JP3903833B2 - 体動検出管理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、歩数等による体動を検出し、データを総合的に管理し、健康増進、娯楽、生活改善等に活用する体動検出管理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、健康増進、生活改善などのため、歩数計を携帯する人が増加している。更に、歩数計を単に何歩歩いたといった歩数の計測のみならず、種々の機能、ゲーム性を持たせたものが提案されている。例えば、歩数計により計数した歩数データを外部の装置に出力して、健康管理用の種々のデータ処理を行う健康管理装置が提案されている(文献1:特開2000−121381公報)。また、別にクライアント端末にネットワークを介して接続するサーバ装置を用い、歩数計購入者に対して、歩数計に係わるバーチャルサービスを行うシステムが提案されている(文献2:特開2001−357160公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記した文献1に記載の健康管理装置は、歩数データの管理や統計処理を1日単位で行うため、統計処理結果のデータや変遷のグラフ表示、専門家によるアドバイスも1日単位で管理、統計処理された歩数データに基づいて行われることになる。その結果、歩数計使用者の1日の行動内容は反映されておらず、歩数データは健康増進に十分に活用されているとは言えない、という問題がある。
【0004】
また、上記文献2に記載のバーチャルサービスシステムは、予め用意された複数のバーチャル場面から、所望の場面を選択するにすぎず、選択の余地はあるものの、あくまでも用意された場面であり、使用者はいずれ飽きてしまう恐れがあることは否めない、という問題がある。
【0005】
この発明は上記問題点に着目してなされたものであって、健康増進、生活習慣改善などに十分に活用でき、また使用者が興味と熱意を持って活用し得る体動検出管理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の体動検出管理装置は、体動を検出する体動検出手段と、前記体動検出手段で検出される体動を基準時間毎に累積し、その累積値を基準時間毎に順次記憶する体動記憶手段と、前記基準時間よりも長い所定の期間での体動累積値を、前記体動記憶手段に記憶されている複数人の体動と比較し、比較した人数中での体動ランクを抽出するランク抽出手段と、前記ランク抽出手段により抽出された体動ランクを認識可能に出力するランク出力手段と、を備え、前記複数人の対象範囲は、所定の時間帯に体動が検出されたことで特定されたものである。
【0007】
また、この発明の体動検出管理装置は、体動を検出する体動検出手段と、前記体動検出手段で検出される体動を基準時間毎に累積し、その累積値を基準時間毎に順次記憶する体動記憶手段と、前記基準時間よりも長い所定の期間での体動累積値を、前記体動記憶手段に記憶されている複数人の体動と比較し、比較した人数中での体動ランクを抽出するランク抽出手段と、前記ランク抽出手段により抽出された体動ランクを認識可能に出力するランク出力手段と、を備え、前記複数人の対象範囲は、体動累積値のレベルに応じて特定されたものである。
【0008】
また、この発明の体動検出管理装置において、前記基準時間よりも長い所定の期間での体動累積値を認識可能に出力する体動累積値出力手段を備え、前記所定の期間での体動累積値とともに、前記抽出された体動ランクを出力することもできる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態により、この発明をさらに詳細に説明する。図1は、この発明の体動検出管理装置の一実施形態である歩数管理システムの構成を示すブロック図である。この歩数管理システムは、体動検出装置である携行する歩数計1−a、1−b、1−c、……、と体動出力装置である外部端末2−a、2−b、2−c、……、と、ランク抽出装置である歩数管理用サーバ3と、ネットワーク5とより構成される。外部端末2(2−a、2−b、2−c、……)では歩数管理用プログラムが、歩数管理用サーバ3では、歩数総合管理用プログラムがそれぞれ実行される。
【0010】
