JP3900475B2 - 2輪駆動と4輪駆動の切換装置及びその駆動用アクチュエータ - Google Patents

2輪駆動と4輪駆動の切換装置及びその駆動用アクチュエータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パートタイム4輪駆動車(4WD)等に用いて好適な自動車の2輪駆動と4輪駆動の切換装置、およびその駆動用アクチュエータに関する。
【0002】
【従来の技術】
2輪駆動車で必要なときだけ4輪を駆動できるパートタイム4輪駆動車(4WD)が知られており、このパートタイム4輪駆動車の2輪駆動と4輪駆動の切換装置において、2輪駆動と4輪駆動の切換軸と4輪速度切換軸を、アクチュエータにより選択的に駆動して、2輪駆動、4輪高速駆動、4輪中立及び4輪低速駆動の4つの駆動状態に切換えるようにしたものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
そして、従来のアクチュエータにおいて、2輪駆動の状態から4輪駆動の状態に切り換える際に、後輪用出力ギヤとフロントドライブギヤの2つのギヤの位相がずれて2輪・4輪切換スライダで両ギヤのスプライン嵌合ができなかったり、4輪駆動の状態から2輪駆動の状態に切り換える際に、両ギヤのスプライン嵌合の解除に要する動力が大き過ぎて該両ギヤのスプライン嵌合の解除ができない場合があり、その対策として、両ギヤが噛み合うタイミングや離れるタイミングまで待つ待ち機構を備えていることも知られている。この従来例として例えば特開平7−179138号公報に開示された技術があるが、この公報に開示された待ち機構は、スパイラルスプリングと第1及び第2プレートとブッシュ部材とからなるため、部品点数が多くて組付作業性が悪く、また、待ち機構が大型となり、従ってアクチュエータ全体が大型であった。
【0004】
そこで、本発明は、前記した課題を解決すべくなされたものであり、待ち機構を構成する部品点数を削減して組付作業性を向上させ、小型で安価なアクチュエータを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、互いに平行に配置され、軸方向に移動自在とした2つの被駆動軸と、これら各被駆動軸にそれぞれ取り付けられた被駆動軸駆動用のカムと、該各カムを、複数の切換モードを持つ操作スイッチの切換操作によるモードに応じてそれぞれ予め定められた所定の停止位置まで駆動して、前記各被駆動軸を選択的に軸方向に所定ストローク移動させたアクチュエータにおいて、前記アクチュエータは、通電により正回転または逆回転するモータと、該モータのアーマチュア軸に形成されたウオームに噛合する駆動ギヤと、この駆動ギヤに連結された出力軸と、この出力軸の回転により回動され前記各カムにそれぞれ係合して該各カムを駆動する一対のカムフォロアと、前記駆動ギヤの同一円周上で且つ円周方向に所定の間隔を置いて形成した複数のスプリング収納部にそれぞれ収納された各コイルスプリングと、前記出力軸に相対回転不能に保持された回転保持板と、この回転保持板に突出形成され前記各コイルスプリングの両端部のいずれか一方を押圧可能な複数のスプリング押圧部と、前記駆動ギヤの前記各スプリング収納部間に形成され前記各スプリング押圧部との干渉を防止するためのスリットと、前記駆動ギヤと前記回転保持板および前記出力軸をそれぞれ収納した第1のアクチュエータケースと、該第1のアクチュエータケースに固定され、前記各被駆動軸を軸方向に移動自在に支持するとともに前記各カムを収納した第2のアクチュエータケースと、を備え、前記駆動ギヤの回転が前記各コイルスプリングと前記回転保持板を介して前記出力軸に伝達されるとともに、前記出力軸が途中で拘束されて停止し前記駆動ギヤが回転を続行する際には、前記回転保持板の各スプリング押圧部で前記各コイルスプリングの両端部のいずれか一方を押圧したことを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載のアクチュエータであって、前記駆動ギヤに形成した複数のスプリング収納部は、該駆動ギアの円周方向に等間隔に形成した円弧状の3つのスプリング収納部とするとともに、前記各コイルスプリングは、円筒状の3つの圧縮コイルスプリングとしたことを特徴とする。
【0007】
