JP3907495B2 - ロール拡縮装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、分割ロールを用いた成形ロールスタンドの改良に係り、分割ロールの幅方向の間隔を可変にしたロール拡縮装置において、分割ロール保持手段が有する支持力の作用点を明確にしかつ所要領域内に位置するように構成することで、ロール成形装置としての剛性を向上させ、分割ロールを用いた成形性を大きく向上させることが可能なロール拡縮装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属素板から円管、異型管または各種断面形状を持つ長尺材に成形するには、ロール成形法が広く採用されている。この場合は、複数のロール成形スタンドをタンデムに配置し、金属素板を逐次に最終製品の断面形状に成形していく。
【0003】
各ロール成形スタンドでは、通常、上下一対の成形ロールで素板を押圧し所定の中間形状に成形する。このような成形スタンドでは、製品形状・寸法が変わると、基本的に成形ロールも交換しなければならない。
【0004】
その理由の一つは、一体型の成形ロールの幅(ロール軸方向、金属素板幅方向)が固定されており、異なる素板幅または中間形状の幅に対応できないことにある。そのため、一体型ロールに換えて幅方向の間隔が自由に変えられる分割ロールを用いることが、成形ロールを兼用するための必須条件とされている。
【0005】
分割ロールを用いる際に、分割ロールを幅方向の所要位置に移動させる機構、いわゆるロール拡縮装置が必要である。かかるロール拡縮装置には、次の二つの基本要素が必要である。1)ロールの移動軌跡を規定する機構(ガイド)、2)ロールを位置決めする機構。
【0006】
図1には従来の典型的な拡縮装置を示す。各分割ロール7a,7b,8a,8bは基台1に立設したスタンド2,2に水平に軸支された上下ロール軸4,5に嵌合い、このロール軸4,5をガイドとして水平移動可能にする。同時に各分割ロール7a,7b,8a,8bの軸支は、前記スタンド2,2間にチョック3を介して上下動可能に水平配置されるスクリュージャッキ6に設けられる軸受箱9により行われ、その幅方向の位置は軸受箱6に先端が固定されたスクリュージャッキ6の伸縮により決まる。
【0007】
ロールガイドには、前記ロール軸4,5に換えてあり溝やリニアガイドなど公知の他機構を用いる構成があり、また、スクリュージャッキに換えて軸受箱に螺合する送りねじ軸などを用いる構成などもある(例えば、実公平4−3687号参照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述の分割ロールを用いる成形ロールスタンドの構成は、ロール拡縮装置が必要なため、一体型ロールの構成に比べて、機械的機構が複雑となり、必要な剛性も得難くなる。
【0009】
例えば、スタンド間にロール拡縮装置を組み込むスペースを確保するため、スタンドのスパン(左右のスタンド間距離)が長くなり、ロール軸を長くせざるを得ない。通常、ロール軸の撓みはその長さの3乗に比例するため、剛性面では極めて不利である。
【0010】
一方、分割ロールに掛かる荷重状態も一体型ロールの場合と異なる。すなわち図2に例示するように、一体型成形ロールの場合は、成形ロール7,8表面の各部位における成形反力の幅方向の成分が相殺されて、特に被成形材10の断面形状が対称である場合は、その累積がほぼゼロとなり、垂直方向の成形反力Fvが想定できる。
【0011】
そのため、成形ロールスタンドの機械設計を行う際には、垂直方向の剛性(縦剛性)のみ考えればよい。また、撓みも主に垂直方向に発生するため、ロールの圧下だけでロールギャップを設定した値に戻すことができる。
【0012】
ところが、分割ロールの場合は、図3に示すように、被成形材10の断面形状が対称であっても、それぞれの分割ロール7a,7b,8a,8bから見て、垂直方向の成形反力Fvのみならず、幅方向に大きな荷重(幅方向の成形反力Fh)が発生することが多い。
【0013】
上記の成形ロールスタンドの機械設計を行う場合は、縦剛性のみならず、幅方向の横剛性も考慮する必要がある。横剛性が弱い場合は、成形反力を直接受ける分割ロール7a,7b,8a,8b先端部が幅方向に大きく逃げ、また、ロール位置の補正も難しくなる。
【0014】
