JP3903868B2 - アレーアンテナおよびアレーアンテナ装置 - Google Patents

アレーアンテナおよびアレーアンテナ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーダ等に用いられるアレーアンテナおよびアレーアンテナ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のアレーアンテナは例えば、特開2001−274620号公報に開示されており、当該公報にはアンテナ素子をアレー化したときのグレーティングローブの発生を抑圧する技術が開示されている。前記抑圧手法は、1対の第1のアレーアンテナ素子の間の所定の位置に縮小相似型の第2から第nのアレーアンテナ素子を設けることにより、基準周波数の整数倍の周波数のグレーティングを抑圧するものである。これにより、広帯域においてグレーティングローブの抑圧を図るものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記公報記載の技術では、基準周波数の整数倍以外の周波数に対してグレーティングローブが発生することになり、連続的な周波数に対してはグレーティングローブの抑圧効果は期待できないといった問題点があった。
【0004】
本発明は、上記のような問題点を解消するためのものであり、連続的な周波数に対してもグレーティングローブの発生を抑圧することができるアレーアンテナおよびアレーアンテナ装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、第1から第4の単位アンテナ素子が複数配列されて構成され、前記第1と第2の単位アンテナ素子の中心を通る第1の直線と、前記第3と第4の単位アンテナ素子の中心を通る第2の直線とが平行でありかつ、前記第1と第3の単位アンテナ素子の中心を通る第3の直線と、前記第2と第4の単位アンテナ素子の中心を通る第4の直線とが平行である第1のアンテナ素子群と、前記第1のアンテナ素子群の周囲に、同一円周上に等間隔で配置される複数の単位アンテナ素子を少なくとも含む第2のアンテナ素子群と、前記第1のアンテナ素子群の単位アンテナ素子に各々接続される複数の位相器を有する第1の位相器群と、前記第1の位相器群に接続される第1の給電回路と、前記第2のアンテナ素子群の単位アンテナ素子に各々接続される複数の位相器を有する第2の位相器群と、前記第2の位相器群に接続される第2の給電回路とを備え、前記第1のアンテナ素子群の単位アンテナ素子の間隔と、前記第1のアンテナ素子群から放射されるビームの最大ビーム指向角とアンテナの使用周波数により、前記第1のアンテナ素子群のグレーティングローブが発生する条件が決定され、前記第1のアンテナ素子群の使用周波数が前記グレーティングローブが発生する条件を満足する周波数未満の場合は前記第1のアンテナ素子群と前記第2のアンテナ素子群は異なる電磁波を放射受信し、前記第1のアンテナ素子群の使用周波数がグレーティングローブが発生する条件を満足する周波数以上の場合は前記第2のアンテナ素子群によりグレーティングローブが抑圧されることを特徴とするアレーアンテナ装置である。
【0006】
前記第2のアンテナ素子群の周囲に配置する第3から第n(nは3以上の整数)のアンテナ素子群と、前記第1から第nのアンテナ素子群のそれぞれに含まれる単位アンテナ素子に各々接続される複数の位相器をそれぞれ有する第1から第nの位相器群と、前記第1から第nの位相器群にそれぞれ接続される第1から第nの給電回路と、を備え、前記第3から第nのアンテナ素子群のそれぞれに含まれる単位アンテナ素子の少なくとも一部が同一円周上に等間隔で配置され、前記第1のアンテナ素子群の使用周波数が前記グレーティングローブが発生する条件を満足する周波数未満の場合は前記第1のアンテナ素子群から第nのアンテナ素子群は異なる電磁波を放射受信し、前記第1のアンテナ素子群の使用周波数がグレーティングローブが発生する条件を満足する周波数以上の場合は前記第2のアンテナ素子群から第nのアンテナ素子群の少なくとも一群によりグレーティングローブが抑圧されることを特徴とするアレーアンテナ装置であってもよい。
【0007】