請求項3の発明は、トランスファ内に互いに平行に配置され、軸方向に移動自在とした2輪駆動と4輪駆動の切換軸および4輪速度切換軸と、これら各切換軸にそれぞれ取り付けられた切換軸駆動用のカムとを備えた2輪駆動と4輪駆動の切換装置における前記各カムを、モード切換操作スイッチの切換操作によるモードに応じてそれぞれ予め定められた所定の停止位置まで駆動して、前記各切換軸を選択的に軸方向に所定ストローク移動させて2輪駆動、4輪高速駆動、4輪中立及び4輪低速駆動の4つの駆動状態に選択的に切換えるようにした2輪駆動と4輪駆動の切換装置駆動用アクチュエータにおいて、前記アクチュエータは、通電により正回転または逆回転するモータと、該モータのアーマチュア軸に形成されたウオームに噛合する駆動ギヤと、この駆動ギヤに連結された出力軸と、この出力軸の回転により回動され前記各カムにそれぞれ係合して該各カムを駆動する一対のカムフォロアと、前記駆動ギヤの同一円周上で且つ円周方向に所定の間隔を置いて形成した複数のスプリング収納部にそれぞれ収納された各コイルスプリングと、前記出力軸に相対回転不能に保持された回転保持板と、この回転保持板に突出形成され前記各コイルスプリングの両端部のいずれか一方を押圧可能な複数のスプリング押圧部と、前記駆動ギヤの前記各スプリング収納部間に形成され前記各スプリング押圧部との干渉を防止するためのスリットと、前記駆動ギヤと前記回転保持板および前記出力軸をそれぞれ収納した第1のアクチュエータケースと、該第1のアクチュエータケースに固定され、前記各切換軸を軸方向に移動自在に支持するとともに前記各カムを収納した第2のアクチュエータケースと、を備え、前記駆動ギヤの回転が前記各コイルスプリングと前記回転保持板を介して前記出力軸に伝達されるとともに、前記出力軸が途中で拘束されて停止し前記駆動ギヤが回転を続行する際には、前記回転保持板の各スプリング押圧部で前記各コイルスプリングの両端部のいずれか一方を押圧したことを特徴とする。
【0008】
請求項4の発明は、請求項3に記載の2輪駆動と4輪駆動の切換装置駆動用アクチュエータであって、前記駆動ギヤに形成した複数のスプリング収納部は、該駆動ギアの円周方向に等間隔に形成した円弧状の3つのスプリング収納部とするとともに、前記各コイルスプリングは、円筒状の3つの圧縮コイルスプリングとしたことを特徴とする。
【0009】
請求項5の発明は、トランスファ内に互いに平行に配置され、軸方向に移動自在とした2輪駆動と4輪駆動の切換軸および4輪速度切換軸と、これら各切換軸にそれぞれ取り付けられた切換軸駆動用のカムと、モード切換操作スイッチの切換操作によるモードに応じてそれぞれ予め定められた所定の停止位置まで回転駆動され、前記各カムを駆動して前記各切換軸を選択的に軸方向に所定ストローク移動させるアクチュエータとを有し、2輪駆動、4輪高速駆動、4輪中立及び4輪低速駆動の4つの駆動状態に選択的に切換えるようにした2輪駆動と4輪駆動の切換装置において、前記アクチュエータは、通電により正回転または逆回転するモータと、該モータのアーマチュア軸に形成されたウオームに噛合する駆動ギヤと、この駆動ギヤに連結された出力軸と、この出力軸の回転により回動され前記各カムにそれぞれ係合して該各カムを駆動する一対のカムフォロアと、前記駆動ギヤの同一円周上で且つ円周方向に所定の間隔を置いて形成した複数のスプリング収納部にそれぞれ収納された各コイルスプリングと、前記出力軸に相対回転不能に保持された回転保持板と、この回転保持板に突出形成され前記各コイルスプリングの両端部のいずれか一方を押圧可能な複数のスプリング押圧部と、前記駆動ギヤの前記各スプリング収納部間に形成され前記各スプリング押圧部との干渉を防止するためのスリットと、前記駆動ギヤと前記回転保持板および前記出力軸をそれぞれ収納した第1のアクチュエータケースと、該第1のアクチュエータケースに固定され、前記各切換軸を軸方向に移動自在に支持するとともに前記各カムを収納した第2のアクチュエータケースと、を備え、前記駆動ギヤの回転が前記各コイルスプリングと前記回転保持板を介して前記出力軸に伝達されるとともに、前記出力軸が途中で拘束されて停止し前記駆動ギヤが回転を続行する際には、前記回転保持板の各スプリング押圧部で前記各コイルスプリングの両端部のいずれか一方を押圧したことを特徴とする。
【0010】
請求項6の発明は、請求項5に記載の2輪駆動と4輪駆動の切換装置であって、前記駆動ギヤに形成した複数のスプリング収納部は、該駆動ギアの円周方向に等間隔に形成した円弧状の3つのスプリング収納部とするとともに、前記各コイルスプリングは、円筒状の3つの圧縮コイルスプリングとしたことを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0012】
図1は本発明の一実施形態の2輪駆動と4輪駆動の切換装置に用いられるアクチュエータの要部を示す斜視図、図2は同アクチュエータを裏側から見た斜視図、図3は同アクチュエータの一部を断面で示す平面図、図4は同アクチュエータの回転保持板を取り外した状態を示す平面図、図5は同アクチュエータの回転保持板と駆動ギヤと出力軸の関係を示す分解斜視図、図6は同回転保持板の底面図、図7は同出力軸の斜視図、図8は同出力軸の底面図、図9は同2輪駆動と4輪駆動の切換装置を用いたパートタイム4輪駆動車の概略構成図、図10は同2輪駆動と4輪駆動の切換装置の2輪駆動状態を示す説明図、図11は同2輪駆動と4輪駆動の切換装置の4輪高速駆動状態を示す説明図、図12は同2輪駆動と4輪駆動の切換装置の4輪中立状態を示す説明図、図13は同2輪駆動と4輪駆動の切換装置の4輪低速駆動状態を示す説明図、図14は同アクチュエータの正回転時の待ち機構を一部断面で示す平面図、図15は同アクチュエータの逆回転時の待ち機構を一部断面で示す平面図である。
