JP3905600B2 - タンクローリ車の荷卸制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はタンクローリ車の荷卸制御装置に係り、特に複数のハッチに積込まれた油液がハッチ積込み情報に基づいて配送先の地下タンクへ荷卸しされるよう構成したタンクローリ車の荷卸制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、油液の運搬手段としてタンクローリ車のハッチに油液を積み込んで各給油所等に配送する方法が採られている。タンクローリ車は、給油所等から注文のあった油種、数量を油槽所で積み込まれる。その際、タンクローリ車の運転者は、予約のあった配送先、油種、数量、積み込むべきハッチ番号等が記載された伝票に基づいて各ハッチに油液を積み込む。そして、給油所に到着すると、運転者は伝票に記載された配送先、油種、数量、ハッチ番号を確認すると共に地下タンクの油種を確認して給油所の地下タンクに荷卸しする。
【0003】
ところが、油槽所において、上記のような方法で油液の積込み作業を行う場合、運転者が伝票の記載事項を読み間違えるおそれがあった。そのため、人為的ミスにより、例えばガソリンを積み込むべきハッチに軽油を積み込んでしまう可能性があった。このように、タンクローリ車のハッチに別の油種を積み込んでしまった場合、そのことに気づかずに給油所の地下タンクへ荷卸すると、地下タンクで異油種混合事故(コンタミネーション)が生じてしまう。
【0004】
そこで、油槽所では、各ハッチへの積込みを正確に行うため、タンクローリ車に油液を積み込む際に、油液の出荷状況を各タンクローリ車のハッチ毎に管理している。このハッチ管理システムは、ホストコンピュータと出荷ステージに設置された出荷制御装置とに各出荷データを管理している。そして、各ハッチに積み込まれた積込み情報は、各タンクローリ車毎に発行された車番カードに記憶させるようになっている。
【0005】
このハッチ管理システムでは、ホストコンピュータに接続されたハッチ設定器により予約データの中から各タンクローリ車のハッチ番号に対応する油種、数量、配送先等の情報を各ハッチ毎に割り付けている。そして、運転者は、ハッチ設定器のプリンタで印字された伝票を受け取ると、タンクローリ車を出荷ステージに移動させる。
【0006】
出荷ステージでは、カードリーダに車番カードを読み込ませることによりホストコンピュータから当該タンクローリ車に積み込むべき予約データが出荷制御装置に転送される。出荷制御装置では、この転送された予約データと、運転者が積込み設定器を操作して設定した油種、数量とを照合して一致している場合のみ積込みを許可している。そのため、出荷制御装置において、予約データと積込み設定器に設定された油種、数量とが不一致の場合には、出荷を禁止する。
【0007】
このような、ハッチ管理システムは、比較的大掛かりな設備投資が必要であるので、油槽所を新設する際に導入される場合が多い。これに対し、既存の油槽所でも油液の積込み時に油種データを記録媒体に記憶させる簡易型のシステムも開発されている。
この簡易型システムは、油種キー方式と呼ばれる方式である。この油種キー方式では、出荷ステージの各ローディングアームに設けられた油種キーをタンクローリ車の各ハッチに設けられた油種プラグに接続し、油種キーからの信号を検出して油種を車載コンピュータに入力するようになっている。
【0008】
尚、油種キーの内部には、油種に応じた抵抗が設けられているので、油種プラグに接続されて通電されると、油種に応じた電圧を油種信号として出力することができる。
そして、上記ハッチ管理方式と油種キー方式とは、タンクローリ車の各ハッチに油液を積み込む際に行う積込み情報の記憶方法が相違している。すなわち、上記ハッチ管理方式の場合はハッチの積込み情報が車番カードに記憶される。また、油種キー方式の場合は、ハッチの積込み情報が車載コンピュータに記憶される。
【0009】
油液の積込み作業が終了したタンクローリ車は、配送先の給油所へ移動する。タンクローリ車が配送先の給油所に到着すると、運転者は車番カード又は車載コンピュータに記憶されたハッチの積込み情報から各ハッチに積み込まれた油種を確認する。そして、地下タンクの注油口近傍に設けられた銘板等を見て地下タンクの油種が例えばガソリンであることを確認する。
【0010】
例えばガソリンを荷卸しする場合、荷卸しホースの一端がガソリンが積み込まれたハッチの吐出口に接続され、荷卸しホースの他端がガソリン用の地下タンクに設けられた注油口に接続される。荷卸しホースの接続が完了すると、タンクローリ車の当該ハッチの底弁が開弁される。これで、ハッチのガソリンが給油所の地下タンクに荷卸しされる。
【0011】
以下、軽油、灯油の荷卸し時も同様な操作が行なわれる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のタンクローリ車の荷卸制御装置では、油槽所のシステムに対応してハッチ管理方式、あるいは油種キー方式の何れかの方式でハッチの積込み情報が入力されるように装備されているので、タンクローリ車の装備によって対応できる油槽所が自ずと決められてしまう。そのため、例えばハッチ管理システムに対応したタンクローリ車が1回目の配送が終了して2回目の配送予定の油液を積み込む際、配送先の近くにある油槽所を利用しようとしてもその油槽所では油種キー方式である場合、油液の積込みが行えない。よって、タンクローリ車は、次回配送予定の地域から離れたハッチ管理方式の油槽所まで移動しなければならない。そのため、油槽所に戻って油液が積み込まれた後、次回配送予定の地域に移動することになるので、タンクローリ車の移動時間が長くなって配送効率が低くくなる。
【0013】
そこで、本発明は上記問題を解決したタンクローリ車の荷卸制御装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は以下のような特徴を有する。
上記請求項1記載の発明は、タンクローリ車に設けられ、当該タンクローリ車の各ハッチに積み込まれた油種と配送先のタンクに貯蔵されている油種とが一致している場合に当該ハッチから当該タンクへの油液の荷卸しを許可するタンクローリ車の荷卸制御装置において、
