JP3899299B2 - 給気口装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給気口装置に関するものであり、詳しくは、屋外の空気を室内へ自然給気するための給気口装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建物における第三種換気は、室内の空気を屋外へ強制的に排出し、屋外の空気を室内へ自然給気する方式の換気である。第三種換気を行う建物においては、例えば、各部屋へ伸長された換気ダクトを通じ、部屋の空気を吸気して屋外へ排出する共通の排気装置が天井裏などに設置され、そして、各部屋へ屋外の空気を導入する給気口装置(給気グリル)が屋外との仕切壁に取り付けられる(江本工業株式会社発行,「住宅機器・資材総合カタログ」,2002.1改訂版,第16〜17頁参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の給気口装置は、雨除けの覆いや風向を変更するルーバーが付設された単なる開口装置であるため、室内の空調効果を損ない且つ大きな熱損失を生じると言う問題がある。例えば、夏季などは、排気装置による室内の空気の排出と共に室内の冷房により室内の圧力が外気圧よりも低くなるため、給気口装置を通じて必要以上に多量の外気が流れ込み、冷房効果を損なう場合がある。他方、冬季などは、排気装置によって室内の空気を排出しているにも拘わらず、実際、暖房により室内の圧力が外気圧よりも高くなるため、給気口装置を通じて室内の暖かな空気が屋外へ直接流出する場合がある。また、冬季などは、外気の吹込みによって冷風感が喚起されるばかりか、特に、強風による大量の外気の吹込みによって室内の暖房効果が著しく損なわれ、しかも、室内側の壁面で結露を生じる場合もある。
【0004】
本発明は、上記の実情に鑑みなされたものであり、その目的は、屋外の空気を室内へ自然給気するための給気口装置であって、室内への外気の吹込みを防止して室内への給気量を常に一定範囲内に維持でき、しかも、冬季などにおける室内と屋外の圧力差による室内空気の屋外への逆流を有効に防止できる給気口装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、屋外と室内との僅かな圧力差、すなわち、僅かな空気流によって揺動する球体を給気口装置の通気流路本体内部に配置し、屋外から室内への多量の空気の移動(流入)に対しては、空気流による球体の移動によって室内側の空気供給口の開口面積を減少させることにより、室内への給気量を一定範囲内に維持し、また、室内から屋外への空気の逆流に対しては、空気流による球体の移動によって屋外側の空気導入口を閉止することにより、室内空気の屋外への逆流を防止する。
【0006】
すなわち、本発明の要旨は、屋外の空気を室内へ自然給気するために屋外と室内との仕切壁に取り付けられる給気口装置であって、仕切壁の貫通孔に挿入される筒状の通気流路本体と、屋外側に向けられる前記通気流路本体の端部に設けられた空気導入口と、室内側に向けられる前記通気流路本体の端部に設けられた空気供給口と、前記通気流路本体の内部に吊下部材によって吊持され且つ前記空気導入口と前記空気供給口の間を空気流によって揺動する球体とを備え、前記空気供給口に対する前記球体の接近位置がストッパーによって規定され、かつ、前記球体の直径が前記空気導入口の円形の内側開口部の直径よりも大きく設定され、しかも、前記空気導入口及び前記空気供給口は、各々、室内側に向かうに従い漸次縮径された短軸のホーン状に形成されていることを特徴とする給気口装置に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明に係る給気口装置の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明に係る給気口装置の構造例を中心線に沿って破断して示す縦断面図である。図2は、図1の給気口装置の構成部材を示す側面から視た展開図である。図3は、本発明に係る給気口装置の他の構造例を中心線に沿って破断して示す縦断面図である。
【0008】
