JP3897742B2 - 管材キャッチ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、管材キャッチ装置に関するものである。
無排土式回転杭打ち機などによって地盤に打ち込まれる杭の多くは、鋼材や鉄材などを遠心鋳造した管材(遠心鋳造管)によって形成されている。このような管材は、杭打ち機に装備されたクレーンによって昇降可能とされたキャッチ装置により一端部が保持され、一旦、地盤の上方で起立状態に吊り下げられた後、キャッチ装置と共に設けられた回転駆動装置(油圧モータなど)によってこのキャッチ装置自体が回転されるのに伴って一緒に回転され、地盤中へと打ち込まれる。
本出願人は、上記キャッチ装置として外嵌タイプのものを提案している(特許文献1等参照)。この外嵌タイプのキャッチ装置は、円周配置で等配状に設けた複数個のローラと、これら全ローラを球心方向へ一斉に移動させるようにしたカム機構と、全ローラをそれらの円周配置の外側から抱え込むようにして球心方向へバネ付勢作用を生じさせるリングバネとを有したもので、全ローラによって管材の一端部外周面を強力に掴むことができるようになっている。すなわち、このキャッチ装置は管材の一端部へ嵌め込むだけで管材との相対回転を阻止できる構造であり、そのままキャッチ装置に対して何ら操作することなく回転駆動装置による回転(即ち、杭打ち)ができるといった利点を有したものであった。しかしながら、管材の一端部に対して外嵌するタイプであるということは、その形体が必然的に管材の外径より径大となることは避けられず、搬送や収納に関してのコンパクト化が望まれることがあった。
ところでこの種のキャッチ装置の中には、上記外嵌タイプとは別に、管材の一端部内へ挿入する内嵌タイプのものが提案されている(例えば、特許文献2乃至特許文献4等参照)。これら内嵌タイプの各種、キャッチ装置は、上下方向の駆動力でリンク機構やカム機構を作動させ、これによって管材内面を押圧するためのシュー部材を径方向へ移動させるもの(特許文献2及び3)や、回転軸の回転力を使って径方向又は軸方向に作動するカム機構を作動させ、これによってシュー部材を径方向へ移動させるもの(特許文献4)であった。
特公平4−60911号公報 特開平6−10350号公報 特開2003−94375号公報 特開平11−294054号公報
内嵌タイプのキャッチ装置において、上下方向の駆動力を使うものでは、管材の軸方向に沿って伸縮動作をするジャッキ(特許文献2)や油圧シリンダ(特許文献3)が、管材打ち込み用の回転駆動装置とは別途必要になり、従って当然にその油圧源設備や制御装置をも必要になる。そのため、キャッチ装置自体が大型化したり、その付帯設備側が大がかりになったりして、外嵌タイプのキャッチ装置を用いる場合とは比較にならないほど搬送や収納に問題が生じることになる。
一方、内嵌タイプのキャッチ装置のうち、回転軸の回転力を使うものでは外嵌タイプのキャッチ装置と同様に、回転駆動装置(即ち、クレーン等側にもともと設けられているもの)をそのまま使えることになる。
ところが、この回転軸の回転力を使うものとして従来公知の内嵌タイプキャッチ装置(特許文献4)では、シュー部材(特許文献4中では「遊動部材」又は「誘導部材」と記載)が当初、管材の内径よりも径小な状態で待機し、管材の一端部へ挿入後に拡径される構造であった。
すなわち、管材の一端部内では当初、シュー部材の外面と管材の内周面との間に周隙間が発生しているから、シュー部材を管材内周面へ当接させるまでは、回転軸とシュー部材とが一体回転してしまうのを阻止するための回り止め機構が別途必要になる。そこで、管材の端面(管材肉厚のリング状断面)に回り止め用の円板(特許文献4中では「保護円板7」や「蓋部材12」と記載)を強く押しつけることでこの円板を管材と共に回転しない(回転軸と供回りしない)状態に保持させ、そのうえでこの円板に関連付けてシュー部材の回り止めをすると説明されている。
