JP3904188B2 - 装軌式車両における終減速装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、装軌式車両における終減速装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
装軌式車両においては一般的に、車両後部の左右中央にステアリングギアボックスを配設し、このステアリングギアボックスの左右に終減速装置を配設し、左右の終減速装置のスプロケットでそれぞれ左右の走行装置の履帯を駆動して走行と旋回を可能にしている。
【0003】
また終減速装置においては、大きな減速比を得るために通常2段以上の減速段を必要とし、それによって終減速装置はその体積が大きくなって車両の外方向に突出するという問題がある。その為に通常は、最終出力段の歯車列を遊星歯車列にすることによって終減速装置の出力部を円筒形にし、この出力部のスプロケットに巻き付けた履帯が同出力部と干渉しないようにしている。
【0004】
更にスプロケットには、装軌式車両の不整地走行に伴ってラジアル荷重とスラスト荷重及びモーメント荷重が加わるから、スプロケット又はスプロケットを取着したハブ(一体式スプロケットと組立式スプロケットとを指すが、以下歯部以外を総称してスプロケットハブと言う)を支承する軸受は通常円すいころ軸受2個又はアンギュラコンタクト玉軸受2個を背面合せに所定のスパンで配列して構成されている。
【0005】
図9〜11によりブルドーザを例にして、従来技術による終減速装置の例を説明する。
先ず図9〜図10により、従来技術による終減速装置の第1例を説明する。図9は終減速装置を適用したブルドーザの側面図、図10は第1の従来技術に係る終減速装置の後面断面図であり、図9のA−A断面図である。
【0006】
図9において、ブルドーザ1は車両中央前後方向にメインフレーム2を有し、メインフレーム2は左右1対のビーム(ここでは、左側のビーム2aのみを図示)を有しており、この左右ビームの間にエンジンからの回転動力を伝達されるステアリングギアボックス8が配設されている。ステアリングギアボックス8の位置でビーム2aの左外面に左側の終減速装置70が取着されており、終減速装置70のスプロケットに左側走行装置4の履帯90が巻付けられている。なお車両右側についても同様であり、説明は省略する。
【0007】
図10において、終減速装置70は内側ケース11aにおいて前記ビーム2aにボルト9で固定されている。内側ケース11aの外側には、外側ケース71bがボルトで固着され、両ケース11a,71bによって終減速ケースを構成している。更に、外側ケース71b左端寄り円筒部71cには円すいころ軸受72の2個が背面合せに所定のスパンで配設され、前記円すいころ軸受72によってスプロケットハブ73が回転自在に支承されており、このスプロケットハブ73の外周部にはスプロケット14がボルトとナットで取着されている。またスプロケット14には、リンク91と履板92で構成された履帯90が巻付けられている。
【0008】
終減速装置70の内部において、第1減速段として小歯車22と大歯車23が配設され、小歯車22内径部にはステアリングギアボックス8からの動力を伝達するドライブシャフト21がスプラインで継合されている。大歯車23はハブ24にボルトで取着され、ハブ24の内径がサンギア31の低歯丈部にスプライン嵌合されている。
また第2減速段として、サンギア31、プラネットピニオン32a、キャリア32及びリングギア33で構成される遊星歯車列が配設されており、リングギア33外周部は外側ケース71b内径にスプラインで継合されて回転を阻止されている。キャリア32は円筒形のシャフト部32bを有し、シャフト部32b外端部寄りの外周部とスプロケットハブ73の内径部との間にドライブディスク34がスプライン嵌合で配設されている。このドライブディスク34を介して、前記キャリア32がスプロケットハブ73及びスプロケット14を駆動するように構成されている。
【0009】
図9〜図10における上記構成において、履帯90からスプロケット14に加わる荷重は軸受け72、外側ケース71b、内側ケース11a及びボルト9を介してビーム2aで強固に支承した上で、外側ケース71bの円筒部71cの内側空間を利用してスプロケット14に動力を伝達する構造としているので、耐久性に優れた構成となっている。