本発明の給気口装置は、図1に示す様に、屋外(9A)の空気を室内(9B)へ自然給気するためのいわゆる第三種換気システムに好適な装置であり、屋外(9A)と室内(9B)とを仕切る仕切壁(8)に取り付けられる。本発明の給気口装置は、主に、仕切壁(8)の貫通孔に挿入される筒状の通気流路本体(1)と、屋外(9A)側に向けられる通気流路本体(1)の端部に設けられた空気導入口(2)と、室内(9B)側に向けられる通気流路本体(1)の端部に設けられた空気供給口(3)と、通気流路本体(1)の内部に吊下部材(41)によって吊持され且つ空気導入口(2)と空気供給口(3)の間を空気流によって揺動する球体(4)とから構成される。なお、図面上、仕切壁(8)は、外壁材、断熱材、通気層、内装材などを省略して示されている。
【0009】
通気流路本体(1)は、図1及び図2に示す様に、例えば短軸円筒状に形成され、その屋外(9A)側の端部には、上記の仕切壁(8)の貫通孔に挿入する場合に壁面を利用して固定するためのフランジ(11)が張出されている。また、図1に示す様に、通気流路本体(1)の内面には、発泡樹脂、グラスウール等の多孔質材料から成るシート状の吸音材(12)が貼設される。通気流路本体(1)の内面に吸音材(12)を貼設することにより、通気流路本体(1)自体の断熱性を高め得ると共に、屋外からの騒音を低減することが出来る。通気流路本体(1)の内部空間は、上記の吸音材(12)を含めて球体(4)を収容し得る十分な大きさとされる。例えば、通気流路本体(1)の内径は75〜125mm程度である。
【0010】
空気導入口(2)は、図1に示す様に、室内(9B)側に向かうに従い漸次縮径された短軸のホーン状(中心線に沿った外形断面が短軸の略円錘台状になされた環状体)に形成され、その外周部に設けられたフランジ部を利用して通気流路本体(1)の端部へ取り付けられる。上記の様に、空気導入口(2)をホーン状に形成することにより、屋外(9A)と室内(9B)との差圧が微少な場合でも導入する空気の流速を増幅することが出来、より敏感に球体(4)を作動させることが出来る。また、図1及び図2に示す様に、空気導入口(2)の開口の屋外(9A)側には、昆虫や鳥の進入を防止するため、略半球状に成形された網(21)が付設される。
【0011】
室内(9B)側の通気流路本体(1)の端部に設けられる空気供給口(3)は、空気導入口(2)と同様に、室内(9B)側に向かうに従い漸次縮径された短軸のホーン状(中心線に沿った外形断面が短軸の略円錘台状になされた環状体)に形成され、かつ、室内(9B)側の端部には、吹き出し口としての短軸円筒状の筒部(31)が設けられる。上記の様に、空気導入口(2)と共に空気供給口(3)をホーン状に形成することにより、通気流路本体(1)の内部における空気の流れを層流に近づけることが出来、屋外(9A)と室内(9B)との差圧が微少な場合でもより敏感に且つ円滑に球体(4)を作動させることが出来る。
【0012】
また、屋外(9A)から取り入れる空気中の塵埃を除去するため、室内(9B)側の空気供給口(3)の端部、具体的には上記の筒部(31)の先端部には、メッシュフィルター、不織布フィルター等のフィルター(6)が着脱可能に設けられる。斯かるフィルター(6)は、筒部(31)の内周部に嵌合する直径の円盤状に形成され、後述のグリル(7)を取り外して室内(9B)側から着脱する様になされている。
【0013】
本発明においては、室内(9B)への給気量を一定範囲内に保ち且つ屋外(9A)への逆流を防止するため、通気流路本体(1)の内部に空気流によって揺動する球体(4)が配置される。球体(4)としては、通気流路本体(1)における空気の流れ(屋外(9A)と室内(9B)の圧力差)が僅かであっても確実に作動し得る様に、より軽量のものが使用される。具体的には、球体(4)は、発泡スチロール等の軽量の樹脂材料を球状に成形して構成され、その比重は0.8g/cm以下とされる。また、球体(4)は、空気や軽量のガスを封入した風船体、中空体であってもよい。球体(4)の直径は、通気流路本体(1)の内径が上記の範囲の場合で50〜80mm程度である。
【0014】
球体(4)を吊持する吊下部材(41)としては、球体(4)の動きを規制しないものであれば種々のものを使用できる。例えば、吊下部材(41)は、通気流路本体(1)の内周部に回動自在に取り付けられた針金などの金属細線、通気流路本体(1)の内周部に一端が固定された柔軟な細紐などによって構成される。図1に例示した球体(4)は、発泡スチロール製の球体であり、金属細線によって吊持されている。図3に例示した球体(4)は、同様に発泡スチロール製の球体であり、細紐によって吊持されている。
【0015】