以上に詳述のごとく、成形ロールスタンドにロール拡縮装置を組み込むことから前記機械剛性上の弱点を招来し、分割ロールを用いたロール成形は、その正確なロール位置設定が困難となり、被成形材10の断面形状や長手方向の成形結果に悪影響を与えることが多くなる。
【0015】
この発明は、上述の成形ロールスタンドにおける機械剛性上の弱点を解消しようとするものであり、ロール拡縮装置を有する成形ロールスタンドの機械剛性を大幅に改善向上でき、分割ロールの正確なロール位置設定を実現して、成形性よく目的の断面形状を有する製品が得られるよう、ロール拡縮装置の新規な構成を提案することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
発明者らは、ロール拡縮装置を組み込んだ成形ロールスタンドの機械剛性の向上を目的に、ロール拡縮装置における幅方向のロール位置を維持するための最適な構成について種々検討した結果、通常、この幅方向のロール位置を維持するため支持力の作用点と幅方向の成形反力の作用点が異なるため、分割ロール体に撓み変位を与える回転モーメントが発生して分割ロールのガイド機構が変形することで、成形反力を直接受ける分割ロール先端部が支持力の作用点を支点として回転し、垂直方向だけではなく幅方向にも逃げが生じることに着目した。
【0017】
発明者らは、上記の回転モーメントを低減するため、幅方向のロール位置を維持するための支持力と幅方向の成形反力の作用点との距離Lを小さくすることを目的に種々検討した結果、当該、支持力の作用点をロール軸から成形反力の作用点側の領域に設定することで、回転モーメントや分割ロール先端部の変位量を最小に抑えることが可能であることを知見し、この発明を完成した。
【0018】
すなわちこの発明は、成形ロールスタンドに設けられ、幅方向に分割された成形ロールを軸支してその幅方向の間隔を可変に保持しかつ昇降可能にした分割ロール保持手段を有するロール拡縮装置であり、該分割ロール保持手段が有する支持力の作用点を、成形ロールのロール軸心と成形反力の作用点との間の領域に位置するよう設定したことを特徴とするロール拡縮装置である。
【0019】
また、この発明は、上記構成のロール拡縮装置において、
1)分割ロール保持手段が有する支持力の作用点が、複数の前記作用点の幾何学的中心点である構成、
2)分割ロールを挟み対向配置される成形ロールスタンドに各々設けられて分割ロール保持手段を昇降可能にする昇降支持部同士を接続してクロスビームを形成している構成、
3)分割ロールを挟み対向配置される成形ロールスタンドに設けられた昇降支持部をビームにて接続し、かつ分割ロールの軸支部を前記ビームに接続して垂直方向に支持した構成、
4)分割ロール保持手段が、分割ロールの軸受部と接続されるスクリュージャッキである構成、を併せて提案する。
【0020】
【発明の実施の形態】
この発明によるロール拡縮装置の構成について、以下に詳述する。ロール拡縮装置全体の剛性を向上するために、まず横剛性を高める必要がある。分割ロールの位置決め機構、分割ロールを所定の幅方向の位置に移動させるだけではなく、成形時に各分割ロールを所定の位置にしっかり維持するための支持力も与えなければならない。
【0021】
しかし通常、この支持力の作用点と幅方向の成形反力の作用点が異なるため、分割ロール体に撓み変位を与える回転モーメントが発生する。この回転モーメントは分割ロールのガイド機構にかかり、そこに生じた変形で成形反力を直接受ける分割ロール先端部は、支持力の作用点を支点として回転し、垂直方向だけではなく幅方向にも逃げが生じる。
【0022】
もちろん、当該ガイド機構を強くすることによって、分割ロール先端部の回転を抑止することができる。例えば、図1のロール拡縮装置の場合は、ロール軸4,5を太くし、また分割ロール7a,7b,8a,8bとロール軸4,5との嵌め合い長さを長くすれば、ガィド機構の剛性が向上する。しかし、成形ロールスタンドに許容されるスペースや設備コストなどの制限でこのような対策には限界がある。
【0023】
分割ロールのガイド機構の剛性以外に、分割ロール先端部の回転量を左右するもう二つの要因がある。図3においてまず、幅方向の成形反力が一定の場合は、回転モーメントの大きさは幅方向の成形反力の作用点と支持力の作用点との距離(アーム)Lに比例し、Lが小さいほどモーメントが小さくなり、ガイド機構の変形も小さくなる。
