JP3903830B2 - 利得補償装置及びそれを用いた伝送システム - Google Patents

利得補償装置及びそれを用いた伝送システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は波長多重伝送における波長間の利得差を補償する利得補償装置及びそれを用いた伝送システムに関し,特に可変型の利得補償装置の制御手法に関する。
【0002】
【従来の技術】
光伝送システムにおいては,光アンプを用いて光信号を電気に変換することなく中継増幅することにより,長距離伝送システムの大幅なコストダウンが実現される。長距離伝送システムの中継増幅用光アンプとしては,現在,エルビウム添加ファイバ増幅器(Erbium−doped Fiber Amplifier:EDFA)に代表される,希土類添加ファイバ増幅器が主力である。例えばEDFAでは,エルビウムをドーピングしたエルビウム添加ファイバ(EDF)に,波長1480nm近傍あるいは波長980nm近傍の励起光を入射することによって,波長1530nmから1620nmの光信号を増幅することが可能となる。
【0003】
光伝送システムの伝送容量を向上させる方式として,波長多重伝送方式(Wavelength−Division Multiplexing:WDM)がある。WDMは複数の波長の光信号を多重して一括伝送させる方式であり,波長多重数を上げることにより,総伝送容量は比例して向上する。前記光アンプは,このWDM信号を波長毎に分波することなく,一括して中継増幅することが可能であるため,光アンプを用いることによるコスト低減の効果はさらに大きくなる。
【0004】
光アンプでWDM信号を中継伝送する場合において,伝送距離を制限する主要因として,光アンプの利得の波長依存性(利得チルト)がある。光アンプの利得が信号(波長)により異なると,信号間(波長間)の出力パワー差,信号雑音比(SNR)差が引起され,その結果,信号間の受信特性の差を引起してしまう。また,光ファイバには,入射信号の強度に依存して,波形歪みやノイズを増大させる非線型応答という現象が存在する。従って,光アンプの利得チルトによって誘引された信号間の出力パワー差は,この光ファイバの非線型応答の影響の差となって現れ,さらに信号間の受信特性の差が拡大してしまう。
【0005】
光アンプの利得チルトを抑制する為には,利得補償器の適用が効果的である。光アンプの利得チルトは主にEDF自体の波長依存性,あるいは(EDF以外の)光アンプ構成部品の損失の波長依存性に起因している。そこで,これらのデバイスの波長依存性を打消すように,利得補償器の損失特性を設計し,この利得補償器を光アンプ内に設置することにより,利得チルトが抑圧可能となる。これらの利得補償器は例えば,ファイバ=ブラッグ=グレーティング(FBG),誘電体多層膜フィルタ,エタロンフィルタ,あるいはガラス導波路上に形成されたマッハ=ツエンダ干渉計(MZ干渉計)等の受動光学素子により実現される。
【0006】
前述した利得チルトは,利得チルト量が入力信号パワーや励起光パワーの変動に対して無依存な,いわば静的な利得チルトである為,前記の(補償量が固定の)固定利得補償器によって利得補償が可能である。しかしながら,一方で,光アンプの利得チルトには,入力信号パワーや励起光パワーに対して変動する,動的な利得チルトが存在し,固定利得補償器では,この動的利得チルトを補償しきれないという問題がある。
【0007】
図2は16多重のWDM信号を光アンプ(EDFA)に入射した場合の,アンプ出力の特性例を示した図である。同光アンプには,入力パワーが変動しても,総出力パワーが一定値になるように励起パワー量を自動的に調整する制御(Automatic Level Control:ALC制御)を施している。ALC制御を施している為,全信号パワーの総和,つまり総信号パワーは入力パワーが変動しても一定に保たれている。しかしながら,個々の信号パワーは,入力パワーが変動すると,あたかもシーソーが揺れるように振るまい,波長間で信号パワー差が発生してしまう。例えば,アンプ入力が−15dBmの場合にはアンプの出力(相対値)は波長によらず,0dBmで一定値であり,平坦な出力特性が得られている。しかしながら,アンプ入力が増加して−10dBmになると短波長側の信号出力が減少し,一方で長波長側の信号出力が増大することにより,いわゆる右肩上がりの出力特性になっている。また,アンプ入力が減少して−20dBmになると,今度は短波長側の信号出力が増大し,一方で長波長側の信号出力が減少することにより,いわゆる右肩下がりの出力特性となる。
【0008】
実際の中継伝送システムにおいては,アンプの入力パワーは,アンプの出力パワーと中継器間のスパン損失(伝送路の損失)によって決定される。スパン損失は,ファイバ自体の損失係数のばらつき,ファイバ接続時のスプライス損やコネクタ損,そしてファイバ長のばらつき等の要因により,スパン毎にばらつきがある。特に陸上系の中継伝送システムでは,中継器を正確に等間隔に配置することが困難であるため,スパン損失には数dBから場合によっては10dB以上のばらつきが存在する。
