JP3900252B2 - グラフィックスのエイリアシングを減少させる多重レベル印刷法 - Google Patents
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Description
【本発明の分野】
本発明は文書を印刷するシステムおよび方法に関する。これらの文書はすべてのタイプの視覚的情報、例えばテキスト、グラフ、イメージ等を含み、以後通常「画像」と呼ぶことにする。
【0002】
【本発明の背景】
画像データを離散した画素(ピクセル)の情報に変換するすべての記録システムに共通な問題は、通常「エイリアシング」と呼ばれる再構築誤差が生じることである。これによって記録装置またはプリンターの離散した画素の格子の上に載らない直線または曲線にギザギザの縁が生じる。この問題は二つの方法で直すことができる。第1の方法は記録装置の空間的な分解能を増加させる方法である。この方法は多くの場合技術的に困難であり、コストのかかる解決法である。
【0003】
第2の方法は、本発明が関する方法であり、視覚的な品質を改善するために空間的な分解能の代わりに色調の分解能を用いる方法である。
【0004】
この方法はコンピュータの表示装置にフォントを描画する通常の方法である。この場合黒色の画素が灰色の画素のによって取り囲まれている。それによって縁の部分が視覚的に滑らかになり、人の目に対して縁が見易くなる。
【0005】
本明細書においては、抽象的なページ記述言語から多重レベルの階調データをつくり出して同様な結果を得る方法が記載されている。印刷すべき大部分の文書は、テキスト、グラフィックスおよびイメージの混合物を含み、ページ記述言語の形で与えられている。これらの文書はPDF文書、PostScriptTMファイル、MS−OfficeTM文書などであることができる。本発明によれば空間的な分解能と色調の分解能とは或る程度互換性があり、空間的な分解能の欠如は改善された色調の分解能で相殺できることが見出だされた。多重階調レベルを使用すると、例えばテキスト、図面等のデータが高度に離散した文書の部分の色調の分解能を補強することができる。
【0006】
この方法では、灰色または他の色の三つ以上の異なったレベル、即ち0%より多く100%までのインクのレベルで描画する装置を記録エンジンがもっている必要がある。しかし大部分のインクジェットまたはバブルジェット・プリンター装置は、一定の大きさのインクの液滴を放出できるに過ぎず、空間的な分解能を減少させないで多重レベルの画素データをつくることは不可能である。
【0007】
同じ色でをもつが密度が異なったインクを多数使用するのとによってこの問題を解決する方法が提案されている。国際特許公開明細書96/12251号、ヨーロッパ特許0 850 767 A1号および米国特許5,966,507号を参照されたい。3−レベルの電子写真式プリンターに使用するために灰色の画素によって黒色の画素を取り囲む方法はヨーロッパ特許0 082 281 A1号に記載されている。
【0008】
電子写真式のプリンターはさらに発展し画素の大きさに適用できるようになった。この方法で分解能を向上させ一つの画素を既に存在しているテンプレートと比較する方法は米国特許4,847,641号、同5,193,008号および同5,134,495号に記載されている。
【0009】
しかし本発明は、同じインクを用い単一の画素の所で多重階調レベルを記録する技術を使用して上記参照文献記載のものとは異なった画像処理工程を幾つか組み合わせる点で、上記の方法とは異なっている。
【0010】
【本発明の目的】
本発明の目的は、得られた画像の視覚的品質を向上させる印刷法を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は、記録装置またはプリンターの離散した画素の格子と合わない直線または曲線の所でのギザギザの縁を和らげるようにすることである。
【0012】
【本発明の概要】
本発明の上記目的は特許請求の範囲請求項1記載の方法によって実現される。本発明の好適な具体化例に対する特定の特徴は従属請求項に記載されている。これらの目的は請求項11の特定の特徴をもつシステムによって実現される。