しかしながら、この回り止め用の円板を管材に強く押しつけるために、この円板に対し、回転軸まわりで一体的に張り出したフランジ(特許文献4中では「蓋部材9」と記載)を強く押しつけると説明されている。これでは、管材の端面に対する円板の接触面積とフランジに対する円板の接触面積との大小関係から、回り止め用の円板を回転軸とは供回りさせずに、そのうえで管材と共に回転しない状態に保つといったことには矛盾があり、このようなことは自然法則に反して不可能であることは明らかである。結果として、この従来公知の内嵌タイプのキャッチ装置では、シュー部材を径方向へ移動させることはできないと言わざるを得ない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、管材の一端部を保持させる内嵌タイプのキャッチ装置として、構造簡潔且つコンパクトで、制御及び取り扱い性に優れた管材キャッチ装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は次の手段を講じた。
即ち、本発明に係る管材キャッチ装置1は、管材3の端部内に挿入可能とされるプラグ部5と、このプラグ部5から管材3の端部外方へ延び出る向きに連結されたシャンク部6とを有している。プラグ部5はカム軸10とシュー部材11と弾性部材12とを有している。カム軸10は管材3の軸心を中心にしつつシャンク部6と一体回転可能になったものであり、シュー部材11はカム軸10まわりに周方向移動自在な状態に保持されたもので、且つ、カム軸10との相対回動で径方向へ移動可能となったものである。また、弾性部材12はシュー部材11がカム軸10により拡径方向へ移動される前の段階にあるときに予め拡径方向へ押出付勢し、これによってプラグ部5の外径を管材3の内径より径大に保持させるものである。
本発明に係る管材キャッチ装置1は上記構成であるので、管材3の一端部に対し、その内径より径大になったプラグ部5を弾性部材12の付勢力に抗しつつ押し込むことにより、もう既に、プラグ部5の外周部分を形成しているシュー部材11と管材3の内周面とは当接し、両者の相対回転はしない状態に保持される。従って、この状態からシャンク部6を回転させれば、プラグ部5では、シャンク部6と一体回転するカム軸10により、シュー部材11に対して径方向外方への移動力が与えられる(プラグ部5が管材3内へ挿入されていなければ、シュー部材11は実際に径方向外方へ移動する)。これにより管材3の内周面をシュー部材11が強く押圧し、管材3の保持及び回転力(杭打ち力)を付与することが可能となる。
プラグ部5は、カム軸10の外周全周を複数のシュー部材11が均等配置で取り囲む構造とすればよい。この場合、各シュー部材11はカム軸10の長手方向両端部に設けた一対のフランジ部材22,23相互間で挟持させればよい。このようにすることで、管材3内をシュー部材11で押圧する作用が均等になり、バランスのよい保持ができる。また、シュー部材11の保持が一対のフランジ部材22,23だけでできるので、簡潔構造となる。
カム軸10は、断面多角形に形成すればよい。これによりカム軸10の外周面には、長手方向を軸方向へ向けた複数の稜線部20と、この稜線部20の相互間に挟まれる複数の外折れカム面21とが設けられたものとなる。これに対して各シュー部材11は、カム軸10における少なくとも一本の稜線部20と、その両側の外折れカム面21とに対応した内折れカム面43を有したものとすればよい。このようにすることで、これらカム軸10の外折れカム面21とシュー部材11の内折れカム面43とが一致したときにはシュー部材11が縮径状態となり、またこの状態からカム軸10を回動させたときには、シュー部材11の内折れカム面43がカム軸10の外折れカム面21に対して周方向にズレて、拡径することになる。
この構造では、カム軸10の回動をシュー部材11の径方向移動に変換するうえで非常に効率がよく、また正回転時であろうと逆回転時であろうとシュー部材11の径方向移動が可能となるといった利点を有したものとなる。従って、正回転時を杭打ち時とおけば、この管材キャッチ装置1は、逆回転によって杭引き抜きの用にも使用できることになる。