本発明においては、室内(9B)への外気の吹込みを防止すると共に、室内(9B)への給気量を常に一定範囲内に維持するため、空気供給口(3)に対する球体(4)の接近位置がストッパー(5)によって規定される様に構成される。すなわち、球体(4)は、屋外(9A)から室内(9B)へ向けて通気流路本体(1)に空気が流れた場合、ストッパー(5)により、空気供給口(3)を閉塞することなく、空気供給口(3)に所定の隙間を明けた状態で近接する様になされている。
【0016】
ストッパー(5)の構造としては、例えば、図1及び図2に符号(5a)で示す様なストッパーの構造、図3に符号(5b)で示す様なストッパーの構造が挙げられる。図1及び図2に示すストッパー(5a)は、薄板状のリング体(51)の端面に複数の脚(52)を突設して成り、斯かるストッパー(5a)は、空気供給口(3)に設けられた穴(35)を介し、通気流路本体(1)の内部に各脚(52)を突出させ、脚(52)に球体(4)を直接接触させて当該球体の室内(9B)側の移動端を規定するものである。
【0017】
一方、図3に示すストッパー(5b)は、細長の薄板片から成り、斯かるストッパー(5b)は、空気供給口(3)に設けられた穴を介し、通気流路本体(1)の内部に薄板片の先端部を突出させ、当該先端部に球体(4)の吊下部材(細紐)(41)を接触させて球体(4)の室内(9B)側の移動端を規定するものである。上記の何れの形態のストッパー(5)も通気流路本体(1)の内部への突出量(挿入長さ)を調節可能になされており、空気供給口(3)に対する球体(4)の接近位置、すなわち、空気供給口(3)の開口量を調節し得る様になされている。なお、球体(4)の移動端を規定するストッパーは、通気流路本体(1)の内周部に付設されていてもよい。
【0018】
更に、本発明においては、冬季などにおける室内(9B)と屋外(9A)の圧力差による室内空気の屋外(9A)への逆流を防止するため、球体(4)の直径が空気導入口(2)の円形の内側開口部の直径よりも大きく設定されている必要がある。すなわち、ホーン状に形成された空気導入口(2)の内側開口部(通気流路本体(1)の内部に向けられた空気導入口(2)の端部)は球体(4)の直径よりも小径に設定される。上記の構成により、室内(9B)から屋外(9A)へ向けて通気流路本体(1)を空気が逆流した場合、空気導入口(2)の内側開口部に球体(4)が当接するため、空気導入口(2)を閉止することが出来る。
【0019】
また、図1〜図3に示す様に、本発明の給気口装置において、空気供給口(3)の室内(9B)側には、室内(9B)の上方に向けて空気流を偏向するグリル(7)が付設される。すなわち、グリル(7)は、空気供給口(3)から流入する空気の流れを上向に偏向するため、上方に傾斜したルーバー(71)を備えている。そして、グリル(7)は、通気流路本体(1)のフランジ(11)の外周部に嵌合させて取り付ける様になされている。上記の様なグリル(7)を付設することにより、冬季などは仕切壁(8)の室内(9B)側の壁面に沿った冷気の流下がなく、壁面における結露を防止できる。
【0020】
本発明の給気口装置において、上記の各部材は、球体(4)、吊下部材(41)、フィルター(6)等を除き、通常、樹脂材料、金属材料またはこれらの組み合わせによって作製される。そして、樹脂材料で作製する場合、通気流路本体(1)と空気供給口(3)とは一体に成形することが出来る。
【0021】
上記の様に、本発明の給気口装置においては、空気流によって揺動する球体(4)が通気流路本体(1)の内部に吊持され、そして、空気供給口(3)に対する球体(4)の接近位置がストッパー(5)によって規定される様に構成されているため、屋外(9A)から室内(9B)へ多量の空気が流入した場合、すなわち、屋外(9A)から室内(9B)へ吹込みがあった場合、ストッパー(5)によって制限される位置まで球体(4)が空気供給口(3)側へ移動し、空気供給口(3)の開口面積が減少する。その結果、室内(9B)への給気量が一定範囲内に維持される。
【0022】
他方、本発明の給気口装置においては、球体(4)の直径が空気導入口(2)の円形の内側開口部の直径よりも大きく設定されているため、暖房などによって室内(9B)の圧力が外気圧よりも高くなり、室内(9B)から屋外(9A)へ空気が逆流した場合、球体(4)が空気導入口(2)側へ移動して空気導入口(2)を閉止する。その結果、室内(9B)の空気の屋外(9A)への流出が防止される。
【0023】
