JP3898581B2 - ニューマチックケーソン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、掘削機の管理、回収用の装置および作業員の健康・安全管理用の混合ガス、酸素ガス吸入設備等の装置を備えた大規模な大型のニューマチックケーソンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の技術として特開平5−5006号公報に記載の技術(以下、「先行技術1」という。)や、特開平4−176910号公報に記載の技術(以下、「先行技術2」という。)等がある。
【0003】
前掲先行技術1では、作業室スラブの上に掘削機整備室を設け、この掘削機整備室の作業室スラブの一部に開口部を設け、この開口部にこれを閉塞する支持蓋を設け、この支持蓋を掘削機整備室内の昇降路に沿って昇降できるようにしている。
【0004】
また、前記支持蓋の下側に掘削機支持用レールを設け、この掘削機支持用レールが掘削機と共に上昇し、掘削機整備室内のスラブに設けた掘削機受取用レールに乗り移るようにしている。
【0005】
他の前掲先行技術2では掘削機が通過可能なハッチを備えた下部ハッチ容器と、この下部ハッチ容器の上に、掘削機を収容可能な収納容器を設け、この収納容器に掘削機を収納した後、ハッチを閉めて大気圧にし、点検・修理するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、先行技術1においては、作業室スラブの開口部に支持蓋を降ろし、シール用のゴムチューブを膨らませて作業室スラブの壁面に押し当て、機密を保持しているが、ゴムチューブを膨らませるためのコンプレッサや電源、ゴムチューブ自体に不具合が発生すると、掘削機整備室に作業室から高圧空気が入り込み、掘削機整備室が高圧になる。また、機材搬出入用出入り口からクレーンで資機材を搬出入しているときに前述の不具合が発生すると、作業室内の気圧が急激に下がり、作業室が埋没するなどの危険がある、という課題がある。
【0007】
また、作業員は壁面に備えた昇降用タラップを利用して昇降するため、不安全であり、資機材を搬出入するときは、常に斜め吊り作業となり、不安全作業となるなどの課題がある。
【0008】
また、掘削機が走行レールから支持蓋の掘削機支持用レールに乗り移って掘削機受取用レールまで移動する過程で、電源用ケーブルを切断しなければならない。この電源切断のため、作業員が高気圧下の作業室内に入らなければならない。再び電源を投入する場合も、作業員が高気圧下の作業室内に入らなければならないという課題がある。
【0009】
さらに、支持蓋が常に開口部上のいずれかの位置にあるので、機材搬出入用出入り口から掘削土砂を搬出できないなどの課題もあり、掘削機の回収設備が煩雑であり、かつ回収作業も円滑に行うことができない。
【0010】
他の先行技術2においては、掘削機のブームが下がった状態で、しかも狭い下部ハッチ容器内で掘削機の点検・修理を行わなければならないので、十分な確認試験ができないなどの課題がある。
【0011】
本発明は、上記の事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、掘削機の点検・修理等の管理あるいは回収作業を容易に行うことができ、また、資機材を搬入・搬出および掘削土砂の搬出作業、作業員の移動を安全にかつ能率良く行うことができ、また、作業室の内外の気圧の変化に対する作業員の健康上の安全管理を良好に行い得るニューマチックケーソンを提供することにある。
【0012】
また、本発明の他の目的は、掘削機を回収するときの電源の切り離し、掘削機を作業室へ戻したときの電源の接合を自動的に行い得るニューマチックケーソンを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、作業室スラブ2の上方に、上下方向に所定の間隔をおいて上部スラブ8を構築し、前記作業室スラブ2と上部スラブ8間の空間に、掘削機回収室14と作業員乗降室15と気閘室16とを区画・形成し、前記掘削機回収室14と作業員乗降室15とをハッチ43を有する作業員通路42により連通可能とし、前記作業員乗降室15と気閘室16とをハッチ45を有する作業員通路44により結び、前記掘削機回収室14と作業室3とを作業室スラブ開口部17により連通可能とし、前記気閘室16と作業室3間にハッチ51を有するマンロック50を設け、前記掘削機回収室14の上部に、マテリアル搬入・排出装置19を設置し、前記作業室スラブ開口部17の下部に、この作業室スラブ開口部17を開閉するゲート23を設け、前記作業員乗降室15には作業員昇降装置38を設置し、前記掘削機回収室14内に移動自在に昇降架台65を設け、かつ前記作業室3の上部に設けられた走行レール4と前記作業室スラブ開口部17側との間を横行自在な横行架台27を設け、前記走行レール4を走行自在な前記作業室3内の前記掘削機5を前記横行架台27に乗り移させ、この横行架台27を前記昇降装置65に装架し、前記掘削機5を前記掘削機回収室14内へ回収可能とした構成としている。
【0014】
また、前記目的を達成するため、本発明では、いずれか一以上の前記気閘室16に酸素ガス装置と混合ガス装置を設け、この混合ガス装置のホースは作業室3内に至る長さを有する構成としている。
【0015】
また、前記目的を達成するため、本発明では、前記作業室3の天井に、掘削機用の複数組の走行レール4a,4b,…を取り付け、前記作業室スラブ2の上方に、上下方向に所定の間隔をおき、かつ互いに所定の間隔をおいて複数の上部スラブ52,53を構築し、前記作業室スラブ2と上部スラブ52間の空間、および同作業室スラブ2と上部スラブ53間の空間に複数室ユニットを設けている。
【0016】
また、前記目的を達成するため、本発明では、前記掘削機用の走行レール4の一部を切り離し、作業室3の天井における前記走行レール4を切り離した位置に、走行レール4に直交させて横行レール24を取り付け、前記横行レール24に、横行自在に横行架台27を懸架し、この横行架台27を、連結装置32を介して掛け外し自在に横行駆動装置28に連結し、前記横行架台27を、作業室スラブ開口部17の下方に設けられた走行・横行レール交点部25の位置で、走行レールとの間で掘削機5の授受を可能とし、かつ掘削機5を横行レール24に沿って走行・横行レール交点部25と作業室スラブ開口部17の下方の位置間を移動可能に構成している。
【0017】
さらに、前記目的を達成するため、本発明では、前記走行・横行レール交点部25の付近に、ほぼ位置固定の電源供給部76と、掘削機5側に取り付けられた電源受け部77との電源脱着装置75を設置し、前記掘削機5を走行・横行レール交点部25から作業室スラブ開口部17に向かって移動させたとき、電源供給部76から電源受け部77が切り離され、同掘削機5を作業室スラブ開口部17の下方の位置から走行・横行レール交点部25に向かって移動させたとき、電源供給部76に電源受け部77を接合可能に構成している。
【0018】
そして、前記目的を達成するため、本発明では、前記電源脱着装置75の電源供給部76と電源受け部77のいずれか一方に、ガイド穴78a,78bのいずれか一方を、他方にガイド穴78a,78bのいずれか他方を設け、前記電源供給部76と電源受け部77のいずれか一方に、雄コネクタ82と雌コネクタ83の一方を、他方に雄コネクタ82と雌コネクタ83の他方を設け、前記ガイド穴78a,78bにガイドピン79a,79bを差し込み、雄・雌コネクタ82,83を位置決めした後、接合するように構成している。
【0019】
【発明の実施の形態】
この発明は大規模なニューマチックケーソンにおいて、スラブ上方に隔壁によって掘削機回収室14を設け、この掘削機回収室14内を昇降自在な昇降架台65を設けている。そして、この昇降架台65の下部に掘削機5を装架可能な横行架台27を懸架可能としている。この横行架台27はスラブ下方の作業室3内を走行レール4を介し走行自在な掘削機5を装架可能とし、これら横行架台27、昇降装置65等を用いて作業室3内の掘削機5を掘削機回収室14内に容易に回収可能としたことに主たる特徴を有している。
掘削機回収室14の作業環境については、ゲート23を閉めることで、掘削機回収室14を大気圧に減圧でき、点検・修理・試験等が良好な環境で行えるようにしている。
また、掘削機への給電のオン・オフを自動的に行い得るようにしている。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0020】
(実施例1)
図1は本発明の実施例1を示す縦断正面図である。
【0021】
この図1に示す実施例1では、ケーソン躯体の下部内側に作業室スラブ2が構築されている。この作業室スラブ2の下部に、作業室3が形成されている。
【0022】
前記作業室3の天井、つまり作業室スラブ2の下面には、2本で1組をなす掘削機走行用の走行レール4が取り付けられている。この走行レール4には、掘削機5が周知のように走行自在に懸架されている。すなわち、この掘削機5は、走行体6に設けられた走行用車輪7を介して、前記走行レール4に走行自在に懸架され、掘削バケットにより作業室3の底部の地山Gを掘削可能に構成されている。
【0023】
前記作業室スラブ2の上方には、所定の間隔を介して上部スラブ8が構築されている。この上部スラブ8は、作業室スラブ2の上方の全部に構築しても良いが、この実施例では一部分に、必要な広さに構築されている。
【0024】
前記上部スラブ8の上部には、所定の間隔を介し上方向に縦隔壁10b〜10dが形成され、ケーソン躯体の側壁や縦隔壁10b〜10dに囲まれた桝12b,12bの空間部が形成されている。
【0025】
また、前記作業室スラブ2と上部スラブ8間にも上下方向に例えば3つの隔壁13a〜13dが形成され、ケーソン躯体の側壁9やこれら隔壁13a,13b等に囲まれてなる三つの室が形成されている。前記三つの室のうちの、一つを掘削機回収室14とし、他の一つを作業員乗降室15とし、さらに他の一つを気閘室(一般にマンロックともいう)16としている。なお、室は必ずしも3室に限定されるものでなく、必要に応じ隔壁の数を増やして多数設けても良い。
