JP3905098B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、半導体装置製造方法に関し、特に、CMOSアナログ回路に適用して好適な半導体装置製造方法に関するものである。
従来から、映像や音声信号等のアナログ信号を処理する回路として、CMOSアナログ回路が用いられている。半導体装置は年々微細化、高集積化されつつあるが、このようなCMOSアナログ回路(例えば高精度アンプなどのアナログ回路)で使用されるアナログCMOSトランジスタは、いぜんゲート長が1[μm]以上のものがほとんどである。
その理由は、アナログCMOSトランジスタの微細化と、相互コンダクタンスGm、出力抵抗Rout(=dVd/dId)、1/fノイズ、閾値Vthマッチング等とがトレードオフの関係にあるからである。とは言え、低電圧、低消費電力の観点から言えば、アナログCMOSトランジスタについても微細化は正しい方向であり、短ゲート長のアナログCMOSの開発が必要となってきている。
CMOSアナログ回路では、一般に、pMOSトランジスタや、nMOSトランジスタがその飽和領域でアナログ素子として動作、使用される。図4(A)〜(C)は、一般的なMOSトランジスタの構成例と、そのVd−Id特性を示す概念図である。
図4(A)に示すようなMOSトランジスタでは、図4(C)に示すように、当該MOSトランジスタをアナログ素子として、その飽和領域動作で使用すると、図4(B)に示すように、反転したチャネル層のピンチオフ点がどうしても高濃度のドレイン端近傍に形成されてしまう。
この状態で、ドレインにアナログ信号を印加すると、ドレイン電圧(Vds)の変動により直近のピンチオフ点が電位変動を引き起し、ピンチオフ点が変動する。ここで、MOSトランジスタの実効チャネル長はソースとピンチオフ点との距離で現されるので、ピンチオフ点の変動はチャネル長変調効果(CLM:Channel Length Modulation)を招く。
つまり、ドレイン電圧が高くなると実効チャネル長が短くなり、ドレイン電流(Ids)が流れやすくなるため、図4(C)に示すように、Vd−Id特性に傾斜が発生する。即ち、出力抵抗Rout(=dVd/dId)の値が低くなってしまう。このような傾斜は、ドレイン電圧がドレイン電流となってソースに抜ける事を意味する。ドレイン電圧がドレイン電流となってソースに抜けるとは、言い換えれば、ドレイン出力アナログ信号の一部がソースに抜けて(リークして)しまうことであり、出力電圧の減少を招いてしまう。この出力電圧の減少は、アナログ信号増幅回路等の設計において、問題となる現象である。
このような出力抵抗Rout(=dVd/dId)の劣化(低下)は、特に、プロセスを微細化することによってより顕著となるが、その原因は2つある。第1の原因は、トランジスタのソース側でドレイン電圧誘起による閾値Vthの低下現象(DIBL)が増大することである。また、第2の理由は、ピンチオフ点でチャネル長変調効果(CLM)が増大することである。
アナログCMOSトランジスタの微細化(短ゲート長化)を実現するためには、このようなDIBLとCLMの増大を抑え、出力抵抗Routの劣化を防止する必要がある。
出力抵抗Routの劣化を防止する方法としては、従来から、基板と同じ導電型の不純物をソース側だけにイオン注入する、所謂、ソース側のみの非対称ポケットインプラが知られている(例えば、特許文献1、非特許文献1〜4参照。)。
このような非対称ポケットインプラによれば、ソース側の閾値Vthを高めに調整することができるので、DIBLの増大を抑えることが可能である。また、ドレイン側にポケットインプラしないのは、ドレインとチャネル間の空乏層を大きく保つことで、ピンチオフ点でのドレイン方向電界を緩和し、CLMの増大を抑える(即ち、CLMを改善する)ためである。
また、別のCLMの改善例として高耐圧に適した大きなドレイン構造での報告事例がある(例えば、非特許文献5参照。)。さらに、ソース領域のチャネルに隣接する領域だけにメタルシリサイドを有する非対称LDD構造が知られている。(例えば、特許文献2参照。)。
