JP3898995B2 - 記録再生装置およびデータ結合方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、記録再生装置およびデータ結合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、パーソナルコンピュータ(パソコン)等のコントロール機器に接続されて使用されるプリンタやモデム等の電子機器が知られている。このような電子機器は、例えば、RS232Cやセントロニクス等のインタフェースを備えており、所定のケーブルを介してコントロール機器と接続され、コントロール機器からの制御等に従って動作する。
近年では、パソコン等(コントロール機器)に採用されたインタフェース規格としてUSB(Universal Serial Bus)等が注目されている。このUSBは、パソコンにおいて導入されている一般的なOS(Operating System)にてサポートされており、パソコンの電源を入れたままで電子機器を接続できるホット・プラグ・インや、電子機器を使用するための設定を自動的に行えるプラグ・アンド・プレイが特徴となっている。
【0003】
最近では、このUSBを利用して、パソコンとMD(ミニディスク)記録再生機器とを接続する「NetMD(登録商標)」と呼ばれる新しいインターフェース規格が策定されている。
このNetMD規格は、音楽MDにおける拡張規格であり、強固な著作権保護技術に基づいて、パソコンのハードディスク上に記録された音楽データをMD記録再生機器に転送し、市販の記録用MDに記録するものである。その際、デコード前の状態の音楽データがそのまま転送されるため、デコード/エンコード等に伴う音質劣化が防止される。また、再生に伴う録音と異なり、実質的なデータ転送であるため、通常録音時と比べて数倍〜数十倍の速さで記録が終了する。
【0004】
各オーディオメーカ等は、このような特徴を有するNetMD規格に対応したMD記録再生機器を各種製造し、市場への投入を開始している。そして、パソコンを所有している利用者の間に、このようなMD記録再生機器が徐々に普及して来ている。
【0005】
上述したように、NetMD規格は、強固な著作権保護技術が特徴の一つとして挙げられ、無秩序な音楽データの拡散を防止している。具体的には、チェックアウト・チェックイン機能によって、著作権保護の実効が図られている。
ここで、チェックアウトとは、音楽データ(コンテンツ)をパソコンからMD記録再生機器に転送(記録用MDにコピー)することを言う。
また、チェックインとは、チェックアウトによってMD記録再生機器に転送され記録された音楽データ(実際には、コンテンツハッシュ)を、パソコン(転送元となる同一のパソコン)に戻すことにより、MD記録再生機器にてその音楽データを使用不能とさせることを言う。
【0006】
このようなNetMD規格にてチェックアウトされた音楽データが記録されたMDは、通常のMDレコーダ等の記録再生機器でも再生等が可能となっている。例えば、MDLP規格に対応した記録再生機器では、音楽データがMDに「ATRAC3 LP2」や「ATRAC3 LP4」の長時間記録モードにてチェックアウトされた場合であっても、再生等が可能である。
【0007】
以下、従来の記録再生機器について、図12に示すブロック図を参照して説明する。図示するように、この記録再生装置は、システムコントロールマイコン111と、操作部112と、表示パネル113と、MDメカユニット120とを含んで構成される。
【0008】
システムコントロールマイコン111は、MDメカユニット120を制御して、ディスクd(MD)に音楽データを記録し、また、ディスクdに記録された音楽データを再生する。具体的にシステムコントロールマイコン111は、所定の制御コマンドを後述するMDメカコントロールマイコン121に発行することにより、MDメカユニット120を制御する。
操作部112は、利用者の操作に従って指示信号を生成し、システムコントロールマイコン111に供給する。具体的に操作部112には、音楽データの編集を指示するための「TRACK EDITキー」、編集項目の変更を指示するための「UP/DOWNキー」、編集項目の選択を指示するための「SETキー」、及び、編集の実行を指示するための「ENTERキー」等が含まれている。そして、これらのキーが利用者により操作されると、操作部112は、対応する指示信号をシステムコントロールマイコン111に供給する。
表示パネル113は、システムコントロールマイコン111に制御され、記録再生装置の動作状況を示す文字や図形等を表示する。
【0009】
MDメカユニット120は、MDメカコントロールマイコン121と、ヘッドドライバ122と、記録ヘッド123と、スピンドルモータ124と、光ピックアップ125と、送りモータ126と、RFアンプ127と、ディジタル信号処理回路128と、バッファメモリ129と、から構成される。
【0010】
MDメカコントロールマイコン121は、システムコントロールマイコン111から送られる制御コマンドに従って、ディジタル信号処理回路128を制御する。
ヘッドドライバ122は、記録ヘッド123を制御して、ディスクdに音楽データ等を書き込む。
スピンドルモータ124は、ターンテーブル上に搭載されたディスクdを回転させる。また、光ピックアップ125は、送りモータ126により運ばれたディスクd上から、音楽データ等を読み出し、RFアンプ127を介してディジタル信号処理回路128に供給する。
【0011】
ディジタル信号処理回路128は、ADIP(ADdress In Pre-groove)デコーダ、EFM(Eight to Fourteen Modulation)デコーダ、ショックプルーフメモリコントローラ、ATRAC(Adaptive TRansform Acoustic Coding)用エンコーダ・デコーダ、及び、サーボ制御部として動作する。
バッファメモリ129は、再生時等において、所定容量の音楽データを一時的に記憶する。
【0012】
このような構成の記録再生装置は、NetMD規格にてチェックアウトされた音楽データや、通常に録音した音楽データを再生し、また、音楽データを編集(結合、分割、及び、消去等)することができる。
以下、図12に示す記録再生装置の編集動作の一例について図13を参照して簡単に説明する。図13は、ディスクdに記録された音楽データの内、任意の2つの音楽データを結合(COMBINE)させるデータ結合処理を説明するためのフローチャートである。なお、このデータ結合処理は、利用者による操作部112の操作に応答して、システムコントロールマイコン111により実行される。
【0013】
