しかしながら、一般に上記のように極めて多岐に及ぶ機能を搭載したこの種の装置においては、操作が複雑化するため、それらの機能を余すところ無く発揮できるようにするためには、当該装置のマン・マシン・インターフェースに係る設計につき細心の配慮が必要となってくる。しかしながら、この種の装置においてマン・マシン・インターフェースが十分に最適化されたものは未だ具体的に提案されるに至っていない。
そこで、本発明の目的は、多岐に及ぶ機能を搭載しながら画像データを送受信を行う際にマン・マシン・インターフェースの最適化が図られ、画像データの送受信の状況を把握できる電子画像取扱装置を提供することにある。
前述の課題を解決するため、本発明による電子画像取扱装置は、撮像手段と、当該装置への電源供給のON/OFFを指示するパワースイッチを少なくとも含む複数の操作スイッチと、前記撮像手段により得られ、または外部から供給される少なくとも一枚のコマについてのコマデータを記憶する記憶手段と、前記記憶手段から読み出されたコマデータを送信する送信手段と、前記操作スイッチからの指示により設定された前記コマデータの送信中に前記パワースイッチの操作に基づく指示が行われた場合には、前記コマデータのブロック単位とされたデータを送信した後に送信の中止に係る表示がされるように前記パワースイッチの操作指示の判断を行い、前記コマデータの送信中には、他の操作スイッチによる指示は禁止する操作指示制御手段とを有する。
本発明の他の態様による電子画像取扱装置は、上記(1)の電子画像取扱装置において、前記送信手段による送信の対象とする複数のコマを前記操作スイッチの操作により選択、登録され、該登録状況をディスプレイに表示する。
本発明の更に他の態様による電子画像取扱装置は、上記(1)の電子画像取扱装置において、前記登録された複数のコマについてのコマデータを登録順に前記送信手段によって送信するとともに、現在送信中のコマ番号を前記ディスプレイに特定の態様で表示する。
本発明の他の態様による電子画像取扱装置は、上記(1)の電子画像取扱装置において、前記操作スイッチの操作により、前記記憶手段に記憶されているコマのうち、1枚のコマについてのコマデータを送信する機能と、複数枚のコマについてのコマデータを送信する機能とを選択的に指定する手段を更に有する。
本発明では、少なくとも一枚のコマについてのコマデータを記憶手段に記憶するとともに、この記憶手段から読み出されたコマデータを回線を介して送信する機能を有する電子画像取扱装置を前提とし、送信中は、パワースイッチによる指示のみが許可される。送信対象コマは操作スイッチの操作により選択、登録され、該登録状況はディスプレイに表示される。登録順に登録コマデータを送信する。この選択は、1枚または複数枚についてのコマデータ送信機能を選択的に指定できる。
また、回線を介して受信したコマについてのコマデータを記憶手段に記憶する際、記憶手段の記憶可能な空容量をディスプレイに表示する。受信中は、受信コマ毎のコマデータ量と、現時点迄に受信済みのデータ量をディスプレイに表示する。1コマ分のコマデータの受信完了毎に受信完了を告知する。受信したコマが、当該装置側で定められたコマ番号が付されて記憶手段に記憶されるとともに、コマ番号がディスプレイに一覧表示される。記憶手段に記憶されたコマのうち直前に受信したコマをディスプレイに再生表示する受信ビュー機能を有する。複数枚のコマについてのコマデータの受信が完了したときに、複数枚のコマのうち最初に受信したコマデータを再生してディスプレイに表示する。受信され、記憶手段に記憶されている複数枚のコマを操作スイッチの操作により、順次、ディスプレイに表示する。
更に、送信機能と受信機能を有する複数の装置が回線を介して接続され、各装置は、送信先を自動的にダイヤリングして通信接続状態とする自動ダイヤルモード機能と、通信相手方からの要求に応じて送信または受信機能が設定される自動応答モード機能とを備え、回線を介した装置の接続時に、それぞれの装置の送信モードと受信モードが設定される。
また、送信側には、操作スイッチの操作により送信先を設定する機能を有し、受信側には、送信元を設定する機能を有する。
更に、また、回線を介して接続された第1の電子画像取扱装置及び第2の電子画像取扱装置が互いの通信相手を確認した後、第1の電子画像取扱装置で確認されたモードを第2の電子画像取扱装置で受け、受信モードが送信モードであれば受信モードに、受信モードであれば送信モードに設定して画像情報の授受を行なう。
以上説明したように、本発明によれば、画像データを送受信する際に非常に操作性が良く、良好なマンマシンインタフェースを有する電子画像取扱装置が得られるが、上述した各実施態様によれば、以下の如き効果が得られる。