前記第1、第2の直線と、前記第3、第4の直線とのなす角が60°でありかつ、前記第1と第2の単位アンテナ素子間隔と、前記第1と第3の単位アンテナ素子間隔とが等しいアレーアンテナ装置であってもよい。
【0010】
前記給電回路がモノパルスビーム形成機能を有する給電回路であるアレーアンテナ装置であってもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1から図13は、本発明の実施の形態1を示す図である。
【0012】
図1において、第1のアンテナ素子群1は、複数の単位アンテナ素子2を有し、これらの単位アンテナ素子2は、図1(b)に示すように配置される第1から第4の単位アンテナ素子2a、2b、2c、2dを少なくとも含んでいる。
【0013】
図1(b)において、第1と第2の単位アンテナ素子2a、2bの中心を通る第1の直線3aと、第3と第4の単位アンテナ素子2c、2dの中心を通る第2の直線3bとが平行である。さらに、第1と第3の単位アンテナ素子2a、2cの中心を通る第3の直線3cと、第2と第4の単位アンテナ素子2b、2dの中心を通る第4の直線3dとが平行である。
【0014】
本実施の形態では、第1のアンテナ素子群1に含まれる単位アンテナ素子2においては、全て隣接する4つの素子が図1(b)に示す配列と同様に配列されている。
【0015】
なお、第1のアンテナ素子群1の単位アンテナ素子2の個数、間隔、配置などは図1に示されるものに限定されるものではなく、単位アンテナ素子2の冷却構造、アンテナ利得などの設計事項を考慮して適当に設定すれば良い。
【0016】
前記第1のアンテナ素子群1の周囲に、同一円周上に等間隔で配置される複数の単位アンテナ素子を少なくとも含む第2のアンテナ素子群4が配置されている。この、第2のアンテナ素子群4を構成している単位アンテナ素子の個数、間隔、配列なども、第1のアンテナ素子群1と同様に設計事項を考慮して適当に設定すれば良い。
【0017】
なお、第2のアンテナ素子群4は、単位アンテナ素子を同一円周上に1周のみ配置して構成しても良いし、複数周配置して構成しても良い。図1(a)は、同心で径が異なる2つの円周上のそれぞれに単位アンテナ素子を配置した、2周配列の場合の例を示す図である。第1周目と第2周目との間隔は、設計仕様に合わせ適当に決めれば良い。もちろん、図1(a)に示したものに更に円周上に配列された単位アンテナ素子を増やした3周以上の配列あってもよいのは言うまでもない。
【0018】
また、第1および第2のアンテナ素子群1、4を構成している単位アンテナ素子は、同じ特性を持った単位アンテナ素子でも良いし、異なる特性を持った単位アンテナ素子でも良い。この単位アンテナ素子の特性は、設計仕様にあわせて適当に決めれば良い。
【0019】
次に以下で第1のアンテナ素子群1により発生するグレーティングローブに関して述べる。図2は、第1のアンテナ素子群1を構成している単位アンテナ素子2の中心をX軸へ投影した図である。図に示すように各素子はX軸上で等間隔となる。このため、一方向にビームが向く様に各単位アンテナ素子に接続されている位相器により位相を調整しても、別方向にもビームの位相が揃う、いわゆるグレーティングローブが発生する。
【0020】
ここで、グレーティングローブが発生する条件は、素子間隔dが式(1)を満たす場合である。なお、式(1)においてcは光速、fは周波数、θmaxは最大ビーム指向角である。
【0021】
【数1】
Figure 0003903868
【0022】
グレーティングローブについて図3を用いて詳細を説明する。なお、図3は説明を簡単にするため、単位アンテナ素子2を3つとしているが、3を超えても原理は同じである。なお、単位アンテナ素子2の間隔はdとしている。また、図3においてビームは、θ方向へ向けると仮定する。
【0023】
各単位アンテナ素子に接続されている位相器では、θ方向にビームを向けるため、2π d sinθ/λずつ位相をずらして電磁波を放射する。この時のθ方向波面を5aとする。また、θ方向波面5aから1周期2π進んでいるθ方向波面を5b、さらにθ方向波面5bから1周期2π進んでいるθ方向波面を5cとする。
【0024】
