以下に本発明の実施の形態を説明するが、本明細書に記載の発明と、発明の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本明細書に記載されている発明をサポートする実施の形態が本明細書に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、発明に対応するものとして、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が発明に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その発明以外の発明には対応しないものであることを意味するものでもない。
さらに、この記載は、本明細書に記載されている発明の全てを意味するものではない。換言すれば、この記載は、本明細書に記載されている発明であって、この出願では請求されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により出現、追加される発明の存在を否定するものではない。
即ち、本発明の送信装置は、ミリ波によりデータを受信装置に送信する複数の送信手段(例えば、図1のミリ波送信部13−1,13−2)と、受信装置と対向する位置であって、かつ、複数の送信手段の間に複数に配され、受信装置との間の遮蔽物の有無を検出する複数の検出手段(例えば、図1の赤外線受信部12−1乃至12−6)と、複数の検出手段により検出された遮蔽物の有無の情報に基づいて、複数の送信手段のいずれかでミリ波によりデータを受信装置に送信させる切替手段(例えば、図1の送信制御部14)とを備えることを特徴とする。
本発明の送信方法は、ミリ波によりデータを受信装置に送信する複数の送信ステップ(例えば、図3のフローチャートのステップS33,S34の処理)と、受信装置と対向する位置であって、かつ、送信ステップの処理でミリ波によりデータが受信装置に送信される複数の経路の間において、受信装置との間の遮蔽物の有無を検出する複数の検出ステップ(例えば、図2のフローチャートのステップS2の処理)と、複数の検出ステップの処理で検出された遮蔽物の有無の情報に基づいて、送信ステップの処理でミリ波によりデータが受信装置に送信される複数の経路のいずれかに切替える切替ステップ(例えば、図5のフローチャートのステップS63,S66の処理)とを含むことを特徴とする。
本発明の受信装置は、送信装置よりミリ波により送信されてくるデータを受信する複数の受信手段(例えば、図1のミリ波受信部23−1,23−2)と、送信装置と対向する位置であって、かつ、複数の受信手段の間に複数に配され、送信装置との間の遮蔽物の有無を検出する複数の検出手段(例えば、図1の赤外線受信部21−1乃至21−6)と、複数の検出手段により検出された遮蔽物の有無の情報に基づいて、複数の受信手段のいずれかでミリ波により送信装置より送信されてくるデータを受信させる切替手段(例えば、図1の受信制御部14)とを備えることを特徴とする。
本発明の受信方法は、送信装置よりミリ波により送信されてくるデータを受信する複数の受信ステップ(例えば、図4のフローチャートのステップS43,S44の処理)と、送信装置と対向する位置であって、かつ、受信ステップの処理でミリ波により送信装置より送信されてくるデータが受信される複数の経路の間において、送信装置との間の遮蔽物の有無を検出する複数の検出ステップ(例えば、図2のフローチャートのステップS11の処理)と、複数の検出ステップの処理で検出された遮蔽物の有無の情報に基づいて、受信ステップの処理でミリ波により送信装置より送信されてくるデータが受信される複数の経路のいずれかに切替える切替ステップ(例えば、図6のフローチャートのステップS83,S86の処理)とを含むことを特徴とする受信方法。
尚、第1のプログラム、第2のプログラム、並びに、情報処理システムについては、それぞれ、送信方法、受信方法、並びに、送信装置および受信装置と同様であるので、その対応関係の説明は省略するものとする。
図1は、本発明を適用したデータ送受信システムの一実施の形態の構成を示す図である。
図1の送信装置1は、例えば、図示せぬパーソナルコンピュータなどより供給されたストリームデータなどの大容量のデータをミリ波帯域の無線通信により高速で受信装置2に送信する。受信装置2は、送信装置1より送信されてくるストリームデータなどの大容量データを受信すると、例えば、図示せぬディスプレイなどに供給し、表示させる。
図1の送信装置1と受信装置2は、例えば、室内などに所定の距離をもって配置されるものであり、さらに、それぞれの通信方向に対向するように配置されている。このような構成により、送信装置1と受信装置2の間で、大容量のデータの送受信をするための通信に必要な配線などが不要な構成となっている。また、図1においては、送信装置1と受信装置2の間の空間には、人間をはじめとしたミリ波を用いた通信において、遮蔽物として扱われるものが通過することが可能な構成となっている。尚、図1においては、送信装置1および受信装置2は、近接したような構成となっているが、これらは比較的離れた状態で配設されていることが多いものである。
送信装置1の赤外線送信部11−1乃至11−6は、それぞれ受信装置2の赤外線受信部21−1乃至21−6に対して対向する位置に配置されている。また、赤外線送信部11−1乃至11−6は、例えば、LED(Light Emission Diode)などから構成され、赤外線受信部21−1乃至21−6に対して赤外線信号を送信する。赤外線送信部11−1乃至11−6のそれぞれから送信する赤外線信号の指向角は、送信する赤外線信号がそれぞれ赤外線受信部21−1乃至21−6でのみ受信可能な状態に設定されている。従って、例えば、赤外線送信部11−1から送信される赤外線信号は、赤外線受信部21−1でのみしか受信できない構成となっており、赤外線送信部11−2乃至11−6と赤外線受信部21−2乃至21−6についてもそれぞれ同様の構成となっている。尚、以降において、赤外線送信部11−1乃至11−6をそれぞれ区別する必要がない場合、単に赤外線送信部11と称するものとし、その他の構成についても同様に称するものとする。
赤外線受信部12−1乃至12−6は、それぞれ受信装置2の赤外線送信部22−1乃至22−6に対向する位置に配置されている。また、赤外線受信部12−1乃至12−6は、例えば、いわゆる量子型センサなどのフォトダイオードまたはフォトトランジスタなどからなり、赤外線送信部22−1乃至22−6より送信されてくる赤外線信号を受信したとき、受信したことを示す信号を送信制御部14に供給する。すなわち、赤外線受信部12−1乃至12−6において、赤外線信号が受信されると言うことは、受信装置2の赤外線送信部22−1乃至22−6と赤外線受信部12−1乃至12−6とのそれぞれの空間に、赤外線信号を遮蔽する遮蔽物がないことを示す。従って、赤外線受信部12−1乃至12−6は、赤外線信号を受信したことを示す信号を、遮蔽物なしを示す信号として送信制御部14に供給する。また、赤外線信号を受信できないとき、赤外線受信部12−1乃至12−6は、特に信号を送信制御部14に対して供給しないことにより、受信装置2の赤外線送信部22−1乃至22−6と赤外線受信部12−1乃至12−6とのそれぞれの間に、赤外線信号を遮蔽する遮蔽物ありの状態を通知する。
ミリ波送信部13−1,13−2は、それぞれ受信装置2のミリ波受信部23−1,23−2に対向する位置に配置されており、それぞれスイッチ16が端子16a,16bに接続されているとき、送信情報生成部15より供給される送信情報(データ)をミリ波で送信する。
送信制御部14は、赤外線受信部12−1乃至12−6より供給される、受信装置2の赤外線送信部22−1乃至22−6との間の遮蔽物の有無の信号に基づいて、スイッチ16を端子16a,16bのいずれかに切替えて接続する。
送信情報生成部15は、例えば、図示せぬ、パーソナルコンピュータなどから供給されるストリームデータなどの大容量データを送信可能な状態に変換して、送信情報(データ)を生成し、スイッチ16が接続されている端子16a,16bを介して、送信情報をミリ波送信部13−1,13−2のいずれかから送信させる。
受信装置2の赤外線受信部21−1乃至21−6は、送信装置1の赤外線受信部21−1乃至21−6と同様のものであり、送信装置11−1乃至11−6より供給される赤外線信号を受信した場合、遮蔽物なしの情報を受信制御部24と、赤外線送信部22−1乃至22−6のそれぞれに供給する。
赤外線送信部22−1乃至22−6は、基本的には、赤外線送信部11−1乃至11−6と同様であるが、さらに、それぞれ赤外線受信部21−1乃至21−6より遮蔽物なしの信号を受信しているタイミングにのみ、赤外線信号を発生して、送信装置1の赤外線受信部12−1乃至12−6に送信する。