【0013】
図9に示すように、パートタイム4輪駆動車(4WD)1には、エンジン2と、変速機(トランスミッション)3と、トランスファ4とが設けられている。このトランスファ4に2輪駆動と4輪駆動の切換装置10を取り付けてある。そして、このパートタイム4WD1の通常走行時に、トランスファ4内に平行にそれぞれ配置された被駆動軸としての2輪駆動と4輪駆動の切換軸11および同じく被駆動軸としての4輪速度切換軸12は図10に示す所定位置にあって2輪駆動(2H)の状態になっている。この場合、エンジン2の動力は、トランスファ4の後輪用出力軸5と後輪用差動機6Bを経て後輪7B,7Bに伝達され、後輪7B,7Bによる2輪駆動が行われるようになっている。
【0014】
また、図11に示すように、2輪駆動と4輪駆動の切換装置10により2輪駆動と4輪駆動の切換軸11を軸方向に所定ストローク移動させると4輪高速駆動(4H)の状態になり、後輪用出力軸ギヤ5aとフロントドライブギヤ8aとの噛合状態を断続させる2輪・4輪切換スライダ9が該フロントドライブギヤ8aに係合(スプライン嵌合)するようになっている。これにより、エンジン2の動力は後輪7B,7Bだけでなく、前輪用出力軸8と前輪用差動機6Aを経て前輪7A,7Aに伝達され、前,後輪7A,7Bによる4輪高速駆動が行われるようになっている。
【0015】
さらに、図12に示すように、2輪駆動と4輪駆動の切換装置10により4輪速度切換軸12を軸方向に所定ストローク移動させると4輪中立(N)の状態に切り換わり、また、この4輪中立の状態より、図13に示すように、2輪駆動と4輪駆動の切換装置10により4輪速度切換軸12を更に軸方向に所定ストローク移動させると4輪低速駆動(4L)の状態に切り換わるようになっている。
【0016】
次に、トランスファ4内に平行に配置された2輪駆動と4輪駆動の切換軸11と4輪速度切換軸12の各切換軸11,12を軸方向に所定ストローク移動させて前述した2輪駆動(2H)と4輪高速駆動(4H)と4輪中立(N)及び4輪低速駆動(4L)の4つの状態にそれぞれ切り換えるアクチュエータ20の構成を説明する。
【0017】
図1乃至図13に示すように、アクチュエータ20には、該アクチュエータ20の出力軸23に固定され、該出力軸23と一体に回転する回転板24と、この回転板24に回転自在に支持された一対のカムフォロアとしてのローラ26,28を備えている。この一対のローラ26,28は、前記被駆動軸としての2輪駆動と4輪駆動の切換軸11、4輪速度切換軸12にそれぞれ取り付けられた後述する被駆動軸としての切換軸11,12を駆動する一対のカム13,15にそれぞれ係合して該カム13,15を駆動する。
【0018】
更に、このアクチュエータ20は、通電により正回転または逆回転するモータ36と、該モータ36のアーマチュア軸37に形成されたウオーム38と、該ウオーム38に噛合し前記出力軸23に連結された駆動ギヤ32と、前記駆動ギヤ32と前記出力軸23および前記回転板24をそれぞれ収納した第1のアクチュエータケース21と、該第1のアクチュエータケース21に固定され、前記各切換軸11,12を軸方向に移動自在に支持するとともに前記各カム13,15を収納した第2のアクチュエータケース21aとを備えている。
【0019】
図1及び図10〜図13に示すように、一対のカム13,15は、第2のアクチュエータケース21aの凹所18内に配置される。この一対のカム13,15は、前記凹所18に掛け渡された支軸19にその各一端を貫通させてスライド自在に支持されている。この第2のアクチュエータケース21aは、トランスファ4に図示しないボルト等を介して取り付けられると共に、第1のアクチュエータケース21に図示しないボルト等を介して取り付けている。
【0020】
また、各カム13,15の上面には所定形状のカム溝14,16をそれぞれ形成してある。さらに、図10に示すように、各カム13,15の下面には凸部13a,15aをそれぞれ一体突出形成してある。この各カム13,15の凸部13a,15aは各切換軸11,12に形成された凹部11a,12aにそれぞれ嵌め込まれている。これにより、一方のカム13が支軸19を摺動すると該カム13の摺動に伴って2輪駆動と4輪駆動の切換軸11が軸方向に所定ストローク移動するようになっていると共に、他方のカム15が支軸19を摺動すると該カム15の摺動に伴って4輪速度切換軸12が軸方向に所定ストローク移動するようになっている。
【0021】