【0013】
上記目的は
同じインクを用い単一の画素の所で多重階調レベルを印刷する工程、および
印刷すべき文書の抽象的なページ記述言語から多重レベルの階調データを得る工程を組み合わせることにより実現される。
【0014】
本明細書において画像という言葉はテキスト、グラフィックス、イメージ等のような文書上の任意のデータであることができる。ページデータは再現すべきページのレイアウトおよび内容を記述し、このデータは種々のフォーマットで供給されることができる。
【0015】
画像の描画とは画像または文書を媒体または表示用のスクリーン上に再現する過程である。
【0016】
ビットマップは典型的には画素の二次元の配列である。各画素は画像の小さい正方形または矩形の部分を表す。灰色の画像では、各画像は例えば0〜255の範囲の或る値によって表すことができる。このようなビットマップは、ビットマップ中の各画素が幾つかの得られる密度値または階調レベルの一つをとることができるので、多重レベル・ビットマップと呼ばれる。カラー画像では、各画素は典型的には3個以上の色成分によって表される。各画素の各色成分に対し一つの値が必要である。3つの色成分をもつシステムでは、各々の色の画素の値は8ビットによって表され、各々の色画素は各成分に対して256の異なった値をとることができる。従って各画素は2563=16,777,216個の可能な値をとることができる。3つの色の値の他に、黒色の成分に対して余分のビットマップ値を計算することができる。出力されたビットマップはプリンターへ送られ、プリンターに画像を賦与する。或る画像の分解能はその画像の直線的な大きさを表すのに使用される画素の数である。画像を物理的に表現するためには、分解能は単位長さ当たりの画素即ちドットの数として、例えば16ドット/mmまたは400ドット/インチ(dpi)のように表される。電子的な画像データに対しては、その画像が或る大きさで賦与された場合の物理的分解能として定義される。
【0017】
【本発明の詳細な説明】
図1に従えば、印刷すべきページ記述データ20をラスター画像処理機(RIP)によって処理し、水平の分解能がHres1、垂直の分解能がVres1、階調レベルの数がNlevの高分解能の多重レベルのビットマップ・データ21をつくる。次に分解能低下(RL)処理により高分解能の多重レベルのビットマップ・データ21を低分解能の高分解能の多重階調ビットマップ・データ22へ変え、水平の分解能をHres1からHres2にし、垂直の分解能をVres1からVres2にする。ここでHres1≧Hres2、Vres1≧Vres2、Hres2×Vres2<Hres1×Vres1である。Hres2およびVres2は好ましくは文書を印刷するプリンターの水平および垂直方向の空間的な分解能に対応している。
【0018】
画像処理(IP)工程によって階調レベルがNlevからNlevpへ減少し、これによって低分解能の多重レベル・ビットマップ22は低階調、低分解能の出力ビットマップ23に変換される。Nlevpは単一の画素またはマイクロドット上に単一のインクで印刷されるレベルの数であることが好ましい。マイクロドットは出力装置またはプリンターによって印刷される基質上の最小のアドレス可能な単位である。次いで多重レベルの出力ビットマップ23は印刷のためにプリンターへ送られる。
【0019】
印刷される大部分の文書はテキスト、グラフィックスおよびイメージの混合物であり、ページ記述データ20の形で与えられる。ページ記述データ20は装置に依存している。文書を印刷する場合、ページ記述データ20を装置に依存したビットマップ23に変えなければならない。出力ビットマップ23の中の画素の必要な数は出力装置の出力分解能に依存する。その出力ビットマップ23の中の各画素に対して必要なレベルの数は出力装置の色調レベルの性能に依存している。文書を印刷するのに用いられる各々の色に対しこのようなビットマップをつくることが好ましい。
【0020】
