JP3905266B2 - 真空絶縁スイッチギヤ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、真空容器と当該真空容器内に設置される所要数の開閉器とを備えた真空絶縁スイッチギヤに関し、詳しくは、母線側と負荷側とを接離する遮断部、断路部等を含む主回路開閉部と負荷側と接地導体とを接離する接地開閉部を真空容器に収納した真空絶縁スイッチギヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の真空絶縁スイッチギヤとしての真空開閉器(真空スイッチ)は、図12に示すように構成されている。図に示す真空スイッチSは、セラミックから成る真空容器本体としての本体絶縁筒1と当該本体絶縁筒1の両端に固定された端板2、3とから成る真空容器を備え、一方の端板2の中央には、固定電極4が当該真空容器の内外にわたって貫通された状態(以下、貫通状態という)でろう付けされ、他方の端板3の中央には、可動電極5が貫通状態において若干前進後退自在に配置されている。
【0003】
上記の可動電極5は、同図中において上下方向に、前進後退して固定電極4に対して接離し開閉するスイッチを構成している。又、この可動電極5と端板3との中央に穿たれた当該可動電極5の貫通を許す穴の内縁との間には、当該真空容器の内部側に位置するよう伸縮自在なベローズ6が設けられている。このべローズ6によって容器の内部を外部から気密に封止すると共に、可動電極5の上下移動即ち前進後退運動を自在にしている。
【0004】
従って、上記の真空スイッチSが作動するときには、可動電極5がベローズ6を介して機械的に前進後退することで、固定電極4に対して接離し、回路を開閉する。
【0005】
又、遮断器、断路器、接地開閉器等の開閉器により構成されるスイッチギヤは、例えば図13のように、遮断器32、断路器33、接地開閉器34等を金属箱の中において、電気絶縁距離を確保して配置され、各機器の主回路が相互に導体にて接続されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
遮断器、断路器等の主回路開閉部や、接地開閉部や、主回路導体等により構成される従来のスイッチギヤにおいては、遮断器遮断部、断路器断路部等の主回路開閉部や接地開閉器接地部等を真空の容器の中に配置して真空絶縁スイッチギヤを構成するには、先ず、真空容器が必要となるが、従来では、この真空容器としてセラミック製の大きな本体絶縁筒を用いていた。
しかし、セラミック製にて大きな本体絶縁筒を成形するには、その製作が困難であると共にコストが高くなるという問題がある。
【0007】
又、セラミック製で真空容器を形成するには、筒形以外の、例えば、矩形やその他の異形形状に製作することが非常に困難であるため、どうしても単純な筒形形状とならざるを得ないが、このような筒形形状では、主回路開閉部や接地開閉器接地部等の配置に大きな制約を受け、自由な配置とすることができないという問題もあった。
【0008】
本発明は、上記のような問題を解消し、製作コストが低く、小型で高性能な真空絶縁スイッチギヤの提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、1相分の複数の開閉器が互いに接続されて金属製の真空容器内に収納され、当該真空容器が金属容器と該金属容器の一面側に互いに並列して該金属容器の内外を連通するように装着された少なくとも2つの筒状のセラミック容器とを有し、上記真空容器は絶縁物によりモールドされ、モールド表面を導電処理して接地電位とし、上記開閉器の一方の極に接続された一方の主回路導体と他方の極に接続された他方の主回路導体とがそれぞれ異なる上記セラミック容器を貫通して外部に導出されていることを特徴とする。
【0012】
