JP3899958B2 - 露光装置および露光方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は、露光装置に係り、特にウェハ周辺部におけるフォーカス・レベリング機能の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
ステップ・アンド・リピート方式の露光装置(以下、「ステッパ」という。)では、パターンを露光する際に、レンズ直下の露光する部分(露光領域)のみにレーザを照射し、その反射光をセンサで検知することで、最適なフォーカス位置やウェハの傾き(以下、「フォーカス・レベリング」という。)を測定している。
また、ステップ・アンド・スキャン方式の露光装置(以下、「スキャナ」という。)では、スキャン露光を行いながら、スキャン露光領域におけるフォーカス・レベリングの測定を本センサで行うほか、スキャン露光領域の前後の領域におけるフォーカス・レベリングの測定を先読みセンサで行っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年の半導体プロセスにおいては、収率の向上やCMPの平坦度向上等の要望から、ウェハの周辺から一部がはみ出すショットを露光する場合が多い(図2(a)参照)。このようなショットを露光する際に、上記方法によりフォーカス・レベリングの測定を行うと、ウェハからはみ出した部分のセンサが機能しない。このため、フォーカス・レベリングの測定精度が劣化し、フォーカスがずれてパターニングに失敗する現象が発生する問題があった。
【0004】
さらに、ショットがウェハから大きくはみ出した場合には(図3(a)参照)、フォーカス・レベリングの測定が出来ないことがある。この場合、従来では、隣接するショットのフォーカス・レベリングの測定データを用いて露光していた。しかし、特にウェハの周辺部では、膜厚が大きく変化する場合が多いため(図3(b)参照)、フォーカスがずれてしまう可能性が高い。すなわち、ショットB(周辺ショット)のベストフォーカス面(図中の実線)と、ショットA(隣接ショット)のベストフォーカス面(図中の点線)とは異なるため、ショットAのフォーカス・レベリングの測定データを用いてショットBを露光すると、フォーカスずれが発生してしまう問題があった。このため、デフォーカスによるパターン崩れが発生してしまう問題があった。
【0005】
本発明は、上記従来の課題を解決するためになされたもので、ウェハ周辺部で精度良くフォーカス・レベリングを測定することを目的とする。
また、本発明は、デフォーカスによるパターン崩れの問題を低減することも目的とする。
【0006】
【課題を解決する為の手段】
本発明に係る露光方法は、基板にパターンを露光する方法であって、
前記基板の第1露光領域を露光する際に、当該第1露光領域の表面状態を測定するとともに、前記第1露光領域に隣接する第2露光領域の表面状態を測定する第1測定工程と、
前記第1露光領域を露光した後で、前記第2露光領域を露光する前に、前記第2露光領域の表面状態を測定するとともに、前記第1露光領域の表面状態を測定する第2測定工程と、
前記第1測定工程で測定された前記第1及び第2露光領域の表面状態と、前記第2測定工程で測定された前記第1及び第2露光領域の表面状態とを合成し、該合成された前記第1及び第2露光領域の表面状態を基に前記ステージを駆動することにより、前記第2露光領域のベストフォーカス面を設定する工程と、
前記第2露光領域のベストフォーカス面を設定した後、前記第2露光領域を露光する工程とを含むことを特徴とするものである。
【0007】
本発明に係る露光方法において、前記合成された前記第1及び第2露光領域の表面状態に基づいて前記第2露光領域の表面状態を推定し、該推定された前記第2露光領域の表面状態を基に前記ステージを駆動することにより、前記第2露光領域のベストフォーカス面を設定することが好適である。
