JP3901992B2 - パイプライン型a/dコンバータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、A/Dコンバータに関し、特に、高速で動作するパイプライン型A/Dコンバータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、パイプライン型A/Dコンバータとしては、特開2000−13232号公報に記載のものが知られている。
このパイプライン型A/Dコンバータは、図5に示すように、アナログ入力信号AinをNビットのデジタル出力信号Doutに変換するため、アナログ入力信号Ainをサンプルホールドするサンプルホールド回路S/Hと、各ビットを決定するために縦列接続されたk個のステージS1、S2・・・・Skと、各ステージにおいて決定されたn桁のデジタル値dj(jは1、2、・・・・k)を格納するメモリ20と、メモリ20に格納されたデジタル値djに基づいてデジタル出力信号Doutを求める演算回路30を有している。
【0003】
サンプルホールド回路S/Hは、アナログ入力信号Vinをサンプルし、ホールドした値を第1番目のステージS1に送出するようになっている。
ステージS1、S2、・・・・Skは、各ステージに入力されるアナログ入力電圧Vinに基づいてn桁(n<N)のデジタル出力djを生成してメモリ20に送出するとともに、そのアナログ入力電圧Vinと、その生成したデジタル出力djのD/A変換値とから得られる所定の出力電圧Voutを生成し、この生成した出力電圧Voutを次段のステージにアナログ入力電圧Vinとして送出するようになっている。
【0004】
メモリ20は、各ステージからそれぞれn桁のデジタル出力信号djを受け取り、これを格納するようになっている。
演算回路30は、メモリ20に格納されたデジタル出力信号djに基づいてN桁のデジタル出力信号Doutを求めるために所定の演算を行う。このときの演算規則は、以下の通りである。
【0005】
まず、dkの最上位桁とd(k−1)の最下位桁を2進法で加算する。次に、この結果に基づいて、d(k−1)の最上位桁 d(k−2)の最下位桁を、同じく2進法で加算する。以下これを繰り返して、d1の最下位桁とd2の最上位桁まで足し合わせる。このように全てのdj(jは1、2、・・・・k)について足し合わされた結果が、演算回路30のデジタル出力信号Doutである。
【0006】
ステージS1、S2、・・・・Skは、図6に示すように構成され、その各ステージではその各構成が同一となっている。
すなわち、各ステージは、図6に示すように、A/Dサブコンバータ40と、D/Aコンバータ50、60と、多値出力回路70、80と、サンプルホールド回路90、100と、切り換えスイッチSW9と、演算増幅器(オペアンプ)110とを備えている。
【0007】
A/Dサブコンバータ40は、アナログ入力信号VinをA/D変換してデジタル出力信号djを生成出力するようになっている。D/Aコンバータ50、60は、切り換えスイッチSW30で選択されたA/Dサブコンバータ40からのデジタル出力信号djを入力し、この入力したデジタル出力信号djをアナログ信号にD/A変換するようになっている。多値出力回路70、80は、D/Aコンバータ50、60からの出力をそれぞれ所定の多値出力に振り分けるようになっている。
【0008】
サンプルホールド回路90は、スイッチSW1、SW2、SW7と、コンデンサC1、C2から構成され、アナログ入力信号Vinのサンプルホールドを行うようになっている。また、サンプルホールド回路100は、スイッチSW3、SW4、SW8と、コンデンサC3、C4から構成され、アナログ入力信号Vinのサンプルホールドを行うようになっている。
【0009】
サンプルホールド回路90、100は、一方がサンプル動作中には、他方がホールド動作中になるように、スイッチSW1〜SW4およびスイッチSW7、SW8が制御されるようになっている。
次に、このような構成からなる従来のパイプライン型のA/Dコンバータの動作について説明する。
【0010】
まず、サンプルホールド回路90がサンプル動作中であり、サンプルホールド回路100がホールド動作中の場合について説明する。
この場合には、切り換えスイッチSW9は図6に示す位置となる。また、サンプルホールド回路90は、スイッチSW1、SW2、SW7が閉状態になり、アナログ入力信号VinによりコンデンサC1、C2の充電が行われる。
【0011】
一方、サンプルホールド回路100は、図6に示すように、スイッチSW3、SW4、SW8が開状態となる。このとき、スイッチSW91が閉状態となり、演算増幅器110の入出力間にコンデンサC3が接続された状態になり、演算増幅器110はサンプルホールド回路100の増幅回路として機能するようになる。また、このときには、図示のように、スイッチSW6が閉状態になるので、多値出力回路80の出力がコンデンサC4の充電電荷に重畳されてこの電圧が演算増幅器110の−入力端子に供給される。
