JP2001121980A - 車両の動力伝達装置 - Google Patents

車両の動力伝達装置

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JP2001121980A
JP2001121980A JP31000299A JP31000299A JP2001121980A JP 2001121980 A JP2001121980 A JP 2001121980A JP 31000299 A JP31000299 A JP 31000299A JP 31000299 A JP31000299 A JP 31000299A JP 2001121980 A JP2001121980 A JP 2001121980A
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differential
speed reducer
gear type
carrier
power transmission
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Koichi Yamada
光一 山田
Hiroyuki Sugiura
広之 杉浦
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の動力伝達装置において、遊星歯車式減
速装置のキャリアと、かさ歯車式差動装置のデフケース
との結合部を、高剛性の結合として該結合部の精度を高
め、遊星歯車式減速装置及びかさ歯車式差動装置の歯車
の歯当たりを良化して、歯車や軸受の耐久性を向上する
とともに、遊星歯車式減速装置及び、かさ歯車式差動装
置の加工及び組立工数を低減するとともに、部品点数を
減少することにより、低コストの装置を得る。 【解決手段】 電動モータの回転を減速装置にて減速
し、これを差動装置を介して左右の車輪に伝達するよう
にした車両の動力伝達装置において、前記減速装置を遊
星歯車式減速装置にて構成するとともに、前記差動装置
をかさ歯車式差動装置にて構成し、該遊星歯車式減速装
置のキャリアとかさ歯車式差動装置のデフケースとを一
体に形成する。また、キャリアとデフケースとを入力軸
心に平行な円筒状嵌合面からなるインロー嵌合にて嵌着
して、両者をボルトにより締着し、前記キャリアの一部
を前記デフケースと兼用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動モータの回転
子に遊星歯車式減速装置の入力軸を連結し、前記電動モ
ータの回転を前記減速装置にて減速し、これをかさ歯車
式差動装置を介して左右の車輪に伝達するようにした車
両の動力伝達装置、特に遊星歯車式減速装置のキャリア
と前記差動装置のデフケースとの連結手段に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、フォークリフトは、電動モータに
より駆動されるバッテリー式フォークリフトの比率が多
くなってきており、前記電動モータと車輪との間の動力
伝達装置として種々の技術が提供されている。
【0003】かかる電動モータを用いた動力伝達装置に
おいては、例えば、特開平11−190417号にて開
示されているように、電動モータの回転子に遊星歯車式
減速装置の入力軸を連結して、該電動モータの回転を前
記減速装置にて減速し、これをかさ歯車式差動装置によ
り左右の車輪に伝達するように構成している。
【0004】そして、かかる従来技術においては、前記
遊星歯車式減速装置の出力端を構成するキャリアと、前
記かさ歯車式差動装置のデフケースとは、該キャリアの
内周及びデフケースの外周に形成されたスプラインによ
り結合されている。
【0005】かかる従来の動力伝達装置において、電動
モータの回転は、第1段及び第2段遊星歯車式減速装置
にて2段の減速がなされた後、該減速装置のキャリアか
ら前記かさ歯車式差動装置のデフケースに伝達され、該
差動装置によって左右の出力軸及び車輪に分配される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
従来技術においては、次のような問題点を有している。
即ち、かかる従来技術においては、遊星歯車式減速装置
の出力端を構成するキャリアと、かさ歯車式差動装置の
デフケースとを、該キャリアの内周及びデフケースの外