歩数計1(1−a、1−b、1−c、……)は、図2に示すように、体動検出手段として歩行を検出し、歩行信号を出力するセンサ21と、モード切替や歩数距離などの換算に用いる体重データや歩幅データなどの情報などを入力する入力部22と、歩行信号を計数して1分単位の歩数としてメモリ24に書き込むMPU23と、体動記憶手段として1分単位の歩数を記憶するメモリ24と、メモリ24に記憶された当日あるいは累計の歩数、予め入力された体重データや歩幅データと歩数から換算された消費カロリ、歩行距離、所定の時間(例えば10分)以上連続して歩行(ここでは「しっかり歩行」と呼ぶ)した歩数などを表示する表示部25と、各部に駆動電力を供給する電池26と、メモリ24に記憶された歩数を記録時刻とともに歩数データとして外部へ出力し、外部からの制御信号を入力する通信部27と、現在時刻を計時するクロック部28と、を備える。
【0011】
この歩数計1の外観上面図を図3の(a)に、同外観底面図を図3の(b)に示している。この歩数計1は上面に、表示切替キー(スイッチ)11と、設定キー(スイッチ)12と、M/△キー(スイッチ)13と、リセットキー(スイッチ)14と、表示部(LCD)15とを備え、上端側面には接続コネクタ16を備えている。また、裏面にシステムリセットキー(スイッチ)17を備えている。
【0012】
歩数計1は、通信により外部端末2に対して歩数データを出力する。ここでは、通信ケーブル6を介してデータの送受信を行うが、通信の方法はケーブルを使用した有線式に限定されず、例えば赤外線を用いた無線式などであっても良い。
【0013】
外部端末2は、図4に示すように、歩数管理用プログラムの起動及び操作命令や個人データなどを入力する入力部31と、歩数個人管理用プログラムを実行するCPU32と、この歩数個人管理用プログラムや歩数計などから送信されたデータを記憶する記憶装置33と、歩数個人管理用プログラムや歩数総合管理用プログラムの処理内容などを表示する表示部34と、歩数計1やネットワーク5などの外部に対してデータや制御信号を入力する通信部35と、を備えている。
【0014】
外部端末2で実行される歩数個人管理用プログラムは、図5に示すように「使用者の識別メニュー」と「データ管理メニュー」とから構成される。「使用者の識別メニュー」は図5の(a)に示すように「使用者の登録」と「使用者各自のデータ管理メニューへのログイン」の各機能を備えている。この歩数個人管理用プログラムは、複数の使用者を登録することが可能であり、登録された使用者の識別コードは「使用者の識別メニュー」の「登録リスト」に表示される。登録後は「登録者リスト」から各自の識別コードを選択してパスワードを入力することで、使用者各自の「データ管理メニュー」にログインする。
【0015】
「データ管理メニュー」は、図5の(b)に示すように、使用者の歩数データと個人データとから算出した歩行記録を表示する機能を備えている。歩行記録の表示は、集計期間を「日間」、「週間」、「月間」のうちから選択することができる。また「データ管理メニュー」には、歩行記録の表示以外に「データ受信」、「データ送信」、「歩数総合管理」、「印刷」、「設定」のサブメニューが設けられている。「データ受信」サブメニューは歩数計1からの歩数データの受信機能を、「データ送信」サブメニューは歩数管理用サーバ3へのデータ送信機能を、「歩数総合管理」サブメニューは歩数管理用サーバ3が実行している歩数総合管理用プログラムとの接続機能を、「印刷」サブメニューは使用者の歩数管理結果の印刷機能を、そして「設定」サブメニューは個人データの入力や外部端末及び歩数個人管理プログラムに関する各種条件設定機能を備えている。このように、外部端末2は、体動出力手段、出力期間切替手段、ランク出力手段及び体動累積値出力手段を構成するものである。
【0016】
外部端末2はインターネットなどのネットワーク5を介して歩数管理用サーバ3に対して、個人識別情報とともに歩数データを出力する。また、歩数管理用サーバ3から総合歩行記録を入力する。ここで使用するネットワーク及び通信方法は、それ自体は既に公知のものを使用する。
【0017】
歩数管理用サーバ3は、図6に示すように、歩数総合管理用プログラムの操作命令などを入力する入力部41と、歩数総合管理用プログラムを実行するCPU42と、この歩数総合管理用プログラムや、少なくとも1以上の外部端末2から送信されて来たデータなどを記憶する記憶装置43と、歩数総合管理用プログラムの処理内容や稼働状況などを表示する表示部44と、ネットワーク5などの外部に対してデータや制御信号を入出力する通信部45と、を備えている。
