JP3907842B2 - 基板熱処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、半導体ウエハ、フォトマスク用ガラス基板、液晶表示用ガラス基板、光ディスク用基板等の基板(以下、単に「基板」という。)に熱処理を施す基板熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来の光照射型の基板熱処理装置の概略構成を説明するための図である。図6に示すように従来の基板熱処理装置は、光透過性材料で構成された偏平形状の処理室91を水平に設置し、上下に配置した光源(図示せず)より光を照射し、処理室91内に水平に保持した被処理基板Wを加熱する。その際、処理中の雰囲気となるガスは処理室91の一方端に設けられたガス導入口92より導入し、他方端に設けられた排気口93より排出する構造となっている。つまり、被処理基板Wの周囲には図示のような方向性を持った雰囲気ガスの流れGSaを形成している。
【0003】
このような加熱を伴う基板処理の例として、半導体製造の分野における基板表面の絶縁膜に窒素原子を導入することによる絶縁膜の形成処理がある。この基板処理では膜質改善技術が研究され、その処理雰囲気として亜酸化窒素(N2O等)ガスが利用されるに及び、以下のような処理不均一の問題が注目されている。すなわち、処理室91内に導入された亜酸化窒素ガスは、基板の周囲において複数の形に熱分解されながら基板との熱化学反応を生ずる。したがって、基板Wの周囲のガスとそれ以外におけるガスとの間ではガスの組成が異なる場合が多い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、処理室91下部の内壁面において熱せられた亜酸化窒素ガスは上昇し、ガス流GSbとなって基板Wの下面に至る。とりわけ、基板Wの周縁においては、基板W下面に至ったそれらのガスが上昇しようとするため乱流が生じ、対流により基板Wに至ったガスと、それと組成の異なる基板Wの周囲のガスとが混ざり合って基板処理に不均一が生じていた。
【0005】
この発明は、従来技術における上述の問題の克服を意図しており、均一な基板処理を行うことができる基板熱処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、この発明の請求項1に記載の装置は、基板に熱処理を施す基板熱処理装置であって、(a) 基板を収容する処理室と、(b) 基板を加熱する加熱手段と、(c) 処理室内にて基板を支持する支持手段と、(d) ガス導入口から処理室内に導入した熱分解性ガスを排気口から排気することにより支持手段に支持された基板とほぼ平行な熱分解性ガスのガス流を形成するガス流形成手段と、(e) 支持手段に支持された基板の被処理面に対向するとともに、当該被処理面との間隔が3mm〜20mmに近接するように前記支持手段に載置された板状部材と、を備える。
【0007】
また、この発明の請求項2に記載の装置は、請求項1に記載の基板熱処理装置であって、支持手段が基板をほぼ水平に支持するものであり、板状部材が支持手段に支持された基板を平面視でほぼ覆うものであることを特徴とする。
【0008】
また、この発明の請求項3に記載の装置は、請求項1に記載の基板熱処理装置であって、支持手段が基板をほぼ水平に支持するものであり、板状部材が平面視で処理室内全体をほぼ覆うものであることを特徴とする。
【0009】
また、この発明の請求項4に記載の装置は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板熱処理装置であって、加熱手段が光照射により加熱するものであり、板状部材が光吸収性材料により形成されていることを特徴とする。
また、この発明の請求項5に記載の装置は、請求項4に記載の基板熱処理装置であって、板状部材がSiCにより形成されていることを特徴とする。
【0010】
さらに、この発明の請求項に記載の装置は、請求項1ないし請求項のいずれかに記載の基板熱処理装置であって、熱分解性ガスが亜酸化窒素ガスであることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
<1.実施の形態の装置構成>
図1は、本発明に係る基板熱処理装置を示す部分縦断面図である。
【0013】
炉壁55の内部にはチャンバ(処理室)10および複数のランプ20が設けられている。また、チャンバ10の前側(図1における右側)には炉口ブロック50が設けられている。ランプ20としては、赤外線ランプ、ハロゲンランプ、キセノンアークランプ等が使用される。チャンバ10は、光を透過させる性質の材料(石英等)を用いて構成されており、ランプ20から照射された光をその内部に透過させる。チャンバ10と炉壁55および炉口ブロック50との接続部分にはそれぞれOリング55aおよびOリング50bが設けられており、チャンバ10内部の気密性が保てる構造とされている。
