JP3898405B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は弾球遊技機に関し、詳しくは、その戻り球の処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
ぱちんこ機(パチンコ機)等の弾球遊技機では、ときに戻り球が発生する。この戻り球について、従来は、単に受け皿に排出するだけにしていたのが殆んどであった。
この為、例えば図6に示すように、発射されたぱちんこ球(玉)が5個あって、そのうちの2個が戻り球になったとすると、実際に遊技盤面に到達し、遊技に寄与した有効球数は3個ということになっていた。
【0003】
有効球数の減少は、遊技場側、遊技者側双方に不利益をもたらす。先ず遊技場側にとって、売り上げは単に発射された球数で計算されるのではなく、実際に遊技に供された有効球数で計算される。従って、戻り球が出ればその分、有効球数が減り、売り上げが減少する。
【0004】
また、遊技者側にとっては、遊技球が遊技盤面を遊動していってこそ初めて入賞の機会がある。戻り球はこのような入賞には寄与しないから、その分、入賞の機会が減り、獲得球数が減少する。
特に大入賞口が開いたフィーバー状態のときは、より多くの遊技球を入賞させてこそ獲得球数が増加するのだから、戻り球が出れば、その分、機会が減り、獲得球数が減る。
【0005】
そこで、例えば特開平1−218481号公報にも示されるように、発生した戻り球を再発射することが考えられる。この公報記載の弾球遊技機の構成を図7に示す(同公報第2図)。
この遊技機では、打球発射装置54、再打球装置66という二つの発射装置で遊技球を発射する。即ち、打球発射装置54の方で遊技球を通常に発射し、再打球装置66で戻り球を再発射する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このように打球発射装置を二つ備えると、以下に示すような課題を生じて来る。
第一は、何れから発射されても、各遊技球が同じ軌跡を描くようにしなければならないことである。即ち、ぱちんこ機を初めとした弾球遊技機では、操作ハンドル22を回動等することで、遊技球の到達位置等を調節するようにしており、そこでは、如何に所望位置に遊技球を到達させるかが醍醐味の一つになっている。
【0007】
このため、例えば、打球発射装置54から打出された場合と、再打球装置66から打出された場合とで、若し軌跡に相違があったとすれば、遊技者は操作ハンドル22をどのように操作すれば良いのか判断に迷ってしまうことになる。これでは使い勝手が悪い。
それ故、どちらから打出されても同じ軌跡を描くようしなければならないことになるのだが、そうするには、先ず打力に関して、弱い状態から強い状態まで、広い範囲で両者54,66の打力を整合させておかなければならない。また、レール62,69cに関して、夫々の向きが違ってはいても、遊技球の軌跡は変らないように、適切な配慮をする必要がある。
【0008】
これらは技術的にかなり難しい。このため開発コストが高くなる畏れがある。また、これらの一致は、かなり微妙なバランスの上に成り立つと推測される。このため、遊技場に設置後でもこれらバランスが崩れる畏れがあり、その結果、保守が煩わしくなる心配がある。
【0009】
第二の課題は、発射装置がこのように二つであると、一方から出た遊技球が戻り球コースの方には行かずに他方の発射装置に行ってしまい、その発射装置の動きを阻害してしまう心配があることである。
例えば、図7の遊技機では、通常の発射装置54から出発した遊技球は、場合によって、戻り球待機樋65の入り口まで行かず、レール69cに乗って打撃部材72の方に直接流入してしまう可能性がある。
ここには玉送りソレノイド68によって押し上げられて来ている本来の戻り玉が存在する。この為、打撃部材72が打撃する遊技球は2個或いはそれ以上となり、正常な発射がしにくくなる。
【0010】