(1)当該装置への電源供給のON/OFFを指示するパワースイッチを含む各種の操作スイッチを有し、撮像手段により得られ、または外部から供給される少なくとも一枚のコマについてのコマデータを記憶手段に記憶するとともに、この記憶手段から読み出されたコマデータを回線を介して送信する機能を有する電子画像取扱装置であって、前記コマデータの送信中は、前記パワースイッチによる指示のみが許可され、他の操作スイッチによる指示を禁止することにより、重要なデータ送信がむやみに中断されることを防止する。
(2)撮像手段により得られ、または外部から供給される複数枚のコマについてのコマデータを記憶手段に記憶するとともに、この記憶手段から読み出されたコマデータを回線を介して送信する機能を有する電子画像取扱装置であって、送信対象とする複数のコマが当該操作スイッチの操作により選択、登録され、該登録状況をディスプレイに表示することにより、送信コマの任意の指定を可能とする。
(3)前記登録された複数のコマについてのコマデータを登録順に送信するとともに、現在送信中のコマ番号を前記ディスプレイに特定の態様で表示することにより、送信コマの確認を容易とする。
(4)各種の操作スイッチを有し、撮像手段により得られ、または外部から供給される少なくとも一枚のコマについてのコマデータを記憶手段に記憶するとともに、この記憶手段から読み出されたコマデータを回線を介して送信する機能を有する電子画像取扱装置であって、前記操作スイッチの操作により、前記記憶手段に記憶されているコマのうち、1枚のコマについてのコマデータを送信する機能と、複数枚のコマについてのコマデータを送信する機能とを選択的に指定する手段を有することにより、1枚または複数枚のコマが任意に選択可能となる。
(5)各種の操作スイッチを有し、回線を介して受信したコマについてのコマデータを記憶手段に記憶する電子画像取扱装置であって、受信モードにおいて前記記憶手段の記憶可能な空容量をディスプレイに表示することにより、受信動作に入った状態で、受信可能なコマ枚数の確認ができる。
(6)各種の操作スイッチを有し、回線を介して受信したコマについてのコマデータを記憶手段に記憶する電子画像取扱装置であって、前記コマデータの受信中は、受信コマ毎のコマデータ量または現時点迄に受信済みのデータ量に係る情報をディスプレイに表示することにより、受信状態及び必要な受信時間を容易に把握できる。
(7)各種の操作スイッチを有し、回線を介して受信したコマについてのコマデータを記憶手段に記憶する電子画像取扱装置であって、1コマ分のコマデータの受信完了毎に受信完了を告知する手段を有することにより、1コマずつの受信完了を把握できる。
(8)各種の操作スイッチを有し、回線を介して受信したコマについてのコマデータを記憶手段に記憶する電子画像取扱装置であって、受信したコマが、当該装置側で定められたコマ番号が付されて前記記憶手段に記憶されるとともに、前記コマ番号をディスプレイに一覧表示することにより、受信されたコマ番号やコマ情報の確認ができる。
(9)各種の操作スイッチを有し、回線を介して受信したコマについてのコマデータを記憶手段に記憶する電子画像取扱装置であって、前記記憶手段に記憶されたコマのうち直前に受信したコマをディスプレイに再生表示することにより、受信完了を確認できる。
(10)各種の操作スイッチを有し、回線を介して受信したコマについてのコマデータを記憶手段に記憶する電子画像取扱装置であって、複数枚のコマについてのコマデータの受信が完了したときに、前記複数枚のコマのうち最初に受信したコマデータを再生してディスプレイに表示することにより、複数枚のコマ受信完了を最初のコマ確認に基づいて把握できる。
(11)各種の操作スイッチを有し、回線を介して受信したコマについてのコマデータを記憶手段に記憶する電子画像取扱装置であって、受信され、前記記憶手段に記憶されている複数枚のコマを前記操作スイッチの操作により、順次、ディスプレイに表示することにより、受信された複数枚のコマ全てを確認できる。
(12)送信機能と受信機能を有する複数の電子画像取扱装置が回線を介して接続され、各電子画像取扱装置は、送信先を自動的にダイヤリングして通信接続状態とする自動ダイヤルモード機能と、通信相手方からの要求に応じて送信または受信機能が設定される自動応答モード機能とを備え、回線を介した電子画像取扱装置の接続時に、それぞれの電子画像取扱装置の送信モードと受信モードが設定されることにより、それぞれの電子画像取扱装置に対する所望のアクセスができる。