弾性部材12は、カム軸10のまわりを取り囲み且つ全てのシュー部材11の内側を押圧するリング形に形成されている。このような弾性部材12を採用することが、構造簡潔にできコンパクトに収めるうえで有益となる。
シュー部材11の外面には、管材3の内面との相対回動を邪魔するための滑止め加工42を施しておくのが好適となる。これにより、実際に管材3に対して回転力(杭打ち力)を伝えるとき等に、管材3とシュー部材11との間の滑りを防止して高トルクを伝達できるものとなる。
以上の説明から明らかなように、本発明に係る管材キャッチ装置は、管材の一端部を保持させる内嵌タイプのキャッチ装置として、構造簡潔且つコンパクトで、制御及び取り扱い性に優れたものとなる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1乃至図6は、本発明に係る管材キャッチ装置1の一実施形態を示している。この管材キャッチ装置1は、例えば無排土式回転杭打ち機などに装備されたクレーン(図示略)により昇降されるようになった回転駆動装置(油圧モータ)2と連結され、この回転駆動装置2と一緒に昇降されたり、またこの回転駆動装置2により正回転や逆回転されたりする。従ってこの場合、この管材キャッチ装置1は、管材3の一端部(上端部)を吊り上げた状態で、この管材3を回転させて地盤への打ち込みや引き抜きに活用される。
この管材キャッチ装置1は、プラグ部5とシャンク部6とを有している。プラグ部5は管材3の端部内に挿入可能とされる部分であり、シャンク部6はこのプラグ部5から管材3の端部外方へ延び出る向きに連結された部分である。すなわち、このシャンク部6が上記した回転駆動装置2によって掴まれ、保持されることになる。
プラグ部5はカム軸10とこのまわりに設けられるシュー部材11とを有している。またこのプラグ部5は、これらカム軸10とシュー部材11との間に設けられる弾性部材12を有している。
カム軸10は、管材7の軸心を中心にしつつシャンク部6と一体回転可能になっている。本実施形態において、このカム軸10は心棒部15と外筒部16とを有した二重軸構造としてあり、このうち心棒部15がシャンク部6と一体形成されている。心棒部15は断面円形であり、外筒部16は心棒部15に対してガタツキ無く外挿される円形中空孔を有したものとなっている。そしてこれら心棒部15と外筒部16とはこれらを径方向へ貫通した串刺しピン17によって回り止めされたものとしてある。
図4に示すように、外筒部16は、その断面形状の輪郭が正多角形(図例では正12角形)に形成されている。そのため、この外筒部16の外周面には、長手方向を軸方向へ向けた複数の稜線部20と、この稜線部20の相互間に挟まれる複数の外折れカム面21とが設けられている。すなわち、カム軸10としての外周面に、その周方向で稜線部20と外折れカム面21とが交互配置で設けられていることになる。
このカム軸10の長手方向両端部には、カム軸10のまわりへ張り出す基部側フランジ部材22及び先端側フランジ部材23が、それぞれ振り分け配置されている。これら基部側フランジ部材22及び先端側フランジ部材23は、それらの相互間で上記したシュー部材11を挟み込み、もってこのシュー部材11をカム軸10の外周面に張り付かせた状態に保持するのに用いられる。そのため、基部側のフランジ部材22はプラグ部5とシャンク部6との間を区画する位置付けになっており、その外径はプラグ部5の外径を超えた大径になっている。これに対し、先端側フランジ部材23はプラグ部5の先端を形成する位置付けになっており、その外径はプラグ部5の外径と略同等になっている。
そして、基部側フランジ部材22には、カム軸10の外周面との間に周隙間24が確保されるように、カム軸10よりも一回り径大な円形凹部25が形成されている。また同様に、先端側フランジ部材23にも、カム軸10の外周面との間に周隙間26が確保されるように、カム軸10よりも一回り径大な円形凹部27が形成されている。
