JP3902026B2 - 車形検出装置および同装置を備えた洗車機 - Google Patents

車形検出装置および同装置を備えた洗車機 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、自動車の形状を検出する車形検出装置及びこの車形検出装置を備えた洗車機に関するものであり、外光が入射したことを確実に認識して正確な車形検出を実現するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、洗車機等において自動車の車形を検出する装置として、図11に示すものが知られている。この車形検出装置は、上下に複数の発光素子L1〜Lnを配列した発光装置101と、発光素子L1〜Lnと対をなす複数の受光素子R1〜Rnを上下に配列した受光装置102とを自動車Aを幅方向に挟んで対向させ、それぞれ対となる発光素子と受光素子との光軸が透光するか遮光するかを上部から下部にかけて順次チェックし自動車Aの上面位置を検出するように構成されている。この発光装置101と受光装置102には、それぞれ走査駆動部103,104が接続され、最上部の発光素子L1−受光素子R1の光軸から最下部の発光素子Ln−受光素子Rnの光軸Bnまで順次走査させる。また、受光装置102には、受光検出回路105が接続され、この受光検出回路105において、発光素子を点灯させる前の受光素子での受光レベルと発光素子を点灯させた時の受光レベルとを検出して二つの受光レベルの差分受光レベルを作成し、受光検出回路105に接続される制御部106において、発光素子の発光を受光したか否かを判断するようにしている。そして、この発光装置101と受光装置102を走行させ、単位距離の移動をする毎、もしくは所定時間経過する毎に検出していき、連続した自動車の輪郭を検出するように構成される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような車形検出装置及びこの装置を搭載した洗車機は、屋外で使用されているので、車体を検出している時に、太陽光等が車体に反射して受光素子に入射することがあった。従来の装置では、受光素子に強い外光の入射があると、受光検出回路105で受光レベルを検出することができず、差分受光レベルが取れない。すると、制御部106では発光素子の発光が受光されないと判断して、この部分の車形データに遮光「1」の2値データを与えてしまう。これにより、特にリアガラス付近に乱反射による外光の入射が現れ、図12に示すようないびつな車形データが検出されてしまう。つまり、従来の装置では、受光素子に外乱光が入射したことを検出することができないため、遮光と判断された車形データが実際に車体や突起物によって光軸が遮蔽されたものなのか、外光が入射したものなのか、判断することができなかった。
【0004】
そして、この車形検出装置を洗車機に採用した場合、この車形データに基づいて洗車ブラシや乾燥ノズルが制御されるため、強い外光が入射した位置では、「遮光」との車形データに基づいて洗車ブラシや乾燥ノズルに回避動作が与えられ、その部分に洗い残しが生じるという問題があった。
そこで本発明の課題は、太陽光等の外光が受光素子に入射したことを判別し、外光が入射された際の車形データを適正なものすることにある。また、このような車形データに基づいて制御される洗車機において、洗い残しを減少させることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために本発明は、上下に複数の発光素子を配置して構成する発光装置と、該発光装置の発光素子と対をなす複数の受光素子を上下に配置して構成する受光装置と、前記発光装置を駆動する発光駆動部と、前記受光装置を駆動する受光駆動部と、前記発光装置と受光装置とを自動車を幅方向に挟んで対向させて車体を検出する車体検出装置と、該車体検出装置もしくは自動車を走行させる走行手段とを備え、該走行手段により車体検出装置もしくは自動車を走行させながら前記車体検出装置における各発光素子と受光