンプ123での充電電圧をVCOの入力電圧として対応する周波数の再生クロックパルスをVCO120から出力する構成となっている。
【0011】
すなわち、上述した通常のVFO用のPLL回路では、目標速度(fT:入力 パルスに合った周波数)に対して初期速度(f0)が大きく異なっているときは 、位相飛びを起こしながら引き込まれるのでVCO120の入力電圧が目標に到達してもコンデンサC1のチャージ電圧は、図14に示すように、遅れているので、後はコンデンサC1と抵抗Rの時定数で引き込まれることになる。
【0012】
上記図14において、VFOの引き込み時間は、時間T1、T2からなる。
【0013】
時間T1は T1={C1(fT−f0)/KD・ID・β}−C1・R
時間T2は T2=C1・R・ln(KD・ID・R/fi・△)
(β:T1の平均駆動率 △:最終残差比 コンデンサC1の残差電圧は、KD・fi・△)
計算例としては、 KD=25MHz/V ID=0.6mA C1=0.047μF R=220Ω fT=30MHz f0=20MHz △=0.02 β=0.8となっている。
【0014】
このような、通常のPLL回路において、時間T1=28.9μs、時間T2=17.6μs、引き込み時間=46.5μsとなっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、ヘッダ部を有する光ディスクに対して、データを記録したり、記録されているデータを再生する光ディスク装置において、異なるゾーンへのアクセスが行われる際に、PLLの引き込みに時間が掛かってしまい、アクセス時間が掛かるという欠点を除去し、異なるゾーンへのアクセスが行われる際に、PLLに対する周波数引き込みを早く行うことができ、アクセス時間の短縮化が図れる光ディスク装置と再生クロック生成回路を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明の光ディスク装置は、うずまき状又は同心円状のデータを記録するグルーブおよびランドのトラックを有し、一定長のグルーブおよびランドからなり先頭部分に付与される同期コードとアドレスデータからなるヘッダ部とデータが記録される記録領域とからなる複数のセクタを有し、上記複数のトラックずつの複数のゾーンからなる光ディスクを各ゾーンごとに異なった回転数で回転した状態で、上記光ディスクに対してデータを記録したり、この光ディスクに記録されているデータを再生するものにおいて、上記光ディスク上に光を集光させる集光手段と、上記光ディスクからの光が検出される第1の検出手段と、この第1の検出手段からの検出信号を2値化する2値化手段と、上記第1の検出手段からの検出信号に基づいて、上記ヘッダ部の先頭部分を検出する第2の検出手段と、この第2の検出手段からの検出信号に基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部の同期コードに対する2値化信号に基づく再生クロックを生成する再生クロック生成手段と、この再生クロック生成手段により生成される再生クロックに基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部のアドレスデータに対する2値化信号を復調する復調手段とを具備し、上記再生クロック生成手段が、上記再生クロックを上記所定周期に合わせて分周する分周手段と、上記受信信号と上記再生クロックを分周した信号との位相差を比較し、この比較結果の位相差に基づいた充電パルスと放電パルスを出力する出力手段と、この出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとにより位相飛びを検知する検知手段と、上記出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとに基づいて充電と放電とを行う充放電手段と、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充電を継続させる継続手段と、この継続手段により上記充放電手段による充電が継続している際に、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充放電を停止する停止手段と、上記充放電手段による充電電圧に比例した周波数の再生クロックを生成する生成手段とからなる。
【0017】
この発明の光ディスク装置は、うずまき状又は同心円状のデータを記録するグルーブおよびランドのトラックを有し、一定長のグルーブおよびランドからなり先頭部分に付与される同期コードとアドレスデータからなるヘッダ部とデータが記録される記録領域とからなる複数のセクタを有し、上記複数のトラックずつの複数のゾーンからなる光ディスクを各ゾーンごとに異なった回転数で回転した状態で、上記光ディスクに対してデータを記録したり、この光ディスクに記録されているデータを再生するものにおいて、上記光ディスク上に光を集光させる集光手段と、この集光手段を上記光ディスクの半径方向へ移動する移動手段と、上記光ディスクからの光が検出される第1の検出手段と、この第1の検出手段からの検出信号を2値化する2値化手段と、上記光ディスクに対する異なるゾーンでのアクセスの指示に応じて、上記ゾーンにおける回転数に光ディスクの回転を変更する変更手段と、上記光ディスクに対する異なるゾーンでのアクセスの指示に応じて、上記移動手段により上記集光手段が移動され、上記集光手段による光の集光位置がアクセスの指示に対応した位置となった際に、上記第1の検出手段からの検出信号に基づいて、上記ヘッダ部の先頭部分を検出する第2の検出手段と、この第2の検出手段からの検出信号に基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部の同期コードに対する2値化信号に基づく再生クロックを生成する再生クロック生成手段と、この再生クロック生成手段により生成される再生クロックに基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部のアドレスデータに対する2値化信号を復調する復調手段とを具備し、上記再生クロック生成手段が、上記再生クロックを上記所定周期に合わせて分周する分周手段と、上記受信信号と上記再生クロックを分周した信号との位相差を比較し、この比較結果の位相差に基づいた充電パルスと放電パルスを出力する出力手段と、この出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとにより位相飛びを検知する検知手段と、上記出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとに基づいて充電と放電とを行う充放電手段と、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充電を継続させる継続手段と、この継続手段により上記充放電手段による充電が継続している際に、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充放電を停止する停止手段と、上記充放電手段による充電電圧に比例した周波数の再生クロックを生成する生成手段とからなる。