【0026】
前記掘削機回収室14の下部には、作業室スラブ開口部17と、この下端外周に横方向に長い作業室スラブ2の天井切り込み部18とが設けられている。そして、掘削機回収室14は前記作業室スラブ開口部17を介して、作業室3に連通可能となっている。
【0027】
前記掘削機回収室14の上部には、前記作業室スラブ開口部17に対応させてマテリアル搬入・搬出装置19が設置されている。すなわち、このマテリアル搬入・搬出装置19は、上部スラブ開口部に取り付けられたアンカハッチ20と、この上部に連結されたシャフト21と、さらにこの上部に連結されたマテリアルロック22とを有して構成されている。
【0028】
前記作業室スラブ2の天井切り込み部18には、作業室スラブ開口部17を開閉する一対のゲート23が設けられている。このゲート23の開閉機構は周知である。
【0029】
前記作業室スラブ2の天井の下面における作業室スラブ開口部17の部分には、走行レール4とほぼ直交する横行レール24が取り付けられている。
【0030】
前記走行レール4は、横行レール24との走行・横行レール交点部25において切り離されていて、この位置に横行レール24を介し進入可能に横行架台27が配置されている。
【0031】
前記横行架台27の上部には横行車輪26が設けられ、横行架台27はこの横行車輪26を介して前記横行レール24に移動自在に懸架されている。また、横行架台27は横行駆動装置28に掛け外し自在に連結され、横行駆動装置28によって走行レール4に対し横行自在に構成されている。
【0032】
前記横行駆動装置28は、横行レール24間に配置されかつ送りねじ軸受30に回転自在に支持された送りねじ29と、この送りねじ29のモータの如き回転駆動源(図示せず)とを備えて構成されている。その結果、横行駆動装置28の送りねじ29を順方向に回転させると、横行架台27が横行レール24に沿って走行し、横行レール交点部25から作業室スラブ開口部17の下方に向かって移動し、反対に送りねじ29を逆方向に回転させると、横行架台27が作業室スラブ開口部17の下方の位置から走行し、横行レール交点部25に向かって移動するようになっている。この横行駆動装置28については後述の図7、図8等において詳述する。
【0033】
前記掘削機回収室14の天井である上部スラブ8の下面には、他の走行レール35が取り付けられている。この走行レール35は、上部スラブシャフト穴の位置で切り離されている。
【0034】
なお、図1において特に図示していないが、掘削機回収室14内には、後述の図5〜図6等に示すように、掘削機回収室14内等を昇降架台65が移動可能になっている。そして、横行架台27に装架させた掘削機5をこの昇降架台65を介し掘削機回収室14内に回収可能としている。
【0035】
すなわち、昇降架台65は、詳しくは図5、図6または図7等に示すように、上部にワイヤ67が取付けられ、かつワイヤ67の巻き取りまたは引き出されによりシャフト21内および/もしくは掘削機回収室14内を上下動する本体65aと、この本体65aの下部に設けられたレール65bとを有し、このレール65bに横行架台27の上部に設けられた横行輪26が乗り入れ自在になっている。また、図7に示すように、昇降架台65の本体65aの外端には、スラブ開口部17の内壁に昇降架台支持ブラケット70a、70bを設けた場合、それに係止可能な突部が形成される。
【0036】
また、前記作業員乗降室15には、作業員昇降装置38が設置されている。この作業員昇降装置38として、この実施例ではエレベータ設備からなる。このエレベータ装置は、上部スラブエレベータボトム穴を通じて作業員乗降室15内に挿入されかつ固定されたエレベータボトム39と、このエレベータボトム39に設けられた開閉自在なハッチ40と、エレベータボトム39の上部に連結されたエレベータシャフト41と、このエレベータシャフト41とエレベータボトム39の内部を昇降するエレベータ(図示せず)とを備えて構成されている。
【0037】
前記作業員乗降室15と掘削機回収室14とは、隔壁13bに設けられかつ開閉自在なハッチ43を有する作業員通路42を介し相互に連通可能になっている。
【0038】
一方、前記作業員乗降室15と気閘室16とは、隔壁13cに設けられかつ開閉自在なハッチ45を有する作業員通路44を介し相互に連通可能になっている。
【0039】
前記気閘室16には、加減圧設備(図示せず)と、混合ガス吸入装置と、酸素ガス吸入装置等とが付設されている。
【0040】
前記加減圧装置は、周知のように、気閘室16の外部または内部から加減圧し得るようになっている。
【0041】
前記混合ガス吸入装置は、好ましくは縦隔壁10dおよび隔壁13dの内部を通って気閘室16に導入された混合ガス管46と、作業員が作業室3に降りて作業するために必要な長さを有しかつ混合ガス管46に接続されたホースと、このホースに設けられた混合ガスマスク48とを備えて構成されている。
【0042】
前記酸素ガス吸入装置は、好ましくは縦隔壁10dおよび隔壁13dの内部を通って気閘室16に導入された酸素ガス管47と、これに設けられた酸素ガスマスク49とを有して構成されている。
【0043】
前記気閘室16と作業室3とは、ハッチ51を有する気閘室シャフト穴50により接続されている。
【0044】
前述のごとく構成した実施例1のニューマチックケーソンは、次のように使用され、作用する。
【0045】
まず、掘削機5により作業室3の底部の地山Gを掘削するときは、横行架台27を走行・横行レール交点部25の位置に待機させ、ゲート23を閉じ、作業室3と掘削機回収室14とを結ぶ作業室スラブ開口部17を密閉する。
【0046】
そして、走行レール4に沿って掘削機5を掘削すべき所定の場所へ移動させ、掘削バケットにより作業室3の底部の地山Gを掘削する。
【0047】
前記地山Gを掘削後、ゲート23を開け、マテリアル搬入・搬出装置19、掘削機回収室14、作業室スラブ開口部17およびゲート23を通じて、ワイヤ37等により昇降自在な土砂バケット36を作業室3内に吊り下げ、地山G上に着床させる。
【0048】
ついで、掘削機5の掘削バケットにより土砂バケット36内に掘削土砂を搬入する。
【0049】
土砂バケット36に掘削土砂をほぼ満杯になるまで入れた後、ワイヤ37により土砂バケット36を吊り上げ、掘削土砂を排土装置(図示せず)に引き渡し、排出する。
【0050】
以上の作業を繰り返して行い、作業室3の底部の地山Gを所定深さまで掘削し、ケーソン躯体をその自重により沈下させて行く。
【0051】
次に、例えば掘削機5にトラブルが発生した場合等において作業員が作業室3内に降りるときは、作業員乗降室15に設置された作業員昇降設備38を利用していったん作業員乗降室15に入り、作業員通路44およびハッチ45を通って気閘室16に入る。このとき、気閘室16と作業室3とを結ぶ気閘室シャフト穴50のハッチ51を閉じ、加減圧装置により気閘室16内を徐々に作業室3内とほぼ同じ気圧になるまで加圧する。そして、作業員は混合ガス吸入装置の混合ガスマスク48を装着し、ハッチ51を開け、気閘室シャフト穴50を通じて作業室3に入り、所定の作業を行う。
【0052】
作業室3内で所定の作業を終えたときは、作業員は気閘室シャフト穴50を上ってハッチ51を開け、気閘室16に入り、ハッチ51を閉じる。そして、作業員は混合ガスマスク48に代えて酸素ガス吸入設備の酸素ガスマスク49を装着し、加減圧装置により気閘室16内の減圧を行う。このとき、減圧表に基づいて気閘室16内を減圧して行く。
【0053】
前記気閘室16内がほぼ大気圧まで減圧させた後、作業員はハッチ45を開け、作業員乗降室15と気閘室16とを結ぶ作業員通路44を通って作業員乗降室15に移り、ついで作業員昇降装置38を介して地上に上がる。
【0054】
次に、掘削機5を点検・修理または掘削終了後に分解・撤去するため、掘削機回収室14に回収するときは、回収すべき掘削機5を走行・横行レール交点部25に設けられた横行架台27に向かって、走行レール4に沿って移動させ、走行レール5から横行架台27に乗り移らせた後、掘削機5が横行架台27から適宜の周知の手段によって脱落しないようにロックする。
【0055】
ついで、ゲート23を開け、ワイヤ67を巻き出して昇降架台65の下部に取り付けたレールの高さと、横行レール4の高さを合わす位置に昇降架台65を下ろし、掘削機5を有する横行架台27を開口部17側に移動させる。
【0056】
ついで、昇降架台65に横行架台27を乗り移させ装架する。その後、ワイヤ67を巻き上げ昇降架台65と横行架台27と掘削機5とを吊り上げ、掘削機回収室14に収容する。しかる後、ゲート23を閉じ、掘削機回収室14を大気圧に減圧する。
【0057】
ついで、例えば後述の図6に示すように、掘削機回収室14の天井に取り付けられた走行レール35に横行架台27を位置合わせし、掘削機5に対するロックを解除し、前記走行レール35に掘削機5を乗り移らせ、掘削機回収室14内に回収する。これらの作業は作業員によって行われる。
【0058】
ところで、掘削機回収室14内に作業員が入るときは、作業員昇降装置38を利用して作業員乗降室15に降り、作業員乗降室15と掘削機回収室14とを結ぶ作業員通路42およびハッチ43を通り、掘削機回収室14に入る。ハッチ43を開けて移動する際、気圧の増減調整は周知の技術で行われる。掘削機回収室14の作業環境については、ゲート23を閉めることで、内部を大気圧に減圧でき、点検・修理・試験等が良好な環境で行うことができる。
【0059】
そして、大気圧に減圧された掘削機回収室14内で点検・修理し試験等を行うなどした後、掘削機回収室14の気圧を作業室3と同じ気圧に上昇させ、ゲート23を開けた後、その掘削機5を再び横行架台27に装架し、昇降架台65と横行架台27と掘削機5とを一緒に作業室スラブ開口部17の下部へ吊り下げ、昇降架台65から横行架台27を切り離す。
【0060】
その後、横行駆動装置28により横行架台27を横行レール24に沿って、走行・横行レール交点部25へ向かって移動させる。
【0061】