ミリ波受信部23−1,23−2は、それぞれ送信装置1のミリ波送信部13−1,13−2に対向する位置に配置されており、ミリ波送信部13−1,13−2より送信されてくるミリ波の無線通信として送信されてくるデータを受信し、それぞれスイッチ26が端子26a,26bに接続されているとき、受信情報処理部25に供給する。
受信制御部24は、赤外線受信部21−1乃至21−6より供給される、送信装置1の赤外線送信部11−1乃至11−6との間の遮蔽物の有無の信号に基づいて、スイッチ26を端子26a,26bのいずれかに切替えて接続する。
受信情報処理部25は、スイッチ26が接続されている端子26a,26bを介して、ミリ波送信部13−1,13−2より供給される受信された受信情報を、例えば、図示せぬ後段のディスプレイなどに表示できるような信号に変換処理してディスプレイなどに表示させる。
ここで、送信装置1の赤外線送信部11、および赤外線受信部12、並びに、受信装置2の赤外線受信部21、および赤外線送信部22の構成についてさらに詳細を説明する。
赤外線送信部11−1が送信する赤外線信号が、赤外線受信部21−1で受信されると、赤外線送信部22−1が、赤外線信号を赤外線受信部12−1に送信する構成となっている。赤外線送信部11−1と赤外線受信部12−1は、相互にほぼ同位置に配置されており、同様にして、赤外線受信部21−1と赤外線送信部22−1も、赤外線送信部11−1と赤外線受信部12−1に対向するほぼ同位置に配置されている。
従って、赤外線送信部11−1から送信される赤外線信号が遮蔽物により遮断されるとき、同様にして、赤外線送信部22−1より送信される赤外線信号も遮断されるものと考えることができる(実際には、赤外線送信部11−1から送信される赤外線信号が遮蔽物により遮断されるとき、赤外線送信部22−1は、赤外線信号を送信しない)。結果として、送信装置1の赤外線送信部11−1、および赤外線受信部12−1、並びに、受信装置2の赤外線受信部21−1、および赤外線送信部22−1のような構成により、赤外線送信部11−1、および赤外線受信部12−1の配置された位置と赤外線受信部21−1、および赤外線送信部22−1が設置されている位置とで結ばれる直線状の空間の遮蔽物の有無を検出するセンサとして機能し、送信装置1と受信装置2の相互で遮蔽物の有無を認識することができる。
また、送信装置1の赤外線送信部11−2乃至11−6、および赤外線受信部12−2乃至12−6、並びに、受信装置2の赤外線受信部21−2乃至21−6、および赤外線送信部22−2乃至22−6のいずれにおいても同様に、遮蔽物の有無を認識することができる。
結果として、図1で示される送受信システムにおいては、送信装置1と受信装置2との空間であって、ミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1で結ばれる直線状の空間よりも、図中で上部に2箇所(送信装置1の赤外線送信部11−1、および赤外線受信部12−1、並びに、受信装置2の赤外線受信部21−1、および赤外線送信部22−1の1箇所と、送信装置1の赤外線送信部11−2、および赤外線受信部12−2、並びに、受信装置2の赤外線受信部21−2、および赤外線送信部22−2の1箇所)、ミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1で結ばれる直線状の空間とミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2で結ばれる直線状の空間の間に2箇所(送信装置1の赤外線送信部11−3、および赤外線受信部12−3、並びに、受信装置2の赤外線受信部21−3、および赤外線送信部22−3の1箇所と、送信装置1の赤外線送信部11−4、および赤外線受信部12−4、並びに、受信装置2の赤外線受信部21−4、および赤外線送信部22−4の1箇所)、そして、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2で結ばれる直線状の空間よりも図中の下部に2箇所(送信装置1の赤外線送信部11−5、および赤外線受信部12−5、並びに、受信装置2の赤外線受信部21−5、および赤外線送信部22−5の1箇所と、送信装置1の赤外線送信部11−6、および赤外線受信部12−6、並びに、受信装置2の赤外線受信部21−6、および赤外線送信部22−6の1箇所)の合計6箇所で遮蔽物の有無を認識することができる。つまり、赤外線受信部12が、送信装置1における遮蔽物の検出センサとして機能し、同時に、赤外線受信部21が、受信装置2における遮蔽物の検出センサとして機能する。
さらに、遮蔽物の通過位置と進行方向を認識することが可能となる。すなわち、送信装置1においては、例えば、赤外線受信部12−1において遮蔽物ありと通知された後、赤外線受信部12−2において遮蔽物ありと通知された場合、図中赤外線受信部12−1近傍の上部から下部に向かって遮蔽物が移動していることが認識できる。逆に、送信装置1においては、例えば、赤外線受信部12−2において遮蔽物ありと通知された後、赤外線受信部12−1において遮蔽物ありと通知された場合、図中赤外線受信部12−1下部から上部に向かって遮蔽物が移動していることが認識できる。
同様にして、その他の赤外線受信部12により遮蔽物ありと通知されてくる順序に基づいて、遮蔽物の位置と進行方向を認識することができ、さらに、受信装置の赤外線受信部21−1乃至21−6においても、同様にして遮蔽物の進行方向を認識することができる。
次に、図2のフローチャートを参照して、送信装置1の赤外線送信部11−1、および、赤外線送信部12−1、並びに、受信装置2の赤外線受信部21−1、および、赤外線送信部22−1による赤外線通信処理について説明する。
ステップS1において、赤外線送信部11−1は、赤外線信号を赤外線受信部21−1に送信する。
ステップS11において、赤外線受信部21−1は、赤外線信号が受信されたか否かを判定する。例えば、ステップS1において、赤外線送信部11−1が送信した赤外線信号を送信したことにより、赤外線信号が受信されたと判定された場合、ステップS12において、赤外線受信部21−1は、赤外線信号を受信したことを示す信号、すなわち、遮蔽物なしを示す信号を受信制御部24、および、赤外線送信部22−1に供給する。
ステップS13において、赤外線送信部22−1は、赤外線受信部21−1からの遮蔽物なしを示す信号に基づいて、赤外線信号を送信装置1の赤外線受信部12−1に対して送信する。
ステップS2において、赤外線受信部12−1は、赤外線信号が、受信装置2の赤外線送信部22−1より送信されてきているか否かを判定し、例えば、ステップS13の処理により送信された赤外線信号が受信された場合、ステップS3において、赤外線受信部12−1は、赤外線信号を受信していることを示す信号、すなわち、遮蔽物なしの信号を送信制御部14に通知する。
また、ステップS11において、例えば、赤外線送信部11−1と赤外線受信部21−1の空間に遮蔽物が存在し、赤外線信号が受信されなかった場合、ステップS14において、赤外線受信部21−1は、赤外線信号を受信したことを示す信号を赤外線送信部22−1および受信制御部24に供給しないことで、赤外線送信部22−1および受信制御部24にそれぞれ遮蔽物ありを通知する。
この場合、赤外線送信部22−1は、赤外線信号を送信しないので、ステップS2においては、赤外線信号が受信されなかったと判定され、ステップS4において、赤外線受信部12−1は、赤外線信号を受信したことを示す信号を送信制御部14に供給しないことで、送信制御部14に遮蔽物ありを通知する。
同様の処理が、赤外線送信部11−2、赤外線送信部12−2、赤外線受信部21−2、および、赤外線送信部22−2、赤外線送信部11−3、赤外線送信部12−3、赤外線受信部21−3、および、赤外線送信部22−3、赤外線送信部11−4、赤外線送信部12−4、赤外線受信部21−4、および、赤外線送信部22−4、赤外線送信部11−5、赤外線送信部12−5、赤外線受信部21−5、および、赤外線送信部22−5、並びに赤外線送信部11−6、赤外線送信部12−6、赤外線受信部21−6、および、赤外線送信部22−6においても実行されることになる。結果として、送信装置1においては、送信制御部14が、赤外線受信部12−1乃至12−6からの遮蔽物あり、または、なしの通知を受ける。また、受信装置2においては、受信制御部24が、赤外線受信部21−1乃至21−6からの遮蔽物あり、または、なしの通知を受ける。尚、それぞれの赤外線通信処理は、図2のフローチャートを参照して説明した処理と同様であるので、その説明は省略する。
次に、図3のフローチャートを参照して、図1の送信装置1によるミリ波通信処理について説明する。