【0018】
この発明の再生クロック生成回路は、所定周期の受信信号に同期した再生クロックを生成するものにおいて、上記再生クロックを上記所定周期に合わせて分周する分周手段と、上記受信信号と上記再生クロックを分周した信号との位相差を比較し、この比較結果の位相差に基づいた充電パルスと放電パルスを出力する出力手段と、この出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとにより位相飛びを検知する検知手段と、上記出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとに基づいて充電と放電とを行う充放電手段と、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充電を継続させる継続手段と、この継続手段により上記充放電手段による充電が継続している際に、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充放電を停止する停止手段と、上記充放電手段による充電電圧に比例した周波数の再生クロックを生成するクロック生成手段とからなる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照してこの発明の実施形態の光ディスク装置を説明する。
【0020】
図1は、光ディスク装置を示すものである。この光ディスク装置は、光ディスク(DVD−RAM)1へのデータの記録及びこの光ディスク1からデータを再生するものである。
【0021】
この光ディスク装置は、DVD−RAMのみならず他のDVDディスクやCDディスクからもデータの読み出しが可能で、書換可能なDVDディスクに対してデータの書き込みが可能な装置として構成されている。
【0022】
したがって、光ピックアップ2は、DVD用の対物レンズ3及びCD用の対物レンズ4を有している。光ピックアップ2内には、DVD用の対物レンズ3及びCD用の対物レンズ4に対応してDVD用及びCD用の半導体レーザユニット(図示せず)が設けられ、装填された光ディスク1がDVDディスク或いはCDディスクかに応じてこの半導体レーザユニットの一方が選択され、レーザ制御ユニット5によって付勢され、それぞれ対応する波長のレーザビームを発生する。DVD用及びCD用の半導体レーザユニットのいずれかが選択されて付勢されると、光ディスク1に対応するレーザビームが対応する対物レンズ3、4に向けられ、この対物レンズ3、4によって光ディスク1に収束される。この収束されたレーザビームで光ディスク1にデータが書き込まれ、或いは、再生される。
【0023】
レーザ制御ユニット5は、DVDデータ処理ユニット6によってその設定がセットされるが、その設定は、再生信号を得る再生モード、データを記録する記録モード及びデータを消去する消去モード並びにDVDディスクに対するデータ処理を実行するDVDモード及びCDディスクに対するデータ処理を実行するCDモードで異なっている。即ち、DVDモードでは、DVD用の半導体レーザユニットが選択されて付勢され、また、CDモードでは、CD用の半導体レーザユニットが選択されて付勢される。DVD用或いはCD用のレーザビームは、再生モード、記録モード及び消去モードの3つのモードでそれぞれ異なるレベルのパワーを有し、そのモードに対応したパワーのレーザビームが発生されるように半導体レーザユニットがレーザ制御ユニット5によって付勢される。
【0024】
DVD用の対物レンズ3及びCD用の対物レンズ4に対向してDVDディスク1或いはCDディスクが配置されるように、このDVDディスク或いはCDディスクは、直接或いはディスクカートリッジ1aに収納されてトレー7によって装置内に搬送される。このトレー7を駆動する為のトレーモータ8が装置内に設けられている。また、装填されたDVDディスク1或いはCDディスクは、スタンパ9によって回転可能にスピンドルモータ10上に保持され、このスピンドルモータ10によって回転される。
【0025】
光ピックアップ2は、その内にレーザビームを検出する光検出器(図示せず)を有している。この光検出器は、光ディスク1で反射されて対物レンズ3、4を介して戻されたレーザビームを検出している。光検出器からの検出信号(電流信号)は、電流/電圧変換器(I/V)12で電圧信号に変換され、この信号は、リファレンスアンプ(RFアンプ)13及びサーボアンプ14に供給される。リファレンスアンプ13からは、後述するヘッダ部51のデータの再生用としてのトラッキングエラー信号と記録領域58のデータの再生用としての加算信号がDVDデータ処理ユニット6に出力される。サーボアンプ14からのサーボ信号(トラックエラー信号、フォーカス信号)は、DVDモードでは、DVDサーボシーク制御ユニット15に出力され、CDモードでは、CDサーボシーク制御並びにCDデータ処理ユニット16に出力される。
【0026】
フォーカスずれ量を光学的に検出する方法としては、たとえば次のようなものがある。
【0027】
[非点収差法] 光ディスク1の光反射膜または光反射性記録膜で反射されたレーザ光の検出光路に非点収差を発生させる光学素子(図示せず)を配置し、光検出器上に照射されるレーザ光の形状変化を検出する方法である。光検出領域は対角線状に4分割されている。各検出領域から得られる検出信号に対し、DVDサーボシーク制御ユニット15内で対角和間の差を取ってフォーカスエラー検出信号(フォーカス信号)を得る。
【0028】
[ナイフエッジ法] 光ディスク1で反射されたレーザ光に対して非対称に一部を遮光するナイフエッジを配置する方法である。光検出領域は2分割され、各検出領域から得られる検出信号間の差を取ってフォーカスエラー検出信号を得る。
【0029】
通常、上記非点収差法あるいはナイフエッジ法のいずれかが採用される。
【0030】
光ディスク1はスパイラル状または同心円状のトラックを有し、トラック上に情報が記録される。このトラックに沿って集光スポットをトレースさせて情報の再生または記録/消去を行う。安定して集光スポットをトラックに沿ってトレースさせるため、トラックと集光スポットの相対的位置ずれを光学的に検出する必要がある。