素子との光軸の透光/遮光により車形データを作成し自動車の形状を検出する車形検出装置であって、前記発光素子を発光させていない時に対向する受光素子で受光される第1の受光レベルと前記発光素子を発光させた時に対向する受光素子で受光される第2の受光レベルとの差分受光レベルに基づいて発光素子と受光素子との光軸に対して透光もしくは遮光を判断する機能と、前記第1の受光レベルが規定レベルを上回るとその受光素子に強い外光が入射したと判断する機能と、強い外光が入射したと判断した受光素子の光軸に対して、受光素子の受光レベルに関係なく透光/遮光を判断する機能とを有する制御装置を備えた車形検出装置を提供するものである。
【0006】
この制御装置では、受光素子に規定レベル以上の強い外光が入射したと判断すると、その受光素子の光軸に対して透光の2値データを与えるようにしている。また、その受光素子の光軸に対して、その他正常に判断された光軸により作成された車形データに基づいて透光/遮光を判断するようにしている。
【0007】
また、このような車形検出装置を洗車機本体と洗浄する自動車車体とを相対移動させて自動車車体の洗浄を行う洗車機に備えたもの、この車形検出装置で検出される自動車車体の形状に沿って洗浄ブラシ、乾燥ノズルを制御するようにしたものである。
【0008】
【作用】
本発明の車形検出装置によれば、発光装置と受光装置を自動車を挟んで対向させて、車体によって遮光される位置によって自動車の上面位置を認識する。受光装置に接続される受光検出回路では、発光素子を発光させていない時の受光レベルと発光素子を発光させた時の受光レベルとを受信し、その2点の受光レベルにより差分受光レベルを検出する。制御装置では、この差分受光レベルに基づいて発光素子と受光素子の光軸が透光しているか遮光しているかを判別し、透光であれば「0」、遮光であれば「1」と2値化された車形データを光軸に与える。このような車形データを発光装置と受光装置もしくは自動車を走行させながら検出し、連続した自動車の形状を認識する。
【0009】
受光検出回路において、検出される発光素子を発光させていない時の受光レベルが、コンパレータに設定される判別レベルよりも高ければ、制御装置では受光素子に強い外光が入射したと判断する。制御装置では、このような外光の入射が確認された受光素子(光軸)に対して透光と判断して「0」の2値データを与えるようにしている。これは、基本的に車体や突起物等の遮蔽物がある位置には外光の入射がなく、遮蔽物が無い部分に外光の影響が生じやすいためである。
【0010】
また、別の方法としては、外光の入射が確認された受光素子(光軸)に対して、正常に検出された車形データに基づいて透光/遮光を判断する方法がある。まず、外光が入射したデータが、正常に検出された車形データの透光と遮光の境界より離れた透光側にある場合、自動車の突起物ではないと認識し、透光と判断して「0」の2値データを与える。一方、外光が入射したデータが、正常に検出された車形データの透光と遮光の境界にある場合、車体や突起物がある可能性が高い部分については遮光と判断して「1」、車体や突起物である可能性が低い部分については透光と判断して「0」の2値データを与える。
【0011】
洗車機に採用した場合、作成された洗車データに基づいて洗車ブラシや乾燥ノズルが制御される。外光が入射したデータは、透光と判断されるので、洗い残しや乾燥不足が軽減される。
【0012】
【実施例】
以下、図面を基に、本発明の実施例について説明する。
図1は本発明を公知の門型洗車機に使用した例を示す説明図である。1は門型洗車機で、レール2,2上を往復走行し、該レール2,2間に停車させた自動車Aを自動的に洗浄・乾燥する。洗車機1には、自動車の上面に沿って昇降される上面ブラシ3や上面ノズル4等が備えられ、これらの処理装置を自動車のAの形状に沿って作用させる。5は車体検出装置で、洗車機1の前方に備えられ、自動車Aを幅方向に挟んでそれぞれ上下に複数の発光素子と受光素子とを対向させてなり、発光・受光素子間で授受される光信号が自動車Aの車体によって遮られたことを検出して車体検出する。6は洗車機1の車輪7の回転を検出する公知のロータリーエンコーダーであり、洗車機1が単位距離走行するごとにパルス信号を出力し、このパルス信号をカウントすることにより洗車機1の移動距離を検出することができる。
