JP3897518B2 - シリコンナイトライド膜のエッチング方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコンナイトライド膜のエッチング方法に係わり、特に、被処理基板のマスク或いはストッパーとして使用されるシリコンナイトライド膜を除去するためのエッチング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体製造工程において、半導体ウェハである被処理基板の表面にマスク或いはストッパーとして形成されたシリコンナイトライド膜を選択的に除去する方法として、ホット燐酸を用いた溶液のエッチング方法(ウェットエッチング方法)が用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ホット燐酸を用いたウェットエッチング方法では、処理液の取扱いが困難であり、また、処理の安定性に問題があり、さらには歩留まりを低下させる発塵の問題もあった。
【0004】
そこで、本発明の目的は、被処理基板上に形成されたシリコンナイトライド膜を、高い安定性の下で、しかも発塵の少ない状態にてエッチングすることができるエッチング方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、被処理基板上に形成されたシリコンナイトライド膜を除去するためのエッチング方法において、フッ素原子を含むガスと、酸素ガスと、窒素ガスと、水素原子及びフッ素原子が結合したガスとを混合したガスから成るプロセスガスを用いたドライエッチングによって前記シリコンナイトライド膜を除去する方法であって、前記水素原子及びフッ素原子が結合したガスは、HFであることを特徴とする。特に、本発明は、シリコン及び酸化シリコンに対してシリコンナイトライド膜を選択的にエッチングするのに適している。
【0006】
また、好ましくは、前記フッ素原子を含むガスは、CF4、C2F6、C3F8、C5F8、NF3、SF6のいずれかである。
【0008】
また、好ましくは、前記シリコンナイトライド膜は、シリコン及び酸化シリコンに対して選択的にエッチングされ、前記シリコンに対する前記シリコンナイトライド膜の選択比は10以上であり、前記酸化シリコンに対する前記シリコンナイトライド膜の選択比は40以上である。
【0009】
また、好ましくは、前記プロセスガスは、前記被処理基板が配置されたエッチング室から分離された領域にて励起された後、前記エッチング室内に導入されて前記シリコンナイトライド膜上に供給される。
【0010】
また、好ましくは、前記プロセスガスの全流量に対する前記水素原子及びフッ素原子が結合したガスの流量の比は10%以上である。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態によるシリコンナイトライド膜のエッチング方法について図面を参照して説明する。
【0012】
図1は、本実施形態によるエッチング方法を実施するために用いられる放電分離型ケミカルドライエッチング装置の概略構成を示している。図中符号1は真空容器を示し、この真空容器1の内部にはエッチング室2が形成されており、このエッチング室2内には、半導体ウェハ等の被処理基板3が載置される載置台4が設けられている。載置台4は温度調節機構(図示せず)を有しており、載置台4上の被処理基板3の温度を制御できるようになっている。
【0013】
真空容器1の天壁には活性種導入管5が接続されており、その先には放電管6が接続されていて、ガス導入口7から放電管6内にプロセスガスが導入される。放電管6にはマイクロ波導波管8が接続されており、マイクロ波導波管8によって導かれたマイクロ波が放電管6内に供給され、放電管6内のプロセスガスにマイクロ波が照射され、これによりプロセスガスが励起されてプラズマが生成される。このプラズマによりプロセスガスが活性化されて活性種が生成され、この活性種は活性種導入管5を経由してエッチング室2内に導入される。
【0014】
エッチング室2内に導入された活性種は、載置台4上に保持されて所定の温度に制御された被処理基板3の表面に供給され、被処理基板3表面の薄膜がドライエッチングにより除去される。反応後のガスは排気口9よりエッチング室2の外へ排気される。
【0015】
図2は、表面に薄膜が形成された被処理基板3を示し、シリコン基板11上にシリコン酸化膜10が形成されており、このシリコン酸化膜10の上にシリコンナイトライド膜(SiN)12が形成されている。また、シリコン基板11の表面が露出する構造になっている。
【0016】
そして、本実施形態によるシリコンナイトライド膜のエッチング方法においては、プロセスガスとして、フッ素原子を含むガスと、酸素ガスと、窒素ガスと、水素原子及びフッ素原子が結合したガスとを混合したガスを使用する。
【0017】
具体的には、フッ素原子を含むガスは、CF4、C2F6、C3F8、C5F8、NF3、SF6のいずれかである。水素原子及びフッ素原子が結合したガスは、HFである。そして、プロセスガスの全流量に対する水素原子及びフッ素原子が結合したガスの流量の比は10%以上である。
