JP3904792B2 - 電流差動継電器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、送電線保護区間内の各端子間で整定値換算定数を送受信することで、事故検出時の安定動作を図った電流差動継電器に関する。
【0002】
【従来の技術】
電流差動継電器の原理は、保護区間における各端子の変流器設備に出入りする電流の差を監視するものであり、保護区間内に事故がなければこの差分量(差電流)は零であり、事故の場合には零でないと言う電流のキルヒホッフの第1法則を応用したものである。保護区間の内部事故時に生じるこの差電流の大きさが整定値以上の時、電流差動継電器は動作となる比較的シンプルな動作原理であり、保護継電方式として広く適用されている。
【0003】
上記したように電流差動継電器の動作は差電流を判定量としている関係上、送電線保護として適用する場合には、各端子毎の整定値の与え方、即ち、事故検出感度の整合は継電器の動作応動として各端子間で重要な要素となる。又、通常この整定値は系統2次側表現として扱うのが一般的である。
【0004】
今、図24に示すような系統構成の一例として、事故電流が600Aの検出感度の電流差動継電器の整定運用を考える。適用系統条件によっては、図示するようにA端子/B端子で機器定格が夫々変流比2000/5A,1500/5Aのように異なる場合には、整定値の整合が必要である。この場合、A端子,B端子における2次側換算した整定値は、夫々1.5A,2Aとなる。したがって、電流差動継電器は本整定値以上の差動電流を検出した時、動作することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
差動継電器の動作感度は前述したとおり、各端子間で均一となるように選択する必要があり、これを誤まると継電器の不正動作を招く恐れがある。前記図24において、B端子の継電器の整定値が本来2A感度で運用すべきところ、変流比換算整合を誤まって、仮に3A整定値(即ち、系統1次側にて900A検出感度)となっている状態では、系統事故電流が動作責務である600A以上であるにも拘らず、B端子の継電器は誤不動作となることを意味している。
【0006】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、整定値感度整合が差動継電器の検出感度として各端子間で整合性がとれているか否かを自動的に検知し、事故検出時の動作応動の向上を図った信頼性の高い電流差動継電器を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の[請求項1]に係る電流差動継電器は、保護対象の送電線に流れる電流を伝送路を用いてN(N≧2)個の端子間で互いに送受信し、各端子の電流の差動演算を行なって前記保護対象の送電線の内部事故を検出する電流差動継電器において、自端の主変流器の変流比と自端の差動継電器の動作を判定するための変流比2次側で規定される整定値とを乗算して、各端子毎に系統の1次側整定値を夫々求める整定値換算手段と、前記各整定値換算手段で求めた各端子の1次側整定値を前記伝送路を介してN個の端子間で相互に送受信する伝送手段と、前記各端子での前記各1次側整定値を各端子同志で比較判定する換算値比較手段と、前記換算値比較手段から得られる自端の1次側整定値の値と相手端から伝送されてくる値とが同等でない場合に装置警報を各端子で出力する警報手段を備えた。
【0008】
本発明の[請求項2]に係る電流差動継電器は、保護対象の送電線に流れる電流を伝送路を用いてN(N≧2)個の端子間で互いに送受信し、各端子の電流の差動演算を行なって前記保護対象の送電線の内部事故を検出する電流差動継電器において、自端の主変流器の変流比と自端の差動継電器の動作を判定するための変流比2次側で規定される整定値とを乗算して、各端子毎に系統の1次側整定値を夫々求める整定値換算手段と、前記各整定値換算手段で求めた各端子の1次側整定値を前記伝送路を介してN個の端子間で相互に送受信する第1の伝送手段と、前記自端子での1次側整定値と前記第1の伝送手段を介して得られる相手端子での1次側整定値をK(K<N)個の各端子で比較する換算値比較手段と、前記換算値比較手段から得られる1次側整定値の値と相手端から伝送されてくる値とが同等でない場合に装置警報をK個の端子へ出力する第1の警報手段と、前記換算値比較手段を備えたK個の端子側から前記換算値比較結果を前記換算値比較手段を備えない(N−K)個の各端子に対して送信する第2の送信手段と、前記換算値比較手段から得られる1次側整定値の値と相手端から伝送されてくる値とが同等でない場合に前記第2の伝送手段を介して装置警報を出力する第2の警報手段とを備えた。
【0009】
本発明の[請求項3]に係る電流差動継電器は、[請求項1]において、前記継電器には新たな整定値を入力して前記新たな整定値として設定する整定値設定手段と、前記整定値設定手段により前記整定値が変更されたことを検出する整定値変更検出手段と、前記整定値変更検出手段からの出力が整定値変更済みの場合であって、前記整定値換算手段による1次側整定値の値と前記伝送手段から得られる相手端子での1次側整定値の値を比較する換算値比較手段と、前記換算値比較手段から得られる1次側整定値の値と相手端から伝送されてくる値とが同等でない場合に整定値を変更した側の端子にのみ装置警報を出力する警報出力手段とを備えた。
【0010】
本発明の[請求項4]に係る電流差動継電器は、[請求項1]において、前記伝送路に接続された整定値換算手段による自端の1次側整定値の値が、伝送路を介して送出されてくる相手端からの1次側整定値と同等でない場合に装置ロック手段を設けて、装置を停止させるようにした。
【0011】
本発明の[請求項5]に係る電流差動継電器は、[請求項1]ないし[請求項3]において、前記伝送路に接続された整定値換算手段による自端の1次側整定値の値と、前記伝送路を介して送出されてくる相手端からの1次側整定値とから系統1次側換算値の最大値と最小値を選択する選択手段と、前記選択手段の出力と所定の定数k1,k2にて、(k1×最大値+k2×最小値)なる演算を実施する演算手段と、前記演算手段の出力を前記自端の主変流器の変流比で除算して仮の整定値を求める仮の整定値算出手段と、警報手段又は第2の警報手段が装置警報を出力した場合に、前記仮の整定値算出手段の演算結果を整定値として設定する設定手段とを備えた。
【0012】
本発明の[請求項6]に係る電流差動継電器は、[請求項1]ないし[請求項3]において、前記伝送路に接続された整定値換算手段による自端の1次側整定値の値と、前記伝送路を介して送出されてくる相手端からの1次側整定値とから系統1次側換算値の最大値を選択する最大値選択手段と、前記最大値選択手段の出力と所定の定数kとの乗算を実施する演算手段と、前記演算手段の出力を前記主変流器の変流比で除算して仮の整定値を求める仮の整定値算出手段と、前記警報手段又は第2の警報手段が装置警報を出力した場合に、前記仮の整定値算出手段の演算結果を整定値として設定する設定手段とを備えた。
