JP3906603B2 - ウェーハ面取り方法及び装置 - Google Patents

ウェーハ面取り方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はウェーハ面取り方法及び装置に係り、特に半導体素子の素材となるシリコン、ガラス、セラミック等の脆性材料のウェーハの周縁を面取りするウェーハ面取り方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体素子の素材となるシリコン等のウェーハは、インゴットの状態からスライシングマシン等で薄く切り出されたのち、欠けや割れを防止するために、その周縁を面取り加工される。
従来のウェーハ面取り装置は、互いに平行な回転軸を有する砥石とウェーハとを互いに回転させながら相対的に近づけることにより、ウェーハの周縁を砥石の外周に形成された研削溝に押し当てて面取り加工するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のウェーハ面取り装置は、ウェーハの面取り形状が砥石の溝形状に依存するため、違う面取り形状のウェーハに加工する場合は、砥石を交換しなければならないという欠点がある。
また、従来のウェーハ面取り装置は、面取り加工したウェーハの加工形状精度が砥石の溝形状精度に依存するため、型崩れしにくい砥石を使用する必要がある。このため従来のウェーハ面取り装置には、メタルボンド砥石が使用されていたが、メタルボンド砥石は研削面が粗くなるという欠点がある。
【0004】
また、メタルボンド砥石を使用する場合も、砥石粒度を細かくすると型崩れを起こしやすくなるため、粒度の粗い砥石を使用しなければならず、この結果、加工面の精度を上げることが困難という欠点があった。
さらに、従来のウェーハ面取り装置では、砥石の溝形状が一部でも崩れると、その段階で砥石を交換しなければならず、作業効率が悪いとともに、経済性も悪かった。
【0005】
また、砥石も溝形状の精度が高い砥石を使用しなければならず、砥石自体の価格が高額になるという欠点もある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、任意の面取り形状のウェーハを高精度に加工することができるウェーハ面取り方法及び装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、前記目的を達成するために、回転する砥石の周面に回転するウェーハの周縁を当接させて、該ウェーハの周縁を所定形状に面取り加工するウェーハ面取り装置において、ウェーハを保持して回転するウェーハテーブルと、前記ウェーハテーブルを軸方向及び軸方向と直交する方向に移動させるウェーハテーブル移動手段と、前記ウェーハテーブルの回転軸に対して平行に配置された粗研用砥石スピンドルと、前記粗研用砥石スピンドルに装着されて回転し、周面に所定の断面形状の研削溝が形成された粗研用砥石と、前記ウェーハテーブルの回転軸に対して直交するように配置された精研用砥石スピンドルと、前記粗研用砥石に対して小径に形成され、前記砥石スピンドルに装着されて回転する円筒状の精研用砥石と、からなり、前記ウェーハテーブル移動手段によって前記ウェーハテーブルを前記粗研用砥石に向けて移動し、回転するウェーハの周縁を回転する粗研用砥石の周面に形成された研削溝に当接させることにより、前記ウェーハの周縁を所定形状に面取り加工したのち、前記ウェーハテーブル移動手段によって前記ウェーハテーブルを前記精研用砥石に向けて移動し、回転するウェーハの周縁を回転する精研用砥石の周面に当接させるとともに、前記ウェーハの周縁に沿って前記ウェーハテーブルを移動させることにより、前記ウェーハの周縁を仕上げ面取り加工することを特徴とする。
【0015】
本発明によれば、ウェーハの回転軸と平行に配置された粗研用砥石でウェーハの周縁を所定の断面形状に面取り加工したのち、ウェーハの回転軸に対して直交するように配置された精研用砥石によって、ウェーハの周縁を仕上げ面取り加工する。これにより、粗面取り加工と仕上げ面取り加工を一度に行うことができ、生産効率が向上する。また、ウェーハを同じウェーハテーブル上に保持したまま、粗面取り加工と仕上げ面取り加工を行うため、ウェーハテーブルの移し替えによる芯ズレがなくなり、高精度な面取り加工が可能になる。
また、本発明によれば、精研用砥石が粗研用砥石に対して小径に形成されている。精研用砥石は仕上げ面取り加工に使用するため、極力振動を抑制することが必要である。したがって、これを小径にすることにより、振動の発生を効果的に防止することができる。この結果、面精度を向上させることができる。一方、粗研用砥石は、粗面取り加工に使用するため、多少の振動が発生しても問題はない。したがって、大径の砥石を用いることにより、砥石の寿命を長くすることができる。
【0016】
請求項に係る発明は、前記目的を達成するために、請求項に係る発明において、前記ウェーハ面取り装置は、前記ウェーハテーブルの回転軸に対して平行に配置されたノッチ用砥石スピンドルと、前記ノッチ用砥石スピンドルに装着されて回転し、周面に所定の断面形状の研削溝が形成されたノッチ用砥石と、を備え、前記ウェーハテーブル移動手段によって前記ウェーハテーブルを前記ノッチ用砥石に向けて移動し、前記ウェーハのノッチ部を回転するノッチ用砥石の周面に形成された研削溝に当接させることにより、前記ウェーハのノッチ部を面取り加工することを特徴とする。
【0017】
本発明によれば、請求項に係るウェーハ面取り装置において、ノッチ用砥石が備えられている。これにより、ノッチ付きウェーハに対しても、同じ装置でウェーハの円形部とノッチ部の面取り加工を行うことができる。これにより、生産効率を向上させることができる。また、ウェーハを同じウェーハテーブル上に保持したまま、円形部とノッチ部の面取り加工を行うため、ウェーハテーブルの移し替えによる芯ズレがなくなり、高精度な面取り加工が可能になる。
【0019】
請求項に係る発明は、前記目的を達成するために、ウェーハを保持して回転するウェーハテーブルと、前記ウェーハテーブルを軸方向及び軸方向と直交する方向に移動させるウェーハテーブル移動手段と、前記ウェーハテーブルの回転軸に対して直交するように配置された砥石スピンドルと、前記砥石スピンドルに装着されて回転する円筒状の砥石と、からなり、前記ウェーハテーブル移動手段によって前記ウェーハテーブルを前記砥石に向けて移動し、回転するウェーハの周縁を回転する砥石の周面に当接させるとともに、ウェーハの面取り形状に沿って前記ウェーハテーブルを移動させることにより、前記ウェーハの周縁を所定形状に面取り加工するウェーハ面取り装置のウェーハ面取り方法において、前記砥石の回転軸に対する前記ウェーハテーブルの回転軸の位置を加工位置として設定し、該加工位置に前記ウェーハテーブルを移動させて前記ウェーハの周縁を面取り加工し、面取り加工されたウェーハの直径を測定し、面取り加工されたウェーハの直径が目標値になるように、前記加工位置を修正することを特徴とする。
【0020】
本発明によれば、加工されたウェーハの直径に基づいて、ウェーハテーブルの加工位置を修正する。これにより、砥石が磨耗した場合であっても、常に、精度よくウェーハを面取り加工することができる。
請求項に係る発明は、前記目的を達成するために、ウェーハを保持して回転するウェーハテーブルと、前記ウェーハテーブルを軸方向及び軸方向と直交する方向に移動させるウェーハテーブル移動手段と、前記ウェーハテーブルの回転軸に対して直交するように配置された砥石スピンドルと、前記砥石スピンドルに装着されて回転する円筒状の砥石と、からなり、前記ウェーハテーブル移動手段によって前記ウェーハテーブルを前記砥石に向けて移動し、回転するウェーハの周縁を回転する砥石の周面に当接させるとともに、ウェーハの面取り形状に沿って前記ウェーハテーブルを移動させることにより、前記ウェーハの周縁を所定形状に面取り加工するウェーハ面取り装置のウェーハ面取り方法において、前記砥石の回転軸に対する前記ウェーハテーブルの回転軸の位置を加工位置として設定し、該加工位置に前記ウェーハテーブルを移動させて前記ウェーハの周縁を面取り加工し、面取り加工されたウェーハの面幅を測定し、面取り加工されたウェーハの面幅が目標値になるように、前記加工位置を修正することを特徴とする。
【0021】
本発明によれば、加工されたウェーハの面幅に基づいて、ウェーハテーブルの加工位置を修正する。これにより、砥石が磨耗した場合であっても、常に、精度よくウェーハを面取り加工することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るウェーハ面取り方法及び装置の好ましい実施の形態について詳説する。
図1、図2は、それぞれ本発明に係るウェーハ面取り方法が適用されるウェーハ面取り装置10の第1の実施の形態の構成を示す側面図と平面図である。
【0023】
同図に示すように、ウェーハWは、ウェーハテーブル20に吸着保持されて回転する。そして、この回転するウェーハWの周縁を円筒状に形成された砥石30の周面に当接させることにより、ウェーハWの周縁が面取り加工される。
ここで、前記ウェーハテーブル20は、図示しないモータの出力軸に連結されており、このモータを駆動することにより回転する。また、このモータは、図示しない移動手段上に設置されており、この移動手段を駆動することにより、ウェーハテーブル20が、図中x、y、zの3軸方向に移動する。
【0024】
一方、前記砥石30は一定位置に固定されている。この砥石30は、砥石スピンドル32に装着されており、該砥石スピンドル32が連結された砥石モータ34を駆動することにより回転する。ここで、図1及び図2に示すように、砥石30は、その回転軸γが、前記ウェーハテーブル20の回転軸θに対して直交するように配設されており、また、その回転軸γが、図中y軸方向に沿って配設されている。
【0025】
次に、本発明に係るウェーハ面取り方法について説明する。本発明に係るウェーハ面取り方法は、回転するウェーハWの周縁に回転する砥石30の周面を当接し、加工しようとするウェーハの面取り形状に沿ってウェーハWを移動させることにより、ウェーハWの周縁を所定の面取り形状に加工する。
一般的なウェーハWの面取り形状は、図3に示すように3タイプある。すなわち、同図(a) に示すように断面三角形状に形成するタイプのもの、同図(b) に示すように断面台形状に形成するタイプのもの、及び、同図(c) に示すように断面半円状に形成するタイプのものである。
【0026】
まず、図3(a) に示すように、ウェーハWの周縁を断面三角形状に面取り加工する場合について説明する。
図4に示すように、加工するウェーハWの面取り面の傾斜角度をαとする。そして、上側面取り面の上端部の点をP1 とし、下端部の点をP2 とする。また、下側面取り面の上端部の点をP3 とし、下端部の点をP4 とする。
【0027】
また、砥石30において、砥石の回転中心GO からウェーハWの回転軸θと平行に直線を引き、その直線が砥石30の外周と交わった点をA、Eとする。また、砥石の回転中心GO からウェーハWの回転軸θと直交する直線を引き、その直線が砥石30の外周と交わった点をCとする。そして、直線GO AからウェーハWの回転軸θ側にα°回転させた点をBとし、直線GO EからウェーハWの回転軸θ側にα°回転させた点をDとする。
【0028】
図1及び図2に示すように、初期状態においてウェーハテーブル20は原点位置に位置している。すなわち、その回転軸θが、砥石30の回転軸γからx軸方向に所定距離XO の位置に位置しており、また、その回転軸θが、砥石30の幅方向の中心からy軸方向に所定距離YO (YO =0)の位置に位置している。また、その上面Sが、砥石30の回転軸γと同じ高さの位置に位置している。
【0029】
ウェーハWは、このウェーハテーブル20上に軸芯を一致させて載置される。そして、この状態において、ウェーハWは、その回転中心WO が、砥石30の回転軸γからx軸方向に所定距離XO の位置に位置するとともに、砥石30の幅方向の中心からy軸方向に所定距離YO (YO =0)の位置に位置する。
まず、図5に示すように、ウェーハテーブル20が所定距離Z下降して、ウェーハW上の点P1 が砥石30上の点Bと同じ高さの位置に位置する。
【0030】
なお、このときウェーハテーブル20の上面Sは、砥石30の回転軸γからz軸方向に、
【0031】
【数1】
P1=−(T+Gr ×cosα)…(1)
T:ウェーハWの厚さ
r :砥石の半径
の位置に位置している。
【0032】
次に、砥石モータ34が駆動されて、砥石30が回転するとともに、図示しないモータが駆動されてウェーハWが回転する。
次に、ウェーハテーブル20が砥石30に向かってx軸方向に移動する。ウェーハテーブル20が所定距離移動すると、ウェーハWの周縁に砥石30の外周面が当接する。当接後もウェーハテーブル20は、移動を続け、この結果、ウェーハWの周縁部が砥石30に研削される。
【0033】
x軸方向に移動したウェーハテーブル20は、図6(a) に示すように、ウェーハW上の点P1 が、砥石30上の点Bに到達すると、移動を一旦停止する。
なお、このときウェーハテーブル20の回転軸θは、砥石30の回転軸γからx軸方向に、
【0034】
【数2】
P1=Wr1+Gr ×sinα…(2)
r1:ウェーハWの回転中心WO から点P1 までの距離
の位置に位置している。
ウェーハテーブル20は、次いで傾斜角αをもって斜め上方に移動する(図6(a) において、右斜め上方に移動する。)。そして、図6(b) に示すように、ウェーハW上の点P2 が、砥石30上の点Bに到達すると、移動を一旦停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハWの周縁部が砥石30に研削されて、上側面取り面が形成される。