周に形成されたスプラインにより結合していることか
ら、遊星歯車式減速装置側と、かさ歯車式差動装置側と
の同心度やスプライン歯形の形状を高精度に保持するの
が容易でなく、また、該スプライン結合の剛性が低く、
このため、遊星歯車式減速装置の歯車、及びかさ歯車式
差動装置のかさ歯車の歯当たりの悪化により、歯車や遊
星歯車式減速装置のプラネタリ軸受に偏荷重が発生し、
これにより歯車やプラネタリ軸受の破損の発生をみる。
【0007】また、前記キャリアとデフケースとがスプ
ライン結合であるため、部品点数が多くなるとともに、
スプラインの加工や、スプライン結合によるキャリアと
デフケースとの組み立てに多くの工数を要する。
【0008】本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、車
両の動力伝達装置において、遊星歯車式減速装置のキャ
リアと、かさ歯車式差動装置のデフケースとの結合部
を、高剛性の結合として該結合部の精度を高め、遊星歯
車式減速装置及びかさ歯車式差動装置の歯車の歯当たり
を良化して、歯車や軸受の耐久性を向上することを第1
の目的とする。
【0009】本発明の第2の目的は、車両の動力伝達装
置において、遊星歯車式減速装置及び、かさ歯車式差動
装置の加工及び組立工数を低減するとともに、部品点数
を減少することにより、低コストの装置を得ることにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を解
決するため、請求項1記載の発明として、電動モータの
回転子に減速装置の入力軸を連結し、前記電動モータの
回転を前記減速装置にて減速し、これを差動装置を介し
て左右の車輪に伝達するようにした車両の動力伝達装置
において、前記減速装置を遊星歯車式減速装置にて構成
するとともに、前記差動装置をかさ歯車式差動装置にて
構成し、前記遊星歯車式減速装置の出力端を構成するキ
ャリアと前記かさ歯車式差動装置のデフケースとを一体
に形成したことを特徴とする車両の動力伝達装置を提案
する。
【0011】請求項2記載の発明は、請求項1におい
て、前記遊星歯車式減速装置を2段に構成し、第1段の
サンギヤを前記電動モータの回転子に連結し、第2段遊
星歯車式減速装置のキャリアを前記デフケースと一体に
構成したことを特徴とする。
【0012】また、請求項3記載の発明は、請求項1に
おいて、前記一体化されたデフケースは、前記かさ歯車
式差動装置の対をなす出力かさ歯車の軸支部を前記減速
装置側及び車輪側の双方に形成したことを特徴とする。
【0013】かかる発明によれば、遊星歯車式減速装置
にて減速された電動モータの回転動力は、該減速装置の
キャリアからかさ歯車式差動装置のデフケースに伝達さ
れ、該差動装置にて左右の出力軸及び車輪に分配され
る。かかる動力伝達時において、前記キャリアとデフケ
ースとが一体に構成されているため剛性が高く、かつ、
かかる部材が軸受によりアクスルハウジングに堅固に軸
支されているので、遊星歯車式減速装置とかさ歯車式差
動装置との同心度を高精度に保持できるとともに、従来
のスプライン結合のような結合部の寸法精度の影響は皆
無となり、高精度の装置が得られる。
【0014】これにより、遊星歯車式減速装置及びかさ
歯車式差動装置 を構成する歯車の歯当たりは良好とな
り、該歯車や遊星歯車式減速装置のプラネタリ軸受に偏
荷重が発生することがなく、適正な歯車荷重、軸受荷重
が保持され、かかる歯車や軸受の摩耗、焼き付きの発生
が回避される。
【0015】また、前記キャリアとデフケースとが一体
に構成されているため、従来のもののような、スプライ
ン結合等による両者の結合及びこれに付随する加工、組
立作業が不要となり、かかる遊星歯車式減速装置及び、
かさ歯車式差動装置の加工及び組立工数が低減されると
ともに、部品点数が減少され、これにより、低コストの
動力伝達装置が得られる。
【0016】また、前記キャリアとデフケースとが一体
に構成されているので、従来のスプライン結合方式のも
のに比べて軸方向長さが短縮され、装置が小型化され
る。
【0017】また、請求項3のように構成すれば、前記
かさ歯車式差動装置の対をなす出力かさ歯車の軸支部
を、キャリアと一体化されたデフケースの、減速装置側
及び車輪側の双方に形成したので、前記2つの出力かさ
歯車は、高剛性の構造のデフケースに夫々堅固に軸支さ