請求項2の発明は、請求項1に記載の真空絶縁スイッチギヤにおいて、金属容器は、筒状の1個の胴部部材と当該胴部部材の両端を塞ぐ2個の端部部材とで成形されたことを特徴とする。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1に記載の真空絶縁スイッチギヤにおいて、金属容器は、一端側が開放された有底筒状の1個の胴部部材と開放された一端を塞ぐ1個の端部部材とで成形されたことを特徴とする。
【0014】
請求項4の発明は、請求項1に記載の真空絶縁スイッチギヤにおいて、金属容器は、一端側が開放された有底筒状の2個の胴部部材を、互いの開放された一端が当接するよう組合せて成形されたことを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は、請求項2又は請求項3に記載の真空絶縁スイッチギヤにおいて、胴部部材が突き合わされる端部部材に当該胴部部材の突き合わせ端部が収まる位置決め部を設けたことを特徴とする。
【0016】
請求項6の発明は、請求項4に記載の真空絶縁スイッチギヤにおいて、互いに突き合わされる開放された側の端部の一方に他方が嵌合する位置決め部を設けたことを特徴とする。
【0017】
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6の何れかに記載の真空絶縁スイッチギヤにおいて、上記主回路導体の貫通を許す穴の内縁に、電界を緩和させる電界緩和用リング部が設けられたことを特徴とする。
【0018】
請求項8の発明は、請求項7に記載の真空絶縁スイッチギヤにおいて、電界緩和用リング部は穴の内縁が外へ延在するよう成形されたことを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1乃至請求項8の何れかに記載の真空絶縁スイッチギヤにおいて、複数の真空容器が絶縁物により一体にモールドされていることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
実施の形態1は、例えば、主回路開閉器固定電極と主回路開閉器可動電極と絶縁ロッドとにより構成される主回路開閉部と、接地開閉器接地電極と接地開閉器可動電極とにより構成される接地開閉部と、可撓導体とを、一相毎に金属製の真空容器の内部に収納し、当該真空容器の外面を絶縁物によりモールドし、更に、モールドされた表面を導電処理して接地電位とし、この真空容器から外部への接続を絶縁ブッシングを介して接続した構成としたものある。以下、この実施の形態1を図1、図2に基づいて説明する。図1は正面配置図、図2は側断面図である。
【0020】
図1、図2において、この真空容器11は、金属材にて成形された金属製容器であり、筒状の胴部部材とその胴部部材の両開放端側をそれぞれ塞ぐ端部とが一体的に成形された形状で、両端部には所要数の機器が、真空容器11に貫通状態にて即ち当該容器の外から内へ貫通された状態にて、挿入される穴が適当数開設されている。
図示の例では上方及び下方の端部にそれぞれ2つの穴即ち穴A、穴B、穴C、穴Dが穿たれている。これらの各穴A、B、C、Dには、セラミック製の絶縁筒18,19,20,21が挿入された状態にてろう付されている。
【0021】
図2において、絶縁筒18(穴A)の中央には主回路開閉器固定電極4が、又、絶縁筒19(穴B)の中央には接地開閉器固定電極7が、それぞれ挿入された状態でろう付けされている。主回路開閉器固定電極4は真空容器11の外部で母線13に接続され、接地開閉器固定電極7は真空容器11の外部で送電ケーブル14に接続されている。
他方、上記主回路開閉器固定電極4の対向位置側(図において上方)には、主回路開閉器可動電極5が、セラミック製の絶縁物9を介在して絶縁ロッド15を形成し、当該絶縁ロッド15が絶縁筒20(穴C)に上下移動自在に挿入されている。