【0013】
本発明の[請求項7]に係る電流差動継電器は、[請求項1]ないし[請求項3]において、前記伝送路に接続された整定値換算手段による自端の1次側整定値の値と、前記伝送路を介して送出されてくる相手端からの1次側整定値とから系統1次側換算値の最小値を選択する最小値選択手段と、前記最小値選択手段の出力と所定の定数kとの乗算を実施する演算出手段と、前記演算手段の出力を前記自端の主変流器の変流比で除算して仮の整定値を求める仮の整定値算出手段と、前記警報手段又は第2の警報手段が装置警報を出力した場合に、前記仮の整定値算出手段の演算結果を整定値として設定する設定手段とを備えた。
【0014】
本発明の[請求項8]に係る電流差動継電器は、[請求項1]ないし[請求項3]において、自端にて入力した整定値を仮整定値IkAとする仮整定値手段と、前記仮整定値手段からの仮整定値IkAと自端の主変流器の変流比の乗算結果と、伝送路から送出されてくる相手端からの1次側整定値が同等か否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果が同等の場合は前記仮整定値手段にあるIkAを整定値として設定する設定手段と、前記判定手段の判定結果が同等でない場合は、正しい整定値を入力するように促す警告手段とを備えたことを特徴とする電流差動継電器。
【0018】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)([請求項1]対応)
図1は本発明に係る電流差動継電器の第1の実施の形態を示すブロック図である。本実施の形態では端子数NはN=2として記述する。図1において、夫々一点鎖線で囲んだ1A,1Bは自端(A端子)及び相手端(B端子)の構成を示している。このうち、11A,11Bは系統1次側換算値Iset A,Iset Bを算出する電流算出手段、12A,12Bは前記Iset A,Iset Bの送受信を行なう伝送手段、13A,13Bは送受信したIset AとIset Bの大きさを監視する監視手段である。両端子とも同一構成であることから、ここではA端子での実施の形態を例に説明をする。
【0019】
次に作用について説明する。まず、差動継電器の検出感度整定値を各端子間で整合しやすいよう、11Aにて系統1次側に換算する。つまり、継電器の整定感度IkAと共に整定要素としてCT比Iratio Aを設け、この両者の積算により継電器の感度を系統1次側換算値Iset A,Iset Bを下記(1)式のように算出する。
【数1】
なお、IkA,IkBは整定値。
Iratio A,Iratio BはCT比。
【0020】
そして、得られた換算値は伝送手段12A,12Bにて互いに送受信し合うことで、自端における整定感度値と相手端での整定感度値を取得できる。ここで、1次側換算値の送受信の方法については、本発明の主旨ではないため詳細は省くが、例えば、図24に示す特公平1−24014号における伝送フォーマット部の送信同期信号D0,D1領域の空きエリアに、前記換算値を割付けることで対応可能である。両端での感度換算値を得ると、13Aにて監視を行なう。
【0021】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整定値の突き合わせを各端子間で行なうことで整定値の有効性を監視できる。このことは、差動継電器の動作基準となる感度整定値が各端子間で不整合状態のまま誤まって運用に入ったとしても、本構成とすることで整定値の不整合を監視でき、整定値変更の必要性をユーザーに促すことができるため、各端子間での事故検出感度の統一性を図ることができる。
【0022】
(第2の実施の形態)
図2は本発明に係る電流差動継電器の第2の実施の形態を示すブロック図である。図2において図1と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態では各整定値を比較した結果、誤った整定値であることがわかったとき、警報を発するようにしたものである。図2において、14A,14Bは送受信したIset AとIset Bの大きさを比較判定する比較手段、15A,15Bは判定不成立時、警報出力を行なう警報手段である。
【0023】
次に作用について説明する。1Aの動作は、図1における1Aの動作に加えて、両端からの感度換算値を得ると、比較手段14Aにて比較判定を行なう。その結果、両者が等しい時にはそのまま運用状態とし、等しくない場合には警報手段15Aにて整定値エラーとして外部に警報出力を導出する。
【0024】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整合値の突き合わせを各端子間で行なうことにより整定値の有効性を監視でき、万一、誤った感度係数値が存在する場合には、整定値エラー警報として外部に通知する。このことは、差動継電器の動作基準となる感度整定値が各端子間で不整合状態のまま誤まって運用に入ったとしても、本構成とすることで整定値の不整合を警報出力として外部に通知でき、整定値変更の必要性をユーザーに促すことで各端子間での事故検出感度の統一性を図ることができる。
【0025】
(第3の実施の形態)([請求項2]対応)
図3は本発明に係る電流差動継電器の第3の実施の形態を示すブロック図である。図3において図2と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態では一端だけに比較手段を設けて比較結果を出力し、これを伝送手段によって他端へ送信してその結果のみを出力するようにしたものである。そのために付加した構成は自端(A端)の比較結果を相手端(B端)へ伝送する伝送手段16Aと、相手端での伝送手段16Bであり、この伝送結果を直接警報手段15B−1へ入力する構成としたものである。なお、B端では比較手段を省略している。
【0026】
次に作用について説明する。1A−2の動作は、図2における1A−1の動作に加えて、比較手段14Aでの判定結果を16A,16Bにて1B−2へ送受信する。1B−2の動作は、伝送されてきた判定結果を得て、判定結果が等しいときにはそのまま運用状態とし、等しくない場合には警報手段15B−1にて整定値エラーとして外部に警報出力を導出する。
【0027】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整定値の突き合わせを行なうようにしたので整定値の有効性を監視でき、万一、誤った感度係数値が存在する場合には整定値エラー警報として外部に通知する作用を有している。又、整定値の突き合わせを行なう機能を持たない端子に対しては、突き合わせ結果を送信することで、同じく整定値エラー警報を外部に通知することができる。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0028】
(第4の実施の形態)([請求項3]対応)