カム軸10は、上記したように心棒部15と外筒部16との二重軸構造になっているため、心棒部15に基部側フランジ部材22用の位置決め段部30を形成させて、この位置決め段部30で基部側フランジ部材22を当て止めして位置決めできる。また心棒部15の先端部にボルト部31を突設させて、このボルト部31に螺合させるナット32で先端側フランジ部材23をカム軸10へ止め付けることができる。すなわち、基部側フランジ部材22は位置決め段部30と外筒部16の尾端とで挟持固定され、先端側フランジ部材23はカム軸10(心棒部15及び外筒部16)の先端とナット32とで挟持固定される。なお、言うまでもなくこのナット32は、カム軸10に対する先端側フランジ部材23の組み付け及び抜け止めにもなっている。
このカム軸10の外周面(外筒部16の外周面)には、これを一周する周溝35が形成されている。この周溝35は、カム軸25の軸方向に所定間隔をおいて複数(図例では2箇所)ある。そして、これら各周溝35には、上記した弾性部材12が設けられている。すなわち、この弾性部材12はカム軸10のまわりを取り囲んでリング形を呈している。
この弾性部材12は、リングの一部が途切れており、この途切れ部分の間隔を拡縮させることでリング径を拡縮させる方向での弾性作用を生じるようになっている。そして、無負荷状態にあってこの弾性部材12は、リング内径が周溝35の溝底部での外径よりも径大になされ遊嵌状態となり、またリング外径はカム軸10の外径よりも径大になってカム軸10のまわりで略全周的に張り出すようになっている。そのため、カム軸10のまわりにシュー部材11が保持されるとき、弾性部材12はこのシュー部材11の内側に当接する状態となり、この状態でシュー部材11がカム軸10側へ向けて押圧されたときには、この押圧力に反発して径方向外方へ向けた弾性付勢作用を生起させることになる。
上記したように、シュー部材11はカム軸10のまわりに保持される。このシュー部材11は同じ形状をしたものが複数あり、それらによってカム軸10の外周全周を均等配置で取り囲んでいる。
個々のシュー部材11は、外面が円弧状に凸湾曲し、内面が山形に内折れした断面形状を有した短冊形となっている。そして短冊形の長手方向両端側には、内面側を面一のまま同方向へ延長させることによる係合片40が突設されている。これらの係合片40は、各シュー部材11が、上記したようにカム軸10の長手方向両端部に設けられた基部側フランジ部材22と先端側フランジ部材23との相互間で挟持されるときに、基部側フランジ部材22とカム軸10の外周面との間の周隙間24へ差し込まれたり、或いは先端側フランジ部材23とカム軸10の外周面との間の周隙間26へ差し込まれたりする部分である。
このとき各周隙間24,26内において各係合片40は、カム軸10の径方向に沿ってある程度のゆとり(ガタ)を持って差し込まれるようになっている。そのため各シュー部材11は、カム軸10の径方向に沿った移動と、カム軸10まわりでの周方向へ沿った移動とが可能になっている。但し、カム軸10とシュー部材11との間には弾性部材12が設けられ、この弾性部材12がシュー部材11の内面に当接しているときにはこの弾性部材12による径方向外方への押圧付勢作用を受けることになるため、シュー部材11のカム軸10に対する径方向及び周方向への移動は、人力程度で軽快に行えるほど容易なものではない。
シュー部材11における外面側の凸湾曲面には、管材3の内面との相対回動を邪魔するための滑止め加工42が施されている。この滑止め加工42は、筋彫り状や格子目状のローレット切りでもよいし、ショットブラスと等による粗面化処理でもよい。またシュー部材11の内面側の内折れ面は、カム軸10における一本の稜線部20と、その両側の二面の外折れカム面21とに対応して傾斜する二つの内折れカム面43となっている。これら二つの内折れカム面43は、カム軸10における二つの外折れカム面21と同時に面接触するように、それらの傾斜や大きさが決められている。