【0031】
トラックずれ検出方法としては一般に、次の方法が用いられている。
【0032】
[位相差検出(Differential Phase Detection)法] 光ディスク201の光反射膜または光反射性記録膜で反射されたレーザ光の光検出器上での強度分布変化を検出する。光検出領域は対角線上に4分割されている。各検出領域から得られる検出信号に対し、DVDサーボシーク制御ユニット15内で対角和間の差を取ってトラックエラー検出信号(トラッキング信号)を得る。
【0033】
[プッシュプル(Push-Pull)法] 光ディスク1で反射されたレーザ光の光 検出器上での強度分布変化を検出する。光検出領域は2分割され、各検出領域から得られる検出信号間の差を取ってトラックエラー検出信号を得る。
【0034】
[ツインスポット(Twin-Spot)法] 半導体レーザ素子と光ディスク1間の 送光系に回折素子などを配置して光を複数に波面分割し、光ディスク1上に照射する±1次回折光の反射光量変化を検出する。再生信号検出用の光検出領域とは別に+1次回折光の反射光量と−1次回折光の反射光量を個々に検出する光検出領域を配置し、それぞれの検出信号の差を取ってトラックエラー検出信号を得る。
【0035】
DVDモードでは、DVDサーボシーク制御ユニット15からフォーカス信号、トラッキング信号及び送り信号がフォーカス及びトラッキングアクチュエータドライバ並びに送りモータドライバ17に送られ、このドライバ17によって対物レンズ3、4がフォーカスサーボ制御され、また、トラッキングサーボ制御される。
【0036】
更に、アクセス信号に応じてドライバ17から付勢信号が送りモータ11に供給され光ピックアップ2が搬送制御される。
【0037】
このDVDサーボシーク制御ユニット15は、DVDデータ処理ユニット6によって制御される。例えば、DVDデータ処理ユニット6からアクセス信号がDVDサーボシーク制御ユニット15に供給されて送り信号が生成される。
【0038】
また、DVDデータ処理ユニット6からの制御信号でスピンドルモータドライバ18及びトレーモータドライバ19が制御され、スピンドルモータ10及びトレーモータ8が付勢され、スピンドルモータ10が所定回転数で回転され、トレーモータ8がトレーを適切に制御することとなる。
【0039】
DVDデータ処理ユニット6に供給されたヘッダ部51のデータに対応する再生信号は、後述するCPU25に供給される。これにより、上記CPU25は、その再生信号によりヘッダ部51のアドレスとしてのセクタ番号を判断し、アクセスする(データを記録するあるいは記録されているデータを再生する)アドレスとしてのセクタ番号との比較を行うようになっている。
【0040】
DVDデータ処理ユニット6に供給された記録領域58のデータに対応する再生信号は、RAM20に必要なデータが格納され、再生信号がこのDVDデータ処理ユニット6で処理されてバッファとしてのRAM21を有するSCSIインタフェース制御部並びにCD−ROMデコーダ22に供給され、SCSIを介して他の装置、例えば、パーソナルコンピュータに再生処理信号が供給される。
【0041】
CDモードでは、CDサーボシーク制御並びにCDデータ処理ユニット16からフォーカス信号、トラッキング信号及び送り信号がフォーカス及びトラッキングアクチュエータドライバ並びに送りモータドライバ17に送られ、このドライバ17によって対物レンズ3、4がフォーカスサーボ制御され、また、トラッキングサーボ制御される。
【0042】
更に、アクセス信号に応じてドライバ17から付勢信号が送りモータ11に供給され光ピックアップ2が搬送制御される。このCDサーボシーク制御並びにCDデータ処理ユニット16からの制御信号でスピンドルモータドライバ18及びトレーモータドライバ19が制御され、スピンドルモータ10が付勢され、スピンドルモータ10が所定回転数で回転されることとなる。CDデータ処理ユニット16に供給された再生信号は、この処理ユニット16で処理されてCDデータ出力アンプ23を介して出力される。
【0043】
図1に示す各部は、ROM24に格納された手順に従って、CPU25によって制御される。RAM26はCPU25のメモリとして用いられる。
【0044】
次に、上記作成されたDVD−RAMの光ディスク1の構造について説明する。
【0045】
上記光ディスク1は、例えば厚さ0.6mmのポリカーボネイトあるいはアクリル等の透明樹脂からなる円盤状基板、相変化形の記録膜、反射膜、保護膜および張り合わせのためのシートや接着剤から構成される。透明基板に凹凸形状で溝やヘッダ情報を記録し、凹凸面に記録膜などを成膜したのち凹凸面どうしを張り合わせ、両面において記録再生が可能な構成とする。
【0046】
上記光ディスク1は、図2、図3に示すように、あらかじめトラッキング用のウォブルされているグルーブとトラックアドレス等を示すプリピット(エンボスピット)列からなるヘッダ部51から構成されている。
【0047】
すなわち、データ記録時の基準となる信号を得るため、トラッキング用のグルーブを一定周期でウォブルさせている。この時、ヘッダ部51とトラッキング用のグルーブを一定周期でウォブルさせる信号の位相は概略合うようにする。
【0048】
ヘッダ部51はまず外側にウォブルし、次に内側にウォブルし、トラッキング用のグルーブのウォブルもまず外側にウォブルし、次に内側にウォブルするようになっている。
【0049】
上記光ディスク1は、図4、図5に示すように、内側から順に、リードインエリア42のエンボスデータゾーン45と書換え可能なデータゾーン46、データエリア43のゾーン43a、…43x、およびリードアウトエリア44のデータゾーンからなり、それぞれのゾーンに対するクロック信号は同一であり、各ゾーンに対する光ディスク1の回転数(速度)と1トラックずつのセクタ数とがそれぞれ異なったものとなっている。
【0050】
リードインエリア42は、複数(1896)のトラックからなるエンボスデータゾーン45と複数のトラックからなる書換え可能なデータゾーン46とからなる。エンボスデータゾーン45は、ブランクゾーン、リファレンスシグナルゾーン、ブランクゾーン、コントロールデータゾーン、ブランクゾーンからなる。エンボスデータゾーン45には、リファレンスシグナルやコントロールデータが製造時に記録されている。書換え可能なデータゾーン46は、ガードトラック用のゾーン、ディスクテスト用のゾーン、ドライブテスト用のゾーン、ディスク識別データ用のゾーン、および交替管理エリアとしての交替管理ゾーンにより構成されている。