まず、システムコントロールマイコン111は、TRACK EDITキーが入力されるまで、後続処理の実行を待機する(ステップS101)。そして、TRACK EDITキーが入力されると、再生動作中であり、かつ、ディスクdへのデータの書込みが可能な状態であるか否かを判別する(ステップS102)。
システムコントロールマイコン111は、再生動作中でなく、また、書込みが可能な状態でない場合に、ステップS101に処理を戻す。
【0014】
一方、再生動作中であり、かつ、書込みが可能な状態である場合に、システムコントロールマイコン111は、操作部112にてUP/DOWNキーが入力され、COMBINEの項目がSETキーにより選択されるまで、後続処理の実行を待機する(ステップS103〜S105)。
COMBINEの項目が選択されると、システムコントロールマイコン111は、UP/DOWNキーが入力され、結合相手となる音楽データ(トラック番号)がSETキーにより選択されるまで、後続処理の実行を待機する(ステップS106,S107)。
そして、結合相手が選択されると、システムコントロールマイコン111は、COMBINEを確認するためのメッセージを表示パネル113に表示し(ステップS108)、操作部112にてENTERキーが入力されるのを待機する(ステップS109)。
【0015】
ENTERキーが入力されると、システムコントロールマイコン111は、COMBINEを実行する(ステップS110)。すなわち、システムコントロールマイコン111は、MDメカコントロールマイコン121を制御して、指示された2つの音楽データをディスクd上にて結合させる。
【0016】
システムコントロールマイコン111は、MDメカコントロールマイコン121から返される実行結果が、結合の成功を示す情報であるか否かを判別する(ステップS111)。
そして、システムコントロールマイコン111は、結合が成功しなかった場合に、例えば、「CAN’T EDIT」のエラーメッセージを表示パネル113に表示する(ステップS112)。一方、結合が成功した場合に、COMBINEの完了を示すメッセージを表示パネル113に表示する(ステップS113)。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
上述したディスクd(MD)に記録される各音楽データは、録音モード(ATRAC3 LP2,ATRAC3 LP4,ATRAC STEREO,ATRAC MONO等)が異なっていたり、プロテクト状態(トラックプロテクトのオン/オフ)が異なっている場合もある。
例えば、通常に録音した音楽データは、トラックプロテクトがオフにセットされるが、チェックアウトした音楽データは、トラックプロテクトがオンにセットされる。
そして、従来の記録再生装置は、上述したデータ結合処理のステップS110において、COMBINEを実行する際に、それぞれの音楽データの録音モードやプロテクト状態等を比較し、これらが一致していない場合に、結合をエラーとしている。
【0018】
しかしながら、利用者にとっては、実際に、操作部112を操作してそれぞれの音楽データの結合を指示した後でないと、それらの音楽データが結合可能であるかどうかが分からないという問題があった。つまり、各音楽データの録音モードやプロテクト状態等が一致しているかどうかが、利用者には事前に明らかにされておらず、記録再生装置にてCOMBINEが実行され、その実行結果から、結合の可否が判明することになる。
【0019】
このため、利用者は、結合不能なことを確認するためや、結合可能な音楽データを探るために、その都度、操作部112を操作して、音楽データの結合を指示する必要があった。
また、ディスクdに記録される音楽データが多種多様となっており、結合元や結合対象となる音楽データに、チェックアウトした音楽データも加わっているため、結合がエラーとなった際に表示される「CAN’T EDIT」等のメッセージだけでは、利用者には何故失敗したのかが分からない場合があった。
そのため、結合対象となり得る音楽データを事前に把握できる仕組みが利用者により望まれていた。
【0020】
この発明は、上記実状に鑑みてなされたもので、結合対象となり得るデータを適切に選択して結合することのできる記録再生装置およびデータ結合方法を提供することを目的とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る記録再生装置は、
複数のデータが記録された所定の記録媒体から、第1のデータを指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された第1のデータにおける記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態と合致する記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態のデータを記録媒体から特定する特定手段と、
前記特定手段により特定されたデータの内から第2のデータを選択する選択手段と、
前記特定手段により特定されたデータが著作権保護有りを示すプロテクト状態である場合に通知する通知手段と、
前記指定手段により指定された第1のデータと、前記選択手段により選択された第2のデータとを結合する結合手段と、
を備えることを特徴とする。
【0022】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る記録再生装置は
複数の音楽データが記録された所定の記録媒体から、結合元の音楽データを指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された音楽データにおける記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態に対応して、結合可能となる記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態の音楽データを記録媒体から特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された音楽データを結合可能な対象として提示する提示手段と、
前記提示手段により提示された音楽データの内から結合対象となる音楽データを選択する選択手段と、
前記特定手段により特定された音楽データが著作権保護有りを示すプロテクト状態である場合に通知する通知手段と、
前記指定手段により指定された音楽データと、前記選択手段により選択された音楽データとを結合する結合手段と、
を備えることを特徴とする。
【0023】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る記録再生装置は、
