JP3904298B2 - コンタクトレンズ保管容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、取り扱い性に優れた携帯用のコンタクトレンズ保管容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、携帯用のコンタクトレンズ保管容器として種々のものが提案されているが、携帯中における保存液の漏れを防止する必要性から密封性に優れたネジ式のキャップを使うのが普通であった。ところが、ネジ式のキャップの場合にはキャップの着脱操作をワンタッチで行うことができないので面倒なうえに、取り外したキャップを落としてしまったり置き忘れてしまい紛失することが多発するという問題点があった。
そこで、ネジ式のキャップに代えてワンタッチで着脱操作ができるキャップを採用することが検討されつつあるが、密封性に劣り保存液の漏れを確実に防止することができず実用化されていないのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような従来の問題点を解決して、従来のネジ式のキャップに代えてワンタッチで着脱操作を行うことができ取り扱いが容易なうえに、キャップの紛失も確実に防止することができ、しかも密封性に優れて保存液の漏れも確実に防止することができるコンタクトレンズ保管容器を提供することを目的として完成されたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明のコンタクトレンズ保管容器は、偏平筒状のケース本体と、コンタクトレンズの収納部が設けられ前記ケース本体内を出没自在にスライドするスライド容器とからなり、前記収納部の開口部にはワンタッチ係合式の蓋体が装着されているとともに該蓋体の上面には面圧用リブが形成されており、スライド容器をケース本体内に収納した場合に面圧用リブの面圧力が作用して蓋体が収納部を気密状態で密封するコンタクトレンズ保管容器であって、ケース本体の上部内壁面の開口部に形成されたテーパ面と、蓋体に形成された面圧用リブとが作用することで、ケース本体にスライド挿入できるとともに、面圧力による密封性を保持する構造としたことを特徴とするものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図中、1は例えばポリプロピレン樹脂やABS樹脂等の硬質樹脂からなる偏平筒状のケース本体、2はポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂等の僅かに弾力性を有する樹脂からなり前記ケース本体1内を出没自在にスライドするスライド容器であり、該スライド容器2は左右一対設けられ各々ケース本体1の側面側に引出し可能なものとなっている。
【0006】
そして、前記スライド容器2には、コンタクトレンズ20の収納部3が設けられその開口部3aにはヒンジ5によって連結されたワンタッチ係合式の蓋体4が装着されている。なお、ここでいうワンタッチ係合式の蓋体4とは、従来のネジ式のキャップのような回動操作を必要とせずほぼ1回の操作でキャップの着脱ができるものをいい、図示のものでは蓋体4の側壁内周面に形成した突条6aを、収納部3の側壁外周面に形成した突条6bに弾力性を利用して係合するよう構成されている。また、前記スライド容器2のスライド機構としては、ケース本体1の内周側面に形成されたガイドレール7に沿ってスライド容器2の基台側縁に設けたガイド片8が摺動するよう構成されている。
【0007】
そして、図3に示されるように、前記蓋体4の上面には環状凸条からなる面圧用リブ10が形成されており、スライド容器2をケース本体1内に収納した場合に面圧用リブ10の面圧力が作用して蓋体4が収納部3を気密状態で密封するよう構成されている。また、ケース本体1の上部内壁面の開口部には内側に向けて徐々に高さが低くなるテーパ面1aが形成されており、スライド容器2を容易にケース本体1内にスライドさせることができ、かつ完全に収納した場合には面圧用リブ10の面圧力を十分に作用させるよう構成されている。なお、蓋体4の内面上部にはパッキン9が装着されており、より気密性の向上が図られている。
【0008】
また、前記スライド容器2は、銀イオンを保存液中に徐々に溶解することができる溶解性ガラスの粉末を分散させた合成樹脂から構成されており、使用中における収納部3内部での細菌等の微生物の繁殖を長期間にわたり防止できるものとなっている。
このような銀イオンを含有する溶解性ガラスは、ガラス組成を調整することのよって成分の溶出速度を数時間から数年の範囲内で自由にコントロールすることができるガラスであり、図示のものでは、SiO2 40(モル) %、B2O3 45 %、Na2O 15 %の基本組成を有するガラス中に、Ag2Oを0.5(重量) %含有させた溶解性ガラスが用いられ、これを27μ以下にまで粉砕した粉末を合成樹脂中に2重量%の比率で分散させてある。
【0009】