【0018】
歩数管理用サーバ3で実行される歩数総合管理用プログラムは、図7に示すように「登録使用者の識別メニュー」と「データ総合管理メニュー」と「プログラム管理メニュー」とから構成される。「登録使用者の識別メニュー」は、図7の(a)に示すように「登録使用者の登録」と「登録使用者各自のデータ総合管理メニューへのログイン」の各機能を備えている。この歩数総合管理用プログラムは、歩数管理システムの複数の使用者を登録使用者として登録することが可能である。登録後は、各自の識別コードとパスワードを入力することで、登録使用者各自の「データ総合管理メニュー」にログインする。
【0019】
「データ総合管理メニュー」は登録使用者毎に用意され、歩数個人管理用プログラムと同様に登録使用者各自の歩数データと個人データとに基づいて、現在までのシステム通算使用者日数や通算歩行記録、歩数管理システムに登録されている登録使用者数などを表示する。また「データ総合管理メニュー」は、図7の(b)に示すように、歩行記録の表示以外に「歩数データ送信」、「歩行記録表示切替」、「歩数ランキング」、「登録使用者同志の情報交換」、「イベント」、「専門家への質問」、「プログラム情報」などのサブメニューが設けられている。
【0020】
「歩数データ送信」サブメニューには外部端末2の記憶装置33に記憶された歩数データの歩数管理用サーバ3への送信機能を、「歩行記録表示切替」サブメニューは歩数個人管理用プログラムと同様に、集計期間や表示対象期間を選択した歩行記録の表示切替機能を、「歩数ランキング」サブメニューは他の登録使用者の歩行記録との比較分析機能を、「登録使用者同志の情報交換」サブメニューは登録使用者からの意見や情報の記録及び閲覧機能を、「イベント」サブメニューは時季に応じた歩行運動に関する企画イベント表示機能を、「専門家への質問」サブメニューは登録使用者の歩行運動に関する質問の入力及び質問に対する専門家からの回答の出力機能を、「プログラム情報」サブメニューはプログラムの稼働や歩行管理システムの運用に関する情報の表示機能を、それぞれ備えている。更に「プログラム管理メニュー」は歩数管理用サーバ3や歩数管理システムの稼働状況確認や保守などの機能を備えている。このように、歩数管理用サーバ3において、歩数総合管理用プログラムを実行するCPU42は、ランク抽出手段を構成するものである。
【0021】
次に、上記した歩数管理システムのうち、歩数計1と歩数管理用の外部端末2とを用いた個人で実行する具体的な実施形態の歩行管理システムについて説明する。図8に、その基本構成を示す。
【0022】
歩数計1による歩数の計数を開始する前に、歩数計1と外部端末2に予め必要な情報を入力する。歩数計1には現在時刻(時分)と、消費カロリー及び歩行距離換算用の体重データ及び歩幅データを入力する。各情報は、歩数計1の入力部22にある設定キー12を押して、設定モードを起動し、入力する。歩数計1の表示部25(LCD15)には、入力すべき値の現在値が、時、分、体重、歩幅の順で表示される。△キー13を押して、1ずつ増加させて行い、変更したい値になれば、設定キー12を押すと、表示部25の表示は次の入力すべき値の表示に切り替わる。最後の項目である歩幅の入力が完了して、設定キー12を押すと、設定モードが終了する。入力された現在時刻はクロック部28に反映され、体重データ及び歩幅データはメモリ24にそれぞれ記憶される(図9の記憶データ参照)。
【0023】
また、外部端末2には使用者の識別コードとパスワードを登録し、現在時刻、使用者の個人データ(名称、性別、年齢、身長、居住他、趣味や歩数計の使用目的など)などを入力する。外部端末2で歩数個人管理用プログラムを起動すると、外部端末2の表示部34には、先ず「使用者の識別メニュー」が表示される。入力部31より画面のガイダンスにしたがって識別コードとパスワードを入力すると、登録者として識別コードとパスワードが外部端末2の記憶装置33に登録される。次に、外部端末2の表示部34に表示された「登録者リスト」から各自の識別コードを選択してパスワードを入力して、各自の「データ管理メニュー」にログインする。外部端末2の表示部34に表示された「データ管理メニュー」より「設定」サブメニューを起動し、画面のガイダンスにしたがって入力部31を操作し、使用者の個人データ(名称、性別、年齢、身長、居住地、趣味、歩数計の使用目的、歩数の目標値など)を入力すると、外部端末2の記憶装置33に記憶される(図10の記憶データ参照)。また、併せて現在日付及び現在時刻も入力する。なお、歩数計1では日数は計数するものの、日付の管理処理は実行しない。現在時刻の設定は使用者毎に実施する必要はない。