【0009】
一般に中継伝送用の光アンプは,ある基準入力値に対して平坦な出力を実現するように,前記の固定利得補償器の補償量を設計して製造される。しかしながら,スパン損失のばらつきが発生すると,固定利得補償器では,基準入力に対応する基準スパン損失では平坦な出力特性を実現しても,スパン損失のばらつきによる入力パワー変動が発生した場合には動的な利得チルトの発生により,平坦性を維持することが出来なくなり,中継伝送に支障を来してしまうことになる
例えば,図2の特性のアンプを中継器として用いた場合を考える。平坦な出力が得られる基準入力は図2に示す通りに−15dBmと定め,また,この入力に対応する基準スパン損失を20dBと仮に定める。ある中継区間にてスパン間隔が基準値よりも短くなり,スパン損失が15dBとなったとする。すると,アンプ入力が増大して−10dBmとなる為に,アンプ出力は右肩上がりとなり,最短波長を基準とすると約1dBの利得チルトが発生する。一方,ある中継区間にてスパン間隔が長くなった為,あるいはスプライス接続やコネクタ接続による過剰損失の為,スパン損失が25dBとなったとする。すると,今度はアンプ入力が減少して−20dBmとなる為に,アンプ出力は右肩下がりとなり,最短波長を基準とすると,約−1dBの利得チルトが発生する。
【0010】
こうした入力依存の動的利得チルトを抑圧する為には,補償量が可変となる,可変利得補償器を用いることが有効な手段である。可変の利得補償器を実現する手段として,例えば文献1ではファラデー回転子と複屈折素子を用いて可変利得補償デバイスを実現しており,また,文献2ではガラス導波路にて形成したマッハ=ツエンダ干渉計により可変利得補償デバイスを実現している。どちらのデバイスにおいても,波長に対する損失傾き(スロープ)を可変することにより,図2に示すような光アンプの入力依存の動的利得チルトを補償している。
【0011】
(文献1:N. Mitamura, H. Nagaeda, N. Shukunami, and N. Naganuma, N. Fukushima, "Flexibly Variable Spectrum Equalizer for Spectral Tilt Compensation", Optical Fiber Communication Conference 2000, paper WF2)
(文献2:H. Hatayama, C. Hirose, K. Koyama, N. Akasaka and M. Nishimura, "Variable Attenuation Slope Compensator (VASC) Using Silica-based Planar Lightwave Circuit Technology for Active Gain Slope Control in EDFAs", Optical Fiber Communication Conference 2000, paper WH7)
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,これらの可変利得補償器を実際に伝送システム内で運用する為には,発生している利得チルト量をモニタし,利得等化量を決定し,利得補償器の実際の補償量を設定する,という働きをする制御回路が必須となる。
【0013】
特に,利得チルト量をモニタする為には,図3(a)に示す様に,出力パワーの一部をカプラ(101)で分岐し,スペクトルアナライザ等のスペクトルモニタ手段(102)を用いてWDMスペクトルをモニタして,制御回路(103)にモニタ結果を転送する必要がある。一般に,スペクトルモニタ手段(102)は非常に高価であり,また,中継伝送装置や端局伝送装置内に実装するには,スペースや耐久性,信頼性等の観点より,実用までには,まだ,考慮すべき課題が多い。
【0014】
入力依存の動的利得チルトが図2に示す様に,波長に対して線形的であることを利用し,特開平10−22924,あるいは特開平11−224967などでは図3(b)に示される,比較的簡易なチルト量モニタが提案されている。出力パワーの一部をカプラ(101)で分岐し,分波器(104)にて短波長側の信号λ1と長波長側の信号λ2を分波し,それぞれモニタPD(105,106)で信号パワーに比例した情報P1,P2に変換する。制御回路(103)では信号パワー情報P1とP2を比較する。ここで短波長側の信号λ1を図2に示す動的利得チルト特性の支点(1554nm付近)よりも短波長側の波長とし,信号λ2を長波長側の波長とすると,P1とP2の比較から,チルトの傾きの符号,そしてチルトの傾きの絶対量を算出することが可能となる。従って,可変利得補償器(16)の補償量を算出可能となる。
【0015】