このように構成されたものは、図1に示されるように、ケース本体1からスライド容器2を引出したうえワンタッチ係合式の蓋体4を外し、収納部3内に保存液とともにコンタクトレンズ20を入れ、次いで再び蓋体4を装着後スライド容器2をケース本体1内に押し込めば、図2に示されるようなコンパクトな形状の携帯に適したコンタクトレンズ保管容器として使用に供されることとなる。
そして、本発明では蓋体4が従来のようなネジ式のものでなくワンタッチ係合式のものであり着脱操作が容易なうえに、蓋体4はヒンジ5によってスライド容器2に連結されているので落としたり置き忘れ等による紛失のおそれもない。しかも、本発明は蓋体4の上面に面圧用リブ10が形成されており、スライド容器2をケース本体1内に収納した場合に面圧用リブ10がケース本体1の上部内壁面で下方向に押圧され、この面圧用リブ10の面圧力により蓋体4が収納部3の開口部3aに十分に密着することとなり、この結果、蓋体4が収納部3を完全に気密状態で密封するので気密性に優れ保存液の液漏れの心配もない。
更に、前記スライド容器2は銀イオンを保存液中に徐々に溶解することができる溶解性ガラスの粉末を分散させた合成樹脂から構成されており、使用中における収納部3内部での細菌等の微生物の繁殖を長期間にわたり防止でき衛生上も優れたものである。
【0010】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明は従来のネジ式のキャップに代えてワンタッチで着脱操作を行うことができ取り扱いが容易なうえに、キャップの紛失も確実に防止することができ、しかも密封性に優れて保存液の漏れも確実に防止することができるものである。更には、従来のようなネジ式キャップを使用しないためキャップを薄型化でき、容器全体の厚みを薄くしてコンパクトで携帯に便利な形状のものとすることができるという利点もある。
よって本発明は従来の問題点を一掃したコンタクトレンズ保管容器として、産業の発展に寄与するところは極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す開蓋状態の斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態を示す閉蓋状態の斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態を示す閉蓋状態の切欠断面図である。
【符号の説明】
1 ケース本体
2 スライド容器
3 収納部
3a 開口部
4 蓋体
10 面圧用リブ
20 コンタクトレンズ
Claims (2)
- 偏平筒状のケース本体(1) と、コンタクトレンズ(20)の収納部(3) が設けられ前記ケース本体(1) 内を出没自在にスライドするスライド容器(2) とからなり、前記収納部(3) の開口部(3a)にはワンタッチ係合式の蓋体(4)が装着されているとともに該蓋体(4) の上面には面圧用リブ(10)が形成されており、スライド容器(2) をケース本体(1)内に収納した場合に面圧用リブ(10)の面圧力が作用して蓋体(4) が収納部(3) を気密状態で密封するコンタクトレンズ保管容器であって、ケース本体 (1) の上部内壁面の開口部 (3a) に形成されたテーパ面 ( 1a ) と、蓋体 (4) に形成された面圧用リブ (10) とが作用することで、ケース本体 (1) にスライド挿入できるとともに、面圧力による密封性を保持する構造としたことを特徴とするコンタクトレンズ保管容器。
- スライド容器(2) は、銀イオンを保存液中に徐々に溶解することができる溶解性ガラスの粉末を分散させた合成樹脂からなるものである請求項1に記載のコンタクトレンズ保管容器。
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JP23071297A JP3904298B2 (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | コンタクトレンズ保管容器 |
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JP23071297A JP3904298B2 (ja) | 1997-08-27 | 1997-08-27 | コンタクトレンズ保管容器 |
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JPH1164806A JPH1164806A (ja) | 1999-03-05 |
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Family Applications (1)
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Families Citing this family (2)
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1997
- 1997-08-27 JP JP23071297A patent/JP3904298B2/ja not_active Expired - Fee Related
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