本発明による印刷工程の第1の段階は、ページ記述データ20を高分解能の多重レベル・ビットマップ21へ、即ちラスタライズされたデータへ変えるRIPによって行なわれる。これは例えばAdobe社のConfigurable PostScript Interpreter(CPSI)によって行なわれる。RIPに対して使用される水平および垂直方向の分解能Hres1およびVres1並びに階調レベルの数Nlevを指定することができる。典型的にはNlev=256にとる。水平および垂直方向の大きさHsizeおよびVsizeも指定し、水平および垂直方向の画素の数Hnpix1およびVnpix1を決定する。連続的な色調をもつ画像に対する空間的な分解能HresおよびVresはやはり画素/mm、或る場合には(マイクロ)ドット/インチの単位で表される。インクジェット・プリンターの空間的な分解能に対する典型的な値は、Hres2=Vres2=300dpi(ドット/インチ)であり、これは約12マイクロドット/mmに対応する。このことはインクジェット装置に対し直線1mm当たり12個のマイクロドットにアドレスを付け得ることを意味する。即ち1mm2当たりそれぞれ全部で144個のマイクロドットにアドレスを付けることができる。本発明の好適な具体化例に従えば、高分解能ビットマップ21の空間的な分解能は印刷装置の8倍ほど高い。Hres1自体は96マイクロドット/mmの値をとることができる。印刷された画像の大きさが分かっていれば、例えば水平方向の大きさHsize=12mm、垂直方向の大きさVsize=20の場合、分解能Hres1、Vres1において一つのマトリックスにより画像を表すのに必要な画素の数Hnpix1および直線Vnpix1またはマイクロドットの数は次式によって計算することができる。
【0021】
Hnpix1=Hsize×Hres1,
Vnpix1=Vsize×Vres1.
Nlev個の異なった階調レベルは、区間[0.0,1.0]において数0.0,1.0/(Nlev−1),2.0/(Nlev−1),....,1.0により表すことが好ましい。
【0022】
第2の段階は分解能低下処理(RL)である。この処理により高分解能ビットマップデータ21を第1の空間的な分解能(Hres1,Vres1)および色調の分解能(Nlev)から、第2の空間的な分解能(Hres2,Vres2)をもち色調の分解能は同じNlevであって同じ空間的な寸法Hsize2=Hsize1=Hsize、Vsize2=Vsize1=Vsizeをもつ低分解能のビットマップ22へ、好ましくは下記の方法で変換する。
【0023】
Hf=Hres1/Hres2およびVf=Vres1/Vres2を整数としよう。Hfは水平方向の縮小因子であり、Vfは垂直方向の縮小因子である。図2に示すように縮小を行なうために、高分解能ビットマップ21中のHf×Vf個の画素を写像(マッピング)して単一の多重レベルをもつマイクロドットにする。変換を行なう際高分解能のビットマップ21をグループ化してHf×Vf個の画素のブロックにすることができる。RL処理によって各ブロックは低分解能ビットマップ22の中の一つの画素に写像される。好ましくは、HfおよびVfはHf×Vf=Nlevp−1になるように選ばれる。Nlevpは出力装置の階調レベルの数であることが好ましい。これには次のような利点がある。
【0024】
縮小因子HfおよびVfを使用する場合、一般に高分解能ビットマップ21のHf×Vf個の画素を含む矩形の区域は低分解能ビットマップ22の一つの画素に変換される。高分解能テキストの元の画素は通常最低または最大の値だけをもっている。即ちその画素は空白であるか、或いは「全密度」で充填されている。高分解能区域の矩形の内部では、充填できる画素の数は0,1,2,...,Hf×Vfの範囲内にある。即ちHf×Vf+1個の充填された値、即ち「密度」をもった値が矩形の区域に対して可能である。
Hf×Vf=Nlevp−1の場合、この区域の内部の充填された画素の数は簡単にこの矩形の区域を表す低分解能画素の密度レベルに変換することができる。好ましくは縮小因子は上記式で設定された条件に従うように選ばれる。上記式を得るためのNlevp、HfおよびVfに対する幾つかの可能な組み合わせを下記表1に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