図4は本発明に係る電流差動継電器の第4の実施の形態を示すブロック図である。図4において図2と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態では各端子で整定値の変更をできるようにすると共に、ここでの整定値の変更が誤った整定値となった場合に、その原因となった端子でのみ、整定値エラーを出力できるようにしたものである。そして、そのために付加したものは整定値設定手段17A,17Bと整定値変更検出手段18A,18Bである。
【0029】
次に作用について説明する。1A,1Bの動作は、図2における1Aの動作に加えて、17Aにて整定感度を設定することを可能とし、前記17Aにて整定感度を変更したことを整定値変更検出手段18A,18Bにて検出する。18Aにて整定値変更を検出した場合は、前記比較手段14Aにて比較判定を行ない、整定値変更を検出しなかった場合は、そのまま運用状態とする。又、整定値変更を検出した場合は当該警報手段にて外部へ警報出力を導出する。
【0030】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整定値の突き合わせを行なうことで整合値の有効性を監視でき、万一、誤った感度係数値が存在する場合には整定値エラー警報として外部に通知する作用を有する。又、整定値エラー警報は、整定値を変更して誤った感度係数値が存在する原因となった端子でのみ外部に整定値エラー警報を通知する作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0031】
(第5の実施の形態)
図5は本発明に係る電流差動継電器の第5の実施の形態を示すブロック図である。図5において図4と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態では自端と相手端との比較結果が等しくなく、かつ整定値変更検出手段が整定値変更を検出した場合に、外部に対して警報出力を導出するようにしたものである。そのために付加したものは論理積回路19A,19Bである。
【0032】
次に作用について説明する。1A−4の動作は、図4における1A−3の動作の内、比較手段14Aの判定結果が等しくなく、かつ整定値変更検出手段18Aの結果が整定値変更を検出した場合は、論理積条件19が成立し警報手段15Aにて整定値エラーとして外部に警報出力を導出する。又、上記以外の場合は、そのまま運用状態とする。本実施の形態によれば、第4の実施の形態と同様の作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0033】
(第6の実施の形態)
図6は本発明に係る電流差動継電器の第6の実施の形態を示すブロック図である。図6において図3及び図5と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態では相手端から得た判定結果が等しくなく、かつ自端の整定値変更を検出した場合に、整定値エラー警報を外部へ導出するようにしたものである。そして、そのために付加したものは論理積回路19A,19Bである。
【0034】
次に作用について説明する。1A−5の動作は、図5における1A−4の動作に加えて、14Aでの判定結果を16A,16Bにて1B−5へ送受信する。1B−5の動作は、16Bにより得た判定結果が等しくなく、かつ18Bの結果が整定値変更を検出した場合には19Bにて整定値エラーとして外部に警報出力を表示する。又、上記以外の場合は、そのまま運用状態とする。
【0035】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整定値の突き合わせを行なうことで整定値の有効性を監視でき、万一、誤った感度係数値が存在する場合には整定値エラー警報として外部に通知する作用を有する。又、突き合わせ結果を送信することで、整定値を変更して誤った感度係数値が存在する原因となった端子が整定値の突き合わせを行なう機能を持たない場合でも、整定値の不整合の原因となる端子でのみ外部に整定値エラー警報を通知する作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0036】
(第7の実施の形態)
図7は本発明に係る電流差動継電器の第7の実施の形態を示すブロック図である。図7において図2と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態では警報出力結果が不整合を検出していない端子へも通知するようにしたものであり、新たに付加された構成はA端の警報手段21A−3とC端そのものと、その間に設けた伝送手段20A,20Cである。又、本実施の形態として端子数NはN=3として記述する。図7において、夫々一点鎖線で囲んだ1A−6,1B−6,1Cは、自端(A端子),相手端1(B端子)及び相手端2(C端子)の構成を示している。
【0037】
次に作用について説明すると、1A−6の動作は、図2における1A−1の動作に加えて、A端子とB端子間の整定値の突き合わせにより生じる警報手段15Aの警報出力結果を伝送手段20A,20CにてC端子の警報手段21C−3へ送受信する。伝送手段20Cにて受信したA端の警報手段15Aの出力結果が、警報出力の場合にはC端の警報手段21C−3にて整定値エラーとして外部に警報出力を表示する。又、出力結果が警報出力でない場合は、そのまま運用状態とする。又、B端子がC端子と同じ構成になっても同様の動作となる。
【0038】
本実施の形態によれば、、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整定値の突き合わせを行なうことで整定値の有効性を監視でき、万一、誤った感度係数値が存在する場合には整定値エラー警報として外部に通知する作用を有する。又、警報出力の結果を、整定値の不整合を検出していない端子へも通知することで、全ての端子で外部に整定値エラー警報を通知する作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0039】
(第8の実施の形態)
図8は本発明による電流差動継電器の第8の実施の形態を示すブロック図である。図8において図3と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。又、本実施の形態として端子数NはN=3として記述する。図8において、夫々一点鎖線で囲んだ1A−7,1B−7,1Cは、自端(A端子),相手端1(B端子)及び相手端2(C端子)の構成を示している。本実施の形態では警報出力結果が不整合を検出していない全ての端子へも通知するようにしたものである。
【0040】
次に作用について説明すると、1A−7の動作は、図3における1A−2の動作に加えて、A端子とB端子間の整定値の突き合わせにより生じる警報手段15Aの警報出力結果を伝送手段20A,20CにてC端子の警報手段21C−3へ送受信する。警報手段21C−3にて受信したA端の警報手段15Aの出力結果が、警報出力の場合にはC端の警報手段21C−3にて整定値エラーとして外部に警報出力を表示する。又、出力結果が警報出力でない場合は、そのまま運用状態とする。又、B端子がC端子と同じ構成になっても同様の動作となる。本実施の形態によれば、第7の実施の形態と同様の作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0041】