そして、上記の主回路開閉器可動電極5と接地開閉器固定電極7とは真空容器11内において、可撓導体10を介して互いに移動自在に接続されている。又、接地開閉器接地電極7の対向位置側(図において上方)には、接地開閉器可動電極8が、絶縁筒21(穴D)の中央に上下移動自在に挿入されている。
【0022】
上記の主回路開閉器可動電極5は、図2において上下に移動可能で、主回路開閉器固定電極4に対し接離し開閉する主回路開閉部(4、5)を構成している。又、接地開閉器可動電極8も、同じく、図2において上下に移動可能で、接地開閉器接地電極7に対し接離し開閉する接地開閉部(7,8)を構成している。
これら、主回路開閉器可動電極5の絶縁ロッド15と絶縁筒20(穴C)、接地開閉器可動電極8と絶縁筒21(穴D)とには、伸縮自在なベローズ6の両端がそれぞれ固定されており、このべローズ6によって、真空容器11の内部を封止即ち気密性を維持しながら、主回路開閉器可動電極5及び接地開閉器可動電極8とがそれぞれ上下移動自在に構成されている。
【0023】
この実施の形態1では、上記のように、金属製の1個の真空容器11の内部に、主回路開閉部(4,5)と接地開閉部(7,8)とを一組として収納させ、この真空容器11を3個(三相の場合)配置し、これらを一括して絶縁物によりモールド12し、更に、このモールド12の表面は導電処理されて接地に接続された構成となっている。
尚、本発明でいう筒状とは、単純な円筒のみを意味するのではなく、四角その他の角形、或いは楕円等その断面形状に拘わらず、広く筒形形状を意味する。
【0024】
上記実施の形態1によれば、主回路開閉部(4、5)と接地開閉部(7、8)とを真空容器11の内部に収納し、真空容器11から外部への接続は、絶縁ブッシング15を介して接続する構造としているため、真空という電気絶縁性能の優れた絶縁設計にて構成することができ、スイッチギヤをコンパクトにすることができる。
又、真空容器11を3個(三相の場合)一括してモールド12し、その表面を導電処理して接地したことにより、取扱いが容易となる。
又、真空容器11は所望の形態に容易に成形することができる金属製容器であるので、主回路開閉部と接地開閉部とを従来のセラミック製の筒状容器に比べ、自由な配置に構成することができる。
【0025】
実施の形態2.
実施の形態2は、上記実施の形態1の金属製の真空容器(金属製真空容器)11の構成の変形例を示すもので、その他の、例えば真空容器11に収納される各種開閉器(4,5,7,8)や各種装備機器やこれらの配置等の構成は、上記実施の形態1と同様である。
この実施の形態2の金属製真空容器11Aは、図3に示すように、筒状の1個の胴部部材23と当該胴部部材23の両端を塞ぐ2個の端部部材22A,22Bとを組合せ、真空封じ切りは、端部部材としての端板22A、22Bと胴部部材としての胴板23との接合部24を最終ろう付け面として真空ろう付けして成形してある。
【0026】
上記実施の形態2によれば、上記実施の形態1と同様の効果が得られると共に、胴部部材23はパイプ材を、端部部材22A,22Bは板材をそれぞれ切断するだけで真空容器11Aを容易に製作することができ、加工性を改善することができる。
又、製作工程の中で最も時間を要する真空封止工程を、金属製真空容器11Aを構成する端部部材22と胴部部材23との接合部24を、最終ろう付け面として真空ろう付けすることにより製作時間の短縮を大幅に図ることができる。
又、真空容器11Aは金属製であるから、その開口部としての穴A、B、C、Dを所望の大きさに容易に形成することができ、大きく形成することにより、主回路開閉器固定電極4、主回路開閉器可動電極5、絶縁ロッド15、接地開閉器接地電極7、接地開閉器可動電極8、可撓導体固定電極10等の組立性を大幅に改善することができる。
【0027】
実施の形態3.