(13)撮像手段により得られ、または送信側の電子画像取扱装置には、前記操作スイッチの操作により送信先を設定する機能を有し、受信側の電子画像取扱装置には、送信元を設定する機能を有することにより、各電子画像取扱装置において送信機能、受信機能が設定できる。
次に、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明による画像取扱装置の電子スチルカメラへの適用例を示す構成ブロック図である。このような電子スチルカメラへの適用は、小型、軽便であるという面で有益である。
被写体画像は、光学系(レンズ)1を介して、光電変換手段であるCCD等の撮像素子を有する撮像回路2で電気信号に変換される。この変換された電気信号は、クランプ回路3で所定のクランプ処理が施された後、A/D変換回路4でデジタルデータに変換され、フレームメモリ11に書き込まれる。フレームメモリ11の書き込みと読み出しは、システムコントローラ16からの制御を受けたメモリコントローラ10により制御される。フレームメモリ11から読み出された画像データは、デジタルプロセス回路5において、キャラクタジェネレータ9から送出されるキャラクタデータとともにデジタル処理された後、D/A変換回路6でアナログ信号に変換される。変換されたアナログ画像信号は、増幅回路7で増幅された後、外部端子EXTと電子ビューファインダ8に供給される。
データ記録時には、フレームメモリ11から読み出された画像データは、DCT/IDCT(離散コサイン変換/逆離散コサイン変換)回路12で直交変換され、得られた直交係数がコーダ/デコーダ13で符号化され、JPEG方式等に準拠した圧縮方式で圧縮処理が施される。
こうして圧縮された画像データが記憶手段としてのICメモリカード15に記録される。ここでこのメモリカードは、装置本体に対して着脱自在であっても、また、予め内蔵固定されていてもよいものである。
再生時には、ICメモリカード15から読み出された画像データが、コーダ/デコーダ13とDCT/IDCT回路12の処理を介して伸長処理され、フレームメモリ11に書き込まれる。フレームメモリ11から読み出された画像データは、デジタルプロセス回路5、D/A変換回路6、増幅回路7を経て外部端子EXTと電子ビューファインダ8とに出力される。
システムコントローラ16は、データバスB1を介してデータを授受し、カメラ動作の全体を制御する。例えば、LCD等よりなる表示部17の表示を制御するとともに、操作部18からの操作情報に基づいてカメラ動作を制御する。システムコントローラ16は、またキャラクタジェネレータ9を制御して所望のキャラクタ情報出力を制御し、データバスB2とデータ入出力部19を介して外部との通信を制御する。補助メモリ14は、データの各種処理の際に用いられるワークメモリである。ブザー20は、動作時に何らかの聴覚的出力が必要なときに、システムコントローラ16の制御を受けて鳴動する。
図2は、本発明の電子画像取扱装置の一実施例としての電子的撮像装置である電子スチルカメラの外観図である。本例の電子スチルカメラは、その画像情報の記録媒体として固体メモリカードを用いており、この種の電子スチルカメラは、、SMC(Solidstate Memory Camera)とも称される。SMCにおいては、一画面毎の撮像画像データは、データファイルとしてメモリカードに格納される。このようにしてデータファイルとしてメモリカードに格納された撮像画像データは、DOS(Disk Operating System)によりサポートされるファイル構造上の位置付け情報たるディレクトリにより識別され、記録・再生その他の管理がなされ得るようになる。このSMCにおいて、一般的なパソコンとの対比において特徴的であることは、ディレクトリの各ファイル情報たる画像データが、静止画像の一コマ一コマに対応したものとして取り扱われ得るようになされていることである。
すなわち、各ファイルのデータは、通常のスチルカメラの一コマ一コマの画像に於けると同時に、コマ番号によって特定され、呼称され、管理され、乃至はモニタ等に表示される。当該一コマの画像としてモニタ画面に映出される画像自体を表すデータたる主データには、この主データに関係する種々の情報が即ち、撮影日付、撮影時のシャッタースピード等の条件、画像のデータフォーマット等副情報として付帯しており、この主データ及び副データを含んで1つ1つの「コマデータ」、即ち、各ファイルのデータが構成されている。
尚、本発明においては、上記したファイルの構成以外に、例えば、各画像データを含んだ個々のファイル間の関係、即ち、一連の連写撮影の中の画像データであることを関係付けるための関連情報を主データとして含む一個の独立した画像ファイルと等価なリレーションファイルを1つのコマデータとして構成することも含まれる。