ステップS31において、送信情報生成部15は、送信情報を生成する。ステップS32において、送信情報生成部15は、スイッチ16が端子16aに接続されているか否かを判定する。ステップS32において、例えば、スイッチ16が端子16aに接続されていると判定された場合、ステップS33において、送信情報生成部15は、スイッチ16の端子16aを介して、ミリ波送信部13−1に生成した送信情報を供給し、ミリ波により受信装置2のミリ波受信部23−1に対して送信させ、その処理は、ステップS31に戻る。
ステップS32において、スイッチ16が、端子16aに接続されていないと判定された場合、すなわち、端子16bに接続されていると判定された場合、ステップS34において、送信情報生成部15は、スイッチ16の端子16bを介して、ミリ波送信部13−2に生成した送信情報を供給し、ミリ波により受信装置2のミリ波受信部23−2に対して送信させ、その処理は、ステップS31に戻る。
以上の処理により、スイッチ16の接続状態に応じて、ミリ波送信部13−1,13−2のいずれかから送信情報としてのデータがミリ波で送信される。
次に、図4のフローチャートを参照して、図1の受信装置2によるミリ波通信処理について説明する。
ステップS41において、受信情報処理部25は、スイッチ26が端子26aに接続されているか否かを判定する。ステップS41において、例えば、スイッチ26が端子26aに接続されていると判定された場合、ステップS42において、受信情報処理部25は、スイッチ26の端子26aを介して、ミリ波受信部23−1により受信される、ミリ波送信部13−1より送信されてくる受信情報を取得する。ステップS44において、受信情報処理部25は、取得した受信情報を、例えば、図示せぬディスプレイに表示できるように処理し、ディスプレイに表示させ、その処理は、ステップS41に戻る。
ステップS41において、端子26aに接続されていないと判定された場合、ステップS44において、受信情報処理部25は、スイッチ26の端子26bを介して、ミリ波受信部23−2により受信されるミリ波送信部13−2より送信されてくる受信情報を取得する。
以上の処理により、スイッチ26の接続状態に応じて、ミリ波受信部23−1,23−2のいずれかによりミリ波により送信されてきたデータが受信情報として取得される。
次に、図5のフローチャートを参照して、送信装置1の送信制御部14によるスイッチ切替処理について説明する。
ステップS61において、送信制御部14は、スイッチ16が端子16aに接続されているか否かを判定する。例えば、スイッチ16が端子16aに接続されていと判定された場合、ステップS62において、送信制御部14は、赤外線受信部12−1乃至12−6からの遮蔽物あり、または、なしの情報に基づいて、赤外線受信部12−1で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−2で遮蔽物ありと判定されたか否かを判定する。
ステップS62において、例えば、図6で示されるように、遮蔽物が図中の上部から下部方向に進行してきた場合、遮蔽物33Aの状態になると、まず赤外線受信部12−1は、赤外線送信部22−1より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となるため、赤外線受信部12−1において遮蔽物ありを送信制御部14に通知する。さらに、遮蔽物が図中の下部方向に進行した場合、図6の遮蔽物33Bで示す状態となり、赤外線受信部12−2において、赤外線送信部22−2より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となり、遮蔽物ありを送信制御部14に通知する。結果として、このような場合、赤外線受信部12−1で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−2で遮蔽物ありと判定されることになるので、その処理は、ステップS63に進む。
ステップS63において、送信制御部14は、スイッチ16を動作させ端子16aから端子16bに接続状態を切替え、その処理は、ステップS61に戻る。
すなわち、赤外線受信部12−1で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−2で遮蔽物ありと判定されるということは、スイッチ16が端子16aに接続されているので、ミリ波による情報の送信が行われているミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が図中の下部方向に進行しながら接近していることを示すことになるので、送信制御部14は、スイッチ16を端子16aから端子16bに切替えることにより、ミリ波による通信をミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2との通信に切替える。結果として、ミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が進行して、ミリ波の通信が遮蔽される前に、通信経路が切替えられることになるので、遮蔽物によりミリ波の通信が切断されることなく、ミリ波の通信を継続し続けることが可能となる。
ステップS62において、赤外線受信部12−1で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−2で遮蔽物ありと判定されていないと判定された場合、ステップS64において、送信制御部14は、赤外線受信部12−1乃至12−6からの遮蔽物あり、または、なしの情報に基づいて、赤外線受信部12−4で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−3で遮蔽物ありと判定されたか否かを判定する。
ステップS64において、例えば、図7で示されるように、遮蔽物が図中の下部から上部方向に進行してきた場合、遮蔽物33Dの状態になると、まず赤外線受信部12−4は、赤外線送信部22−4より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となるため、赤外線受信部12−4において遮蔽物ありを送信制御部14に通知する。さらに、遮蔽物が図中の上部方向に進行した場合、図7の遮蔽物33Cで示す状態となり、赤外線受信部12−3において、赤外線送信部22−3より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となり、遮蔽物ありを送信制御部14に通知する。結果として、このような場合、赤外線受信部12−4で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−3で遮蔽物ありと判定されることになるので、その処理は、ステップS63に進む。
すなわち、赤外線受信部12−4で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−3で遮蔽物ありと判定されるということは、スイッチ16が端子16aに接続されているので、ミリ波による情報の送信が行われているミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が図中の上部方向に進行しながら接近していることを示すことになるので、送信制御部14は、スイッチ16を端子16aから端子16bに切替えることにより、ミリ波による通信をミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2との通信に切替える。結果として、ミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が進行して、ミリ波の通信が遮蔽される前に、通信経路が切替えられることになるので、遮蔽物によりミリ波の通信が切断されることなく、ミリ波の通信を継続し続けることが可能となる。
ステップS64において、赤外線受信部12−4で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−3で遮蔽物ありと判定されなかった場合、その処理は、ステップS61に戻る。
ステップS61において、スイッチ16が端子16aに接続されていない、すなわち、スイッチ16が端子16bに接続されている場合、ステップS65において、送信制御部14は、赤外線受信部12−1乃至12−6からの遮蔽物あり、または、なしの情報に基づいて、赤外線受信部12−3で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−4で遮蔽物ありと判定されたか否かを判定する。