前記タンクローリ車の各ハッチ近傍に夫々設けられ、当該各ハッチへの油液の供給に使用するために油槽所に設置されたローディングアーム夫々に設けられた当該ローディングアームより供給可能な油種を記憶する油種キーより当該油種を読み込む油種プラグと、
前記各ハッチに積み込まれた油種を記憶したカードを読み込むカードリーダと、
前記油種プラグより油種が入力された場合には当該油種を前記ハッチに対応させて記憶し、当該油種が記憶されていない状態において前記カードリーダより各ハッチに積み込まれた油種が入力された場合には当該カードリーダより読み込まれた油種を前記各ハッチに対応させて記憶する記憶手段と、
該記手段から前記各ハッチの積込み種を読み込むハッチ情報読み込み手段と、
該ハッチ情報読み込み手段により読み込まれた前記各ハッチに積込まれた油種に基づいて前記各ハッチに積込まれた油液の荷卸しを許可する荷卸し許可手段と、
からなることを特徴とするものである。
【0015】
従って、上記請求項1記載の発明によれば、油種プラグより油種が入力された場合には当該油種をハッチに対応させて記憶し、当該油種が記憶されていない状態においてカードリーダより各ハッチに積み込まれた油種が入力された場合には当該カードリーダより読み込まれた油種を前記各ハッチに対応させて記憶し、記億手段から各ハッチの積込み種を読み込み、各ハッチに積込まれた油液の種に基づいて各ハッチに積込まれた油液の荷卸しを許可するため、例え出荷管理システムの異なる油槽所で油液の積込みを受ける場合でも、その出荷管理システムに対応した入力手段からハッチの積込み情報を得ることが可能になる。そのため、ハッチに積み込まれた油液を荷卸しする場合、入力手段の相違に拘わらず、同一油種のタンクに荷卸しできると共に、油種の異なるタンクへの荷卸しを禁止できる。
【0016】
また、請求項2記載の発明は、前記各ハッチよりの油液の荷卸しが行われた場合には、当該荷卸しを行ったハッチの油種が前記記憶手段よりクリアされることを特徴とするものである。
従って、上記請求項2記載の発明によれば、油液を荷卸した場合に、記憶部より荷卸したハッチにおける油種の情報がクリアされるので、他のハッチに関するデータが残っている場合には、そのデータのみが記憶されるようになるので、次回の積込みにおいて、各ハッチに油液を積み込む際には、油種プラグよりのデータもカードからのデータも受け付けることができるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明の実施の形態について説明する。
図1は油槽所のハッチ管理システムの概略構成を示す構成図である。
図1に示す油槽所には、ハッチ毎に油液の積込みを管理するハッチ管理システムが採用されている。このハッチ管理システムは、大略、出荷現場に設置された出荷装置1と、出荷現場から離れた事務所内に設置されたハッチ設定器2と、出荷管理コンピュータとしてのホストコンピュータ3とより構成されている。
【0018】
上記ハッチ設定器2及びホストコンピュータ3は、油槽所の入口に設けられた事務所内に設置されている。ハッチ設定器2は、カードリーダライト8,ディスプレイ本体9,キーボード10,プリンタ11,CPU12等よりなる。
また、出荷装置1は、出荷制御装置4及びカードリーダライト14,ハッチカードリーダを有するリモートスイッチボックス16,アース装置17,積込み設定器18等よりなる。
【0019】
ホストコンピュータ3は出荷装置1の出荷制御装置4及びハッチ設定器2と接続されている。また、油槽所のホストコンピュータ3は、後述するように公衆回線13を介して顧客である各給油所の端末装置15と通信可能に接続されている。そして、ホストコンピュータ3は、給油所から端末装置15を介して注文(液種及び数量)があると、これらの注文を予約データ内の予約情報として記憶装置3aの予約データファイルに記憶させる。
【0020】
出荷制御装置4は、各出荷ステージ7毎に設けられている。また、出荷制御装置4は、タンクローリ車5毎に配付された車番カード27がカードリーダライト14により読み取られると、該当する車両番号の予約データをホストコンピュータ3に要求する。そして、出荷制御装置4では、該当する車両番号の予約データがホストコンピュータ3から転送されると、この予約データが有している液種、数量がタンクローリ車5に出荷されるように出荷制御を行う。
【0021】
タンクローリ車5はタンク6内が複数のハッチに仕切られており、各ハッチの容量は例えば1キロリットル、2キロリットル、4キロリットルといった具合に異なっている。そして、タンクローリ車5は出荷ステージ7に到着すると、ハッチ設定器2により設定された液種がタンク6の各ハッチに積み込まれる。
ここで、タンクローリ車5が油槽所に到着すると、運転者は、各タンクローリ車5毎に発行された車番カード27をハッチ設定器2のオペレータに渡す。ハッチ設定器2のオペレータは、ハッチ設定器2のカードリーダライト8に車番カード27を挿入し、車番カード27に記憶された車番コードを読み取らせる。
【0022】
ハッチ設定器2は、カードリーダライト8により車番カード27から車番コードを読み取ると、該当する車両番号の予約データをホストコンピュータ3に要求する。そして、ホストコンピュータ3より車両番号に対応する予約データがハッチ設定器2に送信されると、ハッチ設定器2はこの予約データが有している予約情報に基づいてタンクローリ車5の各ハッチに積込むべき液種及び数量を割り付ける。また、ハッチ設定器2は、割り付けられた各ハッチ毎の液種・数量をハッチ情報が印字された伝票をプリンタ11より発行する。
【0023】
積込み設定器18は、作業者が各出荷ポイント毎の積み込むべき数量を設定するためのものである。積込み設定器18には、積込量を設定する積込量設定スイッチ18a,出荷開始させるスタートスイッチ18b,出荷を停止させる停止スイッチ18cが配設されている。また、本実施例のリモートスイッチボックス16と積込み設定器18とは、一体化された状態でローディングアーム25に取り付けられている。
【0024】
油液が貯溜された貯溜タンク(図示せず)に接続されて油液を給送する給送配管19には、ポンプ20,ストレーナ21,流量計22,定流量弁23,定量弁24が配設されている。さらに、給送配管19の先端にはローディングアーム25が接続されている。
