JP3906932B2 - 連包商品の製造システム - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は連包商品、即ち複数の小袋部が連続的に設けられた包装袋の各小袋部に種類の異なる物品がそれぞれ封入されてなる商品の製造システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばキャンディーやチョコレート等の商品については、複数種類のものを混合して所定重量に計量し、これを1つの包装袋に包装して販売することが行われており、このような混合商品を製造するものとして、例えば特開昭58−139027号公報や特開昭60−194320号公報に開示されたものがある。
【0003】
また、この種の混合商品とは別に、例えばオツマミのような商品については連包商品として製造、販売することがある。これは、例えば図9に示すように、複数(図例では4つ)の小袋部A1〜A4が連続的に設けられた包装袋Aを用い、この包装袋Aの各小袋部A1〜A4に種類の異なる物品B1〜B4をそれぞれ封入したものであり、従来、図10に示すようなシステムを用いて製造されていた。
【0004】
つまり、バケットコンベアCによる物品の搬送経路に沿って物品の種類と同数の計量機D1〜D4を配置し、各計量機D1〜D4により物品B1〜B4をそれぞれ所定重量づつに計量して、上記バケットコンベアCの各バケットC1〜C4にそれぞれ投入する。そして、これらのバケットC1〜C4を包装機Eの上方で反転させることにより、内部の物品B1〜B4を順次包装機Eに供給すると共に、該包装機Eによりこれらの物品B1〜B4を包装袋Aの各小袋部A1〜A4に順次封入し、これにより、図9に示すような連包商品を製造するのである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような連包商品の製造システムによれば、バケットコンベアCの各バケットC1〜C4にそれぞれ投入された複数種類の物品B1〜B4が、先行するバケット内のものから順次包装袋Aの各小袋部A1〜A4に封入されていくから、該包装袋Aの各小袋部A1〜A4への物品B1〜B4の封入順序が、これらの物品B1〜B4が投入されたバケットC1〜C4の順序によって決定されることになる。
【0006】
そのため、例えば物品B1〜B4を包装袋Aの各小袋部A1〜A4に任意の順序で封入したり、或は物品B1,B2を組合せて同一の小袋部A1に収容し、物品B3,B4を組合せて次の小袋部A2に収容するといったことができず、また、これを行おうとすれば、各計量機D1〜D4から各バケットC1〜C4への物品投入タイミングをこれらの計量機D1〜D4の配置やバケットC1〜C4の移動速度等の関係で複雑に制御しなければならない等、包装袋の各小袋部への物品の封入の仕方の自由度が制限されるのである。
【0007】
さらに、従来の連包商品の製造システムの場合、図10に示すように、少なくとも物品の種類と同数の計量機D1〜D4を、バケットコンベアCの下部の物品投入部に一列に設置することになるので、特に物品の種類が多い場合に、上記物品投入部が長くなり、ひいてはバケットコンベアCないし当該製造システム全体が大型化することになるのである。
【0008】
そこで、本発明は、上記のような連包商品の製造システムとして、全体がコンパクトに構成され、しかも、包装袋に連包される各物品の連包状態を自由に設定、変更できるシステムを実現することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明に係る連包商品の製造システムは、次のように構成したことを特徴とする。
【0010】
まず、本願の請求項1の発明(以下、第1発明という)に係るシステムは、複数の小袋部が連続的に設けられた包装袋の各小袋部に種類の異なる物品をそれぞれ封入してなる連包商品の製造システムにおいて、少なくとも物品の種類数と同数台の計量機と、これらの計量機で共用され、各計量機でそれぞれ所定重量に計量された物品が順次投入される共通シュートと、該共通シュートの下方に配置され、該共通シュートから排出される物品を一時的に貯溜する共通タイミングホッパと、該共通タイミングホッパから供給される物品を上記包装袋の各小袋部に順次収容して包装する包装機と、上記種類の異なる物品の排出順序を任意に設定可能な操作部と、上記包装袋における連続する各小袋部に種類の異なる物品が該操作部で設定された排出順序で封入されるように、上記各計量機から共通シュートへの物品の排出タイミングを制御する排出制御手段とを有し、上記計量機のうちの少なくとも1台は、物品を複数の計量ホッパに分散供給し、これらの計量ホッパで得られた重量値についての組合せ演算を行って所定重量に計量する組合せ計量機であると共に、他の計量機の少なくとも1台は、計量した物品を上記共通シュートに投入する状態と、上記組合せ計量機の所定の計量ホッパに投入する状態との切り換えが可能とされていることを特徴とする。