しかしながら,これらの従来例においても,分波器(104)やモニタPD(106)等の高価な光部品を多数必要とし,光中継器のコスト増大を引起してしまう。また,光部品数の増大は,スプライス工程の増加や,光部品実装面積の増大を引起し,さらにコスト増大を引起してしまう。
【0016】
本発明の目的は,低コストな構成において,利得チルト量をモニタし,可変利得補償器を制御する装置を実現することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば,複数の光中継器とその下流側に接続された可変利得補償装置から構成されるWDM伝送システムにおいて,各光中継器は光アンプの入力パワーをモニタする手段と,モニタした値を下流側に転送する手段を備え,転送されてきた各アンプの入力モニタ値から利得波長依存特性を推定し,可変利得補償装置の補償量を決定することを特徴とする伝送装置が提供される。
【0018】
また,本発明によれば,前記構成において,各アンプの入力モニタ値(dB値)より線形な演算(一次関数式)を用いて利得波長依存性を推定し,この情報を元に前記可変利得補償器の補償量を決定することを特徴とした伝送装置が提供される。
【0019】
さらに,本発明によれば,複数の光中継器とその下流側に接続された可変利得補償装置から構成されるWDM伝送システムにおいて,各光中継器は光アンプの入力パワーをモニタする手段と,モニタした値を下流側に転送する手段を備え,光アンプの出力パワーをモニタする手段と,モニタした値を下流側に転送する手段を備え,転送されてきた各アンプの入力モニタ値から利得波長依存特性を推定し,転送されてきた各アンプの出力モニタ値から第2の利得波長依存特性を推定し,これらの利得波長依存特性から可変利得補償器の補償量を決定することを特徴とする伝送装置が提供される。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施例を図1を用いて説明する。図1に示す伝送システムは中継器(9),光ファイバ(10),及び利得補償器を備えた中継器(17)から構成されている。
【0021】
中継器(9)ではSV光(監視光)とWDM信号光がSV用分波器(1)で分波され,SV光はSV光用PD(5)で電気信号に変換され,中継器監視回路(7)に転送される。SV用分波器(1)を透過したWDM信号の一部の信号パワーは入力側カプラ(2)で分岐され,モニタPD(6)で電気信号に変換される。つまり,モニタPDから出力される情報P1は光アンプ(3)の入力パワー量に比例した信号である。入力モニタ情報P1は中継器監視回路(7)に転送される。中継器監視回路(7)では前段の中継器から転送されてきた情報,つまり前記SV光用PD(5)からの出力情報に,光アンプ(3)の入力モニタ情報P1を加えて新規の監視情報信号を形成し,SV光LD(8)から新規のSV光を送出する。SV光はSV用合波器(4)において,光アンプ(3)からの出力と合波され,中継器(9)から出力される。
【0022】
以降,同様にして,各中継器(9)ではモニタPD(6)により光アンプ(3)の入力モニタ情報P2,P3,…を検出し,この入力モニタ情報をSV信号に重畳し,次段の中継器に送出している。
【0023】
利得補償器を備えた中継器(17)においては,まず他の中継器と同様に,SV用分波器(1)によりSV光を分波し,前段の中継器から送出された監視情報を監視回路(7)に転送する。また,他の中継器と同様に光アンプ(3)の入力モニタ情報PkをモニタPD(6)より検出し,監視回路(7)に転送する。
【0024】
次に利得補償器制御回路(15)では,監視回路(7)より各中継器(9),及び利得補償器を備えた中継器(17)における各光アンプ(3)の入力モニタ情報P1,P2,P3,…Pkを取得する。そして,これらの入力モニタ情報P1,P2,P3,…Pkより,各光アンプ(3)の利得チルト量を推定することにより,可変利得補償器(16)の最適補償量を算出し,実際に可変利得補償器(16)を制御する。
【0025】
以下に入力モニタ情報P1,P2,P3,…Pkから各光アンプ(3)の利得チルト量を推定する手順を示す。
【0026】
一般に,光アンプ(EDFA)の利得G(dB)は数1の(1)式により算出することが可能である。
【0027】
【数1】
Figure 0003903830
数1の(1)式において,利得係数g,吸収係数α(いずれも単位はdB/m)はEDFの物性パラメータであり,EDFAの波長依存特性はこの2つのパラメータで表現される。図4に利得係数g,吸収係数αの特性例を示す。また,LはEDF長を表す(単位はm)。そして,nはEDFA中の規格化上準位Erイオン密度を表し,どれだけのキャリアがレーザ上準位に励起されているかを表す係数である。規格化されているため,nは0以上1以下の値となる。そして,この規格化上準位Erイオン密度n(以降,上準位密度nとする)は,EDF中の信号光パワーと励起光パワーによって決定される値であり,入力パワーの変動は,このイオン密度nの変動を介して利得変動に変換される。例えば,入力パワーが減少すると上準位密度nが1に近づき,EDFAは非飽和状態(小信号状態)となり,右肩下がりの利得特性となる。逆に入力パワーが増大すると,上準位密度nが0に近づき,EDFAは飽和状態となり,右肩上がりの特性となる。