【0024】
歩数計1は、予め必要な情報の入力が完了して設定モードが終了すると、歩数計数モードに移行する。歩数計1のMPU23は、センサ21からの歩行信号から1分単位の歩数を計数して、メモリ24のレジスタに書き込むという処理を開始し、表示部25に現在時刻、当日の合計歩数、当日のしっかり歩行の合計歩数などを表示する。ここで言う「1分単位の歩数の計数」とは、クロック部28が計時している現在時刻“00秒〜59秒”の間に計数された歩数を「ある1分の歩数」として計数することである。また、入力部22の表示切替キー11により、歩行距離や消費カロリー表示の命令が入力されると、MPU23は、メモリ24に記憶されている歩数と歩幅データなどにより、歩行距離や消費カロリーを換算して表示部25に表示する。
【0025】
メモリ24には、複数日(ここでは7日分)の歩数記憶領域が確保されている。このように歩数計1は、7日分の歩数をメモリ24に記憶しながら、使用者の歩数を計数していく。7日を超えて歩数計1を使用し続けた場合は、1日超える毎に最も古い日のデータから順に1日分ずつデータを消去して、新たに歩数記憶領域を確保する。したがって、不注意により記憶した過去のデータが消去されてしまうことを防止するために、所定の日数分(ここでは5日分)の歩数がメモリ24に記憶された時点で、歩数計1の表示部25には、データ送信を促すマークが表示される。
【0026】
使用者が計数結果を管理したいときは、歩数計1と外部端末2とを通信ケーブル6で接続し、外部端末2に歩数計1が記憶している歩数データを送信して、歩数個人用管理用プログラムにより歩数データを管理する。
【0027】
先ず、外部端末2の歩数個人管理用プログラムを起動して、外部端末2の表示部34に表示された「使用者の識別メニュー」の「登録者リスト」より、入力部31を操作して、各自の識別コードを選択して、パスワードを入力して各自の「データ管理メニュー」にログインする。
【0028】
次に、歩数計1が記憶している歩数データを外部端末2に入力する。
【0029】
外部端末2の表示部34に表示された「データ管理メニュー」から「データ受信」サブメニューを起動すると、外部端末2のCPU32は通信部35より接続ケーブル6を介して、歩数計1に歩数データ、体重データ及び歩幅データの送信要求信号を出力する。歩数計1の通信部27からMPU23に、この送信要求信号が入力されると、歩数計1のMPU23はメモリ24に記憶されている1分単位の歩数に、記録時刻を付加して作成した歩数データ、体重データ及び歩幅データを歩数計1の通信部27より、接続ケーブル6を介して外部端末2に出力する。
【0030】
このときに実行される、歩数に記録時刻を付加する処理は、メモリ24に最も新しく記憶された歩数に歩数計1のクロック部28が計時している現在時刻の「MM月DD日hh時mm分」の1分前を示す値を記録時刻として付加するという処理で、以降は順次1個古い歩数に順次1分間を示す記録時刻を付加していく。これにより、歩数計1のメモリ24は歩数とその計数した順序のみをシーケンシャルに記憶しておけば良く、計数した時点での記録時刻を記憶する必要がない。したがって、歩数を記憶するのに必要なメモリ24の容量は、歩数とともに記録時刻を記憶させる方式に比べて、格段に小容量で済む。
【0031】
ここで、歩数に記録時刻を付加する処理を実行する前に、歩数計1と外部端末2との間で双方が計時している現在時刻を整合する処理を実行しても良い。例えば、外部端末2が計時している現在日時が基準であるとし、外部端末2から歩数計1に対して送信した現在時刻を用いて歩数計1が歩数に記録時刻を付加する処理を実行する、という手順である。また、歩数に記録時刻を付加する処理を外部端末2が実行する構成としても良い。このように歩数計1と外部端末2との間で双方が計時している現在時刻を整合することで、歩数データの記録日時がより厳密に管理でき、より正確な歩数管理が実現する。