【0051】
データエリア43は、半径方向に複数(1888)のトラックからなる複数たとえば24のゾーン43a、…43xにより構成されている。ただし、ゾーン43aだけは書換え可能なデータゾーン46を含めて1888トラックとなっている。
【0052】
リードアウトエリア44は、複数(1446)のトラックからなり、上記書換え可能なデータゾーン46と同様に、書換え可能なデータゾーンであり、データゾーン46の記録内容と同じものが記録できるようになっている。
【0053】
データエリア43のゾーン43a、…43xでは、光ディスク1の内周側から外周側に向かうのにしたがって、回転数(速度39.78〜16.91Hz)が遅くなり、1トラックずつのセクタ数(17〜40)が増加するようになっている。
【0054】
上記データエリア43のゾーン43a、…43xのトラックには、図4、図5に示すように、データの記録の単位としてのECC(error correction code )ブロックデータ単位(たとえば38688バイト)ごとに、データが記録されるようになっている。
【0055】
ECCブロックは、2Kバイトのデータが記録される16個のセクタからなり、各セクタごとにアドレスデータとしての4バイト(32ビット)構成のセクタID(識別データ)1〜ID16が2バイト構成のエラー検知コード(IED:IDエラーディテクションコード)とともにメインデータ(セクタデータ)に付与され、ECCブロックに記録されるデータを再生するためのエラー訂正コードとしての横方向のECC(error correction code )1と縦方向のECC2が記録されるようになっている。このECC1、2は、光ディスク1の欠陥によりデータが再生できなくなることを防止するために冗長語としてデータに付与されるエラー訂正コードである。
【0056】
各セクタは、172バイトで12行のデータにより構成され、各行(ライン)ごとに10バイト構成の横方向のECC1が付与されているとともに、182バイト構成の1行分の縦方向のECC2が付与されている。これにより、後述するエラー訂正回路92は、横方向のECC1を用いて各ラインごとのエラー訂正処理を行うとともに、縦方向のECC2を用いて各列ごとのエラー訂正処理を行うようになっている。
【0057】
上記ECCブロックが光ディスク1に記録される際には、各セクタの所定のデータ量ごと(所定データ長さ間隔ごとたとえば91バイト:1456チャネルビットごと)にデータを再生する際にバイト同期を取るための同期コード(2バイト:32チャネルビット)が付与されている。
【0058】
各セクタは、第0フレームから第25フレームの26個のフレームから構成され、各フレームごとに付与されている同期コード(フレーム同期信号)が、フレーム番号を特定するための特定コード(1バイト:16チャネルビット)と、各フレーム共通の共通コード(1バイト:16チャネルビット)とから構成されている。
【0059】
上記データエリア43のゾーン43a、…43xのトラックには、図4、図5に示すように、各セクタごとに、それぞれアドレスとしてのセクタ番号等が記録されているヘッダ部51、…があらかじめプリフォーマッティングされている。
【0060】
上記ヘッダ部51は、グルーブの形成時に、形成されるようになっている。このヘッダ部51は、図6、図7に示すように、複数のピットからなる複数のヘッダ領域52により構成されており、グルーブ53に対して図のようにプリフォーマットされており、ピットの中心はグルーブ53とランド54の境界線の振幅の中心の同一線上の位置に存在する。図6は、各トラックの先頭のセクタに付与されるヘッダ部51であり、図7は、各トラックの途中のセクタに付与されるヘッダ部51である。
【0061】
この場合、グルーブ用のヘッダ部とランド用のヘッダ部とが交互(千鳥状)に形成されている。
【0062】
上記1セクタごとのフォーマットが、図8に示されている。
【0063】
図8において、1セクタは、2697バイト(bytes)で構成され、128バイトのヘッダ領域(ヘッダ部51に対応)51、2バイトのミラー領域57、2567バイトの記録領域58から構成されている。
【0064】
上記セクタに記録されるチャネルビットは、8ビットのデータを16ビットのチャネルビットに8−16コード変調された形式になっている。
【0065】
ヘッダ領域51は、光ディスク1を製造する際に所定のデータが記録されているエリアである。このヘッダ領域51は、4つのヘッダ1領域、ヘッダ2領域、ヘッダ3領域、ヘッダ4領域により構成されている。
【0066】
ヘッダ1領域〜ヘッダ4領域は、46バイトあるいは18バイトで構成され、36バイトあるいは8バイトの同期コード部VFO(Variable Frequency Oscillator )、3バイトのアドレスマークAM(Address Mark)、4バイトのアドレス部PID(Position Identifier )、2バイトの誤り検知コードIED(ID Error Detection Code)、1バイトのポストアンブルPA(Postambles)により構成されている。
【0067】
ヘッダ1領域、ヘッダ3領域は、36バイトの同期コード部VFO1を有し、ヘッダ領域2、ヘッダ4領域は、8バイトの同期コード部VFO2を有している。
【0068】
同期コード部VFO1、2は、PLLの引き込みを行うための領域で、同期コード部VFO1はチャネルビットで“00010001…”の連続を“36”バイト(チャネルビットで576ビット)分記録(一定間隔のパターンを記録)したものであり、同期コード部VFO2はチャネルビットで“00010001…”の連続を“8”バイト(チャネルビットで128ビット)分記録したものである。同期コード部VFO1はいわゆる4Tの連続パターンとなっている。
【0069】
アドレスマークAMは、どこからセクタアドレスが始まるかを示す“3”バイトの同期コードである。このアドレスマークAMの各バイトのパターンは“000100010000000000000100010001000000000000010001”というデータ部分には現れない特殊なパターンが用いられる。
【0070】
アドレス部PID1〜4は、4バイトのアドレスとしてのセクタ番号が記録されている領域である。セクタ番号は、光ディスク1のトラック上における物理的な位置を示す物理アドレスとしての物理セクタ番号であり、この物理セクタ番号はマスタリング工程で記録されるため、書き換えることはできないようになっている。
【0071】