【0011】
また、請求項2の発明(以下、第2発明という)に係るシステムは、上記第1発明のシステムにおいて、共通タイミングホッパは、計量機で計量ミスが生じた場合には物品を包装機外に排出するように構成されており、かつ、計量ミスが生じた場合に当該計量機に同一物品についての計量動作を改めて行わせる再計量手段が備えられていることを特徴とする。
【0013】
【作用】
上記の構成によれば、第1発明または第2発明のいずれによっても、少なくとも物品の種類数と同数台備えられた計量機から排出される物品が、これらの計量機で共用される共通シュート及び共通タイミングホッパを介して包装機に供給されるから、各計量機の配置等に拘らず、各計量機からの物品の排出順序通りにこれらの物品が包装機に供給され、或は複数の計量機から物品を同時に排出すればこれらの物品が同時に包装機に供給されることになる。
【0014】
したがって、排出制御手段により、各計量機からの物品の排出タイミングを制御するだけで、任意の順序もしくは任意の組合せの混合状態で複数種類の物品が連包されてなる商品が得られることになる。さらに、複数台の計量機のうちの少なくとも1台を計量精度の高い組合せ計量機とし、かつ、組合せ計量機以外の他の計量機の少なくとも1台について、計量した物品を共通シュートに投入する状態と、組合せ計量機の所定の計量ホッパに投入する状態との切り換えが可能とされるので、商品の種類の設定の自由度が一層向上する。
【0015】
また、少なくとも物品の種類数と同数台の計量機が1つの共通シュートに対して物品を排出するから、これらの計量機を共通シュートの周辺に集中的に配置することができ、システム全体がコンパクトに構成されることになる。
【0016】
そして、第2発明によれば、計量機で計量ミスが生じた場合、物品が包装機外に排出され、また同一物品について改めて計量動作が行われることとなる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
【0019】
図1及び図2に示すように、この実施例に係る連包商品の製造システムは、1台の組合せ計量機10と、第1、第2の2台の一般計量機30A,30Bと、包装機50とを主たる構成要素として備えている。
【0020】
上記組合せ計量機10は、円形に配置された複数の計量ホッパ11…11を有し、これらの計量ホッパ11…11に、中央に配置された分散テーブル12上から、その周囲に放射状に配置された供給トラフ13…13及び各計量ホッパ11…11の上方に配置されたプールホッパ14…14を介して物品が分散供給されるようになっている。
【0021】
そして、これらの計量ホッパ11…11に供給された物品の重量値に基づいて組合せ演算が行われて、組合せ加算値が目標重量に最も近くなる最適組合せが選択され、その最適組合せに該当した計量ホッパ11…11のみから、下方に配置された集合シュート15内に物品が排出されることにより、上記目標重量に計量された物品が得られるようになっている。
【0022】
その場合に、この組合せ計量機10においては、円形に配置された複数の計量ホッパ11…11と、これらの計量ホッパ11…11にそれぞれ対応させて備えられたプールホッパ14…14及び供給トラフ13…13とが、半円上をなす2つのグループに分割されていると共に、分散テーブル12上の物品貯留部も仕切り板16によって両グループに対応させて2分割されている。そして、該分散テーブル12上に、両グループに異なる物品をそれぞれ供給するために、グループ毎に物品供給装置17,17及び物品投下シュート18,18が備えられている。
【0023】
つまり、この組合せ計量機10は、それぞれが独自に組合せ計量を行うことができる第1、第2計量部10A,10Bを有し、集合シュート15を共有する実質上、2台の組合せ計量機で構成されているのである。
【0024】
また、上記第1、第2一般計量機30A,30Bは同一の構成で、いずれも、本体31の上部に設けられた物品投入口32から投入された物品を所定重量に計量して、該本体31の下部に設けられた物品排出シュート33から排出するようになっている。
【0025】