尚、出荷ステージ7において、ローディングアーム25が1本しか示されていないが、実際には各液種毎に複数本が設けられている。
【0025】
さらに、出荷ステージ7には、ハッチ設定器2により割り付けられた各ハッチ毎の積み込むべき液種を表示する予約量表示器26が設けられている。そのため、作業者は、予約量表示器26の表示内容を見て上記積込み設定器18を操作することができる。
出荷制御装置4は、後述するようにスタートスイッチ18bがオンに操作されるとポンプ20を起動して定量弁24を開弁する。そして、流量計22の流量パルス発信器22aからの流量パルスを積算し積込量設定スイッチ18aにより設定された流量が出荷されたとき定量弁24を閉弁させる。
【0026】
図2はハッチ設定器2のCPU12が実行する処理のフローチャートである。
ハッチ設定器2のCPU12は、ステップS11(以下「ステップ」を省略する)において、ハッチ設定器2のカードリーダライト8に挿入された車番カード27に記憶されている車番データを読み込む。
次のS12では、車番カード27から読み込んだ車番データに対応する予約データをホストコンピュータ3に要求する。
【0027】
これに対し、ホストコンピュータ3は、当該車番データに対応する予約データをハッチ設定器2へ送信する。ハッチ設定器2のCPU12は、S23において、予約データが受信された否かをチェックする。
そして、予約データが受信されると、S14に進む。S14では、予約データに基づいて当該タンクローリ車5に積み込まれる油液のハッチ割り付け処理を実行する。ハッチ割り付け処理後、S15に進み、カードリーダライト14に挿入されている車番カード27にハッチ積込みデータ(ハッチ番号、油種、数量等)を記憶させる。
【0028】
続いて、S16では、ハッチ割り付け処理により得られた各ハッチ毎のハッチ積込み情報(ハッチ番号、油種、数量等)が記載された伝票を発行する。タンクローリ車5の運転者は、この伝票及び車番カード27を受け取って出荷ステージ7へ移動する。
図3は出荷制御装置4が実行する処理を説明するためのフローチャートである。
【0029】
タンクローリ車5の運転者は、出荷ステージ7に到着すると、先ず車番カード27を出荷ステージ7のカードリーダライト14に挿入する。
出荷制御装置4は、S21で出荷ステージ7のカードリーダライト14に挿入された車番カード27に記憶されている車番データを読み込む。次のS22では、車番カード27から読み込んだ車番データに対応する予約データをホストコンピュータ3に要求する。
【0030】
これに対し、ホストコンピュータ3は、当該車番データに対応する予約データを出荷制御装置4へ送信する。出荷制御装置4は、S23において、予約データが受信された否かをチェックする。
一方、運転者は、出荷ステージ7のアース装置17をタンクローリ車5に装着した後、ハッチ割り付けが記載された伝票及び予約量表示器26により積み込むべき油種、数量等を確認して、該当する油種のローディングアーム25を対応するハッチ番号の給油口に挿入する。
【0031】
そして、予約データが受信されると、S24に進む。S24では、積込み設定器18の積込量設定スイッチ18aにより入力された積込量及びハッチカードNoを設定値として登録する。
次のS25では、ホストコンピュータ3から送信された予約データと積込み設定器18により設定された油種、数量、ハッチNoとを照合する。S26においては、予約データと設定値とが一致しているか否かを判定する。そして、予約データと設定値とが不一致の場合、S27に移行して出荷を禁止する。この場合、積込み設定器18の設定操作をやり直す必要があるので、S24に戻る。そして、S24以降の処理を再度実行する。
【0032】
また、上記S26においては、予約データと設定値とが一致している場合は、S28に進む。このS28では、積込み設定器18のスタートスイッチ18bがオンに操作されたかどうかをチェックする。そして、積込み設定器18のスタートスイッチ18bがオンに操作されると、S29に進み、ポンプ20を起動して定量弁24を開弁する。また、積込みが開始されると共に、流量計22の流量パルス発信器22aからの流量パルスを積算する。
【0033】
次のS30では、積込みを開始した当該ハッチへの出荷が完了したか否かをチェックする。すなわち、積込量設定スイッチ18aにより設定された流量が当該ハッチに積み込まれたとき、当該ハッチへの出荷が完了したものと判断する。そのため、出荷完了によりS31に進み、定量弁24を閉弁させると共にポンプ20を停止させる。また、運転者は、出荷が完了したローディングアーム25をタンクローリ車5のハッチから引き抜いて出荷ステージ7側の所定位置に戻す。
【0034】
次のS32では、伝票に記載された予約データのうち未だ積み込んでいない予約データが残っているかどうかを確認する。ここで、未だ積み込んでいない予約データがあるときは、S33に移行する。このS33では、未だ積み込んでいない予約データのみを予約量表示器26に表示させる。その後、上記S28以降の処理を繰り返す。
【0035】
このように、S28〜S33の処理を繰り返すことにより、予約データの全てがタンクローリ車5に積み込まれる。そして、S32において、未だ積み込んでいない予約データがなくなったときは、今回の処理を終了する。
図4は油種キーを使用して油種データを入力する出荷システムが採用された出荷装置の概略構成図である。また、図5は出荷ステージに到着したタンクローリ車にローディングアームを挿入させた状態を示す斜視図である。
【0036】
図4に示す出荷装置31においては、前述したハッチ管理システムが採用された出荷装置1と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
なお、出荷装置31では、給油所等の顧客から注文があったとき予約データを管理するホストコンピュータが設置されていない。
ローディングアーム25には、当該出荷ラインの油種データを送信するハッチ油種キー29が取り付けられている。
【0037】
尚、図4において、ローディングアーム25が1本しか示されていないが、実際には図5に示されるように各液種毎に複数本のローディングアーム25が出荷ステージ7に設けられている。