第三の課題は、部品代、製造工賃が増加することである。これは通常1組で足りるものを2組にするのだから当り前ではあるが、その場合でも、戻り玉待機樋65、待機玉検出器67、玉送りソレノイド68、再打球ソレノイド71等、かなりの部品が必要で、部品代が嵩む。また、本来1組を配置する場所に2組を配置するのだから、組立て時の作業性も悪く、製造工賃が増加する。配置する部品が増えるから設計も煩雑になる。
【0011】
本発明の目的は、このような問題が無い弾球遊技機を提供することにある。即ち、戻り球が発生したらそれに対応して遊技球の追加発射が可能で、遊技球の軌跡が相違することも無く、一方から出た遊技球が他方の発射装置に行ってしまうこともなく、改変が必要なのは制御の内容だけで物理的構造は全く従来どおりで足り、しかも動作安定で経時変化の心配が無い弾球遊技機を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的達成のため本発明では、ガイドレールに沿って上方へ向かい、遊技盤面に進入して行くように遊技球を発射する遊技球発射手段と、この遊技球発射手段から打ち出された遊技球が前記ガイドレールの途中から戻ってくる戻り球を検出する戻り球検出手段と、所定時間内に所定個数の遊技球を発射するように前記遊技球発射手段を制御する制御手段と、を備えた弾球遊技機において、前記制御手段は、前記遊技球発射手段から遊技球を通常に発射するときのために予め設定された時間間隔を計時する第1タイマーと、前記遊技球発射手段から遊技球を連続発射するときのために予め設定された最低時間間隔を計時する第2タイマーとを備え、前記第1タイマーがタイムアップする度に遊技球を通常発射する一方、前記戻り球検出手段により前記戻り球が検出された場合、遊技球を通常発射した後から計時開始する前記第2タイマーがタイムアップしたことを条件に、前記戻り球に対応する遊技球を、同じ前記発射手段から追加発射して、前記所定時間内に前記所定個数の遊技球を前記遊技盤面に到達させるように制御することとした。
また、本発明は、前記戻り球検出手段で検出した前記戻り球の数を計数する戻り球カウンタを備え、前記制御手段は、前記所定時間内の所定個数の発射に加え、前記戻り球に対応する数の遊技球を追加して同じ前記発射手段から発射させることにも特徴を有する。
さらに、本発明は、前記戻り球検出手段によって検出された戻り球を、前記遊技球発射手段の左側に配置された下皿に、前記戻り球カウンタによって計数した後に戻すように構成し、前記制御手段は、前記下皿に戻された戻り球の数に対応する数の遊技球を、前記所定個数の発射に加えて同じ遊技球発射手段から追加して発射させることにも特徴を有する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図示実施の形態例のぱちんこ機8に基いて説明する。図1に、ぱちんこ機8の外観を示す。図に於て、7は遊技球発射装置であり、遊技盤面9の右側下部に設けられている。この遊技機発射装置7が請求項にいう遊技球発射手段に当たる。10はフロント扉で、図では開放して示したが、通常は閉鎖されており、前記遊技球発射装置7はこのフロント扉10に隠蔽されている。
【0014】
11はガイドレールで、遊技球発射装置7の先端部分から左側上方に向かって配置されている。12は発射ダイヤルで遊技球発射装置7の下方に配置されている。この発射ダイヤル12を時計回りに回動すると、回動角に応じた強さで遊技球発射装置7から遊技球が打ち出される。打出された遊技球は、ガイドレール11に沿って上方へ向かい、遊技盤面9へ進入して行く。
【0015】
13は下皿で、発射ダイヤル12の左側に配置されている。ここには後述するように戻り球BL”が貯留される。上皿からオーバーフローした遊技球もここに貯留される。14は玉送り機構で、フロント扉10の背面に配置されている。この玉送り機構14は、フロント扉10が閉じられた状態で遊技球発射装置7に遊技球を供給する。
【0016】
図2(A)及び(B)に遊技球発射装置7の詳細を示す。ここで、同図(A)は、遊技球BLを発射する前の状態を示し、同図(B)は遊技球BL'の発射直後の状態を示す。