高分解能ビットマップ21の画素をp(i,j)で表し、ここで0≦i≦Hnpix1−1、0≦j≦Vnpix1とすると、0≦k≦Hnpix2−1、0≦l≦Vnpix2−1の或る整数に対し、
(i div Hf)=k
(j div Vf)=l
であるすべての画素p(i,j)は一つのブロックに組分けされ、低分解能ビットマップ22の画素p(k,l)の上に写像される。演算(a div b)はaをbで割った整数の結果を表す。
【0027】
低分解能ビットマップ22の中の一つの画素p(k,l)に対応する高分解能ビットマップ21から得られた画素のブロックをB(p)で表す。低分解能ビットマップ中の画素p(k,l)をその高分解能ビットマップ中のブロックB(p)の中心で表すと便利である。低分解能ビットマップ22の画素p(k,l)に対する階調レベルは対応するブロックB(p)の画素の値から計算される。画素p(k,l)に対する階調レベルLp(k,l)はB(p)中の画素の階調レベルの平均に等しいか、或いはこの平均値に最も近い階調レベルに等しくなるようにとられる。このようにして高分解能ビットマップ21は空間的な分解能が低い低分解能ビットマップ22に変換される。
【0028】
文書が例えば純粋な黒色のフォントから成っている場合、高分解能ビットマップ21はレベル0および1だけを含むが、低分解能ビットマップ22は0.0,1.0/(Nlev−1),2.0(Nlev−1),...,1.0の範囲の他の灰色のレベルも含んでいるであろう。
【0029】
この操作の後にはフォントの縁はやわらかに見えるようになる。明らかにこの操作は局所的な平均化と部分的なサンプリングとを組み合わせた操作であり、局所的な平均化の操作は他の線形または非線形のフィルタリング法によって置き換えることができる。高分解能ビットマップ21が連続的な色調データの値、即ち区間[0.0,1.0]の範囲の値をもっている場合、このことは特に有利である。別法として、線形フィルター、例えばガウス・フィルターを使い、ブロックを重ね合わせることもできる。pが低分解能画素の位置(B(p)の中心)、qがブロックB(p)中の高分解能画素の位置を表すとしよう。Wは重み関数を表すとする。線形のフィルタリング操作即ち畳み込み(convolution)
【0030】
【外1】
【0031】
【数1】
【0032】
を生成する数学的操作である。好ましくはW(q−p)に対し0≦W(q−p)≦1.0であり、ΣW(q−p)=1.0であるが、W(q−p)は負の値をとることもできる。Wはフィルターまたは畳み込み用のマスクと呼ばれる。
【0033】
ガウス・フィルターは重みWqがガウス関数の値、例えばW(q−p)=t・exp(−||q−p||2/s)をもつ線形フィルターである。ここでtおよびs
【0034】
【外2】
【0035】
関数をとる代わりに、非線形関数を考えることもできる。このような非線形関数の例はブロックの値のメディアンフィルタリングを行なう関数である。もっと詳細な情報はRandy Crane著、”A simplified approach to image processing”、Prentice Hall,New Jersey(1997年発行)に記載されている。事実これらの操作はすべてもっと一般的な再サンプリング過程の特殊な場合である。
【0036】
サンプリング理論に従えば、サンプリングされたデータから連続信号を再取得するためには、周波数空間においてこの連続信号の帯域が限定されている場合、理想的な低域フィルターにこの信号を通して連続信号を正確に再構築することが有利である。画像は空間的な領域の中で常に限定されているから、これらは実際には周波数空間において帯域を限定されることはできないが、それでも低域フィルターは連続信号の近似を与える。信号の再サンプリングを行なうための適切な戦略は、先ず連続的な信号の近似を得ることを試み、次いでこの連続信号をサンプリングする方法である。
【0037】