実施の形態3もまた、上記実施の形態1の金属製真空容器11の構成の変形例を示すもので、その他の構成は、上記実施の形態1と同様である。
この実施の形態3の金属製真空容器11Bは、図4に示すように、一端側が開放された有底筒状の1個の胴部部材25と、その開放された一端を塞ぐ1個の端部部材22とを組合せ、真空封じ切りは、端部部材としての端板22と、胴部部材としての胴板25との接合部24を最終ろう付け面として真空ろう付けして成形してある。
【0028】
上記実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、端部部材22は板材の切断、胴部部材25はプレス成形により、比較的容易に製作することができ、真空容器11Bの加工性を大幅に改善することができる。
又、製作工程の中で最も時間を要する真空封止工程を金属製真空容器11Bの端板22と底のある胴板25との接合部24を最終ろう付け面として真空ろう付けすることにより製作時間を大幅に短縮することができる。
又、上記実施の形態2と同様に、真空容器11Bは金属製であるからその開口部としての穴A、B、C、Dを所望の大きさに容易に形成することができ、大きく形成することにより、主回路開閉器固定電極4、主回路開閉器可動電極5、絶縁ロッド15、接地開閉器接地電極7、接地開閉器可動電極8、可撓導体固定電極10等の組立性を大幅に改善することができる。
又、この金属製真空容器11Bは、端板22と底のある胴板25との2部材に分割された構成としてあるので、接合部24が一箇所となり、ろう付けの作業性が一段と向上する上、接合部24が上記実施の形態2に比べて1箇所少ないことから、気密性の信頼度も向上させることができる。
【0029】
実施の形態4.
実施の形態4もまた、上記実施の形態1の金属製真空容器11の構成の変形例を示すもので、その他の構成は、上記実施の形態1と同様である。
この実施の形態4の金属製真空容器11Cは、図5に示すように、一端側が開放された有底筒状の2個の胴部部材25を、開放された一端が互いに突き合わせて当接するよう組合せ、真空封じ切りは、2個の底のある胴板25の接合部24を最終ろう付け面として真空ろう付けして成形してある。
【0030】
上記実施の形態4によれば、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、胴部部材25はプレス成形により容易に製作することができ、真空容器11Cの加工性を改善することができる。
又、この金属製真空容器11Cは、端板22と底のある胴板25との2部材に分割された構成であるので、接合部24が一箇所となり、ろう付けの作業性が一段と向上する上、接合部24が上記実施の形態2に比べて1箇所少ないことから、気密性の信頼度を向上させることができる。
又、製作工程の中で最も時間を要する真空封止工程を、金属製真空容器11Cの2個の底のある胴板25の接合部24を最終ろう付け面として、真空ろう付けすることにより製作時間を大幅に短縮することができる。
【0031】
又、金属製真空容器11Cは、2個の底のある胴部部材としての胴板25により構成されるものであるから、上下から組合される2個の底のある胴板25は同一形態の物を使用することができ、構成部品が一種類で済むと共に、容器の深さを、上記実施の形態3に比べて、浅くすることができるので、底のある胴板25の成形に当ってその加工性が良くなる。
又、上記実施の形態1に比べて、接合部24が一箇所になるので、ろう付けの作業性が良くなる上、接合部24が1箇所と少ないことから気密性の信頼度も向上する。
【0032】
実施の形態5.
実施の形態5は、上記実施の形態2,3、において、図6に示すように、胴部部材23が突き合わされる端部部材22の側に、胴部部材23の突き合わせ端部が収まる位置決め部26を設けたものである。図6は位置決め部26が形成された部分を示す要部拡大図である。
図6に示す位置決め部26は、胴部部材23の開口側の縁部が収まる溝とされている。勿論、位置決め部26の形状はこの実施の形態に示す溝に限らず、何がしかの形態にて、胴部部材23が端部部材22に当接すべき位置が容易に定まるよう当該端部部材22に形成された加工部であればよい。尚、真空封じ切りは、この位置決め部26としての溝部26をろう付け面として真空ろう付けしている。
【0033】
上記実施の形態5によれば、実施の形態1乃至3と同様の効果が得られると共に、金属製の真空容器11Dの接合部に位置決め部26を設けたことにより、更に一段と、ろう付けの作業性が良くなると共に、ろう付け治具の簡素化とろう付け位置精度を向上させることができる。
【0034】
尚、位置決め部材26として、図7に示すように、端部部材としての端板22側に胴部部材としての胴板23の位置決め用の曲げ加工27を施してもよいし、又、図8に示すように、端板22側に胴板23の位置決め用の曲げ溝加工28を施しても同様の効果が得られる。
【0035】
実施の形態6.