図において、16は発射ソレノイドで、可動ヨーク15を備えており、これで遊技球BLを打ち出す。17は発射台で、可勤ヨーク15の進退方向に沿つてガイドレール11側に延伸されている。
【0017】
可動ヨーク15は、発射ダイヤル12が0゜の静止状態にあるとき、発射ソレノド16の最後方で静止している(図2(A))。発射ダイヤル12が所定の範囲に回動されると(60゜〜170゜の範囲。詳細後述。)、可動ヨーク15は発射ソレノイド16に付勢され、左斜め上方に突出する。これで遊技球BL'が打ち出される(図2(B))。
【0018】
18は遊技球供給センサーで、発射台17の上方に配置されている。このセンサー18は、球送り機構14から遊技球BLが供給されたことを検出する。19は遊技球発射センサーで、発射台17の前方に配置されている。このセンサー19は、可動ヨーク15で打ち出され、その上を通過する遊技球BL'を検出する。
【0019】
20は当接部材で、発射台17とガイドレール11との間に配置されている。ガイドレール11の途中から戻ってくる戻り球BL”は、この部材20に当接し、下皿13へ落下する。
21は戻り球センサーで、当接部材20の下側に配置され、前記落下する戻り球BL”を検出する。この戻り球センサーが請求項にいう戻り球検出手段に当たる。
【0020】
実施の形態例のぱちんこ機8の回路構成を図3に示す。ここでは、本発明の実施に関係する部分のみ示す。同図において、2は発射ソレノイド駆動回路で、電解コンデンサ25には発射ダイヤル12の回動角に比例した電圧が発生し、アナログスイッチ26が閉路されると、その蓄積電荷が発射ソレノイド16に供給される。これにより可動ヨーク15は、発射ダイヤル12の回動角に比例した強さで遊技球BLを打出す。
【0021】
この発射ソレノイド駆動回路2の詳細を説明すると、VRは可変抵抗器で、その一方の入力端子T1には、定電圧回路5から所定の定電圧が供給されており、他方の入力端子T2は接地されている。なお、図面では、各入力端子Tの添字「1,2」の字の高さを正しく表示したが(高さを下げて表示したが)、本明細書では、通常の字の高さで表示する。他の添字についても同様とする。
【0022】
可変抵抗器VRの摺動子xは発射ダイヤル12に連結されている。発射ダイヤル12が時計回りに回動されると、摺動子xも回動し、これに比例して出力電圧Voが上昇する。
出力電圧Voは差動増幅器23の同相入力端子(+)に供給されている。差動増幅器23の出力は電界効果トランジスタ24のゲートに供給されており、そのドレインに電源電圧Vccが供給されている。ソースには、抵抗器r4,r5,r6が直列に接続され、抵抗器r6の他端が接地されている。
【0023】
抵抗器r5,r6の接続点に生じる電圧Vrefは差動増幅器23の反転入力端子(−)に供給されている。抵抗器r4,r5の接続点と接地点GNDの間には、電解ンデンサ25が接続されている。電解コンデンサ25の端子電圧Vstは、アナログスイツチ26を介して発射ソレノイド16に供給されている。
【0024】
この発射ソレノイド駆動回路2の動作を説明すると、差動増幅器23の同相入力端子(+)への入力電圧Voの方が、反転入力端子(−)への入力電圧Vrefを上回っている間、差動増幅器23の出力は高レベルを保つ。この間、電界効果トランジスタ24は導通し、電解コンデンサ25へ充電電流が流れる。
電解コンデンサ25の端子電圧Vstが上昇していって、抵抗器r5,r6による分圧Vrefと、同相入力端子(+)への入力電圧Voとが等しくなると、差動増幅器23の出力は0になる。電界効果トランジスタ24は不通となり、電解コンデンサ25への充電は止まる。
【0025】
ここで、抵抗器r5,r6による分圧Vrefに対しての電解コンデンサ25の端子電圧Vstの倍率は、(r5+r6)÷r6 になっている。従って、上記電解コンデンサ25への充電が止まったとき、電解コンデンサ25の端子電圧Vstは、
Vst=((r5+r6)÷r6)×Vref