【0032】
歩数データなどの外部端末2への入力が完了すると、歩数個人管理用プログラムの「データ受信」サブメニューから「データ管理メニュー」に戻り、外部端末2の表示部34には歩数データと個人データとから算出された歩行記録のトレンドと累計値が表示される。図11に、その表示画面例を示す。このとき、歩行記録の集計期間は「日間」であり、最新の、つまり当日の歩行記録が表示される。歩行記録の集計期間を「日間」にした場合、図11に示すように表示対象日の歩行記録は、1時間毎の累積値をグラフ表示する。外部端末2の入力部31より表示対象日を切り替えることで、外部端末2の表示部34は当日以外の歩行記録を表示する。また、入力部31より集計期間を「週間」、「月間」に切り替えることで、外部端末2の表示部34は当日を含む週間、もしくは月間の歩行記録を表示する。この時「週間」あるいは「月間」の歩行記録は、1日毎の累積値をグラフ表示する。このように、歩行記録の集計期間の切り替えに連動して、累積値の算出範囲、すなわちトレンド出力の単位期間を切り替えると、その集計期間でのトレンドが把握しやすい。もちろん、集計期間を「週間」、「月間」とした場合も表示対象期間を切り替えることは集計期間を「日間」とした場合と同様に可能である。また「データ管理メモリ」の「印刷」サブメニューを起動することにより、歩行記録を紙に印刷することも可能である。
【0033】
更に、集計期間に応じて使用者の歩行運動の傾向分析を行い、その結果を表示することも可能である。例えば、集計期間を「週間」に切り替えたときには、個人データとして入力された歩数の目標値を達成できた日は平日に多いか週末に多いか、などといった傾向を分析して、その結果を表示する、ということができる。
【0034】
以上のように、この実施形態の歩数管理システムでは、1分単位の歩数を記憶できる歩数計1から記録時刻とともに歩数データとして外部端末2に送信して、歩数個人管理用プログラムで個人データとともに算出した歩数記録を集計期間や表示対象期間を切り替えながら表示、印刷することができ、従来の歩数計や歩数管理システムでは1日単位でしか管理できなかった歩行記録が、より詳細に、あるいはより大きなトレンドとして把握することができ、更に集計期間に応じた使用者の歩行運動の傾向を分析することもでき、これにより歩数計で計数した歩数をより有効に健康増進などに活用することができる。
【0035】
なお、ここでは使用者の識別を、使用者の識別コードとパスワードを外部端末2に入力し、歩数個人管理用プログラム実行時に登録者リストより識別コードを選択してパスワードを入力する方法で処理しているが、この方法に限定されるものではない。例えば、外部端末2に歩数計1を接続した状態で、歩数個人管理用プログラムに使用者の識別コードとパスワードを登録することとし、登録完了時点で歩数個人管理用プログラムが歩数計1に対して、使用者毎に割り当てたユニークな歩数計識別コードを送信し、歩数計1のメモリ24に記憶される構成であっても良い。また、歩数計1のメモリ24に予めユニークな歩数計識別コードを記憶させた状態で歩数計1を製造し、外部端末2に歩数計1を接続した状態で歩数個人管理用プログラムに使用者の識別コードとパスワードを登録させる際に、歩数計1のメモリ24内の歩数計識別コードを送信させ、使用者が入力した識別コードとパスワードを合わせて外部端末2に記憶させる構成であっても良い。これにより、次回から歩数個人管理用プログラムの起動は、外部端末2と歩数計1を接続しておくと、歩数個人管理用プログラムは歩数計1にメモリ24内の歩数計識別コードを送信させ、この歩数計識別コードにより、使用者を識別して自動的にログインすることが可能となる。
【0036】
続いて、図1に示した歩数管理システムの全ての構成、つまり歩数計1と、外部端末2と、歩数管理用サーバ3と、ネットワーク5とからなる具体的な実施形態の歩数管理システムについて説明する。ここでは、複数の使用者の歩行記録を活用した歩数管理や各自の歩行記録に応じた専門家からのアドバイスや歩行運動に関するイベント情報などの配信を実行する歩数管理システムを説明する。この歩数管理システムにおいて、歩数計1や外部端末2に対する使用前の情報入力、歩数計1による歩数の計数、歩数計1から外部端末2への歩数データの送信や外部端末での歩数個人管理については、上記した歩数計1と外部端末2とからなる実施形態の歩数管理システムと同じであるので、説明を省略する。