【0024】
次に、分割ロールや軸受箱などの内部変形を除けば、同じ回転角度であっても、分割ロール先端部の変位量は、回転の支点、すなわち支持力の作用点の位置によって変化する。つまり、支点の位置によって、ガイド機構の変形が縮小または拡大されて各分割ロール先端部の変位量として現われる。このことを考える上においても、幅方向の成形反力の作用点と支持力の作用点との距離Lをなるべく小さくする必要がある。
【0025】
ところが、実際の機械設計においては、スクリュージャッキなど支持力を提供する分割ロール保持手段を成形反力の作用点から離れた領域に取付けるのが、分割ロール近傍よりスペース的に有利である。
【0026】
例えば、図4に模式的に示すように、ロール軸5を中心として成形反力の作用点(C)と正反対の領域Aは、通常、スペースの制限が少なく、支持力を提供する部品が最も取り付け易い場所とされてきた。図1に示したロール成形スタンドの上下ロール軸4,5の外側、すなわち上方と下方側にロール拡縮装置を設ける構成例は正にその一例である。しかし、既述のように、剛性の角度から見れば、この領域は適切とは言い難い。
【0027】
ここで、支持力と幅方向の成形反力が同じ直線上にあれば、L=0で上述の回転モーメントが発生しないが、成形反力の作用点がロールギャップ内にあるため、その位置にスクリュージャッキなどを取り付けるのはほぼ不可能である。また、Lの極限値も具体的な装置によって異なり、一意的に定めることができない。
【0028】
そこで、支持力の作用点をロール軸から成形反力の作用点側寄りの領域、図4の領域B内に設置することにより、上述の回転モーメントや分割ロール先端部の変位量を最小に抑えることが可能となる。
【0029】
また、支持手段であるスクリュージャッキの先端などを支持力の作用点として狙った位置に直接取り付けるのは、スペース的に難しく、あるいはコンパクトな設計ができない場合もある。この問題点を解消するために、例えば、その目標位置のまわりに複数の支持手段を取付け、それぞれの支持力の合力の作用点を目標位置に合わせれば、その位置に当該支持手段を直接取付けると同じ効果が得られる。
【0030】
厳密には、各支持力の大きさは均等ではなく、それぞれの作用点の幾何学中心が合力の作用点と異なる。但し、各方向の曲げモーメントは主に分割ロールガイド機構により受けるため、各支持力の大きさは概ね均等であり、複数の作用点の幾何学中心を合力の作用点と見なしても実用上問題ないといえる。
【0031】
横剛性に関してもう一つの重要な要素は、分割ロールの支持力の反力を受ける機構の剛性である。この剛性が不十分な場合は、成形反力を受ける際に支持力の作用点が幅方向に動いてしまい、全体の横剛性を弱める。
【0032】
一般に、図1に示すように、スクリュージャッキ6の両端部がスタンド2,2の中で垂直方向に上下スライドするチョック3,3に固定されるため、支持力の反力は最終的にスタンド2にかかる。ところが、縦長のスタンドにとっては、横方向の荷重に対して充分な剛性を持つことは必ずしも容易ではない。
【0033】
そこで、左右のチョック3,3を板で繋ぎ一体型のクロスビームを形成し、支持力の反力をなるべくクロスビームの中で内部応力として吸収し、スタンド2,2に大きな負荷をかけないようにする。特に、被成形材の断面形状が対称で左右の成形反力がほぼ同じ場合は、支持力の反力がクロスビームの中でバランスをとり、スタンドにはほとんど負担がかからないことになる。
【0034】
さらに、既に述べたように、ロール拡縮装置を組み込むことで成形ロールスタンドのスパンが長くなり、通常のように、垂直方向の成形反力を分割ロール軸のみで受けると、従来と同じような縦剛性を得ようとすれば、かなり太い軸径となり、それに伴って設備全体も大きくなりコストアップとなる。
【0035】
ここで、前述のクロスビームを利用して縦剛性を増強することが可能である。具体的には、実施例に示すごとく、分割ロールを回転自由に把持する軸受箱の一部表面を垂直方向にクロスビームに密着させ、垂直方向の成形反力の一部をクロスビームで受けるようにする。
【0036】