そして、タンクローリ車5のタンク6の上部には、ローディングアーム25が挿入されるハッチ積込口6a〜6gが配設されている。各ハッチ積込口8a〜8gの近傍には、ローディングアーム25のハッチ油種キー29が接続される油種プラグ30(30a〜30g)が取り付けられている。
【0038】
従って、油種プラグ30(30a〜30g)は、ローディングアーム25を介して積み込まれた油液の油種データがハッチ油種キー29から油種プラグ30へ送信されるため、当該ハッチに実際に積み込まれた油種をその場で登録することができる。また、油種プラグ30は、ハッチ近傍に設置されるため本質安全回路で構成されている。
【0039】
図6はハッチ油種キー29の構成を示す斜視図である。
ハッチ油種キー29は、端面形状が台形状に形成されたハウジング31内に3個の接触子32a〜32cが設けられている。また、接触子32aと接触子32bとの間には、油種に応じた抵抗値を有する第1の抵抗33aが設けられている。
【0040】
ハッチ油種キー29は、ハウジング31の端面にプラグ挿入孔31a〜31cを有する。そして、プラグ挿入孔31a〜31cの奥には、接触子32a〜32cが設けられている。油液の積込み時には、ローディングアーム25に設けられたハッチ油種キー29がタンクローリ車5の油種プラグ30a〜30gに接続される。これにより、ハッチ油種キー29では、油種プラグ30a〜30gからの電流が接触子32aに流れ、抵抗33a,33bにより生じた電圧が油種を識別する情報(油種データ)として接触子32b,32cから油種プラグ30a〜30g側に出力される。
【0041】
図7に油種データに対応して設定されたハッチ油種キー29の抵抗33a,33bの抵抗値の一例を示す。
このように本実施例では、抵抗33a,33bの抵抗値が所定の油種(ハイオクガソリン、レギュラガソリン、灯油、軽油にいずれか)に対応して設定されているため、ハッチ油種キー29から出力された電圧値により当該ローディングアーム25の油種を識別することができる。そのため、4ビット又は6ビットの信号の組み合わせで識別する構成とするよりも信号線の数が少なくて済み、ハッチ油種キー29の構成を簡略化できると共に小型化できる。
【0042】
また、ハウジング31は、鎖35によりローディングアーム25に連結されているため、ハッチ油種キー29が紛失したり、あるいはハッチ油種キー29が入れ代わってしまうことが防止される。
図8はタンクローリ車の概略構成を示す。
タンクローリ車5のタンク6の内部は、ハッチ積込口6a〜6gを有する複数のハッチ42a〜42gに仕切られている。複数のハッチ42a〜42gには、配送先の注文に応じて異なる油種が積込まれる。
【0043】
各ハッチ42a〜42gの底部には、各ハッチ42a〜42gに積み込まれた油液を荷卸しする際に開弁される電磁弁よりなる底弁43a〜43gが設けられている。この底弁43a〜43gのうち前側(運転席側)に配設された1番から3番の底弁43a〜43cは、第1の吐出口45に並列接続されている。また、底弁43a〜43gのうち後側に配設された4番から7番の底弁43d〜43gは、第2の吐出口46に並列接続されている。
【0044】
また、ハッチ42a〜42gの上部には、給油所の地下タンクに荷卸しする際に発生したベーパをハッチ42a〜42gに回収するためのベーパ回収管路48,49が配設されている。一方のベーパ回収管路48は、前側(運転席側)に配設された1番から3番のハッチ42a〜42cに連通され、他方のベーパ回収管路49は、後側に配設された4番から7番のハッチ42d〜42gに接続されている。また、ベーパ回収管路48,49の端部には、ベーパ回収ホース接続用の接続口50,51が設けられている。
【0045】
タンクローリ車5の運転席には、荷卸しする際に操作される荷卸し操作盤54と、油槽所で各ハッチ42a〜42gに積み込まれた油種、数量を記憶し、各ハッチ42a〜42gの油液を荷卸しする際の制御を行う荷卸しコンピュータ55とが搭載されている。なお、荷卸し操作盤54は、荷卸しコンピュータ55の操作部である。
【0046】
また、荷卸しコンピュータ55のメモリには、前述した図7に示すような「油種−抵抗値テーブル」が予め格納されている。そのため、荷卸しコンピュータ55は、「油種−抵抗値テーブル」に基づいてハッチ油種キー29から送信された電圧値を油種データとして識別することができる。
また、吐出口45,46の近傍には、通信用の油種プラグ56,57が設けられている。この吐出口油種プラグ56,57は、タンクローリ車5の運転席に設けられた荷卸しコンピュータ55に接続されている。
【0047】
荷卸しコンピュータ55には、メモリに記憶された各ハッチ42a〜42gの油種と給油所に設置された地下タンクの油種とが一致したときハッチ42a〜42gから地下タンクへの荷卸しを許可する制御プログラムが入力されている。 また、各ハッチ42a〜42gには、積み込まれた油液の液面高さを検出する液面計61a〜61gが設けられている。この液面計61a〜61gから出力された液面高さから各ハッチ42a〜42gに積み込まれた油液の量を求めることができる。従って、荷卸し時には、各液面計61a〜61gの測定値から荷卸し完了を判別することができる。
【0048】
図9は荷卸し操作盤54の構成を示すブロック図である。
図9に示されるように、荷卸し操作盤54は、液晶ディスプレイ71と、操作パネル72と、カードリーダライト73とを有する。操作パネル72の上段には、荷卸しするハッチ番号を選択するためのハッチ選択スイッチ釦741 〜749 が配設されている。本実施例では、ハッチ番号1〜9まで選択可能である。
【0049】
また、操作パネル72の中段左側には、第1の吐出口45に対応して設けられた荷卸し開始スイッチ釦75、荷卸し中断スイッチ釦76、荷卸し完了スイッチ釦77が配設されている。また、操作パネル72の中段右側には、第2の吐出口46に対応して設けられた荷卸し開始スイッチ釦78、荷卸し中断スイッチ釦79、荷卸し完了スイッチ釦80が配設されている。
【0050】