上記アドレス部PID(1〜4)は、1バイト(8ビット)のセクタ情報と、3バイトのセクタ番号(トラック上における物理的な位置を示す物理アドレスとしての物理セクタ番号)から構成されている。セクタ情報は、2ビットのリザーブ領域、2ビットの物理ID番号領域、3ビットのセクタタイプ領域、1ビットのレイヤ番号領域により構成されている。
【0072】
物理ID番号は、例えばPID1の場合は“1”で、1つのヘッダ部51で4回重ね書きしている内の何番目かを表す番号である。
【0073】
セクタタイプ領域には、トラックにおける最初のセクタ、最後のセクタ等を示すコードが記録されている。
【0074】
誤り検知コードIEDは、セクタアドレス(ID番号含む)に対するエラー(誤り)検知符号で、読み込まれたPID内のエラーの有無を検知することができる。
【0075】
ポストアンブルPAは、復調に必要なステート情報を含んでおり、ヘッダ部51がスペースで終了するよう極性調整の役割も持つ。
【0076】
ミラー領域57は、トラッキングエラー信号のオフセット補正、ランド/グルーブ切り替え信号のタイミング発生等に利用される。
【0077】
記録領域58は、10〜11バイトのギャップ領域、20〜27のガード1領域、35バイトのVFO3領域、3バイトのプレ−シンクロナスコード(PS)領域、2418バイトのデータ領域、1バイトのポストアンブル3(PA3)領域、48〜55バイトのガード2領域、および24〜25バイトのバッファ領域により構成されている。
【0078】
ギャップ領域は、何も書かない領域である。
【0079】
ガード1領域は、相変化記録媒体特有の繰り返し記録時の終端劣化がVFO3領域にまで及ばないようにするために設けられた領域である。
【0080】
VFO3領域もPLLロック用の領域で、チャネルビットで“10001000…”の連続を“35”バイト(チャネルビットで560ビット)分記録するものである。
【0081】
PS(pre-synchronous code)領域は、データ領域につなぐための同調用の領域である。
【0082】
データ領域は、データID、データIDエラー検知コードIED(Data ID Error Detection Code)、同期コード、ECC(Error Correction Code )、EDC(Error Detection Code)、ユーザデータ等から構成される領域である。データIDは、各セクタの4バイト(32チャネルビット)構成のセクタデータである。データIDエラー検知コードIEDは、データID用の2バイト(16ビット)構成のエラー検知コードである。
【0083】
PA(postamble )3領域は、復調に必要なステート情報を含んでおり、前のデータ領域の最終バイトの終結を示す領域である。
【0084】
ガード2領域は、相変化記録媒体特有の繰り返し記録時の終端劣化がデータ領域にまで及ばないようにするために設けられた領域である。
【0085】
バッファ領域は、データ領域が次のヘッダ部51にかからないように、光ディスク1を回転するモータの回転変動などを吸収するために設けられた領域である。
【0086】
ギャップ領域が、10+J/16バイトという表現になっているのは、ランダムシフトを行うからである。ランダムシフトとは相変化記録媒体の繰り返し記録劣化を緩和するため、データの書き始めの位置をずらすことである。ランダムシフトの長さはデータ領域の最後尾に位置するバッファ領域の長さで調整され、1つのセクタ全体の長さは2697バイト一定である。
【0087】
上記データエリア43のゾーン43a、…43xには、それぞれ上述したようにスペアセクタが用意されており、同一ゾーン内で、セクタ単位のスリップ交替処理(スリッピング リプレースメント アルゴリズム)を行った際の、最終的なスペアとして利用されるものである。
【0088】
次に、上記DVDデータ処理ユニット6内には、図9に示すように、記録領域58のデータを復調し、またヘッダ部51のデータを復調する復調部61が設けられている。
【0089】
復調部61は、RFアンプ13からの加算信号(RF和信号)の波形を等化する波形等化回路71、RFアンプ13からのトラッキングエラー信号(RF差信号)の波形を等化する波形等化回路72、波形等化回路72からの波形等化された再生RF信号に基づいてヘッダ部51を検知するヘッダ部検知回路73、ヘッダ部検知回路73からの検知信号に基づいて波形等化回路71からの波形等化された再生RF信号あるいは波形等化回路72からの波形等化された再生RF信号を切換えて出力する切換スイッチ74、切換スイッチ74を介して供給される波形等化回路71により波形等化された再生RF和信号あるいは波形等化回路72からの波形等化された再生RF差信号を2値化する2値化回路75、ヘッダ部検知回路73からの検知信号あるいはCPU25からの制御信号に基づいて、上記2値化回路75からの信号に同期したPLLクロックを生成するPLL回路76、このPLL回路76からのPLLクロックを用いて2値化回路75からの2値化信号から同期信号を検出しデータ分離、8−16復調、あるいはヘッダ部51に対する2値化信号の復調を行う復調回路77により構成されている。
【0090】
ヘッダ部検知回路73は、コンパレータ等からなるフィルタ回路とモノマルチバイブレータからなるもの、あるいはバッファ領域(ギャップ部)からのヘッダ部51によるエッジの検知を行うものにより構成されている。ヘッダ部検知回路73からの検知信号は、切換信号として切換スイッチ74に出力されるとともに、VFOのスタート信号として、PLL回路74に供給されている。
【0091】
このような構成により、ヘッダ部検知回路73からの検知信号がローレベルの際、切換スイッチ74が波形等化回路71に切換えられており、RFアンプ13からのRF和信号が波形等化回路71により波形等化された再生RF和信号が切換スイッチ74を介して2値化回路75に導かれる。これにより、再生RF和信号が2値化回路75により2値化されて8−16信号を得、この8−16信号に同期したPLL回路76からのPLLクロックを用いて2値化回路75からの8−16信号から同期信号を検出し、データ分離し、復調回路77により8−16復調を行い、CPU25へ記録領域58の再生データが出力される。
【0092】
また、ヘッダ部検知回路73からの検知信号がハイレベルの際、切換スイッチ74が波形等化回路72に切換えられており、RFアンプ13からのRF差信号が波形等化回路72により波形等化された再生RF差信号が切換スイッチ74を介して2値化回路75に導かれる。これにより、RFアンプ13からの再生RF差信号を2値化データに同期したPLL回路76からのPLLクロック(再生クロック)を用いて2値化回路75からの2値化データを復調回路77により復調することにより、CPU25へヘッダ部51のアドレス部PID等の再生データが出力される。