複数の音楽データが記録された所定の記録媒体から、結合元の音楽データを指定する指定手段と、
前記指定手段により指定された音楽データにおける記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態と各音楽データにおける記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態との関係から、結合の可否を示す適合テーブルを生成するテーブル生成手段と、
前記テーブル生成手段により生成された適合テーブルに従って、結合元の音楽データと結合可能となる楽曲データを提示する提示手段と、
前記提示手段により提示された音楽データの内から結合対象となる音楽データを選択する選択手段と、
前記提示手段により提示された音楽データが著作権保護有りを示すプロテクト状態である場合に通知する通知手段と、
前記指定手段により指定された音楽データと、前記選択手段により選択された音楽データとを結合する結合手段と、
を備えることを特徴とする。
【0024】
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係る記録再生装置は、
複数の音楽データが記録された書き換え可能なディスクから、各音楽データにおける記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態を規定するトラックモードを読み出す読み出し手段と、
前記読み出し手段により読み出されたトラックモードを各音楽データに対応付けて記憶する記憶手段と、
ディスクから結合元の音楽データを指定する指定手段と、
前記記憶手段に記憶されたトラックモードに従って、前記指定手段により指定された音楽データにおける記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態と合致する記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態の音楽データを特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された音楽データを結合可能な対象として提示する提示手段と、
前記提示手段により提示された音楽データの内から結合対象となる音楽データを選択する選択手段と、
前記特定手段により特定された音楽データが著作権保護有りを示すプロテクト状態である場合に通知する通知手段と、
前記指定手段により指定された音楽データと、前記選択手段により選択された音楽データとを結合する結合手段と、
を備えることを特徴とする。
【0025】
上記目的を達成するため、本発明の第5の観点に係るデータ結合方法は、
複数の音楽データが記録された所定の記録媒体から、結合元の音楽データを指定する指定ステップと、
前記指定ステップにて指定された音楽データにおける記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態に対応して、結合可能となる記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態の音楽データを記録媒体から特定する特定ステップと、
前記特定ステップにて特定された音楽データを結合可能な対象として提示する提示ステップと、
前記提示ステップにて提示された音楽データの内から結合対象となる音楽データを選択する選択ステップと、
前記特定ステップにて特定された音楽データが著作権保護有りを示すプロテクト状態である場合に通知する通知ステップと、
前記指定ステップにて指定された音楽データと、前記選択ステップにて選択された音楽データとを結合する結合ステップと、
を備えることを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態にかかる記録再生装置について、以下図面を参照して説明する。
【0027】
図1は、この発明の実施の形態に適用される記録再生装置1を含んだシステムの構成の一例を示すブロック図である。図示するように、このシステムは、記録再生装置1と、パソコン3とが、USBケーブルCを介して接続されて構成される。
【0028】
記録再生装置1は、「NetMD(登録商標)」規格に対応したオーディオ機器であり、図示するように、セキュリティ回路11と、セキュリティコントロールマイコン12と、システムコントロールマイコン13と、操作部14と、表示パネル15と、MDメカユニット16と、から構成される。
【0029】
すなわち、記録再生装置1は、NetMD規格に準じて、チェックアウト時に、パソコン3から転送される音楽データを、ディスクd(MD;ミニディスク)に記録する。また、チェックイン時に、ディスクdに記録した音楽データを、パソコン3に戻す(実際には、コンテンツハッシュを返信すると共に音楽データをディスクdから削除する)。
なお、これらチェックアウト・チェックイン時に、記録再生装置1は、著作権保護を適切に行うためのコンテンツハッシュ(音楽データに従って、一意的に定まり、音楽データを特定するための情報)を生成して、パソコン3に送信する。
【0030】
ところで、ディスクdには、UTOC(User Table Of Contents)記録エリアが設けられており、図2に示すようなUTOC情報が記憶されている。
このUTOC情報は、ディスクdに記録される音楽データを管理するための情報であり、例えば、図中に斜線で示すエリアにトラックモード(Track mode)がセットされている。
このトラックモードとは、音楽データの録音モードの種別やプロテクトの可否等を規定する情報であり、図3に示すように、各ビットの値にそれぞれの意味が規定されている。
なお、NetMD規格に従ってチェックアウトされた音楽データには、図中のd1(Write Protect)に、「0」(Write Protected)がセットされる。一方、通常に記録された音楽データには、図中のd1に、「1」(Write Permitted)がセットされる。
【0031】
そして、このようなトラックモードの値により、音楽データ同士の結合の可否が判別される。具体的には、図3に示すd2(Copy Protect)と、d8(Emphasis)とを除いたビット値が一致するか否かにより、結合の可否が判別される。
例えば、図4に示すように、(ア)のトラックモード(20h)を基準(結合元)とした場合、(イ)〜(エ)のトラックモードは、それぞれ異なる値であるが、網掛けにて示したd2及びd8を除いた各ビットを比較すると、何れもが、(ア)のトラックモードと一致している。
このため、(ア)のトラックモードを基準とすると、(イ)〜(エ)の各トラックモードが合致することになり、(ア)の音楽データは、(イ)〜(エ)の何れの音楽データとも結合が可能となる。