図2〜図5に示すように、アクチュエータ20の第1のアクチュエータケース21の略中央には、円形孔状の開口部22を形成してある。この開口部22内の裏面側には、該アクチュエータケース21に回転自在に支持された出力軸23の基端23aに圧入等により固定された円板状の回転板24を回転自在に収納してあると共に、該開口部22内の表面側には、出力軸23の先端23bに相対的な回転不能に保持された回転保持板31を介して該出力軸23に回転自在に支持された駆動ギヤ32を収納してある。
【0022】
図2,図7,図8に示すように、出力軸23の基端23aに固定された回転板24の裏面には、支軸25,27を介して各ローラ(カムフォロア)26,28を回転自在に支持してある。一方のローラ26は回転板24の回転中心24aから近い距離の位置に取り付けられていると共に、他方のローラ28は回転板24の回転中心24aから遠い距離の位置に取り付けられている。また、一方のローラ26と他方のローラ28とは角度にして150°離れた位置にそれぞれ位置している。そして、一方のローラ26は一方のカム13のカム溝14に、他方のローラ28は他方のカム15のカム溝16に、それぞれ係合可能になっている。これにより、アクチュエータ20の出力軸23により回転する回転板24に設けられた各ローラ26,28の回転移動により、各カム13,15を介して各切換軸11,12が軸方向に所定ストロークそれぞれ往復移動するようになっている。
【0023】
図3〜図5に示すように、駆動ギヤ32のギヤ本体32aの上面の同一円周上には、3つの凹状のスプリング収納部33を円弧状にかつ等間隔毎にそれぞれ形成してある。この各スプリング収納部33には、コイルスプリングとしての円筒状の圧縮コイルスプリング35をそれぞれ収納してある。また、一方のスプリング収納部33の円周方向の両端面33a,33bから他方のスプリング収納部33の円周方向の両端面33b,33a間のそれぞれギヤ本体32aの上面から所定の深さに至るまでスリット34が形成してある。この各スリット34は、回転保持板31に設けた後述する各スプリング押圧部31bとの干渉を防止するためのものである。
【0024】
図3,図5,図6に示すように、円板状の回転保持板31の中央には平面略小判状の取付孔31aを形成してあると共に、該回転保持板31の外周縁の下面には等間隔毎に円弧板状に湾曲した3つのスプリング押圧部31bを下方に向けてそれぞれ一体突出形成してある。この各スプリング押圧部31bは通常は駆動ギヤ32の各スリット34内に位置している。そして、回転保持板31の取付孔31aはアクチュエータ20の出力軸23の先端23bに嵌め込まれて、ワッシャ39で抜け止めされている。このアクチュエータ20の出力軸23及び回転保持板31は、通常は、図3に示すように、モータ36のアーマチュア軸37のウオーム38の回転により駆動ギヤ32が回転する方向と同一方向(例えば図3の矢印Aの正回転方向)に共に回転するようになっている。しかし、モータ36が通電されアクチュエータ20の出力軸23が正回転または逆回転している途中で拘束されて停止した場合には、モータ36の通電が継続しているので駆動ギヤ32は正回転(図14の矢印A方向)または逆回転(図15の矢印C方向)を続行しようとする。このため、各圧縮コイルスプリング35の両端部35a,35bのいずれか一方は出力軸23とともに停止する回転保持板31の各スプリング押圧部31bにより回転が阻止されるが、各両端部35a,35bのいずれか他方が各スプリング押圧部31bで押圧され、各圧縮コイルスプリング35は撓まされて圧縮状態になる。この各圧縮コイルスプリング35が圧縮状態になると、駆動ギヤ32は拘束されて停止する。
【0025】
上記アクチュエータ20の出力軸23が拘束停止する場合としては、2輪駆動と4輪駆動の切換装置10により2輪駆動と4輪駆動の切換軸11を軸方向に所定ストローク移動させて2輪駆動(2H)の状態から4輪高速駆動(4H)の状態に切り換える際に、後輪用出力軸ギヤ5aとフロントドライブギヤ8aの2つのギヤの位相がずれて2輪・4輪切換スライダ9で両ギヤ5a,8aのスプライン嵌合ができなかったり、4輪高速駆動(4H)の状態から2輪駆動(2H)の状態に切り換える際に両ギヤ5a,8aのスプライン嵌合の解除に要する動力が大き過ぎて該両ギヤ5a,8aのスプライン嵌合の解除ができない場合があり、これら拘束状態が解除されるまで、回転保持板31と駆動ギヤ32及び各圧縮コイルスプリング35から成る待ち機構30の作用で、図14或いは図15に示すように、該各圧縮コイルスプリング35を圧縮状態にしておく。
【0026】
そして、上記2輪・4輪切換スライド9で両ギヤ5a,8aのスプライン嵌合位相が合致したり或いはスプライン嵌合の解除に要する動力が軽減されると、圧縮状態となっていた上記各圧縮コイルスプリング35の弾性反発力により回転保持板31を介して出力軸23を自動的に正回転或いは逆回転のいずれか一方の方向に回転させことができるようになっている。尚、この待ち機構30は、2Hと4H間の切り換えの場合のみならず、4Hと4L(4輪低速駆動)間の切り換えの場合を含めた2H−4H−4L間の全ポジションにおいて作用するようになっている。