【0035】
なお、このときウェーハテーブル20の回転軸θは、砥石30の回転軸γからx軸方向に、
【0036】
【数3】
P2=Wr2 +Gr ×sinα…(3)
r2:ウェーハWの回転中心WO から点P2 までの距離
の位置に位置しており、ウェーハテーブル20の上面Sは、砥石30の回転軸γからz軸方向に、
【0037】
【数4】
P2=−(TP2+Gr ×cosα)…(4)
P2:ウェーハテーブルの上面から点P2 までの距離
の位置に位置している。
ウェーハテーブル20は、次いで砥石30の周面にそって円弧を描くように移動する。そして、図6(C) に示すように、ウェーハW上の点P3 が、砥石30上の点Dに到達すると、移動を一旦停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハWの周縁部が砥石30に研削されて、先端アールが形成される。
【0038】
なお、このときウェーハテーブル20の回転軸θは、砥石30の回転軸γからx軸方向に、
【0039】
【数5】
P3=Wr3+Gr ×sinα…(5)
r3:ウェーハWの回転中心WO から点P3 までの距離
の位置に位置しており、ウェーハテーブル20の上面Sは、砥石30の回転軸γからz軸方向に、
【0040】
【数6】
P3=−TP3+Gr ×cosα…(6)
P3:ウェーハテーブルの上面から点P3 までの距離
の位置に位置している。
ウェーハテーブル20は、次いで傾斜角αをもって斜め上方に移動する(図6(C) において、左斜め上方に移動する。)。そして、図6(d) に示すように、ウェーハW上の点P4 が、砥石30上の点Dに到達すると、移動を停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハWの周縁部が砥石30に研削されて、下側面取り面が形成される。
【0041】
なお、このときウェーハテーブル20の回転軸θは、砥石30の回転軸γからx軸方向に、
【0042】
【数7】
P4=Wr4+Gr ×sinα…(7)
r4:ウェーハWの回転中心WO から点P4 までの距離
の位置に位置しており、ウェーハテーブル20の上面Sは、砥石30の回転軸γからz軸方向に、
【0043】
【数8】
P4=Gr ×cosα…(8)
の位置に位置している。
以上により、ウェーハWの周縁部の面取り加工が終了する。ウェーハテーブル20は、この後、x軸方向に沿って砥石30から離れる方向に移動し、原点位置に復帰する。
【0044】
このように、本実施の形態のウェーハ面取り方法によれば、円筒状の砥石30を用いてウェーハWの周縁を断面三角形状に面取り加工することができる。
次に、図3(b) に示すように、ウェーハWの周縁を断面台形状に面取り加工する場合について説明する。
図7に示すように、加工しようとするウェーハWの面取り面の傾斜角度をαとする。そして、上側面取り面の上端部の点をP1 とし、下端部の点をP2 とする。また、先端面取り面の上端部の点をP3 、下端部の点をP4 とし、下側面取り面の上端部の点をP5 、下端部の点をP6 とする。
【0045】
また、砥石30において、砥石の回転中心GO からウェーハWの回転軸θと平行に直線を引き、その直線が砥石30の外周と交わった点をA、Eとする。また、砥石の回転中心GO からウェーハWの回転軸θと直交する直線を引き、その直線が砥石30の外周と交わった点をCとする。そして、直線GO AからウェーハWの回転軸θ側にα°回転させた点をBとし、直線GO EからウェーハWの回転軸θ側にα°回転させた点をDとする。
【0046】
前記同様、初期状態においてウェーハWは、原点位置に位置している。まず、ウェーハテーブル20が所定距離Z下降して、ウェーハW上の点P1 が砥石30上の点Bと同じ高さの位置に位置する(図5参照)。
次に、砥石モータ34が駆動されて、砥石30が回転するとともに、図示しないモータが駆動されてウェーハWが回転する。
【0047】
次に、ウェーハテーブル20が砥石30に向かってx軸方向に移動する。ウェーハテーブル20が所定距離移動すると、ウェーハWの周縁に砥石30の外周面が当接する。当接後もウェーハテーブル20は、移動を続け、この結果、ウェーハWの周縁部が砥石30に研削される。
x軸方向に移動したウェーハテーブル20は、図8(a) に示すように、ウェーハW上の点P1 が、砥石30上の点Bに到達すると、移動を一旦停止する。
【0048】
なお、このときウェーハテーブル20の回転軸θは、砥石30の回転軸γからx軸方向に、
【0049】
【数9】
P1=Wr1+Gr ×sinα…(9)
r1:ウェーハWの回転中心WO から点P1 までの距離
の位置に位置しており、また、ウェーハテーブル20の上面Sは、砥石30の回転軸γからz軸方向に、
【0050】
【数10】
P1=−(T+Gr ×cosα)…(10)
T:ウェーハWの厚さ
の位置に位置している。
ウェーハテーブル20は、次いで傾斜角αをもって斜め上方に移動する(図8(a) において、右斜め上方に移動する。)。そして、図8(b) に示すように、ウェーハW上の点P2 が、砥石30上の点Bに到達すると、移動を一旦停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハWの周縁部が砥石30に研削されて、上側面取り面が形成される。
【0051】
なお、このときウェーハテーブル20の回転軸θは、砥石30の回転軸γからx軸方向に、
【0052】
【数11】
P2=Wr2 +Gr ×sinα…(11)
r2:ウェーハWの回転中心WO から点P2 までの距離
の位置に位置しており、ウェーハテーブル20の上面Sは、砥石30の回転軸γからz軸方向に、
【0053】
【数12】
P2=−(TP2+Gr ×cosα)…(12)
P2:ウェーハテーブルの上面から点P2 までの距離
の位置に位置している。
ウェーハテーブル20は、次いで砥石30の周面にそって円弧を描くように移動する。そして、図8(C) に示すように、ウェーハW上の点P3 が、砥石30上の点Dに到達すると、移動を一旦停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハWの周縁部が砥石30に研削されて、先端上側アールが形成される。
【0054】
なお、このときウェーハテーブル20の回転軸θは、砥石30の回転軸γからx軸方向に、
【0055】
【数13】
P3=Wr3+Gr …(13)
r3:ウェーハWの回転中心WO から点P3 までの距離
の位置に位置しており、ウェーハテーブル20の上面Sは、砥石30の回転軸γからz軸方向に、
【0056】
【数14】
P3=−TP3…(14)
P3:ウェーハテーブルの上面から点P3 までの距離
の位置に位置している。
ウェーハテーブル20は、次いでz軸に沿って上昇する。そして、図8(d) に示すように、ウェーハW上の点P4 が、砥石30上の点Cに到達すると、移動を一旦停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハWの周縁部が砥石30に研削されて、先端面取り面が形成される。
【0057】
なお、このときウェーハテーブル20の回転軸θは、砥石30の回転軸γからx軸方向に、
【0058】
【数15】
P4=Wr4+Gr …(15)
r4:ウェーハWの回転中心WO から点P4 までの距離
の位置に位置しており、ウェーハテーブル20の上面Sは、砥石30の回転軸γからz軸方向に、
【0059】
【数16】
P4=−TP4…(16)
P4:ウェーハテーブルの上面から点P4 までの距離
の位置に位置している。
ウェーハテーブル20は、次いで砥石30の周面にそって円弧を描くように移動する。そして、図8(e) に示すように、ウェーハW上の点P5 が、砥石30上の点Dに到達すると、移動を一旦停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハWの周縁部が砥石30に研削されて、先端下側アールが形成される。
【0060】
なお、このときウェーハテーブル20の回転軸θは、砥石30の回転軸γからx軸方向に、
【0061】
【数17】
P5=Wr5+Gr ×sinα…(17)
r5:ウェーハWの回転中心WO から点P5 までの距離
の位置に位置しており、ウェーハテーブル20の上面Sは、砥石30の回転軸γからz軸方向に、
【0062】
【数18】
P5=−TP5+Gr ×cosα…(18)
P5:ウェーハテーブルの上面から点P5 までの距離
の位置に位置している。
ウェーハテーブル20は、次いで傾斜角αをもって斜め上方に移動する(図8(e) において、左斜め上方に移動する。)。そして、図8(f) に示すように、ウェーハW上の点P6 が、砥石30上の点Dに到達すると、移動を停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハWの周縁部が砥石30に研削されて、下側面取り面が形成される。
【0063】
なお、このときウェーハテーブル20の回転軸θは、砥石30の回転軸γからx軸方向に、
【0064】
【数19】
P6=Wr6+Gr ×sinα…(19)
r6:ウェーハWの回転中心WO から点P6 までの距離
の位置に位置しており、ウェーハテーブル20の上面Sは、砥石30の回転軸γからz軸方向に、
【0065】
【数20】
P6=Gr ×cosα…(20)
の位置に位置している。
以上により、ウェーハWの周縁部の面取り加工が終了する。ウェーハテーブル20は、この後、x軸方向に沿って砥石30から離れる方向に移動し、原点位置に復帰する。
【0066】
このように、本実施の形態のウェーハ面取り方法によれば、円筒状の砥石30を用いてウェーハWの周縁を断面台形状に面取り加工することができる。
次に、図3(c) に示すように、ウェーハWの周縁を半円状に面取り加工する場合について説明する。
図9に示すように、加工しようとする面取り面の上端部の点をP1 とし、下端部の点をP2 とする。
【0067】
また、砥石30において、砥石の回転中心GO からウェーハWの回転軸θと平行に直線を引き、その直線が砥石30の外周と交わった点をA、Eとする。また、砥石の回転中心GO からウェーハWの回転軸θと直交する直線を引き、その直線が砥石30の外周と交わった点をCとする。
前記同様、初期状態においてウェーハWは、原点位置に位置している。まず、ウェーハテーブル20が所定距離Z下降して、ウェーハW上の点P1 が砥石30上の点Bと同じ高さの位置に位置する(図5参照)。
【0068】
次に、砥石モータ34が駆動されて、砥石30が回転するとともに、図示しないモータが駆動されてウェーハWが回転する。
次に、ウェーハテーブル20が砥石30に向かってx軸方向に移動する。ウェーハテーブル20が所定距離移動すると、ウェーハWの周縁に砥石30の外周面が当接する。当接後もウェーハテーブル20は、移動を続け、この結果、ウェーハWの周縁部が砥石30に研削される。
【0069】
x軸方向に移動したウェーハテーブル20は、図10(a) に示すように、ウェーハW上の点P1 が、砥石30上の点Bに到達すると、移動を一旦停止する。
なお、このときウェーハテーブル20の回転軸θは、砥石30の回転軸γからx軸方向に、
【0070】
【数21】
P1=Wr1…(21)
r1:ウェーハWの回転中心WO から点P1 までの距離
の位置に位置しており、また、ウェーハテーブル20の上面Sは、砥石30の回転軸γからz軸方向に、
【0071】
【数22】
P1=−(T+Gr )…(22)
T:ウェーハWの厚さ
の位置に位置している。
ウェーハテーブル20は、次いで砥石30の周面にそって円弧を描くように移動する。そして、図10(b) に示すように、ウェーハW上の点P2 が、砥石30上の点Eに到達すると、移動を停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハWの周縁部が砥石30に研削されて、半円形状に面取り加工される。
【0072】
なお、このときウェーハテーブル20の回転軸θは、砥石30の回転軸γからx軸方向に、
【0073】
【数23】
P2=Wr2…(23)
r2:ウェーハWの回転中心WO から点P2 までの距離
の位置に位置しており、また、ウェーハテーブル20の上面Sは、砥石30の回転軸γからz軸方向に、
【0074】
【数24】
P2=Gr …(24)
の位置に位置している。
以上により、ウェーハWの周縁部の面取り加工が終了する。ウェーハテーブル20は、この後、x軸方向に沿って砥石30から離れる方向に移動し、原点位置に復帰する。
【0075】
このように、本実施の形態のウェーハ面取り方法によれば、円筒状の砥石30を用いてウェーハWの周縁を断面半円形状に面取り加工することができる。
以上説明したように、本実施の形態のウェーハ面取り方法によれば、円筒状の砥石30を用いてウェーハWの周縁を所望の形状に面取り加工することができる。したがって、ウェーハWの面取り形状を変更する場合であっても、砥石30の交換を行う必要がなく、これにより、生産性の向上を図ることができる。
【0076】
なお、上記の実施の形態では、ウェーハWの周縁を所望の面取り形状に加工する例で説明したが、次のように、あらかじめ所定の面取り形状に粗面取り加工されたウェーハWを仕上げ面取りする場合にも本発明は適用することができる。
まず、図3(a) に示すように、周縁が断面三角形状に粗面取り加工されているウェーハWを仕上げ面取り加工する場合について説明する。
【0077】
基本的にウェーハは、その周縁を回転する砥石に当接させた状態で、ウェーハの周縁部の形状に沿って移動させることにより、あらかじめ形成されている面取り面を仕上げ面取り加工する。
なお、加工に際して、砥石には円筒状に形成された精研用砥石30Fを使用する。面取り装置10は、上記と同じものを使用する。