【0032】
図1に戻って、セキュリティ回路11は、USBケーブルCを介してパソコン3との間で通信を行うためのUSBインタフェースを含んでおり、セキュリティコントロールマイコン12に制御され、パソコン3との間で認証等を行う。
【0033】
セキュリティコントロールマイコン12は、システムコントロールマイコン13がMDメカユニット16から取得したサウンドグループデータ、トラックモード、及び、コンテンツサイズからコンテンツハッシュを生成する。
【0034】
システムコントロールマイコン13は、セキュリティコントロールマイコン12及び、MDメカユニット16(MDメカコントロールマイコン21)を制御して、記録再生装置1全体を制御する。
例えば、システムコントロールマイコン13は、後述するデータ結合処理等を実行し、結合元となる音楽データ(トラック)のトラックモードと合致するトラックモードのトラックだけを、結合対象として選択できるように表示パネル15に表示し、トラックの選択を受けて、それぞれのトラックを結合(COMBINE)する。
なお、システムコントロールマイコン13は、メモリを備えており、後述するトラックモード適合テーブル等を記憶可能である。
【0035】
操作部14は、例えば、複数のキースイッチ群からなり、利用者の操作(押下等)に従った指示情報をシステムコントロールマイコン13に供給する。
具体的に操作部14には、音楽データの編集を指示するための「TRACK EDITキー」、編集項目の変更を指示するための「UP/DOWNキー」、編集項目の選択を指示するための「SETキー」、及び、編集の実行を指示するための「ENTERキー」等が含まれている。そして、これらのキーが利用者により操作されると、操作部14は、対応する指示信号をシステムコントロールマイコン13に供給する。
【0036】
表示パネル15は、液晶表示パネル等からなり、システムコントロールマイコン13から供給される表示用データに従って、記録再生装置1の動作状況を示す文字や図形等を表示する。
例えば、音楽データの編集(COMBINE;結合)時に、結合元のトラックに対して、結合対象となり得るトラック(トラックモードが合致したトラック)を表すトラック番号等を表示する。
【0037】
MDメカユニット16は、MDメカコントロールマイコン21と、ヘッドドライバ22と、記録ヘッド23と、スピンドルモータ24と、光ピックアップ25と、送りモータ26と、RFアンプ27と、ディジタル信号処理回路28と、バッファメモリ29と、から構成される。
【0038】
MDメカコントロールマイコン21は、システムコントロールマイコン13から送られる制御コマンドに従って、ディジタル信号処理回路28を制御する。
例えば、制御コマンドに従って、音楽データの結合(COMBINE)を行う際に、MDメカコントロールマイコン21は、結合元及び結合対象の各音楽データのトラックモードをディジタル信号処理回路28を介して読み出して、システムコントロールマイコン13に供給する。
ヘッドドライバ22は、記録ヘッド23を制御して、ディスクdに音楽データやタイトル情報等を書き込む。
記録ヘッド23は、光ピックアップ25によりキュリー点以上にまで加熱されたディスクdの記録面を磁化することにより、音楽データ等をディスクdに記録する。また、選択された2つの音楽データ(トラック)をディスクd上にて結合する。
【0039】
スピンドルモータ24は、ディスクdを搭載する図示せぬターンテーブルを回転駆動させる。
光ピックアップ25は、音楽データの再生時に、所定の波長のレーザ光をディスクdの記録面に向けて照射し、その反射光を受けて電気信号に変換する。光ピックアップ25は、変換した電気信号をRFアンプ27に供給する。
また、光ピックアップ25は、音楽データの記録時に、レーザ光をディスクdの記録面に向けて照射し、キュリー点以上になるまで加熱する。
送りモータ26は、ディジタル信号処理回路28に制御され、光ピックアップ25をディスクdの所定位置に移動させる。
RFアンプ27は、光ピックアップ25より供給された電気信号からRF信号、フォーカスエラー信号及び、トラッキングエラー信号等を生成する。RFアンプ27は、生成したRF信号等をディジタル信号処理回路28等に供給する。
【0040】
ディジタル信号処理回路28は、MDメカコントロールマイコン21に制御され、スピンドルモータ24、光ピックアップ25、送りモータ26及び、ヘッドドライバ22等を制御する。
例えば、ディジタル信号処理回路28は、MDメカコントロールマイコン21から音楽データのトラックモードの読み出しを指示されると、光ピックアップ25や送りモータ26等を制御して、図2に示すようなUTOC情報から対象のトラックモード(Track mode)を読み出す。
また、MDメカコントロールマイコン21から2つの音楽データ(トラック)の結合が指示されると、光ピックアップ25やヘッドドライバ22等を制御して、対象の各トラックをディスクd上にて結合する(具体的には、図2に示すようなUTOC情報を更新する)。
バッファメモリ29は、再生時や記録時等において、所定容量の音楽データを一時的に記憶する。
【0041】
一方、パソコン3は、CPU等の演算ユニット、メモリやハードディスク等の記憶素子、マウスやキーボード等の操作デバイス、ディスプレイ等の表示デバイス、そして、USBインタフェース等を備えた汎用のパーソナルコンピュータからなる。
そして、パソコン3は、ハードディスク等にインストールされたOS(Operating System)に従って稼動し、そのOS上にてNetMD規格に対応したアプリケーションソフトウェアを実行する。
具体的にパソコン3は、チェックアウト機能によって、ハードディスクに予め記憶した音楽データ(コンテンツ)を、記録再生装置1に転送し、ディスクdに記録させる。
【0042】
以下、この発明の実施の形態にかかる記録再生装置1の編集動作の一例について図5及び、図6等を参照して簡単に説明する。図5,図6は、ディスクdに記録された音楽データを適宜結合するデータ結合処理を説明するためのフローチャートであり、図5がその前半部を表し、また、図6がその後半部を表している。なお、このデータ結合処理は、利用者による操作部14の操作に応答して、システムコントロールマイコン13により実行される。
【0043】
まず、図5に示すように、システムコントロールマイコン13は、音楽データの編集を指示するTRACK EDITキーが操作部14にて入力されるまで、後続処理の実行を待機する(ステップS11)。
そして、TRACK EDITキーが入力されると、システムコントロールマイコン13は、記録再生装置1において、再生動作中であり、かつ、ディスクdへのデータの書込みが可能な状態であるか否かを判別する(ステップS12)。