(第9の実施の形態)
図9は本発明に係る電流差動継電器の第9の実施の形態を示すブロック図である。図9において図4と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態では警報出力結果が不整合を検出していない全ての端子へも通知するようにしたものである。又、実施の形態として端子数NはN=3として記述する。図9において、夫々一点鎖線で囲んだ1A−8,1B−8,1C−1は、自端(A端子),相手端1(B端子)及び相手端2(C端子)の構成を示している。
【0042】
次に作用について説明すると、1A−8の動作は、図4における1A−3の動作に加えて、A端子とB端子間の整定値の突き合わせにより生じる警報手段15Aの警報出力結果を伝送手段20A,20CにてC端子の警報手段21C−3へ送受信する。警報手段21C−3にて受信したA端の警報手段15Aの出力結果が、警報出力の場合にはC端の警報手段21C−3にて整定値エラーとして外部に警報出力を表示する。又、出力結果が警報出力でない場合は、そのまま運用状態とする。又、B端子がC端子と同じ構成になっても同様の動作となる。
【0043】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整定値の突き合わせを行なうことで整定値の有効性を監視でき、万一、誤った感度係数値が存在する場合には整定値エラー警報として外部に通知する作用を有する。又、整定値エラー警報は、整定値を変更して誤った感度係数値が存在する原因となった端子で外部に通知する作用を有する。又、警報出力の結果を、整定値の不整合を検出していない端子へも通知することで、不整合を検出した端子と接続のある全ての端子で外部に整定値エラー警報を通知する作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0044】
(第10の実施の形態)([請求項4]対応)
図10は本発明に係る電流差動継電器の第10の実施の形態を示すブロック図である。図10において図2と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態では整定値に不整合がある場合は、装置を停止させるようにしたものであり、そのために付加された構成は装置ロック手段22A,22Bである。又、実施の形態として端子数NはN=2として記述する。両端子とも同一構成であることから、ここではA端子での形態を例に説明を行なうものとする。図10において、夫々一点鎖線で囲んだ1A−9,1B−9は自端(A端子),相手端(B端子)の構成を示している。
【0045】
次に作用について説明すると、1A−9の動作は、図2における1A−1の動作に加えて、比較手段14Aでの比較判定の結果が等しい時にはそのまま運用状態とし、等しくない場合には装置ロック手段22Aにて装置ロックを出力して、運用を停止する。
【0046】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整定値の突き合わせを行なうことで整定値の有効性を監視でき、万一誤った感度係数値が存在する場合には整定値エラー警報として外部に通知し、更に装置を停止させる作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0047】
(第11の実施の形態)
図11は本発明に係る電流差動継電器の第11の実施の形態を示すブロック図である。図11において図3と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。又、本実施の形態として端子数NはN=2として記述する。本実施の形態は更に他の変形例であり、整定値に不整合がある場合は、装置を停止させるようにしたものである。図11において、夫々一点鎖線で囲んだ100A,100Bは、自端(A端子),相手端(B端子)の構成を示している。これらのうち、22A,22Bは判定不成立時、装置ロック出力を行なう装置ロック手段である。
【0048】
次に作用について説明すると、100Aの動作は、図3における1A−2の動作に加えて、比較手段14Aでの比較判定の結果が等しい時にはそのまま運用状態とし、等しくない場合には装置ロック手段22Aにて装置ロックを出力して、運用を停止する。
【0049】
一方、100Bの動作は、図3における1B−2の動作に加えて、警報手段15B−1により判定結果を得て、判定結果が等しいときにはそのまま運用状態とし、等しくない場合には警報手段15B−1にて整定値エラーとして外部に警報出力を表示する。
【0050】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整定値の突き合わせを行なうことで整定値の有効性を監視でき、万一、誤った感度係数値が存在する場合には整定値エラー警報として外部に通知し、更に装置を停止させる作用を有する。又、整定値の突き合わせを行なう機能を持たない端子に対しては、突き合わせ結果を送信することで、整定値エラー警報を外部に通知し、更に装置を停止させる作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0051】
(第12の実施の形態)
図12は本発明に係る電流差動継電器の第12の実施の形態を示すブロック図である。図12において図4と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。又、本実施の形態として端子数NはN=2として記述する。本実施の形態は更に他の変形例であり、整定値に不整合がある場合は装置を停止させるようにしたものである。図12において、夫々一点鎖線で囲んだ110A,110Bは、自端(A端子)及び相手端(B端子)の構成を示している。両端子とも同一構成であることから、ここではA端子での形態を例に説明を行なうものとする。
【0052】
次に作用について説明すると、110Aの動作は、図4における1A−3の動作に加えて、比較手段14Aでの比較判定の結果が等しい時にはそのまま運用状態とし、等しくない場合には装置ロック手段22Aにて装置ロックを出力して、運用を停止する。
【0053】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整定値の突き合わせを行なうことで整定値の有効性を監視でき、万一、誤った感度係数値が存在する場合には整定値エラー警報として外部に通知する作用を有し、更に装置を停止させる作用を有する。又、整定値エラー警報及び装置ロックは、整定値を変更して誤った感度係数値が存在する原因となった端子でのみ外部に通知する作用を有し、更に装置を停止させる作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0054】