次に、操作部18等の配置について詳述する。本実施例の電子スチルカメラの外観図である図2及び図3には、操作部18等の各種操作スイッチの配設状態が示されている。
図示のように、カメラ本体上部の中央部には、上述したLCD表示部17が配設されており、後述する各操作状態や動作状態等が表示される。LCD表示部17の一側方には、テレ(T)、ワイド(W)モード選択用のズームスイッチ(ZOOMスイッチ)31、32が配設されている。また、ZOOMスイッチ31、32の下方にはアップスイッチ(UPスイッチ)33、ダウンスイッチ(DOWNスイッチ)34が配設されている。これらのスイッチ33、34は、カメラが記録モード時にあるときには、モードの調整、例えば、ホワイトバランスの微調整、シャッタースピードの変更、露出補正値の変更、パワーフォーカスのフォーカシング等に使用され、また、再生モード時には、コマ送り、コマ戻しに使用される。
ホワイトバランススイッチ(以下、WBスイッチ)35は、記録モード時に、ホワイトバランスモードを変更する。ビューイレーズスイッチ(VIEW/ERASEスイッチ)36は、記録モード時には、押している直前に記録された画像が再生され、再生モード時には、コマ消去スイッチとして使用される。
+/−スイッチ37は、記録モード時に、露出モードを変更する。フォーカススイッチ(FCSスイッチ)38は、記録モード時に、オートフォーカスあるいはパワーフォーカスモードを変更するために使用される。ストロボスイッチ(STBスイッチ)39は、記録モード時のストロボモード変更時に使用される。フルオート/マニュアルスイッチ(F−AUTO/MANUALスイッチ)40は、条件設定を自動的に行なうモードと、手動で設定するモードとを切り換える。ドライブスイッチ(DRVスイッチ)41は、記録スピードモードの変更に使用され、再生モード時には、再生スピードを変更する。
モードスイッチ(MODEスイッチ)42は、記録モード時に、圧縮モード、非圧縮モードを設定し、再生モードでは、外部端子から出力されるビデオ信号にキャラクタ表示信号を重畳するオンスクリーンモードの指示等を行なう。タイムスイッチ(TIMEスイッチ)43は、時間の設定やブザー20のオンオフ操作するために使用される。パワースイッチ(POWERスイッチ)44は、カメラのオンオフ操作に使用される。トリガスイッチ45は、撮影動作を指示したり、画像送信時の送信開始用に使用される。
上記各操作スイッチ群の更に下方の、カメラ本体縁部には、画像伝送時の送信(SEND)モードと受信(RECEIVE)モードとの切り換えに使用される送信/受信切り換えスイッチ46と、送信時に用いる電話モードと記録時に用いるカメラモードとを切り換える電話/カメラ切り換えスイッチ47とが配設されている。この切換スイッチ47がカメラ側に設定されていると、切換スイッチ46の送信/受信に対応してそれぞれ再生記録モードが設定されることになる。また、カメラのEVF8のための接眼部48が配設されている。
以上の構成において、本発明は操作部18から入力される後述の各種指令に基づいてシステムコントローラ16が各部を制御し、データ入出力部19を介して、例えば、電話回線を用いて画像情報等の授受を行なう機能を有する。以下、本発明による電子画像取扱装置の実施例の動作を上述電子スチルカメラに適用した例について説明する。
カメラで撮像して得られた画像情報を送信する場合には、図3の電話/カメラスイッチ47を電話側に設定した状態で、送信(SEND)/受信(RECEIVE)スイッチ46を送信側にセットして、送信モードに設定される。カメラは、後述するように、自動ダイヤル送信モードと自動応答モードに設定することができる。
図4は、送信モードにおける一連の処理手順を示すフローチャートであり、先ず、カメラで撮像された画像情報に対応するコマのうち、送信対象となるコマを選択した後、(ステップS1)、画像情報を送信すべき相手先である送信先を選択する(ステップS2)。続いて、画像送信動作が実行され(ステップS3)、送信モードが終了したか否かを判定する(ステップS4)。ここで、送信モードが終了していなければ、ステップS1の処理に戻り、送信コマ選択処理に戻り、送信モードが終了していれば、送信動作を終了する。
図5(A)と(B)には、送信モードの送信コマ選択動作(ステップS1)における電子ビューファインダー(EVF)8とLCD表示部17のそれぞれの表示例が示されている。図5(A)において、現在再生されている1コマ目の画像が表示画面の背景に表示され、上部の表示:“SELECT PIC.”は、送信コマ選択動作であることを示す。画面右上端部の“1”は、現在選択され、表示されているコマ番号が“1”であることを示し、画面中央部には、当該コマ番号1の画像データ(以下、コマデータと称する)のデータ量(データサイズ)が“64K BYTES”であることが表示されている。図中、Nはノーマルモード撮影を示す。