この際、実質上のスパンが短縮され、ロール軸の撓みはクロスビームの剛性に制限される。ロール軸に比べて、クロスビームの設計自由度が大きく、必要な剛性を得易い。なお、厳密には、被成形材の長手方向の剛性も縦剛性の一部であるが、通常、長手方向の成形反力は垂直方向の成形反力よりもー桁小さいので、ロール軸のみで受けてもほとんど問題ない。仮に問題がある場合は、この方向においてもクロスビームで軸受箱をバックアップすることができる。
【0037】
分割ロールを移動させる時の摩擦抵抗を減らすために、成形反力を受けていない状態では軸受箱とクロスビームの間に微小な隙間を与え、ある大きさ以上の成形反力を受けてから両者を接触させる方法も採用することができる。
【0038】
この発明において、分割ロール保持手段としては、上述あるいは実施例に示す軸受箱と接続したスクリュージャッキの構成の他、あり溝やリニアガイドなど、公知のいずれの機械機構を用いることも可能であり、採用した機械機構に応じて公知の各種ビーム類を採用して上述と同様機能を有するクロスビームを形成することが可能である。
【0039】
【実施例】
実施例1
図5と図6に示すロール成形スタンドは、被成形材を挟み該幅方向(以下左右という)に対向する左右一対のスタンド2,2からなり、それぞれ被成形材長手方向(以下前後という)に立設する前後2本のスタンド部材間に軸支部たるチョック3を上下に配置してあり、各チョック3に上下ロール軸4,5が水平配置され、各分割ロール7a,7b,8a,8bが当該ロール軸4,5に嵌合いされている。
【0040】
この発明によるロール拡縮装置は、スクリュージャッキ6を上下ロール軸4,5の間に配置する構成からなり、上ロール軸5の下方と下ロール軸4の上方にそれぞれ平行に各チョック3により軸支配置されている。また、前記左右一対のスタンド2,2の上下の各チョック3を、それぞれ前後2枚の板状ビーム11a,11b、12a,12bで接続し一体化してクロスビームを形成してある。
【0041】
さらに、この前後2枚の板状ビーム11a,11b、12a,12bの前後間に軸受箱13を配置接続して上下ロール軸4,5の各分割ロール7a,7b,8a,8bを軸支する構成からなる。そして前記の各スクリュージャッキ6はそれぞれ軸受箱13と接続され、各分割ロール7a,7b,8a,8bの左右方向の位置決めを行うことができる。すなわち、前記クロスビーム内に軸受箱13を接続配置することで、軸受箱13の垂直方向のバックアップをクロスビームが担っていることになる。
【0042】
以上の構成からなるロール拡縮装置は、基本構成要素たるスクリュージャッキは図1のものと同じであるが、スクリュージャッキの先端が、成形反力の作用点(C)にスペース的に許される限り近い位置(モーメントアームLが最も小さい位置)に取付けられている。
【0043】
かかる構成によって、回転モーメントの大きさは概略的に従来構成に比較して数分の一となる。また、例えば上ロール軸5において、左右のチョック3,3をそれぞれ前後2枚の鋼製の板状ビーム12a,12bで繋いで一体型のクロスビームを形成し、幅方向の反力をこのクロスビームの中で吸収し、スタンドにかかる負荷をなるべく軽減している。さらに、分割ロール8a,8bを回転自在に把持する軸受箱13,13を垂直方向に支持して高い縦剛性を図っている。もちろん下ロール軸4側も同様に構成されて相互に高い剛性を確保するのに寄与している。
【0044】
図1に示す従来の成形ロールスタンド並びにロール拡縮装置の構成において、8〜10インチクラスのミルで、Fv35000kg、Fh15000kgの条件下では、垂直方向のロール軸の撓みは1.735mm、成形ロールの水平方向の逃げは2.2mmであった。これに対して上記従来と同一構造の成形ロールスタンドを上述した図5のロール拡縮装置の構成となした場合は、同じ荷重条件で、ロール軸の撓みは0.49mm、水平方向のロールの逃げは0.7mmであり、従来の1/3以下に減少したことを確認した。
【0045】
実施例2
実施例1の例は、従来の成形ロールスタンドと同一の形状寸法の所要スペース内に、この発明によるロール拡縮装置を組み込んだ構成である。これに対して、スペース的な制約による場合やあるいはよりコンパクトな構造とするための構成について説明する。
【0046】
すなわち、実施例1の構成のような位置にスクリュージャッキの先端を直接取付けることが困難な場合は、図7に示すように、2本のスクリュージャッキ14a,14bを用いて上ロール軸5の前後に配置し、その取付位置の幾何学中心(D)をなるべく成形反力の作用点に近づくようにする。かかる構成を採用することで、軸受箱13と被成形材との干渉を避け易い上、ロール軸5径を小さくして構造全体を小型化することが可能となる。