【0078】
初期状態において、ウェーハW' は原点位置に位置している。まず、ウェーハテーブル20が所定距離Z下降して、ウェーハW' 上の点P1'が、精研用砥石30F上の点Bと同じ高さの位置に位置する。
次に、砥石モータ34が駆動されて、精研用砥石30Fが回転するとともに、図示しないモータが駆動されてウェーハW' が回転する。
【0079】
次に、ウェーハテーブル20が精研用砥石30Fに向かってx軸方向に移動する。ウェーハテーブル20が所定距離移動すると、ウェーハW' の周縁に精研用砥石30Fの外周面が当接する。当接後もウェーハテーブル20は、移動を続け、この結果、ウェーハW' の周縁部が精研用砥石30Fに研削される。
x軸方向に移動したウェーハテーブル20は、図11(a) に示すように、ウェーハW' 上の点P1'(仕上げ面取り加工後の上側面取り面の上端部の点)が、精研用砥石30F上の点Bに到達すると、移動を一旦停止する。
【0080】
ウェーハテーブル20は、次いでウェーハW' の周縁部に形成されている面取り面の傾斜角度αと同じ傾斜角αをもって斜め上方に移動する(図11(a) において、右斜め上方に移動する。)。そして、図11(b) に示すように、ウェーハW' 上の点P2'(仕上げ面取り加工後の上側面取り面の下端部の点)が、精研用砥石30F上の点Bに到達すると、移動を一旦停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハW' の周縁に形成されている上側面取り面が精研用砥石30Fによって仕上げ面取り加工される。
【0081】
ウェーハテーブル20は、次いで精研用砥石30Fの周面にそって円弧を描くように移動する。そして、図11(C) に示すように、ウェーハW' 上の点P3'(仕上げ面取り加工後の下側面取り面の上端部の点)が、精研用砥石30F上の点Dに到達すると、移動を一旦停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハW' の周縁部に形成されている先端アールが、精研用砥石30Fによって仕上げ面取り加工される。
【0082】
ウェーハテーブル20は、次いでウェーハW' の周縁部に形成されている面取り面の傾斜角度αと同じ傾斜角αをもって斜め上方に移動する(図11(C) において、左斜め上方に移動する。)。そして、図11(d) に示すように、ウェーハW' 上の点P4'(仕上げ面取り加工後の下側面取り面の下端部の点)が、精研用砥石30F上の点Dに到達すると、移動を停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハW' の周縁に形成されている下側面取り面が、精研用砥石30Fに仕上げ面取り加工される。
【0083】
以上により、ウェーハW' の面取り面が、すべて仕上げ面取り加工される。ウェーハテーブル20は、この後、x軸方向に沿って砥石30から離れる方向に移動し、原点位置に復帰する。
このように、本実施の形態のウェーハ面取り方法によれば、円筒状の精研用砥石30Fを用いて、周縁が断面三角形状に粗面取り加工されているウェーハW' を仕上げ面取り加工することができる。
【0084】
なお、上記の加工において、精研用砥石30Fの回転軸γに対するウェーハテーブル20の位置については、上述した砥石30を用いて断面三角形状の面取り面を形成する場合と略同じである。すなわち、上式(1)〜(8)において、対応する符号に' を付することにより、本実施の形態の加工における、ウェーハテーブル20の位置を求めることができる。
【0085】
次に、図3(b) に示すように、周縁が断面台形状に粗面取り加工されているウェーハWを仕上げ面取り加工する場合について説明する。
初期状態においてウェーハW' は、原点位置に位置している。まず、ウェーハテーブル20が所定距離Z下降して、ウェーハW' 上の点P1'(仕上げ面取り加工後の上側面取り面の上端部の点)が精研用砥石30F上の点Bと同じ高さの位置に位置する(図5参照)。
【0086】
次に、砥石モータ34が駆動されて、精研用砥石30Fが回転するとともに、図示しないモータが駆動されてウェーハW' が回転する。
次に、ウェーハテーブル20が精研用砥石30Fに向かってx軸方向に移動する。ウェーハテーブル20が所定距離移動すると、ウェーハW' の周縁に精研用砥石30Fの外周面が当接する。当接後もウェーハテーブル20は、移動を続け、この結果、ウェーハW' の周縁部が精研用砥石30Fに研削される。
【0087】
x軸方向に移動したウェーハテーブル20は、図12(a) に示すように、ウェーハW' 上の点P1'が、精研用砥石30F上の点Bに到達すると、移動を一旦停止する。
ウェーハテーブル20は、次いでウェーハW' の周縁部に形成されている面取り面の傾斜角度αと同じ傾斜角αをもって斜め上方に移動する(図12(a) において、右斜め上方に移動する。)。そして、図12(b) に示すように、ウェーハW' 上の点P2'(仕上げ面取り加工後の上側面取り面の下端部の点)が、精研用砥石30F上の点Bに到達すると、移動を一旦停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハW' の周縁部に形成されている上側面取り面が精研用砥石30Fによって仕上げ面取り加工される。
【0088】
ウェーハテーブル20は、次いで精研用砥石30Fの周面にそって円弧を描くように移動する。そして、図12(C) に示すように、ウェーハW' 上の点P3'(仕上げ面取り加工後の先端面取り面の上端部の点)が、精研用砥石30F上の点Dに到達すると、移動を一旦停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハW' の周縁部に形成されている先端上側アールが、精研用砥石30Fに仕上げ面取り加工される。
【0089】
ウェーハテーブル20は、次いでz軸に沿って上昇する。そして、図12(d) に示すように、ウェーハW' 上の点P4'(仕上げ面取り加工後の先端面取り面の下端部の点)が、精研用砥石30F上の点Cに到達すると、移動を一旦停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハW' の周縁部に形成されている先端面取り面が、精研用砥石30Fに仕上げ面取り加工される。
【0090】
ウェーハテーブル20は、次いで精研用砥石30Fの周面にそって円弧を描くように移動する。そして、図12(e) に示すように、ウェーハW' 上の点P5'(仕上げ面取り加工後の下側面取り面の上端部の点)が、精研用砥石30F上の点Dに到達すると、移動を一旦停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハW' の周縁に形成されている先端下側アールが、精研用砥石30Fに仕上げ面取り加工される。
【0091】
ウェーハテーブル20は、次いでウェーハW' の周縁部に形成されている面取り面の傾斜角度αと同じ傾斜角αをもって斜め上方に移動する(図12(e) において、左斜め上方に移動する。)。そして、図12(f) に示すように、ウェーハW' 上の点P6'(仕上げ面取り加工後の下側面取り面の下端部の点)が、精研用砥石30F上の点Dに到達すると、移動を停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハW' の周縁部に形成されている下側面取り面が、精研用砥石30Fによって仕上げ面取り加工される。
【0092】
以上により、ウェーハW' の面取り面が、すべて仕上げ面取り加工される。ウェーハテーブル20は、この後、x軸方向に沿って砥石30から離れる方向に移動し、原点位置に復帰する。
このように、本実施の形態のウェーハ面取り方法によれば、円筒状の精研用砥石30Fを用いて、周縁が断面台形状に粗面取り加工されているウェーハW' を仕上げ面取り加工することができる。
【0093】
なお、上記の加工において、精研用砥石30Fの回転軸γに対するウェーハテーブル20の位置については、上述した砥石30を用いて断面台形状の面取り面を形成する場合と略同じである。すなわち、上式(9)〜(20)において、対応する符号に' を付することにより、本実施の形態の加工における、ウェーハテーブル20の位置を求めることができる。
【0094】
次に、図3(c) に示すように、周縁が断面半円形状に粗面取り加工されているウェーハW' を仕上げ面取り加工する場合について説明する。
初期状態においてウェーハW' は、原点位置に位置している。まず、ウェーハテーブル20が所定距離Z下降して、ウェーハW' 上の点P1'(仕上げ面取り加工後の面取り面の上端部の点)が精研用砥石30F上の点Bと同じ高さの位置に位置する(図5参照)。
【0095】
次に、砥石モータ34が駆動されて、精研用砥石30Fが回転するとともに、図示しないモータが駆動されてウェーハW' が回転する。
次に、ウェーハテーブル20が精研用砥石30Fに向かってx軸方向に移動する。ウェーハテーブル20が所定距離移動すると、ウェーハW' の周縁に精研用砥石30Fの外周面が当接する。当接後もウェーハテーブル20は、移動を続け、この結果、ウェーハW' の周縁部が精研用砥石30Fに研削される。
【0096】
x軸方向に移動したウェーハテーブル20は、図13(a) に示すように、ウェーハW' 上の点P1 が、精研用砥石30F上の点Bに到達すると、移動を一旦停止する。
ウェーハテーブル20は、次いで精研用砥石30Fの周面にそって円弧を描くように移動する。そして、図13(b) に示すように、ウェーハW' 上の点P2'(仕上げ面取り加工後の面取り面の下端部の点)が、精研用砥石30F上の点Eに到達すると、移動を停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハW' の周縁部に形成されている半円状の面取り面が、精研用砥石30Fによって仕上げ面取り加工される。
【0097】
以上により、ウェーハW' の面取り面が、すべて仕上げ面取り加工される。ウェーハテーブル20は、この後、x軸方向に沿って砥石30から離れる方向に移動し、原点位置に復帰する。
なお、上記の加工において、精研用砥石30Fの回転軸γに対するウェーハテーブル20の位置については、上述した砥石30を用いて断面半円形状の面取り面を形成する場合と略同じである。すなわち、上式(21)〜(24)において、対応する符号に' を付することにより、本実施の形態の加工における、ウェーハテーブル20の位置を求めることができる。
【0098】
このように、本実施の形態のウェーハ面取り方法によれば、円筒状の精研用砥石30Fを用いて、周縁が断面半円形状に粗面取り加工されているウェーハW' を仕上げ面取り加工することができる。
以上説明したように、本実施の形態のウェーハ面取り方法によれば、円筒状の精研用砥石30Fを用いて、周縁があらかじめ所定形状に粗面取り加工されているウェーハW' を仕上げ面取り加工することができる。これにより、異なる粗面取り形状のウェーハW' を仕上げ面取り加工する場合であっても、精研用砥石30Fの交換を行う必要がなく、スループットの向上を図ることができる。また、あらかじめ粗面取り加工しておくことにより、砥石の磨耗を効果的に防止しつつ、面精度の高いウェーハを加工することができる。
【0099】
なお、上記一連の実施の形態では、砥石側を固定とし、ウェーハ側を移動させて所定の面取り加工を行うようにしているが、ウェーハ側を固定とし、砥石側を移動させるようにしてもよい。また、砥石側、ウェーハ側双方を移動させるようにしてもよい。
また、上記一連の実施の形態で、加工中、ウェーハはx軸方向又はz軸方向にのみ移動して、所望の加工を行うようにしているが、次のようにy軸方向に往復移動させながら加工するようにしてもよい。
【0100】
すなわち、図14に示すように、加工中、ウェーハWを砥石30の回転軸γに沿った方向(y軸方向)に往復移動させながら上述したウェーハWを面取り加工を実行する。これにより、極部的な負荷が少なくなり砥石が均等に磨耗するようになる。また、これによりウェーハWの面取り面に作用する砥粒数が増大し、作用砥粒の平均化作用により研削面の面精度が向上する。
【0101】
なお、ウェーハWを往復移動させる速度は任意とし、回数も特に限定されるものではない。1回の加工で1往復でも、0.5往復でも、複数回往復させてもよい。加工されたウェーハWの面精度に応じて最も効果的な速度及び回数を設定する。
また、本実施の形態では、使用する砥石を特に限定していないが、仕上げ面取り時に使用する精研用砥石30Fには、レジンボンド砥石を用いるのが好ましい。レジンボンド砥石は弾性を持つため加工面に衝撃を与えることが少なく、研削面の精度が高いという利点があるからである。
【0102】
さらに、本実施の形態では、ウェーハW及び砥石30の回転速度については、特に限定していないが、ウェーハWは30[m/min]以上、砥石30は、1000[m/min]以上の速度に設定するのが好ましい。この点についても、加工されたウェーハWの面精度等に応じて最も効果的な速度を設定する。
ところで、砥石30は研削を重ねることにより磨耗する。そして、磨耗することにより、砥石30の径は小さくなる。この結果、砥石30上の点A〜点Eの位置は変化する。
【0103】
一方、加工は自動で行われ、あらかじめ設定された砥石30上の点A〜点Eの位置及びウェーハW上の点P1 〜点P6 の位置に基づいてウェーハWの移動が制御される。
このため、前記砥石30上の点A〜点Eの位置が変化すると、所望の面取り形状のウェーハWに加工することができないという問題がある。
【0104】
そこで、次のようにして加工位置の補正を行う。すなわち、ウェーハWの面取り加工後に、面取り加工されたウェーハWの直径を測定し、その測定結果から砥石30の半径を求めて加工位置の修正を行う。具体的には次のとおりである。