【0027】
ここで、パートタイム4WD1が通常走行の場合には、トランスファ4内に平行にそれぞれ配置された2輪駆動と4輪駆動の切換軸11と4輪速度切換軸12は図10に示す2輪駆動(2H)の状態になっており、エンジン2の動力は、トランスファ4の後輪用出力軸5と後輪用差動機6Bを経て後輪7B,7Bに伝達され、後輪7B,7Bによる2輪駆動が行われる。この際、図10に示すように、一方のローラ26は一方のカム13のカム溝14の奥に係合している。尚、他方のローラ28は他方のカム15のカム溝16に係合していない。このとき、アクチュエータ20は図3の状態である。
【0028】
ここで、アクチュエータ20には、図示しないモード切換操作スイッチが備えられている。この図示しないモード切換操作スイッチは、同じく図示しないコントローラへ駆動信号を与えるためのものであり、該コントローラは、モード切換スイッチのモードに応じてアクチュエータ20のモータ36の駆動を制御する。このモード切換操作スイッチは、2輪駆動、4輪高速駆動、4輪中立及び4輪低速駆動の4つのモードを持つ。コントローラは、モード切換操作スイッチのモードに応じてモータ36を正回転又は逆回転させて、アクチュエータ20の出力軸23をそれぞれ予め定められた4つの所定のいずれかの停止位置まで回転駆動させ、駆動ギヤ32が予め定められた所定の位置に到達するとモータ36への通電を遮断する。この4つの停止位置は、駆動ギヤ31の1回転の回転角度内に設定されている。
【0029】
この2輪駆動の状態より、モード切換操作スイッチを4輪高速駆動モードに切換操作すると、モータ36が正回転駆動され、駆動ギヤ32は図3に示す矢印A方向に正回転し、出力軸23も同一方向に回転する。出力軸23の基端23aに固定された回転板24の回転により、各ローラ26,28は該回転板24の回転中心24aを回動中心として回動する。図11に示すように、一方のローラ26の回動により、一方のカム13のカム溝14を介して該一方のカム13が支軸19に沿って図11中上方に摺動する。このカム13の摺動に伴って2輪駆動と4輪駆動の切換軸11が軸方向にストロークS1だけ移動する。この2輪駆動と4輪駆動の切換軸11のストロークS1の移動により2輪駆動の状態から4輪高速駆動(4H)の状態に自動的に切り換わる。即ち、後輪用出力軸ギヤ5aとフロントドライブギヤ8aとの噛合状態を断続させる2輪・4輪切換スライダ9により上記両ギヤ5a,8aがスプライン嵌合して、エンジン2の動力は後輪7B,7Bだけでなく、前輪用出力軸8と前輪用差動機6Aを経て前輪7A,7Aに伝達され、前,後輪7A,7Bによる4輪高速駆動が行われる。そのとき、モータ36への通電は遮断される。尚、他方のローラ28は依然としてカム15のカム溝16に係合せず、従って4輪速度切換軸12を移動させることはない。
【0030】
この2輪駆動と4輪駆動の切換軸11を軸方向に移動させて2輪駆動の状態から4輪高速駆動の状態に切り換える途中で、後輪用出力軸ギヤ5aとフロントドライブギヤ8aの2つのギヤの位相がずれて2輪・4輪切換スライダ9で両ギヤ5a,8aのスプライン嵌合ができなくなってアクチュエータ20の出力軸23が停止すると、図14に示すように、回転保持板31と駆動ギヤ32及び圧縮コイルスプリング35から成る待ち機構30が作用する。即ち、アクチュエータ20の出力軸23と回転保持体31が拘束停止してもモータ36は通電されているので、駆動ギヤ32は図14に示す矢印A方向の正回転を続行する。この為、各圧縮コイルスプリング35の一方の端部35aは停止している回転保持板31の各スプリング押圧部31bにより回転が阻止されるので、各圧縮コイルスプリング35は圧縮された待ち状態になる。この時、モータ36への通電は遮断されている。
【0031】
そして、後輪用出力軸ギヤ5aとフロントドライブギヤ8aの2つのギヤの位相が一致すると、出力軸23の拘束状態が解除され、圧縮状態の各圧縮コイルスプリング35の弾性反発力により回転保持体31の各スプリング押圧部31bを介して出力軸23と回転板24を正回転させる。これにより、2輪・4輪切換スライダ9で両ギヤ5a,8aのスプライン嵌合がされて2輪駆動の状態から4輪高速駆動の状態に自動的に切換わる。
【0032】
さらに、この状態からモード切換操作スイッチを2輪駆動モードに切換操作し、出力軸23を逆回転させて4輪高速駆動の状態から2輪駆動の状態に切り換える途中で、2輪・4輪切換スライダ9で後輪用出力軸ギヤ5aとフロントドライブギヤ8aのスプライン嵌合の解除ができなくなった場合も、図15に示すように、待ち機構30の各圧縮コイルスプリング35の他方の端部35bは停止している回転保持板31の各スプリング押圧部31bにより回転が阻止されるので、各圧縮コイルスプリング35は圧縮された待ち状態になることにより、前述の2輪駆動の状態から4輪高速駆動の状態に切り換える場合と同様に、出力軸23の拘束停止状態が解除されると、4輪高速駆動の状態から2輪駆動の状態に自動的に切り換えることができる。さらに、これら2Hと4H間の切り換えの場合のみならず、後述する4Hと4L(4輪低速駆動)間の切り換えの場合を含めた2H−4H−4L間の全ポジションにおいても上記待ち機構30は作用する。