【0018】
被処理基板3の温度は70℃から10℃の範囲内の所定の温度に制御されており、シリコンナイトライド膜12はシリコン基板11及び酸化シリコン膜10に対して選択的にエッチングされる。具体的には、シリコン基板11に対するシリコンナイトライド膜12の選択比は10以上であり、酸化シリコン膜10に対するシリコンナイトライド膜12の選択比は40以上である。
【0019】
図3は、水素原子及びフッ素原子が結合したガスとして用いたHFガスの流量比を変えた場合のエッチング特性を示したグラフである。プロセスガスを構成するその他のガスは、CF4ガス、O2ガス、N2ガスであり、流量はCF4/O2/N2=50/150/400sccmである。エッチング条件は、マイクロ波パワー=400W、圧力=75Pa、載置台温度=25℃である。
【0020】
図3から分かるように、プロセスガスの全流量に対するHFガスの流量の比を変えることにより、酸化シリコン膜10及びシリコン基板11に対するシリコンナイトライド膜12の選択比、及びシリコンナイトライド膜12のエッチングレートが変化する。したがって、HFガスの流量比を調整することにより、シリコンナイトライド膜12の選択的なエッチングを行うことができる。
【0021】
なお、本実施形態においては放電分離型ケミカルドライエッチング方法を採用しているが、自己バイアス効果の少ないドライエッチング方法、例えば電子サイクロトロン共鳴(ECR)プラズマを利用したドライエッチング方法や、誘導結合型プラズマ(ICP)を利用したドライエッチング方法を用いることもできる。
【0022】
以上述べたように本実施形態によるシリコンナイトライド膜のエッチング方法によれば、プロセスガスとして、フッ素原子を含むガスと、酸素ガスと、窒素ガスと、水素原子及びフッ素原子が結合したガスとを混合したガスを用いたので、水素原子及びフッ素原子が結合したガスの流量比を最適化することにより、シリコン基板11及び酸化シリコン膜10に対して十分に高い選択比を確保しながらシリコンナイトライド膜12をエッチングすることができる。これにより、エッチング処理の安定性が高まり、しかも発塵を抑制することができる。
【0023】
【発明の効果】
以上述べたように本実施形態によるシリコンナイトライド膜のエッチング方法によれば、プロセスガスとして、フッ素原子を含むガスと、酸素ガスと、窒素ガスと、水素原子及びフッ素原子が結合したガスとを混合したガスを用いたので、エッチング処理の安定性を高め、発塵を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるシリコンナイトライド膜のエッチング方法を実施するために用いられるドライエッチング装置を示した図。
【図2】本発明の一実施形態によるシリコンナイトライド膜のエッチング方法により処理される被処理基板を示した図。
【図3】本発明の一実施形態によるシリコンナイトライド膜のエッチング方法において水素原子及びフッ素原子が結合したガスとして用いたHFガスの流量比を変えた場合のエッチング特性を示した図。
【符号の説明】
1 真空容器
2 エッチング室
3 被処理基板
4 載置台
5 活性種導入管
6 放電管
7 ガス導入口
8 マイクロ波導波管
9 排気口
10 シリコン酸化膜
11 シリコン基板
12 シリコンナイトライド膜
Claims (5)
- 被処理基板上に形成されたシリコンナイトライド膜を除去するためのエッチング方法において、
フッ素原子を含むガスと、酸素ガスと、窒素ガスと、水素原子及びフッ素原子が結合したガスとを混合したガスから成るプロセスガスを用いたドライエッチングによって前記シリコンナイトライド膜を除去する方法であって、前記水素原子及びフッ素原子が結合したガスは、HFであることを特徴とするシリコンナイトライドのエッチング方法。 - 前記フッ素原子を含むガスは、CF4、C2F6、C3F8、C5F8、NF3、SF6のいずれかであることを特徴とする請求項1記載のエッチング方法。
- 前記シリコンナイトライド膜は、シリコン及び酸化シリコンに対して選択的にエッチングされ、前記シリコンに対する前記シリコンナイトライド膜の選択比は10以上であり、前記酸化シリコンに対する前記シリコンナイトライド膜の選択比は40以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載のエッチング方法。
- 前記プロセスガスは、前記被処理基板が配置されたエッチング室から分離された領域にて励起された後、前記エッチング室内に導入されて前記シリコンナイトライド膜上に供給されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のエッチング方法。
- 前記プロセスガスの全流量に対する前記水素原子及びフッ素原子が結合したガスの流量の比は10%以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のエッチング方法。
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