図5(B)においては、上部に電話機マークに向かう矢印によって送信モード(TRANSMITと表示)であることが示され、中央部の枠内に現在選択、再生されているコマ番号が“1”が、また、右端部には、コマ番号1の上記コマデータ量が“64”として表示されている。送信したいコマを変更するときには、UPスイッチ33やDOWNスイッチ34を操作すれば良い。
ステップS2の送信先選択動作におけるEVF8と表示部17の画面表示例が図6(A)と(B)に、それぞれ示されている。送信先は、予め登録されており、登録送信先の中から、必要な送信先を選択する。
図6(A)において、“SEND TO C−1”が登録番号1の送信先C−1を、“NAME:TOKYO”が当該送信先C−1の名前を、“HOST:DLTS”が送信先のシステムを、“LINE:TONE”がトーン回線であることを、また、“NO:0,223141”が送信先の電話番号を、それぞれ示している。このとき、図6(B)に示すように、表示部17の枠内には送信先“C−1”が表示されている。送信先の変更は、UPスイッチ33やDOWNスイッチ34の操作で行なわれる。
画像送信動作(ステップS3)における同様な画面表示例が、図7(A)と(B)に示されている。自動ダイヤル送信モードが設定設定されていると、カメラは自動的に電話をかけ、画像の送信先と通信を行なう。図7(A)において、上部の送信先を示す“C−2”が点滅表示され、送信先との通信接続が完了すると、下部に“READY”が表示される。
モデム状態が悪くて通信接続できないときは、“MODEM NOT READY”が点滅表示される。表示部17には、図7(B)に示すように、枠内に送信先C−2が点滅表示される。
画像送信中のEVF8と表示部17の画面表示例が図8(A)と(B)に示されている。図8(A)では、左上部には、送信中を示すため、“SENDING”が点滅表示され、右上部に現在送信中のコマ番号”2”が*が付されて表示されている。このとき、画面中央部には、“REST:28 K BYTES”により、現在送信中のコマ番号“2”のコマデータのうち、未送信のデータ量が表示される。また、画面の下部には、送信すべきコマ番号のリストが表示され、本例では、コマ番号“2”だけが表示されており、現在送信中であることが点滅態様で表示されている。表示部17には、図8(B)に示すように、枠内にコマ番号が、右側に未送信データ量が示されている。
図4における送信コマの選択動作処理手順は、図9に示すように、先ず、ICメモリカードに記録されている全コマについての画像データ(コマデータ)を送信する全コマ送信モードであるか否かを判定し(ステップS11)、全コマ送信モードでなければ、送信するコマを選択するコマ選択モードに移行し(ステップS12)、選択されたコマが選択順に登録され、処理を終了する。また、ステップS11において、全コマ送信モードであると判定されたときには、コマ番号順に全コマを選択して(ステップS13)、処理を終了する。
図10には、図9におけるコマ選択モードS12の詳細な処理手順フローチャートが示されている。先ず、画像コマが再生表示され(ステップS21)、例えば、図5(A)に示すように、1コマ目の画像がEVF8に表示され、当該コマの画像データ量(容量)が、例えば、図5(A)の“64K BYTES”のように表示される(ステップS22)。次に、送信コマとして登録するか否かが判定され(ステップS23)、登録されていれば、送信コマ登録を実行して(ステップS24)、他のコマを再生するか否かが判定される(ステップS25)。ステップS23において、送信コマとして登録しなければ、そのままステップS25に移行する。
ステップS25において、他のコマを再生しなければ、登録コマが1以上か否かを判定し、(ステップS26)、1以上であれば、処理を終了する。一方、ステップS25において、他のコマを再生するときには、コマ送り操作により再生するコマ番号を変更して(ステップS27)、ステップS21の処理に戻る。ステップS26において、登録コマが1以上でなければ、送信しようとするコマが何もないことになるので、ユーザに対して警告を表示する(ステップS28)。この警告は、ブザー20による聴覚的警告またはEVF8等による視覚的警告で行なうことができる。
次に、送信モードにおいて、複数コマを送信する場合と全コマを送信する場合について説明する。