【0010】
一方、上記の如くスプロケット14の内側(図面上で右側)に遊星歯車列を配設した(以下、内遊星型と言う)終減速装置70に対して、スプロケットの外側(図面上で左側)に遊星歯車列を配設した(以下、外遊星型と言う)終減速装置が考えられている。
そこで、図11に基づき、第2の従来技術に係る外遊星型の終減速装置の例を説明する。図11は外遊星型の終減速装置の後面断面図であり、図9のA−A断面図である。なお、図10と同一の構成要素には同一の符号を付して以下での説明を省略する。適用機は、図9に示すブルドーザと同じとする。
【0011】
図11において、前記終減速装置80は、小歯車22及びこれに噛合する大歯車23を有する第1減速段と、遊星歯車列を有する第2減速段とを備えている。前記小歯車22と大歯車23はスプロケット14の内側(図面上で右側)に配設され、前記遊星歯車列のサンギア31、プラネットピニオン82a、キャリア82及びリングギア83はスプロケット14の外側(図面上で左側)に配設されている。サンギア31の長いシャフト部31bの先端部が、前記大歯車23を取着したハブ24の内径部にスプラインで継合されており、これによって大歯車23からサンギア31へ動力が伝達されるようになっている。
【0012】
また、リングギア83はハブ84を介して外側ケース81bの円筒部81cに軸回りの回転を係止されて取り付けられている。キャリア82は、該遊星歯車列を包むようにしてスプロケットハブ85にボルト82bで締着されており、スプロケットハブ85及びスプロケット14を駆動するように構成されている。
【0013】
図11に示す構成において、スプロケット14の内側の小歯車22と大歯車23で減速されただけの比較的小さなトルクを有する動力を、外側ケース81bの円筒部81c内部空間を経てサンギア31へ伝達しているから、サンギア31のシャフト部31bは細くても良いので、前記第1従来例における太いシャフト部32bと大きなドライブディスク34とを不要にしている。この結果、軽量化と低コスト化が可能となっている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10及び図11でそれぞれ示した第1及び第2の従来技術に係る終減速装置70,80においては、次の問題が残されている。
(第1の従来技術に係る終減速装置70の問題)
(1)スプロケット14を強固に支承する為に2個の円すいころ軸受72,72を所定のスパンで配設し、更にこの円すいころ軸受72の外側にドライブディスク34を配設しているため、図10に示すように前記2個の軸受72,72の中央から終減速装置70の外端部までの長さTが長くなる。このため、終減速装置70の外端部が履帯90の外端面に近くなって、岩石等による損傷を受け易くなる。また、履板92の曲がりを防ぐ為に履帯幅Wを小さくした岩盤地用履帯等を装着する場合には、終減速装置70の外端部が履帯90の外端よりも外側に出る畏れがある。
(2)また軸方向長さCが大きくなる結果、終減速装置70は重量が増大し、コストが嵩む。
(3)スプロケット14の内側(図面上で右側)の遊星歯車列で最終減速された大きなトルクを、円すいころ軸受72の外側(図面上で左側)でスプロケット14に伝達するために、長くて太いシャフト部32bと、大きなドライブディスク34と、それらに係るスプライン加工とを必要とするから、材料費と機械加工費の増大を招いてコストが高くなる。
【0015】
(第2の従来技術に係る終減速装置80の問題)
(1)スプロケット14を強固に支承する為に2個の円すいころ軸受72,72を所定のスパンで配設し、またこの円すいころ軸受72の外側に遊星歯車列を配設しているため、前記2個の軸受72,72の中央から終減速装置80の外端部までの長さTが第1の従来例に比して長くなる。このため、スプロケット14に対して前記軸受72を図示の右方向(終減速装置の内側)へ距離Fオフセットさせることによって、終減速装置80の外端部を履帯90の外端よりも内側に位置させるようにしている。その結果、前記軸受72,72にはオフセットFによるモーメント荷重が余分に加わるため、大きな容量の軸受が必要となり装置が大型化する。