【0028】
数値計算例を示すと,ファイバ長を5mとした場合,利得スペクトルは数1の(1)式を用いることにより,図5に示す様に算出される。図5より,上準位密度nの変動,つまり入力パワーの変動に追従して,スペクトル形状,つまり利得チルトが変動することが観測される。(1)式に再度着目すると,第2項は上準位密度nに依存しない項であるので,入力依存の動的利得チルトは第1項,つまりg+αの値に比例しているものと考えられる。
【0029】
さて,ある状態におけるEDFA中の利得チルトG(λ)を求めるには,前述の上準位密度nを求める必要がある。上準位密度nを算出するには,信号光,励起光,さらには雑音光について,それぞれレート方程式を記述し,これらの連立方程式を解く必要があり,一般的には数値解析が必要である。しかしながら,EDFAの総出力パワーが一定となるように制御(ALC制御)が施されている場合には,簡易に上準位密度nを求めることが可能である。
【0030】
数1の(2)式はALC制御が施されたEDFAでの入出力パワーの関係を表す式である。Pt(dBm)はEDFAの総出力パワーであり,ALC制御されている為,一定値である。Pi(dBm)はEDFAの信号あたりの入力パワーであり,添字のiは信号番号を表し,WDM多重数(信号数)をMとすると,i=1,2,…Mとなる。また,gi,αiはi番目の信号波長における利得係数,吸収係数を表す。
【0031】
ここで,図4に示す様に,g+αの値が波長に対して線形であると近似し,また,簡略化の為に数1の(3)式に示す様にbで表すものとする。また,入力パワーPiは波長によらず一定である,つまり,入力WDM信号は波長に対して平坦であるとする。以上の仮定の元に,(2)式中のg+α,及びαを線形近似し,(2)式を解析的に解いて上準位密度nの近似値を求め,(1)式の上準位密度nに代入する。すると,n波長多重の場合において,最長波長である第n信号と最短波長である第1信号の利得差ΔG=Gn−G1は(4)式で表すことが可能である。(4)式の第2項Cは利得係数g及び吸収係数αより定まる値であり,入力パワーPiに対して一定値である。
【0032】
(4)式が意味するところは,利得チルトΔG(dB)が入力パワーPi(dB)に対して線形な関係にあるということである。
【0033】
例えば,図6はアンプ入力に対する利得チルトΔG=G16−G1の関係を表したグラフであり,図4の特性を持つEDFを用いて作製したEDFAにより評価した実測値である。グラフより読取れるアンプ入力に対する利得チルトの変動量は,アンプ入力変動1dBに対しおよそ利得チルト変動0.2dBであり,また,利得チルトはアンプ入力に対して線形な関係にあることが読取れる。
【0034】
一方,図4からg+αの値を読取ると,第1信号(波長1547.72nm)にて7.55dB/m,第16信号(波長1559.79nm)にて9.64dBとなる。これらの値を数1の(4)式に代入すると,アンプ入力変動1dBに対する利得チルト変動は0.20dBと算出され,実測値に一致することが確認される。
【0035】
以上説明してきた様に,入力パワーPi(dB)と利得チルトΔG(dB)は線形な関係にある。従って,図1に示す本発明の構成を用いて,入力モニタ情報P1,P2,P3,…Pkからそれぞれの光アンプ(3)の利得チルト量を推定することが可能となる。従って,入力モニタ情報P1,P2,P3,…Pkを利得補償器制御回路(15)に集約し,各光アンプ(3)の利得チルト量を推定することにより,可変利得補償器(16)の最適な利得補償量を算出し,設定することが可能となる。
【0036】
本発明においては,利得チルト量のモニタ手段として,入力光パワーのモニタ手段を流用している。入力光パワーのモニタ手段においては高価な分波器,そして複数のPDを必要とせず,安価な光カプラ(2)と1台のPD(6)のみで実現可能である。また,多くの光伝送システムでは,伝送システムの制御,あるいは監視を目的として,可変利得補償機能の有無によらず,既に入力モニタ手段を中継器に設置済みである。従って,これらの手段を流用することにより,光部品を新規に追加することなく,利得チルト量をモニタすることが可能となる。
【0037】
また,本発明においては,可変利得補償器の設置台数の削減を目的として,可変利得補償器を全中継器に装備するのではなく,一部の中継器のみに分散させて装備している。この場合には,各中継器(9)の利得チルトを,利得補償器を備えた中継器(17)から遠隔モニタする必要がある。しかしながら,SV光を用いて,各アンプの入力モニタ情報P1,P2,P3…Pkの転送を行うことにより,利得補償器を備えた中継器(17)において一括して利得チルトをモニタすることが可能となっている。また,多くの光伝送システムでは,伝送システムの監視を目的として,可変利得補償機能の有無によらず,既に入力モニタ情報のSV光による転送機能,転送手段を実装済みである。従って,これらの手段を流用することにより,光部品あるいはSV光復調回路やSV光変調回路などを新規に追加することなく,利得チルト量を遠隔モニタすることが可能となる。