実施の形態6は、上記実施の形態4において、一端側が開放された有底筒状の2個の胴部部材25A、25Bを、互いに開放された側の一端が当接するよう組合わすに当り、互いに突き合わされる開放された側の胴部部材の端部の一方(25A)が、他方(25B)の胴部部材25の開放された側の端部に、同軸的に嵌合する位置決め部29を設けたものである。
図9に示す例では、開口部を下方に向けて上位に位置された胴部部材25Bに対して、開口部を上方に向けて下位に位置された胴部部材25Aの開口部の端部の径を曲げ加工により若干拡大させて位置決め部29を設け、この位置決め部材29に、上位に位置された胴部部材25Bの開口部の端部が嵌合するように構成されている。尚、この嵌合部をろう付け面として真空ろう付けされている。
【0036】
この実施の形態6によれば、実施の形態1と同様の効果が得られると共に、真空容器11Eの接合部としての嵌合部に位置決め部29を設けているので、ろう付けの作業性が良くなると共に、ろう付け治具の簡素化とろう付け位置精度を向上させることができる。
【0037】
実施の形態7.
実施の形態7は、上記実施の形態1乃至6において、金属製真空容器の内外にわたって貫通状態に設置される主回路導体に対し、当該主回路導体の貫通を許す穴の内縁に、電界を緩和させる電界緩和用リング部を設けたものである。
図10に示す形態では、金属製真空容器11(11A〜11E)の端板22の穴Aを貫通する主回路導体30の対向側、即ち端板22の穴Aの開口縁部を、外方向へ延在させて、主回路導体30の胴回りに対して適度の間隔を開けて環状に取り巻く電界緩和用のリング部31が形成されている。
【0038】
上記実施の形態7によれば、上記実施の形態1と同様の効果が得られると共に、電界強度の高くなる箇所に金属製の真空容器11(11A〜11E)の一部を延長して電界緩和用のリング部31を設けたことにより、部品点数を増加させることなく電界緩和を図ることができ、耐電圧性能を向上させることができる。
【0039】
尚、図11に示すように、金属製真空容器11(11A〜11E)として胴板25と一体成形された端部部材としての端板22の穴Aに、上記のような電界緩和用リング部31を設けても、同様の効果が得られることはいうまでもない。
【0040】
【発明の効果】
請求項1乃至請求項7の発明によれば、それぞれ、主回路開閉部や接地開閉器接地部等を真空容器の中に比較的自由に配置構成することができ、小形で製作コストが安く、しかも、取扱いが容易で高性能な真空絶縁スイッチギヤを提供することができる。
【0041】
請求項2乃至請求項7の発明によれば、それぞれ、製作工程の中で最も時間を要する真空封止工程を真空ろう付けにより製作時間の大幅な短縮を図ることができる。
又、真空容器を適当に分割された複数の部材にて構成することにより、真空容器の加工性を改善することができる。
又、真空容器は金属製であるので、その開口部を任意に大きく設定することができ、これによって主回路開閉器固定電極や主回路開閉器可動電極や絶縁ロッドや接地開閉器接地電極や接地開閉器可動電極や可撓導体固定電極等の各種装備機器の組立性を改善することができる。
【0042】
請求項3乃至請求項4の発明によれば、それぞれ、金属製の真空容器の接合部が一箇所で済むため、ろう付けの作業性が良くなる。
又、真空容器の接合部が少ないことにより、気密性の信頼度が向上する。
【0043】
請求項5乃至請求項6の発明によれば、それぞれ、複数部材で成形される金属製の真空容器の接合部に位置決め用の加工を施したことにより、ろう付けの作業性が良くなると共に、ろう付け治具の簡素化とろう付け位置精度が向上する。
【0044】
請求項7乃至請求項8の発明によれば、それぞれ、電界強度の高くなる箇所に金属製の真空容器の一部を延長して電界緩和用のリング部を設けたことにより、部品点数を増加することなく電界緩和が図れ、耐電圧性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の構成を示す正面配置図である。