そして、この一般計量機30A,30Bの本体31,31は昇降台34,34上にそれぞれ設置されて、図1に実線で示す高位置と鎖線で示す低位置とに移動可能とされ、高位置では、第1一般計量機30Aの物品排出シュート33は、上記組合せ計量機10の第1計量部10Aにおける所定の計量ホッパ11を臨み、第2一般計量機30Bの物品排出シュート33は組合せ計量機10の第2計量部10Bにおけるの所定の計量ホッパ11を臨み、また、低位置では、両一般計量機30A,30Bの物品排出シュート33,33とも、組合せ計量機10の集合シュート15内を臨むようになっている。
【0026】
なお、上記昇降台34,34はそれぞれ台車35,35上に設置され、第1、第2一般計量機30A,30Bが組合せ計量機10に対して近接、後退させ、或は高位置においては物品排出シュート33,33を組合せ計量機10の任意の計量ホッパ11,11に臨ませることができるようになっている。
【0027】
そして、上記組合せ計量機10における集合シュート15の下方には、該集合シュート15から排出される物品を一時的に貯留するタイミングホッパ41が配置されている。
【0028】
このタイミングホッパ41には、正しく計量が行われた場合の正量用ゲート41aと、計量ミスを生じた場合の不量用ゲート41bとが設けられていると共に、これらのゲート41a,41bをそれぞれ開閉するゲート開閉装置42,43が備えられている。そして、正量用ゲート41aが開かれたときには、物品は正量用シュート44を介して包装機50に供給され、不量用ゲート41bが開かれたときには、物品は不量用シュート45を介して包装機50外に排出されるようになっている。
【0029】
また、上記包装機50は、上部に物品投入シュート51を有し、上記タイミングホッパ41から正量用シュート44を介して該投入シュート51に投入された物品を包装袋の各小袋部に順次封入してゆくように構成されている。
【0030】
つまり、図3に示すように、この包装機50内には、包装袋用の帯状シートaをロールから繰り出し、上記物品投入シュート51の周囲で、該シートaの両側部を重ね合わせるように折り畳む左右一対の袋成形部材52,52と、このシートaの重ね合わされた両側部を熱溶着して筒状体bに形成する縦シール部材53と、この筒状体bの所定位置を横方向に熱溶着してシールすることにより、包装袋Aを構成する各小袋部A1,A2…の上部と下部とをそれぞれ封鎖する上下の横シール部材54,55と、これらの横シール部材54,55の間に横方向に配置されて、所定個数の小袋部A1,A2…を形成する毎に筒状体bを横方向に切断することにより包装袋Aを完成させるカット部材56とが備えられている。
【0031】
以上の構成に加えて、このシステムには、図4に示すように、各計量機10,30A,30B及び包装機50の作動を制御する制御ユニット70が備えられている。
【0032】
この制御ユニット70には、複数の物品をどのように連包するか、或は各物品の重量をいくらに設定するか、等の各種事項の設定を行うための操作部71が接続されていると共に、組合せ計量機10の第1、第2計量部10A,10B、第1、第2一般計量機30A,30B,及び包装機50との間で各種の信号を送受信し合うようになっている。また、包装機50には、一つの包装袋Aを構成する小袋部A1,A2…の個数を設定する小袋数設定部57が設けられている。
【0033】
次に、図5及び図6のタイムチャートを用いて、上記制御ユニット70の作動に従い、本実施例の作用を説明する。
【0034】
まず、図5のタイムチャートは、図9に示す前述の4種類の物品B1〜B4を包装袋Aの4つの小袋部A1〜A4に1種類づつ封入してなる最も一般的な連包商品を製造する場合のものであり、この場合、図1に鎖線で示すように、第1、第2一般計量機30A,30Bは下方の位置にセットされて、物品排出シュート33,33が組合せ計量機10の集合シュート15内を直接臨んでいる状態にある。また、包装機50においては、小袋数設定部57により1つの包装袋Aに設けられる小袋部の数が4に設定される。
【0035】
そして、まず包装機50からの準備完了を示すスタート信号が制御ユニット70に入力されると、該ユニット70は、最初の物品B1の計量を行う組合せ計量機10の第1計量部10Aに対してこのスタート信号を転送し、これに伴って、該第1計量部10Aが計量動作を開始する。
【0036】
つまり、該第1計量部10Aの複数の計量ホッパ11…11に既に投入されている物品B1の各計量値について組合せ演算が行われ、組合せ加算値が予め設定された目標重量に最も近くなる最適組合せが選択されると共に、その最適組合せに該当した計量ホッパ11…11のみから物品が排出されることにより、上記目標重量ないしこれに近い重量に計量された物品B1が集合シュート15内に排出され、該集合シュート15を介してタイミングホッパ41に投入されることになる。