使用前の砥石の半径をGrOとする。そして、この砥石で面取り加工した場合におけるウェーハWの直径をWL1とする。
【0105】
加工により砥石が磨耗して、その半径がGr1になったとする。そして、この磨耗した砥石で面取り加工した場合におけるウェーハWの直径をWL2とする。
ウェーハWを同じ移動量で制御して面取り加工した場合、加工後の直径に差が生じるのは、砥石が磨耗しているからである。そして、その砥石の磨耗量は、磨耗なしの砥石で面取り加工したときのウェーハWの直径WL1と、磨耗した砥石で面取り加工したときのウェーハWの直径WL2との差の半分と等しい。すなわち、砥石の磨耗量Δrは、
【0106】
【数25】
Δr=(WL2−WL1)/2
となる。したがって、磨耗した砥石の半径Gr1は、
【0107】
【数26】
r1=GrO−(WL2−WL1)/2
となる。
したがって、この算出した砥石の半径Gr1を上式(1)〜(24)に代入すれば、各加工位置を正確な位置に補正することができる。そして、この補正された加工位置に基づいてウェーハテーブル20の移動を制御すれば、砥石が磨耗した場合であっても、常にウェーハWを所望の形状に精度よく面取り加工することができる。
【0108】
また、厚さTO のウェーハWを面取り加工した後に厚さTのウェーハWを面取り加工する場合において、該厚さTのウェーハWを所望の面幅に面取り加工するためには、次のような補正を行う。
すなわち、図15に示すように、厚さTO のウェーハWを面取り加工した後に、その面取り加工された厚さTO のウェーハWの上下の面幅WUM、WLMを測定する。
【0109】
そして、厚さTのウェーハWを面取り加工する際、ウェーハWの厚さ方向の中心が砥石30の点Cに位置したとき、ウェーハテーブル20の上面Sが、砥石30の回転軸γからz軸方向に、
C =−{(WUM−WLM)tanα/2+(TO −T)/2}
の位置に位置するように補正する。
【0110】
これにより、所望の面幅のウェーハWを面取り加工することができる。
次に、本発明に係るウェーハ面取り装置の第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態のウェーハ面取り装置は、ウェーハの周縁部の粗研面取りと仕上げ面取りを1台の装置で実施することができる。また、ノッチ付きウェーハに対しては、ノッチ部の面取り加工をも実施することができる。
【0111】
図16、図17は、それぞれ本実施の形態のウェーハ面取り装置の構成を示す側面図と平面図である。また、図18、図19は、それぞれ図16のA−A断面図とB−B断面図である。
図16及び図17に示すように、ウェーハ面取り装置40は、主としてウェーハ送りユニット42、外周粗研ユニット44、ノッチ加工ユニット46及び外周精研ユニット48から構成されている。
【0112】
まず、ウェーハ送りユニット42の構成について説明する。
図16及び図18に示すように、水平に配設されたベースプレート50上には、一対のY軸ガイドレール52、52が図中Y方向に沿って敷設されている。この一対のY軸ガイドレール52、52上にはY軸リニアガイド54、54、…を介してY軸テーブル56がスライド自在に支持されている。
【0113】
Y軸テーブル56の下面にはナット部材58が固着されており、該ナット部材58は前記一対のY軸ガイドレール52、52の間に配設されたY軸ボールネジ60に螺合されている。Y軸ボールネジ60は、その両端部が前記ベースプレート50上に配設された軸受部材62、62に回動自在に支持されており、その一方端には一方の軸受部材62に設けられたY軸モータ64の出力軸が連結されている。Y軸ボールネジ60は、このY軸モータ64を駆動することにより回動し、この結果、前記Y軸テーブル56がY軸ガイドレール52、52に沿って水平にスライド移動する。なお、以下、このY軸テーブル56がスライドする方向をY軸方向とする。
【0114】
前記Y軸テーブル56上には、図17及び図19に示すように、一対のX軸ガイドレール66、66が図中X方向に沿って敷設されている。この一対のX軸ガイドレール66、66上にはX軸リニアガイド68、68、…を介してX軸テーブル70がスライド自在に支持されている。
X軸テーブル70の下面にはナット部材72が固着されており、該ナット部材72は前記一対のX軸ガイドレール66、66の間に配設されたX軸ボールネジ74に螺合されている。X軸ボールネジ74は、その両端部が前記X軸テーブル70上に配設された軸受部材76、76に回動自在に支持されており、その一方端には一方の軸受部材76に設けられたX軸モータ78の出力軸が連結されている。X軸ボールネジ74は、このX軸モータ78を駆動することにより回動し、この結果、前記X軸テーブル70がX軸ガイドレール66、66に沿って水平にスライド移動する。なお、以下、このX軸テーブル70がスライドする方向をX軸方向とする。
【0115】
前記X軸テーブル70上には、図17及び図18に示すように、垂直にZ軸ベース80が立設されており、該Z軸ベース80には一対のZ軸ガイドレール82、82が図中Z方向に沿って敷設されている。この一対のZ軸ガイドレール82、82には、Z軸リニアガイド84、84を介してZ軸テーブル86がスライド自在に支持されている。
【0116】
Z軸テーブル86の側面にはナット部材88が固着されており、該ナット部材88は前記一対のZ軸ガイドレール82、82の間に配設されたZ軸ボールネジ90に螺合されている。Z軸ボールネジ90は、その両端部が前記Z軸ベース80に配設された軸受部材92、92に回動自在に支持されており、その下端部には下側の軸受部材92に設けられたZ軸モータ94の出力軸が連結されている。Z軸ボールネジ90は、このZ軸モータ94を駆動することにより回動し、この結果、前記Z軸テーブル86がZ軸ガイドレール82、82に沿って垂直にスライド移動する。
【0117】
前記Z軸テーブル86上にはθ軸モータ96が垂直に設置されている。このθ軸モータ96の出力軸にはθ軸シャフト98が連結されており、このθ軸シャフト98の上端部にウェーハテーブル100が水平に固着されている。面取り加工するウェーハWは、このウェーハテーブル100上に位置決めして載置され、真空吸着によって保持される。そして、保持されたウェーハWは、前記θ軸モータ96を駆動することによりθ軸回りに回転する。
【0118】
以上のように構成されたウェーハ送りユニット42において、ウェーハテーブル100は、Y軸モータ64を駆動することによりY方向に沿って水平にスライド移動し、X軸モータ78を駆動することによりX方向に沿って水平にスライド移動する。そして、Z軸モータ94を駆動することによりZ方向に沿って垂直にスライド移動し、θ軸モータ96を駆動することによりθ軸回りに回転する。
【0119】
次に、外周粗研ユニット44の構成について説明する。
図16、図17及び図20に示すように、前記ベースプレート50上には垂直に架台102が設置されている。架台102上には外周用粗研モータ104が垂直に設置されており、この外周モータ104の出力軸には外周用粗研スピンドル106が連結されている。ウェーハWの外周を面取り加工する外周用粗研砥石108は、この外周用粗研スピンドル106に装着される。
【0120】
ここで、この外周用粗研砥石108は、その外周にウェーハWに要求される面取り形状と同じ形状の溝108aが形成されており(総形砥石)、この溝108aにウェーハWの周縁を押し当てることにより、ウェーハWの周縁が面取り加工される。なお、本実施の形態では、図3(a) に示すタイプの面取り形状(断面三角形状)のウェーハWを加工するものとし、前記外周用粗研砥石108には、図23に示すように、このウェーハWの面取り形状に合致した断面三角形状の溝108aが形成されているものとする。
【0121】
以上のように構成された外周粗研ユニット44において、外周用粗研砥石108は、外周用粗研モータ104を駆動することにより回転する。
次に、ノッチ加工ユニット46の構成について説明する。
図16、図17及び図20に示すように、前記架台102の側部には前記外周用粗研砥石108の回転軸に沿って支柱110が垂直に配設されている。この支柱110の下端部は前記架台102の側面に固定されており、その上端部には梁部111が水平に形成されている。梁部111の先端には軸受部材112が配設されており、該軸受部材112にピン114を介してアーム116が揺動自在に支持されている。
【0122】
アーム116にはノッチ用粗研モータ118Rとノッチ用精研モータ118Fが所定の間隔をもって配設されている。ノッチ用粗研モータ118Rの出力軸にはノッチ用粗研スピンドル120Rが連結されている。ノッチを粗面取り加工するノッチ用粗研砥石122Rは、このノッチ用粗研スピンドル120Rに装着される。一方、ノッチ用精研モータ118Fの出力軸にはノッチ用精研スピンドル120Fが連結されている。ノッチを仕上げ面取り加工するノッチ用精研砥石122Fは、このノッチ用精研スピンドル120Fに装着される。
【0123】
なお、詳しくは図示されていないが、このノッチ用粗研砥石122Rとノッチ用精研砥石122Fの外周には、前記外周用粗研砥石108と同様にウェーハWに要求される面取り形状と同じ形状の溝が形成されている。
また、前記アーム116は、図示しないロック手段によって固定することができ、このロック手段で固定することにより、アーム116は、図16又は図20に示すように水平に保持される。
【0124】
以上のように構成されたノッチ加工ユニット46において、ノッチ用粗研砥石122Rは、ノッチ用粗研モータ118Rを駆動することにより回転する。また、ノッチ用精研砥石122Fは、ノッチ用精研モータ118Fを駆動することにより回転する。
次に、外周精研ユニット48の構成について説明する。
【0125】
図16に示すように、前記ベースプレート50上には、支柱130が垂直に立設されている。支柱130の頂部には水平な梁部130Aが形成されており、該梁部130Aは、図17に示すように、図中Y方向に沿って配設されている。また、この梁部130Aは、図16に示すように、前記ウェーハテーブル100の回転軸(θ軸)に対して直交するように配設されている。
【0126】
前記梁部130Aの先端には、外周用精研モータ132が設けられている。この外周用精研モータ132の出力軸には、外周用精研スピンドル134が連結されている。ウェーハの外周を仕上げ面取り加工する外周用精研砥石136は、この外周用精研スピンドル134に装着される。
ここで、この外周用精研砥石136は、円筒状に形成されており、前記外周用精研スピンドル134に装着されることにより、その回転軸γが図中Y方向に沿って配設される。また、前記外周用精研スピンドル134に装着されることにより、その回転軸γが、ウェーハテーブル100の回転軸(θ軸)に対して直交する。
【0127】
以上のように構成された外周精研ユニット48において、外周用精研砥石136は、外周用精研モータ132を駆動することにより回転する。
本実施の形態のウェーハ面取り装置40は以上のように構成される。
なお以下の説明において、図17に示すように、外周用粗研砥石108の軸芯を通りY軸ガイドレール52と平行な直線を『Y軸』とし、外周用精研砥石136の軸方向の中心を通りX軸ガイドレール66と平行な直線を『X軸』とする。そして、Y軸とX軸の交点を通りθ軸と平行な直線を『Z軸』とする。
【0128】
次に、前記のごとく構成された本実施の形態のウェーハ面取り装置40の作用について説明する。
初期状態において、ウェーハテーブル100は原点位置に位置している。すなわち、ウェーハテーブル100は、その回転軸θがY軸とX軸の交点上に位置している。また、その上面Sが外周用精研砥石136の回転軸γと同じ高さの位置に位置している。
【0129】
まず、図示しない搬送装置によってウェーハテーブル100上にウェーハWが位置決めして載置される。この際、ウェーハWは、その中心OW がウェーハテーブル100の回転軸θと一致するように載置される。また、そのノッチNOがY軸方向に位置するように載置される。そして、ウェーハWがウェーハテーブル100上に載置されると、そのウェーハWがウェーハテーブル100に吸着保持される。
【0130】
以上により加工準備が完了し、この後、面取り加工が開始される。面取りは、まず初めにウェーハWの外周(ウェーハWの円形部C)の粗面取り加工が行われ、次いで、外周の仕上げ面取り、ノッチ部の粗面取りが行われる。そして、最後にノッチ部の仕上げ面取りが行われる。
図21(a)〜(d)には、ウェーハWの円形部Cを粗面取り加工する場合の加工手順が示されている。
【0131】
まず、Z軸モータ94が駆動され、ウェーハテーブル100がZ軸方向に所定距離移動する。これにより、ウェーハWの厚さ方向の中心が、外周用粗研砥石108の溝108aの中心と同じ高さに位置する。
次に、外周用粗研モータ104とθ軸モータ96が駆動され、外周用粗研砥石108とウェーハテーブル100が共に同方向に高速回転する。
【0132】
次に、Y軸モータ64が駆動され、ウェーハWがY軸上を外周用粗研砥石108に向かって送られる。ここで、このウェーハWの送り速度は、ウェーハWが外周用粗研砥石108に接触する直前で減速され、その後、ゆっくりとしたスピードで送られる。
外周用粗研砥石108に向かって送られたウェーハWは、図21(b) に示すように、その周縁が外周用粗研砥石108の溝108aに接触する。この接触後もウェーハWは所定の送り速度で外周用粗研砥石108に向けて送られ、この結果、ウェーハWの円形部Cが外周用粗研砥石108に微小量ずつ研削されて面取り加工される。
【0133】