θ方向波面5a、5b、5cが放射されているときに同時に、ψ方向にも位相がそろったψ方向波面6が形成される。これは、θ方向のビームの他、ψ方向にもビームが向いていることを意味する。これが、グレーティングローブである。この現象は電磁波を放射しているときでも、受信しているときでも発生する。
【0025】
グレーティングローブが発生するにもかかわらず、単位アンテナ素子2を図1に示す様に配列する理由は、設計を容易にしたり、単位アンテナ素子の冷却を容易にしたりするためである。更に、場合によっては、正規に配列されているため、電力の合成が行いやすく、所要方向の電力密度を稼ぐことができるためでもある。
【0026】
つまり、第1のアンテナ素子群1の単位アンテナ素子2の冷却が容易で、電力合成し易い様に正規配列されていれば良い。
【0027】
次に、前記第1のアンテナ素子群1により発生するグレーティングローブを抑圧するために設けられた第2のアンテナ素子群4について説明する。図4は、第2のアンテナ素子群4の単位アンテナ素子の中心をX軸へ投影した状態を示す図である。図4において、投影した単位アンテナ素子の間隔には、規則性が無い。このため、図3に示す原理によるグレーティングローブの発生はない。
【0028】
グレーティングローブが発生しない第2のアンテナ素子群4で全体を構成しない理由は、第2のアンテナ素子群4の配列では、設計および単位アンテナ素子の冷却が容易に行えないためである。
【0029】
次に、一例として第1のアンテナ素子群1と第2のアンテナ素子群4とを設けることによるグレーティングローブ抑圧に関して図5を用いて説明する。図5は+60°方向にビームを向けたときの、−90°から+90°の範囲のアンテナ利得を算出したシミュレーション結果である。なお、図5の縦軸は利得、横軸は角度である。
【0030】
ここで、前記のシミュレーション条件を以下に述べる。ある周波数をfとする。第1のアンテナ素子群1の単位アンテナ素子2は、直径がλ/2πのマイクロストリップスパイラルアンテナであり、使用可能周波数を2fから4fとする。また、第2のアンテナ素子群4の単位アンテナ素子は、直径がλ/πのマイクロストリップスパイラルアンテナであり、使用可能周波数をfから4fとする。
【0031】
前記第1、第2の直線3a、3bと、前記第3、第4の直線3c、3dとのなす角が60°でありかつ、前記第1と第2の単位アンテナ素子2a、2bの間隔と、前記第1と第3の単位アンテナ素子2a、2cの間隔とが等しい配列とする。これにより、単位アンテナ素子2を効率的に配置することができる。また、第1のアンテナ素子群の単位アンテナ素子2の間隔はλ/2πとし、61個配列する。
【0032】
さらに、第2のアンテナ素子群4の単位アンテナ素子は、第1のアンテナ素子群1の単位アンテナ素子2の周囲に同一円周上に等間隔で4周配列する。第2のアンテナ素子数は、第1周目には16個、2周目には23個、3周目には29個、4周目には35個の合計104個とする。
【0033】
ビーム指向角θを60°とし、アンテナ素子間隔をλ/2πとすると、式(1)により3.88f未満であれば、第1のアンテナ素子群1によるグレーティングローブは発生しないため、シミュレーションでの周波数は、グレーティングローブが発生する4fとする。
【0034】
図5において7は第1のアンテナ素子群1の放射特性、8は第2のアンテナ素子群4の放射特性、9は第1および第2のアンテナ素子群1、4の放射特性を加算した全体のアンテナ放射特性を示す。図5に示されるように、第1のアンテナ素子群1による放射特性7は、+60°および−60°を超えた位置にピークがある。この、−60°を超えた位置に現れるピークが図3に示す原理により発生するグレーティングローブである。これに対して、第2のアンテナ素子群4による放射特性8は、+60°のみにピークがある。
【0035】
ここで、図5の全体のアンテナ特性9に示すように、前記第1および第2のアンテナ素子群1、4の放射特性を加算することにより、−60°に発生していたグレーティングローブのピークが完全に抑圧される。これは、第2のアンテナ素子群4の−60°の利得がピーク利得より小さいためである。なお、加算はベクトル加算を行うため、スカラー加算との値に差異がある。
【0036】