【0093】
上記PLL回路76は、図10に示すように、位相比較器91、位相飛び検知回路92、チャージポンプ93、電圧制御発振器(VCO)94、分周回路95により構成されている。
【0094】
位相比較器91は、ヘッダ部検知回路73からの検知信号としてのVFOスタート信号あるいはCPU25からの制御信号が供給されている際に、2値化回路75からの2値化パルス(入力パルス)と、VCO94からの再生クロックを分周回路95により1/8分周した分周信号との位相差に基づいた充電パルスと放電パルスとを出力するものである。この位相比較器91は、D形FF回路101、102、ナンド回路103により構成されている。
【0095】
FF回路101、102のデータ入力端Dには、ヘッダ部検知回路73からのVFOスタート信号あるいはCPU25からの制御信号が供給され、FF回路101のクロック入力端CKには、2値化回路75からの2値化パルスが供給され、FF回路102のクロック入力端CKには、分周回路95からの信号が供給され、FF回路101、102のリセット入力端には、ナンド回路103からの信号が供給され、FF回路101、102のセット出力は、それぞれナンド回路103に供給される。また、FF回路101、102のセット出力は、それぞれ位相飛び検知回路92に供給される。
【0096】
位相比較器91は、位相差がある場合、通常、FF回路101からの充電パルスと、FF回路102からの放電パルスとを交互に出力し、位相飛びの際、どちらか一方のパルスが連続して出力される。
【0097】
位相飛び検知回路92は、位相比較器91からの位相差に基づいた充電パルスと放電パルスの一方が連続して供給された際に、位相飛びを検知するものである。この位相飛び検知回路92による位相飛びの検知によりチャージポンプ93のチャージあるいはディスチャージの信号を出しっ放しにするようにしたものである。
【0098】
位相飛び検知回路92は、D形FF回路104、105、オア回路106、107、108、109、ナンド回路110、アンド回路111、112により構成されている。チャージポンプ93は、チャージ用のスイッチSW1、ディスチャージ用のスイッチSW2、コンデンサC1、C2、抵抗Rにより構成されている。
【0099】
位相飛び検知回路92は、位相比較器91のFF回路101、102から交互に充電パルスと放電パルスが供給されている際、FF回路104、105はリセット状態に保たれ、アンド回路111、112のゲートが開けられることにより、FF回路101からの充電パルスがアンド回路111、オア回路108を介してチャージポンプ93のスイッチSW1のオン信号として出力され、FF回路102からの放電パルスがアンド回路112、オア回路109を介してチャージポンプ93のスイッチSW2のオン信号として出力される。
【0100】
位相飛び検知回路92は、位相比較器91のFF回路101から連続して充電パルスが供給された際、位相飛びが検知され、FF回路104がセット状態に保たれ、スイッチSW1がオンの状態に保たれ、チャージポンプ93でのチャージが連続して行われる。この状態において、位相比較器91のFF回路102から連続して充電パルスが供給された際、逆方向の位相飛びが検知され、FF回路105がセット状態に切換り、FF回路104がリセットされ、スイッチSW1がオフされ、スイッチSW2がオンされ、チャージポンプ93でのディスチャージが行われる。
【0101】
チャージポンプ93は、チャージ用のスイッチSW1がオンされた際、コンデンサC1、C2に対する充電が行われ、ディスチャージ用のスイッチSW2がオンされた際、コンデンサC1、C2に対する放電が行われる。
【0102】
電圧制御発振器(VCO;voltage control oscillator)94は、平滑化回路93から供給される信号の電圧値(アナログ値)に比例した周波数の2値の再生クロック(チャネルクロック)を出力するものである。
【0103】
この電圧制御発振器94の再生クロックは、分周回路95を介して位相比較器91に供給され、さらに復調回路77に出力される。
【0104】
上記分周回路95は、ヘッダ部検知回路73からの検知信号としてのVFOスタート信号あるいはCPU25からの制御信号が供給されている際に、電圧制御発振器94の再生クロックをn(8)分周するものである。VCO94の出力を8分周する理由は、入力パルスの周波数に合わせているものである。
【0105】
また、上記CPU25は、復調部61の復調回路77からのアドレス部PIDの復調出力によりヘッダ部51のアドレスを判断し、アクセスするアドレスか否かを判断する。また、復調部61の復調回路77からの記録領域58に対して復調したデータはPLL回路76からのPLLクロックにより一旦DVD訂正メモリとしてのRAM20に書き込んだ後DVDフォーマットに応じた訂正処理を行い訂正完了後にRAM20からデータを読み出しDVD同期信号と共にSCSIインタフェース制御部並びにCD−ROMデコーダ22に出力する。
【0106】
次に、上記のような構成において、異なったゾーンへのアクセス時のヘッダ部51の再生動作について説明する。
【0107】
たとえば今、光ピックアップ2によるレーザビームが所定のゾーンのトラックにトラッキングしている状態で、他のゾーンのトラックへのアクセスがCPU25により判断された際、CPU25はDVDサーボシーク制御ユニット15を制御し、ドライバ17により光ピックアップ2が移動される。
【0108】
また、DVDデータ処理ユニット6からの制御信号でスピンドルモータドライバ18が制御され、スピンドルモータ10が付勢され、スピンドルモータ10が移動先のゾーンに対応する所定回転数に回転制御される。
【0109】
また、光ピックアップ2がアクセス位置に移動され、DVDサーボシーク制御ユニット15からのフォーカス信号、トラッキング信号及び送り信号によりドライバ17によって対物レンズ3、4がフォーカスサーボ制御され、また、トラッキングサーボ制御される。
【0110】
このサーボがオンした時点で、スピンドルモータ10による回転が制定する前の状態で、RFアンプ15からのトラッキングエラー信号としての再生RF差信号によりヘッダ部検知回路73がヘッダ部51を検知することにより、切換スイッチ74が波形等価回路72側に切換り、ヘッダ部検知信号としてVFOスタート信号がPLL回路76に出力される。
【0111】