特開昭59−61185号公報 特開平4−245642号公報 Hemant V. Deshpande et al., VLSI Symp. Tech. Dig., pp87−88 ,2001 Hemant V. Deshpande et al.,Electron Devices Vol 49 No9 p1558 (2002) Baohong Cheng et al., VLSI Symp. Tech. Dig., pp69−70 ,1999 M . Miyamoto et al., Electron Devices Vol 46 No8 p1699 (1999 ) J.Mitros et al., Electron Devices Vol 48 p1751 (2001)
ところで、ソース側だけにポケットインプラ層を備えた従来例に係るMOSトランジスタによれば、通常のアナログCMOSトランジスタと比べて、出力抵抗Routの値を改善することは可能である。しかしながら、上記の従来例に係るMOSトランジスタをそのゲート長が0.35[μm]近傍となるまで微細化した場合には、通常のアナログCMOSトランジスタと比べて、その出力抵抗Routの値は、せいぜい3〜5倍程度増えるだけであり、その改善度合いは十分とは言い難いという問題があった。
また、高耐圧に適した大きなドレイン構造の従来例によれば、通常のアナログCMOSトランジスタと比べて、CLMは改善できるものの、ドレインの接合深さXjを大きくせざるを得ないので、その微細化は難しいという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、MIS構造のトランジスタの微細化と、ドレイン出力アナログ信号のソースへのリークの低減を両立できるようにした半導体装置製造方法の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板と、前記半導体基板上に設けられたゲート絶縁膜と、前記ゲート絶縁膜上に設けられたゲート電極部と、前記ゲート電極部下から露出した半導体基板に設けられた一導電型のソース及びドレインと、前記ソース及びドレインに挟まれた反対導電型のチャネル領域のうち、前記ソースに隣接し且つ前記ドレインに隣接しない特定部位に設けられた反対導電型のポケットインプラ層と、からなるMIS構造のトランジスタを備え、前記ソースは、前記一導電型の不純物を高濃度に含む高濃度ソース層と、前記一導電型の不純物を低濃度に含み、前記高濃度ソース層の下部から当該高濃度ソース層の前記チャネル領域側の側部にかけて設けられた低濃度ソース層とを有し、前記ドレインは、前記一導電型の不純物を高濃度に含む高濃度ドレイン層と、前記一導電型の不純物を低濃度に含み、前記高濃度ドレイン層の下部から当該高濃度ドレイン層の前記チャネル領域側の側部にかけて設けられた低濃度ドレイン層とを有し、前記低濃度ソース層は前記低濃度ドレイン層よりも前記一導電型の不純物を高濃度に含む半導体装置の製造方法において、前記半導体基板上に形成された前記ゲート絶縁膜上に前記ゲート電極部を形成する工程と、前記ゲート電極部と前記ソースと前記ドレインとからなる素子領域を露出させ、前記ゲート電極部をマスクとして前記ソース側の前記半導体基板上方から当該半導体基板の前記ソースの領域となる部位に向けて一導電型の不純物を斜めにイオン注入することにより、前記低濃度ソース層を形成する工程と、前記素子領域を露出させ、前記ゲート電極部をマスクとして前記ソース側の前記半導体基板上方から当該半導体基板の前記特定部位に向けて反対導電型の不純物を斜めにイオン注入することにより、前記ポケットインプラ層を形成する工程と、前記素子領域を露出させ、前記ゲート電極部をマスクとして前記ドレイン側の前記半導体基板上方から当該半導体基板の前記ドレインの領域となる部位に向けて一導電型の不純物を斜めにイオン注入することにより、前記低濃度ドレイン層を形成する工程と、を備えたことを特徴とするものである。