さらに、操作パネル72の下段左側には、緊急停止スイッチ釦81が配設されている。また、操作パネル72の下段右側には、積込み開始スイッチ釦82、積込み完了スイッチ釦83、荷卸し開始スイッチ釦84、取消スイッチ釦85、確認スイッチ釦86が配設されている。
給油所で荷卸し作業を行う際は、電源スイッチ87がオンに操作された後、カードリーダライト73に前述した車番カード27が挿入される。これにより、カードリーダライト73は、車番カード27に記憶されたハッチ積込み情報を読み取る。そして、車番カード27から読み取られたハッチ積込み情報は、液晶ディスプレイ71に表示される。このため、運転者は、液晶ディスプレイ71に表示されたハッチ積込み情報により荷卸しすべきハッチ番号を確認できる。
【0051】
図10は荷卸しコンピュータ55の内部構成を示すブロック図である。
荷卸しコンピュータ55は、バリア回路91、CPU92、液晶ディスプレイ71を駆動するディスプレイ駆動回路93、操作パネル72に対応したキーボード94、カードリーダライト73を駆動するカードリーダライト駆動回路95を有する。また、バリア回路91には、ハッチ油種プラグ30a〜30g、吐出口用油種プラグ56,57、液面計61a〜61gが接続されている。
【0052】
荷卸しコンピュータ55のCPU92は、後述するように積込み時に油種データが入力された入力手段(ハッチ油種プラグ30a〜30gあるいはカードリーダライト73)を識別すると共に、吐出口用油種プラグ56,57から入力された油種データとハッチ油種プラグ30a〜30gあるいはカードリーダライト73から入力された油種データとを照合して油種が一致したときのみ荷卸しを許可する。
【0053】
ここで、油槽所において、タンクローリ車5の各ハッチ42a〜42gに油液を積み込む際、荷卸しコンピュータ55が実行する制御処理につき図11のフローチャートを参照して説明する。
荷卸しコンピュータ55は図11に示すS41において、積込み情報の入力があるかどうかをチェックする。そして、積込み情報が入力された場合には、S42でカードリーダライト14により車番カード27に積込み情報が入力されたかどうかをチェックする。
【0054】
積込み情報がハッチ油種プラグ30a〜30gから入力されなかった場合、S43に移行する。このS43では、油種キー入力により積込み情報が入力されたかどうかをチェックする。
そして、車番カード27に積込み情報が記憶されている場合は、ハッチ管理システムで積込みが行われたため、S45に進む。このS45では、荷卸しコンピュータ55の記憶部に各ハッチ42a〜42gに積み込まれた油種、数量、ハッチ番号等のハッチ積込み情報を記憶させる。その後、S46に移行してハッチ42a〜42gへの積込みが完了したことを確認する。
【0055】
しかしながら、上記S43において、油種キー入力により積込み情報が入力された場合は、油種キー方式により積込みが行われたため、S44に進む。S44では、後述するように油液を各ハッチ42a〜42gに積み込む際、ハッチ油種プラグ30a〜30gに接続されたハッチ油種キー29からの油種信号に基づいて各ハッチ42a〜42gに積み込まれた油種を記憶させる。
【0056】
次のS46では、ハッチ42a〜42gへの積込みが完了したことを確認し、積込みの完了により今回の処理を終了させる。
図12は上記S44の油種キー信号処理の詳細を説明するためのフローチャートである。また、図13はハッチ油種キーが油種プラグに接続された様子を示す図である。
【0057】
この場合、油種キー方式で積込みが行われるため、運転者は、まず予約のあった油種に対応するローディングアーム25をハッチ42a〜42gのハッチ積込口6a〜6gのうち予約数量に対応するハッチに挿入する。そして、図13に示されるように、各ハッチ積込口6a〜6gの近傍に設けられた油種プラグ40a〜40gのうちローディングアーム25が挿入された一のハッチの油種プラグに当該ローディングアーム25のハッチ油種キー29を接続する。
【0058】
荷卸しコンピュータ55は、図12のS51において、タンクローリ車5のイグニッションスイッチ66がオフに操作されてエンジンが停止していることを確認する。エンジン停止が確認されると、S52に進み、タンクローリ車5の各ハッチ42a〜42gに設けられた各油種プラグ40a〜40gに一定電流を通電して電圧を付加する。
【0059】
次のS53では、1番ハッチ42aのコネクタ40aから受信した信号が入力される入力ポート1で電圧変化が有るか否かを判定する。ローディングアーム25に設けられたハッチ油種キー29が油種プラグ40aが接続された場合には、ハッチ油種キー29の抵抗値に応じた電圧変化が生じる。そのため、S53において、ハッチ42aに対応する入力ポート1で電圧変化が有るときは、S54に進む。S54では、ハッチ油種キー29から送信された油種信号を入力ポート1の電圧変化から読み取る。
【0060】
そして、次のS55では、入力ポート1に供給されたハッチ油種キー29の抵抗値に応じた電圧値をA/D変換したものを油種データとしてハッチ42aの積込み油種として荷卸しコンピュータ55の積荷データ記憶部に記憶させる。その後、S56に進み、油種プラグ40aへの通電を停止し、S53に戻る。
また、S53において、入力ポート1で電圧変化が無い場合は、S57に移行して2番ハッチ42bの油種プラグ40bから受信した信号が入力される入力ポート2で電圧変化が有るか否かを判定する。S57において、入力ポート2で電圧変化が有る場合には、上記S54〜S56と同様な処理を実行する。
【0061】
また、S57において、入力ポート2で電圧変化が無い場合には、3番ハッチ42cの油種プラグ40cから受信した信号が入力される入力ポート3で電圧変化が有るか否かを判定する。このようにして各ハッチ42a〜42gに設けられた各油種プラグ40a〜40gの電圧変化を監視しており、S58で入力ポート8で電圧変化が無い場合には、S59に進み、タンクローリ車5のイグニッションスイッチ66がオンに切り換えられたか否か、すなわち油液の積み込みが全て終了したか否かを判定する。
【0062】
そして、全ての油種プラグ40a〜40gの電圧変化が無く、且つS59でイグニッションスイッチ66がオフであるときは、S51に戻り、S51以降の処理を繰り返す。しかし、S59でイグニッションスイッチ66がオンに操作されたときは、積込みが終了したものとしてタンクローリ車5を発車させるため、荷卸しコンピュータ55による積込み制御処理を終了させる。