システムコントロールマイコン13は、再生動作中でなく、また、書込みが可能な状態でない場合に、ステップS11に処理を戻す。
【0044】
一方、記録再生装置1において、再生動作中であり、かつ、書込みが可能な状態である場合に、システムコントロールマイコン13は、編集項目の変更を指示するUP/DOWNキーが入力され、そして、編集項目を選択するSETキーが入力されてCOMBINEの項目が選択されるまで、後続処理の実行を待機する(ステップS13〜S15)。なお、UP/DOWNキー及び、SETキーは、操作部14にて入力される。
【0045】
COMBINEの項目が選択されると、システムコントロールマイコン13は、結合元となる音楽データのトラックモードの読み出しを要求する(ステップS16)。つまり、システムコントロールマイコン13は、MDメカコントロールマイコン21に対して、再生中の音楽データに対応するトラック番号をセットし、この音楽データのトラックモードの読み出しを要求する。
そして、システムコントロールマイコン13は、MDメカコントロールマイコン21がディジタル信号処理回路28を制御して、図2に示すようなUTOC情報から対応するトラックモード(Track mode)の読み出しを終えるまで待機する(ステップS17)。
システムコントロールマイコン13は、MDメカコントロールマイコン21がトラックモードの読み出しを終えると、結合元のトラック番号とそのトラックモードを自己のメモリに記憶する(ステップS18)。
【0046】
そして、システムコントロールマイコン13は、トラック番号をセットして、トラックモードの読み出しを要求する(ステップS19)。つまり、システムコントロールマイコン13は、MDメカコントロールマイコン21に対して、ディスクdに記録されている1つの音楽データに対応するトラック番号をセットし、この音楽データのトラックモードの読み出しを要求する。
【0047】
システムコントロールマイコン13は、MDメカコントロールマイコン21がディジタル信号処理回路28を制御して、トラックモードの読み出しを終えるまで待機する(ステップS20)。
トラックモードの読み出しを終えると、システムコントロールマイコン13は、トラックモード適合処理を実行する(ステップS21)。
具体的にシステムコントロールマイコン13は、図7に示すトラックモード適合処理を実行し、結合元となる音楽データのトラックモードと合致するトラックモードの音楽データを調べる。
【0048】
すなわち、図7に示すように、システムコントロールマイコン13は、MDメカコントロールマイコン21から供給されるトラックモードが受信完了となるまで待機する(ステップS41)。
そして、トラックモードが受信完了となると、システムコントロールマイコン13は、受信したトラックモードを特定のマスクデータによりマスクする(ステップS42)。つまり、上述の図3,図4を参照して説明したように、トラックモード中におけるd2及びd8は、トラックモードの一致の判断に使用されないため、これらd2及びd8のビット値をマスクするマスクデータにより、受信したトラックモードをマスクする。
なお、上述したステップS18(図5のデータ結合処理)にてメモリに記憶された結合元となる音楽データのトラックモードも、同じマスクデータによりマスクされているものとする。
【0049】
システムコントロールマイコン13は、結合元となる音楽データのトラックモードと、マスクしたトラックモードとが一致するか否かを判別する(ステップS43)。つまり、結合元のトラックモードと、今回ディスクdから読み出したトラックモードとが、合致するか否かを判別する。
システムコントロールマイコン13は、各トラックモードが一致すると判別した場合、適合テーブルに適合を示す「1」をセットする(ステップS44)。例えば、図8に示すよう、結合元となるトラック番号001のトラックモードと、トラック番号005のトラックモードとが合致した場合、システムコントロールマイコン13は、トラック番号005に対応する適合フラグに1をセットする。なお、結合元となるトラック番号001に対応する適合フラグにも1がセットされる。
【0050】
一方、各トラックモードが一致しないと判別した場合、適合テーブルに不適合を示す「0」をセットする(ステップS45)。例えば、図8に示すよう、結合元となるトラック番号001のトラックモードと、トラック番号009のトラックモードとが合致しない場合、システムコントロールマイコン13は、トラック番号009に対応する適合フラグに0をセットする。
そして、トラックモード適合処理を終えると、システムコントロールマイコン13は、図5のデータ結合処理に処理を戻す。
【0051】
データ結合処理に処理を戻すと、システムコントロールマイコン13は、ディスクdに記録された全トラック分(全ての音楽データ分)のトラックモードの読み出しが、完了したか否かを判別する(ステップS22)。
システムコントロールマイコン13は、全トラック分の読み出しが完了していないと判別した場合に、ステップS19に処理を戻し、上述のステップS19〜S22の処理を繰り返し実行する。
【0052】
一方、全トラック分の読み出しが完了したと判別した場合に、システムコントロールマイコン13は、図6に進み、結合対象となるトラックが存在するか否かを判別する(ステップS23)。例えば、上述の図7のトラックモード適合処理にて作成した図8に示すような適合テーブルにおいて、適合フラグが1となっているトラックが2つ以上存在するか否かを判別する。
システムコントロールマイコン13は、結合対象となるトラックが存在しないと判別すると、結合対象となる音楽データがディスクdに記録されていない旨を示すメッセージを表示パネル15に表示し(ステップS24)、データ結合処理を終える。
【0053】
一方、結合対象となるトラックが存在すると判別した場合に、システムコントロールマイコン13は、UP/DOWNキーが入力され、結合対象となる音楽データ(トラック番号)がSETキーにより選択されるまで、後続処理の実行を待機する(ステップS25,S26)。なお、この際、システムコントロールマイコン13は、UP/DOWNキーの入力に応じて、上述の図8に示すような適合テーブルを参照し、適合フラグが1となっているトラック番号(結合元のトラック番号を除く)だけを表示し、選択対象とする。
【0054】
そして、結合対象が選択されると、システムコントロールマイコン13は、各音楽データがプロテクト状態であるか否かを判別する(ステップS27)。例えば、上述のステップS18(図5)にて自己のメモリに記憶した結合元のトラックモードを参照し、最上位ビット(d1;Write Protect)のビット値から、プロテクトトラック同士(チェックアウトによる音楽データ同士)の結合であるか否かを判別する。なお、各音楽データのトラックモードの適合が判別されているため、一方のトラックモードから判別可能である。