ここで、前記ポケットインプラ層は、前記低濃度ソース層に隣接した状態で、当該低濃度ソース層下部の前記半導体基板から前記特定部位にかけて設けられていてもよい。
濃度ソース層と低濃度ソース層とを有するソース及び、高濃度ドレイン層と低濃度ドレイン層とを有するドレインとは、例えばLDD構造のソース及びドレインのことである。また、ドレイン電圧によるチャネル長変調効果CLMは(1)式で表される。
dΔL/dVds={Esat×cosh(ΔL/ξ)}−1…(1)
ξ=(3tox×Xj)1/2:チャネル微細化パラメータ
Esat:ピンチオフ点でのドレイン方向電界
ΔL:ドレイン端からピンチオフ点までの距離
Vds:ドレイン電圧
チャネル長変調効果(CLM)低減にはゲート酸化膜toxを薄膜化する以外に、ΔLの増大が有効である事が分かる。本発明ではεΔLの増大に着目した。LDD(lightly doped drain)を低濃度化すれば空乏層が増大し、ΔLが増大する。すなわち、LDDによる空乏層を含む実効ΔLeff=ΔL+Lnを増大することが可能となる。ΔLeffは実効的ドレイン空乏層幅であり、Lnはドレイン低濃度LDD中の空乏層幅である。
しかし、LDDを低濃度化するために、単純にLDDインプラ量を低減すると、ソースとドレイン間の寄生抵抗も増大してしまうので、相互コンダクタンスGmと、ドレイン電流Idsatとが低下してしまい、微細化の魅力を損ねてしまう。
本発明により製造された半導体装置によれば、トランジスタを微細化しても寄生抵抗増大の副作用を伴わせないようにするために、LDDを非対称構造にする。つまり、低濃度ドレイン層の不純物濃度は、Esatの低減を目的に低くしておく。また、低濃度ソース層の不純物濃度は、寄生抵抗低減を目的に低濃度ドレイン層よりも高くする。さらに、このような「非対称構造のLDD」に、ソース側だけにポケットインプラ層を形成する「非対称構造のポケットインプラ層」を組み合わせる。
これにより、例えば、アナログCMOSとしては短チャネルに部類される0.35[μm]ゲート長のトランジスタにおいて、その寄生抵抗をほとんど増大させることなく、ドレイン電圧誘起Vth低下現象(DIBL)と、ピンチオフ点でのチャネル変調効果(CLM)とを同時に抑制することができる。それゆえ、従来技術と比べて、相互コンダクタンスGmや、飽和ドレイン電流Idsatをあまり低下させることなく、出力抵抗Routの値を2桁以上増やすことができ、ドレイン出力アナログ信号のソースへのリークを小さくすることができる。
本発明により製造された半導体装置では、「非対称構造のLDD」を不純物拡散層だけで構成しているので、特許文献2に記載された「メタルシリサイドを有する非対称LDD構造」と比べて、LDDの製造工程数が少なくて済む。
本発明の半導体装置の製造方法は前記ゲート絶縁膜上に前記ゲート電極部を形成した後で、前記ソース側の前記半導体基板上方から当該半導体基板の前記ソースの領域となる部位に向けて一導電型の不純物を斜めにイオン注入することにより、前記低濃度ソース層を形成することを特徴とするものである。ここで、斜めとは、半導体基板表面の鉛直線方向に対して例えば25[°]から35[°]の範囲の傾斜のことである。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、ゲート電極部下にある半導体基板のソースの領域となる部位に一導電型の不純物をイオン注入する際に、当該ゲート電極部下にある半導体基板のドレインの領域となる部位に一導電型の不純物が入らないようにすることができる。これにより、例えば、上述した「非対称構造のLDD」を再現性良く形成することができる。