これにより、PLL回路76は、ヘッダ部検知回路73からのヘッダ部検知信号が供給されている際、2値化回路75からの2値化信号に同期した再生クロックを生成し、復調回路77に出力される。
【0112】
この結果、復調回路77はPLL回路76からの再生クロックに基づいて2値化回路75からの2値化データを復調することにより、CPU25へヘッダ部51の再生データが出力される。
【0113】
上記PLL回路76では、図11に示すように、位相飛びを検知して、VCO入力電圧が従来のように割れないようにしてコンデンサC1のチャージを早めると同時に逆方向の位相飛びが検知されるまでチャージ電流を保持することにより、コンデンサC1のチャージをさらに早めている。
【0114】
すなわち、位相飛び検知回路92は、位相比較器91のFF回路101から連続して充電パルスが供給された際、位相飛びが検知され、FF回路104がセット状態に保たれ、スイッチSW1がオンの状態に保たれ、チャージポンプ93でのチャージが連続して行われる。この状態において、位相比較器91のFF回路102から連続して充電パルスが供給された際、逆方向の位相飛びが検知され、FF回路105がセット状態に切換り、FF回路104がリセットされ、スイッチSW1がオフされ、スイッチSW2がオンされ、チャージポンプ93でのディスチャージが行われる。この結果、VOC入力電圧は、図11に示すようになる。
【0115】
上記図11において、VFOの引き込み時間は、時間T1、T2からなる。
【0116】
時間T1は T1={C1(fT−f0)/KD・ID}−C1・R
時間T2は T2=△t+C1・R・ln(R−△t/C)・(KD・ID/fi・△)
△t=√{2C1(8+α)/KD・ID}
α:初期位相で0から8、平均4
計算例としては、 KD=25MHz/V ID=0.6mA C1=0.047μF R=220Ω fT=30MHz f0=20MHz △=0.02 α=4となっている。
【0117】
このような、改良型のPLL回路76において、時間T1=21.0μs、時間T2=8.7μs、引き込み時間=29.7μsとなっている。この際の計算例では引き込み時間を、従来の図14の場合に比べ、56%も早めている。
【0118】
上記したように、ゾーンCLVフォーマットの光ディスクにおいて、異なるゾーンへのアクセス時に、ヘッダ部のVFOに対応する入力パルスに基づいて、PLL回路の位相及び周波数をチャージポンプのチャージ及びディスチャージを用いて合わせることにより再生クロックを生成するものにおいて、位相飛びを検出した時に、チャージポンプのチャージ及びディスチャージの信号を出しっ放しにして高速にPLL回路を動作状態にするようにしたものである。
【0119】
また、位相飛び検知回路は早すぎ、遅すぎの両方を検知した時にリセットするようにして、さらに高速引き込みを可能としている。
【0120】
すなわち、VCOの入力電圧が割れないようにしてコンデンサC1のチャージを早めると同時に、逆方向の位相飛びが検出されるまでチャージ電流を保持することにより、コンデンサC1のチャージをさらに早める。計算例では引き込み時間を56%早めることができる。
【0121】
PLL回路におけるディジタル回路の追加は、通常、PLL回路を含むDVDデータ処理ユニットのLSI化が行われるため、全く問題とはならない。
【0122】
これにより、異なるゾーンへのアクセスが行われる際に、PLLに対する周波数引き込みを早く行うことができ、高速アクセスが可能である。
【0123】
PLLに対する周波数引き込みを行う際に、大きな周波数差があっても引き込みを行うことができる。
【0124】
また、PLL回路76としては、図12に示す改良型でも同様に実施できる。この場合、図10の場合に比べ、幾分、周波数引き込み時間が掛かるが、図10の場合に比べ、回路を簡単化することができる。
【0125】
すなわち、位相飛び検知回路92を簡単化することができる。例えば、図10の構成からオア回路106、107、ナンド回路110を省略することができる。
【0126】
また、ゾーンごとの転送レートが一定の場合について説明したが、ゾーンごとの回転数が変更されるものであれば、ゾーンごとの転送レートが可変の場合でも実施可能である。
【0127】
【発明の効果】
以上詳述したように、この発明によれば、ヘッダ部を有する光ディスクに対して、データを記録したり、記録されているデータを再生するものにおいて、異なるゾーンへのアクセスが行われる際に、PLLに対する周波数引き込みを早く行うことができ、アクセス時間の短縮化が図れる光ディスク装置と再生クロック生成回路を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態の光ディスク装置の概略構成を示すブロック図。
【図2】光ディスクの概略構成を示す平面図。
【図3】光ディスクのヘッダ部とグルーブ部のウォブル状況を示す図。
【図4】光ディスクの概略構成を示す平面図。
【図5】光ディスクの概略構成を示す平面図。
【図6】光ディスクのヘッダ部のプリフォーマットデータと周辺のグルーブとランドの状態を説明するための図。
【図7】光ディスクのヘッダ部のプリフォーマットデータと周辺のグルーブとランドの状態を説明するための図。
【図8】1セクタごとのセクタフォーマットを示す図。
【図9】DVDデータ処理ユニットの要部の概略構成を示すブロック図。
【図10】PLL回路の概略構成を示すブロック図。
【図11】PLL回路におけるVCO入力電圧とコンデンサC1のチャージ電圧の変化を示す図。
【図12】簡易型のPLL回路の概略構成を示すブロック図。
【図13】PLL回路の概略構成を示すブロック図。
【図14】PLL回路におけるVCO入力電圧とコンデンサC1のチャージ電圧の変化を示す図。
【符号の説明】
1…光ディスク
2…光ピック・アップ(集光手段、検出手段)
3…対物レンズ
6…DVDデータ処理ユニット
10…スピンドルモータ(回転手段)
11…送りモータ(移動手段)
13…RFアンプ
14…サーボ・アンプ
15…DVDサーボ・シーク制御ユニット
17…ドライバ
25…CPU
61…復調部
73…ヘッダ部検知回路
74…切換えスイッチ
75…2値化回路(2値化手段)
76…PLL回路(再生クロック生成手段)
77…復調回路(復調手段)
91…位相比較器(出力手段)
92…位相飛び検知回路(検知手段)
93…チャージポンプ(充放電手段)
94…電圧制御発振器(生成手段)
95…分周回路(分周手段)
Claims (3)