【0037】
そして、その組合せ計量が正しく行われたとき、具体的には、最適組合せの組合せ加算値が目標重量に対して所定の許容誤差範囲内にあるときには、ゲート開閉装置42によりタイミングホッパ41の正量用ゲート41aが開かれることにより、該タイミングホッパ41内の物品B1が正量用シュート44を介して包装機50の物品投入シュート51に投入される。また、これと同時に、排出完了信号が出力され、この信号が制御ユニット70を介して包装機50に転送される。
【0038】
一方、この物品B1が上記物品投入シュート51を介して供給された包装機50は、排出完了信号を受けて包装動作を開始する。
【0039】
つまり、上記物品投入シュート51に投入された物品B1は、包装袋Aの下部が封鎖された1番目の小袋部A1に導入されると共に、その後、下方の横シール部材55によりその小袋部A1の上部が封鎖され、また、これと同時に2番目の小袋部A2の下部が上方の横シール部材54により封鎖される。そして、包装袋Aないし図3に示す筒状体bが下方へ1ピッチ移送される。これにより、最初の物品B1の1番目の小袋部A1への封入が完了し、同時に、次の物品B2の受入準備が完了することになるので、該包装機50は再びスタート信号を出力する。
【0040】
そして、このスタート信号により、今度は組合せ計量機10の第2計量部10Bにより次の物品B2についての組合せ計量が同様にして行われると共に、この物品B2が包装機50に供給されて、上記包装袋Aの2番目の小袋部A2に封入される。
【0041】
以下同様にして、物品B3及び物品B4についての計量排出動作と、これらの物品B3,B4の包装袋Aの3番目及び4番目の小袋部A3,A4への封入動作とが順次行われるのであるが、物品B3の計量は第1一般計量機30Aによって行われて、組合せ計量機10における集合シュート15を介してタイミングホッパ41に投入され、また、物品B4の計量は第2一般計量機30Bによって行われて、同じく組合せ計量機10における集合シュート15を介してタイミングホッパ41に投入される。
【0042】
その場合に、第1、第2一般計量機30A,30Bによる計量動作及び包装機50によるこれらの物品B3,B4の小袋部A3,A4への封入動作は、スタート信号及び排出完了信号を受けてそれぞれ行われる点は、物品B1,B2の場合と同様である。
【0043】
そして、包装袋Aの4番目の小袋部A4に物品B4が封入されると、包装機50においては、カット部材56が作動することにより、その小袋部A4の上部のシール部の直上方で当該包装袋Aが上方に続く部分から切り離され、これにより、4種類の物品B1〜B4が4つの小袋部A1〜A4にそれぞれ収納されてなる図9に示すような連包商品が完成することになる。
【0044】
なお、組合せ計量機10における第1、第2計量部10A,10B及び第1、第2一般計量機30A,30Bのいずれかにおいて、所定の許容誤差範囲内の計量値が得られなかった場合等にはエラー信号が出力され、そのエラーに係る物品がタイミングホッパ41に導入された際に、ゲート開閉装置43により該ホッパ41の不量用ゲート41bが開かれる。したがって、この物品は、不量用シュート45により、包装機50に供給されることなく、外部に排出されることになり、同一の物品についての計量動作が改めて行われることになる。
【0045】
ここで、組合せ計量機10における第1、第2計量部10A,10Bは、同時並行的に計量動作を行い、計量した物品の排出動作のみを包装機からのスタート信号に連動させて、タイミングをずらせて行わせるようにしてもよい。
【0046】
また、この第1、第2計量部10A,10B、及び第1、第2一般計量機30A,30Bからの物品の排出順序も上記タイムチャートに示すものに限らず、操作部71で任意に設定することができ、その設定した排出順序で包装袋Aの各小袋部A1〜A4に物品が封入されてなる連包商品が得られることになる。
【0047】
次に、図6に示すタイムチャートについて説明する。このタイムチャートは、図7に示すように、4種類の物品B1〜B4のうち、物品B1,B2を混合させて包装袋Aの第1の小袋部A1に封入し、物品B3,B4を同じく混合させて包装袋Aの第2の小袋部A2に封入してなる商品を製造する場合のものであり、この場合、図1に実線で示すように、第1、第2一般計量機30A,30Bは上方の位置にセットされて、物品排出シュート33,33が組合せ計量機10の第1、第2計量部における所定の計量ホッパ11,11内をそれぞれ臨んでいる状態にある。また、包装機50においては、小袋数設定部57により1つの包装袋Aに設けられる小袋部の数が2に設定される。