【0013】
図2は上記洗車機に使用された本発明実施例の構成説明図である。車体検出装置5は、発光素子L1〜Lnを上下に複数配列させた発光装置5aと、発光素子L1〜Lnとそれぞれに対応して受光素子R1〜Rnを複数配列させた受光装置5bとからなり、対応する発光素子L1〜Lnと受光素子R1〜Rnとの間で光信号を授受し、光軸Bを構成する。8は発光装置5aの走査駆動部で、車体検出時に上方(下方)の発光素子より下方(上方)へ走査するように順次点灯させる。9は受光装置5bの走査駆動部で、発光素子の走査に対応する受光素子を順次受光状態とする。
【0014】
10はロータリーエンコーダ6からのパルス信号により洗車機1(車体検出装置5)の走行に伴う移動距離を算出する移動距離検出回路で、前記パルス信号をカウントして洗車機1の走行開始位置からの移動距離を検知する。11は受光検出回路で、受光素子での受光レベルを検出するものであり、受信した受光アナログ波形を増幅する増幅器12と、発光素子を発光させない状態での受光レベルをホールドするS&H回路13と、発光素子を発光させた状態での受光レベルのみを増幅する差動アンプ14と、該差動アンプ14で増幅した受光レベルの分解能を調整するゲイン調整部15と、前記S&H回路13でサンプリングした受光レベルが検出可能レベルにあるか否かを判断するコンパレータ16とを備えている。
【0015】
17はマイクロコンピュータからなる制御部で、走査駆動部8,9、移動距離検出回路10、受光検出回路11、各受光素子毎に透光/遮光を判断する判別レベル値や検出した車形データを保存するメモリ18及び画像処理部24が接続されている。この制御部17では、走査駆動部8,9を一定周期で駆動させ車体検出装置5にスキャン動作を与え、受光検出回路11から送信される各受光素子の受光レベルを、内蔵したA/D変換部19でデジタル変換して得られる受光レベル値をメモリ18の判別レベル値と比較して2値データを作成し、作成した2値データと前記移動距離検出部10で与えられる洗車機1(車体検出装置5)の移動距離に基いて自動車車体の車形データを作成している。また、制御部17では、前記コンパレータ16からの信号に基づいて受光素子に外光が入光したことを検出し、車形データの補正を図る制御も行う。画像処理部24では、制御部17で作成した車形データを基に自動車の輪郭を検出するものである。
【0016】
図3は発光装置5aおよび受光装置5bを更に詳しく示した説明図である。発光素子および受光素子は、発光装置5aおよび受光装置5bの縦方向に所定深さで形成された溝部の奥面に配置され、それぞれ個々の発光面・受光面に対応して孔状の発光窓20および受光窓21が設けられている。更にこれら発光窓・受光窓にはその表面に親水性を備える可視光カットフィルター22が設けられ、溝部内面には発光素子から発せられる赤外線周波数帯域をカバーし、かつ吸水性を備えた赤外線吸収材23が配設されている。また溝の深さは、発光装置5aおよび受光装置5bが門型洗車機1に組み込まれた状態において、日光や照明等の外乱光が発光・受光素子に照射されにくい深さに形成されている。したがって、洗車時の発光素子および受光素子に対する水滴付着が防げると共に、洗車機前方より入射する外乱光が、受光素子に直接あるいは溝部内で反射して到達するのを防ぐことができる。また、万が一霧状の細かな水滴が発光・受光窓に付着した場合でも、その表面は親水性を備えているので濡れた状態となり、素子の発光・受光を妨げることがない。
【0017】
続いて、車体検出装置5の車体検出方法について説明する。車体検出は、発光素子と受光素子との光軸が透光するか遮光するかによって検出される。受光素子Rにおいて対向する発光素子Lの発光を受光したか否か、つまり光軸Bが形成されるか否かを検出するに当たり、受光検出回路11において発光素子Lを発光させる前の受光素子Rの受光レベルraと、発光素子Lを発光させた時の受光素子Rの受光レベルrbとの差分受光レベルrcを検出し、制御部17において受光検出回路11で検出した差分受光レベルrcにより、光軸Bの透光/遮光を判断している。