上記のように、グレーティングローブの発生しない素子配列である第2の素子群4を用いることで、グレーティングローブの抑圧を行うため、連続的な周波数においても、グレーティングローブが抑圧される。つまり、図5でシミュレーションした周波数は4fであるが、他の周波数についても同様の結果となる。
【0037】
図5に示す特性は、第2のアンテナ素子群4の外周にさらに第3から第nのアンテナ素子群が存在していても同じである。ただし、nは3以上の整数とする。詳細の配列について後段で述べる。
【0038】
比較のため第2のアンテナ素子群を設けない構成を図12にて説明する。図12において、第1のアンテナ素子101は、直径λ/πであり間隔は0.5λとする。また、第2のアンテナ素子102は、直径λ/2πであり、第1のアンテナ素子101の単位アンテナ素子の間に配置してあるとする。
【0039】
図13は、図12のように配列された場合、+60°方向にビームを向けたときの−90°から+90°の範囲のアンテナ利得を算出したシミュレーション結果である。図13において、103はある周波数fの放射特性、104は1.9fの放射特性、105は2fの放射特性、106は3fの放射特性を示す。
【0040】
図12に示すアンテナ配列においては、図13に示すように、1.9fおよび3fでグレーティングローブが発生する。これに対して、図5に示すようにグレーティングローブの発生を抑圧することができる図1に示す本実施の形態の効果は明白である。
【0041】
次に、第1および第2のアンテナ素子群1、4を独立に使用するためのアレーアンテナ装置の構成を図6に示す。
【0042】
図6において、第1のアンテナ素子群1の単位アンテナ素子2には、各々複数の位相器10を有する第1の位相器群11が接続される。この第1の位相器群11には、第1の給電回路12が接続されている。
【0043】
また、第2のアンテナ素子群4の単位アンテナ素子には、各々複数の位相器10を有する第2の位相器群13が接続される。この第2の位相器群13には、第2の給電回路14が接続されている。なお、第1の給電回路12と第2の給電回路14とは、性能的機能的に同一であっても良いし、異なっても良い。
【0044】
位相器10は第1および第2のアンテナ素子群1、4の位相を調整し、所望の方向にビームを向ける。また、第1および第2給電回路12、14は送信時には位相器10に電力を供給し、受信時には位相器10からの信号を合成し出力する。
【0045】
図6に示す様に、第1および第2給電回路12、14を有することにより、2種類の電磁波を放射することができる。第1および第2のアンテナ素子群1、4は、一例として前記図5に示したシミュレーション条件のアンテナ素子群と同じとする。また、第1の給電回路12と第2の給電回路14とは、それぞれ独立に動作するものとする。
【0046】
前記したように、第1のアンテナ素子群1は、その素子配列から周波数が3.88f未満であれば、第1のアンテナ素子群1によるグレーティングローブは、発生しない。よって、第1のアンテナ素子群を単独で使用することができる。この場合は、第2のアンテナ素子群4は、第1のアンテナ素子群1とは、異なる電磁波を放射することができる。もちろん、電力密度を稼ぐため、第1のアンテナ素子と同一の電磁波を放射させても良い。
【0047】
また、3.88f以上の周波数で使用するときには、第1のアンテナ素子群1と第2のアンテナ素子群4とを組み合わせ、第1のアンテナ素子群1から発生するグレーティングローブは連続的な周波数で抑圧される。
【0048】
ここまでで、電磁波を放射することを示したが、電磁波を受信する場合も同じである。
【0049】
次に、給電回路を分けず、簡易な構成にした場合について図7にて説明する。図7においてアレーアンテナ装置は、第1および第2のアンテナ素子群1、4に各々接続される複数の位相器10と、複数の位相器10に接続される給電回路15とにより構成されている。この構成は、第1および第2のアンテナ素子群1、4を独立に使用しない場合に用いる。この様な構成により、グレーティングローブは発生しない。
【0050】
上記実施の形態によれば、アレーアンテナは第1のアンテナ素子群1と、第1のアンテナ素子群1の周囲に、同一円周上に等間隔で配置される複数の単位アンテナ素子からなる第2のアンテナ素子群4とを備える。前記配列により、グレーティングローブを連続的な周波数で抑圧することができる。