【0012】
従って、以上のような動作の場合には、コンデンサC1〜C4などの接続状態は図7に示すようになる。
次に、サンプルホールド回路100がサンプル動作中であり、サンプルホールド回路90がホールド動作中の場合について説明する。
この場合には、切り換えスイッチSW9は図6に示す位置とは反対の位置になる。また、サンプルホールド回路100は、スイッチSW3、SW4、SW8が閉状態になり、アナログ入力信号VinによりコンデンサC3、C4の充電が行われる。
【0013】
一方、サンプルホールド回路90は、スイッチSW1、SW2、SW7が開状態となる。このとき、スイッチSW91が開き、スイッチSW90が閉状態となり、演算増幅器110の入出力間にコンデンサC1が接続された状態になり、演算増幅器110はサンプルホールド回路90の増幅回路として機能するようになる。また、このときには、スイッチSW6が開きスイッチSW5が閉状態になるので、多値出力回路70の出力がコンデンサC2の充電電荷に重畳されてこの電圧が演算増幅器110の−入力端子に供給される。
【0014】
従って、以上のような動作の場合には、コンデンサC1〜C4などの接続状態は図8のに示すようになる。なお、図中の演算増幅器110の出力端子側に接続されるコンデンサC1’、C2’は、次段のステージのサンプルホールド回路のものである。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
以上の説明からわかるように、従来のパイプライン型A/Dコンバータでは、サンプルホールド回路90、100は、一方がサンプル動作中には、他方がホールド動作をするようになっている。
また、ホールド動作中のサンプルホールド回路90またはサンプルホールド回路100の出力を選択的に演算増幅器110に入力するために、演算増幅器110の入力側に切り換えスイッチSW9が設けられ、この切り換えスイッチSW9として例えばMOSトランジスタなどが使用されている。
【0016】
このため、スイッチSW9が切り換わるとき、換言するとMOSトランジスタがオフするときに、MOSトランジスタからのチャージインジェクション(電荷注入)により寄生容量Cpに電荷が蓄積されていき、この蓄積された電荷を放電することができない。
このため、図7および図8に示すように、サンプルホールド回路90、100の各出力電圧を演算増幅器110で増幅するときには、その寄生容量Cpに蓄積された電荷に起因し、演算増幅器110の出力Voutが変化してしまう。
【0017】
いま、例えば、コンデンサC1、C2の容量が、C1、C2≫Cpであれば、寄生容量Cpによる電荷は無視できる。このときには、演算増幅器110の出力電圧Voutは、Vout=〔(C1+C2)/C1〕×Vin+(C2/C1)×(前段の多値出力回路の出力値)となる。
しかし、パイプライン型A/Dコンバータを低消費電力化や低コスト化するために、コンデンサC1、C2の容量を小さくすると、寄生容量Cpは、コンデンサC1、C2の容量と同程度、またはCp>C1、C2となる場合が考えられる。この結果、演算増幅器110の出力電圧Voutは、上記の理想的な出力電圧Voutから大きくずれてしまうという、不都合が考えられる。
【0018】
そこで、本発明の目的は、上記の点に鑑み、省電力化などのためにサンプルホールド回路に含まれるコンデンサの容量を小さくするような場合であっても、サンプルホールド回路の出力電圧を精度良く増幅できるようにしたパイプライン型A/Dコンバータを提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して本発明の目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、以下のように構成した。
すなわち、請求項1に記載の発明は、A/D変換とD/A変換を行うステージを複数個縦列接続したパイプライン型A/Dコンバータであって、前記ステージは、入力信号をA/D変換するA/Dサブコンバータと、前記A/Dサブコンバータの出力をD/A変換する切り換え可能な第1および第2のD/Aコンバータと、前記第1および第2のD/Aコンバータの各出力を所定の多値出力にそれぞれ振り分ける第1および第2の多値出力回路と、前記入力信号をそれぞれサンプルしホールドする少なくとも2つのコンデンサをそれぞれ含むとともに、切り換え可能な第1および第2のサンプルホールド回路と、前記第1および第2のサンプルホールド回路の各出力側にそれぞれ接続される第1および第2のプリアンプと、前記第1および第2のプリアンプの出力のいずれか一方を選択する切り換えスイッチと、この切り換えスイッチで選択した前記出力を入力する演算増幅器とを備え、前記第1のサンプルホールド回路と前記第2のサンプルホールド回路とは、一方がサンプル動作中には他方がホールド動作するようになっており、さらに、前記演算増幅器は、前記両サンプルホールド回路のうちホールド動作中のサンプルホールド回路に含まれるコンデンサのうちの一方のコンデンサで増幅器を形成するようになっており、また前記ホールド動作中には、前記コンデンサのうちの他方のコンデンサに前記第1または第2の多値出力回路の所定の出力が加算された信号が得られ、この加算信号が前記第1または第2のプリアンプに供給されるようになっていることを特徴とするものである。