となっている。Vref=Voなので置き換えると、
Vst=((r5+r6)÷r6)×Vo
となる。
【0026】
上記式の右辺のVo、即ち可変抵抗器VRの摺動子xの出力は、発射ダイヤル12の回動角に比例している。そして、(r5+r6)÷r6 は定数である。それ故、電解コンデンサ25の端子電圧Vstは、発射ダイヤル12の回動角に比例して上下していることとなる。
そして、アナログスイッチ26が一定時間閉成されると、電解コンデンサ25から発射ソレノイド16に駆動電流が流れるが、この駆動電流の大きさは、電解コンデンサ25の端子電圧Vstに比例する。結局、遊技球BLは、発射ダイヤル12の回動角に比例した強さで遊技盤面9に向かって打出されることになる。
【0027】
なお、遊技球BLを打出して端子電圧Vstが低下すると、その分を補う分、電解コンデンサ25へ充電電流が流れる。
また、発射ダイヤル自体は静止位置0゜から、最大300°ぐらいまでは回動可能とするものの、遊技球の発射が可能な範囲は、例えば60°から170°の範囲とされている。具体的には、発射ダイヤル12の回動角度を67°付近にすると、ガイドレール11の上端部Aを若干超える飛距離が得られ、回動角度を160°付近にすると、飛距離規制部材Bに到達する飛距離が得られるように、各抵抗器の値が設定されている。
【0028】
これは、回動角が小さくて可動ヨーク15の打力が過小であった場合に、遊技球が図1のガイドレール11の上端部Aに到達せず、また回動角が大きく可動ヨーク15の打力が過大であった場合は、遊技球が遊技盤面9の右側上部に設けられている飛距離規制部材Bに当たって跳ね返ってしまい、何れも好ましくないからである。
【0029】
発射ダイヤル12の回動角が上記60゜〜170゜の範囲にあるか否かは、図3の回動角判定回路3が判定する。例えば、回動角判定回路3は、発射ダイヤル12の回動角が上記範囲にあるとき、論理値「1」を出力し、そうでないとき論理値「0」を出力する。
詳細は後述するが、CPU27は、この論理値が「1」、即ち発射ダイヤル12が上記範囲に回動されているとき、図4に示す遊技球発射処理を実行する。
【0030】
回動角判定回路3の詳細を説明すると、r7〜r9は比較用電圧生成用の直列抵抗器列で、定電圧回路5からr7側の端子には定電圧が供給され、r9側の端子は接地されている。
この直列抵抗器列r7〜r9は、二つの比較用電圧、即ち可変抵抗器VRが上記60゜の回動角にあるときの摺動子xからの出力電圧Vo(60゜)と、170゜の回動角にあるときの摺動子xからの出力電圧Vo(170゜)とを生成する。
【0031】
具体的に、可変抵抗器VRの端子T1−T2間の抵抗が300kΩ、回動角60゜のとき摺動子x−端子T2間の抵抗が60kΩ、回動角170゜のとき摺動子x−端子T2間の抵抗が170kΩであったとしたら、r7=130kΩ、r8=110kΩ、r9=60kΩとされる。これで、二つの比較用電圧Vo(60゜)及びVo(170゜)が生成される。
【0032】
このうち、比較用電圧Vo(170゜)の方はコンパレータCMP1の同相入力端子(+)に供給される。比較用電圧Vo(60゜)の方はコンパレータCMP2の反転入力端子(−)に供給される。また、コンパレータCMP1の反転入力端子(−)と、コンパレータCMP2の同相入力端子(+)には、可変抵抗器VRの摺動子xの出力電圧Voが供給されている。
【0033】
これにより、コンパレータCMP1の出力は、発射ダイヤル12の回動角が170゜以下のとき「1」となる。コンパレータCMP2の出力は、発射ダイヤル12の回動角が60゜以上のとき「1」となる。
そして、各コンパレータCMP1,CMP2の出力はアンド回路4に供給されている。この結果、アンド回路4の出力、即ち回動角判定回路3の出力は、発射ダイヤル12の回動角が60゜から170゜の範囲にある間、論理「1」となる。
【0034】
次に、1は制御回路で、CPU(中央処理装置)27、RAM(ランダムアクセスメモリ)28、ROM(リードオンリメモリ)29、入力ポート30、出力ポート31等を備えている。これらCPU27,RAM28,ROM29が請求項にいう制御手段に当たる。