また、本発明の半導体装置の製造方法は前記ゲート絶縁膜上に前記ゲート電極部を形成した後で、前記ソース側の前記半導体基板上方から当該半導体基板の前記特定部位に向けて反対導電型の不純物を斜めにイオン注入することにより、前記ポケットインプラ層を形成することを特徴とするものである。ここで、斜めとは、半導体基板表面の鉛直線方向に対して例えば25[°]から35[°]の範囲の傾斜のことである。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、ゲート電極部下にある半導体基板の特定部位に反対導電型の不純物をイオン注入する際に、当該ゲート電極部下にある半導体基板のドレインの領域となる部位に反対導電型の不純物が入らないようにすることができる。これにより、例えば、上述した「非対称構造のポケットインプラ層」を再現性良く形成することができる。
さらに、本発明の半導体装置の製造方法は、前記ゲート絶縁膜上に前記ゲート電極部を形成した後で、前記ドレイン側の前記半導体基板上方から当該半導体基板の前記ドレインの領域となる部位に向けて一導電型の不純物を斜めにイオン注入することにより、前記低濃度ドレイン層を形成することを特徴とするものである。ここで、斜めとは、半導体基板表面の鉛直線方向に対して例えば25[°]から35[°]の範囲の傾斜のことである。
本発明の半導体装置の製造方法によれば、ゲート電極部下にある半導体基板のドレインの領域となる部位に一導電型の不純物をイオン注入する際に、当該ゲート電極部下にある半導体基板のソースの領域となる部位に一導電型の不純物が入らないようにすることができる。これにより、例えば、上述した「非対称構造のLDD」を再現性良く形成することができる。
このように、本発明の半導体装置の製造方法によれば、例えば、上述した「非対称構造のLDD」と、「非対称構造のポケットインプラ層」とを再現性良く形成することができる。
本発明によれば、低濃度ソース層の方が低濃度ドレイン層よりも不純物濃度が高い非対称構造のLDDと、半導体基板と同じ導電型の不純物がソース側のチャネル領域だけに導入された非対称構造のポケットインプラ層との両方を備える。このような構成によって、相互コンダクタンスGmをあまり低下させずに、出力抵抗Rout(=dVd/dId)を十分大きくすることが可能である。従って、例えば、アナログCMOSトランジスタを0.35[μm]以下まで微細化することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る半導体装置及びその製造方法について説明する。
図1は本発明の実施形態に係るMOSトランジスタ100の構成例を示す断面図である。このMOSトランジスタ100は、例えばCMOSアナログ回路を構成する一素子である。
図1に示すように、このN型のMOSトランジスタ100は、シリコン基板1と、このシリコン基板1に設けられた素子分離層43と、この素子分離層43によって素子分離された領域のシリコン基板1に設けられたP型のウェル拡散層(P−well)5と、ウェル拡散層5上に設けられたゲート酸化膜15と、このゲート酸化膜15上に設けられたゲート電極13と、このゲート電極13下から露出したシリコン基板1に設けられたN型のソース60及びドレイン70と、サイドウォールスペーサ33とから構成されている。
図1において、素子分離層43は例えばシリコン酸化膜からなるものであり、例えばLOCOS法によって形成されたものである。また、ウェル拡散層5は、例えばボロンがイオン注入され、熱拡散されて形成されたものである。さらに、ゲート酸化膜15は、例えば熱酸化により形成されるシリコン酸化膜である。また、ゲート電極13は、例えばリン等の導電型不純物がドープされたポリシリコンからなるものである。このゲート電極13のゲート長は、例えば0.35[μm]である。
図1に示すように、ソース60及びドレイン70は、いわゆるLDD構造を成している。ソース60は、N型の高濃度層(N層)61と、N型の低濃度層(N層)63とから構成されており、N層63はN層61とウェル拡散層5との間に設けられている。ドレイン70は、N型の高濃度層(N層)71と、このN層71よりもN型不純物の濃度が低く、かつソース側のN層63よりもさらにN型不純物の濃度が低い低濃度層(N−−層)73とから構成されている。N−−層73は、N層71とウェル拡散層5との間に設けられている。N層61,71は、例えばヒ素等のN型不純物で構成されている。また、N層63と、N−−層73は、例えばリン等のN型不純物で構成されている。