システムコントロールマイコン13は、各音楽データがプロテクト状態でないと判別した場合、後述するステップS31に処理を進める。
一方、各音楽データがプロテクト状態であると判別した場合に、システムコントロールマイコン13は、「PROTECTED」等のメッセージを表示パネル15に表示する(ステップS28)。
【0055】
なお、プロテクトトラック同士の結合である場合、結合後の音楽データから取得されるコンテンツハッシュと、パソコン3にて管理されているコンテンツハッシュとの整合性がとれなくなるため、チェックインすることができなくなる事態が起こり得る。このため、音楽データの結合を行わないようにしてもよい。
例えば、図5に示すステップS16にて結合元のトラックモードの読み出しが要求され、ステップS17にて読み出しが完了した際に、トラックモードの最上位ビット(d1)が”0”(Write Protected)を示している場合に、「Check Out Content」等のメッセージを表示パネル15に表示し、データ結合処理をそのまま終了させてもよい。
【0056】
そして、システムコントロールマイコン13は、SETキーが入力され、プロテクトトラック同士の結合が確認されるか、TRACK EDITキーが入力され、編集の終了(結合を行わずに終了)が指示されるまで待機する(ステップS29,S30)。
ここで、TRACK EDITキーが入力されると、システムコントロールマイコン13は、データ結合処理を終了する。
一方、SETキーが入力されると、システムコントロールマイコン13は、COMBINEを確認するためのメッセージを表示パネル15に表示し(ステップS31)、操作部14にてENTERキーが入力されるのを待機する(ステップS32)。
【0057】
ENTERキーが入力されると、システムコントロールマイコン13は、COMBINEを実行する(ステップS33)。すなわち、システムコントロールマイコン13は、トラックモードの適合が判別された2つのトラックを、MDメカコントロールマイコン21を制御して、ディスクd上にて結合する。
【0058】
システムコントロールマイコン13は、MDメカコントロールマイコン21から返される実行結果が、結合の成功を示す情報であるか否かを判別する(ステップS34)。
そして、システムコントロールマイコン13は、結合が成功しなかった場合に、所定のエラーメッセージを表示パネル15に表示し(ステップS35)、一方、結合が成功した場合に、COMBINEの完了を示すメッセージを表示パネル15に表示する(ステップS36)。
【0059】
上述した図5〜図7に示す各処理によって、結合元の音楽データと結合可能となる音楽データだけが選択可能となり、トラックモードの不適合から結合がエラーとなることがない。また、チェックアウトされた音楽データ(プロテクト情報がセットされたトラック)同士の結合の際に、プロテクトトラック同士の結合を示す旨のメッセージが表示されるため、結合を行うかどうかを利用者が容易に決めることができる。
つまり、結合元の音楽データと結合可能な音楽データだけが表示され選択されることになるため、従来のように、試行錯誤により結合可能な組合せの音楽データを探す必要がなくなる。また、不適合な組合せの音楽データに対して結合指示を行うことがなくなる。
また、結合しようとする音楽データがプロテクトトラックの場合に、その旨をメッセージにて表示し、利用者に知らせることができるため、チェックアウトした音楽データを不用意に編集してしまうことを防ぐことができる。
この結果、結合対象となり得るデータを適切に選択して結合することができる。
【0060】
上記の実施の形態では、編集(COMBINE)が指示された後に、ディスクdから各音楽データのトラックモードを取得する場合について説明した。しかしながら、トラックモードを取得するタイミングは任意である。例えば、UTOC情報を読み出すタイミング(例えば、パワーオン後、ディスク挿入後、ディスクへの書き込み後、及び、各種編集後等)に、各音楽データのトラックモードを取得してもよい。
以下、UTOC情報を読み出した際に、トラックモードを取得する記録再生装置1の動作について、図9及び図10等を参照して簡単に説明する。図9,図10は、この発明の他の実施の形態に係るデータ結合処理を説明するためのフローチャートであり、図9は、その前半部を表し、また、図10は、その後半部を表している。なお、このデータ結合処理は、例えば、パワーオン後やディスク挿入後に自動的に開始される。
【0061】
まず、システムコントロールマイコン13は、MDメカコントロールマイコン21を制御して、UTOC情報の読み込みが開始されるまで待機し(ステップS51)、読み込みが開始されると、ディスクdからUTOC情報を読み出し、自己のメモリに記憶する(ステップS52)。
システムコントロールマイコン13は、トラック番号をセットして、トラックモードの読み出しを要求する(ステップS53)。システムコントロールマイコン13は、MDメカコントロールマイコン21がディジタル信号処理回路28を制御して、トラックモードの読み出しを終えるまで待機する(ステップS54)。
【0062】
トラックモードの読み出しを終えると、システムコントロールマイコン13は、適合テーブルにトラックモードの値をセットする(ステップS55)。
具体的にシステムコントロールマイコン13は、図11(a)に示すように、トラック番号に対応する適合フラグに、読み出したトラックモードの値をセットする。
システムコントロールマイコン13は、ディスクdに記録された全トラック分(全ての音楽データ分)のトラックモードの読み出しが、完了したか否かを判別する(ステップS56)。
システムコントロールマイコン13は、全トラック分の読み出しが完了していないと判別した場合に、ステップS53に処理を戻し、上述のステップS53〜S56の処理を繰り返し実行する。
【0063】
一方、全トラック分の読み出しが完了したと判別した場合に、システムコントロールマイコン13は、TRACK EDITキーが入力されるまで、後続処理の実行を待機する(ステップS57)。そして、TRACK EDITキーが入力されると、再生動作中であり、かつ、ディスクdへのデータの書込みが可能な状態であるか否かを判別する(ステップS58)。
システムコントロールマイコン13は、再生動作中でなく、また、書込みが可能な状態でない場合に、ステップS57に処理を戻す。
【0064】