【0008】
本発明に係る露光方法は、基板にパターンを露光する方法であって、
前記基板の周辺部に位置する周辺露光領域に隣接する隣接露光領域を露光する際に、当該隣接露光領域の表面状態を測定するとともに、該周辺露光領域の表面状態を測定する第1測定工程と、
前記隣接露光領域を露光した後で、前記周辺露光領域を露光する前に、前記周辺露光領域の表面状態を測定するとともに、前記隣接露光領域の表面状態を測定する第2測定工程と、
前記第1測定工程で測定された前記隣接及び周辺露光領域の表面状態と、前記第2測定工程で測定された前記隣接及び周辺露光領域の表面状態とを合成し、該合成された前記隣接及び周辺露光領域の表面状態を基に前記ステージを駆動することにより、前記周辺露光領域のベストフォーカス面を設定する工程と、
前記周辺露光領域のベストフォーカス面を設定した後、前記周辺露光領域を露光する工程とを含むことを特徴とするものである。
【0009】
本発明に係る露光方法において、前記合成された前記隣接及び周辺露光領域の表面状態に基づいて前記周辺露光領域の表面状態を推定し、該推定された前記周辺露光領域の表面状態を基に前記ステージを駆動することにより、前記周辺露光領域のベストフォーカス面を設定することが好適である。
【0010】
本発明に係る露光方法は、基板にパターンを露光する方法であって、
前記基板の第1露光領域を露光する際に、当該第1露光領域の表面状態を測定するとともに、前記第1露光領域に隣接する第2露光領域の表面状態を測定する第1測定工程と、
前記第1露光領域を露光した後で、前記第2露光領域を露光する前に、前記第2露光領域の表面状態を測定する第2測定工程と、
前記第1測定工程で測定された前記第2露光領域の表面状態と、前記第1測定工程で測定された前記第2露光領域の表面状態とを比較し、該比較した2つの表面状態の差が所定値よりも大きい場合に、該2つの表面状態の平均値を算出する工程と、
前記2つの表面状態の結果に応じて、前記第2測定工程で測定された前記第2露光領域の表面状態、又は、算出された前記2つの表面状態の平均値を基に前記ステージを駆動することにより、前記第2露光領域のベストフォーカス面を設定する工程と、
前記第2露光領域のベストフォーカス面を設定した後、前記第2露光領域を露光する工程とを含むことを特徴とするものである。
【0011】
本発明に係る露光方法は、基板にパターンを露光する方法であって、
前記基板の周辺部に位置する周辺露光領域に隣接する隣接露光領域を露光する際に、当該隣接露光領域の表面状態を測定するとともに、前記周辺露光領域の表面状態を測定する第1測定工程と、
前記隣接露光領域を露光した後で、前記周辺露光領域を露光する前に、前記周辺露光領域の表面状態を測定する第2測定工程と、
前記第1測定工程で測定された前記周辺露光領域の表面状態と、前記第2測定工程で測定された前記周辺露光領域の表面状態とを比較し、該比較した2つの表面状態の差が所定値よりも大きい場合に、該2つの表面状態の平均値を算出する工程と、
前記2つの表面状態の結果に応じて、前記第2測定工程で測定された前記周辺露光領域の表面状態、又は、算出された前記2つの表面状態の平均値を基に前記ステージを駆動することにより、前記周辺露光領域のベストフォーカス面を設定する工程と、
前記周辺露光領域のベストフォーカス面を設定した後、前記周辺露光領域を露光する工程とを含むことを特徴とするものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図中、同一または相当する部分には同一の符号を付してその説明を簡略化ないし省略することがある。
実施の形態1.