さらに、このソース60及びドレイン70に挟まれたP型のチャネル領域のうち、N層63に隣接し、かつN−−層73に隣接しない特定部位に、P型のポケットインプラ層(P層)80が設けられている。このP層80は、例えばボロン等のP型不純物で構成されている。
図2は、P層80、N層63及びN−−層73のチャネル方向への張り出し長さを示す断面図である。図2に示すように、N層63のゲート電極13下まで張り出した部分の長さをL1としたとき、L1は例えば250[Å]程度である。また、P層80の、N層63のチャネル側端部からゲート電極13下まで張り出した部分の長さをL2としたとき、L2は例えば1000[Å]程度である。さらに、N−−層73のゲート電極13下まで張り出した部分の長さをL3としたとき、L3は例えば250[Å]程度である。
図2に示すように、このMOSトランジスタ100ではP層80がN層63のチャネル側端部からゲート電極13下まで張り出しているので、MOSトランジスタ100の閾値Vthは同じチャネル領域でもソース側とドレイン領域とでは異なり、ソース側のチャネル領域(即ち、P層80)の方がドレイン側のチャネル領域(即ち、P−well5)よりも閾値Vthが高くなっている。
図1に戻って、サイドウォールスペーサ33は、例えばシリコン酸化膜からなるものである。図1に示すように、このサイドウォールスペーサ33は、シリコン基板1に設けられたN層63上と、N−−層73上とに設けられている。
次に、このMOSトランジスタ100の製造方法について説明する。
図3(A)〜(D)は、MOSトランジスタ100の製造方法を示す工程図である。ここでは、最短ゲート長が0.35[μm]のCMOSプロセスを用いて、NMOSトランジスタ100を製造する場合について説明する。
図3(A)において、ゲート酸化膜15を例えば65[nm]程度の厚さに形成し、続いて、このゲート酸化膜15上にゲート電極13を形成する。このゲート電極13の長さ(即ち、ゲート長)は、例えば0.35[μm]程度である。次に、素子分離領域を覆い、かつ素子領域を露出させるレジストパターン45と、ゲート電極13とをマスクにシリコン基板1にリン等をイオン注入して、ソースとなる領域のシリコン基板1にN層63を形成する。このイオン注入工程では、シリコン基板1のソース側上方から傾斜を付けてリンをイオン注入して、ゲート電極13のソース側端部からドレイン方向へ斜めに入った位置までN層63を形成する。
層63を形成するためのイオン注入条件は、例えば、イオン種:リン(P)、ドーズ量:2E+13[/cm]、注入エネルギ:30[kev]、注入角度(Tilt):30°である。このようなイオン注入条件によって、シリコン基板1の表面からの深さがd1、ゲート電極13下への張り出した部分の長さがL1となるように、N層63を形成する。d1は例えば500[Å]である。また、このイオン注入によって、図3(A)に示すように、シリコン基板1のドレインとなる領域であって、ゲート電極13下から離隔した部分にも、N層63が形成される。
次に、図3(B)に示すように、ゲート電極13をマスクにシリコン基板1にボロン等をイオン注入して、P層80を形成する。このイオン注入工程では、シリコン基板1のソース側上方から傾斜を付けてボロンをイオン注入し、ゲート電極13のソース側端部からドレイン方向へ斜めに深く入った位置までP層80を形成する。P層80を形成するためのイオン注入条件は、例えば、イオン種:ボロン(B)、ドーズ量:1E+13[/cm]、注入エネルギ:50[kev]、注入角度(Tilt):30°である。