【0038】
従って,本発明により,非常に低コストな構成で利得チルト量をモニタし,可変利得補償器を制御することが可能となる。
【0039】
図7は,本発明の第1の実施例における,利得補償器を備えた中継器(17)中の利得補償器制御回路(15)に関して,より具体的な構成の実施形態を示した例である。
【0040】
利得補償器を備えた中継器(17)では,監視回路(7)から各光アンプ(3)の入力モニタ情報P1,P2,P3,…Pkが利得補償器制御回路(15)に転送される。入力モニタ情報P1,P2,P3…Pkは,各光アンプ(3)の入力パワー(dB値)に比例した値である。利得補償器制御回路(15)では,まずデシベル加算器(12)において,入力モニタ情報P1,P2,P3,…Pkのデシベル和を求める。
【0041】
基準レベル発生器(13)では,基準レベル値Prに,アンプ数kを掛け合わせた値を発生させる。ここでアンプ数kは,図7に示す,補償すべき利得チルトを発生させる中継器(9)と補償器を備えた中継器(17)の中に含まれる光アンプの総数であり,入力モニタ情報P1,P2,P3,…Pkの最大添字数kと同一である。また,基準レベル値Prは,光アンプ(3)が平坦な利得特性を実現するように設計された基準入力パワーを光アンプに入力させた場合に,入力モニタPD(6)が検知する入力モニタ情報であり,端的に表せば,平坦出力を実現した時の入力モニタ情報である。
【0042】
中継器を多段接続した場合の累積利得チルト量は,利得のホールバーニング効果を無視すれば,各利得チルト量のデシベル和にて算出可能である。従って,入力モニタ情報のデシベル和と基準レベル値Pr x nを比較器(14)に入力してその差を求め,数1の(4)式を用いて入力パワー変動量を利得チルト量に変換することにより,累積利得チルト量を算出することが可能となる。従って,可変利得補償器(16)の最適な利得補償量を算出し,設定することが可能となる。
【0043】
本発明における可変利得補償器(16)を構成するデバイスとしては前述した,ファラデー回転子と複屈折素子を用いて可変利得補償デバイス,あるいは,ガラス導波路にて形成したマッハ=ツエンダ干渉計が適用可能である。マッハ=ツエンダ干渉計の材料としてはガラス導波路に限ることなく,ポリマ導波路,半導体導波路等でも流用可能である。また,EDFA自体を可変利得補償器(16)として用いることも可能であるし,他の希土類添加ファイバ増幅器,半導体増幅器,ファイバラマン増幅器等を用いることも可能である。また,音響光学チューナブルフィルタを用いることも可能である。また,ファイバブラッググレーティングや誘電体多層膜フィルタ,エタロンフィルタ等,本来固定型の利得補償器に機械的あるいは熱的な作用を加えて可変利得補償器とした場合でも,本発明の可変利得補償器(16)として用いることが可能である。
【0044】
本発明では入力モニタ情報P1,P2,P3…Pkの転送手段としてSV光を用いたが,光伝送システムのSV光を用いること無しに,新規の光信号や,無線信号等,別の転送手段を用いても,実現可能である。
【0045】
本発明の説明では各中継器(9)に1台の光アンプ(3)が実装されている場合について検討してきたが,各中継器あるいは一部の中継器中に光アンプが多段に実装されている場合でも,本発明は適用可能である。例えば図8に示す様に,アンプを前段アンプ(51)と後段アンプ(53)の2段で構成し,アンプ間の中間段に分散補償デバイス等の機能デバイス(52)を挿入する場合においても,前段アンプ(51)と後段アンプ(53)の双方でモニタPD(6)により入力モニタ情報P1a,P1bの双方を取得することにより,前段アンプ(51)の動的利得チルトのみならず,前段アンプ(51)の出力変動や機能デバイス(52)の損失変動に起因する後段アンプ(53)の動的利得チルトを補償することが可能である。
【0046】
また,同様に利得補償器を備えた中継器(17)においても多段アンプを適用することは可能であり,また,可変利得補償器(16)の位置もアンプの出力段,あるいは多段アンプ内の中間段に設置しても,本発明は適用可能である。
【0047】
図7に示す本発明の構成では,入力モニタ情報P1,P2,P3…Pkのデシベル和と基準値を比較しているが,先に基準値と比較してからデシベル和をとっても同様の効果が得られるし,また,基準値との比較を各中継器にて実行し,その差の情報をSV光で転送しても,同様の効果が得られる。
【0048】