【0063】
この後、予約データの油液(油種、数量)が全て積み込まれたタンクローリ車5は、配送先の給油所へ移動する。
図14は荷卸しコンピュータ55のメモリに記憶された積荷データの一例を示す図である。
上記のようにして、各ハッチ42a〜42gに挿入されたローディングアーム25のハッチ油種キー29から送信された油種データが各ハッチ積込口6a〜6gの近傍に設けられた油種プラグ40a〜40gを介して受信されると、図14に示すように荷卸しコンピュータ55はハッチ番号に対応させて各ハッチ42a〜42g毎の油種データをメモリに記憶する。
【0064】
そのため、荷卸しコンピュータ55は、後述するように荷卸し時に積荷データから各ハッチ42a〜42g毎の油種データを読み込むことにより各ハッチ42a〜42gに実際に積み込まれた油種を正確に認識することができる。
例えば、運転者が1番のハッチ42aにガソリンを積み込むつもりが軽油を間違って積み込んでしまった場合でも、荷卸しコンピュータ55のメモリには「1番ハッチ=軽油」と実際に積み込まれた油種が記憶されているので、荷卸し時に油種を間違えることがない。このため、異油種混合事故が防止される。
【0065】
次に配送先の給油所で荷卸しする場合について説明する。
図15は本発明のタンクローリ車の荷卸し装置の概略構成図である。
給油所の地下には、油種の異なる地下タンク101,102が埋設されている。例えば地下タンク101はガソリン用のタンクで、地下タンク102は軽油用のタンクとして設けられている。
【0066】
尚、本実施では、地下タンク101,102に油液を荷卸しする場合を一例として説明するが、地下タンク101,102の代わりに地上設置型タンクに荷卸しする場合にも適用できるのは言うまでもない。
地下タンク101,102にはタンクローリ車5から油液が供給される注油管路104,105と、地下タンク101,102内で生じた油蒸気を外部に排出する油蒸気排出管路106,107とが設けられている。尚、油蒸気排出管路106,107は、車両の燃料タンクに給油する際、液面の下降とともに外気をタンク内に導入して地下タンク101,102内の負圧を減少させる。
【0067】
また、油蒸気排出管路106,107の先端は、給油所の隅に起立して所定高さに延在した排気口106a,107aが設けられており、油蒸気排出管路106,107の途中には接続部108,109が分岐されている。
また、注油管路104,105の上端に設けられた各地下タンク101,102の注油口110,111には、荷卸しホース112,113が接続された後に各地下タンク111,112毎に設定された地下タンクコード番号及び油種データを送信するためのタンク油種キー114,115が設けられている。尚、荷卸しホース112,113には、タンク油種キー114,115からの信号をタンクローリ車側に送信する信号線112a,113aが設けられている。
【0068】
尚、各地下タンク101,102の注油口110,111に設けられたタンク油種キー114,115は、前述したようにハッチ油種キー29と同一構成であるので、内部構成の説明は省略する。
図16は荷卸しホース112,113の構成を示す図である。
荷卸しホース112,113は、耐油性のホース121の一端に管状の接続金具122が圧入されており、接続金具122の端部にはタンクローリ車5の吐出口45,46に螺合されるナット123が設けられている。また、接続金具122には、タンクローリ車5側のプラグ136,137が接続されるコネクタ127が取り付けられている。
【0069】
ホース121の他端には、管状の接続金具128が圧入されており、接続金具128の端部には地下タンク101,102の注油口110,111に螺入されるネジ部129が設けられている。また、接続金具128には、注油口110,111の近傍に設けられたタンク油種キー114,115が接続される油種プラグ130が設けられている。そして、ホース121の外周又は肉厚部に両端のコネクタ127と130とを導通させる信号線(図示せず)が設けられている。
【0070】
図17は荷卸しホース112の接続状態を示す図である。
タンクローリ車5に積み込まれた油液を荷卸しする際は、荷卸しホース112のネジ部129を地下タンク101の注油口110に螺合すると共に、ナット123を吐出口45に螺合させる。
そして、上記の如く荷卸しホース112を注油口110に接続した後にタンクローリ車側のコネクタ125が荷卸しホース112のコネクタ127に接続されると共にタンク油種キー114が荷卸しホース112のコネクタ130に接続されると、タンク油種キー114内の抵抗値に応じた電圧が油種信号、地下タンクを識別するタンク信号として荷卸しコンピュータ55に送信される。
【0071】
尚、荷卸しホース113の接続も上記荷卸しホース112と同様に行われるので、その説明は省略する。
図15に示されるように、上記荷卸しホース112,113が吐出口45,46と注油口110,111を連通するように接続された後、ベーパ回収ホース131,132が油蒸気排出管路116,117の接続部108,109とタンクローリ車5の接続部140,141を連通するように接続される。
【0072】
ここで、荷卸しコンピュータ55が実行する荷卸し処理につき図18、図19に示すフローチャートを併せ参照して説明する。
図18は荷卸しコンピュータ55が荷卸し時に最初に実行するハッチ情報入力方法の識別処理を説明するためのフローチャートである。また、図19は荷卸し処理を説明するためのフローチャートである。
【0073】
タンクローリ車5が配送先の給油所の到着すると、運転者は荷卸しコンピュータ55の電源スイッチ87をオンに操作する。これにより、荷卸しコンピュータ55は、図18に示すハッチ情報入力方法の識別処理を実行する。
すなわち、S61で油種キー入力が有るかどうかをチェックする。油槽所で油種キー29により油種データが入力された場合は、S62に進み、荷卸しコンピュータ55のメモリに記憶された積荷データの中から各ハッチ毎の油種、数量を読み込む。そして、S63では液晶ディスプレイ71にハッチ積込み情報を表示させる。これで、運転者は各ハッチに積込まれた油種、数量を確認することができる。