ウェーハWの送りは、図21(c) に示すように、外周用粗研砥石108とウェーハテーブル100との軸間距離が所定距離Lに達するまで与えられる。そして、この軸間距離が所定距離Lに達するとY軸モータ64の駆動が停止される。ウェーハテーブル100は、この後、図21(d) に示すようにY軸上を外周用粗研砥石108から離れる方向に所定距離移動するとともに、Z軸方向に所定距離移動して原点位置に復帰する。ウェーハテーブル100が原点位置に復帰すると、θ軸モータ96及び外周用粗研モータ104の駆動が停止され、ウェーハWと外周用粗研砥石108の回転が停止する。
【0134】
以上により、ウェーハWの円形部Cの粗面取り加工が終了する。この粗面取り加工が終了したウェーハWの外周は、外周用粗研砥石108の溝形状に合致した断面三角形状に形成される。
次に、前記のごとく粗面取り加工されたウェーハWの外周の仕上げ面取り加工が行われる。
【0135】
前述したようにウェーハWの外周を仕上げ面取りする場合は、ウェーハWの周縁を回転する外周用精研砥石136に当接させ、その周縁部の形状に沿ってウェーハWを移動させることにより行う。
ここで、図4に示すように、仕上げ面取り加工後のウェーハWの面取り面の傾斜角度をαとする。そして、仕上げ面取り加工後の上側面取り面の上端部の点をP1 、下端部の点をP2 とし、下側面取り面の上端部の点をP3 、下端部の点をP4 とする。
【0136】
また、外周用精研砥石136において、砥石の回転中心GO からウェーハWの回転軸θと平行に直線を引き、その直線が砥石30の外周と交わった点をA、Eとする。また、砥石の回転中心GO からウェーハWの回転軸θと直交する直線を引き、その直線が砥石30の外周と交わった点をCとする。そして、直線GO AからウェーハWの回転軸θ側にα°回転させた点をBとし、直線GO EからウェーハWの回転軸θ側にα°回転させた点をDとする。
【0137】
粗面取り加工後に原点位置に復帰したウェーハテーブル100は、まず、Z軸方向に所定距離下降する。これにより、ウェーハW上の点P1 が、外周用精研砥石136上の点Bと同じ高さの位置に位置する。
次に、砥石モータ34が駆動されて、外周用精研砥石136が回転するとともに、図示しないモータが駆動されてウェーハWが回転する。
【0138】
次に、ウェーハテーブル100が外周用精研砥石136に向かってX軸方向に移動する。ウェーハテーブル100が所定距離移動すると、ウェーハWの周縁に外周用精研砥石136の外周面が当接する。当接後もウェーハテーブル100は、移動を続け、この結果、ウェーハWの周縁部が外周用精研砥石136に研削される。
【0139】
X軸方向に移動したウェーハテーブル100は、図11(a) に示すように、ウェーハW上の点P1 が、外周用精研砥石136上の点Bに到達すると、移動を一旦停止する。
ウェーハテーブル100は、次いでウェーハWの周縁部に形成されている面取り面の傾斜角度αと同じ傾斜角αをもって斜め上方に移動する。そして、図11(b) に示すように、ウェーハW上の点P2 が、外周用精研砥石136上の点Bに到達すると、移動を一旦停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハWの周縁に形成されている上側面取り面が外周用精研砥石136によって仕上げ面取り加工される。
【0140】
ウェーハテーブル100は、次いで外周用精研砥石136の周面にそって円弧を描くように移動する。そして、図11(C) に示すように、ウェーハW上の点P3 が、外周用精研砥石136上の点Dに到達すると、移動を一旦停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハWの周縁部に形成されている先端アールが、外周用精研砥石136によって仕上げ面取り加工される。
【0141】
ウェーハテーブル100は、次いでウェーハWの周縁部に形成されている面取り面の傾斜角度αと同じ傾斜角αをもって斜め上方に移動する。そして、図11(d) に示すように、ウェーハW上の点P4 が、外周用精研砥石136上の点Dに到達すると、移動を停止する。この結果、同図に示すように、ウェーハWの周縁に形成されている下側面取り面が、外周用精研砥石136に仕上げ面取り加工される。
【0142】
以上の工程によりウェーハWの外周が仕上げ面取り加工される。ウェーハテーブル100は、この後、X軸方向に沿って外周用精研砥石136から離れる方向に移動するとともに、Z軸方向に所定距離移動することにより原点位置に復帰する。
次に、ウェーハWの外周に形成されているノッチ部(ノッチNO及びノッチコーナNR)の粗面取り加工が行われる。
【0143】
上述したようにウェーハWの外周の仕上げ面取りが終了したウェーハテーブル100は、原点位置に復帰する。この状態において、ウェーハWは、図21(d) に示すように、そのノッチNOがY軸上に位置している。
まず、X軸モータ78が駆動され、ウェーハテーブル100がX軸方向に所定距離移動する。この結果、図22(a) に示すように、一方側のノッチコーナーNRが、ノッチ用粗研砥石122Rを通りY軸と平行な直線上に位置する。次に、Z軸モータ94が駆動され、ウェーハテーブル100がZ軸方向に沿って所定距離移動する。この結果、ウェーハWの厚さ方向の中心が、ノッチ用粗研砥石122Rの溝の中心と同じ高さに位置する。
【0144】
次に、粗研用ノッチモータ118Rが駆動され、ノッチ用粗研砥石122Rが高速回転する。これと同時にY軸モータ64が駆動され、ウェーハWがノッチ用粗研砥石122Rに向かって移動する。
ウェーハWが所定距離移動するとY軸モータ64の駆動は停止される。この結果、図22(b) に示すように、一方側のノッチコーナーNRがノッチ用粗研砥石122Rの溝に当接する。そして、この当接と同時にX軸モータ78及びY軸モータ64が同時に駆動され、ウェーハWにX軸方向及びY軸方向の送りが与えられる。この送りは、ノッチコーナーNRが常にノッチ用粗研砥石122Rの溝に当接するようにノッチコーナーNRの形状に沿って与えられる。この結果、ノッチコーナーNRが粗面取り加工される。
【0145】
ノッチコーナーNRの粗面取り加工が終了すると、次いで、ノッチNOの粗面取り加工が行われる。すなわち、図22(c) に示すように、ノッチNOが常にノッチ用粗研砥石122Rの溝に当接するように、ノッチNOの形状に沿ってウェーハWに送りが与えられる。例えばV字状に形成されたノッチの場合は、V字を描くようにウェーハWに送りが与えられる。この結果、V字状に形成されたノッチNOが粗面取り加工される。
【0146】
ノッチNOの粗面取り加工が終了すると、次いで、図22(d) に示すように、他方側のノッチコーナーNRが粗面取り加工される。すなわち、ノッチコーナーNRが常にノッチ用粗研砥石122Rの溝に当接するように、ノッチコーナーNRの形状に沿ってウェーハWに送りが与えられる。この結果、他方側のノッチコーナーNRが粗面取り加工される。
【0147】
他方側のノッチコーナーNRの粗面取り加工が終了すると、ウェーハWの送りが一時停止される。そして、この状態から上記と逆の操作によってウェーハWに送りが与えられ、上記同様にノッチコーナーNR、ノッチNO、他方側のノッチコーナーNRが順に粗面取り加工される。
以上の操作を複数回繰り返すことにより、ノッチNO及びノッチコーナーNRが粗面取り加工される。
【0148】
ノッチNO及びノッチコーナーNRの粗面取り加工が終了すると、ウェーハWは最初にノッチ用粗研砥石122Rと接触した位置で停止する。そして、その停止後、ウェーハテーブル100が、Y軸方向に沿ってノッチ加工砥石122Rから離れる方向に所定距離移動する。また、これと同時に粗研用ノッチモータ118Rの駆動が停止され、ノッチ用粗研砥石122Rの回転が停止する。
【0149】
以上により、ウェーハWのノッチ部の粗面取り加工が終了する。次いで、ウェーハWのノッチ部の仕上げ面取り加工が行われる。
まず、X軸モータ78が駆動され、ウェーハWがX軸方向に所定距離移動する。この結果、ウェーハWに形成されたノッチ部の一方側のノッチコーナーNRが、精研用砥石122Fの中心を通りY軸と平行な直線上に位置する。次に、Z軸モータ94が駆動され、ウェーハWがZ軸方向に沿って所定距離移動する。この結果、ウェーハWの厚さ方向の中心がノッチ用精研砥石122Fに形成された溝の中心と同じ高さの位置に位置する。
【0150】
次に、精研用ノッチモータ118Fが駆動され、ノッチ用精研砥石122Fが高速回転する。これと同時にY軸モータ64が駆動され、ウェーハWがノッチ用精研砥石122Fに向かって移動する。
ウェーハWが所定距離移動するとY軸モータ64の駆動は停止される。この結果、ウェーハWの一方側のノッチコーナーNRがノッチ用精研砥石122Fに形成された溝に当接する。以下、上述したノッチを粗面取り加工したときと同様の手順でノッチNO及びノッチコーナーNRが仕上げ面取り加工される。
【0151】
ノッチNO及びノッチコーナーNRの仕上げ面取り加工が終了すると、ウェーハテーブル100は最初にノッチ用精研砥石122Fと接触した位置で停止する。そして、その停止後、Y軸方向に沿ってノッチ加工砥石122Fから離れる方向に所定距離移動するとともに、X軸方向及びZ軸方向に所定距離移動して、原点位置に復帰する。また、これと同時に精研用ノッチモータ118Fの駆動が停止され、ノッチ用精研砥石122Fの回転が停止する。
【0152】
以上の一連工程を経ることによりウェーハWの外周とノッチ部の粗面取り加工と仕上げ面取り加工が終了する。
原点位置に復帰すると、ウェーハテーブル100は、ウェーハWの吸着を解除する。そして、この加工が完了したウェーハWを図示しない搬送装置が、ウェーハテーブル100上から取り上げ、次工程へと搬送してゆく。
【0153】
以上説明したように本実施の形態のウェーハ面取り装置40によれば、ノッチ付きウェーハに対して外周及びノッチ部を一度に面取り加工することができる。この際、同じウェーハテーブル100上にウェーハWを載せたまま各加工を実施することができるので、精度よくウェーハWを面取り加工することができる。すなわち、同じウェーハテーブル100上にウェーハWを載せたまま各加工を実施することにより、ウェーハWの載せ替えに伴う芯ズレを防止することができ、精度よくウェーハWを面取り加工することができる。また、ウェーハWの載せ替えを不要とすることにより、スループットの向上も図ることができる。さらに、装置の全体構成をコンパクトにまとめることができる。
【0154】
また、本実施の形態のウェーハ面取り装置のように、各砥石が一定位置に固定されており、ウェーハテーブル100が移動してウェーハWの面取り加工を行うようにすることにより、装置のコンパクト化を図ることができるとともに、ウェーハWを精度よく加工することができる。すなわち、ウェーハテーブル100が一定位置に固定され、各砥石が移動する構成にあっては、各砥石ごとに移動機構が必要になり、装置が大型化するとともに、コストアップの要因となる。また、高速回転する重いスピンドルに移動機構を持たせると、位置決め精度が悪いばかりか、剛性が低くなり、振動を発生させる要因となる。したがって、本実施の形態のウェーハ面取り装置のように、各砥石が一定位置に固定されており、ウェーハテーブル100が移動してウェーハWの面取り加工を行うようにすることにより、装置のコンパクト化を図ることができるとともに、ウェーハWを精度よく加工することができる。
【0155】
また、本実施の形態のウェーハ面取り装置40では、各部の加工に際して、まず、粗面取り加工した後に仕上げ面取り加工を実施するようにしているので、ウェーハWを精度よく面取り加工することができる。
なお、本実施の形態のウェーハ面取り装置40では、直径の大きい外周用粗研砥石108を用いて外周を粗面取り加工し、直径の小さい外周用精研砥石136を用いて外周を仕上げ面取り加工をするようにしている。これは以下の理由に基づくものである。すなわち、粗面取り加工では、砥石に多少の振動が発生しても問題はないので、コストの低い直径の大きな外周用粗研砥石108を使用している。一方、仕上げ面取り加工では、砥石の振動を極力抑制しなければならないので、振動が発生しにくい直径の小さな外周用精研砥石136を使用している。また、本発明に係るウェーハ面取り方法を用いてウェーハWの外周を仕上げ面取りする場合、直径の小さい砥石を使用することにより、ウェーハテーブル100の移動ストロークを小さくすることができるので、直径の小さい砥石を使用することにより、装置を小型化することもできる。以上の理由から、本実施の形態のウェーハ面取り装置40では、直径の大きい外周用粗研砥石108を用いて外周を粗面取り加工し、直径の小さい外周用精研砥石136を用いて外周を仕上げ面取り加工をするようにしている。なお、外周用精研砥石136には、研削面の精度向上を図るためにもレジンボンド砥石を用いるのが好ましい。
【0156】
また、本実施の形態では、ウェーハWの面取り形状を断面三角形状としているが、外周用粗研砥石108、ノッチ用粗研砥石122R、ノッチ用精研砥石122Fを交換することにより、図3(b) 、(c) に示すような断面台形状又は断面半円形状の面取り形状に加工することもできる。
この際、外周用粗研砥石108には、図24に示すように、台形状の溝108aが形成されたものや、図25に示すように、溝なしのものを使用する。ノッチ用粗研砥石122Rとノッチ用精研砥石122Fも同様である。
【0157】
また、面取り形状が断面台形状のウェーハWを粗面取り加工する場合は、図26に示すような溝108aを有する外周用粗研砥石108を用いて加工するようにしてもよい。この場合、ウェーハWは、同図(a) に示すように、まず、下縁を溝108aの下側傾斜面に押し付けて下縁を面取り加工し、次いで、同図(b) に示すように、上縁を溝108aの上側傾斜面に押し付けて面取り加工する。
【0158】