【0033】
また、図11に示す4輪高速駆動の状態より、モード切換操作スイッチを4輪中立モードに切換操作し、出力軸23を更に正回転させると、図12に示すように、出力軸23の基端23aに固定された回転板24の回転により他方のローラ28が他方のカム15のカム溝16に係合し、該他方のカム15が支軸19に沿って図12中上方に摺動する。この他方のカム15の摺動に伴って4輪速度切換軸12が軸方向にストロークS2だけ移動する。この4輪速度切換軸12のストロークS2の移動により4輪中立(N)の状態に自動的に切り換わる。尚、このときローラ26はカム13のカム溝14から離れて係合が解除されるので、2輪駆動と4輪駆動の切換軸11が移動されることはない。
【0034】
そして、図12に示す4輪中立状態より、モード切換操作スイッチを4輪低速駆動モードに切換操作し、出力軸23を更に正回転させると、図13に示すように、他方のカム15が支軸19に沿って更に上方に摺動し、この他方のカム15の摺動に伴って4輪速度切換軸12が軸方向にストロークS3だけ移動する。この4輪速度切換軸12のストロークS3の移動により4輪低速駆動の状態に自動的に切り換わる。
【0035】
尚、モード切換操作スイッチの選択的切換操作により、4輪低速駆動状態から4輪中立状態、4輪中立状態から4輪高速駆動状態、または4輪高速駆動状態から2輪駆動状態にすると、モータ36の逆回転により出力軸23が逆回転し、それぞれモード切換操作スイッチの切換モードに応じて出力軸23は予め定められた所定の停止位置まで回転駆動される。そして、カム13またはカム15を駆動して、2輪駆動と4輪駆動の切換軸11まはた4輪速度切換軸12を所定ストローク移動させて、それぞれの状態に切換える。
【0036】
このように、2輪駆動と4輪駆動の切換軸11と4輪速度切換軸12に切換軸駆動用の摺動カム13,15をそれぞれ取り付け、アクチュエータ20の出力軸23に固定された回転板24に回転自在に支持された一対のローラ26,28をそれぞれ前記カム13,15に係合にし該一対のローラ26,28をカム13,15を駆動するカムフォロアとし、アクチュエータ20の駆動によりカムフォロア26,28およびカム13,15を介して各切換軸11,12を軸方向に所定ストロークそれぞれ移動可能にしたので、2輪駆動と4輪高速駆動と4輪中立及び4輪低速駆動の4つの状態を自動的に簡単に切り換えることできる。
【0037】
また、出力軸23の先端23bに相対回転不能に保持された回転保持板31を介して該出力軸23に回転自在に支持された駆動ギヤ32の各スプリング収納部33に圧縮コイルスプリング35をそれぞれ収納するだけで待ち機構30を簡単に組み付けることができ、その組付作業性を向上させることができると共に、この待ち機構30は小型なものとなり、部品点数も削減され、従って小型で安価なアクチュエータ20となる。
【0038】
さらに、駆動ギヤ32の同一の円周上に円弧状にかつ等間隔毎に複数設けられた各スプリング収納部33に圧縮コイルスプリング35をそれぞれ収納したことにより、1本当たりの圧縮コイルスプリング35の荷重、応力を少なくすることができる。
【0039】
また、各圧縮コイルスプリング35の両端35a,35bのいずれか他方を各スプリング収納部33内で保持したままでいずれか一方を1つの回転保持板31の各スプリング押圧部31bで押圧して各圧縮コイルスプリング35を撓ませることができるので、その分低コスト化をより一段と図ることができる。さらに、駆動ギヤ32の各スプリング収納部33に圧縮コイルスプリング35をそれぞれ収納することで、この各圧縮コイルスプリング35は、出力軸23が拘束して停止した際に衝撃力を吸収するダンパとして機能するので、アクチュエータ20を構成する各部品の破損が防止できる。
【0040】
尚、前記実施形態によれば、2輪駆動車で必要なときだけ4輪を駆動できるパートタイム4WDに用いられる2輪駆動と4輪駆動の切換装置、および該切換装置駆動用のアクチュエータについて説明したが、パートタイム4WD以外の4WDに用いられる2輪駆動と4輪駆動の切換装置、およびその切換装置駆動用のアクチュエータに前記各実施形態を適用できることは勿論である。また、互いに平行に配置され、軸方向に移動自在とした2つの被駆動軸を駆動するアクチュエータに適用することもできる。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明におけるアクチュエータによれば、ウオームに噛合する駆動ギヤと、この駆動ギヤの同一円周上で且つ円周方向に所定の間隔を置いて形成した複数のスプリング収納部にそれぞれ収納された各コイルスプリングと、この各コイルスプリングの両端部のいずれか一方を押圧可能な複数のスプリング押圧部が突出形成され、出力軸に相対回転不能に保持された回転保持板と、前記駆動ギヤの前記各スプリング収納部間に形成され、前記各スプリング押圧部との干渉を防止するためのスリットとから、待ち機構を構成したので、該待ち機構を簡単に組付けることができ、その組付作業性が向上すると共に、この待ち機構は小型なものとなり、部品点数も削減され、従って小型で安価なアクチュエータとなる優れた効果を奏する。