図1(a)は、一般的な露光装置としてのステッパにおけるフォーカス・レベリング測定機能を説明するための図である。
図1(a)において、参照符号1はレジストが感光しない波長のレーザ光を発するレーザ光源、2はレーザ光源1から発せられたレーザ光をウェハに入射させる投影光学系、3は図示しないステージ上に支持されたウェハ、4はウェハ3の露光領域(ショット)、5はウェハ3で反射されたレーザ光(反射光)を受光する受光光学系、6は受光光学系5から入射された反射光からウェハ3表面の位置を測定する受光CCDを示している。また、図示しないが、露光装置は、受光CCD6の測定結果に基づいて、ステージを駆動する駆動部を備えている。
【0015】
次に、上記露光装置としてのステッパによる基本的なフォーカス・レベリングの測定方法について説明する。
ステッパで露光する場合は、レーザ光源1から発せられたレーザ光を、投影光学系2によりウェハ3に入射させる。次に、ウェハ3で反射されたレーザ光を、受光光学系5により受光CCD6に入射させる。そして、受光CCD6が、反射光を解析して、ウェハ3表面の位置(表面状態)を測定する。
複数のレーザ光源1からそれぞれレーザ光を発して、その複数のレーザ光をウェハ3の露光領域4に照射して、ウェハ3からの複数の反射光を受光CCD6で読み取ることにより、ウェハ3の露光領域4のフォーカス・レベリングを測定する。そして、この測定結果を基に、図示しない駆動部が、ステージを駆動制御する。
【0016】
次に、図1(b)を参照して、一般的な露光装置としてのスキャナによる基本的なフォーカス・レベリングの測定方法について説明する。図1(b)は、スキャナにおけるフォーカス・レベリング機能を説明するための図である。図1(b)において、参照符号4はショット、7は先読みセンサ、8は本センサ、40は露光スリットを示している。なお、図中の矢印は、スキャン方向を示している。
【0017】
スキャナで露光する場合は、先ず、複数の先読みセンサ7が、これからスキャンするウェハの表面状態を読み取る。詳細には、先読みセンサ7が、スキャンする露光スリット40の数ミリ先にレーザ光を照射する。なお、このレーザ光が照射されたスポットをレーザスポットという(本センサ8についても同様)。
そして、複数の先読みセンサ7の測定結果を基に、最適なフォーカス・レベリングとなるようにステージの制御を行う。さらに、複数の本センサ8が、スキャンする露光スリット40にレーザ光を照射し、フォーカス・レベリングを測定する。このように、先読みセンサ7と本センサ8により常にウェハの表面状態を測定してフィードバックを掛けながらスキャン露光を進めていく。ここで、先読みセンサ7および本センサ8の数は、任意であってよいが、以下、先読みセンサ7および本センサ8がそれぞれ3個の場合について説明する。また、先読みセンサは、レーザ光源1、投影光学系2、受光光学系5、および受光CCD6を備えている。
【0018】
以上、スキャナにおける基本的なフォーカス・レベリング測定方法並びにステージ制御方法について説明した。ここで、先読みセンサの測定結果を重視して主なステージ制御を行い、その後に本センサを補正に使用するか、或いは、先読みセンサの値でラフなステージ制御を行い、その後に本センサの値で正確なステージ制御を行うかは、露光装置によって異なる。
【0019】
ところで、図2(a)に示すように、ウェハの周辺部のショットB(以下、「周辺ショット」という。)(4b)では、照射されたレーザスポットがウェハ3からはみ出してしまう場合、すなわちセンサ(先読みセンサ、本センサ)の一部が使用できない場合がある。この場合、現状では使用可能なセンサのみの計測値から、周辺ショット4bのフォーカス・レベリングを測定している。しかし、本来、全てのセンサを使用することを前提として、フォーカス・レベリング測定システムが組まれている。このため、センサの一部が使用できない場合には、フォーカス・レベリングの測定精度が低下してしまう。
【0020】