れることとなり、歯当たりの良好な適正な噛み合いが保
持される。
【0018】請求項4記載の発明は、 電動モータの回
転子に減速装置の入力軸を連結し、前記電動モータの回
転を前記減速装置にて減速し、これを差動装置を介して
左右の車輪に伝達するようにした車両の動力伝達装置に
おいて、前記減速装置を遊星歯車式減速装置にて構成す
るとともに、前記差動装置をかさ歯車式差動装置にて構
成し、前記遊星歯車式減速装置の出力端を構成するキャ
リアと、前記かさ歯車式差動装置のデフケースとを前記
入力軸心に平行な円筒状嵌合面からなるインロー嵌合に
て嵌着して、両者をボルトにより締着し、前記キャリア
の一部を前記デフケースと兼用したことを特徴とする車
両の動力伝達装置にある。
【0019】また、請求項5記載の発明は、請求項4に
おいて、前記遊星歯車式減速装置を2段に構成し、第1
段のサンギヤを前記電動モータの回転子に連結し、第2
段遊星歯車式減速装置のキャリアと前記デフケースとを
ボルトにより締着したことを特徴とする。
【0020】かかる発明においては、請求項1ないし3
記載の発明のようにキャリアとデフケースとを一体化す
るのに代えて、キャリアとデフケースとを分離して、キ
ャリアの一部がデフケースを兼ねるようにするととも
に、キャリアとデフケースとを入力軸心に平行な円筒状
嵌合面からなるインロー嵌合にて嵌着して、両者をボル
トにより締着している。
【0021】従って、かかる発明によれば、キャリアと
デフケースとをインロー嵌合にて嵌着し、ボルトにより
締着することにより、請求項1ないし3記載の発明と同
様に、高剛性で高精度の装置となり、歯当たりが良好
で、適正な歯車荷重、軸受荷重が保持されるとともに、
キャリアとデフケースとを分離してボルト結合としたの
で、請求項1ないし3記載の発明に比べキャリア及びデ
フケースの加工が簡単となり、加工工数が低減される。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
ている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置など
は特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれ
のみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎな
い。
【0023】図1は本発明の実施形態における、第1実
施例に係るバッテリー式フォークリフトの動力伝達装置
の遊星歯車式減速装置とかさ歯車式差動装置との結合部
の出力軸心に沿う断面図(図5のZ部詳細図)、図2は
図1のA−A矢視図、図3は第2実施例を示す図1対応
図、図4は図3のB−B矢視図、図5は前記動力伝達装
置の全体構成を示す出力軸心に沿う断面図である。
【0024】本発明が適用される動力伝達装置の全体構
成を示す図5において、9、9は左右の車輪、6はアク
スルハウジングであり、該アクスルハウジング6は右側
の車輪を支持する第1アクスルハウジング6aと、左側
の車輪を支持する第2アクスルハウジング6bとよりな
る。100は電動モータで、前記第1アクスルハウジン
グ6a内に収納されている。1は該電動モータ100の
ステータ、2はロータ即ち回転子である。前記ロータ2
は中空に構成されて、中空に形成された後述する第1段
減速機3の入力軸29に連結されている。そして、該電
動モータ100は、回転子にスリットが設けられた埋込
み磁石型交流モータにより構成するのが好ましい。
【0025】前記第2アクスルハウジング6b内には、
2段の遊星歯車式減速機即ち第1段減速機3及び第2段
減速機4、並びにかさ歯車式の差動装置10が収納され
ている。前記第1アクスルハウジング6aと第2アクス
ルハウジング6bとは、両者の間に前記第1段減速機3
のリングギヤ3a及び第2段減速機4のリングギヤ4a
を挿み、ボルト6c により共締めにて固着されてい
る。17は分割部である。61、61は前記 第1アク
スルハウジング6a及び第2アクスルハウジング6bを
車体(図示省略)に固定するためのブラケットである。
【0026】前記第1段減速機3は、サンギヤ3c、複
数のプラネタリギヤ3b、リングギヤ3a及びキャリヤ
3dよりなる遊星歯車式減速機、また前記第2段減速機
4は、サンギヤ4c、複数のプラネタリギヤ4b、リン
グギヤ4a及びキャリヤ4dよりなる遊星歯車式減速機