【0018】
車体検出の前に、検出される差分受光レベルrcの判別しきい値rhを設定する初期設定動作が行われる。判別しきい値rhは、各発光素子や受光素子の性能や精度に応じて透光/遮光を判別する基準値となるので、汚れの付着等による受光レベル低下も許容できるように検出前に必ず実行され、各受光素子毎に設定される。図4はこの初期設定動作を示すフローチャート、図5はその動作説明図である。
【0019】
初期設定動作は、車形検出装置5の発光装置5aと受光装置5bの間に遮蔽物(自動車)が入り込んでない状態で実行され、まず、受光走査駆動部9を駆動し(1)、発光素子L1を発光させる前の受光素子R1の受光レベルra1の取り込みが行われる。受光検出回路11において取り込まれた受光レベルra1は、増幅器12で増幅された後、S&H回路13において一旦ホールドされる。次に、発光装置5aの走査駆動部8を駆動させた後(2)、受光装置5bの走査駆動部9を駆動し(3)、発光素子L1を発光させた時の受光素子R1の受光レベルrb1の取り込みが行われる。受光検出回路11に取り込まれた受光レベルrb1は、増幅器12で増幅された後、S&H回路13にホールドされた受光レベルra1との差分が差動アンプ14で増幅されて差分受光レベルrc1が取り出される。この差分受光レベルrc1は、ゲイン調整部15で所望の分解能に調整された後、制御部17に送信される。
【0020】
制御部17では、ここで検出される差動受光レベルrc1を受光素子R1の最大受光レベルr1maxとして取り込み(4)、この最大受光レベルr1maxに対して達成率何%というように判別しきい値rh1を設定して(5)、受光素子R1の判別しきい値としてメモリ18に記憶する(6)。以後、この処理(1)〜(6)までの動作を繰り返して(7)、受光素子R2以降の受光素子それぞれに判別しきい値をrh1〜rhnを設定する。図5に示す一例では、この初期設定動作で検出された受光素子R1の最大受光レベルr1maxが10であった場合、達成率50%とすると、受光素子R1の判別しきい値rh1は5と設定されることになる。従って、後述する車形検出動作によって、受光素子R1における差分受光レベルrc1が5以上であれば光軸B1は透光と判断し、5未満であれば遮光と判断されることになる。また、達成率を50%とすることである程度対応できるが、装置を使用する環境(湯気の発生等)や検出の精度によってその都度設定するのが望ましい。
【0021】
続いて、車形検出動作について説明する。図6はこの車形検出動作を示すフローチャート、図7はその動作説明図である。車形検出がスタートすると、前述した初期設定動作と同様に、まず、受光走査駆動部9を駆動させる(8)。すると、受光検出回路11には、発光素子L1を発光させない状態での受光素子R1の受光レベルra1が取り込まれる。この受光レベルra1は、増幅器12で増幅された後、コンパレータ16に設定された検出しきい値Rhと比較され、受光レベルra1が検出しきい値Rhよりも高ければ、太陽光やヘッドランプ等の強い外光が自動車の車体に反射して受光素子に入光したと判断し、制御部17に送信され、検出しきい値Rhよりも低ければS&H回路13において一旦ホールドされる。
【0022】
制御部17では、受光検出回路11からこの受光レベル異常が送信されてくる否かを確認し(9)、異常がなければ、発光走査駆動部8を駆動させた後(10)、受光走査駆動部9を駆動させる(11)。すると、受光検出回路11には、発光素子L1を発光させた状態での受光素子R1の受光レベルrb1が取り込まれる。この受光レベルrb1は、増幅器12で増幅された後、S&H回路13にホールドされた受光レベルra1との差分が差動アンプ14で増幅されて差分受光レベルrc1が取り出される。この差分受光レベルrc1は、ゲイン調整部15で所望の分解能に調整された後、制御部17に送信される。