ステップS65において、例えば、図7で示されるように、遮蔽物が図中の上部から下部方向に進行してきた場合、遮蔽物33Cの状態になると、まず赤外線受信部12−3は、赤外線送信部22−3より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となるため、赤外線受信部12−3において遮蔽物ありを送信制御部14に通知する。さらに、遮蔽物が図中の下部方向に進行した場合、図7の遮蔽物33Dで示す状態となり、赤外線受信部12−4において、赤外線送信部22−4より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となり、遮蔽物ありを送信制御部14に通知する。結果として、このような場合、赤外線受信部12−3で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−4で遮蔽物ありと判定されることになるので、その処理は、ステップS66に進む。
ステップS66において、送信制御部14は、スイッチ16を動作させ端子16bから端子16aに接続状態を切替え、その処理は、ステップS61に戻る。
すなわち、赤外線受信部12−3で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−4で遮蔽物ありと判定されるということは、スイッチ16が端子16bに接続されているので、ミリ波による情報の送信が行われているミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が図中の下部方向に進行しながら接近していることを示すことになるので、送信制御部14は、スイッチ16を端子16bから端子16aに切替えることにより、ミリ波による通信をミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1との通信に切替える。結果として、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が進行して、ミリ波の通信が遮蔽される前に、通信経路が切替えられることになるので、遮蔽物によりミリ波の通信が切断されることなく、ミリ波の通信を継続し続けることが可能となる。
ステップS65において、赤外線受信部12−3で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−4で遮蔽物ありと判定されていないと判定された場合、ステップS67において、送信制御部14は、赤外線受信部12−1乃至12−6からの遮蔽物あり、または、なしの情報に基づいて、赤外線受信部12−6で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−5で遮蔽物ありと判定されたか否かを判定する。
ステップS65において、例えば、図8で示されるように、遮蔽物が図中の下部から上部方向に進行してきた場合、遮蔽物33Fの状態になると、まず赤外線受信部12−6は、赤外線送信部22−6より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となるため、赤外線受信部12−6において遮蔽物ありを送信制御部14に通知する。さらに、遮蔽物が図中の上部方向に進行した場合、図8の遮蔽物33Eで示す状態となり、赤外線受信部12−5において、赤外線送信部22−5より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となり、遮蔽物ありを送信制御部14に通知する。結果として、このような場合、赤外線受信部12−6で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−5で遮蔽物ありと判定されることになるので、その処理は、ステップS66に進む。
すなわち、赤外線受信部12−6で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−5で遮蔽物ありと判定されるということは、スイッチ16が端子16bに接続されているので、ミリ波による情報の送信が行われているミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が図中の上部方向に進行しながら接近していることを示すことになるので、送信制御部14は、スイッチ16を端子16bから端子16aに切替えることにより、ミリ波による通信をミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1との通信に切替える。結果として、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が進行して、ミリ波の通信が遮蔽される前に、通信経路が切替えられることになるので、遮蔽物によりミリ波の通信が切断されることなく、ミリ波の通信を継続し続けることが可能となる。
ステップS67において、赤外線受信部12−6で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部12−5で遮蔽物ありと判定されなかった場合、その処理は、ステップS61に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
以上の処理により、送信制御部14は、赤外線受信部12−1乃至12−6からの遮蔽物あり、または、なしの情報に基づいて、今現在通信に使用されているミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1との通信経路上に遮蔽物が進行してくるか、または、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2との通信経路上に遮蔽物が進行してくるかを予測して、通信経路上に遮蔽物が進入して通信を切断する前に、ミリ波の通信経路を切替えることが可能となり、例えば、ストリームデータなどの高速で、かつ、連続的なミリ波による情報(データ)の送信を安定化させることが可能となる。
次に、図9のフローチャートを参照して、受信装置2の受信制御部24によるスイッチ切替処理について説明する。
ステップS81において、受信制御部24は、スイッチ26が端子26aに接続されているか否かを判定する。例えば、スイッチ26が端子26aに接続されていと判定された場合、ステップS82において、受信制御部24は、赤外線受信部21−1乃至21−6からの遮蔽物あり、または、なしの情報に基づいて、赤外線受信部21−1で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−2で遮蔽物ありと判定されたか否かを判定する。
ステップS82において、例えば、図6で示されるように、遮蔽物が図中の上部から下部方向に進行してきた場合、遮蔽物33Aの状態になると、まず赤外線受信部21−1は、赤外線送信部11−1より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となるため、赤外線受信部21−1において遮蔽物ありを受信制御部24に通知する。さらに、遮蔽物が図中の下部方向に進行した場合、図6の遮蔽物33Bで示す状態となり、赤外線受信部21−2において、赤外線送信部11−2より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となり、遮蔽物ありを受信制御部24に通知する。結果として、このような場合、赤外線受信部21−1で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−2で遮蔽物ありと判定されることになるので、その処理は、ステップS83に進む。
ステップS83において、受信制御部24は、スイッチ26を動作させ端子26aから端子26bに接続状態を切替え、その処理は、ステップS81に戻る。
すなわち、赤外線受信部21−1で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−2で遮蔽物ありと判定されるということは、スイッチ26が端子26aに接続されているので、ミリ波による情報の送信が行われているミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が図中の下部方向に進行しながら接近していることを示すことになるので、受信制御部24は、スイッチ26を端子26aから端子26bに切替えることにより、ミリ波による通信をミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2との通信に切替える。結果として、ミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が進行して、ミリ波の通信が遮蔽される前に、通信経路が切替えられることになるので、遮蔽物によりミリ波の通信が切断されることなく、ミリ波の通信を継続し続けることが可能となる。