図2(b)に示すように、特にウェハ周辺部は他の製膜プロセスにおいても膜厚の制御が難しく、その周辺部において膜厚が大きく変化している場合もある。この場合に、センサの一部が使用できないと、測定のだまされ(後述)が生じやすくなってしまう。従って、レベリングの設定が、周辺部の大きな膜厚変化に対応できていない。なお、図2(b)において、矢印は、センサのレーザ光が当たるスポット(以下、「レーザスポット」という。)、すなわちフォーカス・レベリングの測定箇所を示している。また、図中の太い実線は、マスク像のベストフォーカス面を示している。
【0021】
また、図3(a)に示すように、上記図2(a)に示す場合よりも、周辺ショット(4b)がウェハ周辺から大きくはみ出してしまう場合には、1個のセンサしか用いることができない。この場合、X方向(図中の左右方向)のチルトを読み取ることができないため、周辺ショット4bに隣接するショットA(以下、「隣接ショット」という。)(4a)のデータを使用して、周辺ショット4bのスキャン露光を行わざるを得ない。しかし、図3(b)に示すように、ウェハ周辺で膜厚の大きな変化があれば、デフォーカスは避けられなくなる。従って、この場合も、上記図2(b)の場合と同様に、フォーカス・レベリング測定が、膜厚変化に対応できない。
【0022】
これらの場合の対策として、本発明の実施の形態1による露光装置では、図4に示すように、露光領域の表面状態を測定する第1センサとしての先読みセンサ、本センサ、若しくはその双方に、露光領域の近傍の表面状態を測定する第2センサ(以下、「近傍センサ」という。)9を設けた。詳細には、この近傍センサ9は、露光ショット(例えば、隣接ショット4a)に隣接するショット(例えば、周辺ショット4b)の表面状態を測定するために設けられたセンサである。近傍センサ9は、図示しないが、露光ショットに隣接するショットに対して少なくとも1本のレーザ光を照射するレーザ照射部と、基板で反射されたレーザ光を受光するレーザ受光部とを備えている。すなわち、近傍センサ9は、少なくとも1個以上のレーザスポットをスキャンさせる。
【0023】
次に、上記露光装置の動作、具体的にはウェハの表面状態の測定について説明する。
図4に示すように、隣接ショット4aをスキャン露光する際、先ず、隣接ショット4aの表面状態を先読みセンサ7(又は本センサ8)によって測定するとともに、その隣接ショット4aに隣接する周辺ショット4bの表面状態の一部を近傍センサ9によって測定する(図中の“隣接ショットスキャン開始”および“隣接ショットスキャン途中”参照)。ここで、周辺ショット4bの表面状態の一部とは、周辺ショット4bのうち隣接ショット4aに近い部分のことである。
次に、周辺ショット4bをスキャン露光する際、周辺ショット4bの表面状態を先読みセンサ7(又は本センサ8)によって測定するとともに、隣接ショット4aの表面状態の一部を近傍センサ9によって測定する(図中の“周辺ショットスキャン途中”参照)。ここで、センサ7の一部(図中右端のセンサ7)がウェハ3を外れるため、その一部のセンサ7は周辺ショット4bの表面状態を計測することができない。そこで、隣接ショット4aの露光時に測定した隣接ショット4aの測定データと、周辺ショット4bの一部の測定データとから、ウェハ周辺部の表面データ(表面状態)を推定する。その後、この推定された表面データを基にして、図示しないステージを駆動し、ウェハのレベリングを行う。
【0024】
なお、隣接ショット4aと、周辺ショット4bとの間隔は、露光パターンによって異なるが、例えば2mm以下である。このような間隔の場合に、ウェハ周辺部の表面状態をより精度良く推定することが可能となる。また、近傍センサは、露光ショット側の隣接ショットの端面から例えば3mm以内に形成する。また、近傍センサ9はセンサ7(8)の両方の側方に配置され、その数は、それぞれ少なくとも1個以上であればよい。図4は、センサ7(8)の両方に近傍センサ9をそれぞれ2個ずつ設けた例を示している。
【0025】
次に、図5,6を参照して、周辺ショット4bの表面データを読み取ることが出来ない場合(図2,3参照)のベストフォーカス面(最適像面)の設定について説明する。詳細には、上述のようにして推定された表面状態を用いたベストフォーカス面の設定方法について説明する。