ついで、走行・横行レール交点部25で掘削機5のロックを解除し、その掘削機5を横行架台27から作業室3内の走行レール4に戻し、再び作業室3の底部の地山Gの掘削に使用する。
【0062】
回収した掘削機5を分解・撤去する場合は、掘削機回収室14内で分解した後、その分解された掘削機の部材を適宜の手段によって昇降架台65に装架し、掘削機回収室14からマテリアル搬入・搬出装置19の内部を通じて地上に吊り上げ、撤去する。
【0063】
前述の所定の作業終了後、作業員はハッチ43および作業員通路42を通って作業員乗降室15に入り、作業員昇降装置38を利用して地上へ上がる。
【0064】
以上説明したように、この実施例1によれば、作業室スラブ2の上方に、この作業室スラブ2と上下方向に所定の間隔を保持して上部スラブ8を構築し、作業室スラブ2と上部スラブ8間の空間をケーソン躯体の側壁9や隔壁13a〜13dにより囲まれた複数の室として例えば少なくとも三つの室に区画・形成し、その一つを掘削機回収室14とし、他の一つを作業員乗降室15とし、さらに他の一つを気閘室16とするとともに、作業員乗降室15に作業員昇降装置38を設け、作業員乗降室15をはさんで一方の側に掘削機回収室14を配置し、他方の側に気閘室16を配置し、掘削機回収室14と作業員乗降室15とをハッチ43を有する作業員通路42により連通可能とし、作業員乗降室15と気閘室16をハッチ45を有する作業員通路44により連通可能としているので、作業員昇降装置38を利用して作業員乗降室15に出入りできるし、作業員乗降室15と掘削機回収室14または気閘室16に平面上に水平移動できるので、作業員乗降室15を利用して作業員が掘削機回収室14や気閘室16に安全に、しかも迅速に移動することができる。
【0065】
また、この実施例1では掘削機回収室14の上部に、マテリアル搬入・搬出設備19を設置し、同掘削機回収室14の下部には作業室3に連通する作業室スラブ開口部17と、これよりも横方向に長い作業室スラブ切り込み部18とを設け、この作業室スラブ切り込み部18に作業室スラブ開口部17を開閉するゲート23を設け、作業室スラブ2の下面の作業室スラブ開口部17に対する位置には横行レール24と、この横行レール24に沿って走行・横行レール交点部25と作業室スラブ開口部17の下方の位置とに移動自在に横行架台27を懸架し、しかも走行・横行レール交点部25の位置で、作業室3内の走行レール4と横行架台27とで掘削機5の授受を行い得るように構成しているので、掘削機回収室14内を通ってマテリアル搬入・搬出装置19と作業室3間に土砂バケット36を自由に昇降させることができるし、横行架台27および昇降架台65等を利用して、掘削機回収室14と作業室3とに掘削機5を能率良く、しかも安全、かつ容易に回収することができるし、マテリアル搬入・搬出装置19を利用して、分解した状態における掘削機の部材を掘削機回収室14にスムーズに搬入・搬出することができる。
【0066】
さらに、この実施例1では掘削機回収室14の天井に走行レール35を取り付け、この走行レール35と横行架台27との間で、掘削機5の授受を行いえるようにしているので、掘削機回収室14への掘削機5の搬入・搬出作業を、より一層安全に行うことができる。
【0067】
さらに、この実施例1では加減圧装置を備えた気閘室16を形成し、作業室3と気閘室16とをハッチ51を有する気閘室シャフト穴50を介し接続しており、加減圧可能な広いスペースを確保し、かつ混合ガスマスク48、酸素ガスマスク49等を設け必要に応じ使用可能としているので、減圧症の発生率を低減できるし、また高価な混合ガスマンロックを多く設ける必要がないので、コストダウンを図ることもできる。
【0068】
なお、この実施例1において、図示例では作業員昇降室15を中心にその左右に掘削機回収室14と気閘室16とを設けているが、作業員乗降室15を基点として紙面に対し直交する方向に配置しても良い。
【0069】
また、作業員乗降室15には作業員昇降装置38として、図1に示すエレベータ装置に代えて階段シャフトを設置しても良い。
【0070】
また、一つの気閘室16を垂直壁で二分割し、その一方にのみ混合ガス吸入装置と酸素ガス吸入装置とを設けても良い。さらには、ケーソン躯体が小型のものでは気閘室16を上部スラブ8の上部の桝に区画・形成しても良い。
【0071】
(実施例2)
次に、図2および図3は本発明の実施例2を示すもので、図2は平面図、図3は図2のA−A線断面図である。
【0072】
これら図2および図3に示す実施例2は、本発明をさらに大型のニューマチックケーソンに採用したもので、作業室3の天井である作業室スラブ2の下面に、Y軸方向に所定の間隔をおいて例えば4組の走行レール4a〜4dが取り付けられている。
【0073】
各組の走行レール4a〜4dには、例えばそれぞれ2台ずつ、掘削機5a〜5hが懸架されており、これらの掘削機5a〜5hにより作業室3の底部の地山Gを掘削するようにしている。
【0074】
前記作業室スラブ2の上部には、上下方向に所定の間隔をおいて、図2に示すように、この実施例では例えば右上側寄りの位置に上部スラブ52が構築され、左下側寄りの位置に他の上部スラブ53が構築されている。
【0075】
また、ケーソン躯体1の側壁9と、その内側において適間隔でもって形成された縦隔壁10a〜10eと横隔壁11a〜11cとにより、複数の桝12a〜12yが形成されている。なお、桝の数は図示例に限定されるものではない。
【0076】
さらに、作業室スラブ2と上部スラブ52間の空間には、複数室ユニット54が構築され(図2、図3参照)、作業室スラブ2と他の上部スラブ53間の空間には、他の複数室ユニット55(図2参照)が構築されている。
【0077】
前記複数室ユニット54は、掘削機回収室14と、作業員乗降室15と、二つの気閘室16a,16bとを備えて構成されている。
【0078】
前記掘削機回収室14の下部には、実施例1と同様、作業室スラブ開口部17と、これよりも横方向に長い作業室スラブ切り込み部18とが設けられている。そして、これら作業室スラブ開口部17および作業室スラブ切り込み部18を通じて、掘削機回収室14と作業室3とが連通している。
【0079】
前記掘削機回収室14の上部には、実施例1と同様、アンカハッチ20と、シャフト21と、マテリアルロック22とを有するマテリアル搬入・搬出装置19が設置されている。
【0080】
前記掘削機回収室14の天井には、実施例1と同様、横行架台27との間で掘削機の授受を行う走行レール35が取り付けられている。
【0081】
前記作業室スラブ切り込み部18には、実施例1と同様、作業室スラブ開口部17を開閉するゲート23が設けられている。
【0082】
前記作業室スラブ切り込み部18には、走行レール4a,4bと直交する方向に横行レール24が取り付けられている。この横行レール24には、横行架台27が懸架されている。
【0083】
前記横行架台27は、走行・横行レール交点部で走行レール4a,4bとの間で掘削機5a〜5dの授受を行い得るようになっている。
【0084】
前記二つの気閘室16a,16bは、図2に示すように、掘削機回収室14と作業員乗降室15間に、互いに並列に配置されている。
【0085】
各気閘室16a,16bと掘削機回収室14とは、ハッチ43を有する作業員通路42により連通可能になっている。
【0086】
また、各気閘室16a,16bと作業員乗降室15とは、ハッチ45を有する作業員通路44により連通可能になっている。
【0087】
各気閘室16a,16bには、加減圧設備が設けられている。また、気閘室16bには混合ガス吸入装置と、酸素ガス吸入装置とが設けられている。これら混合ガス吸入装置と、酸素ガス吸入装置とは、前記実施例1と同様に構成されている。
【0088】
前記気閘室16と作業室3とは、ハッチ51を有する気閘室シャフト穴50を通じて連通可能となっている。
【0089】
前記作業員乗降室15には、作業員昇降装置38として、エレベータ装置が設置されている。このエレベータ装置は、ハッチ40を有するエレベータボトム39と、エレベータシャフト41と、周知のように内部を昇降自在なエレベータ(図示せず)とを備えて構成されている。
【0090】
他方の前記複数室ユニット55には、走行レール4c,4dに直交する方向に横行レール24が取り付けられている。この横行レール24には、横行架台27が懸架されている。
【0091】
前記横行架台27は、走行・横行レール交点部で走行レール4c,4dとの間で掘削機5e〜5hの授受を行い得るようになっている。
【0092】
前記複数室ユニット55における各室の他の構成については、前記実施例1と同様である。
【0093】
前記作業室スラブ2の上部には、複数のマテリアル搬入・搬出装置56a〜56dが立設されている。
【0094】
各マテリアル搬入・搬出装置56a〜56d(図2参照)は、作業室スラブ2に設けられた作業室スラブシャフト穴に取り付けられたアンカハッチ57と、これの上部に連結されたシャフト58と、このシャフト58の上部に連結されたマテリアルロック59とを有して構成されている(図3参照)。そして、これら複数のマテリアル搬入・搬出装置56a〜56dは、複数室ユニット54,55の掘削機回収室14の上部に設置された前記マテリアル搬入・搬出装置19との間に適正間隔をおいて設けられている。
【0095】
前述のごとく構成した本発明の実施例2のニューマチックケーソンにおいて、作業室3の底部の地山Gを掘削するときは、各複数室ユニット54,55の掘削機回収室14の下部に設けられた横行架台27をそれぞれ走行・横行レール交点部の位置に待機させておく。
【0096】
また、各掘削機回収室14の下部の作業室スラブ切り込み部18に設けられたゲート23を閉じ、作業室3と掘削機回収室14とを結ぶ作業室スラブ開口部17を密閉する。
【0097】
そして、この実施例2では走行レール4a〜4dにそれぞれ2台宛、懸架された掘削機5a〜5hを当該走行レール4a〜4dに沿って移動させ、地山Gを掘削する。
【0098】