32は戻り球カウンタで、戻り球センサー21で検出された戻り球BL”の数を計数する。33は第1タイマーで、遊技球を通常に発射のための時間間隔を計時する。ここでは1分間100発以内という規制に適合させるべく0.6秒を計時する。
34は第2タイマーで、遊技球を連続発射するときの最低時間間隔を計時する。これは機種によって異なるが、ここでは0.3秒であるとする。
【0035】
上記CPU27としては、例えばザイログ社のZ80等が使用される。CPU27は、RAM28を使用してROM29に格納されているプログラムに従い、図4の遊技球発射処理その他の遊技に関する処理を実行する。
この図4の遊技球発射処理について説明する。先ず遊技球の通常発射の場合であるが、遊技者により60゜〜170゜の範囲に発射ダイヤル12が回動されると、図4の処理が起動される(STT)。そして、先ずは遊技球1個が発射される(ステップS1「アナログスイッチ26一定時間閉成」。以下、「ステップ」の語は省略。)。
【0036】
次いで、第1,第2各タイマーがリセットされる(S2)。それから、第1タイマーがタイムアップ(計時完了)したかが検査される(S3)。CPU27の処理は言うまでもなく早いから、S2からこのS3へと処理が移行した当初は、答えは「いいえ」である。
そこで、次のS4に進み、戻り球カウンタ32の値が1以上か否かが検査される。ここでは遊技球の通常発射の説明をするので戻り球BL”無しとすると、答えは「いいえ」である。S5に進んで、回動角判定回路3の出力が「0」であるかが検査される。
【0037】
ここでの答えが「0」なら、遊技者が発射ダイヤル12から手を離していて、発射ダイヤル12が0゜に戻っている。或いは発射ダイヤル12が170゜以上回動されている。これらの場合は、遊技球発射を停止すべきなので図4の処理を終る(STP「リターン」)。
【0038】
ここでは、遊技球の通常発射を説明する。従って、発射ダイヤル12は60゜〜170゜の範囲に維持されているものとする。そうすると、S5での答えは「いいえ」である。S3に戻り、第1タイマーがタイムアップしたかが検査される。第1タイマーがタイムアップしていない間、S3の答えは「いいえ」である。S4→S5→S3の循環が繰り返される。
【0039】
第1タイマーが0.6秒の計時を終えると、S3での答えが「はい」となる。そこで遊技球の次の通常発射が行なわれる(S11「アナログスイッチ26一定時間閉成」)。そして回動角判定回路3の出力が「0」であるかが検査され、「はい」の場合は、上述したと同様に遊技球発射を停止すべきなので処理を終る(STP「リターン」)。
答えが「いいえ」の場合、発射ダイヤル12が上記所定範囲内に回動されている。そこでS3に戻り、以後、回動角判定回路の出力の「1」が続く間、0.6秒間隔での遊技球の通常発射が続けられる。
【0040】
戻り球BL”が出た場合は、以下の如く処理される。先ず、発射ダイヤル12が前記所定の範囲に回動されたとき図4の処理の処理が起動される点は、上記通常の発射のときと変らない。そして、0.6秒間隔で、何回か遊技球の通常発射がされている間に、戻り球BL”が発生したとする。
この戻り球BL”は、前述のとおり戻り球センサー21で検出され、戻り球カウンタ32で計数される。即ち、戻り球BL”が発生したときは、戻り球カウンタ32の値が1以上になる。
【0041】
そうなると、S4での答えが「はい」となる。S21に進んで第2タイマー34がタイムアップしているかが検査される。S1或いはS11での遊技球発射から0.3秒が経過していないときは、S21の答えが「いいえ」である。S5→S3→S4→S21→S5の循環が繰り返される。
S1或いはS11での遊技球発射から0.3秒が経過すると、S21での答えは「はい」となる。S22に進んで、遊技球の発射が行なわれる(アナログスイッチ26一定時間閉成)。
【0042】