このようなイオン注入条件によって、シリコン基板1の表面からの深さがd2、N層63のドレイン側端部からゲート電極13下への張り出した部分の長さがL2となるように、P層80を形成する。d2は例えば2500[Å]である。また、このイオン注入によって、図3(B)に示すように、シリコン基板1のドレインとなる領域の下方であって、ゲート電極13下から離隔した部分にも、P層80が形成される。
層63、P層80を形成した後で、図3(C)に示すように、ゲート電極13をマスクにシリコン基板1にリン等をイオン注入して、ドレインとなる領域のシリコン基板1にN−−層73を形成する。このイオン注入工程では、シリコン基板1のドレイン側上方から傾斜を付けてリンをイオン注入して、ゲート電極13のドレイン側端部からソース方向へ斜めに入った位置までN−−層73を形成する。
−−層73を形成するためのイオン注入条件は、例えば、イオン種:リン(P)、ドーズ量:5E+12[/cm]、注入エネルギ:30[kev]、注入角度(Tilt):30°である。このようなイオン注入条件によって、シリコン基板1の表面からの深さがd3、ゲート電極13下への張り出した部分の長さがL3となるように、N−−層73を形成する。d3は例えば500[Å]である。また、このイオン注入によって、図3(C)に示すように、シリコン基板1のソースとなる領域であって、ゲート電極13下から離隔した部分にも、N−−層73が形成される。
図3(C)において、N−−層73を形成した後は、通常のCMOS形成プロセスと同じである。即ち、ゲート電極13の側壁にサイドウォールスペーサ33(図1参照。)をSiNで形成する。次に、素子分離領域を覆い、かつ素子領域を露出させるレジストパターン47と、サイドウォールスペーサ33と、ゲート電極13とをマスクにして、シリコン基板1にヒ素等のN型不純物をイオン注入する。
そして、このヒ素等のN型不純物がイオン注入されたシリコン基板1をN雰囲気下で950[℃]、2分間アニールしてN層61及び71(図1参照。)を形成する。その後、図示しない層間絶縁膜と、メタル配線とを形成して、図1に示したMOSトランジスタ100を完成させる。
このように、本発明の実施形態に係るMOSトランジスタ100によれば、MOSトランジスタ100を微細化してもソース60及びドレイン70間の寄生抵抗を増大させないようにするために、ソース60及びドレイン70を非対称構造のLDDにする。つまり、図1に示したように、N−−層73の不純物濃度は、Esatの低減を目的に低くしておく。また、N層63の不純物濃度は、寄生抵抗低減を目的にN−−層73よりも高くする。さらに、この非対称構造のLDDに、ソース側だけにP層80を形成する「非対称構造のポケットインプラ層」を組み合わせる。
これにより、アナログCMOSトランジスタとしては短チャネルに部類される0.35[μm]ゲート長のトランジスタにおいて、その寄生抵抗をほとんど増大させることなく、ドレイン電圧によって誘起される閾値Vthの低下現象(DIBL)と、ピンチオフ点でのチャネル変調効果(CLM)とを同時に抑制することができる。それゆえ、従来技術と比べて、相互コンダクタンスGmや、飽和ドレイン電流Idsatをあまり低下させることなく、出力抵抗Routの値を2桁以上増やすことができ、ドレイン出力アナログ信号のソースへのリークを小さくすることができる。
表1に本発明と従来技術との性能比較例を示す。
表1に示すように、従来とほぼ同じ閾値Vthと相互コンダクタンスGmで、出力抵抗Routを2桁以上向上した。表1において、Vthはドレイン電圧0.1[V]のリニア領域でGmが最大であるときの測定値である。また、Gmmaxはドレイン電圧Vdが0.1[V]のときの最大値(チャネル幅は1[μm]で規格化した)である。さらにRoutは、Vg=Vth+0.1[V]、Vd=1.5[V]でのdVd/dId微分値である。
Figure 0003905098