【0020】
このように本発明は、第1および第2のサンプルホールド回路の各出力側と、演算増幅器の入力側に設けた切り換えスイッチとの間に、第1および第2のプリアンプをそれぞれ設けるようにした。従って、演算増幅器の入力側に存在する寄生容量の影響を受けずに、演算増幅器は第1および第2のサンプルホールド回路の出力電圧を増幅することができる。
【0021】
このため、本発明によれば、省電力化などのためにサンプルホールド回路に含まれるコンデンサの容量を小さくするような場合であっても、サンプルホールド回路の出力電圧を精度良く増幅できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のパイプライン型A/Dコンバータの実施形態について、図面を参照して説明する。
この実施形態の基本的な構成は、図5に示す従来のパイプライン型A/Dコンバータと同様に構成され、その各ステージS1、S2・・・・Skを、図6から図1に置き換えるようにしたものである。
【0023】
すなわち、この実施形態の各ステージは、図1に示すように、A/Dサブコンバータ40と、D/Aコンバータ50、60と、多値出力回路70、80と、サンプルホールド回路90、100と、切り換えスイッチSW9と、演算増幅器110とを含み、これらの構成要素を含む点は、図6に示す従来のステージの場合と同様である。
【0024】
しかし、この実施形態の各ステージは、図1に示すように、サンプルホールド回路90、100と、演算増幅器110の入力側に配置される切り換えスイッチSW9との間に、プリアンプ(前置増幅器)120、130をそれぞれ介在させるようにした点に特徴を有するものである。
A/Dサブコンバータ40は、アナログ入力信号VinをA/D変換してデジタル出力信号djを生成出力するものである。D/Aコンバータ50、60は、切り換えスイッチSW30で選択されたA/Dサブコンバータ40からのデジタル出力信号djを入力し、この入力したデジタル出力信号djをアナログ信号にD/A変換するものである。
【0025】
多値出力回路70、80は、D/Aコンバータ50、60からの出力をそれぞれ所定の多値出力に振り分けるものである。
A/Dサブコンバータ40、D/Aコンバータ50、60、および多値出力回路70、80は、図2に示すように、比較器COMP1および比較器COMP2からなる判定回路71と、スイッチSW50〜SW70からなるアナログスイッチング回路72とを含み、多値の信号MXを出力するものとして表される。
【0026】
判定回路71は、比較器COMP1、COMP2を用いて、アナログ入力信号Vinが、+V1より大きいか、+V1以下で−V1以上か、または−V1より小さいかの判定を行う回路である。
アナログスイッチ回路72は、判定回路71の判定結果に基づき、アナログ入力信号Vinが+V1より大きい場合にはスイッチSW70のみを閉状態にして−Vrを出力し、アナログ入力信号Vinが+V1以下で−V1以上である場合にはスイッチSW60のみを閉状態にして0出力し、さらに、出力アナログ入力信号Vinが−V1より小さい場合にはスイッチSW50のみを閉状態にして+Vrを出力する回路である。ここに、Vrは参照電圧であり、このパイプライン型A/Dコンバータが測定しうる最大の電圧である。
【0027】
なお、多値出力回路70、80が上記のように3値を出力する回路であるのは、各ステージS1〜Skの各デジタル出力が2ビットの場合である。
サンプルホールド回路90は、アナログ入力信号Vinをサンプルし、ホールドする回路である。また、サンプルホールド回路100は、アナログ入力信号Vinをサンプルしホールドする回路である。
【0028】
さらに詳述すると、サンプルホールド回路90は、スイッチSW1とコンデンサC1とが直列接続された直列回路と、スイッチSW2とコンデンサC2とが直列接続された直列回路とからなり、その両直列回路が並列に接続されて並列回路を形成している。その並列回路の一端には、アナログ入力信号Vinが供給され、その他端がスイッチSW7を介して接地されている。
【0029】
また、サンプルホールド回路100は、スイッチSW3とコンデンサC3とが直列接続された直列回路と、スイッチSW4とコンデンサC4とが直列接続された直列回路とからなり、その両直列回路が並列に接続されて並列回路を形成している。その並列回路の一端には、アナログ入力信号Vinが供給され、その他端がスイッチSW8を介して接地されている。
【0030】