【0042】
また、各コイルスプリングは出力軸が拘束された際に、衝撃力を吸収するダンパとして機能するので、アクチュエータを構成する各部品の破損を防止できる効果もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の2輪駆動と4輪駆動の切換装置に用いられるアクチュエータの要部を示す斜視図である。
【図2】同アクチュエータを裏側から見た斜視図である。
【図3】同アクチュエータの一部を断面で示す平面図である。
【図4】同アクチュエータの回転保持板を取り外した状態を示す平面図である。
【図5】同アクチュエータの回転保持板と駆動ギヤと出力軸の関係を示す分解斜視図である。
【図6】上記回転保持板の底面図である。
【図7】上記出力軸の斜視図である。
【図8】上記出力軸の底面図である。
【図9】上記2輪駆動と4輪駆動の切換装置を用いたパートタイム4輪駆動車の概略構成図である。
【図10】上記2輪駆動と4輪駆動の切換装置の2輪駆動状態を示す説明図である。
【図11】上記2輪駆動と4輪駆動の切換装置の4輪高速駆動状態を示す説明図である。
【図12】上記2輪駆動と4輪駆動の切換装置の4輪中立状態を示す説明図である。
【図13】上記2輪駆動と4輪駆動の切換装置の4輪低速駆動状態を示す説明図である。
【図14】上記アクチュエータの正回転時の待ち機構を一部断面で示す平面図である。
【図15】上記アクチュエータの逆回転時の待ち機構を一部断面で示す平面図である。
【符号の説明】
4 トランスファ
10 2輪駆動と4輪駆動の切換装置
11 2輪駆動と4輪駆動の切換軸(被駆動軸)
12 4輪速度切換軸(被駆動軸)
13,15 カム
20 アクチュエータ
21 第1のアクチュエータケース
21a 第2のアクチュエータケース
23 出力軸
26,28 ローラ(カムフォロア)
30 待ち機構
31 回転保持板
31b スプリング押圧部
32 駆動ギヤ
33 スプリング収納部
34 スリット
35 円筒状の圧縮コイルスプリング(コイルスプリング)
35a,35b 端部
36 モータ
37 アーマチュア軸
38 ウオーム

Claims (6)

  1. 互いに平行に配置され、軸方向に移動自在とした2つの被駆動軸と、これら各被駆動軸にそれぞれ取り付けられた被駆動軸駆動用のカムと、該各カムを、複数の切換モードを持つ操作スイッチの切換操作によるモードに応じてそれぞれ予め定められた所定の停止位置まで駆動して、前記各被駆動軸を選択的に軸方向に所定ストローク移動させたアクチュエータにおいて、
    前記アクチュエータは、通電により正回転または逆回転するモータと、該モータのアーマチュア軸に形成されたウオームに噛合する駆動ギヤと、この駆動ギヤに連結された出力軸と、この出力軸の回転により回動され前記各カムにそれぞれ係合して該各カムを駆動する一対のカムフォロアと、前記駆動ギヤの同一円周上で且つ円周方向に所定の間隔を置いて形成した複数のスプリング収納部にそれぞれ収納された各コイルスプリングと、前記出力軸に相対回転不能に保持された回転保持板と、この回転保持板に突出形成され前記各コイルスプリングの両端部のいずれか一方を押圧可能な複数のスプリング押圧部と、前記駆動ギヤの前記各スプリング収納部間に形成され前記各スプリング押圧部との干渉を防止するためのスリットと、前記駆動ギヤと前記回転保持板および前記出力軸をそれぞれ収納した第1のアクチュエータケースと、該第1のアクチュエータケースに固定され、前記各被駆動軸を軸方向に移動自在に支持するとともに前記各カムを収納した第2のアクチュエータケースと、を備え、前記駆動ギヤの回転が前記各コイルスプリングと前記回転保持板を介して前記出力軸に伝達されるとともに、前記出力軸が途中で拘束されて停止し前記駆動ギヤが回転を続行する際には、前記回転保持板の各スプリング押圧部で前記各コイルスプリングの両端部のいずれか一方を押圧したことを特徴とするアクチュエータ。
  2. 請求項1に記載のアクチュエータであって、
    前記駆動ギヤに形成した複数のスプリング収納部は、該駆動ギアの円周方向に等間隔に形成した円弧状の3つのスプリング収納部とするとともに、前記各コイルスプリングは、円筒状の3つの圧縮コイルスプリングとしたことを特徴とするアクチュエータ。