また、地山Gの掘削前または掘削後に、複数室ユニット54,55の掘削機回収室14の上部に設置されたマテリアル搬入・搬出装置19や、作業室スラブ2に立設されたマテリアル搬入・搬出装置56a〜56dを通じて、ワイヤ36により土砂バケット36を吊り下げ、その土砂バケット36を地山Gに着床させておく。
【0099】
ついで、掘削土砂を前記土砂バケット36に積み込み、その土砂バケット36を前記マテリアル搬入・搬出装置19,56a〜56dを通じて、吊り上げ、排土する。
【0100】
以上の作業を繰り返して行い、作業室3の底部の地山Gを所定深さまで掘削し、ケーソン躯体1を沈下させて行く。
【0101】
次に、必要により作業員が作業室3内に降りるに当たって、複数室ユニット54側を使用するときは、作業員は作業員乗降室15に設置された作業員昇降装置38を利用して作業員乗降室15に降り、作業員通路44およびハッチ45を通って、加減圧装置・混合ガス吸入装置・酸素ガス吸入装置を有する気閘室16bに入る。このとき、この気閘室16bと作業室3とを結ぶマンロック50のハッチ51を閉じ、加減圧装置により気閘室16b内を徐々に作業室3内とほぼ同じ圧力にまで加圧する。ついで、混合ガス吸入装置の混合ガスマスクを装着し、ハッチ51を開け、マンロック50を通って作業室3に入り、所定の作業を行う。
【0102】
一方、複数室ユニット55側を使用するときは、前記実施例1と同様、作業員は作業員乗降室15に設置された作業員昇降装置38を利用して作業員乗降室15に降り、作業員乗降室15から作業員通路43およびハッチ45を経て気閘室16に入る。この場合も、気閘室16と作業室3とを結ぶマンロック50のハッチ51を閉じ、加減圧装置により気閘室16内を徐々に作業室3内とほぼ同じ圧力まで加圧する。そして、作業員は混合ガスマスクを装着し、ハッチ51を通っって作業員乗降室15に降り、作業員乗降室15から作業員通路44およびハッチ45を経て気閘室16に入る。この場合も、気閘室16と作業室3とを結ぶ気閘室シャフト穴50のハッチ51を閉じ、加減圧装置により気閘室16内を徐々に作業室3内とほぼ同じ気圧まで加圧する。そして、作業員は混合ガスマスクを装着し、ハッチ51を通って作業室3に入り、仕事をする。混合ガスマスクのホースは作業員が作業室3内を動き回るに足る長さになっている。このホースは周知のリール状の巻き取り装置(図示せず)を介し巻き出し、巻き取り可能にすれば良い。
【0103】
作業室3内での所定の作業を終えたときは、作業員は作業室3からマンロック50を上ってハッチ51を開け、気閘室16b,16に入り、ハッチ51を閉じる。そして、気閘室16b,16に設けられた酸素ガス吸入装置の酸素ガスマスクを装着し、加減圧装置により気閘室16b,16を減圧する。
【0104】
前記気閘室16b,16をほぼ大気圧まで減圧させた後、作業員はハッチ45を開け、作業員通路44を通じて作業員乗降室15に入り、作業員昇降装置38を利用して地上へ上がる。
【0105】
ついで、掘削機5a〜5hを点検・修理または掘削終了後に分解・撤去するときは、次のようにして行う。
【0106】
(1)走行レール4aに懸架されている掘削機5aまたは5bを回収するときは、作業員が複数室ユニット54の作業員乗降室15に設置された作業員昇降装置38を利用して作業員乗降室15に降り、気閘室16bが使用されているときは作業員通路44およびハッチ45を通り、気閘室16aを経て作業員通路42およびハッチ43を通り、掘削機回収室14に移る。なお、気閘室16bが使用されていないときは、気閘室16a,16bのいずれかを経て掘削機回収室14に移る。
そして、当該掘削機5aまたは5bを走行レール4aに沿って、走行・横行レール交点部25で待機中の横行架台27に向かって移動させる。ついで、横行架台27に当該掘削機5aまたは5bを乗り移らせ、脱落しないようにロックする。
その後、実施例1と同様に横行駆動装置(図示省略)により横行架台27と当該掘削機5aまたは5bとを一緒に掘削機回収室14の下部の作業室スラブ開口部17の下方へ移動させる。そして、掘削機回収室14の下部の作業室スラブ切り込み部18に設けられたゲート23を開け、作業室スラブ開口部17を開放する。
ついで、掘削機回収室14の上部に設置されたマテリアル搬入・搬出装置19からワイヤにより掘削機回収室14の内部を通して作業室スラブ開口部17の下部に昇降架台65を吊り下げかつ支持し、この昇降架台65に横行架台27を装架する。そして、ワイヤ等により昇降架台65と横行架台27と掘削機5aまたは5b等を吊り上げ、横行架台27から当該掘削機5aまたは5bを例えば掘削機回収室14の天井に取り付けられた走行レール35に乗り移らせ、回収するなどすれば良い。
当該掘削機5aまたは5bを分解し撤去する場合は、掘削機回収室14内で分解し、その分解された掘削機の部材や横行架台27を昇降架台に装架し、ワイヤにより掘削機回収室14からマテリアル搬入・搬出装置19を通じて吊り上げ、撤去すれば良い。
(2)走行レール4bに懸架されている掘削機5cまたは5dを回収し、その掘削機5cまたは5dを点検・修理し、または分解・撤去するときも同様である。
(3)走行レール4cに懸架されている掘削機5eまたは5fを回収し、その掘削機5eまたは5fを点検・修理し、または分解・撤去するときも同様である。
(4)走行レール4dに懸架されている掘削機5gまたは5hを回収し、その掘削機5gまたは5hを点検・修理し、または分解・撤去するときも同様である。
【0107】
以上説明したように、この実施例2によれば、作業室3の天井に、互いに所定の間隔をおいて4組の走行レール4a〜4dを取り付け、各走行レール4a〜4dに2台宛、掘削機5a〜5hを懸架し、互いに所定の間隔をおいて構築された複数室ユニット54,55の掘削機回収室14の上部にそれぞれマテリアル搬入・搬出装置19を設置するとともに、作業室3の上部に、互いに適正間隔をおいて複数のマテリアル搬入・搬出装置56a〜56dを立設しているので、大型のケーソンであっても、作業室3の底部の地山Gを能率良く掘削することができる。
【0108】
また、この実施例2では、作業室スラブ2の上部に、互いに所定の間隔をおいて複数室ユニット54,55を構築し、その一つの複数室ユニット54を、作業室スラブ開口部17とゲート23とマテリアル搬入・搬出装置19と走行レール24と横行架台27と掘削機授受用の走行レール35とを有する掘削機回収室14と、作業員昇降装置38を有する作業員乗降室15と、加減圧装置を有する気閘室16aと、加減圧装置のほかに混合ガス吸入装置と酸素ガス吸入装置と気閘室シャフト穴50とを有する気閘室16bとを備えて構成し、他の一つの複数室ユニット55を、作業室スラブ開口部17とゲート23とマテリアル搬入・搬出装置19と横行レール24と横行架台27と掘削機授受用の走行レール35とを有する掘削機回収室14と、作業員昇降装置38を有する作業員乗降室15と、加減圧装置と混合ガス吸入装置と酸素ガス吸入装置と気閘室シャフト穴50とを有する気閘室16とを備えて構成しているので、作業員の昇降、作業員乗降室15から他の室への移動、気閘室16b,16での圧力調整、気閘室16b,16と作業室3間の作業員の移動、掘削機5a〜5hの点検・修理または分解・撤去作業等を能率的に、的確にかつ安全に行うことができる。
【0109】
さらに、複数室ユニット54に二つの気閘室16a,16bを設けているので、一つの気閘室16bの使用中においても、作業員は圧力調整された他の気閘室16aを通って他の室へ移動することができる。
【0110】
なお、この実施例2の他の構成、作用等については前記実施例1と同様である。
【0111】
また、この実施例2において複数室ユニットを二基構築した図示実施例に限らず、三基以上構築しても良い。
【0112】
(実施例3)
図4は本発明の実施例3を示す一部破断平面図である。
【0113】
この図4に示す実施例3も、本発明を大型のケーソンに採用したものである。この実施例3では、作業室3の天井である作業室スラブ2の下面に、Y方向に所定の間隔をおいて5組の走行レール5a〜5eが取り付けられている。
【0114】
各組の走行レール5a〜5eには、それぞれ2台宛、掘削機5a〜5jが懸架されていて、これらの掘削機5a〜5jにより作業室3の底部の地山Gを掘削するようにしている。
【0115】
前記作業室スラブ2の上部には、上下方向に所定の間隔をおいて、この実施例でも、例えば右上側寄りの位置に上部スラブ60が構築され、左下側寄りの位置には他の上部スラブ61が構築されている。
【0116】
そして、作業室スラブ2と上部スラブ60間の空間には、複数室ユニット62が構築され、作業室スラブ2と他の上部スラブ61間の空間には、他の複数室ユニット63が構築されている。
【0117】
前記複数室ユニット62は、二つの掘削機回収室14a,14bと、二つの気閘室16a,16bと、作業員乗降室15とを備えて構成されている。
【0118】
各掘削機回収室14a,14bの下部には、実施例1の掘削機回収室14と同様、作業室スラブ開口部と、これよりも横方向に長い作業室スラブ切り込み部とが設けられている。そして、これら作業室スラブ開口部および作業室スラブ切り込み部を通じて、それぞれの掘削機回収室14a,14bと作業室3とを連通させている。
【0119】
各掘削機回収室14a,14bの上部には、マテリアル搬入・搬出装置19が設置されている。
【0120】
各掘削機回収室14a,14bの天井には実施例1と同様、横行架台27との間で掘削機5の授受を行う走行レール(図示せず)が取り付けられている。
【0121】
各掘削機回収室14a,14bの下部の作業室スラブ切り込み部には、実施例1と同様、当該作業室スラブ開口部を開閉するゲート(図示せず)が設けられている。
【0122】
前記掘削機回収室14aの下部の作業室スラブ切り込み部には、走行レール4a,4bと直交する方向に横行レール24aが取り付けられている。この横行レール24aには、横行架台27が懸架されている。
【0123】
前記横行レール24aに懸架された横行架台27は、走行・横行レール交点部において、走行レール4a,4bとの間で掘削機5a,5b,5cまたは5dを授受し得るようになっている。
【0124】