【0026】
上記図4の場合と同様にして、隣接ショット4aを露光する際に、隣接ショット4aの表面状態をセンサ7(8)により測定するとともに、周辺ショット4bの表面状態の一部を近傍センサ9により測定する。次に、周辺ショット4bを露光する際、周辺ショット4bの表面状態をセンサ7(8)により測定する。
図5(a)および図6(a)に示すように、センサ7の一部がウェハ3を外れるため、その一部のセンサ7は周辺ショット4bの表面状態を計測することができない。
【0027】
ここで、図5(b)に示すように、隣接ショット4aを露光する際に、センサ7(8)及び近傍センサ9により測定されたデータ(図中、点線の矢印で示す)と、周辺ショット4bを露光する際に、センサ7(8)及び近傍センサ9により測定されたデータ(図中、実線の矢印で示す)と、を合成する。この合成されたデータにより、周辺ショット4bの表面状態が推定される。さらに、この推定された表面状態を用いて、ベストフォーカス面が設定される。従って、周辺ショット4bを露光する際に、正確なベストフォーカス面の設定が可能となる。
【0028】
また、図6(b)のように、図5(b)よりもさらに周辺よりの周辺ショット4bについても、上記図5(b)と同様の方法で、測定データを合成することによって、正確なベストフォーカス面の設定が可能となる。
【0029】
次に、図7を参照して、ベストフォーカス面を設定する際に、だまされが発生した場合について説明する。ここで、だまされとは、ウェハ表面の位置を、実際とは異なる位置に読み取ることをいう。このだまされの原因としては、表面状態の大きな変化、下地パターンの影響、ウェハ周辺部で下地膜やレジストが存在しない部分の影響などが考えられる。
図7(a)〜(c)において、丸印は計測されたウェハ表面位置を、細い実線は実際のウェハ表面を、太い実線は設定されたベストフォーカス面を示している。
【0030】
図7(a)は、3点計測により正常にウェハ表面位置が測定され、最適にベストフォーカス面が設定された場合を示している。
図7(b)は、3点計測のうち中央の測定箇所でだまされが発生した場合を示している。この場合、両端では正常に計測されているため、ベストフォーカス面への影響が少ないことが分かる。
図7(c)は、一部のレーザスポットでの読み取りが可能で、2点計測のうち中央(図中右側)の測定箇所でだまされが発生した場合を示している。この場合、ベストフォーカス面は、図7(b)のように全てのレーザスポット(センサ)を用いた場合に比べて、だまされの影響を受けやすくなる。さらに、ウェハの周辺部の形状によっては、誤差が非常に大きくなってしまう。
【0031】
このようにだまされが発生した場合、図8に示すように、上述した方法を用いて、隣接ショット4a露光時に計測した測定データから、周辺ショット4bの表面状態を推定しておく。この推定されたウェハ表面を、図8の細い実線で示す。
そして、上記推定されたウェハ表面と、周辺ショット4b露光時に測定された表面状態とを比較する。この比較において、両者に通常のウェハ表面ではありえないような大きな差が有る場合には、両者の平均値を取るなどの処理を施す。
最後に、その表面データを用いて、ベストフォーカス面を設定する。このように、ショット4a露光時の測定データを基にして周辺ショット4bの表面状態を予め推定しておくことで、周辺ショット4b露光時に発生した“だまされ”の影響を抑えることができる。ここで、だまされが発生した場合に、従来の方法で設定されたベストフォーカス面(図中点線で示す)が、図中太い実線で示すようなベストフォーカス面に設定される。従って、だまされに起因するフォーカス・レベリングのエラーを低減することが可能となる。このため、だまされに起因するデフォーカスによるパターン崩れを低減することができる。
【0032】
なお、上記方法では、周辺ショット4bの前に隣接ショット4aを露光する必要があるため、露光の順番に制限が加わる。しかし、このような周辺ショット4bでフォーカス・レベリングの精度を重視する場合は、必ずウェハの内部から外部に向かってスキャンすることで先読みセンサを有効に働かせなければならない。そのためウェハ周辺部ではもともとスループットを若干犠牲にしており、今回の露光順の制限によるスループットへの影響は大きなものではない。