サンプルホールド回路90とサンプルホールド回路100は、一方がサンプル動作中には、他方がホールド動作中になるように、スイッチSW1〜SW4およびスイッチSW7、SW8が、制御回路(図示せず)により制御されるようになっている。スイッチSW1〜SW4およびスイッチSW7、SW8は、例えばMOSトランジスタから構成されている。
【0031】
プリアンプ120は、その一方の入力端子がサンプルホールド回路90の出力側と接続され、その他方の入力端子が接地され、その出力端子が切り換えスイッチSW9の一方の端子に接続されている。
また、プリアンプ130は、その一方の入力端子がサンプルホールド回路100の出力側と接続され、その他方の入力端子が接地され、その出力端子が切り換えスイッチSW9の他方の端子に接続されている。
【0032】
切り換えスイッチSW9は、プリアンプ120またはプリアンプ130の出力を選択して演算増幅器110の入力側に供給するものであり、例えば、MOSトランジスタなどの電子スイッチから構成されている。
その一例を挙げると、切り換えスイッチSW9は、2つのMOSトランジスタから構成され、その一方はプリアンプ120と演算増幅器110とを接続するために使用され、その他方はプリアンプ130と演算増幅器110とを接続するために使用されている。また、両MOSトランジスタは、同時にオンすることがないように、制御回路によりそのオンオフ制御が行われるようになっている。
【0033】
演算増幅器110は、サンプルホールド回路90またはサンプルホールド回路100がホールド動作中に、その動作に対応するコンデンサC1またはコンデンサC3を用いて増幅回路を形成するようになっている。このときには、ホールド動作中のコンデンサC2またはコンデンサC4の充電電荷に対して、対応する多値出力回路70、80の出力電圧が加算されるようになっている。そして、演算増幅器110は、プリアンプ120またはプリアンプ130とともに、その加算電圧を増幅するようになっている。
【0034】
このため、演算増幅器110の出力端子は、スイッチSW90を介してスイッチSW1とコンデンサC1の共通接続部に接続されている。さらに、演算増幅器110の出力端子は、スイッチSW91を介してスイッチSW3とコンデンサC3の共通接続部に接続されている。
また、多値出力回路70の出力電圧は、スイッチSW5を介してコンデンサC2の一端に供給されるようになっている。同様に、多値出力回路80の出力電圧は、スイッチSW6を介してコンデンサC4の一端に供給されるようになっている。
【0035】
次に、このような構成からなる実施形態の主要な動作について、図面を参照して説明する。
まず、サンプルホールド回路90がサンプル動作中であり、サンプルホールド回路100がホールド動作中の場合について説明する。
この場合には、切り換えスイッチSW9は図1に示す位置となる。また、サンプルホールド回路90は、スイッチSW1、SW2、SW7が閉状態になり、アナログ入力信号VinによりコンデンサC1、C2の充電が行われる。
【0036】
一方、サンプルホールド回路100は、スイッチSW3、SW4、SW8が開状態となる。このとき、スイッチSW91が閉状態となり、プリアンプ130の入力端子と演算増幅器110の出力端子との間にコンデンサC3が接続された状態になる。この結果、演算増幅器110は、サンプルホールド回路100の出力電圧を増幅する増幅回路として機能するようになる。
【0037】
また、このときには、図1に示すように、スイッチSW6が閉状態になるので、多値出力回路80の出力がコンデンサC4の充電電荷に重畳(加算)されて、この電圧がプリアンプ130で増幅されて演算増幅器110の−入力端子に供給される。
従って、以上のような動作の場合には、コンデンサC1〜C4などの接続状態は図3のに示すようになる。
【0038】
次に、サンプルホールド回路100がサンプル動作中であり、サンプルホールド回路90がホールド動作中の場合について説明する。
この場合には、切り換えスイッチSW9は図1に示す位置とは反対の位置になる。また、サンプルホールド回路100は、スイッチSW3、SW4、SW8が閉状態になり、アナログ入力信号VinによりコンデンサC3、C4の充電が行われる。
【0039】
一方、サンプルホールド回路90は、スイッチSW1、SW2、SW7が開状態となる。このとき、スイッチSW91が開き、スイッチSW90が閉状態となる。このため、プリアンプ120の入力端子と演算増幅器110の出力端子との間にコンデンサC1が接続された状態になり、演算増幅器110はサンプルホールド回路90増幅回路として機能するようになる。
【0040】
また、このときには、スイッチSW6が開きスイッチSW5が閉状態になるので、多値化回路70の出力がコンデンサC2の充電電荷に重畳され、この電圧がプリアンプ120で増幅されて演算増幅器110の−入力端子に供給される。
従って、以上のような動作の場合には、コンデンサC1〜C4などの接続状態は図4のに示すようになる。なお、図中の演算増幅器110の出力端子側に接続されるコンデンサC1’、C2’は、次段のステージのサンプルホールド回路のものである。