前記掘削機回収室14bの下部の作業室スラブ切り込み部には、走行レール4cと直交する方向に横行レール24bが取り付けられている。この横行レール24bには、横行架台27が懸架されている。
【0125】
前記横行レール24bに懸架された横行架台27は、走行・横行レール交点部において、走行レール4cとの間で掘削機5eまたは5fを授受し得るようになっている。
【0126】
前記気閘室16aには、加減圧装置(図示せず)が設けられている。また、この気閘室16aはハッチ45を有する作業員通路44を通じて作業員乗降室15に結ばれており、さらにハッチ43を有する作業員通路42を通じて掘削機回収室14aに結ばれている。
【0127】
一方、気閘室16bには加減圧装置(図示せず)と、混合ガス吸入装置(図示せず)と、酸素ガス吸入装置(これも図示せず)とが設けられている。また、この気閘室16bはハッチ45を有する作業員通路44を通じて作業員乗降室15に結ばれ、他のハッチ43を有する作業員通路42を通じて掘削機回収室14bと結ばれている。さらに、この気閘室16bはハッチを有する気閘室シャフト穴50を通じて作業室3に連通している。
【0128】
他方の前記複数室ユニット63には、掘削機回収室14の下部に設けられた作業室スラブ切り込み部(図示せず)に、走行レール4d,4eと直交する方向に横行レール24が取り付けられている。この横行レール24には、横行架台27が懸架されている。
【0129】
前記横行レール24に懸架された横行架台27は、走行・横行レール交点部において、走行レール4d,4eとの間で、掘削機5g,5h,5iまたは5jの授受を行い得るようになっている。
【0130】
この複数室ユニット63の他の構成については、前記実施例2の複数室ユニット55と同様である。
【0131】
前記作業室スラブ2には、前記実施例2と同様、複数のマテリアル搬入・搬出装置56a〜56dが立設されている。これらのマテリアル搬入・搬出装置56a〜56dは、相互にかつ複数室ユニット62,63の掘削機回収室14a,14b,14の上部に設置されたマテリアル搬入・搬出装置19との間に適正間隔をおいて取り付けられている。これらのマテリアル搬入・搬出装置56a〜56dは、実施例2に示したものと同様に構成されている。
【0132】
前述のごとく構成した本発明の実施例3のニューマチックケーソンにおいて、作業室3の底部の地山Gを掘削するときは、各複数室ユニット62,63の掘削機回収室14a・14b,14の下部に設置された横行架台27をそれぞれ走行・横行レール交点部の位置で待機させておく。
【0133】
また、各掘削機回収室14a・14b,14の下部の作業室スラブ切り込み部に設けられたゲートを閉じ、作業室と掘削機回収室14a・14b,14とを結ぶ作業室スラブ開口部を密閉する。
【0134】
そして、この実施例3では走行レール4a〜4eに2台宛、懸架された掘削機5a〜5jを当該走行レール4a〜4eに沿って移動させ、作業室底部の地山を掘削する。
【0135】
また、作業室底部の地山の掘削前または掘削後の適当な時機に、複数室ユニット62,63の掘削機回収室14a・14b,14の上部に設置されたマテリアル搬入・搬出装置19や、作業室スラブ2に立設されたマテリアル搬入・搬出装置56a〜56dを通じて、ワイヤにより土砂バケットを吊り下げ、その土砂バケットを地山に着床させておく。
【0136】
ついで、掘削土砂を前記土砂バケットに積み込み、その土砂バケットを前記マテリアル搬入・搬出装置19,56a〜56dを通じて吊り上げ、排土する。
【0137】
以上の作業を繰り返して行い、作業室底部の地山を所定深さまで掘削し、ケーソン躯体1を沈下させて行く。
【0138】
次に、必要により作業員が複数室ユニット62側から作業室内に入るときは、作業員は作業員昇降装置38を利用して作業員乗降室15に降り、作業員通路44およびハッチ45を通って、加減圧装置・混合ガス吸入装置・酸素ガス吸入装置を有する気閘室16bに入る。この気閘室16bで圧力調整を行い、かつ混合ガスマスクを装着した後、ハッチ51を開け、気閘室シャフト穴50を通って作業室に降り、作業を行う。
【0139】
作業室内で所定の作業を終了したときは、作業員は気閘室シャフト穴50を上ってハッチ51を開け、気閘室16bに入り、ハッチ51を閉じ、酸素ガス吸入装置の酸素ガスマスクを装着し、加減圧装置により気閘室16bを減圧する。
【0140】
なお、作業員が複数室ユニット63側を利用して作業室に入るときは、前記実施例1,2の場合と同様であり、作業員が作業を終えて作業室から上がるときも、前記実施例1,2と同様である。
【0141】
ついで、掘削機5a〜5jを点検・修理、または掘削終了後に分解・撤去するときは、次のようにして行う。
【0142】
〔1〕走行レール4aに懸架されている掘削機5aまたは5bを回収するときは、複数室ユニット62における掘削機回収室14aの下部の作業室スラブ切り込み部に取り付けられた横行レール24aに沿って横行架台27を走行・横行レール交点部に移動させる。
そして、前記走行・横行レール交点部において、横行架台27と走行レール4aとの間で当該掘削機5aまたは5bの授受を行うほかは、実施例2の前記(1)と同様である。
〔2〕走行レール4bに懸架されている掘削機5cまたは5dを回収するときは、走行・横行レール交点部において、横行架台27と走行レール4bとの間で当該掘削機5cまたは5dの授受を行うほかは、前記〔1〕と同様である。
〔3〕走行レール4cに懸架されている掘削機5eまたは5fを回収するときは、複数室ユニット62における掘削機回収室14bの下部の作業室スラブ切り込み部に取り付けられた横行レール24bに沿って横行架台27を走行・横行レール交点部に移動させる。
また、前記走行・横行レール交点部において、横行架台27と走行レール4cとの間で当該掘削機5eまたは5fの授受を行うほかは、前記〔1〕と同様である。
〔4〕走行レール4dに懸架されている掘削機5gまたは5hを回収するときは、複数室ユニット63における掘削機回収室14の下部の作業室スラブ切り込み部に取り付けられた横行レール24に沿って横行架台27を走行・横行レール交点部へ移動させる。
そして、前記走行・横行レール交点部において、横行架台27と走行レール4cとの間で当該掘削機5gまたは5hの授受を行うほかは、前記(3)と同様である。
〔5〕走行レール4eに懸架されている掘削機5iまたは5jを回収するときも、走行・横行レール交点部において、横行架台27と走行レール4eとの間で当該掘削機5iまたは5jの授受を行うほかは、実施例2の前記(4)と同様である。
【0143】
以上説明したように、この実施例3では作業室の天井に、所定の間隔をおいて平行に5組の走行レール4a〜4eを取り付け、各走行レール4a〜4eに2台宛、掘削機5a〜5jを懸架し、互いに所定の間隔をおいて構築された複数室ユニット62,63の掘削機回収室14a・14b,14の上部にそれぞれマテリアル搬入・搬出装置19を設置するとともに、作業室の上部に、互いに適正間隔をおいて複数のマテリアル搬入・搬出装置56a〜56dを立設しているので、実施例2に比べて、より一層大型のケーソンであっても、作業室底部の地山を能率良く掘削することができる。
【0144】
この実施例3の他の構成、作用等については、前述の実施例と同様である。
【0145】
なお、本発明において、ケーソンが小型で、掘削機回収室と作業員乗降室と気閘室とを独立して構築できない場合、気閘室に作業員昇降装置を設置し、気閘室に作業員乗降室の機能を持たせるようにしても良い。
【0146】
同じく小型のケーソンの場合、掘削機回収室14に加減圧装置と、混合ガス吸入装置と、酸素ガス吸入装置と、マンロックとを設け、掘削機回収室14に気閘室の機能を持たせるようにしても良い。
【0147】
(掘削機回収装置の構成例)
図5は掘削機回収室14に掘削機5を回収するための掘削機回収装置の構成の一例を示す縦断正面図である。
【0148】
この図5に示す掘削機回収装置は、掘削機回収室14内に設置された掘削機移動台車64と、同じく掘削機回収室14内に配備された昇降架台65とを備えている。
【0149】
前記掘削機移動台車64は、横行架台27に懸架された掘削機5を搭載可能に構成されている。また、この掘削機移動台車64は作業室スラブ開口部17を跨いで、掘削機回収室14内を待機位置と、掘削機受け取り位置や作業位置に移動可能に構成されている。
【0150】
前記昇降架台65は、掘削機5を懸架した横行架台27を上部に装架可能に構成されている。この昇降架台65には、吊り金具66を介してワイヤ67が結合されている。
【0151】
前記ワイヤ67は、地上等に設置されたクレーンやウインチ(いずれも図示せず)から、マテリアル搬入・搬出装置(これも図示せず)を通じて掘削機回収室14に繰り出されている。
【0152】
前述のごとく構成された掘削機回収装置は、次のように使用され、作用する。
【0153】
すなわち、例えば図1等に示したように、作業室3の天井に取り付けられた走行レール4から横行架台27に、回収すべき掘削機5を乗り移らせかつロックし、掘削機移動台車64を待機位置に待機させた状態で、空の昇降架台65をワイヤ67を介して作業室スラブ開口部17に向って降ろす。
【0154】
そして、昇降架台65に横行架台27と一緒に掘削機5を装架し、横行架台27を脱落しないようにロックする。
【0155】
この状態で、ワイヤ67により昇降架台65、横行架台27および掘削機5を、図5において矢印イで示すごとく、掘削機移動台車64の高さよりも高い位置まで吊り上げる。ついで、掘削機移動台車64を待機位置から掘削機受け取り位置へ移動させる。そして、昇降架台65を、図5に矢印ロで示すごとく、引き降ろし、掘削機5を掘削機移動台車64に搭載する。
【0156】
ついで、その掘削機移動台車64を点検・修理や、分解のための作業位置に移動させる。このとき、掘削機移動台車64に搭載された掘削機5を横行架台27から切り離しても良く、あるいは図5に示す状態のままにしても良い。
【0157】
回収した掘削機5を点検・修理し、作業室の天井に取り付けられた走行レールに戻すときは、前記手順の逆を辿って行う。