【0023】
制御部17では、検出された差分受光レベルrc1をA/D変換部19で数値化し(12)、前述した初期設定動作によってメモリ18に記憶された判別しきい値rh1と比較する(13)。ここで、差分受光レベルrc1が判別しきい値rh1よりも高ければ透光と判断して光軸B1に対して「0」の2値化データを与え(14)、低ければ遮光と判断して「1」の2値データを光軸B1に与えて(15)メモリ18にサンプリングする(16)。このような、処理(8)〜(16)までの動作を発光素子Ln−受光素子Rnの光軸Bnまで連続的に行い(17)、1走査分の車形データが2値データで作成される。例えば、図7に示す一例において、受光素子R1では、判別しきい値rh1よりも高い差分受光レベルrc1が検出されているので、光軸B1は透光したと判断して「0」の2値データが与えられる。一方、受光素子Rnでは、差分受光レベルrcnが検出されていないので、光軸Bnは遮光したと判断して「0」の2値データが与えられる。
【0024】
処理(9)において、受光レベルra異常が検出されると、太陽光やヘッドランプ等の強い外光が自動車の車体に反射して受光素子Rに入射したと判断する。外光が入射されると、光軸上に車体や突起物がなく透光したと判断して「0」の2値データを光軸Bに与えて(18)メモリ18にサンプリングしている(16)。例えば、図7における光軸B6のデータがこれに該当する。光軸B6では、外光が入射したため、検出しきい値Rhを上回っている。この状態では、発光素子の発光を受光したとしても周囲の照度レベルと飽和して差分受光レベルが検出されない。しかし、外光が入射していることから遮蔽物が存在する可能性は低いので、透光と判断しても問題はない。光軸B7についても同様で受光素子で検出できる限界レベルを逸脱した外光が入射した場合、透光と判断している。尚、検出しきい値Rhは、受光素子の検出限界レベルRmaxのおよそ50%程度に設定されるもので、昼間・夜間・季節などの条件に合わせて設定されるのが望ましい。
【0025】
以下、このように構成する車形検出装置を採用した洗車機の動作について説明する。
自動車Aを車形検出装置5で検出されない所定の停車位置に停止させ、洗車機の前面に備えられる操作パネル(図示しない)で洗車メニューや突起物の指定を行った後、洗車スタートを入力すると洗車動作が開始する。洗車がスタートすると、制御部17では図8のフローチャートに沿って制御する。まず、前述した図4の初期設定動作を行い(20)、受光素子R1〜Rnの最大受光レベルを検出して、それぞれの受光判別しきい値rh1〜rhnをメモリ18に記憶する。この初期設定動作では同時に発光素子L1−受光素子R1から発光素子Ln−受光素子Rnまで、それぞれが構成する光軸B1〜Bnが正常に形成されるかのチェックを行う。もし、光軸Bが形成されない箇所があった場合、発光素子と受光素子のどちらか一方/もしくは両方に故障や汚れがあると判断して点検や清掃を促すようにしている。
【0026】
この初期設定動作が終了すると、洗車機本体1を走行させ(21)、移動距離検出部10で洗車機本体1が所定距離走行したことを検出すると(22)、図4の車形検出動作を行い車形データが作成される(23)。すなわち、発光素子Lを発光させていない状態での受光素子Rの受光レベルraと発光素子Lを発光させた状態での受光素子Rの受光レベルrbとから差分受光レベルrcを算出して、この差分受光レベルrcをメモリ18に記憶した判別しきい値rhと比較することで、透光「0」、遮光「1」とする2値データが作成され、発光素子L1−受光素子R1から発光素子Ln−受光素子Rnまでの光軸B1〜Bnに対してサンプリングして1走査分の車形データを作成するのである。この時、受光レベルraが検出しきい値Rhを逸脱することで、外光の入射を検出した光軸に対しては、全て透光の「0」の2値データが与えられる。これは、一般的に、受光素子に入射する外光は、自動車の車体に反射した乱反射光である場合がほとんどであり、自動車の車体や突起物があると、受光素子に外光が入射してくる可能性はきわめて低いことから外光の入射が認識された光軸については全て透光と判断できるのである。