ステップS82において、赤外線受信部21−1で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−2で遮蔽物ありと判定されていないと判定された場合、ステップS84において、受信制御部24は、赤外線受信部21−1乃至21−6からの遮蔽物あり、または、なしの情報に基づいて、赤外線受信部21−4で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−3で遮蔽物ありと判定されたか否かを判定する。
ステップS84において、例えば、図7で示されるように、遮蔽物が図中の下部から上部方向に進行してきた場合、遮蔽物33Dの状態になると、まず赤外線受信部21−4は、赤外線送信部11−4より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となるため、赤外線受信部21−4において遮蔽物ありを受信制御部24に通知する。さらに、遮蔽物が図中の上部方向に進行した場合、図7の遮蔽物33Cで示す状態となり、赤外線受信部21−3において、赤外線送信部11−3より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となり、遮蔽物ありを受信制御部24に通知する。結果として、このような場合、赤外線受信部21−4で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−3で遮蔽物ありと判定されることになるので、その処理は、ステップS83に進む。
すなわち、赤外線受信部21−4で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−3で遮蔽物ありと判定されるということは、スイッチ26が端子26aに接続されているので、ミリ波による情報の送信が行われているミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が図中の上部方向に進行しながら接近していることを示すことになるので、受信制御部24は、スイッチ26を端子26aから端子26bに切替えることにより、ミリ波による通信をミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2との通信に切替える。結果として、ミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が進行して、ミリ波の通信が遮蔽される前に、通信経路が切替えられることになるので、遮蔽物によりミリ波の通信が切断されることなく、ミリ波の通信を継続し続けることが可能となる。
ステップS84において、赤外線受信部21−4で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−3で遮蔽物ありと判定されなかった場合、その処理は、ステップS81に戻る。
ステップS81において、スイッチ26が端子26aに接続されていない、すなわち、スイッチ26が端子26bに接続されている場合、ステップS85において、受信制御部24は、赤外線受信部21−1乃至21−6からの遮蔽物あり、または、なしの情報に基づいて、赤外線受信部21−3で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−4で遮蔽物ありと判定されたか否かを判定する。
ステップS85において、例えば、図7で示されるように、遮蔽物が図中の上部から下部方向に進行してきた場合、遮蔽物33Cの状態になると、まず赤外線受信部21−3は、赤外線送信部11−3より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となるため、赤外線受信部21−3において遮蔽物ありを受信制御部24に通知する。さらに、遮蔽物が図中の下部方向に進行した場合、図7の遮蔽物33Dで示す状態となり、赤外線受信部21−4において、赤外線送信部11−4より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となり、遮蔽物ありを受信制御部24に通知する。結果として、このような場合、赤外線受信部21−3で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−4で遮蔽物ありと判定されることになるので、その処理は、ステップS86に進む。
ステップS86において、受信制御部24は、スイッチ26を動作させ端子26bから端子26aに接続状態を切替え、その処理は、ステップS81に戻る。
すなわち、赤外線受信部21−3で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−4で遮蔽物ありと判定されるということは、スイッチ26が端子26bに接続されているので、ミリ波による情報の送信が行われているミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が図中の下部方向に進行しながら接近していることを示すことになるので、受信制御部24は、スイッチ26を端子26bから端子26aに切替えることにより、ミリ波による通信をミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1との通信に切替える。結果として、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が進行して、ミリ波の通信が遮蔽される前に、通信経路が切替えられることになるので、遮蔽物によりミリ波の通信が切断されることなく、ミリ波の通信を継続し続けることが可能となる。
ステップS85において、赤外線受信部21−3で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−4で遮蔽物ありと判定されていないと判定された場合、ステップS87において、受信制御部24は、赤外線受信部21−1乃至21−6からの遮蔽物あり、または、なしの情報に基づいて、赤外線受信部21−6で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−5で遮蔽物ありと判定されたか否かを判定する。
ステップS87において、例えば、図8で示されるように、遮蔽物が図中の下部から上部方向に進行してきた場合、遮蔽物33Fの状態になると、まず赤外線受信部21−6は、赤外線送信部11−6より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となるため、赤外線受信部21−6において遮蔽物ありを受信制御部24に通知する。さらに、遮蔽物が図中の上部方向に進行した場合、図8の遮蔽物33Eで示す状態となり、赤外線受信部21−5において、赤外線送信部11−5より送信されてくる赤外線信号を受信することができない状態となり、遮蔽物ありを受信制御部24に通知する。結果として、このような場合、赤外線受信部21−6で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−5で遮蔽物ありと判定されることになるので、その処理は、ステップS86に進む。
すなわち、赤外線受信部21−6で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−5で遮蔽物ありと判定されるということは、スイッチ26が端子26bに接続されているので、ミリ波による情報の送信が行われているミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が図中の上部方向に進行しながら接近していることを示すことになるので、受信制御部24は、スイッチ26を端子26bから端子26aに切替えることにより、ミリ波による通信をミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1との通信に切替える。結果として、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2とを結ぶ直線状の空間に対して遮蔽物が進行して、ミリ波の通信が遮蔽される前に、通信経路が切替えられることになるので、遮蔽物によりミリ波の通信が切断されることなく、ミリ波の通信を継続し続けることが可能となる。
ステップS87において、赤外線受信部21−6で遮蔽物ありと判定された後に、赤外線受信部21−5で遮蔽物ありと判定されなかった場合、その処理は、ステップS81に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