このS22での発射は、下皿13に落下してしまった戻り球BL”に対する言わば穴埋めの遊技球発射であり、上述した0.6秒間隔の遊技球の通常発射に追加した形で実行されるものである。
次いでS23に進む。S22で戻り球BL”1個に対する遊技球の追加発射が行なわれたから、ここで戻り球カウンタ32の値が一つ減算される。そのあと、第2タイマー34がリセットされ(S24)、S5に進み、答えが「はい」でなければS3に戻る。
【0043】
S22での戻り球BL”への、いわば穴埋めの遊技球BLの追加発射は、S4での答えが「いいえ」になるまで続行される。これにより、戻り球BL”の発生数と同じ数だけ遊技球BLが追加発射される。勿論この追加発射は、遊技球BLを通常発射するのと同じ遊技球発射装置7で実行される。ここが特開平1−2118481の弾球遊技機と相違するところである。
但し、この実施の形態例8では、遊技球BLの通常発射を0.6秒間隔とし、戻り球BL”に対する穴埋めとしての遊技球BLの追加発射は、この遊技球BLの通常発射から0.3秒後とした。このため、戻り球カウンタ32の値が2以上になっていると、遊技球BLの通常発射のあと、先ずは一つ目の遊技球BLの追加発射が行なわれ、そこから0.3秒後は、第1タイマーの0.6秒がタイムアップするため遊技球BLの通常発射となり、そこから0.3秒後に二つ目の遊技球BLの追加発射ということになる。
【0044】
以上の処理経過をタイムチャートで例示すると、図5に示す如くなる。ここでは、0.6秒間隔で遊技球BL'1〜BL'5が通常発射されるものとする。このうち、先ず遊技球BL'1が戻り球BL”1になったとする。
この例では、この戻り球BL”1が検出されている途中に次の遊技球の通常発射のタイミングが到来しており、先に遊技球BL'2が通常発射される。そのあと0.3秒経過して、戻り球BL”1に対応するいわば穴埋めのための遊技球BL'ad1が同じ発射装置7で追加発射される。
【0045】
先の遊技球BL'1の通常発射から0.6秒経過、即ち遊技球BL'ad1の追加発射から0.3秒が経過したら、次の遊技球BL'3が通常発射される。これが又、戻り球BL”3になったとする。この場合、戻り球BL”3が発生した時点では、遊技球BL'3の通常発射から0.3秒を経過していない。
このため遊技球BLの追加発射は行なわれない。この場合は、遊技球BL'3の通常発射から0.6秒経過して次の遊技球BL'4の通常発射が行なわれた後0.3秒経過してから、このときの戻り球BL”3に対応する遊技球BL'ad3が同じ発射装置7により追加発射される。
【0046】
この例の経過を纏めてみると、通常に発射された5個の遊技球のうち、BL'1,BL'3は戻り球BL”1,3となって遊技盤面9に到達しないので無効球になっている。しかし、同じ発射装置7により追加発射された遊技球BL'ad1,BL'ad3があるために、同じ時間内に、即ち0.6秒間隔で5個の遊技球が通常発射される時間内に、遊技盤面に到達して遊技に寄与する有効球の数は、戻り球BL”2個が発生しなかった場合と同じ5個になっている(BL'2,BL'ad1,BL'4,BL'ad2,BL'5)。
これにより、時間あたりの発射球数を許容される最大限に維持することが出来、遊技場側、遊技者側双方に有利な状態を実現出来る。
【0047】
以下、変形例について説明する。実施の形態例では、本発明をぱちんこ機に適用した。適用対象はこれに限られず、遊技球発射装置を備えた他の種々の弾球遊技機に適用し得る。
また、実施の形態例では、遊技球の通常発射は、一定の時間間隔で、具体的には第1タイマ33がタイムアップする時間間隔で行なっていた。遊技球発射間隔は一定である必要はなく、法規制に適合する範囲であるならば(現在は1分間100発以内)、発射間隔は変動するものであっても構わない(例えば特開昭63−29673参照)。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、戻り球が発生したらそれに対応して遊技球の追加発射が可能で、遊技球の軌跡が相違することも無く、一方から出た遊技球が他方の発射装置に行ってしまうこともなく、改変が必要なのは制御の内容だけで物理的構造は全く従来どおりで足り、しかも動作安定で経時変化の心配が無い弾球遊技機を実現することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態例のぱちんこ機8を示す正面図。