【0048】
そして、まず包装機50からスタート信号が出力されると、制御ユニット70はこの信号を第1一般計量機30Aに転送し、該第1一般計量機30Aが最初の物品B1についての計量動作を開始する。そして、所定重量に計量した物品B1を組合せ計量機10の第1計量部10Aにおける所定の計量ホッパ11に投入し、同時に排出完了信号を出力する。
【0049】
一方、組合せ計量機10の第1計量部10Aにおいては、上記所定の計量ホッパ11を除く他の計量ホッパ11…11には既に物品B2が投入されており、上記第1一般計量機30Aから制御ユニット70を介して排出完了信号を受けたときに、上記物品B1の計量値が必ず含まれるように、各計量ホッパ11…11で得られた各計量値について組合せ演算が行われる。
【0050】
そして、最適組合せに該当した物品B1が投入されている計量ホッパ11と物品B2が投入されている他の計量ホッパ11…11とからこれらの物品B1,B2が排出され、これが集合シュート15を介してタイミングホッパ41に投入されると共に、この組合せ計量が正しく行われたときには、正量用ゲート41aが開かれることにより、該タイミングホッパ41内の物品B1,B2が正量用シュート44を介して包装機50の物品投入シュート51に投入される。
【0051】
また、これと同時に、排出完了信号が出力され、この信号が制御ユニット70を介して包装機50に転送されることにより、該包装器50によって上記物品B1,B2についての包装動作が行われることになり、これにより、包装袋Aの1番目の小袋部A1に物品B1,B2が混合された状態で封入されることになり、また、このときに包装機50は再びスタート信号を出力する。
【0052】
そして、このスタート信号により、今度は第2一般計量機30Bが物品B3を所定重量に計量して、組合せ計量機10の第2計量部10Bにおける所定の計量ホッパ11に投入すると共に、該組合せ計量機10の第2計量部10Bにおいては、上記所定の計量ホッパ11と既に物品B4が投入されている他の計量ホッパ11…11とで得られた計量値について、物品B3の計量値が必ず含まれるように組合せ演算が行われ、最適組合せに該当した物品B3が投入されている計量ホッパ11と物品B4が投入されている他の計量ホッパ11…11とからこれらの物品B3,B4が排出される。
【0053】
そして、この物品B3,B4は、上記物品B1,B2の場合と同様にして包装機50に供給され、該包装器50によって包装袋Aの2番目の小袋部A2に混合された状態で封入されることになる。
【0054】
その後、該包装機50においてはカット部材56が作動し、2番目の小袋部A2の上部のシール部の直上方で当該包装袋Aが上方に続く部分から切り離されることにより、図7に示すように、4種類の物品B1〜B4が2種類づつ混合されて、2つの小袋部A1,A2にそれぞれ収納されてなる連包商品が完成することになる。
【0055】
ここで、第1、第2一般計量機30A,30Bから組合せ計量機10の第1、第2計量部10A,10Bへの物品B1,B3の供給は計量ホッパ11,11に対して行うようにしたが、両計量部10A,10Bにおけるプールホッパ14,14に対して供給するようにしてもよい。
【0056】
また、上記第1、第2一般計量機30A,30Bにおける計量動作、ないしこれらの計量機30A,30Bから組合せ計量機10の第1、第2計量部10A,10Bにおける所定の計量ホッパ11,11への物品B1,B3の投入動作、及び組合せ計量機10の第1、第2計量部10A,10Bにおける計量動作は同時並行的に行い、両計量部10A,10Bからの物品の排出動作のみを包装機からのスタート信号に連動させて、タイミングをずらせて行わせるようにしてもよい。
【0057】
さらに、第1、第2一般計量機30A,30Bを移動させて、組合せ計量機10の第1、第2計量部10A,10Bのいずれか一方における2個の計量ホッパ11,11に対して、第1、第2一般計量機30A,30Bの両者から物品をそれぞれ投入するようにしてもよく、この場合、図8に示すように、例えば包装袋の1番目の小袋部A1に物品B1が封入され、2番目の小袋部A2に物品B2,B3,B4が封入されてなる連包商品が得られることになる。
【0058】