(第13の実施の形態)
図13は本発明に係る電流差動継電器の第13の実施の形態を示すブロック図である。図13において図5と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。又、本実施の形態として端子数NはN=2として記述する。本実施の形態は更に他の変形例であり、整定値に不整合があると装置を停止させるようにしたものである。図13において、夫々一点鎖線で囲んだ120A,120Bは、自端(A端子)及び相手端(B端子)の構成を示している。両端子とも同一構成であることから、ここではA端子での形態を例に説明を行なうものとする。
【0055】
次に作用について説明すると、120Aの動作は、図5における1A−4の動作の内、比較手段14Aの判定結果が等しくなく、かつ整定値変更検出手段18Aの結果が整定値変更を検出した場合は、装置ロック手段22Aにて装置ロックを出力して運用を停止する。上記以外の場合は、そのまま運用状態とする。本実施の形態によれば、第12の実施の形態と同様の作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0056】
(第14の実施の形態)
図14は本発明に係る電流差動継電器の第14の実施の形態を示すブロック図である。図14において図6と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。又、本実施の形態として端子数NはN=2として記述する。本実施の形態は更に他の変形例であり、整定値に不整合があると装置を停止させるようにしたものである。図14において、夫々一点鎖線で囲んだ130A,130Bは、自端(A端子)及び相手端(B端子)の構成を示している。このうち130Bは、判定不成立時、装置ロック出力を行なう装置ロック手段22Bとから構成される。
【0057】
次に作用について説明すると、130Aの動作は、図6における1A−5の動作に加えて、比較手段14Aの判定結果が等しくなく、かつ整定値変更検出手段18Aの結果が整定値変更を検出した場合は、装置ロック手段22Aにて装置ロックを出力して運用を停止する。上記以外の場合は、そのまま運用状態とする。
【0058】
又、130Bの動作は、伝送手段16Bにより得た判定結果が等しくなく、かつ整定値変更検出手段18Bの結果が整定値変更を検出した場合には装置ロック手段22Bにて装置ロックを出力して運用を停止する。上記以外の場合は、そのまま運用状態とする。
【0059】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整定値の突き合わせを行なうことで整定値の有効性を監視でき、万一、誤った感度係数値が存在する場合には整定値エラー警報として外部に通知する作用を有し、更に装置を停止させる作用を有する。又、突き合わせ結果を送信することで、整定値を変更して誤った感度係数値が存在する原因となった端子が整定値の突き合わせを行なう機能を持たない場合でも、整定値の不整合の原因となる端子でのみ外部に整定値エラー警報を通知する作用を有し、更に装置を停止させる作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0060】
(第15の実施の形態)
図15は本発明に係る電流差動継電器の第15の実施の形態を示すブロック図である。図15において図7及び図10と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。本実施の形態では整定値の整合性がとれない場合、全ての端子にその旨を通知すると共に、装置を停止させるようにしたものである。又、実施の形態として端子数NはN=3として記述する。図15において、夫々一点鎖線で囲んだ140A,9B,140Cは、自端(A端子),相手端1(B端子)及び相手端2(C端子)の構成を示している。この場合に付加されたものは自端と相手端との不整合時に動作する装置ロック手段22Aと、その他の端子から送信されてくる装置ロック手段141A−3を有している。
【0061】
次に作用について説明すると、140Aの動作は、図7における1A−6の動作に加えて、比較手段14Aの判定結果が等しくない場合は、装置ロック手段22Aにて装置ロックを出力して運用を停止する。上記以外の場合は、そのまま運用状態とする。伝送手段20Aにて受信した他端からの出力結果が、警報出力の場合には装置ロック手段141A−3にて装置ロックを出力して運用を停止する。又、出力結果が警報出力でない場合は、そのまま運用状態とする。又、B端子がC端子と同じ構成になっても同様の動作となる。
【0062】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整定値の突き合わせを行なうことで整定値の有効性を監視でき、万一、誤った感度係数値が存在する場合には整定値エラー警報として外部に通知する作用を有し、更に装置を停止させる作用を有する。又、警報出力の結果を、整定値の不整合を検出していない端子へも通知することで、全ての端子で外部に整定値エラー警報を通知する作用を有し、更に装置を停止させる作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0063】
(第16の実施の形態)
図16は本発明に係る電流差動継電器の第16の実施の形態を示すブロック図である。図16において図8と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。又、本実施の形態として端子数NはN=3として記述する。図16において、夫々一点鎖線で囲んだ150A,100B,150Cは、自端(A端子),相手端1(B端子)及び相手端2(C端子)の構成を示している。
【0064】
次に作用について説明すると、150Aの動作は、図8における1A−7の動作に加えて、比較手段14Aの判定結果が等しくない場合は、装置ロック手段22Aにて装置ロックを出力して運用を停止する。上記以外の場合は、そのまま運用状態とする。伝送手段20Aにて受信した出力結果が、警報出力の場合には装置ロック手段141A−3にて装置ロックを出力して運用を停止する。又、出力結果が警報出力でない場合は、そのまま運用状態とする。又、B端子がC端子と同じ構成になっても同様の動作となる。本実施の形態によれば、第15の実施の形態と同様の作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0065】
(第17の実施の形態)
図17は本発明に係る電流差動継電器の第17の実施の形態を示すブロック図である。図17において図9と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。又、本実施の形態として端子数NはN=3として記述する。図17において、夫々一点鎖線で囲んだ160A,110B,160Cは、自端(A端子),相手端1(B端子)及び相手端2(C端子)の構成を示している。
【0066】