以上の処理により、受信制御部24は、赤外線受信部21−1乃至21−6からの遮蔽物あり、または、なしの情報に基づいて、今現在通信に使用されているミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1との通信経路上に遮蔽物が進行してくるか、または、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2との通信経路上に遮蔽物が進行してくるかを予測して、通信経路上に遮蔽物が進行して通信を切断する前に、ミリ波の通信経路を切替えることが可能となり、例えば、ストリームデータなどの高速で、かつ、連続的なミリ波による情報の受信を安定化させることが可能となる。
また、送信装置1の送信制御部14と受信装置2の受信制御部24は、上述したように、送信装置1と受信装置2との空間に侵入する遮蔽物に対して、ミリ波送信部13とミリ波受信部23とが対応して同様にスイッチの切替処理が実行されるため、送信装置1のミリ波送信部13−1または13−2のいずれからミリ波による情報の送信が行われても、受信装置2のミリ波受信部23−1または23−2は、それぞれ対応して切替えられて、情報が受信されるので、ミリ波による情報の送受信を安定化させることが可能となる。
以上においては、送信装置1と受信装置2の間のミリ波の通信経路として、ミリ波送信部13−1とミリ波受信部23−1とからなる経路と、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2とからなる経路の2の通信経路を遮蔽物の接近に応じて切替えて、ミリ波による情報の送受信を安定化させる例について説明してきたが、ミリ波による通信経路の数は、2に限らず、それ以上であっても良いことは言うまでもない。
図10は、ミリ波による通信経路を3にした場合の送信装置1と受信装置2からなる送受信システムの構成を示している。尚、図1の送信装置1と受信装置2との構成において、対応する部分については、同一の符号を付してあり、その説明は、適宜省略するものとする。
図10において、図1の送受信システムと異なる部分は、送信装置1のミリ波送信部13が3個になったことに伴い、赤外線送信部11が、赤外線送信部11−1乃至11−8からなる8個となり、同様にして、赤外線受信部12が、赤外線受信部12−1乃至12−8からなる8個となっていることである。また、これに対応して、スイッチ16に代えて3個の端子43a乃至43cからなるスイッチ43が設けられ、このスイッチ43を制御するために送信制御部14に代えて送信制御部41が設けられ、さらに、送信情報生成部15に代えて送信情報生成部42が設けられている。ただし、送信情報生成部42は、送信情報生成部15と同様のものである。
同様に、受信装置2においては、送信装置1のミリ波受信部23が3個になったことに伴い、赤外線送信部21が、赤外線送信部21−1乃至21−8からなる8個となり、同様にして、赤外線受信部12が、赤外線受信部22−1乃至22−8からなる8個となっていることである。また、これに対応して、スイッチ26に代えて3個の端子53a乃至53cからなるスイッチ53が設けられ、このスイッチ53を制御するために送信制御部24に代えて受信制御部51が設けられ、さらに、受信情報処理部25に代えて受信情報処理部52が設けられている。ただし、受信情報処理部52は、受信情報処理部25と同様のものである。
次に、図11のフローチャートを参照して、図10の送信装置1によるミリ波通信処理について説明する。
ステップS101において、送信情報生成部42は、送信情報を生成する。ステップS102において、送信情報生成部42は、スイッチ43が端子43a乃至43cのいずれに接続されているかを認識する。ステップS103において、送信情報生成部42は、ステップS102の処理で認識したスイッチ43が接続されている端子と繋がっているミリ波送信部13−1乃至13−3のいずれかに生成した送信情報を供給し、受信装置2の対応するミリ波受信部23−1乃至23−3に対してミリ波により送信させ、その処理は、ステップS101に戻る。
以上の処理により、スイッチ43の接続状態に応じて、ミリ波送信部13−1乃至13−3のいずれかから送信情報がミリ波で送信される。
次に、図12のフローチャートを参照して、図10の受信装置2によるミリ波通信処理について説明する。
ステップS111において、受信情報処理部52は、スイッチ53が端子53a乃至53cのいずれに接続されているかを認識する。ステップS111において、受信情報処理部52は、認識されたスイッチ53が接続されている端子53a乃至53cのいずれかを介して繋がっているミリ波受信部23−1乃至23−3により、対応するミリ波送信部13−1乃至13−3より送信されてくる受信情報を取得する。ステップS113において、受信情報処理部52は、取得した受信情報を、例えば、図示せぬディスプレイに表示できるように処理し、ディスプレイに表示させ、その処理は、ステップS111に戻る。
以上の処理により、スイッチ53の接続状態に応じて、ミリ波受信部23−1乃至23−3のいずれかによりミリ波により送信されてきた情報が受信情報として取得される。
次に、図13のフローチャートを参照して、図10の送信制御部41によるスイッチ切替処理について説明する。
ステップS121において、送信制御部41は、中心となるミリ波送信部13に対応する端子にスイッチ43を接続させる。すなわち、図10の場合、中心となる端子は、端子43bとなるので、スイッチ43を端子43bに接続する。すなわち、送信装置1と受信装置2の間の空間において、遮蔽物が進行した場合に最も遮蔽されにくい位置のミリ波送信部13が、デフォルトとして接続される。尚、この例においては、中央のミリ波送信部13が、最も遮蔽しにくい位置として選択されているが、中央に限らず、遮蔽物が進行しにくい位置であれば、いずれであっても良い。
ステップS122において、送信制御部41は、スイッチ43が接続された端子が、端子43a乃至43cのいずれであるかを認識する。従って、最初の処理においては、端子43bに接続されていることが認識されることになる。
ステップS123において、送信制御部41は、接続されたミリ波送信部13の近傍の赤外線受信部12において、遮蔽物ありと判定されたか否かを判定する。すなわち、例えば、スイッチ43が端子43bに接続されている場合、送信制御部41は、端子43bと繋がっているミリ波送信部13−2の近傍の赤外線受信部12として、赤外線受信部12−4または12−5のいずれかにおいて、遮蔽物ありと判定されたか否かを判定する。
例えば、図14で示されるように、遮蔽物が遮蔽物61Bに存在していた場合、赤外線受信部12−4において、遮蔽物ありとの判定がなされることになるので、その処理は、ステップS124に進む。
ステップS124において、送信制御部41は、遮蔽物の進行方向を認識する。すなわち、遮蔽物が、例えば、図14の図中上部から下部に進行して、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2との直線状の空間に接近している場合、図14中の遮蔽物61Bに遮蔽物が存在することにより赤外線受信部12−4が遮蔽物ありと判定する直前には、遮蔽物は、図14中の遮蔽物61Aに存在しているはずであり、赤外線受信部12−3において遮蔽物ありとの判定がなれていることになるので、送信制御部41は、赤外線受信部12−3,12−4が遮蔽物ありと判定するタイミングを比較することにより、遮蔽物の進行方向を認識する(赤外線受信部12−3が遮蔽物ありと判定した後、赤外線受信部12−4が遮蔽物ありと判定することになるので、遮蔽物が図中の上部から下部に進行して、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2との直線状の空間に接近していることが認識できる)。
同様にして、遮蔽物が、例えば、図14の図中下部から上部に進行して、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2との直線状の空間に接近している場合、図14中の遮蔽物61Cに遮蔽物が存在することにより赤外線受信部12−5が遮蔽物ありと判定する直前には、遮蔽物は、図14中の遮蔽物61Dに存在しているはずであり、赤外線受信部12−3において遮蔽物ありとの判定がなれていることになるので、送信制御部41は、赤外線受信部12−5,12−6が遮蔽物ありと判定するするタイミングを比較することにより、遮蔽物の進行方向を認識する(赤外線受信部12−6が遮蔽物ありと判定した後、赤外線受信部12−5が遮蔽物ありと判定することになるので、遮蔽物が図中の下部から上部に進行して、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2との直線状の空間に接近していることが認識できる)。