(2)終減速装置80の外端部が履帯90の外端に近いので、岩石等による損傷を受け易い。また、履帯幅Wを小さくした岩盤地用履帯等を装着する場合に、終減速装置80の外端部が履帯90の外端よりも外側に出る畏れがある。
(3)軸方向長さCが大きくなる結果、終減速装置80は重量が増大し、コストが嵩む。
【0016】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、幅の狭い履帯を装着しても履帯の外側へ突出しないコンパクト性と、低コストとを実現できる終減速装置を提供することを目的としている。
【0017】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、第1発明は、装軌式車両における終減速装置において、スプロケットよりも車両内側に遊星歯車列を配設した内遊星型の終減速装置であって、スプロケットハブを回転自在に支承するクロスローラ軸受を単列で配設すると共に、前記クロスローラ軸受のアウタレースを固定側として終減速装置のケースと一体的に構成し、前記クロスローラ軸受のインナレースを内側と外側の2分割構成とし、それぞれのインナレースを前記遊星歯車のキャリアとスプロケットハブでそれぞれ一体的に構成している。
【0018】
第1発明によると、次の作用及び効果が得られる。
(1)クロスローラ軸受は単列でラジアル荷重とスラスト荷重及びモーメント荷重を支承可能であるから、スプロケットを支承する軸受の軸方向スペースをクロスローラ軸受の幅のみとすることができる。これにより、終減速装置の軸方向長さをコンパクトにすることができる。
(2)クロスローラ軸受のアウタレース及び/又はインナレースを終減速装置の他の構成部品(ケース、遊星歯車のキャリア、スプロケットハブ等)と一体的に構成することによって、軸受の設置スペースを大幅に小さくできる。したがって、所要の耐荷重性能に対応するサイズのクロスローラ軸受をコンパクトに設けることができる。
(3)スプロケットの内側に遊星歯車列を配設することと、軸受の設置スペースはクロスローラ軸受の幅のみですむこととにより、終減速装置の軸方向長さを一層コンパクトにすることができる。また、これにより、キャリアの出力用の太いシャフト部も短くできるから、重量とコストの低減が可能となる。
(4)クロスローラ軸受のアウタレースを終減速装置のケースと一体的に構成したため、クロスローラ軸受を終減速装置のケースに近接して配設可能となり、終減速装置を極めてコンパクトに構成できる。これによって、終減速装置の外端部位置をスプロケットの外端面と略同じにすることができるから、終減速装置の外端部が履帯の外端より外側へ突出することはない。
(5)クロスローラ軸受のインナレースを内側と外側の2分割構成とし、それぞれのインナレースを前記遊星歯車のキャリアとスプロケットハブでそれぞれ一体的に構成したため、キャリアにスプロケットハブをボルトで組付けることによってクロスローラ軸受の組立も完了し、キャリアとスプロケットハブは一体的にクロスローラ軸受を介して終減速装置のケースに支承される。これにより、スプロケットハブの支承と、このスプロケットハブへの動力伝達とを、キャリアを介して同時に行うことができる。この結果、簡潔な構造で部品点数が少なく、且つ極めてコンパクトな終減速装置を構成することができる。
【0021】
発明は、第発明による終減速装置において、前記クロスローラ軸受の幅中心から終減速装置外側端面までの長さを、履帯のリンクの幅中心から該リンク外側端面までの長さと略同等か又はそれ以下とした構成としている。
【0022】
発明によると、第発明における作用及び効果に加えて、次の作用及び効果が得られる。クロスローラ軸受の幅中心線上にオフセットゼロでスプロケットを配設しても、終減速装置外側端面は履帯のリンク外側端面より外側へ突出しない。これにより、幅の小さい履帯を自由に選択することが可能となり、その場合でも終減速装置の外端部は履帯の外端より外側へ突出せず、岩石等による損傷を受けない。また、左右の履帯の外端を以って車両幅とすることができる。さらに、オフセットゼロでクロスローラ軸受を使用することができるから、クロスローラ軸受の負荷を最小限に抑制することが可能となる。
【0027】