【0041】
ところで、この実施形態では、サンプルホールド回路90と演算増幅器110との間にプリアンプ120を設けるとともに、サンプルホールド回路100と演算増幅器110との間にプリアンプ130を設けるようにした。
このため、プリアンプ120、130の各入力側には図1に示すように寄生容量Cp1、Cp2が存在するので、その寄生容量Cp1、Cp2にはスイッチSW7、SW8の切り換え時に電荷が蓄積される。しかし、サンプルホールド回路90、100がサンプル動作時には、図3または図4に示すように、プリアンプ120、130の入力端子は接地されるので、そのサンプル動作の期間に寄生容量Cp1、Cp2の蓄積電荷は放電される。
【0042】
その一方、演算増幅器110の入力側には、従来と同様に寄生容量Cpが存在し、この寄生容量Cpには切り換えスイッチSW9の切り換え動作によって電荷が蓄積される。しかし、寄生容量Cpに蓄積された電荷は、プリアンプ120、130の存在により、演算増幅器110が行うサンプルホールド回路90、100の出力電圧の増幅動作に影響を与えない。
【0043】
このため、この実施形態によれば、省電力化などのためにサンプルホールド回路90、100に含まれるコンデンサC1〜C4の容量を小さくするような場合であっても、演算増幅器110がサンプルホールド回路90、100の出力電圧を精度良く増幅できる。
また、この実施形態では、プリアンプ120、130を設けるが、その利得や駆動能力は小さくても良く、演算増幅器110よりも消費電力を小さくできるので、プリアンプ120、130の追加に伴う消費電力の増加はわずかである。このため、低消費電力化にも寄与することが可能となる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、第1および第2のサンプルホールド回路の各出力側と、演算増幅器の入力側に設けた切り換えスイッチとの間に、第1および第2のプリアンプをそれぞれ設けるようにした。
このため、本発明によれば、省電力化などのためにサンプルホールド回路に含まれるコンデンサの容量を小さくするような場合であっても、サンプルホールド回路の出力電圧を精度良く増幅できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の各ステージの構成を示す図である。
【図2】図1のA/Dサブコンバータ、D/Aコンバータ、および多値出力回路を表わす図である。
【図3】本発明の実施形態のステージの動作を説明する図である。
【図4】本発明の実施形態のステージの他の動作を説明する図である。
【図5】従来のパイプライン型A/Dコンバータの構成を示す図である。
【図6】図5の各ステージの構成を示す図である。
【図7】そのステージの動作を説明する図である。
【図8】そのステージの他の動作を説明する図である。
【符号の簡単な説明】
S1、S2・・・・Sk ステージ
SW9 切り換えスイッチ
C1〜C4 コンデンサ
40 A/Dサブコンバータ
50、60 D/Aコンバータ
70、80 多値出力回路
90、100 サンプルホールド回路
110 演算増幅器
120、130 プリアンプ
Claims (1)
- A/D変換とD/A変換を行うステージを複数個縦列接続したパイプライン型A/Dコンバータであって、
前記ステージは、
入力信号をA/D変換するA/Dサブコンバータと、
前記A/Dサブコンバータの出力をD/A変換する切り換え可能な第1および第2のD/Aコンバータと、
前記第1および第2のD/Aコンバータの各出力を所定の多値出力にそれぞれ振り分ける第1および第2の多値出力回路と、
前記入力信号をそれぞれサンプルしホールドする少なくとも2つのコンデンサをそれぞれ含むとともに、切り換え可能な第1および第2のサンプルホールド回路と、
前記第1および第2のサンプルホールド回路の各出力側にそれぞれ接続される第1および第2のプリアンプと、
前記第1および第2のプリアンプの出力のいずれか一方を選択する切り換えスイッチと、
この切り換えスイッチで選択した前記出力を入力する演算増幅器とを備え、
前記第1のサンプルホールド回路と前記第2のサンプルホールド回路とは、一方がサンプル動作中には他方がホールド動作するようになっており、
さらに、前記演算増幅器は、前記両サンプルホールド回路のうちホールド動作中のサンプルホールド回路に含まれるコンデンサのうちの一方のコンデンサで増幅器を形成するようになっており、
また前記ホールド動作中には、前記コンデンサのうちの他方のコンデンサに前記第1または第2の多値出力回路の所定の出力が加算された信号が得られ、この加算信号が前記第1または第2のプリアンプに供給されるようになっていることを特徴とするパイプライン型A/Dコンバータ。
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