【0074】
また、上記S61において、油種キーによりハッチ積込み情報が入力されていないときは、S64に移行してハッチ積込み情報がカードリーダライト14から入力されたかどうかをチェックする。そして、ハッチ積込み情報がカードリーダライト14から入力されたときは、S65に進み、液晶ディスプレイ71に車番カード挿入を表示する。
【0075】
これにより運転者は、車番カード27を荷卸しコンピュータ55のカードリーダライト73に挿入する。そして、カードリーダライト73に車番カード27が挿入されると共に、S66で車番カード27に記憶されたハッチ積込み情報を読み込む。その後、S63に進み、液晶ディスプレイ71にハッチ積込み情報を表示させる。
【0076】
このように、ハッチ情報入力方法が油種キー29によるものか、あるいは車番カード27によるものかを認識してハッチ積込み情報が記憶された記憶媒体を識別する。そして、油槽所の出荷管理方法に応じた記憶媒体を選択することにより、ハッチ管理方式でも油種キー方式でも対応してハッチ積込み情報を読み取ることができる。
【0077】
そのため、タンクローリ車5は、ハッチ管理方式あるいは油種キー方式に関係なくどの油槽所でも油液の積込みが可能である。よって、配送先に近い油槽所で積込むことにより、配送効率を高めることができる。
その後、運転者はタンクローリ車5のイグニッションスイッチを切り換えてエンジンを停止させる。そして、運転者は油槽所の伝票に記載された配送先、油種数量を確認すると共に、給油所に設置された地下タンク101,102の油種を確認してから荷卸し作業に移る。
【0078】
上記ハッチ情報入力方法の識別処理が終了すると、荷卸しコンピュータ55は、図19に示す荷卸し処理を実行する。
S71において、イグニッションスイッチがACCの位置に切り換えられたか否かを判定する。そして、イグニッションスイッチがACCに切り換わると、S72に進み、アースが接続された否かを判定する。
【0079】
S72において、タンクローリ車5のアースリール60から引き出されたアース線が接地されると、S73に進み、上記ハッチ情報入力方法の識別処理により識別された記憶媒体、すなわち荷卸しコンピュータ55のメモリ又は車番カード27に記憶された各ハッチ42a〜42gに積み込まれたハッチ積込み情報(ハッチ番号、油種、数量等)を読み込む。
【0080】
続いて、S74では、荷卸しホース112,113が接続された否かを判定する。そして、荷卸しホース112,113が吐出口45,46と注油口110,111とを連通するように接続される。また、タンクローリ車側のコネクタ125は荷卸しホース112,113のコネクタ127に接続される。これと共に地下タンク側のタンク油種キー114,115は荷卸しホース112,113のコネクタ130に接続される。これにより、タンク油種キー114,115内の抵抗値に応じた電圧が油種信号及びタンク信号として荷卸しコンピュータ55に送信される。
【0081】
そのため、S74において、タンク油種キー114,115から送信されたデータ(油種データ,タンクコード番号)が受信されると、荷卸しホース112,113の接続が完了したものと判断する。次のS75では、タンク油種キー114,115から送信されたデータ(油種データ,タンクコード番号)を読み込む。
【0082】
次のS76では、荷卸しホース112,113が接続された地下タンク101,102の油種データとハッチ42a〜42gの油種データとを比較して油種が一致しているか否かを判定する。このS76において、両油種データとが一致したときは、異油種混合事故とならないことが確認されるため、S77に進み、ハッチ42a〜42gの底弁43a〜43gのうち荷卸しホース112,113が接続された底弁を開弁させる。これにより、当該ハッチの油液が荷卸しホース112,113を介して地下タンク101,102へ荷卸しされる。
【0083】
次のS78で、ハッチ42a〜42gに設けられた液面計61a〜61gにより検出された液面高さの測定値を読み込む。そして、S79では、液面計61a〜61gにより検出された液面高さがゼロであるとき、当該ハッチの荷卸し完了と判断する。そのため、各ハッチ42a〜42gのハッチ容量よりも少ない数量しか積み込まれていない場合でも各ハッチ42a〜42g毎の荷卸し完了を確認することができる。
【0084】
次のS80では、未だ荷卸していない積込みデータが有るかどうかをチェックする。そして、S80において、未荷卸しデータがあるときは、まだ、荷卸しする油液があるので、上記S74に戻り、S74〜S80の処理を繰り返す。また、上記S76において油種不一致のときは、S81に移行してアラーム等により荷卸しホース112,113の接続に異常があることを報知する。
【0085】
そして、S74に戻り、荷卸しホース112,113の接続作業をやり直しさせる。また、上記S80において未荷卸しデータがないときは、この給油所への荷卸し作業が全て終了したものと判断してS82に進み、アース線がアースリール60に巻き戻されたことを確認する。続いて、S83でタンクローリ車5のイグニッションスイッチがオンに操作されてエンジンが始動されたことを確認する。
【0086】
そして、イグニッションスイッチがオンに操作されると、S84に進み、この給油所で今回荷卸しされたハッチの油種データを荷卸しコンピュータ55の積荷データ記憶部からクリアして一連の積み込み処理を終了する。
このように、油液を積み込む際に記憶されたローディングアーム25の油種に基づいて荷卸し時の油種確認を行うため、地下タンク101,102に別の油種を荷卸しすることが防止できる。従って、積込み時に油種を間違えても、実際にハッチ42a〜42gに積み込まれた油液の油種データを地下タンク101,102の油種とを比較するため、荷卸し時には異油種混合事故を防止できる。
【0087】
また、荷卸しコンピュータ55には、今回の配送に関連するデータ(ハッチ毎の油種データ、注油口毎の油種データ)が記憶されているため、これらのデータを出力することにより配送管理が容易に行える。