以上の結果、幅の狭い履帯を装着しても履帯の外側へ突出しないコンパクト性と、低コストとを実現する終減速装置を提供することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下にブルドーザを例にして、実施形態について、図面を参照して詳述する。なお、本発明を適用するブルドーザの構成は図9と同じ構成とする。
【0029】
先ず図1により、第1実施形態について説明する。図1は、本実施形態の終減速装置の後面断面図であり、図9のA−A断面図を表す。なお、以下では、同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0030】
図1において、終減速装置10は、スプロケット14の幅中心に対してオフセットゼロで単列に配設されたクロスローラ軸受12を備えている。クロスローラ軸受12のインナレースは2個のリング状部材11d,11eで構成されており、この2個のリング状部材11d,11eはボルト11fで外側ケース11bの円筒部11cの先端部(外側端部)に取り付けられ、支承されている。これにより、クロスローラ軸受12のローラを直接組込み可能としている。また、円筒部11cとリング状部材11dの接合面、及びリング状部材11dとクロスローラ軸受12のアウタレース側部材(本実施形態では、スプロケットハブ13)との間をシールするシールアセンブリ15を円筒部11cの外周部に設けている。なお、前記シールアセンブリ15の内径を図示よりも大きくして、リング状部材11dと円筒部11cを一体に構成してもよい。
さらに、スプロケットハブ13の内周にはローラ転動面13aを形成しており、これによってスプロケットハブ13でクロスローラ軸受12のアウタレースを構成している。
【0031】
上記構成による効果を説明する。
本クロスローラ軸受12は、従来のような専用のインナレース及びアウタレースを用いて予め組立てられた軸受アセンブリと異なり、インナレース及び/又はアウタレースを他の部材と一体形成すると共に、軸受のローラを直接組込み可能とした構成としたため、所要の耐荷重性能に対応するサイズのクロスローラ軸受12をコンパクトに配設できる。
【0032】
また、クロスローラ軸受12を単列で配設することによって、該軸受の幅中心から終減速装置10の外側端部までの長さTを、履帯90のリンク91の幅中心から同リンク91の外側端面までの長さLと略同等か又はそれ以下にすることを実現している。これにより、クロスローラ軸受12とスプロケット14とを互いにオフセットゼロで配設し、かつ履帯90の幅Wが小さい場合でも、また所定隙間Vと履帯90幅Wを自由に設定した場合でも、いずれも終減速装置10外端部が履帯90の外端よりも外側へ突出しないようにできる。
【0033】
次に図2〜図3に基づき、上記第1実施形態の他の実施態様について説明する。図2は第1の他実施態様の後面断面図で、図3は第1実施形態の第2の他実施態様の後面断面図であり、それぞれ図9のA−A断面図を表している。
【0034】
図2において、終減速装置10Aは、ビーム2aから所定距離Sの位置にスプロケット14を設け、ビーム2aから所定隙間Vを空けて標準仕様の幅W1の履帯90Aを装着している。さらに、クロスローラ軸受12より内方(図面上で右方向)に距離Fだけオフセットした位置にスプロケット14が位置するようなスプロケットハブ13Aを取り付けている。
また図3において、終減速装置10Bは、クロスローラ軸受12より外方向(図面上で左方向)に距離Fだけオフセットした位置にスプロケット14が位置するようなスプロケットハブ13Bを取り付けると共に、ビーム2aから所定隙間Vを空けて上記標準仕様幅W1よりも広い幅W2を有する履帯90Bを装着している。
【0035】
図2及び図3の構成において、スプロケットハブ13A,13B以外の構成が同じである終減速装置10A又は10Bを用いて,スプロケットハブ13Aを装着して標準地仕様のブルドーザを、スプロケットハブ13Bを装着して軟弱地仕様のブルドーザを構成可能としている。また、その場合において、クロスローラ軸受12から終減速装置10Aの外端部までの距離Tが短いことを利用して、終減速装置外端部が履帯90Aの外端よりも外側へ突出しないようにオフセット距離Fを設定している。さらに、スプロケットハブ13Aと13Bのそれぞれのオフセット距離Fを等しくして、それぞれのクロスローラ軸受12の負荷を等しくしている。