【0051】
また、上記のように構成されるアレーアンテナは、第1、第2の直線3a、3bと、第3、第4の直線3c、3dとのなす角が60°でありかつ、第1と第2の単位アンテナ素子2a、2bの間隔と、第1と第3の単位アンテナ素子2a、2cの間隔とが等しい。前記配列により、単位アンテナ素子2を効率的に配置することができる。
【0052】
更に、上記のように構成されるアレーアンテナ装置は、第1のアンテナ素子群1の単位アンテナ素子2に各々接続される複数の位相器10を有する第1の位相器群11と、前記第1の位相器群11に接続される第1の給電回路12と、前記第2のアンテナ素子群4の単位アンテナ素子に各々接続される複数の位相器10を有する第2の位相器群13と、第2の位相器群13に接続される第2の給電回路14とを備える。これにより、第1のアンテナ素子群1と第2のアンテナ素子群4とを独立に使用することができる。
【0053】
第2のアンテナ素子群4の外周にさらに第3から第n(nは3以上の整数)のアンテナ素子群を配置した場合について図8を用いて説明する。
【0054】
図8において、第2のアンテナ素子群4の周囲に、第3から第n(nは3以上の整数)のアンテナ素子群16、17を備えている。第3から第nのアンテナ素子群16、17のそれぞれに含まれる単位アンテナ素子は、同一円周上に等間隔で配置される。
【0055】
ここで、第1から第nのアンテナ素子群を構成している単位アンテナ素子は、同じ特性を持った単位アンテナ素子でも良いし、異なる特性を持った単位アンテナ素子でも良い。この単位アンテナ素子の特性は、設計仕様にあわせて適当に決めれば良い。
【0056】
第3から第nのアンテナ素子群16、17の単位アンテナ素子の個数、間隔、配置などは、単位アンテナ素子の冷却構造、アンテナ利得などの設計事項を考慮して適当に設定すれば良い。また、第2のアンテナ素子群4と同様に、第3から第nのアンテナ素子群16、17は、それぞれ1周のみ配置されても良いし、複数周に配置されても良い。また、第n−1と第nのアンテナ素子群の間隔は、設計に合わせ適当に決めれば良い。
【0057】
第1および第2のアンテナ素子群1、4の配列等は、一例として図5に示したシミュレーション条件と同じとする。この場合、図8の配列においても、第1および第2のアンテナ素子群1、4によるアンテナ放射特性は図5と同じとなる。次に、図9にて独立した複数の給電回路を設けたアレーアンテナ装置に関する実施の形態について説明する。
【0058】
図9において、第3のアンテナ素子群16のそれぞれに含まれる単位アンテナ素子には、各々複数の位相器10を有する第3の位相器群18が接続されている。この第3の位相器群18には、第3の給電回路19が接続されている。
【0059】
また、第nのアンテナ素子群17のそれぞれに含まれる単位アンテナ素子には、各々複数の位相器10を有する第nの位相器群20が接続されている。この第nの位相器群20には、第nの給電回路21が接続されている。
【0060】
図9のように、複数の給電回路を有することにより、複数種類の電磁波を放射することができる。第1および第2のアンテナ素子群1、4の配列等は、一例として図5に示したシミュレーション条件と同じとする。
【0061】
前記したように、第1のアンテナ素子群1は、その素子配列から周波数が3.88f未満であれば、第1のアンテナ素子群1によるグレーティングローブは発生しない。よって、第1のアンテナ素子群1を単独で使用することができる。この場合は、第2から第nアンテナ素子群は、第1のアンテナ素子群1とは異なる電磁波を放射することができる。もちろん、電力密度を稼ぐため、第1のアンテナ素子群1と同一の電磁波を放射させても良い。
【0062】
つまり、各アンテナ素子群が独立に動作するため、3.88f未満の周波数で使用するときには、最大n種類の相異なる電磁波を放射することができる。また、アンテナ素子群を単独で利用する場合電力密度が低いため、電力密度を稼ぐため各アンテナ素子群を適当に組み合わせても良い。
【0063】