- うずまき状又は同心円状のデータを記録するグルーブおよびランドのトラックを有し、一定長のグルーブおよびランドからなり先頭部分に付与される同期コードとアドレスデータからなるヘッダ部とデータが記録される記録領域とからなる複数のセクタを有し、上記複数のトラックずつの複数のゾーンからなる光ディスクを各ゾーンごとに異なった回転数で回転した状態で、上記光ディスクに対してデータを記録したり、この光ディスクに記録されているデータを再生する光ディスク装置において、
上記光ディスク上に光を集光させる集光手段と、
上記光ディスクからの光が検出される第1の検出手段と、
この第1の検出手段からの検出信号を2値化する2値化手段と、
上記第1の検出手段からの検出信号に基づいて、上記ヘッダ部の先頭部分を検出する第2の検出手段と、
この第2の検出手段からの検出信号に基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部の同期コードに対する2値化信号に基づく再生クロックを生成する再生クロック生成手段と、
この再生クロック生成手段により生成される再生クロックに基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部のアドレスデータに対する2値化信号を復調する復調手段とを具備し、
上記再生クロック生成手段が、
上記再生クロックを上記所定周期に合わせて分周する分周手段と、
上記受信信号と上記再生クロックを分周した信号との位相差を比較し、この比較結果の位相差に基づいた充電パルスと放電パルスを出力する出力手段と、
この出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとにより位相飛びを検知する検知手段と、
上記出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとに基づいて充電と放電とを行う充放電手段と、
上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充電を継続させる継続手段と、
この継続手段により上記充放電手段による充電が継続している際に、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充放電を停止する停止手段と、
上記充放電手段による充電電圧に比例した周波数の再生クロックを生成する生成手段とからなる、
ことを特徴とする光ディスク装置。 - うずまき状又は同心円状のデータを記録するグルーブおよびランドのトラックを有し、一定長のグルーブおよびランドからなり先頭部分に付与される同期コードとアドレスデータからなるヘッダ部とデータが記録される記録領域とからなる複数のセクタを有し、上記複数のトラックずつの複数のゾーンからなる光ディスクを各ゾーンごとに異なった回転数で回転した状態で、上記光ディスクに対してデータを記録したり、この光ディスクに記録されているデータを再生する光ディスク装置において、
上記光ディスク上に光を集光させる集光手段と、
この集光手段を上記光ディスクの半径方向へ移動する移動手段と、
上記光ディスクからの光が検出される第1の検出手段と、
この第1の検出手段からの検出信号を2値化する2値化手段と、
上記光ディスクに対する異なるゾーンでのアクセスの指示に応じて、上記ゾーンにおける回転数に光ディスクの回転を変更する変更手段と、
上記光ディスクに対する異なるゾーンでのアクセスの指示に応じて、上記移動手段により上記集光手段が移動され、上記集光手段による光の集光位置がアクセスの指示に対応した位置となった際に、上記第1の検出手段からの検出信号に基づいて、上記ヘッダ部の先頭部分を検出する第2の検出手段と、
この第2の検出手段からの検出信号に基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部の同期コードに対する2値化信号に基づく再生クロックを生成する再生クロック生成手段と、
この再生クロック生成手段により生成される再生クロックに基づいて、上記2値化手段からの上記ヘッダ部のアドレスデータに対する2値化信号を復調する復調手段とを具備し、
上記再生クロック生成手段が、
上記再生クロックを上記所定周期に合わせて分周する分周手段と、
上記受信信号と上記再生クロックを分周した信号との位相差を比較し、この比較結果の位相差に基づいた充電パルスと放電パルスを出力する出力手段と、
この出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとにより位相飛びを検知する検知手段と、
上記出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとに基づいて充電と放電とを行う充放電手段と、
上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充電を継続させる継続手段と、
この継続手段により上記充放電手段による充電が継続している際に、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充放電を停止する停止手段と、
上記充放電手段による充電電圧に比例した周波数の再生クロックを生成する生成手段とからなる、
ことを特徴とする光ディスク装置。 - 所定周期の受信信号に同期した再生クロックを生成する再生クロック生成回路において、
上記再生クロックを上記所定周期に合わせて分周する分周手段と、
上記受信信号と上記再生クロックを分周した信号との位相差を比較し、この比較結果の位相差に基づいた充電パルスと放電パルスを出力する出力手段と、
この出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとにより位相飛びを検知する検知手段と、
上記出力手段により出力される充電パルスと放電パルスとに基づいて充電と放電とを行う充放電手段と、
上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充電を継続させる継続手段と、
この継続手段により上記充放電手段による充電が継続している際に、上記検知手段により位相飛びを検知した際に、上記充放電手段による充放電を停止する停止手段と、
上記充放電手段による充電電圧に比例した周波数の再生クロックを生成するクロック生成手段と、
を具備したことを特徴とする再生クロック生成回路。
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JP25169499A JP3959208B2 (ja) | 1999-09-06 | 1999-09-06 | 光ディスク装置と再生クロック生成回路 |
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