【図2】遊技球発射装置7の詳細を示し、(A)は遊技球BL発射前、(B)は遊技球BL'発射直後を示す夫々正面図。
【図3】本発明の実施の形態例のぱちんこ機8の回路構成を示すブロック図。
【図4】本発明の実施の形態例のぱちんこ機8の遊技球発射処理の手順を示すフローチャート。
【図5】本発明の実施の形態例のぱちんこ機8の遊技球発射の経過例を示すタイムチャート。
【図6】従来の遊技機の発射球、戻り球、有効球の関係の例を示すタイムチャート。
【図7】特開平1−218481の弾球遊技機の構造を示す正面図。
【符号の説明】
1…制御回路 2…発射ソレノイド駆動回路
3…回動角判定回路 4…アンド回路
5…定電圧回路 7…遊技球発射装置
8…ぱちんこ機 9…遊技盤面
10…フロント扉 11…ガイドレール
12…発射ダイヤル 13…下皿
14…玉送り機構 15…可動ヨーク
16…発射ソレノイド 17…発射台
18…遊技球供給センサー 19…遊技球発射センサー
20…当接部材 21…戻り球センサー
23…差動増幅器 24…電界効果トランジスタ
25…電解コンデンサ 26…アナログスイッチ
27…CPU 28…RAM
29…ROM 30…入力ポート
31…出力ポート 32…戻り球カウンタ
33…第1タイマー 34…第2タイマー
+…同相入力端子 −…反転入力端子
A…ガイドレール11の上端部 ad1,ad2…追加遊技球
B…飛距離規制部材 BL,BL',BL”…遊技球
CMP1,CMP2…コンパレータ GND…接地点
BL'1〜5…通常発射遊技球 BL”1,3…戻り球
r4〜r9…抵抗器 T1,T2…入力端子
Vo…出力電圧 Vo(60゜),Vo(170゜)…出力電圧
Vcc…電源電圧 VR…可変抵抗器
Vref…電圧、分圧 Vst…端子電圧
x…摺動子
Claims (3)
- ガイドレールに沿って上方へ向かい、遊技盤面に進入して行くように遊技球を発射する遊技球発射手段と、
この遊技球発射手段から打ち出された遊技球が前記ガイドレールの途中から戻ってくる戻り球を検出する戻り球検出手段と、
所定時間内に所定個数の遊技球を発射するように前記遊技球発射手段を制御する制御手段と、
を備えた弾球遊技機において、
前記制御手段は、
前記遊技球発射手段から遊技球を通常に発射するときのために予め設定された時間間隔を計時する第1タイマーと、
前記遊技球発射手段から遊技球を連続発射するときのために予め設定された最低時間間隔を計時する第2タイマーとを備え、
前記第1タイマーがタイムアップする度に遊技球を通常発射する一方、前記戻り球検出手段により前記戻り球が検出された場合、遊技球を通常発射した後から計時開始する前記第2タイマーがタイムアップしたことを条件に、前記戻り球に対応する遊技球を、同じ前記発射手段から追加発射して、前記所定時間内に前記所定個数の遊技球を前記遊技盤面に到達させるように制御することを特徴とする弾球遊技機。 - 前記戻り球検出手段で検出した前記戻り球の数を計数する戻り球カウンタを備え、
前記制御手段は、
前記所定時間内の所定個数の発射に加え、前記戻り球に対応する数の遊技球を追加して同じ前記発射手段から発射させることを特徴とする請求項1記載の弾球遊技機。 - 前記戻り球検出手段によって検出された戻り球を、前記遊技球発射手段の左側に配置された下皿に、前記戻り球カウンタによって計数した後に戻すように構成し、
前記制御手段は、
前記下皿に戻された戻り球の数に対応する数の遊技球を、前記所定個数の発射に加えて同じ遊技球発射手段から追加して発射させることを特徴とする請求項2記載の弾球遊技機。
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