さらに、本実施の形態では、ウェーハWの外周を粗面取り加工する際、高速回転する外周用粗研砥石108に高速回転するウェーハWの外周を押し当て、ウェーハWを微小量ずつ砥石に近づけることにより、所望の面取り加工をするようにしているが、ウェーハWの外周の粗面取り加工の方法は、この方法には限定されない。たとえば、高速回転する外周表粗研砥石108にウェーハWの周縁を当接させて、ウェーハWを所定量切り込んだのち、ウェーハWをゆっくりと回転させて所望の面取り加工をするようにしてもよい。
【0159】
また、本実施の形態のウェーハ面取り装置40でウェーハWの外周の仕上げ面取りを行う際、ウェーハWを外周用精研砥石136の軸方向に沿ってウェーハWを往復移動させながら加工するようにしてもよい。これにより、外周用精研砥石136の磨耗を効果的に抑制しつつ、面精度の高いウェーハWを加工することができる。
【0160】
また、本実施の形態のウェーハ面取り装置40は、ノッチ付きウェーハに対しても一連の面取り加工が実施できるように、ノッチ加工ユニット46が設けられているが、円形状のウェーハ又はオリフラ付きウェーハのみを加工対象とする場合は、ノッチ加工ユニット46は特に設けなくてもよい。これにより、装置のコンパクト化を図ることができる。
【0161】
次に、本発明に係るウェーハ面取り装置の第3の実施の形態について説明する。この第3の実施の形態のウェーハ面取り装置200は、ウェーハの供給、加工、洗浄、回収を全自動で行なうことができる。
図27は、第3の実施の形態のウェーハ面取り装置200全体構成を示す平面図であり、図28は、その斜視図である。
【0162】
図27及び図28に示すように、第3の実施の形態のウェーハ面取り装置200は、供給回収部212、測定搬送部214、測定部216、加工部218、洗浄部220及び加工搬送部222から構成されている。
まず、供給回収部212の構成について説明する。供給回収部212では、面取り加工するウェーハWをウェーハカセット230から供給するとともに、面取り加工されたウェーハWをウェーハカセット230に回収する。この供給回収部212は、図27に示すように、4台のカセットテーブル232、232、…と、1台の供給回収ロボット234から構成されている。
【0163】
4台のカセットテーブル232、232、…は、直列して配置されており、このカセットテーブル232、232、…上にウェーハカセット230、230、…がセットされる。
供給回収ロボット234は、カセットテーブル232、232、…にセットされた各ウェーハカセット230からウェーハWを1枚ずつ取り出して測定搬送部214に供給するとともに、面取り加工されたウェーハWを測定搬送部214からウェーハカセット230に収納する。
【0164】
この供給回収ロボット234の搬送アーム236は、上面部に図示しない吸着パッドを有しており、この吸着パッドでウェーハWの下面を真空吸着してウェーハWを保持する。また、この供給回収ロボット234の搬送アーム236は、ターンテーブル238上を前後移動するとともに、ターンテーブル238が回転することにより旋回し、ターンテーブル238が上下動することにより昇降移動する。さらに、この供給回収ロボット234の搬送アーム236は、ターンテーブル238が図中Y方向にスライド移動することにより、4台のカセットテーブル232、232、…に沿ってスライド移動する。すなわち、この供給回収ロボット234の搬送アーム236は、ウェーハWを保持した状態で前後、左右、昇降移動及び旋回することができ、この動作を組み合わせることによりウェーハWの搬送を行う。
【0165】
次に、測定搬送部214の構成について説明する。測定搬送部214は、供給回収部212と測定部216との間、及び、加工搬送部222と測定部216との間におけるウェーハWの搬送を行う。この測定搬送部214には測定搬送ロボット240が備えられている。
測定搬送ロボット240は、上下一対からなる搬送アーム242A、242Bを備えており、各搬送アーム242A、242Bは、それぞれその上面部に図示しない吸着パッドを有している。各搬送アーム242A、242Bは、この吸着パッドでウェーハWの下面部を真空吸着してウェーハWを保持する。また、この測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bは、ターンテーブル244上を前後移動するとともに、ターンテーブル244が回転することにより旋回し、ターンテーブル244が上下動することにより昇降移動する。すなわち、この測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bは、ウェーハWを保持した状態で前後移動、昇降移動及び旋回することができ、この動作を組み合わせることによりウェーハWの搬送を行う。なお、以下の説明では、必要に応じて上側の搬送アーム242Aを『第1搬送アーム242A』と呼び、下側の搬送アーム242Bを『第2搬送アーム242B』と呼ぶ。
【0166】
次に、測定部216の構成について説明する。測定部216では、面取り加工するウェーハWの前測定と、面取り加工されたウェーハWの後測定を行う。この測定部216は、前測定装置246と後測定装置248とから構成されている。なお、後測定装置248は、前測定装置246の上部に設置されており、このため、図27には後測定装置248のみが図示されている。
【0167】
前測定装置246は、図28に示すように、測定テーブル250、プリセンタリングセンサ252、厚さセンサ254、プリアライメントセンサ256及びファインアライメントセンサ258から構成されている。
測定テーブル250は、回転及び上下動自在に構成されており、ウェーハWの裏面を吸着保持して回転させる。プリセンタリングセンサ252は、測定搬送ロボット240によって測定テーブル250に搬送されるウェーハWの概略中心位置を測定する。厚さセンサ254は、ウェーハWの厚さを測定する。プリアライメントセンサ256は、ウェーハWの外周に形成されているノッチ又はオリフラの概略位置を検出する。ファインアライメントセンサ258は、ノッチ付きウェーハWの直径、中心位置、ノッチ位置及びノッチ深さを測定する。また、オリフラ付きウェーハWのA直径、B直径、中心位置及びオリフラ位置を測定する。
【0168】
以上のように構成された前測定装置246では、次のようにしてウェーハWの前測定を行う。
測定搬送部214の測定搬送ロボット240は、供給回収部212からウェーハWを受け取ると、そのウェーハWを厚さセンサ254に向けて搬送する。この搬送過程でウェーハWがプリセンタリングセンサ252を通過し、これにより、ウェーハWの概略中心位置が測定される。そして、その測定された概略中心位置情報に基づいて搬送アーム242A、242Bの移動が制御され、ウェーハWの中心が厚さセンサ254の測定位置に位置する。厚さセンサ254は、そのウェーハWの中心部の厚さを測定する。
【0169】
中心厚さの測定が終了すると、搬送アーム242A、242Bが所定量後退する。この結果、ウェーハWの中心が測定テーブル250の中心と略一致する。搬送アーム242A、242Bは、測定テーブル250にウェーハWを受け渡したのち、所定量後退して測定テーブル250上から退避する。
ウェーハWを受け取った測定テーブル250は、ウェーハWを所定の回転速度で回転させる。回転が安定すると、プリアライメントセンサ256が、そのウェーハWのノッチの概略位置を測定する(オリフラ付きウェーハWの場合は、オリフラ概略位置を測定する。)。
【0170】
また、これと同時にファインアライメントセンサ258が、ウェーハWの直径を測定して、ウェーハWの中心位置を正確に求める(オリフラ付きウェーハWの場合は、A直径を測定して、ウェーハWの中心位置を正確に求める。)。
また、測定テーブル250に保持されたウェーハWは、その外周部が厚さセンサ254の測定位置に位置するので、厚さセンサ254が、そのウェーハWの外周部の厚さを測定する。
【0171】
以上の各測定が終了すると、測定テーブル250の回転が停止する。そして、プリアライメントセンサ256の測定結果に基づいて、測定テーブル250が所定量回転して、ノッチが所定のノッチ測定位置に移動する(オリフラ付きウェーハWの場合は、オリフラが所定のオリフラ測定位置に移動する。)。
ノッチがノッチ測定位置に位置すると、測定テーブル250がゆっくりとウェーハWを回転させる。そして、その回転するウェーハWに対して、ファインアライメントセンサ258がノッチ位置とノッチ深さを正確に測定する(オリフラ付きウェーハWの場合は、オリフラ位置とB直径を正確に測定する。)。
【0172】
以上一連の工程を経ることにより、前測定装置246によるウェーハWの前測定が終了する。
後測定装置248は、図28及び図29に示すように、測定テーブル260、第1カメラ262A、第2カメラ262B、第1透過照明装置264A、第2透過照明装置264B、第1反射照明装置266A、第2反射照明装置266B、及び画像データ処理装置268から構成されている。
【0173】
測定テーブル260は、ウェーハWの裏面を真空吸着して保持し、回転及び上下動する。
第1カメラ262Aは、測定テーブル260に保持されたウェーハWの表面周縁部を撮像し、第2カメラ262Bは、測定テーブル260に保持されたウェーハWの裏面周縁部を撮像する。この第1カメラ262Aと第2カメラ262Bは、測定テーブル260の回転中心を通る直線上に設置されており、互いに測定テーブル260の回転中心から等距離の位置に設置されている。
【0174】
第1透過照明装置264Aは、第1カメラ262Aと対向するように設置されており、ウェーハWの裏面側から第1カメラ262Aに向けて透過光を照射する。一方、第2透過照明装置264Bは、第2カメラ262Bと対向するように設置されており、ウェーハWの表面側から第2カメラ262Bに向けて透過光を照射する。
【0175】
第1反射照明装置266Aは、第1カメラ262Aに撮像されるウェーハWの裏面側の面取り面に向けて反射光を照射する。一方、第2反射照明装置266Bは、第2カメラ262Bに撮像されるウェーハWの表面側の面取り面に向けて反射光を照射する。
画像データ処理装置268は、第1カメラ262A、第2カメラ262Bで撮像して得られた画像データに基づいてウェーハの外形を測定するとともに、面取り面に生じている傷や欠けの有無を検出する。
【0176】
以上のように構成された後測定装置248は、その測定テーブル260に受け渡されたウェーハWを第1カメラ262Aと第2カメラ262Bで撮像し、その画像データに基づいて画像データ処理装置268がウェーハWの形状を測定する。すなわち、ノッチ付きウェーハWに対しては、図32に示すように、ウェーハWの▲1▼直径、▲2▼外周面幅(表、裏)、▲3▼ノッチ角度、▲4▼ノッチコーナーR、▲5▼ノッチボトムR、▲6▼ノッチ深さ、及び、▲7▼面取り面に生じている傷、欠けの有無(表、裏)を測定する。また、オリフラ付きウェーハWに対しては、図33に示すように、ウェーハWの▲1▼A直径(ウェーハWの円形部の直径)、▲2▼B直径(ウェーハWのオリフラ部の直径)、▲3▼A−B直径、▲4▼外周面幅(表、裏)、▲5▼オリフラコーナーR、及び、▲6▼面取り面に生じている傷、欠けの有無(表、裏)を測定する。
【0177】
次に、加工部218の構成について説明する。加工部218には、上述した第2の実施の形態のウェーハ面取り装置40が設置される。したがって、ここでは、その構成の説明については省略する。
次に、洗浄部220の構成について説明する。洗浄部220では、面取り加工されたウェーハWの洗浄を行う。この洗浄部220は、図27及び図28に示すように、スピン洗浄装置290とウェーハ昇降装置292とから構成されている。
【0178】
スピン洗浄装置290は、ウェーハWをスピン洗浄する。すなわち、ウェーハWを回転させながら、その表面に洗浄液をかけて洗浄する。ウェーハWは、洗浄テーブル294に吸着保持されて回転し、この回転するウェーハWに向けて図示しないノズルから洗浄液が噴射される。
ウェーハ昇降装置292は、スピン洗浄装置290によって洗浄されたウェーハWを昇降移動自在な昇降アーム296によって所定高さの位置まで搬送する。このウェーハ昇降装置292の昇降アーム296は、先端下部に吸着パッド298を備えており、この吸着パッド298でウェーハWの上面を真空吸着してウェーハWを保持する。
【0179】
次に、加工搬送部222の構成について説明する。加工搬送部222は、測定部216と加工部218との間、加工部218と洗浄部220との間、及び、洗浄部220と測定搬送部214との間のウェーハWの搬送を行う。この搬送部222は、図27及び図30に示すように、供給用トランスファー300と回収用トランスファー302とから構成されている。
【0180】
供給用トランスファー300は、測定部216の前測定装置246で前測定されたウェーハWを加工部218の研削テーブル276に搬送する。この供給用トランスファー300は、水平ガイド304に沿って移動する供給用水平スライドブロック306と、その供給用水平スライドブロック306上に旋回及び上下動自在に設けられた供給用トランスファーアーム308とから構成されている。
【0181】
供給用トランスファーアーム308は、先端下部に吸着パッド310を備えており、この吸着パッド310でウェーハWの上面を真空吸着してウェーハWを保持する。
回収用トランスファー302は、加工部218で面取り加工されたウェーハWを洗浄部220の洗浄テーブル294上に搬送するとともに、洗浄部220で洗浄されたウェーハWを測定搬送部214の測定搬送ロボット240に搬送する。この回収用トランスファー302は、水平ガイド304に沿って移動する回収用水平スライドブロック312と、その回収用水平スライドブロック312上に上下動自在に設けられた回収用トランスファーアーム316とから構成されている。
【0182】