【0014】
移動フランジ30にはサセプタ(支持手段)35が固設されている。サセプタ35の各所上面には支柱37が設けられており、それら支柱37により板状部材40がほぼ水平姿勢にてサセプタ35に載置される。なお、板状部材40の形状等については後述する。また、サセプタ35は3本の支持ピン36を備えており(図1および図3の側面図では2本のみ図示)、それら支持ピン36によって処理対象の基板Wが略水平姿勢にて支持される。
【0015】
そして、移動フランジ30は、水平方向(図1中のX軸方向)に移動可能に構成されている。移動フランジ30に固設されたサセプタ35は板状部材40が載置されるとともに、基板Wを支持しているため、移動フランジ30の移動に伴って板状部材40および基板WもX軸の正負方向に移動する。すなわち、移動フランジ30に固設されたサセプタ35は、板状部材40を支持し、かつ基板Wを支持した状態でチャンバ10への進入および退出を行うのである。
【0016】
移動フランジ30がチャンバ10側に移動し、炉口ブロック50に当接すると、炉口が塞がれるとともに、基板Wがチャンバ10内の所定位置に略水平に収容・保持される。そして、この状態にてランプ20から光照射を行うことにより基板Wの加熱処理が行われるのである。なお、炉口ブロック50にはOリング50aが設けられており、移動フランジ30が炉口ブロック50に当接した状態においては、Oリング50aによってチャンバ10内部の気密性が維持される。
【0017】
一方、移動フランジ30がチャンバ10とは反対側に移動すると、炉口が開放され、さらに移動フランジ30が移動することにより基板Wがチャンバ10および炉口ブロック50の外側に引き出される。そして、この状態においては、装置外部の基板搬送ロボット(図示省略)とサセプタ35との間で基板Wの受け渡し(未処理の基板Wと処理済み基板Wとの交換作業)が行われるのである。
【0018】
既述したように、基板Wの加熱処理中は、加熱された基板Wに対して膜形成等の処理を施すため、周辺雰囲気を熱分解性の亜酸化窒素(N2O等)ガス(熱分解性ガス)により満たすとともに、ほぼ水平方向の亜酸化窒素ガスのガス流をチャンバ10内に形成する必要がある。そのため、本実施の形態の基板熱処理装置には、ガス流形成手段としてガス導入口60およびガス排気口70が設けられている。ガス導入口60は、炉壁55およびチャンバ10の端部を貫通して設けられており、装置外部のガス供給手段に連通されている。また、ガス排気口70は、炉口ブロック50を貫通して設けられており、装置外部の排気手段に連通されている。そして、ガス導入口60から導入された亜酸化窒素ガスは、チャンバ10内を流れ、ガス排気口70から排気されることによりチャンバ10内にガス流GSを形成する。すなわち、図1に示すように、ガス導入口60側である上流側USからガス排気口70側の下流側DSに向けて亜酸化窒素ガスが流れるのである。
【0019】
<2.実施の形態の処理および特徴>
以上のような概略構成を有する基板熱処理装置において、加熱処理を行うときは、まず移動フランジ30が図1中のX軸の正側に移動した状態において、基板搬送ロボットからサセプタ35に未処理の基板Wが渡される。そして、移動フランジ30がチャンバ10に向けて(X軸の負方向)移動し、チャンバ10内の所定位置に基板Wが収容・保持される(図1の実線の状態)。
【0020】
次に、ガス導入口60から導入されたガスがガス排気口70から排気されてチャンバ10内に基板Wと略平行のガス流GSを形成するとともに、基板Wに対して複数のランプ20からの光照射が行われて加熱処理が実行される。このとき、板状部材40は基板Wとともにチャンバ10内に搬入されて、基板Wとともに加熱され、基板Wとともに搬出される。
【0021】
図2および図3は、サセプタ35に板状部材40および基板Wが支持された状態を示す水平断面図および部分側面図である。サセプタ35は、2本の平行棒状部35a,35aと一部切欠きを有する円環状部35bとを組み合わせた部材である。そして、サセプタ35の円環状部35bの内側には基板Wをほぼ水平に支持する3本の支持ピン36が設けられている。
【0022】
ここで、板状部材40の形状、材質および機能についてさらに説明する。板状部材40は、その外縁がチャンバ10の内部水平断面とほぼ一致し(ほぼ合同)、したがって、平面視でチャンバ10内全面をほぼ覆うものとなっている。
【0023】