これまでの説明では,図4のg+α値が波長に対して線形と近似できる波長帯域での伝送システムを想定し,利得チルト,及び利得補償量も,波長に対して線形であるものとして議論してきた。しかしながら,本発明は図4のg+α値が波長に対して線形と近似できない波長領域でも適用が可能である。
【0049】
前述したように,数1の(1)式によれば,動的利得チルトはg+α値に比例するものと考えられる。例えば,1530nmから1545nm程度までのいわゆるブルーバンド付近でのEDFAの適用を考えると,図4のg+α値の振舞いから,利得チルトは直線ではなく,正弦波的な形状になるものと予測される。図4の特性から発生する利得チルトを数値計算すると,例えば,図9の様な結果が得られる。この場合における利得チルトも,前述した場合と同様に利得チルトΔGを最長波長と最短波長の利得差G16−G1(dB)にて定義することにより,やはり,利得チルトΔG(dB)は入力パワーPi(dB)に対して線形な関係で表せる。従って,入力モニタ情報から利得チルト量を算出することが可能となる。注意すべき点としては,この波長領域では,図9に示す様に,利得チルトが波長に対して直線とならずに,正弦波に似た形状となる為,用いる可変利得補償器(16)も,同様の形状のデバイスを選択することが望ましいということである。例えばマッハ=ツエンダ干渉計の波長特性の周期を伝送波長帯域2倍程度に設定することによって,正弦波的な損失形状が実現される。
【0050】
上記の例ではいわゆるブルーバンドにて議論したが,他の波長帯域でも同様であり,利得チルトΔG(dB)は入力パワーPi(dB)に対して線形な関係で表され,入力モニタ情報から利得チルトを算出することが可能である。
【0051】
これまでの実施例では,可変利得補償器(16)の最適補償量としては,利得補償器制御回路(15)中で算出された利得チルト量を相殺して,可変利得補償器を備えた中継器(17)の出力で,WDM信号が平坦となるような補償量を決定するようにしてきた。しかしながら,この利得補償器を備えた中継器(17)より下流側の波長依存性や利得チルト,ファイバの非線型現象の影響等を考慮して,あえて過補償な量を設定することが望ましいことも,伝送システムの運用形態,設計次第では起りうる。あらかじめ,そのような計算アルゴリズムを設定しておけば,本発明により,利得チルトを算出し,そのアルゴリズムを用いて最適な補償量を設定することが可能となる。
【0052】
図10は本発明の第2の実施例を示す図である。中継器(9)ではSV光(監視光)とWDM信号光がSV用分波器(1)で分波され,SV光はSV光用PD(5)で電気信号に変換され,中継器監視回路(7)に転送される。SV用分波器(1)を透過したWDM信号の一部の信号パワーは入力側カプラ(2)で分岐され,モニタPD(6)で電気信号に変換される。つまり,モニタPDから出力される情報P1は光アンプ(3)の入力パワー量に比例した信号である。
【0053】
また,光アンプ(3)の出力の一部の信号パワーは出力側カプラ(18)で分岐され,モニタPD(19)で電気信号に変換される。つまり,モニタPDから出力される情報Q1は光アンプ(3)の出力パワー量に比例した信号である。
【0054】
入力モニタ情報P1及び出力モニタ情報Q1は中継器監視回路(7)に転送される。中継器監視回路(7)では前段の中継器から転送されてきた情報,つまり前記SV光用PD(5)からの出力情報に,光アンプ(3)の入力モニタ情報P1及び出力モニタ信号Q1の双方を加えて新規の監視情報信号を形成し,SV光LD(8)から新規のSV光を送出する。SV光はSV用合波器(4)において,光アンプ(3)からの出力と合波され,中継器(9)から出力される。
【0055】
以降,同様にして,各中継器(9)ではモニタPD(6)により光アンプ(3)の入力モニタ情報P2,P3,…を検出し,また,モニタPD(19)により光アンプ(3)の出力モニタ情報Q2,Q3,…を検出し,この入力モニタ情報と出力モニタ情報をSV信号に重畳し,次段の中継器に送出する。
【0056】
利得補償器を備えた中継器(17)においては,まず他の中継器と同様に,SV用分波器(1)によりSV光を分波し,前段の中継器から送出された監視情報を監視回路(7)に転送する。また,他の中継器と同様に光アンプ(3)の入力モニタ情報Pk,及び出力モニタ情報QkをモニタPD(6)(19)より検出し,監視回路(7)に転送する。
【0057】
次に利得補償器制御回路(15)では,監視回路(7)より各中継器(9),及び利得補償器を備えた中継器(17)における各光アンプ(3)の入力モニタ情報P1,P2,P3,…Pk,及び出力モニタ情報Q1,Q2,Q3,…Qkを取得する。そして,これらの入力モニタ情報P1,P2,P3,…Pkより,各光アンプ(3)の利得チルト量を推定する。
【0058】
また,出力モニタ情報Q1,Q2,Q3,…Qkから第2の利得チルト量を推定する。ここで第2の利得チルト量とは,信号間ラマン増幅に起因する利得チルトである。
【0059】