【0033】
なお、本実施の形態1では、スキャナについて説明したが、この方法をステッパに応用する場合も基本的には同じである。ステッパに応用する場合、ショットは固定されているため、必要なセンサの数は多くなる。
【0034】
以上説明したように、本発明の実施の形態1では、第1露光領域(例えば、隣接ショット4a)の表面状態を測定する先読みセンサ7(又は本センサ8)と、この第1露光領域に隣接する第2露光領域(例えば、周辺ショット4b)の表面状態を測定する近傍センサ9とを備えた。
本実施の形態1によれば、隣接ショット4aを露光する際、その隣接ショット4aの表面状態をセンサ7(8)により測定するとともに、近傍センサ9により隣接ショット4aに隣接する周辺ショット4bの一部の表面状態を測定することとした。これにより、周辺ショット4bの表面状態をセンサ7(8)により測定できない場合であっても、近傍センサ9の測定結果を基に周辺ショット4bの表面状態を推定でき、この推定された表面状態を用いてベストフォーカス面を設定することができる。すなわち、ショット内の状態に加えてショットに隣接する部分の状態も読み取れるようにすることで、隣接するショットとの相対的な関係を読み取り、ウェハ周辺ショットを露光するときにウェハの周辺ショットの表面状態を設定および補正することができる。
従って、周辺ショット4bで精度良くフォーカス・レベリングを測定することができる。すなわち、周辺ショット4bでの露光エラーを低減することができる。これにより、ウェハ周辺部において半導体チップの歩留まりが向上する。また、周辺部チップが正常に露光されることで、CMP平坦性等他のプロセスの精度も向上し、周辺部に隣接する領域におけるチップの歩留まりも向上する。また、デフォーカスによる周辺チップのパターニングエラーによって剥れたレジストが飛び散ってウェハ上に堆積して、異物となることを防止することができる。これにより、ウェハ全体の歩留まりが向上する。
【0035】
【発明の効果】
本発明によれば、ウェハ周辺部で精度良くフォーカス・レベリングを測定することができる。また、デフォーカスによるパターン崩れの問題を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 一般的な露光装置を説明するための図である。
【図2】 周辺ショットでセンサの一部が使用できない場合を示す図である。
【図3】 周辺ショットでセンサの一部が使用できず、チルトの読み取りができない場合を示す図である。
【図4】 本発明の実施の形態1による露光装置において、センサの配置を示す図である。
【図5】 本発明の実施の形態1において、周辺ショットでセンサの一部が使用できない場合のベストフォーカス面の設定方法を説明するための断面図である。
【図6】 本発明の実施の形態1において、周辺ショットでチルトの読み取りができない場合のベストフォーカス面の設定方法を説明するための断面図である。
【図7】 だまされが発生した場合のベストフォーカス面を示す図である。
【図8】 だまされが発生した場合のベストフォーカス面の設定方法を説明するための図である。
【符号の説明】
1 レーザ光源
2 投影光学系
3 ウェハ
4 露光領域
4a 隣接ショット
4b 周辺ショット
5 受光光学系
6 受光CCD
7 先読みセンサ(第1センサ)
8 本センサ(第1センサ)
9 近傍センサ(第2センサ)
Claims (6)
- 基板にパターンを露光する方法であって、
前記基板の第1露光領域を露光する際に、当該第1露光領域の表面状態を測定するとともに、前記第1露光領域に隣接する第2露光領域の表面状態を測定する第1測定工程と、
前記第1露光領域を露光した後で、前記第2露光領域を露光する前に、前記第2露光領域の表面状態を測定するとともに、前記第1露光領域の表面状態を測定する第2測定工程と、