また、3.88f以上の周波数で使用するときには、第1のアンテナ素子群1と任意のアンテナ素子群とを組み合わせ第1のアンテナ素子群1から発生するグレーティングローブを抑圧すればよい。場合により任意の複数のアンテナ素子群を組み合わせても良い。これにより、最大n−1種類の相異なる電磁波を放射することができる。
【0064】
ここまで、電磁波を放射することを示したが、電磁波を受信する場合でも同様である。また、アンテナ素子群ごとに電磁波の放射と受信とを同時に行っても良い。
【0065】
上記のように構成されるアレーアンテナは、第2のアンテナ素子群4の周囲に、第3から第n(nは3以上の整数)のアンテナ素子群を備え、第3から第nのアンテナ素子群のそれぞれに含まれる単位アンテナ素子が同一円周上に等間隔で配置される。これにより、グレーティングローブを連続的な周波数で抑圧することができる。
【0066】
また、上記のように構成されるアレーアンテナ装置は、第3から第n(nは3以上の整数)のアンテナ素子群のそれぞれに含まれる単位アンテナ素子に各々接続される位相器10を有する第3から第nの位相器群と、第3から第nの位相器群に接続される第3から第nの給電回路とを備える。これにより、各アンテナ素子群を独立に使用することができ、最大n種類の電磁波を放射または受信することができる。
【0067】
次に複数の給電回路をモノパルスビーム形成機能を有する給電回路とした場合について説明する。図10において、第1から第nの位相器群にはモノパルスビーム形成機能を有する給電回路22が接続されている。
【0068】
モノパルスビーム形成機能を有することにより、電磁波の放射特性は、図11に示すようなΣパターン23およびΔパターン24を得ることができる。なお、図11において縦軸は利得、横軸は角度を示す。この2つのパターンを形成する理由は、目標追尾時の測角精度の向上を目指すためである。
【0069】
Σパターン23は、ピーク利得の範囲が広い。このため、Σパターン23の信号を利用して目標を追尾しても、最大利得部分で目標を追尾していない場合がある。
【0070】
Δパターン24は、指向中心方向で利得の落ち込みが急峻であり、目標信号レベルが最小になる方向と目標方向とは、一致する。このため、Δパターン24で目標を追尾する場合は、目標信号が最小になるように追尾すれば、目標はビーム中心で捕らえていることになる。
【0071】
なお、Σパターン23とΔパターン24とを形成する、モノパルスビーム形成機能は一般的な手法により形成するものとする。
【0072】
上記のように構成されるアレーアンテナ装置は、給電回路がモノパルスビーム形成機能を有する給電回路である。この給電回路により、Σパターン23とΔパターン24とを形成することにより目標追尾精度を向上することができる。
【0073】
【発明の効果】
上記により、アレーアンテナ装置のグレーティングローブの発生を連続的な周波数に対して抑圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)は本発明に係わるアレーアンテナの実施の形態1を示す平面図、(b)は(a)の第1から第4の単位アンテナ素子部分Pの拡大平面図である。
【図2】 第1のアンテナ素子群の単位アンテナ素子の中心をX軸へ投影した素子間隔を示す図である。
【図3】 グレーティングローブ発生原理を示す図である。
【図4】 第2のアンテナ素子群の単位アンテナ素子の中心をX軸へ投影した素子間隔を示す図である。
【図5】 図に示すアレーアンテナの放射特性のシミュレーション結果を示す図である。
【図6】 図に示すアレーアンテナを含むアレーアンテナ装置の構成を示す図である。
【図7】 発明に係わるアレーアンテナ装置の他の例を示す図である。
【図8】 本発明に係わるアレーアンテナの実施の形態1を示す平面図である。
【図9】 図に示すアレーアンテナを含むアレーアンテナ装置の構成を示す図である。
【図10】 発明に係わるモノパルスビーム形成機能を有する給電回路を複数有したアレーアンテナ装置の実施の形態1を示す図である。
【図11】 ΣパターンおよびΔパターンを示す図である。
【図12】 図1に示すアンテナの効果を説明するための比較例を示すアレーアンテナの平面図である。
【図13】 図に示すアレーアンテナの放射特性のシミュレーション結果を示す図である。
【符号の説明】