【0158】
また、回収した掘削機5を分解し撤去するときに、前記吊り金具66を有するワイヤ67を利用して行っても良い。
【0159】
この実施例の掘削機回収装置によれば、回収すべき掘削機5を掘削機回収室14内に吊り上げ、掘削機移動台車64に搭載し、作業位置へ移動させるようにしているので、掘削機回収室14への掘削機5の回収作業を安全に、しかも能率的に行うことができる。
【0160】
なお、この実施例において掘削機移動台車64を無軌道に代えて、スラブ2上にレール(図示せず)を敷設し、それに沿って移動するようにしても良い。
【0161】
(掘削機回収装置の別の構成例)
図6は掘削機回収装置の別の例を示す縦断正面図である。
【0162】
この図6に示す掘削機回収装置は、走行レール35a,35bと、昇降架台65と、2個一対の昇降架台支持ブラケット68a,68bとを備えている。
【0163】
前記走行レール35a,35bは、掘削機回収室14の天井に、互いに横行架台27を受け入れるために必要な間隔をおいて取り付けられている。
【0164】
前記昇降架台65は、回収すべき掘削機5を懸架した横行架台27を装架可能に構成されている。また、この昇降架台65はマテリアル搬入・搬出装置19を通じて、作業室スラブ開口部17に向かって繰り出されたワイヤ67に、吊り金具66を介して結合されるようになっている。
【0165】
前記昇降架台支持ブラケット68a,68bは、マテリアル搬入・搬出装置19を設置するための上部スラブシャフト穴20′の直径方向の両側に配置されている。そして、両昇降架台支持ブラケット68a,68bはヒンジ69を介してほぼ水平状態とほぼ垂直状態とに回動し、かつ適宜の固定手段によりそれぞれの位置に姿勢保持可能に設けられている。
【0166】
以上のように構成された掘削機回収装置は、次のように使用され、作用する。
【0167】
作業室3の天井に取り付けられた走行レール4から横行架台27に、回収すべき掘削機5を懸架した段階で、ワイヤ67により昇降架台65を横行架台27に向かって降ろし、この昇降架台65に横行架台27を装架し、横行架台27が脱落しないようにロックする。
【0168】
ついで、ワイヤ67により昇降架台65と、これに装架された横行架台27と、これに懸架された掘削機5とを一緒に、昇降架台65が昇降架台支持ブラケット68a,68bを越えた位置まで吊り上げる。
【0169】
そして、昇降架台支持ブラケット68a,68bを自動的に、または強制的にほぼ水平状態にセットし、その姿勢に保持する。ついで、昇降架台65を降ろし、昇降架台支持ブラケット68a,68bに昇降架台65を載置する。
【0170】
昇降架台支持ブラケット68a,68bに昇降架台65を載置した状態では、走行レール35a,35bに横行架台27が接続される。そこで、横行架台27を走行レール35aまたは35bに乗り移らせ、掘削機5を回収する。
【0171】
回収された掘削機5を点検・修理したときは、前述の手順の逆を辿って横行架台27から、作業室3の天井に取り付けられた走行レール4に掘削機5を乗り移らせ、再び地山の掘削に使用する。
【0172】
回収された掘削機5を分解・撤去するときは、吊り金具66やワイヤ67を利用して昇降架台65、横行架台27、分解された掘削機5の部材等を、マテリアル搬入・搬出装置19を通じて地上へ吊り上げ、撤去する。
【0173】
この掘削機回収装置によれば、回収すべき掘削機5を懸架した横行架台27を昇降架台65に装架し、この昇降架台65をいったん昇降架台支持ブラケット68a,68bを越えた位置まで吊り上げ、ついで昇降架台支持ブラケット68a,68bをほぼ水平状態に保持し、かかる状態に保持された昇降架台支持ブラケット68a,68bに横行架台27を載置するようにしており、この状態では走行レール35a,35bに横行架台27が接続し、この横行架台27から走行レール35aまたは35bに掘削機5を乗り移らせ得るようにしているので、この実施例の掘削機回収装置においても、掘削機5を安全に、しかも能率良く回収することができる。
【0174】
なお、この図6に示す実施例において、掘削機回収室14の天井に、走行レール35a,35bのいずれか一方を取り付けても良い。
【0175】
(横行架台の横行駆動装置および連結装置の一構成例)
図7および図8は本発明で用いられる横行架台65を駆動するための横行駆動装置と連結装置の一構成例を示すもので、図7は側面図、図8は図7のB−B矢視図である。
【0176】
図1に示したように、作業室スラブ2に、作業室3と掘削機回収室14とを結ぶ作業室スラブ開口部17と、この作業室スラブ開口部17を横切ってY方向(図8参照)に延びる作業室スラブ切り込み部18とが設けられている。
【0177】
前記作業室スラブ切り込み部18には、図8に示すように、互いにX方向に所定の間隔をおいて2本一対の横行レール24が取り付けられている。
【0178】
前記横行レール24には、走行・横行レール交点部25での待機位置と、作業室スラブ開口部17の下方の位置とに横行輪を介し走行可能に横行架台27が懸架されている。この横行架台27は、連結装置32を介して横行駆動装置28に掛け外し自在に連結され、移動可能に構成されている。
【0179】
図7および図8に示すように、前記横行駆動装置28は、横行レール24間に、この横行レール24と平行に配置されかつ送りねじ軸受30に回転自在に支持された送りねじ29と、この送りねじ29の回転駆動源31とを備えている。この回転駆動源31としては、油圧モータや電動機等を用いる。
【0180】
前記連結装置32は、横行架台27の送りねじ29側端部側に取り付けられた連結ピース33と、送りねじ29の横行架台27側端部側に螺合されたかえる股型フック34とを備えて構成されている。前記連結ピース33には、下向きL型フック33a,33bが設けられている。前記かえる股型フック34には、倒F型フック部材34a,34bが向かい合わせに設けられている。
【0181】
なお、図7において、符号70a,70bは作業室スラブ開口部17の下部寄りに取り付けられた昇降架台支持ブラケットである。
【0182】
前述のごとく構成した横行駆動装置28と連結装置32は、次のように操作され、作用する。
【0183】
横行レール24に沿って横行架台27を移動させるときは、連結装置32のかえる股型フック34の倒F型フック部材34a,34bに、同連結装置32の連結ピース33の下向きL型フック33a,33bを掛合し、連結装置32を介して横行架台27を横行駆動装置28に連結する。
【0184】
横行架台27を走行・横行レール交点部での待機位置から、掘削機回収室の下部の作業室スラブ開口部17の下方の位置へ移動させるときは、横行駆動装置28の回転駆動源31を順方向に回転させる。これにより、送りねじ29が順方向に回転し、この送りねじ29のねじ送り作用により、連結装置32のかえる股型フック34が作業室スラブ開口部17方向に進行し、連結装置32の連結ピース33を介して横行架台27を牽引し、所定の位置へ移動させることができる。
【0185】
反対に、横行架台27を掘削機回収室14の下部の作業室スラブ開口部17の下方の位置から、走行・横行レール交点部の位置側へ移動させるときは、横行駆動装置28の回転駆動源31を逆方向に回転し、この送りねじ29のねじ送り作用により、連結装置32のかえる股型フック34が作業室スラブ開口部17から遠ざかる方向に進行し、連結装置32の連結ピース33を介して横行架台27を押し込み、待機位置側へ移動させる。
【0186】
連結装置32の連結を解除するときは、横行架台27を上昇させる。これにより、連結装置32のかえる股型フック34の倒F型フック部材34a,34bから、同連結装置32の連結ピース33の下向きL型フック33a,33bが外れるので、かえる股型フック34と連結ピース33間の結合を解くことができ、かかる連結装置32の連結解除により、横行架台27と横行駆動装置28とを切り離すことができる。
【0187】
以上説明したように、この横行駆動装置28および連結装置32によれば、掘削機を懸架した横行架台27を、走行・横行レール交点部と、掘削機回収室14の下部の作業室スラブ開口部17の下方の位置間を必要に応じ任意に移動させることができる。
【0188】
また、連結装置32を、下向きL型フック33a,33bを有する連結ピース33と、倒F型フック部材34a,34bを有するかえる股型フック34とを備えて構成し、横行架台27を下降・上昇操作することにより、連結装置32を簡単に掛け外しすることができ、これによって横行架台27と横行駆動装置28とを簡単に連結・切り離しすることができる。
【0189】
なお、横行駆動装置は送りねじ29のねじ送り作用を利用した図示実施例に限らず、例えばチェーンや流体圧シリンダを用いて駆動させるようにしても良い。
【0190】
また、横行架台27と横行駆動装置28との連結装置32は、横行架台27を下降・上昇させることにより、両者を結合・切り離しできる構造であれば良く、例えば電磁石や流体圧シリンダ、スプリングまたは電動機等により結合・切り離しを行うようにしても良い。
【0191】
(掘削機用の電源脱着装置・電源供給部および電源受け部の構成例)
図9〜図11は本発明に用いられる掘削機用の電源脱着装置・電源供給部および電源受け部の一構成例を示すもので、図9は電源脱着装置における電源供給部と電源受け部の接合状態の側面図、図10は同電源供給部と電源受け部の接合途中の拡大縦断側面図、図11は図10のC−C線断面図である。
【0192】
これら図9〜図11に示す構成例では、図9に示すように、作業室スラブ2の下面に、走行レール(図9〜図11では図示せず)と平行にケーブルハンガレール71が取り付けられている。このケーブルハンガレール71には、回転自在なケーブルハンガ車72が設けられている。このケーブルハンガ車72は、掘削機5の走行と一緒に移動し得るようになっている。
【0193】
また、作業室スラブ2の下部における走行・横行レール交点部25付近に、ガイドブラケット73が取り付けられている。このガイドブラケット73には、電源供給側ガイド74が設けられている。この電源供給側ガイド74は、走行・横行レール交点部25付近に、ほぼ位置固定に設けられている。