【0037】
インターネットなど、よく知られたネットワーク5により、外部端末2と、歩数管理用サーバ3が接続された状態で、外部端末2の歩数管理用プログラムから「データ管理メニュー」の「歩数総合管理」サブメニューを起動すると、歩数管理用サーバ3の歩数総合管理用プログラムに接続する。歩数総合管理用プログラムに接続すると、外部端末の表示部34には、先ず「登録使用者の識別メニュー」が表示される。外部端末2の表示部34のガイダンスにしたがって識別コードとパスワードを外部端末2の入力部31より入力して、登録使用者各自のデータ総合管理メニューにログインする。初めてログインするときは、登録使用者として入力された識別コードとパスワードが歩数管理用サーバ3の記憶装置43に登録される。また、初めてのログインで登録使用者として登録された時は、外部端末2の記憶装置33に記憶されている個人データも併せて、歩数管理用サーバ3に送信され、この歩数管理用サーバ3の記憶装置43に記憶される。
【0038】
次に、外部端末2が記憶している歩数データを歩数管理サーバ3に入力する。外部端末2のCPU32は、記憶装置33に記憶している歩数データと登録使用者の識別コードを通信部35よりインターネットなどのネットワーク5を介して歩数管理用サーバ3に出力する。歩数データと登録使用者の識別コードは、歩数管理用サーバ3への入力が完了すると、歩数管理用サーバ3の記憶装置43に記憶され、歩数総合管理用プログラムの「歩数データ送信」サブメニューから「データ総合管理メニュー」に戻る。外部端末2の表示部34には、登録使用者各自の歩数データと個人データとに基づいて、現在までのシステム通算使用歩行記録、歩数管理システムに登録されている登録使用者数などが表示される。
【0039】
ここで、他の登録使用者と歩行記録を比較分析したい場合は「歩数ランキング」サブメニューを起動する。外部端末2の入力部31より「歩数ランキング」サブメニューの起動命令を入力すると、外部端末2の表示部34には「歩数ランキング」サブメニューの画像が表示される。図12にランキング表示画像の一例を示す。画像には通算歩数に関するランキングが表示され、比較対象としては「全登録使用者」の他に「同じ性別」、「同じ年齢(例えば30歳代)」、「同じ地域(居住地)」など個人データに基づくグループ内のランキングを表示する。ランキングの対象グループは、上記に限らず、個人データの趣味や歩行運動の目的、歩数の目標値などによるグループとするものであっても良い。また、個人データにランキングの対象グループ設定に必要な項目〔例えば歩行運動レベル(初心者、経験者、エキスパート)など〕を追加して、この項目に基づいてランキングの対象グループを構成しても良い。あるいは個人データとは無関係に「早期/夜間」や「平日/週末」などの時間帯など、使用者が興味を持ちそうなグループを歩数総合管理用プログラムが予め準備しておいても良い。他に、登録使用者が予めランキングの対象グループを構成する識別コードを登録しておき、対象グループ内の登録使用者のみで、歩数を比較分析するようにしても良い。更に、登録したグループ同士で歩数を比較分析し、歩数の平均値や目標達成者の比率などにより、グループ間のランキングを表示することも可能である。
【0040】
このように、他の登録使用者と歩行記録を比較分析したり、登録したグループ同士で歩数を比較したりすることにより、使用者に競争意識や連帯意識が働き、また予め用意された企画イベント画面を進めて行くよりも、ランキングがリアルタイムで変動することによる臨場感もあり、従来の歩数管理システムで実施されていた個人での歩数管理に比べて歩行運動への継続意欲がより高揚する。
【0041】
「登録使用者同士の情報交換」サブメニューによる登録使用者同士の情報交換においても、上記「歩数ランキング」サブメニューで他の登録使用者との歩行記録の比較分析の結果が得られることにより、登録使用者間で共通の話題や励ましなど、単なる情報交換では得られなかった歩行運動の継続意欲高揚につながる場として活用することができる。
【0042】