【0036】
次に図4により、第2実施形態について説明する。図4は本実施形態の終減速装置の後面断面図であり、図9のA−A断面図を表す。
図4において、終減速装置40Aは先ず、クロスローラ軸受12をスプロケット14の幅中心より内方(図の右方向)へオフセットさせて外側ケース11bに近付けて設けている。次に、スプロケットハブ13の外端面にカバーを兼ねたドライブディスク44をボルト45で締結すると共に、このスプロケットハブ13とドライブディスク44を所要数のノックピン46で固定しており、これによってキャリア32の出力がスプラインシャフト42を介してドライブディスク44に伝達され、さらにこのドライブディスク44の薄いフランジ部44aを介してスプロケットハブ13及びスプロケット14に伝達されるように構成している。本実施形態の構成によって、終減速装置40Aを、その外側端部がスプロケット14の外側端面の位置に略等しい程にコンパクトに構成できる。他の効果は、第1実施形態と同じである。
【0037】
図5により、第3実施形態について説明する。図5は第3実施形態の終減速装置の後面断面図であり、図9のA−A断面図を表す。
図5において、終減速装置40Bは、前記第3実施形態でのカバーを兼ねたドライブディスク44とスプロケットハブ13とを一体に構成すると共に、このスプロケットハブ13のボス部13bを分割構成してボルト13cで組付ける構造にしている。スプロケットハブ13(ドライブディスク44の機能を有する)は、スプラインシャフト42に直接スプライン嵌合している。上記により、スプロケットハブ13は、最後に組付けるようになっている。
【0038】
本実施形態によると、キャリア32の出力はスプラインシャフト42を介してスプロケットハブ13に直接伝達されるから、ボス部13bを取り付ける為のボルト13cには出力伝達の負荷が加わらないため、ボルト13cの強度が小さいもので構成できる。また、スプロケットハブ13はカバーを兼ねるので、部品点数を低減できる。
また、クロスローラ軸受12の外側(図示の左側)にはスプロケットハブ13のみが配設されるから、終減速装置40Bを、その外側端部がスプロケット14の外側端面の位置に略等しい程にコンパクトに構成でき、コンパクト性を実現できる。他の効果は、第2実施形態と同じである。
【0039】
次に、図6により、第4実施形態について説明する。図6は第4実施形態の終減速装置の後面断面図であり、図9のA−A断面図を表す。
図6において、終減速装置50Aは、クロスローラ軸受12のインナレース部材としてスプロケットハブ13のボス部13bを兼用している。また、外側ケース51は、部材55,56,57及びこれらの部材55,56,57を締着するボルト58で構成され、この内の部材55,56でクロスローラ軸受12のアウタレースを構成している。これにより、クロスローラ軸受12を組込み可能にしている。
【0040】
上記構成によると、クロスローラ軸受12のアウタレース即ち部材55,56を終減速装置のケース(部材55)と一体的に構成したため、クロスローラ軸受12を外側ケース51の内部位置に組込むことができ、終減速装置50Aをコンパクトにしている。他の効果は、第3実施形態と同じである。
【0041】
次に図7により、第5実施形態について説明する。図7は、第5実施形態の終減速装置の後面断面図であり、図9のA−A断面図を表す。
図7において、終減速装置50Bは、外側ケース51を、部材52,53,56,57及びこれらの部材52,53,56,57を締着するボルト54,58で構成しており、部材53,56でクロスローラ軸受12のアウタレースを構成している。これにより、クロスローラ軸受12を組込み可能にすると共に、部材52の加工を容易にしている。また、キャリア32は前実施形態でのスプラインシャフト42を兼用していて、スプロケットハブ13を直接該キャリア32にスプライン嵌合するようにしている。これによって、終減速装置50Bは更にコンパクトに構成されている。
【0042】
次に図8により、第6実施形態について説明する。図8は第6実施形態の終減速装置の後面断面図であり、図9のA−A断面図を表す。