【0194】
さらに、走行・横行レール交点部25付近には電源脱着装置75が設置されている。この電源脱着装置75は、電源供給部76と、電源受け部77とを備えて構成されている。
【0195】
前記電源供給部76は、図9〜図11等に示すように、前記電源供給側ガイド74に装着されている。したがって、この電源供給部76は走行・横行レール交点部25付近にほぼ位置固定に設置されている。また、電源供給部76はほぼ矩形に形成され、かつこの例では一つの対角線上に、所定の間隔をおいて位置決め用のガイド穴78a,78bが形成されている。さらに、電源供給部76のほぼ中心部には図10に示すように、雄コネクタ82が設けられている。この雄コネクタ82は、電源供給ケーブル80に接続されている。この電源供給ケーブル80は、前記ケーブルハンガ車72を介して電源(図示せず)に接続されている。
【0196】
前記電源受け部77は、図9に示すように、掘削機5の走行体6における電源供給部76側の端面に取り付けられている。したがって、掘削機5の走行とともに移動するようになっている。また、電源受け部77も図11に示すように、ほぼ矩形に形成されており、一つの対角線上に位置決め用のガイドピン79a,79bが設けられている。このガイドピン79a,79bは、図10に示すように、当該ガイド穴78a,78bに嵌合可能に設けられている。さらに、電源受け部77の中央部には、雌コネクタ83が設けられている。この雌コネクタ83は、電源受けケーブル81が接続されており、この電源受けケーブル81を通じて掘削機のモータ等の電源需要機器に給電し得るようになっている。また、雌コネクタ83における雄コネクタ82側の端面には、図11に示すように、コネクタ84が設けられている。このコネクタ84は、同図11に示すように、制御コネクタ85と、動力コネクタ86とを有している。
【0197】
そして、前記雄コネクタ82と雌コネクタ83は、電源供給部76に設けられたガイド穴78a,78bに、電源受け部77に設けられたガイドピン79a,79bが差し込まれ、接合されるように構成されている。
【0198】
以上のように構成したこの電源脱着装置75、電源供給部76および電源受け部77は、掘削機5や横行架台27の動作に関連して次のように動作する。
【0199】
走行レール4に掘削機5が懸架され、その掘削機5で作業室底部の地山を掘削する通常の状態では、電源脱着装置75の電源供給部76に電源受け部77が接合されている。また、電源供給部76に設けられた雄コネクタ82に、電源受け部77に設けられた雌コネクタ83も接合されている。その結果、ケーブルハンガ車72から繰り出される電源供給ケーブル80、雄・雌コネクタ82,83、雌コネクタ83に接続された電源受けケーブル81を通じて掘削機5は給電される。
【0200】
掘削機5を点検・修理するため、または掘削が終了して掘削機5を分解・撤去するため、掘削機回収室14に掘削機5を回収するときは、次のように行う。
【0201】
走行・横行レール交点部25で待機中の横行架台27に、回収すべき掘削機5を乗り移らせ、脱落しないようにロックする。ついで、横行駆動装置28により横行架台27と掘削機5とを横行レール24に沿って作業室スラブ開口部17の下方に向かい、つまり図9において矢印ハで示す方向に移動させる。
【0202】
前述のごとく、横行架台27と掘削機5とを矢印ハ方向に移動させると、電源脱着装置75の電源供給部76から、掘削機5の走行体6に設けられた電源受け部77が遠ざかる方向に移動し、やがて電源供給部76に設けられたガイド穴78a,78bから、電源受け部77に設けられたガイドピン79a,79bが完全に引き抜かれた状態になる。その結果、掘削機5を懸架した横行架台27が作業室スラブ開口部17の直下まで移動したときは、電源供給部76と電源受け部77とが電気的に断絶される。
【0203】
なお、前記横行架台27と掘削機5とを作業室スラブ開口部17の直下に移動させた後、連結装置32の部位で横行駆動装置28から横行架台27を切り離し、この作業室スラブ開口部17の位置で昇降架台65に横行架台27を装架し、ワイヤ67により昇降架台65と横行架台27と掘削機5とを作業室スラブ開口部17を通じて、掘削機回収室14に回収する(図6参照)。
【0204】
掘削機回収室14で掘削機5を点検・修理した後、再び作業室3の天井に取り付けられた走行レール4に戻すときは、ワイヤ67により昇降架台65と横行架台27と掘削機5とを作業室スラブ開口部17を通じて作業室3に吊り降ろす。ついで、昇降架台65から横行架台27を切り離す。
【0205】
続いて、連結装置32を介して横行駆動装置28に横行架台27を連結する。ついで、横行駆動装置28により横行架台27と掘削機5とを横行レール24に沿って走行・横行レール交点部25に向かい、つまり図9の矢印二方向に移動させる。
【0206】
横行架台27と掘削機5とが走行・横行レール交点部25に向かって移動する過程で、電源脱着装置75におけるほぼ位置固定の電源供給部76に電源受け部77が接近すると、電源供給部76に設けられたガイド穴78a,78bに、電源受け部77に設けられたガイドピン79a,79bが臨み、前記ガイド穴78a,78bにガイドピン79a,79bが十分差し込まれた段階で、電源供給部76に設けられた雄コネクタ82に、電源受け部77に設けられた雌コネクタ83が位置決めされ、電源供給部76に電源受け部77がさらに接近すると、雄コネクタ82に雌コネクタ83が接合される。その結果、電源供給部76と電源受け部77を介して電源供給ケーブル80と電源受けケーブル81とが電気的に接続され、掘削機5に給電可能となる。
【0207】
前述のごとく、電源脱着装置75の電源供給部76と電源受け部77とを接合した後、掘削機5のロックを解除し、横行課題27から走行レールに掘削機5を送り出す。
【0208】
以上説明したように、この構成例では、走行・横行レール交点部25付近に設けられた電源供給部76と、掘削機5側に設けられた電源受け部77とを有する電源脱着装置75を設置しており、掘削機5を回収するため、横行架台27に掘削機5を懸架し、横行架台27と掘削機5を走行・横行レール交点部25から、掘削機回収室14と作業室3とを結ぶ作業室スラブ開口部17の下方に向かって移動させたとき、電源供給部76から電源受け部77を自動的に切り離すことができ、作業室スラブ開口部17を通じて作業室3に掘削機5を移すため、掘削機5を懸架した横行架台27を、作業室スラブ開口部17の直下から走行・横行レール交点部25に向かって移動させると、電源供給部76に電源受け部77を自動的に結合し、電気的に接続できるので、作業員が高気圧下の作業室3に入って電源ケーブルを脱着する等の苦渋作業を解消することができる。
【0209】
また、電源脱着装置75の電源供給部76に位置決め用のガイド穴78a,78bと、雄コネクタ82とを設け、電源受け部77に位置決め用のガイドピン79a,79bと、雌コネクタ83とを設け、ガイド穴78a,78bにガイドピン79a,79bが十分差し込まれ、雄コネクタ82に雌コネクタ83を位置決めした後、雄コネクタ82に雌コネクタ83を結合するようにしているので、雄・雌両コネクタ82,83をスムーズに、かつ的確に結合し、電気的に確実に接続することができる。
【0210】
なお、この構成例において、ガイド穴78a,78bと雄コネクタ82を電源受け部77側に、ガイドピン79a,79bと雌コネクタ83を電源供給部76側に設けても良く、要は電源供給部76と電源受け部77のいずれか一方にガイド穴78a,78bと雄コネクタ82を設け、他方にガイドピン79a,79bと雌コネクタ83を設けていれば良い。
【0211】
また、ガイド穴とガイドピンは2個ずつに限らず、3個以上設けても良い。
【0212】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明では、作業室スラブ2の上方に、上下方向に所定の間隔をおいて上部スラブ8を構築し、前記作業室スラブ2と上部スラブ8間の空間に、掘削機回収室14と作業員乗降室15と気閘室16とを区画・形成し、前記掘削機回収室14と作業員乗降室15とをハッチ43を有する作業員通路42により連通可能とし、前記作業員乗降室15と気閘室16とをハッチ45を有する作業員通路44により連通可能とし、前記掘削機回収室14と作業室3とを作業室スラブ開口部17により連通可能とし、前記気閘室16と作業室3間にハッチ51を有する気閘室シャフト穴50を設け、前記掘削機回収室14の上部に、マテリアル搬入・搬出装置19を設置し、前記作業室スラブ開口部17の下部に、この作業室スラブ開口部17を開閉するゲート23を設け、前記作業員乗降室15には作業員昇降装置38を設置し、前記気閘室16には、加減圧装置と混合ガス吸入装置と酸素ガス吸入装置とを設けているので、掘削機の点検・修理等、回収作業、あるいは掘削機の点検・修理・分解作業、修理後に掘削機を作業室内の走行レールに戻す作業、資機材の搬入・搬出および掘削土砂の搬出作業、作業員の移動および各種作業に至るまで安全にかつ能率良く行い得る効果があり、さらには作業室の内外の気圧の変化に対する作業員の健康上の安全管理をも良好に行い得る効果もある。
また、この場合、前記掘削機回収室14内に移動自在に昇降架台65を設け、かつ前記作業室3の上部に設けられた走行レール4と前記作業室スラブ開口部17側との間を横行自在な横行架台27を設け、前記走行レール4を介し走行自在な前記作業室3内の前記掘削機5を前記横行架台27に乗り移させ、この横行架台27を前記昇降装置65に連結し、前記掘削機5を前記掘削機回収室14内へ回収可能としたため、作業室3内の掘削機5を容易に回収することができる。
【0213】
また、本発明では、前記気閘室の少なくとも一つに混合ガス吸入装置と、酸素ガス吸入装置とを設け、かつホースを作業室内に至る長さとしているので、作業者の健康を害することなく、また、使い勝手の向上を図り得る効果がある。
【0214】