すなわち、本発明の給気口装置によれば、夏季などは必要以上に多量の外気が室内(9B)へ流れ込むことがないため、冷房効果を損なうことがなく、また、冬季などは室内(9B)の暖かな空気が屋外(9A)へ流出することがなく、しかも、強風などによる外気の吹込みを防止できるため、暖房効果を損うことがない。換言すれば、室内(9B)に対して常に一定範囲内の流量で外気を給気でき、かつ、室内(9B)の空気の屋外(9A)への逆流を防止できるため、室内(9B)の空調効果を維持でき且つ熱損失を一層低減することが出来る。
【0024】
【実施例】
実施例:
図3に示す構造の給気口装置を作製した。通気流路本体(1)の内径(吸音材(12)を含まない内径)を94mm、通気流路本体(1)の長さを102mmに設計した。空気導入口(2)の内側開口径は54mm、空気供給口(3)の室内(9B)側の開口径は54mmであった。球体(4)は、直径が60mm、比重が0.02g/cmの発泡スチロール製のものを使用し、吊下部材(41)としての細紐により通気流路本体(1)の略中央に吊下げた。
【0025】
次に、0.125mの直方体の2個の箱(A)及び(B)を側壁同士繋ぎ合わせることにより、これらの箱の内部をそれぞれ屋外(9A)と室内(9B)に見立て、2つの箱(A),(B)の仕切となる側壁に貫通孔を設けて当該貫通孔に上記の給気口装置を設置した。給気口装置は、箱(A)側に空気導入口(2)が開口し、箱(B)側に空気供給口(3)が開口する状態に配置した。そして、一方の箱(A)には穴を設けて箱内部を大気に開放し、他方の箱(B)には風量調節可能なブロワーを連結して箱内部を減圧する様にした。更に、減圧する他方の箱(B)の内部には気圧測定用のデジタルマノメータを設置し、他方の箱(B)とブロワーを連結するダクトには風速測定用の熱線式風速センサーを設置した。
【0026】
続いて、ブロワーを作動させて箱(B)の内部を減圧することにより、箱(A)と箱(B)に気圧差を設け、気圧差(差圧)によって給気口装置を流れる空気量について測定した。測定においては、ブロワーの風量調節(吸引力の調節)により変化する箱(B)の内部の気圧をデジタルマノメータによって測定し、箱(A)と箱(B)の気圧差を求めると共に、箱(B)の内部の気圧変化に応じたダクト中の風量変化を熱線式風速センサーによって測定し、ダクト中の実際の風量を求めた。また、上記の測定は、球体(4)が空気供給口(3)に接近した場合の空気供給口(3)の開口面積をストッパー(5)の調節により3通りに設定し、各設定ごとに気圧差を変動させて行った(実施例1〜3)。
【0027】
上記の様に、箱(A)よりも箱(B)の気圧が低いと言う上記の状況は、夏季などに室内(9B)を冷房し、室内(9B)の気圧が屋外(9A)の気圧よりも低下した場合、または、屋外(9A)から室内(9B)に吹込みがあった場合に相当する。実験の結果は図4のグラフに示す通りである。図4のグラフは、箱(A)と箱(B)における気圧差(縦軸)と、ダクト中の実際の風量(横軸)との関係を示すグラフであり、斯かるグラフの縦軸と横軸の各プラス側に実線で示す様に、ブロワーの吸引力を増加させて箱(A)と箱(B)の差圧を高めた場合、気圧差が大きくなるに従い風量は漸次上昇するが、ある一定の風量以上には至らなかった。得られた最大風量は、ストッパー(5)の調節による空気供給口(3)の開口面積の設定の相違により、凡そ16m/hr、22m/hr、26m/hrであった。上記の結果から、本発明の給気口装置は、屋外(9A)と室内(9B)との気圧差が変動しても、一定範囲内に給気量を制御し得ることが確認された。
【0028】
次に、箱(A)と箱(B)の環境を逆転させ、箱(B)には穴を設けて箱内部を大気に開放し、箱(A)には上記のブロワーを連結して箱内部を減圧する様にした。そして、減圧する箱(A)の内部にはデジタルマノメータを設置し、箱(A)とブロワーを連結するダクトには熱線式風速センサーを設置した。
【0029】
続いて、ブロワーを作動させて箱(A)の内部を減圧することにより、箱(B)と箱(A)に気圧差を設け、気圧差によって給気口装置を流れる空気量について測定した。測定においては、上記と同様に、ブロワーの風量調節(吸引力の調節)により箱(A)の内部の気圧を変化させ、デジタルマノメータを使用して箱(B)と箱(A)の気圧差を求めると共に、ダクト中の風量変化を熱線式風速センサーによって測定し、ダクト中の実際の風量を求めた。
【0030】