であり、何れも公知の遊星歯車式減速機である。前記
第1段減速機3のサンギヤ3cは前記入力軸29に連結
され、第1段減速機3のキャリヤ3dは第2段減速機4
のサンギヤ4cに連結され、第2段減速機4のキャリヤ
4d は前記かさ歯車式差動装置10のデフケース10
eに連結されている。
【0027】前記かさ歯車式差動装置10は、デフケー
ス10e、該、デフケース10e側のかさ歯車10c、
出力側のかさ歯車10a及び10bよりなる公知の差動
装置である。該差動装置10の出力側のかさ歯車の一方
10bは右側の出力軸7に連結され、該出力軸7は中空
の前記入力軸29の内部を貫通されてからハブ28に固
着される。該ハブ28には右側の車輪9がボルト22に
より固着されている。一方、他方側のかさ歯車10aは
左側の出力軸8に連結され、該左側の出力軸8の軸端に
はハブ28が固着され、該ハブ28には左側の車輪9が
ボルト22により固着されている。
【0028】前記電動モータ100、遊星歯車式の第1
段減速機3及び第2段減速機4、及びかさ歯車式差動装
置10は、図1に示すように、これらの回転中心を同一
軸線上に配置される。
【0029】20及び21は前記第1アクスルハウジン
グ6a及び第2アクスルハウジング6bの端部外周と前
記ハブ28の内周との間に介装された軸受であり、前記
左右の車輪9、9をハブ28を介して前記第1アクスル
ハウジング6aあるいは第2アクスルハウジング6bに
支持するものである。11は前記かさ歯車式差動装置1
0のデフケース10eと前記第2アクスルハウジング6
bとの間に介装された軸受、15及び16は前記入力軸
29と第1アクスルハウジング6aとの間に介装された
軸受である。
【0030】13は前記右側のハブ28に連結された右
側のブレーキ、14は前記左側のハブ28に連結された
左側のブレーキである。前記左右のブレーキ13及び1
4は、前記第1アクスルハウジング6a及び第2アクス
ルハウジング6bの端部寄りの外側に設置される。
【0031】かかる構成からなる動力伝達装置におい
て、モータ100の回転力は、入力軸29から第1段減
速機3に入力され、ここで第1段の減速がなされ、次い
で、第2段減速機4において第2段の減速がなされてか
さ歯車式の差動装置10に伝達される。そして、該回転
力は、前記差動装置10において左右の出力軸7、8に
分配されて左右の車輪9、9に伝達され、これらを駆動
する。
【0032】本発明は、以上の構成を備えた動力伝達装
置において、図5のZ部に示す、遊星歯車式第2段減速
機4のキャリア4dと、かさ歯車式差動装置10のデフ
ケース10eとの連結態様の改良に係るものである。
【0033】図1〜2はその第1実施例を示し、同図に
おいて、前記遊星歯車式第2段減速機4のキャリア4d
と、かさ歯車式差動装置10のデフケース10eとは、
鋳造品の一体削り出し等により一体に成形されている。
前記キャリア4dの内側面には円周方向等間隔に複数個
(この例では3個)の遊星ピン4eが固着され、各遊星
ピン4eにはニードルローラからなる軸受4gを介して
前記プラネタリギヤ4bに軸支されている。
【0034】前記デフケース10eには、前記出力軸
7、8の軸心と直角なデフ軸10fがピン10gにより
廻り止めを施されて固着され、差動用のかさ歯車10c
を支持している。また前記出力軸7、8の軸端にスプラ
イン結合された出力用のかさ歯車10a及び10bの軸
部外周は、前記デフケース10eの前後に形成された軸
受部である歯車軸支部33及び32に回転自在に支持さ
れている。36、36はスラストワッシャで、前記デフ
ケース10eの内側に形成されたスラスト受面と前記出
力用のかさ歯車10a及び10bの背面との間に介装さ
れ、該差動装置10に加わるスラスト荷重を受けるもの
である。
【0035】かかる実施例によれば、遊星歯車式の第1
段及び第2段減速機3、4にて減速された電動モータ1
00の回転動力は、第2段減速機4のキャリア4dから
かさ歯車式差動装置のデフケース10eに伝達され、該
差動装置10にて左右の出力軸7、8に分配されるが、
かかる動力伝達時において、前記キャリア4dとデフケ
ース10eとが一体に構成されているため、この一体化
部材は高い剛性を有しているので、遊星歯車式の第1段
及び第2段減速機3、4とかさ歯車式差動装置10との
同心度は高精度に保持されるとともに、従来のスプライ