ステップS125において、送信制御部41は、今現在ミリ波による通信を行っているミリ波送信部13の位置からみて、認識された遮蔽物の進行方向と反対方向に隣接するミリ波送信部13が存在するか否かを判定する。例えば、ミリ波送信部13−2が、通信中であった場合、遮蔽物の進行方向が図14中の上部方向であった場合、その進行方向と反対方向には、ミリ波送信部13−3が隣接して存在するので、ミリ波送信部13が存在すると判定され、その処理は、ステップS126に進む。
ステップS126において、送信制御部41は、今現在通信しているミリ波送信部13からみて、遮蔽物の進行方向と反対方向に隣接するミリ波送信部13に繋がれた端子にスイッチ43を接続するように切替える。すなわち、スイッチ43が端子43bに接続されていた場合、通信中のミリ波送信部13は、ミリ波送信部13−2であって、遮蔽物が図中下部から上部に進行して通信中のミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2とを結ぶ直線状の空間に接近している場合、送信制御部41は、遮蔽物の進行方向と反対方向に隣接するミリ波送信部13−3と繋がる端子43cにスイッチ43を接続するように制御する。
この処理により、遮蔽物61が今現在通信中のミリ波送信部13の通信経路上に進行し、ミリ波による通信が切断される前に、ミリ波による通信に使用するミリ波送信部13を、遮蔽物の進行方向とは反対方向に隣接するミリ波送信部13に切替えるようにすることで、ミリ波による送信を切断させずに、継続させることが可能となり、結果として、送信を安定化させることが可能となる。
ステップS125において、例えば、今現在通信中のミリ波送信部13が、ミリ波送信部13−3であって、遮蔽物の進行方向が図中の上部方向であった場合、すなわち、遮蔽物61が、図中の遮蔽物61Fに存在した後、上部に進行して遮蔽物61Eに移動して、赤外線受信部12−8で遮蔽物ありと判定した後、赤外線受信部12−7で遮蔽物ありと判定されて、遮蔽物の進行方向が下部から上部の方向であると判定された場合、ミリ波による通信中のミリ波送信部13−3からみて遮蔽物の進行方向と反対方向には、ミリ波送信部13が存在しないことになるので、進行方向と反対方向に隣接するミリ波送信部は存在しないと判定され、その処理は、ステップS127に進む。
ステップS127において、送信制御部41は、スイッチ43を制御して、今現在通信しているミリ波送信部13からみて遮蔽物の進行方向に隣接するミリ波送信部13と繋がっている端子43に接続する。すなわち、上述したように、スイッチ43が端子43cに接続され、今現在ミリ波送信部13−3においてミリ波による通信が実行されており、遮蔽物が図中の下部から上部に向かって進行している場合、送信制御部41は、遮蔽物の進行方向に隣接するミリ波送信部13−2に繋がっている端子43bにスイッチ43を切替える。
すなわち、遮蔽物が、ミリ波送信部13−3とミリ波受信部23−3とを結ぶ直線状の空間に、図14の下部から接近しているような場合、遮蔽物に対しては、一旦進行方向に通信経路が引き下がるような処理を行うことにより、遮蔽物によるミリ波の通信の切断を回避し、ミリ波による送信を安定化させることが可能となる。
次に、図15のフローチャートを参照して、図10の受信制御部41によるスイッチ切替処理について説明する。
ステップS141において、受信制御部51は、中心となるミリ波送信部13に対応する端子にスイッチ43を接続させる。すなわち、図10の場合、中心となる端子は、端子43bとなるので、スイッチ43を端子43bに接続する。すなわち、送信装置1と受信装置2の間の空間において、遮蔽物が進行した場合に最も遮蔽されにくい位置のミリ波受信部23が、デフォルトとして接続される。
ステップS142において、受信制御部51は、スイッチ53が接続された端子が、端子53a乃至53cのいずれであるかを認識する。従って、最初の処理においては、端子53bに接続されていることが認識されることになる。
ステップS143において、受信制御部51は、接続されたミリ波受信部23の近傍の赤外線受信部21において、遮蔽物ありと判定されたか否かを判定する。すなわち、例えば、スイッチ53が端子53bに接続されている場合、受信制御部51は、端子53bと繋がっているミリ波受信部23−2の近傍の赤外線受信部21として、赤外線受信部21−4乃至21−5のいずれかにおいて、遮蔽物ありと判定されたか否かを判定する。
例えば、図14で示されるように、遮蔽物が遮蔽物61Bに存在していた場合、赤外線受信部21−4において、遮蔽物ありとの判定がなされることになるので、その処理は、ステップS144に進む。
ステップS144において、受信制御部51は、遮蔽物の進行方向を認識する。すなわち、遮蔽物が、例えば、図14の図中上部から下部に進行して、ミリ波受信部23−2とミリ波送信部13−2との直線状の空間に接近している場合、図14中の遮蔽物61Bに遮蔽物が存在することにより赤外線受信部21−4が遮蔽物ありと判定する直前には、遮蔽物は、図14中の遮蔽物61Aに存在しているはずであり、赤外線受信部21−3において遮蔽物ありとの判定がなれていることになるので、受信制御部51は、赤外線受信部21−3,21−4が遮蔽物ありと判定するタイミングを比較することにより、遮蔽物の進行方向を認識する(赤外線受信部21−3が遮蔽物ありと判定した後、赤外線受信部21−4が遮蔽物ありと判定することになるので、遮蔽物が図中の上部から下部に進行して、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2との直線状の空間に接近していることが認識できる)。
同様にして、遮蔽物が、例えば、図14の図中下部から上部に進行して、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2との直線状の空間に接近している場合、図14中の遮蔽物61Cに遮蔽物が存在することにより赤外線受信部21−5が遮蔽物ありと判定する直前には、遮蔽物は、図14中の遮蔽物61Dに存在しているはずであり、赤外線受信部21−3において遮蔽物ありとの判定がなれていることになるので、受信制御部51は、赤外線受信部21−5,21−6が遮蔽物ありと判定するするタイミングを比較することにより、遮蔽物の進行方向を認識する(赤外線受信部21−6が遮蔽物ありと判定した後、赤外線受信部21−5が遮蔽物ありと判定することになるので、遮蔽物が図中の下部から上部に進行して、ミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2との直線状の空間に接近していることが認識できる)。
ステップS145において、受信制御部51は、今現在ミリ波による通信を行っているミリ波受信部23の位置からみて、認識された遮蔽物の進行方向と反対方向に隣接するミリ波受信部23が存在するか否かを判定する。例えば、ミリ波受信部23−2が、通信中であった場合、遮蔽物の進行方向が図10中の上部方向であった場合、その進行方向と反対方向には、ミリ波受信部23−3が隣接して存在するので、ミリ波受信部23が存在すると判定され、その処理は、ステップS146に進む。
ステップS146において、受信制御部51は、今現在通信しているミリ波受信部23からみて、遮蔽物の進行方向と反対方向に隣接するミリ波受信部23に繋がれた端子にスイッチ53を接続するように切替える。すなわち、スイッチ53が端子53bに接続されていた場合、通信中のミリ波受信部23は、ミリ波受信部23−2であって、遮蔽物が図中下部から上部に進行して通信中のミリ波送信部13−2とミリ波受信部23−2とを結ぶ直線状の空間に接近している場合、受信制御部51は、遮蔽物の進行方向と反対方向に隣接するミリ波送信部23−3と繋がる端子53cにスイッチ53を接続するように制御する。
この処理により、遮蔽物61が今現在通信中のミリ波受信部23の通信経路上に進行し、ミリ波による通信が切断される前に、ミリ波による通信に使用するミリ波受信部23を、遮蔽物の進行方向とは反対方向に隣接するミリ波受信部23に切替えるようにすることで、ミリ波による受信を切断させること無く継続させることが可能となり、結果として、受信を安定化させることが可能となる。
ステップS145において、例えば、今現在通信中のミリ波受信部23が、ミリ波受信部23−3であって、遮蔽物の進行方向が図中の上部方向であった場合、すなわち、遮蔽物61が、図中の遮蔽物61Fに存在した後、上部に進行して遮蔽物61Eに移動して、赤外線受信部21−8で遮蔽物ありと判定された後、赤外線受信部21−7で遮蔽物ありと判定されて、遮蔽物の進行方向が下部から上部の方向であると判定された場合、ミリ波による通信中のミリ波受信部23−3からみて遮蔽物の進行方向と反対方向には、ミリ波受信部23が存在しないことになるので、進行方向と反対方向に隣接するミリ波送信部23は存在しないと判定され、その処理は、ステップS147に進む。