回収用トランスファーアーム316は、先端下部に第1吸着パッド318を有するとともに、先端上部に一対の第2吸着パッド320、320を有している。加工部218で面取り加工されたウェーハWは、その上面部を第1吸着パッド318に吸着保持されて洗浄部220の洗浄テーブル294上に搬送される。また、洗浄部220で洗浄されたウェーハWは、その下面部を第2吸着パッド320に吸着保持されて測定搬送部214の測定搬送ロボット240に搬送される。
【0183】
なお、回収用トランスファーアーム316と供給用トランスファーアーム308とは、互いに抵触しないように上下方向に所定の間隔をもって配設されている。したがって、回収用トランスファーアーム316の第1吸着パッド318と第2吸着パッド320は、供給用トランスファーアーム308の吸着パッド310の真下に位置することができるようにされている。
【0184】
以上のように構成された加工搬送部222では、その供給用トランスファーアーム308と回収用トランスファーアーム316が、図31に示すように、『ウェーハ受取位置』、『加工部受渡位置』、『待機位置』及び『洗浄部受渡位置』の間を移動してウェーハWの搬送を行う。
本実施の形態のウェーハ面取り装置200は以上のように構成される。なお、このウェーハ面取り装置200は、図示しない制御装置によって全体の駆動が制御されており、ウェーハの供給から回収までを全て自動で行う。
【0185】
次に、前記のごとく構成された本実施の形態のウェーハ面取り装置200の作用について説明する。
図27に示すように、まず、供給回収ロボット234が、4つあるウェーハカセット230、230、…のうち1つのウェーハカセット230から1枚のウェーハWを取り出す。供給回収ロボット234は、その取り出したウェーハWを測定搬送ロボット240の第2搬送アーム242Bに受け渡す。なお、このウェーハWの受け渡しは、次のように行われる。
【0186】
初期状態において、測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bは、所定の待機位置(図27に示す位置)に位置して待機している。供給回収ロボット234の搬送アーム236は、ウェーハカセット230からウェーハWを取り出すと、所定のウェーハ受渡位置(図27に示す位置)に移動する。
供給回収ロボット234の搬送アーム236がウェーハ受渡位置に移動すると、この供給回収ロボット234の搬送アーム236に対向するように測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bが所定量旋回する。そして、この旋回した測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bに対して供給回収ロボット234の搬送アーム236が所定量前進し、測定搬送ロボット240の第2搬送アーム242BにウェーハWを受け渡す。
【0187】
ウェーハWを受け渡した供給回収ロボット234の搬送アーム236は所定量後退する。一方、測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bは所定量旋回して、元の待機位置に復帰する。これにより、ウェーハWの受け取りが完了する。この状態において、測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bは、前測定装置246の厚さ測定センサ254と対向するように位置する。
【0188】
ウェーハWを受け取った測定搬送ロボット240は、搬送アーム242A、242Bを前進させて、ウェーハWを前測定装置246に搬送する。そして、この搬送過程でプリセンタリングセンサ252を通過することにより、ウェーハWの概略中心位置が測定される。
前測定装置246に搬送されたウェーハWは、まず、厚さセンサ254によって中心部の厚さが測定される。そして、その測定後、測定テーブル250に受け渡される。ウェーハWを受け渡した測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bは後退して測定テーブル250上から退避する。
【0189】
一方、ウェーハWが受け渡された測定テーブル250は、ウェーハWを回転させ、この回転するウェーハWに対して、プリアライメントセンサ256がノッチの概略位置を測定するとともに、ファインアライメントセンサ258がウェーハWの直径を測定し、ウェーハ中心位置を正確に求める。また、これと同時に厚さセンサ254がウェーハWの外周部の厚さを測定する。
【0190】
以上の各測定が終了すると、測定テーブル250が回転を一時停止する。そして、プリアライメントセンサ258の測定結果に基づいて所定量回転し、ノッチを所定のノッチ測定位置に位置させる。
ノッチがノッチ測定位置に位置すると、測定テーブル250がゆっくりとウェーハWを回転させる。そして、その回転するウェーハWに対してファインアライメントセンサ258がノッチ位置を正確に測定する。また、これと同時にノッチ深さを測定する。測定終了後、測定テーブル250は回転を停止する。
【0191】
以上により、ウェーハWの前測定が終了する。そして、この測定結果に基づいてウェーハWの位置決めが行われる。位置決めは、次のようにして行われる。
まず、測定テーブル250を所定量回転させてノッチを所定方向に向ける。なお、ノッチの位置は前測定の結果から知ることができるので、測定テーブル250の回転量は、この前測定の測定結果に基づいて決定する。
【0192】
次に、ウェーハテーブル100を所定の原点位置からX−Y方向に所定量移動させる。これは、次述する供給用トランスファーアーム308によってウェーハWを測定テーブル250からウェーハテーブル100に搬送した際に、ウェーハテーブル100の中心とウェーハWの中心が一致するようにするためである。
ここで、原点位置は次のように設定されている。すなわち、中心が測定テーブル250の中心と一致しているウェーハWを供給用トランスファーアーム308によってウェーハテーブル100に搬送した場合に、ウェーハテーブル100の中心とウェーハWの中心とが一致する位置にウェーハテーブル100の原点位置は設定されている。
【0193】
なお、ウェーハWの中心位置は前測定の結果から知ることができるので、ウェーハテーブル100の移動量は、この前測定の測定結果に基づいて決定する。
以上によりウェーハWの位置決めが終了する。そして、この位置決め終了後、測定テーブル250からウェーハテーブル100にウェーハWが搬送される。搬送は、次のように行われる。
【0194】
上記の位置決め中、供給用トランスファーアーム308は、図31に示すウェーハ受取位置に位置して待機している。一方、回収用トランスファーアーム316は待機位置で待機している。
位置決めが終了すると、供給用トランスファーアーム308が時計回りの方向に90°旋回する。これにより、図31に2点破線で示すように、供給用トランスファーアーム308の吸着パッド310が、測定テーブル250の上方に位置する。供給用トランスファーアーム308は所定量下降して測定テーブル250上のウェーハWを受け取り、その後再び所定量上昇する。そして、反時計回りの方向に90°旋回してウェーハ受取位置に復帰する。ウェーハ受取位置に復帰した供給用トランスファーアーム308は、水平ガイド304に沿ってスライド移動することにより、図31に示す加工部受渡位置に移動する。
【0195】
加工部受渡位置には前記のごとく所定位置に位置決めされたウェーハテーブル100が待機しているので、供給用トランスファーアーム308は所定量下降して、ウェーハテーブル100にウェーハWを受け渡す。ウェーハWを受け渡した供給用トランスファーアーム308は、再び所定量上昇し、その後、水平ガイド304に沿ってスライド移動することにより、再びウェーハ受渡位置に移動する。
【0196】
一方、ウェーハテーブル100は、その受け渡されたウェーハWを真空吸着によって吸着保持する。ここで、ウェーハテーブル100に保持されたウェーハWは、上述した位置決め操作によって、その中心がウェーハテーブル100の中心と一致した状態で保持されるとともに、ノッチが所定方向に位置した状態で保持される。したがって、改めて位置決めする必要がなく、そのまま加工を開始することができる。加工部218は、ウェーハテーブル100でウェーハWを吸着保持したのち、そのウェーハWの面取り加工を開始する。
【0197】
ここで、加工部218がウェーハWの面取り加工を行っているうちに、測定部216の前測定装置246では、次に加工部218で面取り加工するウェーハWの前測定をあらかじめ行っておく。また、これと同時に回収用トランスファーアーム316が加工部受渡位置に移動して待機している。
加工部218で一連の面取り加工(外周とノッチの面取り加工)が終了すると、ウェーハテーブル100は加工部受渡位置に移動する。ウェーハテーブル100は加工部受渡位置に移動すると、既に待機していた回収用トランスファーアーム316が所定量下降して、ウェーハテーブル100からウェーハWを受け取り上昇する。回収用トランスファーアーム316は、この後、水平ガイド304に沿ってスライド移動することにより、図31に示す洗浄部受渡位置に移動する。
【0198】
洗浄部受渡位置に移動した回収用トランスファーアーム316は、そこで所定距離下降して、スピン洗浄装置290の洗浄テーブル294にウェーハWを受け渡す。そして、受け渡したのち、再び所定距離上昇し、その後、水平ガイド304に沿ってスライド移動することにより、図31に示す待機位置に移動する。一方、ウェーハWを受け取ったスピン洗浄装置290は、回収用トランスファーアーム316の上昇後、そのウェーハWの洗浄を開始する。
【0199】
ここで、上記のようにスピン洗浄装置290においてウェーハWの洗浄が行われている間、上記同様の工程を経て次に面取りされるウェーハWが加工部218に供給される。そして、そのウェーハWの面取り加工が行われる。すなわち、加工部218と洗浄部220において同時にウェーハWの処理が行われる。
スピン洗浄装置290でウェーハWの洗浄が終了すると、ウェーハ昇降装置292の昇降アーム296が所定量下降して、洗浄テーブル294からウェーハWを受け取る。ウェーハWを受け取った昇降アーム296は、ウェーハWを保持したまま所定量上昇して元の位置に復帰する。
【0200】
一方、加工部218で次のウェーハWの面取り加工が終了すると、上記同様の手順によって回収用トランスファーアーム316が、そのウェーハWをウェーハテーブル100から受け取り、洗浄テーブル294に搬送する。
ここで、この洗浄テーブル294の上方には、先にスピン洗浄装置290で洗浄されたウェーハWが、ウェーハ昇降装置292の昇降アーム296に保持された状態で待機しているので、回収用トランスファーアーム316は、加工部218から搬送したウェーハWをスピン洗浄装置280に受け渡したのち、所定量上昇して、そのウェーハWを昇降アーム296から受け取る。この際、回収用トランスファーアーム316は、その先端上部に設けられている吸着パッド320、320でウェーハWの裏面を吸着保持して受け取る。ウェーハWを受け取った回収用トランスファーアーム316は所定量下降し待機位置に移動する。
【0201】
ここで、上記のように加工部218で面取り加工されたウェーハWが回収用トランスファーアーム316によってスピン洗浄装置290に搬送されると、加工部218では次に面取り加工するウェーハWのアライメントが行われる。そして、そのアライメントが終了すると、供給用トランスファーアーム308が測定部216の前測定装置246から加工部218のウェーハテーブル100にウェーハWを搬送する。加工部218では、ウェーハテーブル100でウェーハWを受け取ったのち、ウェーハWの面取り加工を開始する。
【0202】
一方、ウェーハWをウェーハテーブル100に搬送した供給用トランスファーアーム308はウェーハ受取位置に移動する。これと同時に待機位置に位置していた回収用トランスファーアーム316がウェーハ受取位置に移動する。
供給用トランスファーアーム308と回収用トランスファーアーム316がウェーハ受取位置に移動すると、測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bが時計回りの方向に90°旋回する。この結果、測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bが回収用トランスファーアーム316に保持されたウェーハWと対向するように位置する。測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bは、この後、回収用トランスファーアーム316に保持されたウェーハWに向かって所定量前進する。そして、第1搬送アーム242Aで、その回収用トランスファーアーム316に保持されたウェーハWを受け取り、再び後退する。測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bは、この後、反時計回りの方向に90°旋回して元の位置に復帰する。
【0203】
一方、ウェーハWを受け渡した回収用トランスファーアーム316は、水平ガイド304に沿ってスライド移動することにより加工部受渡位置に移動する。
また、前測定装置246の測定テーブル250上には、次に面取り加工するウェーハWが待機しており(位置決め処理された状態で待機している。)、供給用トランスファーアーム308は、この測定テーブル250からウェーハWを受け取る。そして、その受け取ったウェーハWを加工部218に搬送する。加工部218では、その搬送されたウェーハWの面取り加工を行う。
【0204】