図8において、終減速装置60は、外側ケース61、キャリア62及びスプロケットハブ63の3者の間にクロスローラ軸受12を配設しており、前記外側ケース61でアウタレースを、前記キャリア62及びスプロケットハブ63でインナレースを兼用している。
【0043】
上記構成によって、キャリア62にスプロケットハブ63をボルト64で組付けることにより、クロスローラ軸受12の組立も容易に完了する。また、キャリア62とスプロケットハブ63が一体的にクロスローラ軸受12を介して外側ケース61に支承されると共に、キャリア62からスプロケットハブ63への動力伝達もなされる。この結果、部品点数を少なくでき、簡単でコンパクトな終減速装置60を構成できる。
【0044】
以上説明したように、本発明によると次の効果を奏する。
(1)クロスローラ軸受を単列に設けているため、終減速装置の軸方向長さ(幅)を短くでき、コンパクト化できる。
(2)クロスローラ軸受のアウタレース及び/又はインナレースを終減速装置の他の部材と兼用することにより、簡潔な構造で部品点数が少なく、コンパクトな終減速装置を構成できる。これにより、ビームから所定の隙間を開けて任意の幅の履帯を配設しても、終減速装置の外端部が履帯の外端より外側へ突出することはない。
(3)クロスローラ軸受のアウタレース及び/又はインナレースを、ローラ組み込み可能な構造としたため、所要の耐荷重性能に対応するサイズのクロスローラ軸受をコンパクトに配設できる。
【0045】
なお、以上はブルドーザにおける実施形態について説明したが、本発明はブルドーザに限ることなく、一般の装軌式車両において上記と同様に実施することが可能であり、上記と同様の作用と効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施形態の終減速装置の後面断面図である。
【図2】第1実施形態の第1の他実施態様の後面断面図である。
【図3】第1実施形態の第2の他実施態様の後面断面図である。
【図4】第2実施形態の終減速装置の後面断面図である。
【図5】第3実施形態の終減速装置の後面断面図である。
【図6】第4実施形態の終減速装置の後面断面図である。
【図7】第5実施形態の終減速装置の後面断面図である。
【図8】第6実施形態の終減速装置の後面断面図である。
【図9】終減速装置を適用したブルドーザの側面図である。
【図10】従来の終減速装置の第1例の後面断面図であり、図9のA−A断面図を表す。
【図11】従来技術の終減速装置の第2例の後面断面図である。
【符号の説明】
10…終減速装置、10A…終減速装置、10B…終減速装置、11a…内側ケース、11b…外側ケース、11c…円筒部、11d…リング状部材、11e…リング状部材、11f…ボルト、12…クロスローラ軸受、13…スプロケットハブ、13A…スプロケットハブ、13B…スプロケットハブ、13a…転動面、13b…ボス部、13c…ボルト、32…キャリア、32b…シャフト部、40A…終減速装置、40B…終減速装置、42…スプラインシャフト、44…ドライブディスク、44a…フランジ部、45…ボルト、46…ノックピン、50A…終減速装置、50B…終減速装置、51…外側ケース、52…部材、53…部材、54…ボルト、55…部材、56…部材、57…部材、58…ボルト、60…終減速装置、61…外側ケース、62…キャリア、63…スプロケットハブ。

Claims (2)

  1. 装軌式車両における終減速装置において、
    スプロケットよりも車両内側に遊星歯車列を配設した内遊星型の終減速装置であって、
    スプロケットハブを回転自在に支承するクロスローラ軸受を単列で配設すると共に、前記クロスローラ軸受のアウタレースを固定側として終減速装置のケースと一体的に構成し、前記クロスローラ軸受のインナレースを内側と外側の2分割構成とし、それぞれのインナレースを前記遊星歯車のキャリアとスプロケットハブでそれぞれ一体的に構成した
    ことを特徴とする終減速装置。
  2. 請求項記載の終減速装置において、
    前記クロスローラ軸受の幅中心から終減速装置外側端面までの長さ(T)を、履帯のリンクの幅中心から該リンク外側端面までの長さ(L)と略同等か又はそれ以下とした
    ことを特徴とする終減速装置。
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