【0047】
成形ロールスタンドにおける長いロール軸による剛性の低下を防止する構成とする場合は、図8に示すように、板状ビーム11a,11bと軸受箱13との間でガイド機構を形成し、ロール軸の負荷を駆動トルクの伝達に限定する構成とする。この場合は、ロール軸5径を従来より大幅に縮小し、ロール軸5まわりの部品、すなわち成形ロールや軸受箱、ひいては構造全体をよりコンパクトにすることが可能である。なお、成形ロールを非駆動の構成とする場合は、ロール軸を完全に無くすことができる。
【0048】
【発明の効果】
この発明は、ロール拡縮装置を組み込んだ成形ロールスタンドの機械剛性を向上させるため、幅方向のロール位置を維持するための支持力と幅方向の成形反力の作用点との距離Lを小さくできる構成、すなわち支持力の作用点をロール軸から成形反力の作用点側の領域に設定する構成を採用し、分割ロールの正確なロール位置設定を実現して、成形性よく目的の断面形状を有するロール成形製品を得ることができる。
【0049】
この発明によると、各分割ロールの幅方向の位置を維持するための分割ロール保持手段が有する支持力の作用点を、成形ロールのロール軸心と成形反力の作用点との間の領域に位置するよう設定することで、実施例に示す如く、従来と同様の寸法形状でのスタンドであれば、その剛性を数倍に向上させることが可能であり、また、向上する剛性をスタンド全体の小型化に振り向けることも可能であり、いずれも分割ロールの正確なロール位置の設定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の成形ロールスタンドとロール拡縮装置の構成を示す、被成形素材の長手方向から見た要部縦断説明図である。
【図2】一体型成形ロールを用いた場合の成形ロールにかかる荷重状態を示す被成形素材の長手方向から見た要部縦断説明図である。
【図3】分割ロールを用いた場合の成形ロールにかかる荷重状態を示す被成形素材の長手方向から見た要部縦断説明図である。
【図4】ロール拡縮装置の支持力、作用点を示す成形ロールとそのロール軸の説明図である。
【図5】従来の成形ロールスタンドにこの発明によるロール拡縮装置を組み込んだ構成を示す、被成形素材の長手方向から見た要部縦断説明図である。
【図6】Aは図5における成形ロールスタンドの上面説明図、Bは図5のロール拡縮装置の支持力、作用点を示す成形ロールとそのロール軸の説明図である。
【図7】この発明による他の構成のロール拡縮装置の支持力、作用点を示す成形ロールとそのロール軸の説明図である。
【図8】この発明による他の構成のロール拡縮装置の支持力、作用点を示す成形ロールとそのロール軸の説明図である。
【符号の説明】
1 基台
2 スタンド
3 チョック
4,5 ロール軸
6 スクリュージャッキ
7,8 成形ロール
7a,7b,8a,8b 分割ロール
9,13 軸受箱
10 被成形材
11a,11b,12a,12b 板状ビーム
Claims (5)
- 成形ロールスタンドに設けられ、幅方向に分割された成形ロールを軸支してその幅方向の間隔を可変に保持しかつ昇降可能にした分割ロール保持手段を有するロール拡縮装置であり、該分割ロール保持手段が有する支持力の作用点を、成形ロールのロール軸心と成形反力の作用点との間の領域に位置するよう設定したロール拡縮装置。
- 分割ロール保持手段が有する支持力の作用点が、複数の前記作用点の幾何学的中心点である請求項1に記載のロール拡縮装置。
- 分割ロールを挟み対向配置される成形ロールスタンドに各々設けられて分割ロール保持手段を昇降可能にする昇降支持部同士を接続してクロスビームを形成している請求項1に記載のロール拡縮装置。
- 分割ロールを挟み対向配置される成形ロールスタンドに設けられた昇降支持部をビームにて接続し、かつ分割ロールの軸支部を前記ビームに接続して垂直方向に支持した請求項3に記載のロール拡縮装置。
- 分割ロール保持手段が、分割ロールの軸受部と接続されるスクリュージャッキである請求項4に記載のロール拡縮装置。
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