従って上記に記載したRL処理は低域フィルターを通した後にサンプリングを行なうことに相当している。操作をこのように見てみると、本発明方法をHf=Hres1/Hres2およびVf=Vres1/Vres2が整数でありHf×Vf=Nlev−1の場合に限定する必要はない。
【0038】
サンプリング操作は画素(i,j)を(k,l)=(i/Hf,j/Vf)に写像する画像の幾何学的な縮小操作として説明することができる。しかし一般にkおよびlは整数値ではない。サンプリングされた画像の画素(k,l)の値を決定するためには、高分解能画像の(Hf*k,Vf*l)の近傍にある画素の間で内挿を行なうことが有利である。そのためには隣接値内挿法、双一次内挿法、重三次内挿法などを用いることができる。これらの方法は上記のCraneの著書に記載されている。
【0039】
この方法で生じる可能性がある欠点は次の通りである。抽象的なページ・データからビットマップ文字への大部分の変換は、いわゆるフォント・ヒンティング(font hinting)を使用する。このフォント・ヒンティングによって同じ文字および異なった文字の内部の垂直または水平の線がすべて同じ太さをもつように、例えば文字mの3本の縦棒がすべて同じ太さをもち、またそれが文字nの縦棒と同じ太さをもつことが保証される。上記方法ではこの性質の変換は保証されない。しかし実際にはこのことはあまり重要ではないように思え、本発明方法の利点はこの欠点を凌駕している。
【0040】
また、HfおよびVfを選ぶアルゴリズムにもその可能性がある(表1参照)。Nlev=4に対してHf=3、Vf=1かまたはHf=1、Vf=3を選ぶことができる。最初の選択肢では縦棒はバランスした状態に保たれるが、後の選択肢では横棒、例えばEの横棒がバランスした状態に保たれる。別法として、上記再サンプリング過程に含まれる選ばれた低域フィルターは垂直方向に比べて水平方向の方が大きくなる、またはその逆になるようにすることができる。
【0041】
上記の再サンプリング操作の後で、0.0.1.0/(Nlev−1),2.0/(Nlev−1),...,1.0から0.0.1.0/(Nlev−1),2.0/(Nlev−1),...,1.0へさらに非線形の写像を行なうことができる。この写像はプリンターがつくり得る多重レベルが輝度に関して必ずしも線形でないという事実を相殺することができる。カラー付きの文書に対しては、色を分離したすべてのビットマップを必ずしも同じ方法で取り扱う必要はない。上記に概説した方法は例えば異なったビットマップに対する異なったブロックの大きさおよびレベルの数を用い、色分離したビットマップに対して、また黒色の成分にだけ適用することができる。
【0042】
本発明の具体化例による印刷法の第3の段階は、階調レベルの数をNlevからNlevpに減らし、これによって低分解能、高階調の多重レベル・ビットマップ22を低分解能の出力ビットマップ23に変換する(IP)画像処理段階である。Nlevは単一の画素またはマイクロドット上に1種のインクで印刷できるレベルの数であることが好ましい。この変換(IP)に対しては多重レベル・スクリーニング法または多重レベル誤差拡散法を用いることができる。
【0043】
多重レベル誤差拡散法の一例には多重レベルのFloyd−Steinbergによるアルゴリズムを拡張したFloyd−Steinberg誤差拡散法がある。Society for Information Displayの1975年シンポジウム技術論文抄録集、36〜37頁(1975年)に記載されたFLOYD R WおよびSTEINBERG Lの論文「An adaptive algorithm for spatial grey scale」参照のこと。このアルゴリズムでは、画像の画素を逐次的に処理する。図3に示されているように、範囲0.0.1.0/(Nlev−1),2.0/(Nlev−1),...,1.0の画素の値25を量子化装置27によって0.0.1.0/(Nlevp−1),2.0/(Nlevp−1),...,1.0の範囲の出力26に対する最も近い値に設定する。この量子化によって生じる誤差を誤差計算回路28によって計算し、まだ処理されていないその近隣値29、30、31、32全体に配分する。
【0044】