ン結合のような結合部の寸法精度の影響は皆無となり、
高精度の装置が得られる。
【0036】これにより、前記遊星歯車式の第1段及び
第2段減速機3、4及びかさ歯車式差動装置10を構成
する歯車の歯当たりは良好となり、これらの歯車や前記
3、4のプラネタリギヤ軸受4gにおいて、歯当たり不
良による偏荷重の発生が回避され、適正な歯車荷重及び
軸受荷重が保持される。
【0037】また、前記キャリア4dとデフケース10
eとが一体化されているため、従来のもののような、ス
プライン結合及びこれに付随する加工、組立作業が不要
となる。これにより、前記第1段及び第2段減速機3、
4及びかさ歯車式差動装置10の加工及び組立工数が低
減されるとともに、部品点数が減少する。
【0038】また、前記キャリア4dとデフケース10
eとが一体に構成されているので、従来のスプライン結
合方式のものに比べて軸方向長さが短縮される。
【0039】また、前記かさ歯車式差動装置10の対を
なす出力用かさ歯車10a、10bの歯車軸支部32、
33を、キャリア4と一体化されたデフケース10e
の、減速機4側及び出力軸8側の双方に形成したので、
前記2つの出力用かさ歯車10a、10bは、前記のよ
うに高剛性に構成されたデフケース10eに夫々堅固に
軸支されることとななって、歯当たりの良好な適正な噛
み合いが保持される。
【0040】また、請求項5記載の発明は、請求項4に
おいて、前記遊星歯車式減速装置を2段に構成し、第1
段のサンギヤを前記電動モータの回転子に連結し、第2
段遊星歯車式減速装置のキャリアと前記デフケースとを
ボルトにより締着したことを特徴とする。
【0041】図3〜4は前記キャリア4dと、デフケー
ス10eとの連結態様の第2実施例を示し、この実施例
においては、キャリア4dとデフケース10eとを分離
して、該キャリア4dの一部がデフケースを兼ねるよう
にするとともに、キャリア4dとデフケース10eとを
出力軸7、8の軸心に平行な円筒状嵌合面からなるイン
ロー嵌合部31にて嵌着して、両者を複数のボルト30
により締着している。その他の構成は前記第1実施例と
同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
【0042】かかる実施例によれば、キャリア4dとデ
フケース10eとをインロー嵌合部31にて嵌着し、複
数のボルト30で締着することにより、前記第1実施例
と同様に、高剛性で高精度の装置となり、歯当たりが良
好で適正な歯車荷重、軸受荷重が保持されるとともに、
キャリア4dとデフケース10eとを分離してボルト3
0による結合としたので、前記第1実施例に比べキャリ
ア4d及びデフケース10eの加工が簡単となり、加工
工数が低減される。
【0043】
【発明の効果】以上記載の如く請求項1ないし3記載の
発明によれば、遊星歯車式減速装置のキャリアからかさ
歯車式差動装置のデフケースへの動力伝達時において、
キャリアとデフケースとが一体に構成されているため剛
性が高く、かつ、かかる部材が軸受によりアクスルハウ
ジングに堅固に軸支されているので、遊星歯車式減速装
置とかさ歯車式差動装置との同心度を高精度に保持でき
るとともに、従来のスプライン結合のように結合部の寸
法精度の影響を受けない高精度の装置が得られる。
【0044】これにより、遊星歯車式減速装置及びかさ
歯車式差動装置を構成する歯車の歯当たりが良好とな
り、該歯車や遊星歯車式減速装置のプラネタリ軸受にお
ける偏荷重の発生が回避され、適正な歯車荷重、軸受荷
重を保持することができ、かかる歯車や軸受の摩耗、焼
き付きの発生を防止することができる。
【0045】また、前記キャリアとデフケースとが一体
に構成されているため、従来のスプライン結合及びこれ
に付随する加工、組立作業が不要となり、装置の加工及
び組立工数が低減されるとともに、部品点数が減少さ
れ、これにより、低コストの動力伝達装置が得られる。
【0046】また、キャリアとデフケースとが一体に構
成されているので、従来のスプライン結合方式のものに
比べて軸方向長さが短縮され、装置が小型化される。
【0047】また、請求項3のように構成すれば、かさ
歯車式差動装置の出力用かさ歯車の軸支部を、キャリア
と一体化されたデフケースの、減速装置側及び車輪側の
双方に形成したので、前記2つの出力用かさ歯車は、高
剛性の構造のデフケースに夫々堅固に軸支されることと