一方、再生動作中であり、かつ、書込みが可能な状態である場合に、システムコントロールマイコン13は、操作部14にてUP/DOWNキーが入力され、COMBINEの項目がSETキーにより選択されるまで、後続処理の実行を待機する(ステップS59〜S61)。
そして、COMBINEの項目が選択されると、システムコントロールマイコン13は、適合テーブルから結合元のトラックモードの値を特定する(ステップS62)。そして、図10に処理を進める。
【0065】
図10に進めると、システムコントロールマイコン13は、結合対象となるトラックが存在するか否かを判別する(ステップS63)。例えば、図11(b)に示すような適合テーブルにおいて、適合フラグ(トラックモード)の値が合致するトラックが2つ以上存在するか否かを判別する。なお、この場合における合致の判別も、上述の図3,図4を参照して説明したように、トラックモード中におけるd2及びd8のビット値を除いて判別される。つまり、図11(b)において、斜線にて示される各適合フラグは、それぞれ合致することとなる。
【0066】
システムコントロールマイコン13は、結合対象となるトラックが存在しないと判別すると、結合対象となる音楽データが存在しない旨を示すメッセージを表示パネル15に表示し(ステップS64)、データ結合処理を終える。一方、結合対象となるトラックが存在すると判別した場合に、システムコントロールマイコン13は、UP/DOWNキーが入力され、結合対象となる音楽データ(トラック番号)がSETキーにより選択されるまで、後続処理の実行を待機する(ステップS65,S66)。なお、この際、システムコントロールマイコン13は、UP/DOWNキーの入力に応じて、上述の図11(b)に示すような適合テーブルを参照し、適合フラグが合致するトラック番号(結合元のトラック番号を除く)だけを表示し、選択対象とする。
【0067】
そして、結合対象が選択されると、システムコントロールマイコン13は、各音楽データがプロテクト状態であるか否かを判別する(ステップS67)。システムコントロールマイコン13は、各音楽データがプロテクト状態でないと判別した場合、後述するステップS71に処理を進める。
一方、各音楽データがプロテクト状態であると判別した場合に、システムコントロールマイコン13は、「PROTECTED」等のメッセージを表示パネル15に表示し(ステップS68)、SETキーが入力され、プロテクトトラック同士の結合が確認されるか、TRACK EDITキーが入力され、編集の終了が指示されるまで待機する(ステップS69,S70)。
ここで、TRACK EDITキーが入力されると、システムコントロールマイコン13は、データ結合処理を終了する。
【0068】
一方、SETキーが入力されると、システムコントロールマイコン13は、COMBINEを確認するためのメッセージを表示パネル15に表示し(ステップS71)、操作部14にてENTERキーが入力されるのを待機する(ステップS72)。そして、ENTERキーが入力されると、システムコントロールマイコン13は、COMBINEを実行する(ステップS73)。
システムコントロールマイコン13は、MDメカコントロールマイコン21から返される実行結果が、結合の成功を示す情報であるか否かを判別する(ステップS74)。
システムコントロールマイコン13は、結合が成功しなかった場合に、所定のエラーメッセージを表示パネル15に表示し(ステップS75)、一方、結合が成功した場合に、COMBINEの完了を示すメッセージを表示パネル15に表示する(ステップS76)。
【0069】
上述した図9,図10に示す各処理によっても、結合元の音楽データと結合可能となる音楽データだけが選択可能となり、トラックモードの不適合から結合がエラーとなることがない。また、チェックアウトされた音楽データ同士の結合の際に、プロテクトトラック同士の結合を示す旨のメッセージが表示されるため、結合を行うかどうかを利用者が容易に決めることができる。
この結果、結合対象となり得るデータを適切に選択して結合することができる。
【0070】
上記の実施の形態では、NetMD規格に対応した記録再生装置について説明したが、NetMD規格に対応していない記録再生装置でも、適宜適用可能である。また、MDからなるディスクdに音楽データを記録している場合について説明したが、音楽データ等を記録する対象の記録媒体は、MDに限られず任意である。
例えば、他にMO(Magneto-Optical disk)、DVD−RAM(Digital Versatile Disk-RAM)等の記録媒体に音楽データ等を記録してもよく、また、スマートメディア(登録商標)、メモリステック(登録商標)等の記録媒体に音楽データ等を記録してもよい。
更に、記録媒体に記録するデータは、音楽データに限られず、他に映像データ等であってもよい。
【0071】
また、上記の実施の形態では、記録再生装置1及びパソコン3がそれぞれUSBインタフェースを備え、そして、記録再生装置1とパソコン3との間がUSBケーブルCを介して接続されるオーディオシステムについて説明した。しかしながら、記録再生装置1及びパソコン3が備えるインタフェースは、USBに限られず任意である。例えば、IEEE1394等のようなインタフェースであってもよく、記録再生装置1とパソコン3との間がIEEE1394ケーブルを介して接続されてもよい。また、無線技術(Bluetooth等)を用いて接続を行ってもよい。
【0072】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、結合対象となり得るデータを適切に選択して結合することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る記録再生装置を含んだシステムの構成の一例を示すブロック図である。
【図2】UTOC情報の構造を説明するための模式図である。
【図3】UTOC情報中のトラックモードのデータ構造を説明するための模式図である。
【図4】トラックモードを構成するビットの内、結合可否を判別するためのビットについて説明するための模式図である。
【図5】本発明の実施の形態に係るデータ結合処理の前半部を説明するためのフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態に係るデータ結合処理の後半部を説明するためのフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態に係るトラックモード適合処理を説明するためのフローチャートである。
【図8】システムコントロールマイコンのメモリ内に記憶される適合テーブルの一例を示す模式図である。