前記第1測定工程で測定された前記第1及び第2露光領域の表面状態と、前記第2測定工程で測定された前記第1及び第2露光領域の表面状態とを合成し、該合成された前記第1及び第2露光領域の表面状態を基に前記ステージを駆動することにより、前記第2露光領域のベストフォーカス面を設定する工程と、
前記第2露光領域のベストフォーカス面を設定した後、前記第2露光領域を露光する工程とを含むことを特徴とする露光方法。 - 請求項1に記載の露光方法において、
前記合成された前記第1及び第2露光領域の表面状態に基づいて前記第2露光領域の表面状態を推定し、該推定された前記第2露光領域の表面状態を基に前記ステージを駆動することにより、前記第2露光領域のベストフォーカス面を設定することを特徴とする露光方法。 - 基板にパターンを露光する方法であって、
前記基板の周辺部に位置する周辺露光領域に隣接する隣接露光領域を露光する際に、当該隣接露光領域の表面状態を測定するとともに、該周辺露光領域の表面状態を測定する第1測定工程と、
前記隣接露光領域を露光した後で、前記周辺露光領域を露光する前に、前記周辺露光領域の表面状態を測定するとともに、前記隣接露光領域の表面状態を測定する第2測定工程と、
前記第1測定工程で測定された前記隣接及び周辺露光領域の表面状態と、前記第2測定工程で測定された前記隣接及び周辺露光領域の表面状態とを合成し、該合成された前記隣接及び周辺露光領域の表面状態を基に前記ステージを駆動することにより、前記周辺露光領域のベストフォーカス面を設定する工程と、
前記周辺露光領域のベストフォーカス面を設定した後、前記周辺露光領域を露光する工程とを含むことを特徴とする露光方法。 - 請求項3に記載の露光方法において、
前記合成された前記隣接及び周辺露光領域の表面状態に基づいて前記周辺露光領域の表面状態を推定し、該推定された前記周辺露光領域の表面状態を基に前記ステージを駆動することにより、前記周辺露光領域のベストフォーカス面を設定することを特徴とする露光方法。 - 基板にパターンを露光する方法であって、
前記基板の第1露光領域を露光する際に、当該第1露光領域の表面状態を測定するとともに、前記第1露光領域に隣接する第2露光領域の表面状態を測定する第1測定工程と、
前記第1露光領域を露光した後で、前記第2露光領域を露光する前に、前記第2露光領域の表面状態を測定する第2測定工程と、
前記第1測定工程で測定された前記第2露光領域の表面状態と、前記第1測定工程で測定された前記第2露光領域の表面状態とを比較し、該比較した2つの表面状態の差が所定値よりも大きい場合に、該2つの表面状態の平均値を算出する工程と、
前記2つの表面状態の結果に応じて、前記第2測定工程で測定された前記第2露光領域の表面状態、又は、算出された前記2つの表面状態の平均値を基に前記ステージを駆動することにより、前記第2露光領域のベストフォーカス面を設定する工程と、
前記第2露光領域のベストフォーカス面を設定した後、前記第2露光領域を露光する工程とを含むことを特徴とする露光方法。 - 基板にパターンを露光する方法であって、
前記基板の周辺部に位置する周辺露光領域に隣接する隣接露光領域を露光する際に、当該隣接露光領域の表面状態を測定するとともに、前記周辺露光領域の表面状態を測定する第1測定工程と、
前記隣接露光領域を露光した後で、前記周辺露光領域を露光する前に、前記周辺露光領域の表面状態を測定する第2測定工程と、
前記第1測定工程で測定された前記周辺露光領域の表面状態と、前記第2測定工程で測定された前記周辺露光領域の表面状態とを比較し、該比較した2つの表面状態の差が所定値よりも大きい場合に、該2つの表面状態の平均値を算出する工程と、
前記2つの表面状態の結果に応じて、前記第2測定工程で測定された前記周辺露光領域の表面状態、又は、算出された前記2つの表面状態の平均値を基に前記ステージを駆動することにより、前記周辺露光領域のベストフォーカス面を設定する工程と、
前記周辺露光領域のベストフォーカス面を設定した後、前記周辺露光領域を露光する工程とを含むことを特徴とする露光方法。
Priority Applications (1)
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