光ファイバの非線型現象のひとつである誘導ラマン散乱の影響により,ファイバ中に過大なパワーの信号が入射すると,短波長側の信号から長波長側の信号へのパワーの移動が発生する。これをラマン増幅効果と称し,WDM信号の場合には信号間でラマン増幅が発生し,短波長側の信号パワーが長波長側の信号パワーに変換される為,右肩上がりのチルトが発生する。
【0060】
信号間ラマン増幅に起因する利得チルト量は数2の(5)式で与えられる。
【0061】
【数2】
Figure 0003903830
(5)式にて,grは信号帯域内におけるラマン利得効率の傾きを表し,例えばSMFではおよそ5x10^−27(m/W/Hz)である。Po(W)はファイバ入射パワーを,Aeffはファイバの有効断面積を,Leff(m)はファイバの有効長を,そしてB(Hz)はWDM信号帯域を表す。(5)式を用いることにより,各種ファイバパラメータとファイバ入射パワー,つまりアンプ出力パワーから信号間ラマン増幅に起因する第2の利得チルト量を算出することが可能となる。
【0062】
従って,入力モニタ情報P1,P2,P3…Pkより,各光アンプ(3)の利得チルト量を推定し,一方,出力モニタ情報Q1,Q2,Q3,…Qkから信号間ラマン増幅に起因する第2の利得チルト量を推定することにより,高精度に実際の利得チルト量を推定することが可能となり,可変利得補償器(16)の最適補償量を設定することが可能となる。
【0063】
本発明においては,第2の利得チルト量のモニタ手段として,出力光パワーのモニタ手段を流用している。出力光パワーのモニタ手段においては高価な分波器,そして複数のPDを必要とせず,安価な光カプラ(18)と1台のPD(19)のみで実現可能である。また,多くの光伝送システムでは,伝送システムの制御,あるいは監視を目的として,可変利得補償機能の有無によらず,既に出力モニタ手段を中継器に設置済みである。従って,これらの手段を流用することにより,光部品を新規に追加することなく,第2の利得チルト量をモニタすることが可能となる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明してきたように,本発明の実施例によれば,高価なスペクトルモニタ手段,あるいは高価な分波器や新規光部品の追加を必要とせずに,EDFAの入力依存性に起因する動的利得チルト量を算出することが可能となり,低コストな構成で,可変利得補償装置を実現可能となる。
【0065】
また,本発明の実施例によれば,高価なスペクトルモニタ手段,あるいは高価な分波器や新規光部品の追加を必要とせずに,信号間ラマン増幅に起因する第2の利得チルト量を算出することが可能となり,低コストな構成で,高精度の可変利得補償装置を実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成図。
【図2】EDFAの出力特性例。
【図3】従来の利得チルトのモニタ手段。
【図4】EDFの物性パラメータg、αの特性例。
【図5】EDFAの動的利得チルトの数値計算例。
【図6】アンプ入力に対する利得チルトの関係の測定例。
【図7】本発明の第1の実施例における利得補償器制御回路の構成例。
【図8】本発明の2段アンプへの適用例。
【図9】ブルーバンドでのEDFAの出力特性例。
【図10】本発明の第2の実施例の構成図。
【符号の説明】
1 :SV用分波器
2 :入力側カプラ
3 :光アンプ
4 :SV用合波器
5 :SV光用PD
6 :モニタPD
7 :中継器監視回路
8 :SV光LD
9 :中継器
10 :光ファイバ
12 :デシベル加算器
13 :基準レベル発生器
14 :比較器
15 :利得補償器制御回路
16 :可変利得補償器
17 :利得補償器を備えた中継器
18 :出力側カプラ
19 :モニタPD
51 :前段アンプ
52 :機能デバイス
53 :後段アンプ
101 :カプラ
102 :スペクトルモニタ手段
103 :制御回路
104 :分波器
105,106 :モニタPD。

Claims (18)

  1. 1台あるいは複数台の光中継器と,可変利得補償器より構成され,前記1台あるいは複数台の光中継器のうちの少なくとも最上流側の光中継器よりも下流側に前記可変利得補償器が設置されているWDM伝送システムにおいて,各光中継器は入力パワーをモニタする手段と,モニタした値を下流側に転送する手段を備え,前記可変利得補償器においては,転送されてきた各中継器のデシベル値で表される入力パワーモニタ値に線形な演算又は一次関数式で表される演算を施すことによって得られる値により前記可変利得補償器の補償量を決定することを特徴とする伝送装置。
  2. 1台あるいは複数台の光中継器と,可変利得補償器より構成され,前記1台あるいは複数台の光中継器のうちの少なくとも最上流側の光中継器よりも下流側に前記可変利得補償器が設置されているWDM伝送システムにおいて,各光中継器は入力パワーをモニタする手段と,モニタした値を下流側に転送する手段を備え,
    前記可変利得補償器においては,
    転送されてきた各中継器の入力パワーモニタ値と、