【図9】本発明の他の実施の形態に係るデータ結合処理の前半部を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明の他の実施の形態に係るデータ結合処理の後半部を説明するためのフローチャートである。
【図11】(a),(b)共に、システムコントロールマイコンのメモリ内に記憶される適合テーブルの一例を示す模式図である。
【図12】従来の記録再生装置の構成の一例を説明するためのブロック図である。
【図13】従来の記録再生装置にて実行されるデータ結合処理を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 記録再生装置
11 セキュリティ回路
12 セキュリティコントロールマイコン
13 システムコントロールマイコン
14 操作部
15 表示パネル
16 MDメカユニット
21 MDメカコントロールマイコン
22 ヘッドドライバ
23 記録ヘッド
24 スピンドルモータ
25 光ピックアップ
26 送りモータ
27 RFアンプ
28 ディジタル信号処理回路
29 バッファメモリ
3 パソコン
C USBケーブル

Claims (5)

  1. 複数のデータが記録された所定の記録媒体から、第1のデータを指定する指定手段と、
    前記指定手段により指定された第1のデータにおける記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態と合致する記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態のデータを記録媒体から特定する特定手段と、
    前記特定手段により特定されたデータの内から第2のデータを選択する選択手段と、
    前記特定手段により特定されたデータが著作権保護有りを示すプロテクト状態である場合に通知する通知手段と、
    前記指定手段により指定された第1のデータと、前記選択手段により選択された第2のデータとを結合する結合手段と、
    を備えることを特徴とする記録再生装置。
  2. 複数の音楽データが記録された所定の記録媒体から、結合元の音楽データを指定する指定手段と、
    前記指定手段により指定された音楽データにおける記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態に対応して、結合可能となる記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態の音楽データを記録媒体から特定する特定手段と、
    前記特定手段により特定された音楽データを結合可能な対象として提示する提示手段と、
    前記提示手段により提示された音楽データの内から結合対象となる音楽データを選択する選択手段と、
    前記特定手段により特定された音楽データが著作権保護有りを示すプロテクト状態である場合に通知する通知手段と、
    前記指定手段により指定された音楽データと、前記選択手段により選択された音楽データとを結合する結合手段と、
    を備えることを特徴とする記録再生装置。
  3. 複数の音楽データが記録された所定の記録媒体から、結合元の音楽データを指定する指定手段と、
    前記指定手段により指定された音楽データにおける記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態と各音楽データにおける記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態との関係から、結合の可否を示す適合テーブルを生成するテーブル生成手段と、
    前記テーブル生成手段により生成された適合テーブルに従って、結合元の音楽データと結合可能となる楽曲データを提示する提示手段と、
    前記提示手段により提示された音楽データの内から結合対象となる音楽データを選択する選択手段と、
    前記提示手段により提示された音楽データが著作権保護有りを示すプロテクト状態である場合に通知する通知手段と、
    前記指定手段により指定された音楽データと、前記選択手段により選択された音楽データとを結合する結合手段と、
    を備えることを特徴とする記録再生装置。
  4. 複数の音楽データが記録された書き換え可能なディスクから、各音楽データにおける記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態を規定するトラックモードを読み出す読み出し手段と、
    前記読み出し手段により読み出されたトラックモードを各音楽データに対応付けて記憶する記憶手段と、
    ディスクから結合元の音楽データを指定する指定手段と、
    前記記憶手段に記憶されたトラックモードに従って、前記指定手段により指定された音楽データにおける記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態と合致する記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態の音楽データを特定する特定手段と、
    前記特定手段により特定された音楽データを結合可能な対象として提示する提示手段と、
    前記提示手段により提示された音楽データの内から結合対象となる音楽データを選択する選択手段と、
    前記特定手段により特定された音楽データが著作権保護有りを示すプロテクト状態である場合に通知する通知手段と、
    前記指定手段により指定された音楽データと、前記選択手段により選択された音楽データとを結合する結合手段と、
    を備えることを特徴とする記録再生装置。
  5. 複数の音楽データが記録された所定の記録媒体から、結合元の音楽データを指定する指定ステップと、
    前記指定ステップにて指定された音楽データにおける記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態に対応して、結合可能となる記録種別及び著作権保護の有無を示すプロテクト状態の音楽データを記録媒体から特定する特定ステップと、
    前記特定ステップにて特定された音楽データを結合可能な対象として提示する提示ステップと、
    前記提示ステップにて提示された音楽データの内から結合対象となる音楽データを選択する選択ステップと、
    前記特定ステップにて特定された音楽データが著作権保護有りを示すプロテクト状態である場合に通知する通知ステップと、
    前記指定ステップにて指定された音楽データと、前記選択ステップにて選択された音楽データとを結合する結合ステップと、
    を備えることを特徴とするデータ結合方法。
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