上記の様に、箱(B)よりも箱(A)の気圧が低いと言う上記の状況は、冬季などに室内(9B)を暖房し、室内(9B)の気圧が屋外(9A)の気圧よりも高くなった場合に相当する。図4のグラフにおいて、気圧差(縦軸)の負の値は箱(B)よりも箱(A)の気圧が低いことを示し、風量(横軸)の負の値は箱(B)を吸引ていることを示しており、実験の結果、グラフの縦軸と横軸の各マイナス側に実線で示す様に、ブロワーの吸引力を増加させて箱(B)と箱(A)の気圧差を高めても、僅かな風量(5m/hr程度)の空気流は見られたが、気圧差の増加による風量の増加は見られなかった。すなわち、上記の結果から、本発明の給気口装置は、室内(9B)から屋外(9A)への空気の逆流を防止できることが確認された。
【0031】
比較例:
通気流路本体(1)内部の球体(4)及びストッパー(5)が設けられていない点を除き、図3に示すのと同様の給気口装置を作製し、上記の実験と同様に、箱(A),(B)の仕切となる側壁の貫通孔に設置した。そして、上記の実験と同様に、箱(B)の内部を減圧することにより、箱(A)と箱(B)に気圧差を設け、気圧差との実際の風量との関係を求めた。また、上記の実験と同様に、箱(A)の内部を減圧することにより、箱(B)と箱(A)の気圧差と、実際の風量との関係を求めた。その結果、図4のグラフに破線で示す様に、箱(A),(B)の気圧差に応じた風量の変化が見られた。すなわち、比較例の給気口装置においては、屋外(9A)と室内(9B)との気圧差に従って給気量が変動し、また、室内(9B)から屋外(9A)への多量の空気の逆流を生じることが確認された。
【0032】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明の給気口装置によれば、通気流路本体の内部に吊持された球体が空気の流入量に応じて空気供給口の開口面積を増減させ、また、逆流した場合には空気導入口を閉止するため、室内に対して常に一定範囲内の流量で外気を給気でき、かつ、室内の空気の屋外への逆流を防止でき、その結果、室内の空調効果を維持でき且つ熱損失を一層低減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る給気口装置の構造例を中心線に沿って破断して示す縦断面図
【図2】図1の給気口装置の構成部材を示す側面から視た展開図
【図3】本発明に係る給気口装置の他の構造例を中心線に沿って破断して示す縦断面図
【図4】実施例および比較例における気圧差と実際の風量との関係を示すグラフ
【符号の説明】
1 :通気流路本体
11:フランジ
12:吸音材
2 :空気導入口
21:網
3 :空気供給口
31:筒部
4 :球体
41:吊下部材
5 :ストッパー
6 :フィルター
7 :グリル
71:ルーバー
8 :仕切壁
9A:屋外
9B:室内

Claims (5)

  1. 屋外(9A)の空気を室内(9B)へ自然給気するために屋外(9A)と室内(9B)との仕切壁(8)に取り付けられる給気口装置であって、仕切壁(8)の貫通孔に挿入される筒状の通気流路本体(1)と、屋外(9A)側に向けられる通気流路本体(1)の端部に設けられた空気導入口(2)と、室内(9B)側に向けられる通気流路本体(1)の端部に設けられた空気供給口(3)と、通気流路本体(1)の内部に吊下部材(41)によって吊持され且つ空気導入口(2)と空気供給口(3)の間を空気流によって揺動する球体(4)とを備え、空気供給口(3)に対する球体(4)の接近位置がストッパー(5)によって規定され、かつ、球体(4)の直径が空気導入口(2)の円形の内側開口部の直径よりも大きく設定され、しかも、空気導入口(2)及び空気供給口(3)は、各々、室内(9B)側に向かうに従い漸次縮径された短軸のホーン状に形成されていることを特徴とする給気口装置。
  2. 球体(4)の比重が0.8g/cm以下である請求項1に記載の給気口装置。
  3. 室内(9B)側の空気供給口(3)の端部にはフィルター(6)が着脱可能に設けられている請求項1又は2に記載の給気口装置。
  4. 空気供給口の室内(9B)側には室内(9B)の上方に向けて空気流を偏向するグリル(7)が付設されている請求項1〜3の何れかに記載の給気口装置。
  5. 通気流路本体(1)の内面には吸音材(12)が貼設されている請求項1〜4の何れかに記載の給気口装置。
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