この実施形態では、N型が本発明の一導電型に対応し、P型が本発明の反対導電型に対応している。また、シリコン基板1が本発明の半導体基板に対応し、ゲート酸化膜15が本発明のゲート絶縁膜に対応している。さらに、ゲート電極13が本発明のゲート電極部に対応し、MOSトランジスタ100が本発明のMIS構造のトランジスタに対応している。また、P層80が本発明のポケットインプラ層に対応し、N層63が本発明の低濃度ソース層に対応している。そして、N−−層73が本発明の低濃度ドレイン層に対応している。
なお、この実施形態では、MOSトランジスタ100がNMOSの場合について説明したが、本発明はNMOSに限られることはなく、例えばPMOSでも良い。
また、本発明は最短ゲート長が0.35[μm]以外のCMOSプロセスにも適用でき、0.35[μm]のCMOSプロセスの場合と同様の効果を得ることができる。
実施形態に係るMOSトランジスタ100の構成例を示す断面図である。 層80、N層63及びN−−層73のチャネル方向への張り出し長さを示す断面図である。 MOSトランジスタ100の製造方法を示す工程図である。 一般的なMOSトランジスタの構成例と、そのVd−Id特性を示す概念図である。
符号の説明
1 シリコン基板
5 ウェル拡散層
13 ゲート電極
15 ゲート酸化膜
33 サイドウォールスペーサ
45,47 レジストパターン
60 ソース
61 N層(高濃度ソース層)
63 N層(低濃度ソース層)
70 ドレイン
71 N層(高濃度ドレイン層)
73 N−−層(低濃度ソース層)
80 P層(ポケットインプラ層)
100 MOSトランジスタ

Claims (1)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板上に設けられたゲート絶縁膜と、
    前記ゲート絶縁膜上に設けられたゲート電極部と、
    前記ゲート電極部下から露出した半導体基板に設けられた一導電型のソース及びドレインと、
    前記ソース及びドレインに挟まれた反対導電型のチャネル領域のうち、前記ソースに隣接し且つ前記ドレインに隣接しない特定部位に設けられた反対導電型のポケットインプラ層と、からなるMIS構造のトランジスタを備え、
    前記ソースは、前記一導電型の不純物を高濃度に含む高濃度ソース層と、前記一導電型の不純物を低濃度に含み、前記高濃度ソース層の下部から当該高濃度ソース層の前記チャネル領域側の側部にかけて設けられた低濃度ソース層とを有し、
    前記ドレインは、前記一導電型の不純物を高濃度に含む高濃度ドレイン層と、前記一導電型の不純物を低濃度に含み、前記高濃度ドレイン層の下部から当該高濃度ドレイン層の前記チャネル領域側の側部にかけて設けられた低濃度ドレイン層とを有し、
    前記低濃度ソース層は前記低濃度ドレイン層よりも前記一導電型の不純物を高濃度に含む半導体装置の製造方法において、
    前記半導体基板上に形成された前記ゲート絶縁膜上に前記ゲート電極部を形成する工程と、
    前記ゲート電極部と前記ソースと前記ドレインとからなる素子領域を露出させ、前記ゲート電極部をマスクとして前記ソース側の前記半導体基板上方から当該半導体基板の前記ソースの領域となる部位に向けて一導電型の不純物を斜めにイオン注入することにより、前記低濃度ソース層を形成する工程と、
    前記素子領域を露出させ、前記ゲート電極部をマスクとして前記ソース側の前記半導体基板上方から当該半導体基板の前記特定部位に向けて反対導電型の不純物を斜めにイオン注入することにより、前記ポケットインプラ層を形成する工程と、
    前記素子領域を露出させ、前記ゲート電極部をマスクとして前記ドレイン側の前記半導体基板上方から当該半導体基板の前記ドレインの領域となる部位に向けて一導電型の不純物を斜めにイオン注入することにより、前記低濃度ドレイン層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする半導体装置の製造方法。
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