  3. トランスファ内に互いに平行に配置され、軸方向に移動自在とした2輪駆動と4輪駆動の切換軸および4輪速度切換軸と、これら各切換軸にそれぞれ取り付けられた切換軸駆動用のカムとを備えた2輪駆動と4輪駆動の切換装置における前記各カムを、モード切換操作スイッチの切換操作によるモードに応じてそれぞれ予め定められた所定の停止位置まで駆動して、前記各切換軸を選択的に軸方向に所定ストローク移動させて2輪駆動、4輪高速駆動、4輪中立及び4輪低速駆動の4つの駆動状態に選択的に切換えるようにした2輪駆動と4輪駆動の切換装置駆動用アクチュエータにおいて、
    前記アクチュエータは、通電により正回転または逆回転するモータと、該モータのアーマチュア軸に形成されたウオームに噛合する駆動ギヤと、この駆動ギヤに連結された出力軸と、この出力軸の回転により回動され前記各カムにそれぞれ係合して該各カムを駆動する一対のカムフォロアと、前記駆動ギヤの同一円周上で且つ円周方向に所定の間隔を置いて形成した複数のスプリング収納部にそれぞれ収納された各コイルスプリングと、前記出力軸に相対回転不能に保持された回転保持板と、この回転保持板に突出形成され前記各コイルスプリングの両端部のいずれか一方を押圧可能な複数のスプリング押圧部と、前記駆動ギヤの前記各スプリング収納部間に形成され前記各スプリング押圧部との干渉を防止するためのスリットと、前記駆動ギヤと前記回転保持板および前記出力軸をそれぞれ収納した第1のアクチュエータケースと、該第1のアクチュエータケースに固定され、前記各切換軸を軸方向に移動自在に支持するとともに前記各カムを収納した第2のアクチュエータケースと、を備え、前記駆動ギヤの回転が前記各コイルスプリングと前記回転保持板を介して前記出力軸に伝達されるとともに、前記出力軸が途中で拘束されて停止し前記駆動ギヤが回転を続行する際には、前記回転保持板の各スプリング押圧部で前記各コイルスプリングの両端部のいずれか一方を押圧したことを特徴とする2輪駆動と4輪駆動の切換装置駆動用アクチュエータ。
  4. 請求項3に記載の2輪駆動と4輪駆動の切換装置駆動用アクチュエータであって、
    前記駆動ギヤに形成した複数のスプリング収納部は、該駆動ギアの円周方向に等間隔に形成した円弧状の3つのスプリング収納部とするとともに、前記各コイルスプリングは、円筒状の3つの圧縮コイルスプリングとしたことを特徴とする2輪駆動と4輪駆動の切換装置駆動用アクチュエータ。
  5. トランスファ内に互いに平行に配置され、軸方向に移動自在とした2輪駆動と4輪駆動の切換軸および4輪速度切換軸と、これら各切換軸にそれぞれ取り付けられた切換軸駆動用のカムと、モード切換操作スイッチの切換操作によるモードに応じてそれぞれ予め定められた所定の停止位置まで回転駆動され、前記各カムを駆動して前記各切換軸を選択的に軸方向に所定ストローク移動させるアクチュエータとを有し、2輪駆動、4輪高速駆動、4輪中立及び4輪低速駆動の4つの駆動状態に選択的に切換えるようにした2輪駆動と4輪駆動の切換装置において、
    前記アクチュエータは、通電により正回転または逆回転するモータと、該モータのアーマチュア軸に形成されたウオームに噛合する駆動ギヤと、この駆動ギヤに連結された出力軸と、この出力軸の回転により回動され前記各カムにそれぞれ係合して該各カムを駆動する一対のカムフォロアと、前記駆動ギヤの同一円周上で且つ円周方向に所定の間隔を置いて形成した複数のスプリング収納部にそれぞれ収納された各コイルスプリングと、前記出力軸に相対回転不能に保持された回転保持板と、この回転保持板に突出形成され前記各コイルスプリングの両端部のいずれか一方を押圧可能な複数のスプリング押圧部と、前記駆動ギヤの前記各スプリング収納部間に形成され前記各スプリング押圧部との干渉を防止するためのスリットと、前記駆動ギヤと前記回転保持板および前記出力軸をそれぞれ収納した第1のアクチュエータケースと、該第1のアクチュエータケースに固定され、前記各切換軸を軸方向に移動自在に支持するとともに前記各カムを収納した第2のアクチュエータケースと、を備え、前記駆動ギヤの回転が前記各コイルスプリングと前記回転保持板を介して前記出力軸に伝達されるとともに、前記出力軸が途中で拘束されて停止し前記駆動ギヤが回転を続行する際には、前記回転保持板の各スプリング押圧部で前記各コイルスプリングの両端部のいずれか一方を押圧したことを特徴とする2輪駆動と4輪駆動の切換装置。
  6. 請求項5に記載の2輪駆動と4輪駆動の切換装置であって、前記駆動ギヤに形成した複数のスプリング収納部は、該駆動ギアの円周方向に等間隔に形成した円弧状の3つのスプリング収納部とするとともに、前記各コイルスプリングは、円筒状の3つの圧縮コイルスプリングとしたことを特徴とする2輪駆動と4輪駆動の切換装置。
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