ステップS147において、受信制御部51は、スイッチ53を制御して、今現在通信しているミリ波受信部23からみて遮蔽物の進行方向に隣接するミリ波受信部23と繋がっている端子53に接続する。すなわち、上述したように、スイッチ53が端子53cに接続され、今現在ミリ波受信部23−3においてミリ波による通信が実行されており、遮蔽物が図中の下部から上部に向かって進行している場合、受信制御部51は、遮蔽物の進行方向に隣接するミリ波受信部23−2に繋がっている端子53bにスイッチ53を切替える。
すなわち、遮蔽物が、ミリ波送信部13−3とミリ波受信部23−3とを結ぶ直線状の空間に、図14の下部から接近しているような場合、遮蔽物に対しては、一旦進行方向に通信経路が引き下がるような処理を行うことにより、遮蔽物によるミリ波の通信の切断を回避し、ミリ波による受信を安定化させることが可能となる。
また、以上のように、図10の送信装置1の送信制御部41と受信装置2の受信制御部51は、上述したように、送信装置1と受信装置2との空間に侵入する遮蔽物に対して、ミリ波送信部13とミリ波受信部23とが対応して同様にスイッチの切替処理が実行されるため、送信装置1のミリ波送信部13−1乃至13−3のいずれからミリ波による情報の送信が行われても、受信装置2のミリ波受信部23−1乃至23−3は、それぞれ対応して切替えられて、情報が受信されるので、ミリ波による情報の送受信を安定化させることが可能となる。
尚、図11乃至図13、および、図15の処理により、ミリ波による通信経路が3個以上であってもスイッチ切替処理を実現させることが可能となる。
また、以上においては、赤外線送信部11からの赤外線信号が赤外線受信部21で受信されると、赤外線送信部22より赤外線信号が送信され、赤外線受信部12により受信されることにより、送信装置1と受信装置2の相互において、通信経路上に遮蔽物が侵入したか否かを判定していたが、例えば、ミリ波送信部13とミリ波受信部23の間で赤外線信号が通過するか否かにより遮蔽物の存在を検出できれば良いので、例えば、図16で示されるように、受信装置2の赤外線受信部21と赤外線送信部22とを1の赤外線信号の反射部として構成しても良い。
すなわち、図16においては、送信装置1は、図1と同様のものであるが、受信装置2は、赤外線受信部21−1乃至21−6および赤外線送信部22−1乃至22−6を、それぞれ反射部101−1乃至101−6に置き換えて、ミリ波受信部23−1,23−2のそれぞれの受信情報を受信情報処理部25に直接供給するようにしている。
図16の場合、送信装置1の赤外線送信部11−1乃至11−6および赤外線受信部12−1乃至12−6は、図1で示される場合と同様の処理を実行するのみである。また、受信装置2においては、送信装置1において、ミリ波送信部13−1または13−2のいずれかにミリ波による通信経路が切替えられるので、ミリ波受信部23−1または23−2のいずれかが、ミリ波送信部13−1または13−2からミリ波により送信されてくる情報を受信することになるので、図1、または、図10で示した送受信システムと同様に、ミリ波による送受信を切断されることなく、安定化させることが可能となる。
また、図1、および、図10においては、送信装置1の赤外線送信部11と受信装置2の赤外線受信部21、および、受信装置2の赤外線送信部22と送信装置1の赤外線受信部12が、それぞれ水平対向に配置される場合の例について説明してきたが、配置は、これに限るものではなく、例えば、図17で示されるように、送信装置1の赤外線送信部11と受信装置2の赤外線受信部21、および、受信装置2の赤外線送信部22と送信装置1の赤外線受信部12が、それぞれ受信装置2を中心として、送信装置1に対して、放射状に対向するように配置しても良いし、逆に、図18で示されるように、送信装置1を中心として、受信装置2に対して、放射状に配置するようにしても良い。
さらに、以上においては、ミリ波送信部13、および、ミリ波受信部23の通信経路の通信を切断する遮蔽物の有無を検出するために赤外線信号を用いていたが、それ以外の信号を用いるようにしても良く、例えば、比較的直進性の高い無線通信を用いるようにしても良い。
以上においては、実質的にミリ波送信部13の間、または、ミリ波受信部23の間に、遮蔽物を検出す赤外線受信部12、または、21が2個ずつ配置される例について説明してきたが、それ以上の数の赤外線受信部12、または、21を配置するようにしても良い。ただし、この場合、対応するように赤外線送信部11,22を配置する必要がある。
以上においては、送信装置1と受信装置2からなる送受信システムにおいて、ミリ波の送受信経路を遮断する遮蔽物の位置と進行方向を検出して、ミリ波の送受信経路が遮蔽物により切断される前に、その他の送受信経路に変更してミリ波により情報を送受信するようにしたので、ミリ波による情報の送受信を安定的に実現させるようにすることが可能となる。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行させることが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに記録媒体からインストールされる。
図19は、図1の送信装置1の送信制御部14、受信装置2の受信制御部24、図10の送信装置1の送信制御部41、または、受信装置2の受信制御部51をソフトウェアにより実現する場合のパーソナルコンピュータの一実施の形態の構成を示している。パーソナルコンピュータのCPU201は、パーソナルコンピュータの全体の動作を制御する。また、CPU201は、バス204および入出力インタフェース205を介してユーザからキーボードやマウスなどからなる入力部206から指令が入力されると、それに対応してROM(Read Only Memory) 202に格納されているプログラムを実行する。あるいはまた、CPU201は、ドライブ210に接続された磁気ディスク221、光ディスク222、光磁気ディスク223、または半導体メモリ224から読み出され、記憶部208にインストールされたプログラムを、RAM(Random Access Memory)203にロードして実行する。これにより、上述した図1の送信装置1の送信制御部14、受信装置2の受信制御部24、図10の送信装置1の送信制御部41、または、受信装置2の受信制御部51の機能が、ソフトウェアにより実現されている。さらに、CPU201は、通信部209を制御して、外部と通信し、データの授受を実行する。
プログラムが記録されている記録媒体は、図19に示すように、コンピュータとは別に、ユーザにプログラムを提供するために配布される、プログラムが記録されている磁気ディスク221(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク222(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD(Digital Versatile Disk)を含む)、光磁気ディスク223(MD(Mini-Disc)を含む)、もしくは半導体メモリ224などよりなるパッケージメディアにより構成されるだけでなく、コンピュータに予め組み込まれた状態でユーザに提供される、プログラムが記録されているROM202や、記憶部208に含まれるハードディスクなどで構成される。
尚、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理は、もちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理を含むものである。
また、本明細書において、システムとは、複数の装置により構成される装置全体を表すものである。
1 送信装置, 2 受信装置, 11,11−1乃至11−8 赤外線送信部, 12,12−1乃至12−8 赤外線受信部, 13,13−1乃至13−3 ミリ波送信部, 14 送信制御部, 15 送信情報生成部, 16 スイッチ, 16a乃至16c 端子, 21,21−1乃至21−8 赤外線受信部, 22,22−1乃至22−8 赤外線送信部, 23,23−1乃至23−3 ミリ波受信部, 24 受信制御部, 25 受信情報処理部, 26 スイッチ, 26a乃至26c 端子, 33A乃至33F 遮蔽物, 41 送信制御部, 42 送信情報生成部, 43 スイッチ, 43a乃至43c 端子, 51 受信制御部, 52 受信情報処理部, 53 スイッチ, 53a乃至53c 端子, 61A乃至61F 遮蔽物, 101,101−1乃至101−6 反射部