階調レベルを減少させる他の方法は誤差拡散法の代わりにバイナリーのまたは多重レベル・スクリーニング法を使う方法である。図4に示されているように、スクリーニングは(好ましくは周期的な)スクリーン関数S(k,l)を定義し、この値をスクリーニングを行なうべき画素データのレベルL(k,l)に加えることによって行なうことができる。この加算の結果L(k,l)+S(k,l)を一定の関数Tを閾値として処理し、バイナリーの画素の値B(k,l)を得る。例えばスクリーン関数S(k,l)および画素データのレベルL(k,l)が[0,1]の範囲の値をとる場合、画素(k,l)に下記のバイナリー値B(k,l)を割り当てることができる。
【0045】
L(k,l)+S(k,l)≧1ならば,B(k,l)=1
L(k,l)+S(k,l)<1ならば,B(k,l)=0
図4においては、明瞭に示すためにスクリーニング操作S(k,l)は二次元ではなくて一次元だけで示されている。
【0046】
この操作は次のようにして多重レベル・スクリーニングに拡張することができる。図5においては、連続的な色調の画素データL(k,l)(0≦L(k,l)≦1)を、スクリーン関数S(k,l)(0≦S(k,l)≦1)を用いて4−レベルのデータN(k,l)=0,1/3,2/3,1に写像する状況が示されている。
【0047】
0≦3.L(k,l)+S(k,l)<1ならば、N(k,l)=0
1≦3.L(k,l)+S(k,l)<2ならば、N(k,l)=1/3
2≦3.L(k,l)+S(k,l)<3ならば、N(k,l)=2/3
3≦3.L(k,l)+S(k,l)≦4ならば、N(k,l)=1
さらに一般的には、連続的な色調の画素データL(k,l)をスクリーン関数S(k,l)(0≦S(k,l)≦1)を用いることによりN−レベルのデータN(k,l)(0,1/(N−1),2/(N−1),1)に写像しなければならないと考える。N(k,l)は次のようにして計算することができる。
【0048】
K∈(0,1,2,...,N−1),
0≦L(k,l)≦1)で0≦S(k,l)≦1とすると、
K≦(N−1)L(k,l)+S(k,l)<K+1ならばN(k,l)=K/(N−1),
L(k,l)+S(k,l)=1ならばN(k,l)=1.
これは図5にN=4の場合が示されている。
【0049】
別法として、すべての画素(k,l)に対して
S1(k,l)<S2(k,l)<...<SN-1(k,l)
のように選ばれたN−1個のスクリーン関数S1,...,SN-1を用い、
L(k,l)+S(k,l)<1ならばN(k,l)=0,
f=1,2,...,Kに対してのみL(k,l)+Sf(k,l)≧1ならばN(k,l)=K/(N−1)
と割り当てることができる。N=3(3個のレベル、0.1/2.1;2個のスクリーン関数S1(k,l),S2(k,l))に対してこの方法を図6に示す。
【0050】
第4の段階はインクジェット印刷ヘッドのような多重レベル再現装置によって出力ビットマップを印刷する段階である。現在では、単一種のインクの液滴の大きさを変えて放出でき、多重グレーレベルまたはカラーレベルを生成できる印刷ヘッドが存在している。バイナリーのものおよびグレースケールのものが入手できるXaarJet 500がその一例である。この印刷ヘッドの仕様には500個のノズルをもち印刷幅が70mm、印刷の分解能が170dpi(7ドット/mm)または360dpi(14ドット/mm)が含まれる。
【0051】
上記の最初の3段階で概要を述べた画像処理法を、このような印刷ヘッドによる印刷段階と組み合わせて、得られた多重レベルのビットマップデータの印刷出力を行なうことができる。この方法はまた例えばヨーロッパ特許0 634 862号記載のような多重レベル機能をもつファクシミリまたは電気写真式プリンターにも使用することができる。
【0052】
図7a〜7cはテキスト試料についてこの処理に使用した異なった方法の効果を示す。図7aは本発明を使用しないで印刷されたと思われるテキスト試料を示す。ページデータを低分解能のビットマップに変換し、バイナリーのマイクロドットを使用し低分解能印刷ヘッドによってテキストの印刷を行なっただけの試料である。バイナリーのドットは最低および最高の密度だけをもつことができる。そのため顕著なエイリアシングによる歪みが生じるという不利な結果が得られる。