1 第1のアンテナ素子群、2 単位アンテナ素子、2a 第1の単位アンテナ素子、2b 第2の単位アンテナ素子、2c 第3の単位アンテナ素子、2d 第4の単位アンテナ素子、3a 第1の直線、3b 第2の直線、3c 第3の直線、3d 第4の直線、4 第2のアンテナ素子群、5a、5b、5c θ方向波面、6 ψ方向波面、7 第1のアンテナ素子群の放射特性、8 第2のアンテナ素子群の放射特性、9 全体のアンテナ特性、10 位相器、11 第1の位相器群、12 第1の給電回路、13 第2の位相器群、14 第2の給電回路、15 給電回路、16 第3のアンテナ素子群、17 第nのアンテナ素子群、18 第3の位相器群、19 第3の給電回路、20 第nの位相器群、21 第nの給電回路、22 モノパルス機能を有する給電回路、23 Σパターン、24 Δパターン、101 第1のアンテナ素子、102 第2のアンテナ素子、103 周波数fの放射特性、104 1.9fの放射特性、105 2fの放射特性、106 3fの放射特性

Claims (4)

  1. 第1から第4の単位アンテナ素子が複数配列されて構成され、前記第1と第2の単位アンテナ素子の中心を通る第1の直線と、前記第3と第4の単位アンテナ素子の中心を通る第2の直線とが平行でありかつ、前記第1と第3の単位アンテナ素子の中心を通る第3の直線と、前記第2と第4の単位アンテナ素子の中心を通る第4の直線とが平行である第1のアンテナ素子群と、
    前記第1のアンテナ素子群の周囲に、同一円周上に等間隔で配置される複数の単位アンテナ素子を少なくとも含む第2のアンテナ素子群と、
    前記第1のアンテナ素子群の単位アンテナ素子に各々接続される複数の位相器を有する第1の位相器群と、
    前記第1の位相器群に接続される第1の給電回路と、
    前記第2のアンテナ素子群の単位アンテナ素子に各々接続される複数の位相器を有する第2の位相器群と、
    前記第2の位相器群に接続される第2の給電回路とを備え、
    前記第1のアンテナ素子群の単位アンテナ素子の間隔と、前記第1のアンテナ素子群から放射されるビームの最大ビーム指向角とアンテナの使用周波数により、前記第1のアンテナ素子群のグレーティングローブが発生する条件が決定され、前記第1のアンテナ素子群の使用周波数が前記グレーティングローブが発生する条件を満足する周波数未満の場合は前記第1のアンテナ素子群と前記第2のアンテナ素子群は異なる電磁波を放射受信し、前記第1のアンテナ素子群の使用周波数がグレーティングローブが発生する条件を満足する周波数以上の場合は前記第2のアンテナ素子群によりグレーティングローブが抑圧されること
    を特徴とするアレーアンテナ装置。
  2. 前記第2のアンテナ素子群の周囲に配置する第3から第n(nは3以上の整数)のアンテナ素子群と、
    前記第1から第nのアンテナ素子群のそれぞれに含まれる単位アンテナ素子に各々接続される複数の位相器をそれぞれ有する第1から第nの位相器群と、
    前記第1から第nの位相器群にそれぞれ接続される第1から第nの給電回路と、
    を備え、
    前記第3から第nのアンテナ素子群のそれぞれに含まれる単位アンテナ素子の少なくとも一部が同一円周上に等間隔で配置され、
    前記第1のアンテナ素子群の使用周波数が前記グレーティングローブが発生する条件を満足する周波数未満の場合は前記第1のアンテナ素子群から第nのアンテナ素子群は異なる電磁波を放射受信し、前記第1のアンテナ素子群の使用周波数がグレーティングローブが発生する条件を満足する周波数以上の場合は前記第2のアンテナ素子群から第nのアンテナ素子群の少なくとも一群によりグレーティングローブが抑圧されること
    を特徴とする請求項1記載のアレーアンテナ装置。
  3. 前記第1、第2の直線と、前記第3、第4の直線とのなす角が60°でありかつ、前記第1と第2の単位アンテナ素子間隔と、前記第1と第3の単位アンテナ素子間隔とが等しい請求項1または請求項2に記載のアレーアンテナ装置。
  4. 前記給電回路がモノパルスビーム形成機能を有する給電回路である請求項1または請求項2に記載のアレーアンテナ装置。
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