次に作用について説明すると、160Aの動作は、図9における1A−8の動作に加えて、比較手段14Aの判定結果が等しくない場合は、装置ロック手段22Aにて装置ロックを出力して運用を停止する。上記以外の場合は、そのまま運用状態とする。伝送手段20Aにて受信した出力結果が、警報出力の場合には装置ロック手段141A−3にて装置ロックを出力して運用を停止する。又、出力結果が警報出力でない場合は、そのまま運用状態とする。又、B端子がC端子と同じ構成になっても同様の動作となる。本実施の形態によれば、第15の実施の形態と同様の作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0067】
(第18の実施の形態)([請求項5]対応)
図18は本発明に係る電流差動継電器の第18の実施の形態を示すブロック図である。図18において図2と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。又、本実施の形態として端子数Nの内、1端子について記述する。本実施の形態では整定値が不整合である場合に仮の整定値を設定するようにしたものである。
【0068】
図18において、一点鎖線で囲んだ170Aは自端(A端子)を示すが、他の端子でも同様である。171Aは整定値換算手段11Aの出力と伝送手段12Aの出力から系統1次側換算値の最大値Iset MAXと最小値Iset MINを選択する選択手段、172Aは前記選択手段171Aで選択したIset MAXとIset MINに対して所定の定数k1,K2にてk1×Iset MAX+k2×Iset MINを演算する演算手段、173Aは演算手段172Aの演算結果を自端CT比で除して仮の整定値を算出する仮の整定値算出手段、174Aは警報手段15Aにおいて警報が出力された場合に、仮の整定値算出手段173Aの演算結果を新しい整定値として設定する設定手段である。
【0069】
次に作用について説明すると、170Aの動作は、図2における1A−1の動作に加えて、選択手段171Aにて整定値換算手段11Aから出力される系統1次側換算値、及び伝送装置12Aから出力される相手端の系統1次側換算値の中から、系統1次側換算値の最大値Iset MAX及び最小値Iset MINを選択し、演算手段172Aにて所定の定数k1及びk2を用いてk1×Iset MAX+k2×Iset MINを演算する。
【0070】
又、仮の整定値算出手段173Aにて172Aの演算結果を自端CT比で除することで仮の整定値を算出し、比較手段14Aが警報を出力した場合に、設定手段174Aにて仮の整定値算出手段173Aで算出した仮の整定値を自端の整定値として設定する。
【0071】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整定値の突き合わせを行なうことで整定値の有効性を監視でき、万一、誤った感度係数値が存在する場合には整定値エラー警報として外部に通知する作用を有し、更に適当な整定値を算出して運用を続けさせる作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0072】
(第19の実施の形態)([請求項6]対応)
図19は本発明に係る電流差動継電器の第19の実施の形態を示すブロック図である。図19において図2と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。又、本実施の形態として端子数Nの内、1端子について記述する。本実施の形態では選択手段に代えて最大値選択手段181Aを設けたものである。
【0073】
図19において、一点鎖線で囲んだ180Aは自端(A端子)を示すが、他の端子でも同様である。181Aは整定値換算手段11Aの出力と伝送手段12Aの出力から系統1次側換算値の最大値Iset MAXを選択する最大値選択手段、172A−1は前記最大値選択手段181Aで選択したIset MAXに対して所定の定数k1にてk1×Iset MAXを演算する演算手段である。
【0074】
次に作用について説明すると、180Aの動作は、図2における1A−1の動作に加えて、最大値選択手段181Aにて整定値換算手段11Aから出力される系統1次側換算値、及び伝送手段12Aから出力される相手端の系統1次側換算値の中から、系統1次側換算値の最大値Iset MAXを選択し、演算手段172A−1にて所定の定数k1を用いてk1×Iset MAXを演算し、仮の整定値算出手段173Aにて演算手段172A−1の演算結果を自端CT比で除することで仮の整定値を算出し、比較手段14Aが警報を出力した場合に、設定手段174Aにて仮の設定値算出手段173Aで算出した仮の整定値を自端の整定値として設定する。本実施の形態によれば、第18の実施の形態と同様の作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0075】
(第20の実施の形態)([請求項7]対応)
図20は本発明に係る電流差動継電器の第20の実施の形態を示すブロック図である。図20において図2と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。又、実施の形態として端子数Nの内、1端子について記述する。本実施の形態では選択手段に代えて最小値選択手段191Aを設けたものである。
【0076】
同図において、一点鎖線で囲んだ190Aは自端(A端子)を示すが、他の端子でも同様である。191Aは整定値換算手段11Aの出力と伝送手段12Aの出力から系統1次側換算値の最小値Iset MINを選択する最小値選択手段、172A−2は前記最小値選択手段191Aで選択したIset MINに対して所定の定数k2にてk2×Iset MINを演算する演算手段である。その他の構成は既に説明した通りである。
【0077】
次に作用について異なる部分のみを説明する。190Aの動作は、図2における1A−1の動作に加えて、最小値選択手段191Aにて整定値換算手段11Aから出力される系統1次側換算値、及び伝送手段12Aから出力される相手端の系統1次側換算値の中から、系統1次側換算値の最小値Iset MINを選択し、172A−2にて所定の定数k2を用いてk2×Iset MINを演算する。以降は既に説明した通りである。本実施の形態によれば、図18の実施の形態と同様の作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0078】
(第21の実施の形態)
図21は本発明に係る電流差動継電器の第21の実施の形態を示すブロック図である。図21において図18と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。又、本実施の形態として第18の実施の形態に機能ブロックを追加して説明するが、第19及び第20の実施の形態についても、同様に適用できる。又、端子数Nの内、1端子について記述する。
【0079】