このようなシュー部材11が設けられる個数は、カム軸10の外周面に設けられた稜線部20及び外折れカム面21の形成数と、シュー部材11の内面側に設けられる内折れカム面43の形成数との関係で必然的に決まっている。本実施形態では稜線部20が12本、外折れカム面21が十二面に均等配置されており、これに対してシュー部材11の内折れカム面43が二面形成されているから、シュー部材11は6個ある。すなわち、カム軸10において相互隣接する二面の外折れカム面21あたり、一つのシュー部材11が割り当てられ、各シュー部材11が一本の稜線部20を中間においてその両側二本の稜線部20に挟まれる位置付けを定位置とされる。カム軸10のまわりで隣り合うシュー部材11相互は、互いに隙間なく突き合わされた状態となる。
このような構成の管材キャッチ装置1の組み立て手順は、心棒部15に基部側フランジ部材22と外筒部16とを挿入し、外筒部16と心棒部15とを串刺しピン17で串刺して固定する。これでカム軸10として先端側フランジ部材23を除いて、一応の組み立てができたことになる。このカム軸10(外筒部16)まわりへシュー部材11を組み付ける前の適当な段階で、外筒部16の周溝35に弾性部材12を装着する。そして、基部側フランジ部材22とカム軸10の外周面との間の周隙間24へシュー部材11の係合片40を差し込みつつ、このカム軸10のまわりへ所定数のシュー部材11を保持させる。
次に、カム軸10(心棒部15)の先端へ先端側フランジ部材23を取り付ける。このとき先端側フランジ部材23とカム軸10の外周面との間の周隙間26へシュー部材11の係合片40を差し込む。そしてボルト部31へナット32を螺合し、必要に応じてナット32に割りピン(図示略)などの緩み止め対策を施す。これで管材キャッチ装置1の組み立ては完了する。この管材キャッチ装置1は、全てのシュー部材11が弾性部材12によって径方向外方へ押圧付勢された状態にあるため、プラグ部5としての外径が管材3の内径よりも径大になっている。
このような構成の管材キャッチ装置1を使用するには、無排土式回転杭打ち機などに装備されたクレーン等で昇降する回転駆動装置2でシャンク部6をしっかりと掴ませる。そして、管材3の一端部に対してプラグ部5を挿入する。このときプラグ部5は、全シュー部材11が弾性部材12によって径方向外方へ押圧付勢されていることに伴ってその外径が管材3の内径より径大になっている。従って、このプラグ部5を管材3の端部内へ挿入することで弾性部材12の付勢力に抗してシュー部材11が径方向内方へ押し返されることになり、シュー部材11の外面が管材3の内周面に対し、シュー部材11と管材3とが相対回転しないほどに強く当接することになる。これで管材3の仮保持状態となる。
なお、プラグ部5において、基部側フランジ部材22はカム軸10の外径より径大に形成されているため、このプラグ部5を管材3へ挿入する程度は、管材3が基部側フランジ部材22に当て止めされることをもって規定量に達したことが確認できる。
この管材3の仮保持状態でクレーン等を作動させ、回転駆動装置2及び管材キャッチ装置1を上昇させ、管材3を吊り上げる。そして管材3の下端部(掘削用の羽根が設けられたヘッド部又はこのようなヘッド部を有して連結された別の管材3)を地盤へ突き立てて回転抵抗を発生させた状態で回転駆動装置2を回転駆動させる。するとプラグ部5では、シャンク部6と一体回転しようとするカム軸10と、管材3を介して地盤に対する回転抵抗を受けた状態にあるシュー部材11との間で相対回動作用が生じる。
図5に示すように、当初、カム軸10の外折れカム面21に対してシュー部材11の内折れカム面43は面接触状態にあるが、上記のようにカム軸10とシュー部材11との間で生じる相対回動作用に伴い、これら両者間で実際に周方向の相対移動が起こると、図6に示すように、カム軸10の各稜線部20に対してシュー部材11の内折れカム面43が乗り上げるようになり(判りやすいように各稜線部20にa〜dの符号を付した)、結果、シュー部材11が弾性部材12の径方向押圧付勢作用を受けながら径方向外方へ移動されるようになる。