【0027】
こうして、洗車機1が所定距離走行する毎に車形データが作成される。そして、この車形データの作成は洗車機が往路を走行する間継続して実行され(24)、この検出動作により、横軸を洗車機の移動ピッチ単位、縦軸を光軸の配列ピッチ単位で区画されるマトリックス画面に、透光を「0」、遮光を「1」という2値化された車形データを当てはめた2値画像(図9)が形成される。そして、作成された2値画像を公知の方法により画像処理して(25)、透光と遮光の境界を検出することで連続した自動車の上面輪郭が得られるのである。
【0028】
自動車の形状が検出されると、検出された自動車の輪郭に基づいて洗車動作が行われる(26)。洗車動作は、洗車機1の第1復行において、シャンプー噴射を伴う車体のブラッシングが行われ、第2往行において、ワックス噴射に伴うコーティングが行われ、第2復行において、高速風の噴射に伴うブローが行われる。このうち、上面ブラシ及び上面ノズルは、検出された自動車の輪郭に沿って上下制御されるものである。こうして、洗車動作が終了する(27)と、自動車Aの退出を促して洗車を終了する。尚、上記実施例では、第1往工程で車形検出を行い、その後の洗車機の走行に伴い洗車動作を行っているが、第1往工程中に車形検出とブラッシングを同時に行うようにしてもよい。
【0029】
さて、本発明は上記構成に限定されるものではなく、特に外光の入射が検出された車形データの判断については様々な実施態様が考えられる。上記実施例では、外光の入射が検出された光軸に対して、全て透光の「0」の2値データを与えるようにしているが、別の実施例としては、外光の入射が確認された受光素子(光軸)に対し、透光/遮光の判断を一旦保留し、その他正常に検出された車形データにより2値画像データを作成しておき、その後保留した光軸の透光/遮光の判断を作成した2値画像データに基づいて行う方法がある。
【0030】
すなわち、図10において、外光が入射した光軸(網掛け部)が、正常に検出された車形データの透光と遮光の境界より透光側にあるような場合(A部の状態)については、自動車の突起物ではないと認識し、透光と判断して「0」の2値データを与える。一方、車形データの透光と遮光の境界にあるような場合(B部の状態)については、車体や突起物がある可能性を考慮し、遮光と判断して「1」の2値データを与える。また、車形データの遮光に囲まれた部分にあるような場合(C部の状態)については、遮光と判断して「1」の2値データを与えるようにするのである。
【0031】
この他にも、外光が入射した光軸が自動車のどの部分のデータであるかによって判断したり、自動車の車種によって判断したりする方法がある。例えば、外光が入射した光軸が自動車のリアガラスであれば、一般的な自動車のリアガラスにおける洗車データの場所には遮蔽物(突起物)がないと判断して、外光が入射した光軸に対して全て透光と判断して「0」の2値データを与えるようにする。また、セダン型車両やワゴン車等の車種を特定し、外光が入射した光軸がワゴン車のリアガラスであれば、リアミラーである可能性を考慮し、外光が入射した光軸に対して全て遮光と判断して「1」の2値データを与えるようにするのである。
【0032】
尚、上記実施例においては、車形検出装置を門型洗車機に採用した構成を例示しているが、車形検出装置を単体で使用してもよく、また、単体で使用する場合、門型洗車機に採用する場合を問わず、車形検出装置を固定し、発光装置と受光装置の間に自動車を走行させ、その自動車の車形を検出するようにしても良い。
【0033】
【発明の効果】