図21において、一点鎖線で囲んだ200Aは自端(A端子)を示すが、他の端子でも同様である。201Aは現整定値を格納する格納手段、202Aは前記格納手段201Aに格納済みの旧整定値を新整定値として整定する整定手段である。
【0080】
次に作用について異なる部分のみを説明する。201Aの動作は、設定手段174Aにて算出した仮の整定値を新しい整定値として設定する直前に現整定値を格納し、202Aの動作は、仮整定値での運用を解除するときに、201Aにて格納した旧整定値を使って、整定値を再整定する。
【0081】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整定値の突き合わせを行なうことで整定値の有効性を監視でき、万一、誤った感度係数値が存在する場合には整定値エラー警報として外部に通知する作用を有し、更に適当な整定値にて整定していたものを、元の整定値に再整定する作用を有する。これにより、第2の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0082】
(第22の実施の形態)([請求項8]対応)
図22は本発明に係る電流差動継電器の第22の実施の形態を示すブロック図である。図22において図2と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。又、端子数Nの内、1端子について記述する。本実施の形態では誤った整定値を入力した場合、正しい整定値を入力するように促すものである。
【0083】
図22において、一点鎖線で囲んだ210Aは自端(A端子)を示すが、他の端子でも同様である。210Aの内で、211Aは入力した整定値を仮整定値IkA*とする仮整定値手段、212AはIkA*とCT比の乗算結果と伝送手段12Aから得られる相手端の換算値が同等か否かを判定する判定手段、213Aは前記判定手段212Aの判定結果が同等の場合、IkA*を整定値として設定する設定手段、214Aは前記212Aの判定結果が同等でない場合、正しい整定値を入力するように促す警告手段である。
【0084】
次に作用について説明する。210Aの動作は、仮整定値手段211Aにて入力した整定値を仮整定値IkA*として格納し、判定手段212AにてIkA*とCT比の乗算結果と伝送手段12Aから得られる相手端の換算値が同等か否かを判定し、その結果が同等のときに設定手段213AにてIkA*を整定値IkAとして設定する。一方、判定結果が同等でないときに警告手段214Aにて正しい整定値を再入力するように促す。
【0085】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整定値の突き合わせを行なうことで整定値の有効性を監視でき、万一、誤った整定値を入力した場合は、整定値エラーとして正しい整定値を入力するように促す作用を有する。このことは、差動継電器の動作基準となる感度整定値において、入力した整定値が各端子間でアンマッチ状態となる場合は、整定値を書き換えずに正しい整定値入力を促すことができ、整定値変更の必要性をユーザーに促すことで各端子間での事故検出感度の統一性を図れる効果が得られる。
【0086】
(第23の実施の形態)
図23は本発明に係る電流差動継電器の第23の実施の形態を示すブロック図である。図23において図22と同一機能部分については同一符号を付して説明を省略する。又、端子数Nの内、1端子について記述する。図22において、一点鎖線で囲んだ220Aは自端(A端子)を示すが、他の端子でも同様である。
【0087】
220Aの動作は、仮整定値手段211Aにて入力した整定値を仮整定値IkA*として格納し、判定手段212AにてIkA*とCT比の乗算結果と伝送手段12Aから得られる相手端の換算値が同等か否かを判定し、その結果が同等のときに設定手段213AにてIkA*を整定値IkAとして設定する。一方、判定結果が同等でないときにも強制的に設定手段213AにてIkA*を整定値IkAとして設定する。
【0088】
本実施の形態によれば、継電器の整定値とCT比から系統1次側感度に置換して、整合値の突き合わせを行なうことで整合値の有効性を監視でき、CT比が変更となった場合に、計算上は誤った整定値でも入力を可能とする作用を有する。これにより、第22の実施の形態と同様の効果が得られる。
【0089】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば整定値換算値を各端子間で送受信することで互いに検出感度を識別し、保護区間内で検出感度が不整合となるような整定値が存在するような場合には、継電器自身で検知でき適切な整定値への変更を促すことが可能となる。この結果、保護区間において感度整定値以上の内部事故発生時には各端子とも確実動作となり安定した差動継電器の提供が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図2】本発明による第2の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図3】本発明による第3の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図4】本発明による第4の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図5】本発明による第5の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図6】本発明による第6の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図7】本発明による第7の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図8】本発明による第8の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図9】本発明による第9の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図10】本発明による第10の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図11】本発明による第11の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図12】本発明による第12の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図13】本発明による第13の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図14】本発明による第14の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図15】本発明による第15の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図16】本発明による第16の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図17】本発明による第17の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図18】本発明による第18の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図19】本発明による第19の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図20】本発明による第20の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図21】本発明による第21の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図22】本発明による第22の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図23】本発明による第23の実施の形態を示す機能ブロック図。