また、板状部材40は、支持ピン36に支持された基板Wの被処理面OSに近接してサセプタ35にほぼ水平に載置される。すなわち、この実施の形態では基板Wをその被処理面OSを下方に向けて支持ピン36により支持するのであるが、その際の基板Wの下方において基板Wに近接する高さに板状部材40が支柱37によりサセプタ35に載置されるものとなっている。なお、板状部材40のサセプタ35の各支持ピン36に対応する位置には、それら支持ピン36を板状部材40に対して貫通させるための穴40aが設けられており、板状部材40をサセプタ35に載置した状態で支持ピン36の先端に基板Wを支持する。そして支柱37および支持ピン36のそれぞれの高さが、板状部材40と基板Wとが互いに近接するように形成されているのである。そのため、チャンバ10の内部下面におて熱せられた雰囲気が対流により上昇しても、直接基板Wに被処理面OSに至ることはなく、また、基板Wと板状部材40とに温度差がほとんど生じないため、空間SP内の雰囲気には対流が生じにくい。したがって、組成の異なるガスが基板Wの被処理面OSに至ることがほとんどない。なお、基板Wの被処理面OSと板状部材40との間隔は3〜20mm程度が好ましく、5〜6mm程度が理想的な範囲となっている。
【0024】
ところで、本実施の形態の板状部材40は、光吸収性および熱伝導性がよく、化学的に安定した材料であるSiC製であり、特に半導体製造の分野でSi基板の製造等に対して適したものとなっている。板状部材40はこのような特性を有するため、基板Wの加熱処理中、板状部材40も加熱され、それにより、ガス導入口60から導入される亜酸化窒素ガスはチャンバ10の上流側USから基板Wに至るまでの間に板状部材40により加熱されて、その分解が進行し、基板Wに至る頃には基板Wの温度における化学的に平衡な状態に近い組成比のものとされる。そのため、基板W上においては、亜酸化窒素ガスの組成の変化が少なくなる。
【0025】
また、上記のように板状部材40は基板Wと近接してサセプタ35により支持されるので、ガスの粘性により基板Wと板状部材40との間の空間SP内におけるガス流GS1は緩やかなものとなる。そのため、空間SP内のガス流GS1に含まれるガスはその組成がほぼ均一なものとなっている。
【0026】
また、板状部材40は上記のように平面視でチャンバ10内全面をほぼ覆うものとなっているため、基板W周縁での乱流の発生を抑えることができ、また、板状部材40は前述のように熱伝導性が高いため、基板Wに対向した面内において均一な温度分布となる。そのため、基板Wとの間の空間SP内の雰囲気(亜酸化窒素ガス)を均一に加熱することができ、空間SP内の雰囲気の熱膨張によりその空間SP内のガス圧がその外部の空間のガス圧に対して高くなり、空間SP内への雰囲気の巻き込みを生じにくい。そのため空間SP内のガス流GS1を一層均一にすることができる。
【0027】
さらに、前述のように基板Wとチャンバ10内壁との間には温度差が生じ易く、その温度差は基板Wとチャンバ10内壁との間の亜酸化窒素ガスに対流を生じさせ易い。すなわち、水平方向のガス流GS,GS1に対して垂直な方向のガス流GS2を生じ易い。したがって、このガス流GS2に含まれるガスの組成はガス流GS1に含まれるガスの組成とは異なっているが、ガス流GS2は板状部材40により阻まれ、基板Wの被処理面OSに至ることがほとんどない。なお、この実施の形態の装置では、板状部材40が基板Wと近接しており、平衡状態では両者はほぼ等しい温度であると考えられるため、空間SP内においてはガスの対流はほとんど生じないものと考えられる。
【0028】
また、上述のように板状部材40は支持ピン36に支持された基板Wに近接しているので、基板Wの周縁から放熱された場合に、板状部材40のその部分に近い部分からの熱輻射により基板Wの周縁部に熱を補うことで、基板Wの周縁の温度低下を防止する「熱補償手段」としての機能をも有している。
【0029】
以上により、基板Wに対して均一な基板処理を行うことができる。図4は、この実施の形態による基板処理の均一性を説明する図であり、図4(a)および図4(b)はそれぞれ従来装置および実施の形態の装置により基板の被処理面に形成された膜厚分布を示している。図中には基板の被処理面を表わすX−Y平面と、基板の被処理面に形成された膜厚を示すZ軸とからなるX−Y−Z座標が定義されている。図4(a)と図4(b)を比較すると明らかなように、この実施の形態の装置を用いることにより膜厚の均一性すなわち、基板処理の均一性の著しい向上が認められる。
【0030】
処理の説明に戻る。基板Wの加熱処理が終了すると、移動フランジ30が図1のX軸正方向に移動し、基板Wがチャンバ10および炉口ブロック50の外側に出される。そして、基板搬送ロボットがサセプタ35から処理済み基板Wを取り出すことによって、一連の加熱処理が終了する。
【0031】
また、本実施の形態の基板熱処理装置においては、サセプタ35が板状部材40を載置し、基板Wを支持した状態でチャンバ10への進入および退出を行う。従って、次に未処理の基板Wをサセプタ35にて受け取る際に、サセプタ35及び板状部材40が常にチャンバ10内にある場合に比較して、サセプタ35および板状部材40の温度がある程度低下しており、基板Wに急激な温度変化を与えるのを防止することができる。