図11は、送信コマ選択時の表示画面例を示し、下部には登録された送信すべきコマ番号のリストが表示されており、現在選択中で登録済のコマ番号が右上部に点滅表示されるとともに、コマ番号15のデータ量“64K BYTES”が中央部に表示されている。“*”は、当該コマ番号が登録済であることを示している。登録は、+/−スイッチ37の押下により行なわれ、登録解除は+/−スイッチ37の再押下により行なわれる。送信すべきコマがすべて登録されると、トリガスイッチ45を2段目まで押し切って登録が完了する。
送信先の指定を行い、送信先指定完了状態の表示例が図12に示されている。送信先の指定後、画像の送信操作を行なう。
図13は、登録されているコマ番号(登録の順)“1”,“2”,“4”,“8”,“10”,“12”,“15”のうち、コマ番号“2”のコマを送信中であるときの表示例を示す。送信中であることが“SENDING”の点滅表示で、また、送信中のコマ番号が“2”であることが、下段のリストのうち、“2”の点滅表示により知ることができる。コマ画像の送信順序は登録順で行なわれる。登録画像コマの送信がすべて完了すると、カメラは自動的に通信を終了し、送信画像の選択状態に戻る。
一方、全コマを送信する場合には、図14に示すように表示され、下段部には全コマ送信であることが“ALL
PICTURES”で表示され、その中で現在送信中のコマが“2”であることが右上部に、また、中央部にはコマ番号2の未送信データ量が表示されている。
次に、画像送信動作を図15のフローチャートを参照して説明する。先ず、モデムを初期化して、自動ダイヤリングし(ステップS31)、通信相手(送信先)を確認して、接続した後(ステップS32)、送信コマを登録順に再生する(ステップS33)。続いて、再生されたコマデータを送信し(ステップS34)、登録コマがまだあるか否かを判定し(ステップS35)、あれば、ステップS33の処理に戻り、なければ、回線を切断して(ステップS36)、処理を終了する。
ステップS34のコマデータ送信の詳細な処理手順を図16のフローチャートを参照して説明する。コマデータの送信時には、送信コマデータ量(容量)を表示し(ステップS41)、通信相手(送信先)に、例えば、送信コマデータのファイル名、ファイルの作成日時、ファイルのサイズ等の各種パラメータを送信する(ステップS42)。次に、送信コマデータを予め定めたブロックに分け、ブロック毎に転送し(ステップS43)、送信コマデータの残り送信容量を表示(例えば、REST:28K BYTES)した後(ステップS44)、送信中止の指示の有無を判定する(ステップS45)。
本実施例では、データ送信中は、操作部18の操作スイッチは、パワースイッチ44を除いてすべて動作不可として、送信の正確性を留保している。したがって、パワースイッチ44が押下されると、送信が中止される。ステップS45において、送信が中止されていれば、送信が中止状態にあることを表示して(ステップS46)、処理を終了し、送信が中止されていなければ、全ブロックの転送が完了し、送信が終了しているか否かを判定する(ステップS47)。ここで、送信が終了していなければ、ステップS43の処理に戻り、終了していれば、送信したコマ番号を送信登録リストから削除して(ステップS48)、処理を終了する。この送信コマの登録リストからの削除は、要するに、送信を完了した結果を表示できれば良く、画面上の登録リストからの抹消、メモリに登録されている当該コマ番号の削除等を行なっても良い。更に、何らかの原因で未送信のコマについては、未送信コマだけを再送信できるようにすることもできる。
次に、受信モードの動作について図17のフローチャートを参照して説明する。受信モードに設定されると、先ず、現在使用されている記録媒体(ICメモリカード)の記録可能な残容量(空容量)を表示し(ステップS51)、送信元を選択する(ステップS52)。この送信元の選択は、予め登録されている送信元の中から一つを選択するものである。続いて、送信されてきた画像(コマデータ)を受信し(ステップS53)、受信モードが終了しているか否かを判定する(ステップS54)、受信モードが終了していなければ、ステップS51の処理に戻り、終了していれば、そのまま処理を終了する。
ステップS53の画像受信動作の詳細を図18のフローチャートを参照して説明すると、モデムを初期化して着信を待ち、(ステップS61)、着信後、通信相手との接続を行い(ステップS62)、コマデータを受信する(ステップS63)、次に、受信コマを、例えば数秒間再生したり、“ピー”音を出力してコマの受信を知らせる(ステップS64)。続いて、受信するコマデータが未だあるか否かを判定し(ステップS65)、あれば、ステップS63の処理に戻り、なければ、回線を切断して(ステップS66)、処理を終了する。