供給用トランスファーアーム308が前測定装置246から加工部218にウェーハWを搬送すると、測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bが所定量上昇する。この結果、測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bが、後測定装置248と対向するように位置する。測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bは、この後、後測定装置248の測定テーブル260に向かって所定量前進する。そして、その測定テーブル260にウェーハWを受け渡す。ウェーハWを受け渡した測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bは所定量後退して一時退避する。
【0205】
一方、後測定装置248は、その測定テーブル260に受け渡されたウェーハWの後測定を行う。すなわち、測定テーブル260に受け渡されたウェーハWを第1カメラ262Aと第2カメラ262Bで撮像し、その画像データに基づいて画像データ処理装置268がウェーハWの形状を測定する。
そして、この後測定が終了すると、その測定結果に基づいて図示しない制御装置が、加工部218におけるウェーハの加工位置の補正を行う。すなわち、上述した第1の実施の形態で説明したように、面取り加工されたウェーハWの形状から、外周用精研砥石136の半径及びウェーハテーブル20のZ軸方向の高さ位置補正量を算出し、目標とする面取り形状となるように加工位置を補正する。また、後測定が終了すると、ウェーハWは元のウェーハカセット230に回収される。すなわち、まず、測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bが所定量前進し、第1搬送アーム242Aによって測定テーブル260からウェーハWを受け取る。そして、所定量後退したのち、所定量下降して待機位置に復帰する。
【0206】
ここで、前記のごとく後測定装置248によってウェーハWの後測定が行われている間、供給回収ロボット234が、次に面取り加工するウェーハWをウェーハカセット230から取り出して、所定のウェーハ受渡位置に待機している。測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bは、待機位置に復帰すると、この供給回収ロボット234の搬送アーム236に対向するように所定量旋回する。そして、この旋回した測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bに対して供給回収ロボット234の搬送アーム236が所定量前進し、測定搬送ロボット240の第2搬送アーム242BにウェーハWを受け渡す。
【0207】
第2搬送アーム242BにウェーハWを受け渡した供給回収ロボット234の搬送アーム236は、一度所定量後退したのち所定量上昇する。そして、再び所定量前進して測定搬送ロボット240の第1搬送アーム242Aに保持されている面取り加工済のウェーハWを受け取る。
面取り加工済のウェーハWを受け取った供給回収ロボット234の搬送アーム236は、所定量後退したのち所定量旋回する。そして、そのウェーハWを取り出した時と同じウェーハカセット230の位置に移動して、取り出したときと同じ位置にウェーハWを収納する。
【0208】
一方、新たに加工するウェーハWを受け取った測定搬送ロボット240の搬送アーム242A、242Bは、所定量旋回したのち所定量前進して前測定装置246にウェーハWを搬送する。
これにより、面取り加工されたウェーハWの回収と、新たに面取り加工するウェーハWの供給を同時に行うことができる。
【0209】
以上一連の工程を経ることにより1枚目のウェーハWの加工が終了する。以下同様の工程を順次繰り返して実施することにより、供給回収部212にセットされているウェーハ全てを処理する。
このように、第3の実施の形態のウェーハ面取り装置200によれば、ウェーハWの供給、加工、洗浄・乾燥、測定、回収の一連の工程を1台の装置で実施することができる。これにより、効率よくウェーハを処理することができる。
【0210】
また、面取り加工されたウェーハを後測定し、その測定結果をフィードバックして加工位置の修正を行うようにしているので、砥石が磨耗した場合であっても、常に精度の高い加工を実施することができる。
【0211】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、任意の面取り形状のウェーハを高精度に加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のウェーハ面取り装置の構成を示す側面図
【図2】第1の実施の形態のウェーハ面取り装置の構成を示す平面図
【図3】ウェーハの面取り形状の例を示す要部拡大図
【図4】ウェーハの周縁を断面三角形状に面取り加工する場合の説明図
【図5】本発明に係るウェーハ面取り方法の説明図
【図6】ウェーハの周縁を断面三角形状に面取り加工する場合の説明図
【図7】ウェーハの周縁を断面台形状に面取り加工する場合の説明図
【図8】ウェーハの周縁を断面台形状に面取り加工する場合の説明図
【図9】ウェーハの周縁を断面半円形状に面取り加工する場合の説明図
【図10】ウェーハの周縁を断面半円形状に面取り加工する場合の説明図
【図11】ウェーハの周縁を断面三角形状に仕上げ面取り加工する場合の説明図
【図12】ウェーハの周縁を断面台形状に仕上げ面取り加工する場合の説明図
【図13】ウェーハの周縁を断面半円形状に仕上げ面取り加工する場合の説明図
【図14】本発明に係るウェーハ面取り方法の他の実施の形態の説明図
【図15】加工位置の修正方法の説明図
【図16】第2の実施の形態のウェーハ面取り装置の構成を示す側面図
【図17】第2の実施の形態のウェーハ面取り装置の構成を示す平面図
【図18】図16のA−A断面における平面図
【図19】図16のB−B断面における平面図
【図20】第2の実施の形態のウェーハ面取り装置の要部の構成を示す正面図
【図21】ウェーハの外周を粗面取り加工する場合の説明図
【図22】ウェーハのノッチを面取り加工する場合の説明図
【図23】砥石の構成を示す要部拡大図
【図24】砥石の構成を示す要部拡大図
【図25】砥石の構成を示す要部拡大図
【図26】他の砥石を用いてウェーハの外周を粗面取り加工する方法の説明図
【図27】第3の実施の形態のウェーハ面取り装置の構成を示す平面図
【図28】第3の実施の形態のウェーハ面取り装置の構成を示す斜視図
【図29】後測定装置の構成を示す正面図
【図30】加工搬送部の構成を示す側面図
【図31】加工搬送部の構成を示す平面図
【図32】後測定の測定項目の説明図
【図33】後測定の測定項目の説明図
【符号の説明】
10…ウェーハ面取り装置、20…ウェーハテーブル、30…砥石、32…砥石スピンドル、34…砥石モータ、W…ウェーハ、θ…ウェーハテーブルの回転軸、γ…砥石の回転軸
40…ウェーハ面取り装置、42…ウェーハ送りユニット、44…外周粗研ユニット、46…ノッチ加工ユニット、48…外周精研ユニット、56…Y軸テーブル、70…X軸テーブル、86…Z軸テーブル、96…θ軸モータ、100…ウェーハテーブル、108…外周用粗研砥石、122R…ノッチ用粗研砥石、122F…ノッチ用精研砥石、136…外周用精研砥石、C…円形部、NO…ノッチ、NR…ノッチコーナー
200…ウェーハ面取り装置、212…供給回収部、214…測定搬送部、216…測定部、218…加工部、220…洗浄部、222…加工搬送部、230…ウェーハカセット、234…供給回収ロボット、240…測定搬送ロボット、248…後測定装置、290…スピン洗浄装置、308…供給用トランスファーアーム、316…回収用トランスファーアーム

Claims (6)

  1. 回転する砥石の周面に回転するウェーハの周縁を当接させて、該ウェーハの周縁を所定形状に面取り加工するウェーハ面取り装置において、
    ウェーハを保持して回転するウェーハテーブルと、
    前記ウェーハテーブルを軸方向及び軸方向と直交する方向に移動させるウェーハテーブル移動手段と、
    前記ウェーハテーブルの回転軸に対して平行に配置された粗研用砥石スピンドルと、
    前記粗研用砥石スピンドルに装着されて回転し、周面に所定の断面形状の研削溝が形成された粗研用砥石と、
    前記ウェーハテーブルの回転軸に対して直交するように配置された精研用砥石スピンドルと、
    前記粗研用砥石に対して小径に形成され、前記砥石スピンドルに装着されて回転する円筒状の精研用砥石と、
    からなり、前記ウェーハテーブル移動手段によって前記ウェーハテーブルを前記粗研用砥石に向けて移動し、回転するウェーハの周縁を回転する粗研用砥石の周面に形成された研削溝に当接させることにより、前記ウェーハの周縁を所定形状に面取り加工したのち、前記ウェーハテーブル移動手段によって前記ウェーハテーブルを前記精研用砥石に向けて移動し、回転するウェーハの周縁を回転する精研用砥石の周面に当接させるとともに、前記ウェーハの周縁に沿って前記ウェーハテーブルを移動させることにより、前記ウェーハの周縁を仕上げ面取り加工することを特徴とするウェーハ面取り装置。
  2. 前記ウェーハ面取り装置は、
    前記ウェーハテーブルの回転軸に対して平行に配置されたノッチ用砥石スピンドルと、
    前記ノッチ用砥石スピンドルに装着されて回転し、周面に所定の断面形状の研削溝が形成されたノッチ用砥石と、
    を備え、前記ウェーハテーブル移動手段によって前記ウェーハテーブルを前記ノッチ用砥石に向けて移動し、前記ウェーハのノッチ部を回転するノッチ用砥石の周面に形成された研削溝に当接させることにより、前記ウェーハのノッチ部を面取り加工することを特徴とする請求項記載のウェーハ面取り装置。
  3. ウェーハを保持して回転するウェーハテーブルと、前記ウェーハテーブルを軸方向及び軸方向と直交する方向に移動させるウェーハテーブル移動手段と、前記ウェーハテーブルの回転軸に対して直交するように配置された砥石スピンドルと、前記砥石スピンドルに装着されて回転する円筒状の砥石と、からなり、前記ウェーハテーブル移動手段によって前記ウェーハテーブルを前記砥石に向けて移動し、回転するウェーハの周縁を回転する砥石の周面に当接させるとともに、ウェーハの面取り形状に沿って前記ウェーハテーブルを移動させることにより、前記ウェーハの周縁を所定形状に面取り加工するウェーハ面取り装置のウェーハ面取り方法において、
    前記砥石の回転軸に対する前記ウェーハテーブルの回転軸の位置を加工位置として設定し、該加工位置に前記ウェーハテーブルを移動させて前記ウェーハの周縁を面取り加工し、面取り加工されたウェーハの直径を測定し、面取り加工されたウェーハの直径が目標値になるように、前記加工位置を修正することを特徴とするウェーハ面取り方法。
  4. ウェーハを保持して回転するウェーハテーブルと、前記ウェーハテーブルを軸方向及び軸方向と直交する方向に移動させるウェーハテーブル移動手段と、前記ウェーハテーブルの回転軸に対して直交するように配置された砥石スピンドルと、前記砥石スピンドルに装着されて回転する円筒状の砥石と、からなり、前記ウェーハテーブル移動手段によって前記ウェーハテーブルを前記砥石に向けて移動し、回転するウェーハの周縁を回転する砥石の周面に当接させるとともに、ウェーハの面取り形状に沿って前記ウェーハテーブルを移動させることにより、前記ウェーハの周縁を所定形状に面取り加工するウェーハ面取り装置のウェーハ面取り方法において、
    前記砥石の回転軸に対する前記ウェーハテーブルの回転軸の位置を加工位置として設定し、該加工位置に前記ウェーハテーブルを移動させて前記ウェーハの周縁を面取り加工し、面取り加工されたウェーハの面幅を測定し、面取り加工されたウェーハの面幅が目標値になるように、前記加工位置を修正することを特徴とするウェーハ面取り方法。
  5. ウェーハを保持して回転するウェーハテーブルと、前記ウェーハテーブルを軸方向及び軸方向と直交する方向に移動させるウェーハテーブル移動手段と、前記ウェーハテーブルの回転軸に対して直交するように配置された砥石スピンドルと、前記砥石スピンドルに装着されて回転する円筒状の砥石と、からなり、前記砥石の回転軸に対する前記ウェーハテーブルの回転軸の位置を加工位置として設定し、該加工位置に前記ウェーハテーブルを移動させることにより、回転するウェーハの周縁を回転する砥石の周面に当接させて、前記ウェーハの周縁を所定形状に面取り加工するウェーハ面取り装置であって、
    面取り加工されたウェーハの直径を測定する測定手段と、
    前記測定手段の測定結果に基づいて前記面取り加工されたウェーハの直径が目標値になるように前記加工位置を修正する修正手段と、
    を備えたことを特徴とするウェーハ面取り装置。
  6. ウェーハを保持して回転するウェーハテーブルと、前記ウェーハテーブルを軸方向及び軸方向と直交する方向に移動させるウェーハテーブル移動手段と、前記ウェーハテーブルの回転軸に対して直交するように配置された砥石スピンドルと、前記砥石スピンドルに装着されて回転する円筒状の砥石と、からなり、前記砥石の回転軸に対する前記ウェーハテーブルの回転軸の位置を加工位置として設定し、該加工位置に前記ウェーハテーブルを移動させることにより、回転するウェーハの周縁を回転する砥石の周面に当接させて、前記ウェーハの周縁を所定形状に面取り加工するウェーハ面取り装置であって、
    面取り加工されたウェーハの面幅を測定する測定手段と、
    前記測定手段の測定結果に基づいて前記面取り加工されたウェーハの面幅が目標値になるように前記加工位置を修正する修正手段と、
    を備えたことを特徴とするウェーハ面取り装置。
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