以上のように本発明は構成され、発光素子を発光させていない時に対向する受光素子で受光される受光レベルが外光レベルに達したか否かを検出するコンパレータを設けたので、車体に乱反射した外光が受光素子に入射したことを検出することができ、外光の入射を検出した光軸に対して任意に透光/遮光を判断することができるようになった。また、洗車機にこの車形検出装置を装備することにより、外光の入射による影響を最小限に抑えることができ、従来の装置と比べて、洗い残しが発生しにくいという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明一実施例の車形検出装置を搭載した門型洗車機の構成説明図である。
【図2】本発明一実施例の車形検出装置を示す構成説明図である。
【図3】同装置における発光装置および受光装置の構成を示す構成説明図である。
【図4】同装置における初期設定動作を示すフローチャート図である。
【図5】図4の初期設定動作を説明する動作説明図である。
【図6】同装置における車形検出動作を示すフローチャート図である。
【図7】図6の車形検出動作を説明する動作説明図である。
【図8】同装置を搭載した門型洗車機の動作を示すフローチャート図である。
【図9】同装置で検出される車形データの一例を示す説明図である。
【図10】本発明の別の実施例における外光検出した車形データの補正方法を示す説明図である。
【図11】従来の車形検出装置を示す構成説明図である。
【図12】従来の車形検出装置で検出される車形データの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 洗車機本体
5 車体検出装置
5a 発光装置
5b 受光装置
6 ロータリーエンコーダ
8 発光駆動部
9 受光駆動部
10 移動距離検出回路
11 受光検出回路
16 コンパレータ
17 制御部
L 発光素子
R 受光素子
B 光軸
A 自動車

Claims (5)

  1. 上下に複数の発光素子を配置して構成する発光装置と、該発光装置の発光素子と対をなす複数の受光素子を上下に配置して構成する受光装置と、前記発光装置を駆動する発光駆動部と、前記受光装置を駆動する受光駆動部と、前記発光装置と受光装置とを自動車を幅方向に挟んで対向させて車体を検出する車体検出装置と、該車体検出装置もしくは自動車を走行させる走行手段とを備え、該走行手段により車体検出装置もしくは自動車を走行させながら前記車体検出装置における各発光素子と受光素子との光軸の透光/遮光により車形データを作成し自動車の形状を検出する車形検出装置であって、
    前記発光素子を発光させていない時に対向する受光素子で受光される第1の受光レベルと前記発光素子を発光させた時に対向する受光素子で受光される第2の受光レベルとの差分受光レベルに基づいて発光素子と受光素子との光軸に対して透光もしくは遮光を判断する機能と、前記第1の受光レベルが規定レベルを上回るとその受光素子に強い外光が入射したと判断する機能と、強い外光が入射したと判断した受光素子の光軸に対して、受光素子の受光レベルに関係なく透光/遮光を判断する機能とを有する制御装置を備えたことを特徴とする車形検出装置。
  2. 前記制御装置では受光素子に強い外光が入射したと判断した受光素子の光軸に対して、受光素子の受光レベルに関係なく透光の2値データを与えるようにしたことを特徴とする上記請求項1記載の車形検出装置。
  3. 前記制御装置では受光素子に強い外光が入射したと判断した受光素子の光軸に対して、正常に判断された光軸により作成された車形データに基づいて透光/遮光を判断するようにしたことを特徴とする上記請求項1記載の車形検出装置。
  4. 洗車機本体と洗浄する自動車車体とを相対移動させて自動車車体の洗浄を行う洗車機に、請求項1乃至3に記載の車形検出装置を備えたことを特徴とする洗車機における車形検出装置。
  5. 門型状に形成した洗車機本体内に、洗浄ブラシ,乾燥ノズル等の洗車処理装置を備え、洗車機本体と洗浄する自動車車体とを相対移動させて自動車車体の洗浄を行う洗車機において、請求項1乃至3に記載の車形検出装置を備え、該車形検出装置で検出される自動車車体の形状に沿って洗浄ブラシ、乾燥ノズルを制御することを特徴とする洗車機。
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