ステップS63のコマデータの受信動作は、図19に示すフローチャートの手順に従って行なわれる。先ず、通信相手から各コマのデータ量を含む各種パラメータを受信し(ステップS71)、受信コマのデータ容量を表示した後(ステップS72)、受信コマデータをブロック毎に受信し(ステップS73)、受信コマデータの受信データ量を表示する(ステップS74)。次に、受信モードが中止されたか否かを判定し(ステップS75)、中止であれば、中止状態にあることを表示して(ステップS76)、処理を終了し、中止でなければ、全ブロックの受信が完了し、受信が終了したか否かを判定する(ステップS77)。ここで、受信が終了していなければ、ステップS73の処理に戻り、終了していれば、受信したコマを受信リストに追加して(ステップS78)、処理を終了する。
次に、受信時のEVF8と表示部17の表示画面例を以下説明する。受信モードになると、図20(A)に示すようにEVF8には、中央部に“RECEIVE”が表示されて受信モードを表示し、下部にICメモリカードの残(空)容量“657K
BYTES FREE”が表示されるとともに、右上部に次の受信コマデータが記録されるコマ番号“2”が表示される。また、図20(B)に示すように、表示部17では、上部に電話機からの送信方向を示す矢印により受信モードであることが表示され、枠内に次の受信コマデータが記録されるコマ番号が、また、右中央部にICメモリカード残容量が、それぞれ表示される。
送信元選択時には、トリガスイッチ45を2段目まで押し切ることにより、図21(A)に示すように、予め登録されている送信元のうち登録番号1の送信元情報として送信元“RECEIVE FROM C−1”;名称“NAME:TOKYO”,ホスト“HOST:DLTS”,回線“LINE:TONE”及び電話番号“0,223141”が表示され、LCD等の表示部17には、図21(B)に示すように、送信元“C−1”が枠内に表示される。上記送信元情報は、UPスイッチ33やDOWNスイッチ34の操作により、登録されている情報から任意に選択され、同様に表示される。
さて、自動ダイヤル受信モードに設定されると、カメラは自動的に電話をかけて、コマデータの送信元と通信を行なう。このとき、例えば、図22(A)や(B)に示すように、送信元“C−1”が点滅表示される。ここで、モデムの準備ができていないときやモデムの設定が間違っているときには、図23(A)と(B)に示すように、“MODEM NOT READY”と“Err”が、それぞれEVF8と表示器17に表示される。
送信元との通信が行なえる状態になると、コマデータの受信を自動的に開始し、データ受信中は、図24(A)と(B)に示すように、画面上部に、“RECEIVING”と、電話機と矢印部が点滅表示される。このとき、図24(A)の右上部と、図24(B)の枠内には、次の受信データが記録されるコマ番号“11”が表示され、これ迄受信したデータ量が図24(A)の中央部に“RCVED:28K BYTES”、また、図24(B)の右端に“28”が、それぞれ表示されている。また、図24(A)の中央部には、現在受信中のコマデータ量が“TOTAL:64K”で表示され、下段部には、これ迄に記録されたコマ番号が表示されている。右下端の“+2”は、コマ番号9よりも2多いコマ番号11を示している。これは、数字表示部領域の制約があることを考慮して、“9”以上のコマ番号を+を付して表示している。更に、送信元から予め全送信データ量情報が送信されていれば、最下段等にその全送信データ量を表示することができ、受信側によって有益である。
ICメモリカードの空き容量が不足した場合には、その時点で受信動作を中止し、“TRANSMIT
ERROR”が表示される。このときは、1つ前に受信していたコマデータまでは正常に受信されているので、そのデータが利用可能である。
当該コマデータの受信が完了すると、ブザー20を鳴動して、受信したコマ画像を5秒間再生表示する、後述の受信ビュー動作が行なわれる。画像の送信元から続けてコマデータが送信されるときには、この再生表示後、そのまま続けてコマデータを受信する。送信元からコマデータをすべて受信終了すると、通信を自動終了して、ICメモリカードの空き容量表示状態に戻る。