なお、以上の実施例では、2つの計量部10A,10Bを有する1台の組合せ計量機10と、2台の一般計量機30A,30Bを用いたので、最大4種類の物品についての連包商品を製造することができると共に、そのうちの2種類の物品については組合せ計量により高い精度で計量することができることになるが、計量機の組合せはこれに限らず、例えば共通のシュートの周囲に複数台の一般計量機を配置して、各計量機からの物品の排出タイミングを制御することにより、図7〜図9に示すような連包商品を製造することも可能である。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、包装袋の各小袋部に種類の異なる物品がそれぞれ封入されてなる連包商品を製造するに際して、少なくとも物品の種類数と同数台備えられた計量機から排出される物品が、これらの計量機で共用される共通シュート及び共通タイミングホッパを介して包装機に供給されるから、各計量機の配置等に拘らず、各計量機からの物品の排出タイミングを制御するだけで、任意の順序もしくは任意の組合せの混合状態で複数種類の物品が連包されてなる商品が得られることになり、この種の連包商品の製造システムとして、汎用性に優れたシステムが実現されることになる。さらに、複数台の計量機のうちの少なくとも1台を計量精度の高い組合せ計量機とし、かつ、組合せ計量機以外の他の計量機の少なくとも1台について、計量した物品を共通シュートに投入する状態と、組合せ計量機の所定の計量ホッパに投入する状態との切り換えが可能とされるので、商品の種類の設定の自由度が一層向上する。
【0060】
また、少なくとも物品の種類数と同数台の計量機が1つの共通シュートに対して物品を排出するから、これらの計量機を共通シュートの周辺に集中的に配置することができ、システム全体がコンパクトに構成されることになる。
【0061】
そして、特に第2発明によれば、計量機で計量ミスが生じた場合、物品が包装機外に排出され、また同一物品について改めて計量動作が行われることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係る連包商品の製造システムの全体構成を示す正面図である。
【図2】 同じく同軸平面図である。
【図3】 同システムにおける包装機の概略構成図である。
【図4】 同システムの制御系等示すブロック図である。
【図5】 同システムの作動の一例を示すタイムチャート図である。
【図6】 同システムの他の作動例を示すタイムチャート図である。
【図7】 図6の作動例で製造される連包商品の説明図である。
【図8】 他の作動例で製造される連包商品の説明図である。
【図9】 一般的な連包商品の説明図である。
【図10】 従来の連包商品の製造システムを示す該略図である。
【符号の説明】
10(10A,10B) 組合せ計量機
11 計量ホッパ
15 共通シュート(集合シュート)
30A,30B 一般計量機
70 排出制御手段(制御ユニット)
Claims (2)
- 複数の小袋部が連続的に設けられた包装袋の各小袋部に種類の異なる物品をそれぞれ封入してなる連包商品の製造システムであって、少なくとも物品の種類数と同数台の計量機と、これらの計量機で共用され、各計量機でそれぞれ所定重量に計量された物品が順次投入される共通シュートと、該共通シュートの下方に配置され、該共通シュートから排出される物品を一時的に貯溜する共通タイミングホッパと、該共通タイミングホッパから供給される物品を上記包装袋の各小袋部に順次収容して包装する包装機と、上記種類の異なる物品の排出順序を任意に設定可能な操作部と、上記包装袋における連続する各小袋部に種類の異なる物品が該操作部で設定された排出順序で封入されるように、上記各計量機から共通シュートへの物品の排出タイミングを制御する排出制御手段とを有し、上記計量機のうちの少なくとも1台は、物品を複数の計量ホッパに分散供給し、これらの計量ホッパで得られた重量値についての組合せ演算を行って所定重量に計量する組合せ計量機であると共に、他の計量機の少なくとも1台は、計量した物品を上記共通シュートに投入する状態と、上記組合せ計量機の所定の計量ホッパに投入する状態との切り換えが可能とされていることを特徴とする連包商品の製造システム。
- 共通タイミングホッパは、計量機で計量ミスが生じた場合には物品を包装機外に排出するように構成されており、かつ、計量ミスが生じた場合に同一物品についての計量動作を改めて行わせる再計量手段が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の連包商品の製造システム。
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