【0032】
以上説明したように、この実施の形態の基板熱処理装置によれば、サセプタ35に支持された基板Wの被処理面OSに対向するとともに、当該被処理面OSに近接する板状部材40を備えるため、基板Wと板状部材40との間に温度差がほとんど生じないので、基板Wと板状部材40との間の空間SP内の雰囲気に対流が生じにくく、また、空間SP以外の雰囲気も基板Wの被処理面OSに直接至ることも少ないため、組成の異なる亜酸化窒素ガス(一般に熱分解性ガス。以下同様)が基板Wの被処理面OSに至ることが少ないので、均一な基板処理を行うことができる。また、基板Wと板状部材40との間における基板Wの被処理面OSと平行な熱分解性ガスの流れを緩やかにできるので、ガス流GS1中の亜酸化窒素ガスの組成をほぼ一定にすることができるため、より均一な基板処理を行うことができる。さらに、従来装置に比して板状部材40を備えるだけの簡単な機構の変更のみであるので、基板の回転機構等の大がかりな機構の変更が不要となり、低コストで均一な処理を実現できる。
【0033】
また、板状部材40がサセプタ35にほぼ水平に支持された基板Wを平面視で覆うものであるため、基板Wの被処理面OS全体に対して均一なガス流GS1を形成することができ、基板W全面において均一な基板処理を行うことができる。
【0034】
また、板状部材40が平面視でチャンバ10内全体をほぼ覆うため、チャンバ10全体におけるガス流GSを整流し、とりわけ基板Wの周縁におけるガス流の巻き込み等の乱れを抑えて、より均一な基板処理を行うことができる。また、ガス流GSが基板Wに対して上流側USにおいて板状部材40の近傍を通過する間に亜酸化窒素ガス(一般に熱分解性ガス)の化学的な分解が進行し、基板Wに達する際にはほぼ化学的に平衡状態に達するので、基板回転手段やガス供給経路等の大掛かりな機構を必要としない簡単な装置構成で、基板位置を流れる間の亜酸化窒素ガスの分解の度合いの変化を抑えて均一な処理を行うことができる。
【0035】
また、このような板状部材40がサセプタ35に支持された基板Wと近接した位置に支持されるため、基板Wの周縁からの放熱を補うことができ、基板Wの温度を面内均一に保ってより均一な基板処理を行うことができる。また、板状部材40が、光吸収性および熱伝導性のよい材料で形成されているので、基板Wとともに温度上昇することにより、基板Wの上流側USにおける亜酸化窒素ガスの化学的な分解の進行をその時点での基板Wの温度における平衡状態近くにまで進行させることができ、基板W近傍を通過中のガスの組成変化を少なくして、より均一な基板処理を行うことができる。
【0036】
さらに、板状部材40をサセプタ35に取付け、基板Wを支持したサセプタ35とともにチャンバ10に対して出し入れするため、板状部材をチャンバ内に常設する場合のように板状部材が常に高温であることがないので、基板Wの搬入時にも基板Wとの温度差が少なく、基板Wの処理品質に悪影響を及ぼすことが少ない。
【0037】
<3.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記の例に限定されるものではない。
【0038】
例えば、上記実施の形態においては、基板Wの被処理面OSを下方に向けて、それに対向するように基板Wの下方において近接するように板状部材40を設けるものとしたが、基板Wの被処理面OSを上方に向けて、板状部材を基板Wの上方において近接して設けるものとしてもよい。
【0039】
また、上記実施の形態では板状部材40をチャンバ10の内部断面を覆い尽くすものとしたが、この変形例の板状部材を説明する図5に示すように、板状部材41のように基板Wとほぼ一致する程度の大きさのものとする等、その他の大きさのものとしてもよく、さらには板状部材の外形は上記実施の形態のような長方形や、図5のような円形以外にも多角形等その他の形状としてもよい。
【0040】
また、上記実施の形態では板状部材40をサセプタ35に取付け、基板Wとともにチャンバ10に対して出し入れするものとしたが、板状部材および基板の支持手段をチャンバ内に常設するものとして、基板のみを出し入れするものとしてもよい。
【0041】
また、上記実施の形態ではサセプタ35に支持ピン36を設けて、それにより基板Wを支持したが、板状部材に支持ピンを直接取り付けて、それにより基板を支持するものとしてもよい。
【0042】
また、上記実施の形態では熱処理に使用する熱分解性ガスを亜酸化窒素ガスとしたが、熱分解性のガスであれば塩化水素ガス等その他のガスを用いてもよい。
【0043】