【0053】
図7bは本発明方法の第1の段階、即ちページ・データを高分解能の多重レベル・ビットマップに変換した後に得られた画像である。この例では、高分解能のビットマップは水平および垂直方向において3倍の分解能をもっている。マイクロドットはなお二つのレベル、即ち最低および最高の密度だけを示している。何故ならページデータのテキストは白い背景の上にある黒いテキストに相当しているからである。この画像は電子的な形でだけ存在し、低分解能の印刷ヘッドによって印刷出力を行なうことはできない。ビットマップは多重レベルではあるが、マイクロドットは最低および最高の密度値だけをとることができる。
【0054】
第2の段階において、多重レベルのビットマップを印刷ヘッドの分解能における多重レベルでのビットマップ(Nlev個のレベル)に変換する。水平および垂直の縮小因子は3に設定される。これは図に示されていない。
【0055】
第3の段階においては、多重分解能のビットマップのレベルの数を印刷ヘッドによって印刷できるレベルの数(ここでは10レベル)に減少させる。容易に変換ができるためには縮小因子HfおよびVf並びにNlevpはHf×Vf=Nlevp−1(3×3=10−1)の要求を満足しなければならない。得られた低分解能、多重レベルのビットマップを印刷ヘッドによって印刷し図7cの画像を得ることができる。図から分かるように印刷ヘッドの多重レベル機能がプリンターの分解能と最適に組み合わせて使用されている。この方法のために、エイリアシングの効果を避けて滑らかな画像が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の印刷法における種々の段階を示す図。
【図2】高分解能のビットマップ21を細分割してブロックにする段階を示す図。
【図3】多重レベル誤差拡散法を示す図。
【図4】スクリーン関数S(k,l)を連続的な色調の画素L(k,l)のデータに重ね、閾値を用いて処理して2−レベルの出力B(k,l)を得る方法。
【図5】一つのスクリーン関数S(k,l)を用いる多重レベル・スクリーニング。
【図6】2個のスクリーン関数を用いて3−レベルのスクリーニングを可能にする方法。
【図7】テキストに対する処理の効果、本発明を使用しないで印刷したテキスト(a)、高分解能で印刷したテキスト(b)、及び本発明のエイリアシング防止処理を行なった後のテキスト(c)
【符号の説明】
20 ページ記述データ
21 ビットマップ・データ
23 出力ビットマップ
Claims (2)
- − ページデータ(20)を、垂直方向の分解能Vres1、水平方向の分解能Hres1およびNlev個の階調レベルをもつ画素p(i,j)を含む高分解能、多重レベルのビットマップ(21)に変換する工程、
− 該高分解能、多重レベルのビットマップ(21)を、垂直方向の分解能Vres2、水平方向の分解能Hres2および同じNlev個の階調レベルをもつ画素p(k,l)を含む低分解能、多重レベルのビットマップ(22)に変換する工程、及び
− 低分解能、多重レベルのビットマップ(22)を多重レベルの出力装置を用いて描画する工程を含み、
上記描画する工程が、低分解能、多重レベルのビットマップ(22)を処理して、階調レベルの数Nlevを階調レベルの数Nlevpにまで減少させて低階調レベル数の低分解能出力ビットマップ(23)をつくり、 該出力ビットマップ(23)を該出力装置で印刷する工程を含む方法において、
Hres1≧Hres2およびVres1≧Vres2であり、Hres2×Vres2<Hres1×Vres1、Nlev>Nlevpであることを特徴とする方法。 - 水平方向の縮小因子Hfが、Hf=Hres1/Hres2として定義され、
垂直方向の縮小因子Vfが、Vf=Vres1/Vres2として定義され、
HfxVf=Nlevp−1となるようにNlevpを選択することを含む請求項1に記載の方法。
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