これにより管材3の内周面をシュー部材11で強く押圧する状況が得られ、管材3の保持及び回転力(杭打ち力)の付与が可能となる。
ところで、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。例えば、杭打ち機は無排土式回転杭打ち機に限定されない。またカム軸10において心棒部15と外筒部16との回り止めは、串刺しピン17に代えて図7に示すようなキー50を用いることも可能である。
カム軸10とシュー部材11との間で構成するカム機構は、上記実施形態で説明した外折れカム面21と内折れカム面43とより組み合わされるものに限定されず、例えば偏心円柱と、これに対応する偏心円筒状の凹面との組み合わせより成るものとしてもよい。
本発明に係る管材キャッチ装置の一実施形態を示した側断面図である。 図1に示した管材キャッチ装置の使用状態を示した一部破砕側面図である。 図1のA−A線に対応させた位置で示した拡大断面図である。 図1のA−A線に対応させた位置で斜視断面とし且つ分解した状態を示した図である。 図1に示した管材キャッチ装置の動作前の状況を説明した図である。 図5からの動作状況を説明した図である。 図3と比較しやすい状態で回り止め構造の別例を示した断面図である。
符号の説明
1 管材キャッチ装置
3 管材
5 プラグ部
6 シャンク部
10 カム軸
11 シュー部材
12 弾性部材
20 稜線部
21 外折れカム面(
22 フランジ部材(基部側)
23 フランジ部材(先端側)
42 滑止め加工
43 内折れカム面

Claims (5)

  1. 管材(3)の端部内に挿入可能とされるプラグ部(5)と、このプラグ部(5)から管材(3)の端部外方へ延び出る向きに連結されたシャンク部(6)とを有し、プラグ部(5)は管材(3)の軸心を中心にしつつシャンク部(6)と一体回転可能なカム軸(10)と、このカム軸(10)まわりに周方向移動自在な状態に保持され且つカム軸(10)との相対回動で径方向へ移動可能とされたシュー部材(11)と、このシュー部材(11)がカム軸(10)により拡径方向へ移動される前の段階にあるときに予め拡径方向へ押出付勢することによってプラグ部(5)の外径を管材(3)の内径より径大に保持させる弾性部材(12)とを有していることを特徴とする管材キャッチ装置。
  2. 前記プラグ部(5)は、カム軸(10)の外周全周を複数のシュー部材(11)が均等配置で取り囲み、これらシュー部材(11)がカム軸(10)の長手方向両端部に設けられた一対のフランジ部材(22,23)相互間で挟持されることによって形成されていることを特徴とする請求項1記載の管材キャッチ装置。
  3. 前記カム軸(10)は断面多角形に形成されることでその外周面には長手方向を軸方向へ向けた複数の稜線部(20)とこの稜線部(20)の相互間に挟まれる複数の外折れカム面(21)とが設けられたものとなっており、各シュー部材(11)はカム軸(10)における少なくとも一本の稜線部(20)とその両側の外折れカム面(21)とに対応した内折れカム面(43)を有しており、これらカム軸(10)の外折れカム面(21)とシュー部材(11)の内折れカム面(43)とが一致したときに縮径し相対回動に伴う周方向のズレが生じたときに拡径する構造となっていることを特徴とする請求項2記載の管材キャッチ装置。
  4. 前記弾性部材(12)は、カム軸(10)まわりを取り囲み且つ全てのシュー部材(11)の内側を押圧するリング形に形成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の管材キャッチ装置。
  5. 前記シュー部材(11)の外面に、管材(3)の内面との相対回動を邪魔する滑止め加工(42)が施されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の管材キャッチ装置。
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