    中継器が平坦利得特性となる基準入力パワー又はあらかじめ定めた基準入力パワー値とを比較し,
    この比較した値の差の値を各中継器毎に加算した値により前記可変利得補償器の補償量を決定することを特徴とする伝送装置。
  3. 1台あるいは複数台の光中継器と,可変利得補償器より構成され,前記1台あるいは複数台の光中継器のうちの少なくとも最上流側の光中継器よりも下流側に前記可変利得補償器が設置されているWDM伝送システムにおいて,各光中継器は入力パワー及び出力パワーをモニタする手段と,モニタした値を下流側に転送する手段を備え,
    可変利得補償器においては,転送されてきた各中継器のデシベル値で表される入力パワーモニタ値に線形な演算又は一次関数式で表される線形な演算を施すことによって得られる値と、
    各中継器の出力パワーモニタ値(ワット値)に比例演算を施すことによって得られる値との2つの値により前記可変利得補償器の補償量を決定することを特徴とする伝送装置。
  4. 各中継器の入力モニタ値あるいは出力モニタ値の転送手段として,装置監視信号あるいは装置監視光を用いることを特徴とした,請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
  5. 前記中継器中の一部あるいは全部に分散補償デバイスが挿入され,分散補償デバイス前後の入力パワーモニタ値あるいは出力パワーモニタ値の一方あるいは双方をモニタする手段を備え,これらのモニタ値も含めて前記可変利得補償器の補償量を決定することを特徴とした請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
  6. 前記可変利得補償器の波長依存特性が,波長に対して線形な関係であることを特徴とした請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
  7. 前記可変利得補償器の波長依存特性が,波長に対して正弦波特性を所有し,正弦波の周期が伝送帯域の2倍以上であることを特徴とした請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
  8. 前記可変利得補償器の波長依存特性が,EDFの物性パラメータである利得係数g(dB/m)と吸収係数α(dB/m)の和,g+αの値に比例する特性であることを特徴とした請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
  9. 前記可変利得補償器がファラデー回転子と複屈折素子を用いて構成された補償器であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
  10. 前記可変利得補償器がガラス導波路上,あるいはポリマ導波路上,あるいは半導体導波路上に形成されたマッハ=ツエンダ干渉計により構成された補償器であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
  11. 前記可変利得補償器が音響光学フィルタにより構成された補償器であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
  12. 前記可変利得補償器が希土類添加ファイバ増幅器により構成された補償器であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
  13. 前記可変利得補償器が半導体増幅器により構成された補償器であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
  14. 前記可変利得補償器がファイバラマン増幅器により構成された補償器であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
  15. 前記可変利得補償器がチューナブルなファイバブラッググレーティングにより構成された補償器であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
  16. 前記可変利得補償器がチューナブルな誘電体多層膜フィルタにより構成された補償器であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
  17. 前記可変利得補償器がチューナブルなエタロンフィルタにより構成された補償器であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
  18. 前記可変利得補償器がチューナブルなファイバ型マッハ=ツエンダ干渉計により構成された補償器であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の伝送装置。
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