尚、上記実施例では、給油所の地下タンクに油液を荷卸しする場合を一例として挙げたが、これに限らず、他の場所に設けられた地下タンクに油液を荷卸しする場合にも適用することができるのは勿論である。
【0088】
また、上記実施例では、タンクローリ車に積み込まれる油種を車番カードに入力する場合と油種キーを介して荷卸しコンピュータのメモリに記憶させる場合の2種類を第1、第2の入力手段、記憶手段として説明したが、本発明は、此れ以外の入力手段(例えばバーコード、磁気埋め込み形カードなど)又は、記憶手段(例えば磁気ディスク、ICカード、ハンディターミナルなど)を用いた構成の出荷管理システムにも適用できる。
【0089】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1記載の発明によれば、油種プラグより油種が入力された場合には当該油種をハッチに対応させて記憶し、当該油種が記憶されていない状態においてカードリーダより各ハッチに積み込まれた油種が入力された場合には当該カードリーダより読み込まれた油種を前記各ハッチに対応させて記憶し、記億手段から各ハッチの積込み液種を読み込み、各ハッチに積込まれた油液の液種に基づいて各ハッチに積込まれた油液の荷卸しを許可するため、例え出荷管理システムの異なる油槽所で油液の積込みを受ける場合でも、その出荷管理システムに対応した入力手段からハッチの積込み情報を得ることが可能になる。
【0090】
そのため、ハッチに積み込まれた油液を荷卸しする場合、入力手段の相違に拘わらず、同一油種のタンクに荷卸しできると共に、油種の異なるタンクへの荷卸しを禁止できる。よって、ハッチ管理方式あるいは油種キー方式に関係なくどの油槽所でも油液の積込みが可能である。これにより、配送先に近い油槽所で積込むことができるので、配送効率をより一層高めることができる。
【0091】
また、上記請求項2記載の発明によれば、油液を荷卸した場合に、記憶部より荷卸したハッチにおける油種の情報がクリアされるので、他のハッチに関するデータが残っている場合には、そのデータのみが記憶されるようになるので、次回の積込みにおいて、各ハッチに油液を積み込む際には、油種プラグよりのデータもカードからのデータも受け付けることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】油槽所のハッチ管理システムの概略構成を示す構成図である。
【図2】ハッチ設定器のCPUが実行する処理のフローチャートである。
【図3】出荷制御装置が実行する処理を説明するためのフローチャートである。
【図4】油種キーを使用して油種データを入力する出荷システムが採用された出荷装置の概略構成図である。
【図5】出荷ステージに到着したタンクローリ車にローディングアームを挿入させた状態を示す斜視図である。
【図6】ハッチ油種キーの構成を示す斜視図である。
【図7】油種データに対応して設定されたハッチ油種キーの抵抗の抵抗値の一例を示す図である。
【図8】タンクローリ車の概略構成を示す図である。
【図9】荷卸し操作盤の構成を示すブロック図である。
【図10】荷卸しコンピュータの内部構成を示すブロック図である。
【図11】荷卸しコンピュータが実行する制御処理のフローチャートである。
【図12】上記S44の油種キー信号処理の詳細を説明するためのフローチャートである。
【図13】ハッチ油種キーが油種プラグに接続された様子を示す図である。
【図14】荷卸しコンピュータのメモリに記憶された積荷データの一例を示す図である。
【図15】本発明のタンクローリ車の荷卸し装置の概略構成図である。
【図16】荷卸しホースの構成を示す図である。
【図17】荷卸しホースの接続状態を示す図である。
【図18】荷卸しコンピュータが荷卸し時に最初に実行するハッチ情報入力方法の識別処理を説明するためのフローチャートである。
【図19】荷卸し処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1,31 出荷装置
2 ハッチ設定器
3 ホストコンピュータ
4 出荷制御装置
5 タンクローリ車
7 出荷ステージ
8,14 カードリーダライト
18 積込み設定器
20 ポンプ
22 流量計
24 定量弁
25 ローディングアーム
29 ハッチ油種キー
30(30a〜30g) 油種プラグ
42a〜42g ハッチ
43a〜43g 底弁
45 第1の吐出口
46 第2の吐出口
48,49 ベーパ回収管路
54 荷卸し操作盤
55 荷卸しコンピュータ
61a〜61g 液面計
66 イグニッションスイッチ
71 液晶ディスプレイ
72 操作パネル
73 カードリーダライト

Claims (2)

  1. タンクローリ車に設けられ、当該タンクローリ車の各ハッチに積み込まれた油種と配送先のタンクに貯蔵されている油種とが一致している場合に当該ハッチから当該タンクへの油液の荷卸しを許可するタンクローリ車の荷卸制御装置において、
    前記タンクローリ車の各ハッチ近傍に夫々設けられ、当該各ハッチへの油液の供給に使用するために油槽所に設置されたローディングアーム夫々に設けられた当該ローディングアームより供給可能な油種を記憶する油種キーより当該油種を読み込む油種プラグと、
    前記各ハッチに積み込まれた油種を記憶したカードを読み込むカードリーダと、
    前記油種プラグより油種が入力された場合には当該油種を前記ハッチに対応させて記憶し、当該油種が記憶されていない状態において前記カードリーダより各ハッチに積み込まれた油種が入力された場合には当該カードリーダより読み込まれた油種を前記各ハッチに対応させて記憶する記憶手段と、
    該記手段から前記各ハッチの積込み種を読み込むハッチ情報読み込み手段と、
    該ハッチ情報読み込み手段により読み込まれた前記各ハッチに積込まれた油種に基づいて前記各ハッチに積込まれた油液の荷卸しを許可する荷卸し許可手段と、
    からなることを特徴とするタンクローリ車の荷卸制御装置。
  2. 前記各ハッチよりの油液の荷卸しが行われた場合には、当該荷卸しを行ったハッチの油種が前記記憶手段よりクリアされることを特徴とする請求項1に記載のタンクローリ車の荷卸制御装置。
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