さらに、上記実施の形態では板状部材40を光吸収性、熱伝導性の良好な材料であるSiC製としたが、光吸収性、熱伝導性の良好な材料であればSi,ポリシリコン等その他の材質のものとしてもよい。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないし請求項の発明によれば、支持手段に支持された基板の被処理面に対向するとともに、当該被処理面に近接する板状部材を備えるため、基板と板状部材との間に温度差がほとんど生じないので、基板と板状部材の間の雰囲気に対流が生じにくく、また、基板と板状部材との間以外の雰囲気が基板の被処理面に至ることも少ないため、組成の異なる熱分解性ガスが基板の被処理面に至ることが少ないので、均一な基板処理を行うことができる。また、基板と板状部材との間における基板の被処理面と平行な熱分解性ガスの流れを緩やかにできるので、ガス流中の熱分解性ガスの組成をほぼ一定にすることができるため、より均一な基板処理を行うことができる。さらに、板状部材を備えるだけの簡単な機構の変更でよいので、基板の回転機構等の大がかりな機構の変更が不要となり、低コストで均一な処理を実現できる。
【0045】
また、とくに請求項2の発明によれば、板状部材が支持手段にほぼ水平に支持された基板を平面視でほぼ覆うものであるため、基板の被処理面全体に対して均一なガス流を形成することができ、基板全面において均一な基板処理を行うことができる。
【0046】
また、とくに請求項3の発明によれば、板状部材が平面視で処理室内全体をほぼ覆うため、処理室全体におけるガス流を整流し、とりわけ基板の周縁におけるガス流の巻き込み等の乱れを抑えてより均一な基板処理を行うことができる。
【0047】
さらに、とくに請求項4の発明によれば、加熱手段が光照射により加熱するものであり、板状部材が光吸収性材料により形成されているため、基板の被処理面を加熱手段からの直接の光によってではなく、その光によって加熱された板状部材による2次輻射によって基板を加熱するため、基板の被処理面の加熱を緩やかに行うことができるので、より均一な基板処理を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る基板熱処理装置を示す部分縦断面図である。
【図2】サセプタに板状部材および基板が支持された状態を示す水平断面図である。
【図3】サセプタに板状部材および基板が支持された状態を示す側面図である。
【図4】この実施の形態による基板処理の均一性を説明する図である。
【図5】変形例の板状部材を説明する図である。
【図6】従来より用いられていた基板熱処理装置を示す側面図である。
【符号の説明】
10 チャンバ(処理室)
20 ランプ(加熱手段)
35 サセプタ(支持手段)
40 板状部材
60 ガス導入口
70 ガス排気口(60と併せてガス流形成手段)
W 基板

Claims (6)

  1. 基板に熱処理を施す基板熱処理装置であって、
    (a) 基板を収容する処理室と、
    (b) 前記基板を加熱する加熱手段と、
    (c) 前記処理室内にて前記基板を支持する支持手段と、
    (d) ガス導入口から前記処理室内に導入した熱分解性ガスを排気口から排気することにより前記支持手段に支持された前記基板とほぼ平行な前記熱分解性ガスのガス流を形成するガス流形成手段と、
    (e) 前記支持手段に支持された前記基板の被処理面に対向するとともに、当該被処理面との間隔が3mm〜20mmに近接するように前記支持手段に載置された板状部材と、
    を備えることを特徴とする基板熱処理装置。
  2. 請求項1に記載の基板熱処理装置であって、
    前記支持手段が前記基板をほぼ水平に支持するものであり、
    前記板状部材が前記支持手段に支持された前記基板を平面視でほぼ覆うものであることを特徴とする基板熱処理装置。
  3. 請求項1に記載の基板熱処理装置であって、
    前記支持手段が前記基板をほぼ水平に支持するものであり、
    前記板状部材が平面視で前記処理室内全体をほぼ覆うものであることを特徴とする基板熱処理装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の基板熱処理装置であって、
    前記加熱手段が光照射により加熱するものであり、
    前記板状部材が光吸収性材料により形成されていることを特徴とする基板熱処理装置。
  5. 請求項4に記載の基板熱処理装置であって、
    前記板状部材がSiCにより形成されていることを特徴とする基板熱処理装置。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の基板熱処理装置であって、
    前記熱分解性ガスが亜酸化窒素ガスであることを特徴とする基板熱処理装置。
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