上記受信ビュー動作について図25のフローチャートを参照して説明する。先ず、コマ(画像)を受信したか否かを判定し(ステップS81)、受信していなければ、そのまま処理を終了する。また、受信していれば、受信リスト(コマ番号)を表示し(ステップS82)、受信した1コマ目を再生した後(ステップS83)、受信コマが複数か否かを判定する(ステップS84)。ここで、複数であると判定されると、再生コマを変更するか否かを判定し(ステップS85)、変更する場合には、変更後のコマを再生し(ステップS86)、受信ビューの終了か否かを判定する(ステップS87)。ステップS84とS85において、受信コマが複数枚でなかったり、再生コマの変更がないときには、ステップS87の処理に移行する。ステップS87において、受信ビューが終了していないときには、ステップS84の処理に戻り、終了していれば、処理を終了する。
上記受信ビュー動作モードは、受信終了直後に、受信モード状態でVIEW/ERASEスイッチ36を押すことにより設定される。このVIEW/ERASEスイッチ36の押下毎に、ノーマルモードと受信ビューモードが切り替わる。受信ビューに設定されると、EVF8の画面上部には、図26に示すように、“RECEIVE VIEW”が表示され、右上部には再生しているコマ番号が表示される。また、直前に受信したコマが複数のときは、その内の最初に受信したコマが表示される。例えば、図26において、直前に受信したコマが“23”,“24”,“25”のコマ番号で記録されているときは、最初に受信したコマ番号23が表示され、下部のリストのうち“23”が点滅表示され、当該コマのデータ量が“64K BYTES”のように表示される。また、UPスイッチ33やDOWNスイッチ34を操作することにより、受信した順番にコマを再生できる。
次に、通信相手との接続処理シーケンスを図27のフローチャートを参照して説明する。送信側と受信側のそれぞれは、通信を介して通信相手を確認する(ステップS91とステップS101)。送信側では、通信相手を確認した後、送信容量情報(例えば、コマ数やデータ量等)を送信する(ステップS92)。受信側では、ステップS101に引き続いて、送信容量情報を受信した後、その容量に基づいて内蔵するメモリ等の容量等を考慮して受信が可能か否かを判定し(ステップS102)、可能であれば、可能である旨のOK信号を送信側に送信し(ステップS104)、受信不可能であれば、受信不能を示すNG信号を送信側に送信して(ステップS103)、接続処理を終了する。
送信側では、受信側からNG信号を受信しているか否かを判定し(ステップS93)、受信していなければ、OK信号を受信していることになるから、そのまま接続処理を終了する。
また、ステップS93において、NG信号を受信していれば、それでもそのままデータを送信するか否かを判定する(ステップS94)。これは、受信側のメモリ容量が不足で全データの受信が不能であっても、空容量の範囲でデータ受信、記録は可能であるから、可能な限りのデータの送信を指示する処理である。ステップS94において、そのまま送信すると判定されれば、接続処理を終了して送信処理を実行し、そのまま送信しないと判定されたときは、送信処理を中止する。
図28には、自動ダイヤルモードと自動応答モード(HOST)を有する送信先や送信元の選択動作のフローチャートが示されている。
先ず、自分から電話をかけるか否かを判定し(ステップS111)、自分から電話をかけるときには、自動ダイヤルモードに設定され(ステップS112)、ダイヤル先を選択して(ステップS113)、処理を終了する。また、ステップS111において、自分から電話をかけないときには、自動応答モードに設定して(ステップS114)、処理を終了する。
次に、通信手順の他の実施例を図29を参照して説明する。送信側は、自動ダイヤルモードに変更されており、モデムを初期化し(ステップS201)、自動ダイヤルする(ステップS202)。一方、受信側は、自動応答モードに設定されており、モデムを初期化した後(ステップS301)、電話がかかってくるのを待つ(ステップS302)。
続いて、送信側と受信側は互いに通信相手を確認する(ステップS203,ステップS303)。その後、送信側は、送信モードが指示されているか否かを判定し(ステップS204)、送信モードが指示されていれば、送信モードに設定し(ステップS205)、送信モードが指示されていなければ、受信モードに設定し(ステップS206)、設定されたモード情報を受信側に送信する。
受信側では、このモード情報を受信して解読し、通信相手が送信モードに設定されているか否かを判定し(ステップS304)、送信モードに設定されていれば、受信モードに設定し(ステップS305)、送信側が送信モードに設定されていなければ、送信モードに設定する(ステップS306)。続いて、送信側と受信側では、ステップS207とS307において、画像(コマデータ)の授受を行なった後、回線を切断して(ステップS208,S308)、処理を終了する。