なって、歯当たりの良好な適正な噛み合いが保持され
る。
【0048】また、請求項4〜5の発明によれば、キャ
リアとデフケースとをインロー嵌合にて嵌着し、ボルト
により締着することにより、請求項1ないし3記載の発
明と同様に、高剛性で高精度の装置となり、歯当たりが
良好で適正な歯車荷重、軸受荷重が保持されるととも
に、キャリアとデフケースとを分離してボルト結合とし
たので、請求項1ないし3記載の発明に比べキャリア及
びデフケースの加工が簡単となり、加工工数が低減され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態における、第1実施例に係
るバッテリー式フォークリフトの動力伝達装置の遊星歯
車式減速装置とかさ歯車式差動装置との結合部の出力軸
心に沿う断面図(図5のZ部詳細図)である。
【図2】 図1のA−A矢視図である。
【図3】 第2実施例を示す図1対応図である。
【図4】 図3のB−B矢視図である。
【図5】 前記動力伝達装置の全体構成を示す出力軸心
に沿う断面図である。
【符号の説明】 1 ステータ 2 ロータ 3 第1段減速機 4 第2段減速機 4b プラネタリギヤ 4c サンギヤ 4d キャリア 4e 遊星ピン 4g 軸受 6 アクスルハウジング 6a 第1アクスルハウジング 6b 第2アクスルハウジング 7 出力軸 8 出力軸 9 車輪 10 差動装置 10a、10b 出力用かさ歯車 10c かさ歯車 10e デフケース 11、15、16、20、21 軸受 13、14 ブレーキ 17 分割部 28 ハブ 29 入力軸 30 ボルト 31 インロー嵌合部 32、33 歯車軸支部 36 スラストワッシャ 100 電動モータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電動モータの回転子に減速装置の入力軸
    を連結し、前記電動モータの回転を前記減速装置にて減
    速し、これを差動装置を介して左右の車輪に伝達するよ
    うにした車両の動力伝達装置において、前記減速装置を
    遊星歯車式減速装置にて構成するとともに、前記差動装
    置をかさ歯車式差動装置にて構成し、前記遊星歯車式減
    速装置の出力端を構成するキャリアと前記かさ歯車式差
    動装置のデフケースとを一体に形成したことを特徴とす
    る車両の動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記遊星歯車式減速装置を2段に構成
    し、第1段のサンギヤを前記電動モータの回転子に連結
    し、第2段遊星歯車式減速装置のキャリアを前記デフケ
    ースと一体に構成したことを特徴とする請求項1記載の
    車両の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記一体化されたデフケースは、前記か
    さ歯車式差動装置の対をなす出力かさ歯車の軸支部を前
    記減速装置側及び車輪側の双方に形成したことを特徴と
    する請求項1記載の車両の動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 電動モータの回転子に減速装置の入力軸
    を連結し、前記電動モータの回転を前記減速装置にて減
    速し、これを差動装置を介して左右の車輪に伝達するよ
    うにした車両の動力伝達装置において、前記減速装置を
    遊星歯車式減速装置にて構成するとともに、前記差動装
    置をかさ歯車式差動装置にて構成し、前記遊星歯車式減
    速装置の出力端を構成するキャリアと、前記かさ歯車式
    差動装置のデフケースとを前記入力軸心に平行な円筒状
    嵌合面からなるインロー嵌合にて嵌着して、両者をボル
    トにより締着し、前記キャリアの一部を前記デフケース
    と兼用したことを特徴とする車両の動力伝達装置。
  5. 【請求項5】 前記遊星歯車式減速装置を2段に構成
    し、第1段のサンギヤを前記電動モータの回転子に連結
    し、第2段遊星歯車式減速装置のキャリアと前記デフケ
    ースとをボルトにより締着したことを特徴とする請求項
    4記載の車両の動力伝達装置。
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