また、本発明では、前記作業室3の天井に、掘削機用の複数組の走行レール4a,4b,…を取り付け、前記作業室スラブ2の上方に、上下方向に所定の間隔をおき、かつ互いに所定の間隔をおいて複数の上部スラブ52,53を構築し、前記作業室スラブ2と上部スラブ52間の空間、および同作業室スラブ2と上部スラブ53間の空間に、それぞれ掘削機回収室と作業員乗降室と気閘室とを有する複数室ユニットを設けているので、大型のケーソンであっても、作業室底部の地山を能率良く掘削し得る効果がある。
【0215】
また、本発明では、前記掘削機用の走行レールの一部を切り離し、作業室3の天井における前記走行レールを切り離した位置に、走行レールに直交させて横行レール24を取り付け、前記横行レール24に、横行自在に横行架台27を懸架し、この横行架台27を、連結装置32を介して掛け外し自在に横行駆動装置28に連結し、前記横行架台27を、走行・横行レール交点部25の位置で、走行レールとの間で掘削機の授受を行い、かつ横行レール24に沿って走行・横行レール交点部25と作業室スラブ開口部17の下方の位置間を移動可能に構成しているので、掘削機の回収作業、および点検・修理後に掘削機を作業室内の走行レールに戻す作業の省力化を図り、しかもこれらの作業をより一層安全に行い得る効果がある。
【0216】
さらに、本発明では、前記走行・横行レール交点部25の付近に、ほぼ位置固定の電源供給部76と、掘削機側に取り付けられた電源受け部77との電源脱着装置75を設置し、前記掘削機を走行・横行レール交点部25から作業室スラブ開口部17に向かって移動させたとき、電源供給部76から電源受け部77が切り離され、同掘削機を作業室スラブ開口部17の下方の位置から走行・横行レール交点部25に向かって移動させたとき、電源供給部76に電源受け部77を接合可能に構成しているので、掘削機を回収するときの電源の切り離し、掘削機を作業室内へ戻すときの電源の接合を自動的に行うことができ、したがって作業員が高気圧下の作業室に入って電源ケーブルを脱着する苦渋作業を解消し得る効果がある。
【0217】
そして、本発明では、前記電源脱着装置75の電源供給部76と電源受け部77のいずれか一方に、ガイド穴78a,78bのいずれか一方を、他方にガイド穴78a,78bのいずれか他方を設け、前記電源供給部76と電源受け部77のいずれか一方に、雄コネクタ82と雌コネクタ83の一方を、他方に雄コネクタ82と雌コネクタ83の他方を設け、前記ガイド穴78a,78bにガイドピン79a,79bを差し込み、雄・雌コネクタ82,83を位置決めした後、接合するように構成しているので、掘削機を作業室内へ戻すときの電源の接合を、より一層確実に行い得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1を示す縦断正面図である。
【図2】本発明の実施例2を示す一部破断平面図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】本発明の実施例3を示す一部破断平面図である。
【図5】掘削機回収装置の一実施例を示す縦断正面図である。
【図6】掘削機回収装置の他の実施例を示す縦断正面図である。
【図7】横行架台を駆動する横行駆動装置と、連結装置の一実施例を示す側面図である。
【図8】図7のB−B矢視図でる。
【図9】電源脱着装置における電源供給部と電源受け部の接合状態の側面図である。
【図10】同電源供給部と電源受け部の接合途中の拡大縦断側面図である。
【図11】図10のC−C線断面図である。
【符号の説明】
1 ケーソン躯体
2 作業室スラブ
3 作業室
4 走行レール
5 掘削機
G 作業室底部の地山
8 上部スラブ
13a〜13d 隔壁
14 掘削機回収室
15 作業員乗降室
16 気閘室
17 作業室スラブ開口部
18 作業室スラブ切り込み部
19 マテリアル搬入・搬出装置
23 ゲート
24 横行レール
25 走行・横行レール交点部
27 横行架台
28 横行駆動装置
29 送りねじ
30 送りねじ軸受
31 回転駆動源
32 連結装置
33 連結ピース
33a,33b 下向きL型フック
34 かえる股型フック
34a,34b F型フック部材
35 掘削機回収室の走行レール
35a,35b 掘削機回収室の走行レール
38 作業室昇降装置
42 作業員通路
43 ハッチ
44 作業員通路
45 ハッチ
46 混合ガス管
47 酸素ガス管
48 混合ガスマスク
49 酸素ガスマスク
50 気閘室シャフト穴
51 ハッチ
4a〜4d 走行レール
5a〜5d 掘削機
52,53 上部スラブ
54,55 複数室ユニット
16a,16b 気閘室
56a〜56d マテリアル搬入・搬出装置
60,61 上部スラブ
62,63 複数室ユニット
14a,14b 掘削機回収室
16a,16b 気閘室
24a,24b 横行レール
64 掘削機移動台車
65 昇降架台
66 吊り金具
67 ワイヤ
68a,68b 昇降架台支持ブラケット
69 昇降架台支持ブラケットのヒンジ
70a,70b 昇降架台ブラケット
75 電源脱着装置
76 電源供給部
77 電源受け部
78a,78b 位置決め用のガイド穴
79a,79b 位置決め用のガイドピン
80 電源供給ケーブル
81 電源受けケーブル
82 雄コネクタ
83 雌コネクタ
84 コネクタ
85 制御コネクタ
86 動力コネクタ

Claims (6)

  1. 作業室スラブ(2)の上方に、上下方向に所定の間隔をおいて上部スラブ(8)を構築し、
    前記作業室スラブ(2)と上部スラブ(8)間の空間に、掘削機回収室(14)と作業員乗降室(15)と少なくとも一以上の気閘室(16)とを区画・形成し、
    前記掘削機回収室(14)と作業員乗降室(15)とをハッチ(43)を有する作業員通路(42)により結び、前記作業員乗降室(15)と気閘室(16)とをハッチ(45)を有する作業員通路(44)により連通可能とし、前記掘削機回収室(14)と作業室(3)とを作業室スラブ開口部(17)により連通可能とし、
    前記気閘室(16)と作業室(3)間にハッチ(51)を有するマンロック(50)を設け、
    前記掘削機回収室(14)の上部に、マテリアル搬入・排出装置(19)を設置し、前記作業室スラブ開口部(17)の下部に、この作業室スラブ開口部(17)を開閉するゲート(23)を設け、
    前記作業員乗降室(15)には作業員昇降装置(38)を設置し、
    前記掘削機回収室(14)内に移動自在に昇降架台(65)を設け、かつ前記作業室(3)の上部に設けられた走行レール(4)と前記作業室スラブ開口部(17)側との間を横行自在な横行架台(27)を設け、前記走行レール(4)を走行自在な前記作業室(3)内の前記掘削機(5)を前記横行架台(27)に乗り移させ、この横行架台(27)を前記昇降架台(65)に装架し、この昇降架台(65)を介し前記掘削機(5)を前記掘削機回収室(14)内へ回収可能とした、
    ことを特徴とするニューマチックケーソン。
  2. いずれか一以上の前記気閘室(16)に酸素ガス装置と混合ガス装置を設け、この混合ガス装置のホースは作業室(3)内に至る長さを有することを特徴とする請求項1記載のニューマチックケーソン。
  3. 前記作業室(3)の天井に、掘削機用の複数組の走行レール(4a),(4b),…を取り付け、
    前記作業室スラブ(2)の上方に、上下方向に所定の間隔をおき、かつ所定の間隔をおいて複数の上部スラブ(52),(53)を構築し、
    前記作業室スラブ(2)と上部スラブ(52)間の空間、および同作業室スラブ(2)と上部スラブ(53)間の空間に、それぞれ請求項1〜2のいずれかに記載の複数室ユニットを設けた、
    ことを特徴とするニューマチックケーソン。
  4. 前記掘削機用の走行レール(4)の一部を切り離し、作業室(3)の天井における前記走行レール(4)を切り離した位置に、走行レール(4)に直交させて横行レール(24)を取り付け、
    前記横行レール(24)に、横行自在に横行架台(27)を設け、この横行架台(27)を、連結装置(32)を介して掛け外し自在に横行駆動装置(28)に連結し、
    前記横行架台(27)を、作業室スラブ開口部(17)の下方に設けられた走行・横行レール交点部(25)の位置で、前記走行レール(24)との間で前記掘削機(5)の授受を可能とし、かつ掘削機(5)を横行レール(24)に沿って走行・横行レール交点部(25)と作業室スラブ開口部(17)の下方の位置間を移動可能に構成した、
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のニューマチックケーソン。
  5. 前記走行・横行レール交点部(25)の付近に、ほぼ位置固定の電源供給部(76)と、掘削機(5)側に取り付けられた電源受け部(77)との電源脱着装置(75)を設置し、
    前記掘削機(5)を走行・横行レール交点部(25)から作業室スラブ開口部(17)に向かって移動させたとき、電源供給部(76)から電源受け部(77)が切り離され、同掘削機(5)を作業室スラブ開口部(17)の下方の位置から走行・横行レール交点部(25)に向かって移動させたとき、電源供給部(76)に電源受け部(77)を接合可能に構成した、
    ことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のニューマチックケーソン。
  6. 前記電源脱着装置(75)の電源供給部(76)と電源受け部(77)のいずれか一方に、ガイド穴(78a),(78b)のいずれか一方を、他方にガイド穴(78a),(78b)のいずれか他方を設け、
    前記電源供給部(76)と電源受け部(77)のいずれか一方に、雄コネクタ(82)と雌コネクタ(83)の一方を、他方に雄コネクタ(82)と雌コネクタ(83)の他方を設け、
    前記ガイド穴(78a),(78b)にガイドピン(79a),(79b)を差し込み、雄・雌コネクタ(82),(83)を位置決めした後、接合するように構成した、
    ことを特徴とする請求項5記載のニューマチックケーソン。
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