【図2】 実施の形態1の構成を示す側断面図である。
【図3】 実施の形態2の構成を示す側断面図である。
【図4】 実施の形態3の構成を示す側断面図である。
【図5】 実施の形態4の構成を示す側断面図である。
【図6】 実施の形態5の要部の構成を示す要部拡大断面図である。
【図7】 実施の形態5の要部の構成を示す別の要部拡大断面図である。
【図8】 実施の形態5の要部の構成を示す更に別の要部拡大断面図である。
【図9】 実施の形態6の要部の構成を示す要部拡大断面図である。
【図10】 実施の形態7の要部の構成を示す要部拡大断面図である。
【図11】 実施の形態7の要部の構成を示す別の要部拡大断面図である。
【図12】 従来の真空開閉器を示す図1相当図である。
【図13】 図11に示す真空開閉器を適用したスイッチギヤの例を示す回路図である。
【符号の説明】
4 主回路開閉器固定電極、5 主回路開閉器可動電極、7 接地開閉器固定電極、8 接地開閉器可動電極、9 絶縁物、10 可撓導体、11、11A〜11E 真空容器(金属製真空容器)、12 モールド、13 母線、14 送電ケーブル、15 絶縁ロッド、18、19、20、21 絶縁筒、22 端板(端部部材)、23 胴板(胴部部材)、24 接合部、25 有底の胴板(胴部部材)、26 溝(位置決め部)、27、28、29 曲げ加工部(位置決め部)、30 主回路導体、31 電界緩和リング部、32 遮断器、33 断路器、34 接地開閉器、A、B、C、D 穴。

Claims (9)

  1. 1相分の複数の開閉器が互いに接続されて金属製の真空容器内に収納され、当該真空容器が金属容器と該金属容器の一面側に互いに並列して該金属容器の内外を連通するように装着された少なくとも2つの筒状のセラミック容器とを有し、上記真空容器は絶縁物によりモールドされ、モールド表面を導電処理して接地電位とし、上記開閉器の一方の極に接続された一方の主回路導体と他方の極に接続された他方の主回路導体とがそれぞれ異なる上記セラミック容器を貫通して外部に導出されていることを特徴とする真空絶縁スイッチギヤ。
  2. 上記金属容器は、筒状の1個の胴部部材と当該胴部部材の両端を塞ぐ2個の端部部材とで成形されたことを特徴とする請求項1に記載の真空絶縁スイッチギヤ。
  3. 上記金属容器は、一端側が開放された有底筒状の1個の胴部部材と開放された一端を塞ぐ1個の端部部材とで成形されたことを特徴とする請求項1に記載の真空絶縁スイッチギヤ。
  4. 上記金属容器は、一端側が開放された有底筒状の2個の胴部部材を、互いの開放された一端が当接するよう組合せて成形されたことを特徴とする請求項1に記載の真空絶縁スイッチギヤ。
  5. 上記胴部部材が突き合わされる上記端部部材に当該胴部部材の突き合わせ端部が収まる位置決め部を設けたことを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の真空絶縁スイッチギヤ。
  6. 互いに突き合わされる開放された側の端部の一方に他方が嵌合する位置決め部を設けたことを特徴とする請求項4に記載の真空絶縁スイッチギヤ。
  7. 上記2つの主回路導体に対し、当該主回路導体の貫通を許す穴の内縁に、電界を緩和させる電界緩和用リング部が設けられたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の真空絶縁スイッチギヤ。
  8. 上記電界緩和用リング部は上記穴の内縁が外へ延在するよう成形されたことを特徴とする請求項7に記載の真空絶縁スイッチギヤ。
  9. 複数の上記真空容器が上記絶縁物により一体にモールドされていることを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の真空絶縁スイッチギヤ。
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