また、楽しみながら歩行運動を続けたい場合は「イベント」サブメニューにより提供される時季に応じた歩数運動の企画イベントを利用することができる。従来の歩数管理システムに採用されている予め用意された複数の画面から登録使用者の好みで選択する方式でイベントを提供しても構わないが、上記「歩数ランキング」サブメニューに実施する他の登録使用者との歩行記録の比較分析の結果を反映することにより、例えば上位にランキングされた場合は、上位者専用の表示画面やオプションイベントを提供したり、全登録使用者に対するランキング順位を示す数字を用いて抽選を行い、任意の順位に相当する登録使用者を当選者とするようなイベントを企画したりするなど、イベントによる歩行運動の継続意欲の高揚効果がより高いものとなる。
【0043】
更に「専門家への質問」サブメニューにおける歩行に関する登録使用者の質問に対するアドバイスに登録使用者の歩行記録を反映することで、1日単位の歩行管理結果に基づいてなされていた従来の歩数管理システムに比べ、1分単位の歩行記録に基づく、詳細な歩行状況の分析が可能となる。例えば、1日の総歩数が目標値に到達していたとしても、有酸素運動につながる連続歩行が少ない場合は、連続して歩行運動をすることをアドバイスするなど、各登録使用者の運動状況に応じた適切なアドバイスが可能となる。
【0044】
【発明の効果】
この発明によれば、多くの他の人との中でランクが抽出され、出力されるので、使用者に競争意識や連帯意識が働き、歩数計などの体動検出装置を長く継続して使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の体動検出管理装置の一実施形態である歩数管理システムの構成を示すブロック図である。
【図2】 同歩数管理システムの歩数計の回路構成を示すブロック図である。
【図3】 同歩数計の外観上面図及び外観底面図である。
【図4】 上記実施形態歩数管理システムの外部端末の構成を示すブロック図である。
【図5】 同外部端末の歩数個人管理用プログラムを説明する図である。
【図6】 上記実施形態歩数管理システムの管理サーバの回路構成を示すブロック図である。
【図7】 同管理サーバの歩数総合管理用プログラムを説明する図である。
【図8】 他の実施形態歩数管理システムの構成を示すブロック図である。
【図9】 歩数計に入力され、記憶されるデータ例を示す図である。
【図10】 外部端末に入力され、記憶される登録データの例を示す図である。
【図11】 上記歩数管理システムにおける日間歩行記録の表示画面の一例を示す図である。
【図12】 上記歩数管理システムにおける歩数と、そのランキングの表示画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
1、1−a、1−b、1−c 歩数計
2、2 −a 、2 −b 、2 −c 外部端末
3 歩数管理用サーバ
5 ネットワーク
6 通信ケーブル
Claims (3)
- 体動を検出する体動検出手段と、
前記体動検出手段で検出される体動を基準時間毎に累積し、その累積値を基準時間毎に順次記憶する体動記憶手段と、
前記基準時間よりも長い所定の期間での体動累積値を、前記体動記憶手段に記憶されている複数人の体動と比較し、比較した人数中での体動ランクを抽出するランク抽出手段と、
前記ランク抽出手段により抽出された体動ランクを認識可能に出力するランク出力手段と、
を備え、
前記複数人の対象範囲は、所定の時間帯に体動が検出されたことで特定されたものであることを特徴とする体動検出管理装置。 - 体動を検出する体動検出手段と、
前記体動検出手段で検出される体動を基準時間毎に累積し、その累積値を基準時間毎に順次記憶する体動記憶手段と、
前記基準時間よりも長い所定の期間での体動累積値を、前記体動記憶手段に記憶されている複数人の体動と比較し、比較した人数中での体動ランクを抽出するランク抽出手段と、
前記ランク抽出手段により抽出された体動ランクを認識可能に出力するランク出力手段と、
を備え、
前記複数人の対象範囲は、体動累積値のレベルに応じて特定されたものであることを特徴とする体動検出管理装置。 - 前記基準時間よりも長い所定の期間での体動累積値を認識可能に出力する体動累積値出力手段を備え、
前記所定の期間の体動累積値とともに、前記抽出された体動ランクを出力することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の体動検出管理装置。
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