【図24】従来の実施の形態を示す図。
【符号の説明】
1 端子構成
11 整定値換算手段
12,16 伝送手段
13 監視手段
14 比較手段
15 警報手段
17 整定値設定手段
18 整定値変更検出手段
19 論理積回路
20 伝送手段
21 警報手段
22 装置ロック手段
141 装置ロック手段
Claims (8)
- 保護対象の送電線に流れる電流を伝送路を用いてN(N≧2)個の端子間で互いに送受信し、各端子の電流の差動演算を行なって前記保護対象の送電線の内部事故を検出する電流差動継電器において、自端の主変流器の変流比と自端の差動継電器の動作を判定するための変流比2次側で規定される整定値とを乗算して、各端子毎に系統の1次側整定値を夫々求める整定値換算手段と、前記各整定値換算手段で求めた各端子の1次側整定値を前記伝送路を介してN個の端子間で相互に送受信する伝送手段と、前記各端子での前記各1次側整定値を各端子同志で比較判定する換算値比較手段と、前記換算値比較手段から得られる自端の1次側整定値の値と相手端から伝送されてくる値とが同等でない場合に装置警報を各端子で出力する警報手段を備えたことを特徴とする電流差動継電器。
- 保護対象の送電線に流れる電流を伝送路を用いてN(N≧2)個の端子間で互いに送受信し、各端子の電流の差動演算を行なって前記保護対象の送電線の内部事故を検出する電流差動継電器において、自端の主変流器の変流比と自端の差動継電器の動作を判定するための変流比2次側で規定される整定値とを乗算して、各端子毎に系統の1次側整定値を夫々求める整定値換算手段と、前記各整定値換算手段で求めた各端子の1次側整定値を前記伝送路を介してN個の端子間で相互に送受信する第1の伝送手段と、前記自端子での1次側整定値と前記第1の伝送手段を介して得られる相手端子での1次側整定値をK(K<N)個の各端子で比較する換算値比較手段と、前記換算値比較手段から得られる1次側整定値の値と相手端から伝送されてくる値とが同等でない場合に装置警報をK個の端子へ出力する第1の警報手段と、前記換算値比較手段を備えたK個の端子側から前記換算値比較結果を前記換算値比較手段を備えない(N−K)個の各端子に対して送信する第2の送信手段と、前記換算値比較手段から得られる1次側整定値の値と相手端から伝送されてくる値とが同等でない場合に前記第2の伝送手段を介して装置警報を出力する第2の警報手段とを備えたことを特徴とする電流差動継電器。
- 請求項1記載の電流差動継電器において、前記継電器には新たな整定値を入力して前記新たな整定値として設定する整定値設定手段と、前記整定値設定手段により前記整定値が変更されたことを検出する整定値変更検出手段と、前記整定値変更検出手段からの出力が整定値変更済みの場合であって、前記整定値換算手段による1次側整定値の値と前記伝送手段から得られる相手端子での1次側整定値の値を比較する換算値比較手段と、前記換算値比較手段から得られる1次側整定値の値と相手端から伝送されてくる値とが同等でない場合に整定値を変更した側の端子にのみ装置警報を出力する警報出力手段とを備えたことを特徴とする電流差動継電器。
- 請求項1記載の電流差動継電器において、前記伝送路に接続された整定値換算手段による自端の1次側整定値の値が、伝送路を介して送出されてくる相手端からの1次側整定値と同等でない場合に装置ロック手段を設けて、装置を停止させることを特徴とする電流差動継電器。
- 請求項1ないし請求項3記載の電流差動継電器において、前記伝送路に接続された整定値換算手段による自端の1次側整定値の値と、前記伝送路を介して送出されてくる相手端からの1次側整定値とから系統1次側換算値の最大値と最小値を選択する選択手段と、前記選択手段の出力と所定の定数k1,k2にて、(k1×最大値+k2×最小値)なる演算を実施する演算手段と、前記演算手段の出力を前記自端の主変流器の変流比で除算して仮の整定値を求める仮の整定値算出手段と、警報手段又は第2の警報手段が装置警報を出力した場合に、前記仮の整定値算出手段の演算結果を整定値として設定する設定手段とを備えたことを特徴とする電流差動継電器。
- 請求項1ないし請求項3記載の電流差動継電器において、前記伝送路に接続された整定値換算手段による自端の1次側整定値の値と、前記伝送路を介して送出されてくる相手端からの1次側整定値とから系統1次側換算値の最大値を選択する最大値選択手段と、前記最大値選択手段の出力と所定の定数kとの乗算を実施する演算手段と、前記演算手段の出力を前記主変流器の変流比で除算して仮の整定値を求める仮の整定値算出手段と、前記警報手段又は第2の警報手段が装置警報を出力した場合に、前記仮の整定値算出手段の演算結果を整定値として設定する設定手段とを備えたことを特徴とする電流差動継電器。
- 請求項1ないし請求項3記載の電流差動継電器において、前記伝送路に接続された整定値換算手段による自端の1次側整定値の値と、前記伝送路を介して送出されてくる相手端からの1次側整定値とから系統1次側換算値の最小値を選択する最小値選択手段と、前記最小値選択手段の出力と所定の定数kとの乗算を実施する演算出手段と、前記演算手段の出力を前記自端の主変流器の変流比で除算して仮の整定値を求める仮の整定値算出手段と、前記警報手段又は第2の警報手段が装置警報を出力した場合に、前記仮の整定値算出手段の演算結果を整定値として設定する設定手段とを備えたことを特徴とする電流差動継電器。
- 請求項1ないし請求項3記載の電流差動継電器において、自端にて入力した整定値を仮整定値IkAとする仮整定値手段と、前記仮整定値手段からの仮整定値IkAと自端の主変流器の変流比の乗算結果と、伝送路から送出されてくる相手端からの1次側整定値が同等か否かを判定する判定手段と、前記判定手段の判定結果が同等の場合は前記仮整定値手段にあるIkAを整定値として設定する設定手段と、前記判定手段の判定結果が同等でない場合は、正しい整定値を入力するように促す警告手段とを備えたことを特徴とする電流差動継電器。
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