JP3895518B2 - 袴付き二連注出容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は二連注出容器の袴に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば特開平11-198975 号が示すように、容器体内から液体噴出用ステムを上方付勢させて起立する、異種液体収納の単体容器体を左右に並設し、かつ一体的に結縛して二連の容器体となし、又上記両ステムの上部外面へ、左右両部から垂設した脚筒を嵌合させて、前面からノズルを突出する押下げヘッドを上記二連容器体上部へ装着させ、該押下げヘッドの押下げにより各単体容器体内液体が混合してノズルから噴出するよう設けた二連容器体を有する注出容器が知られている。又その二連容器体の下部には、底板外周から平面楕円形状の周壁を起立する袴を設けて、上記二連容器体下部を周壁内へ嵌合させることも知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記容器は、例えば白髪染め液のように、使用直前に混合することを必要とする液体用として用いられているが、該容器は二箇の単体容器体を二連容器体として一体的に結縛させているから、その結縛を確実とするためには容器体上部のほか、二連容器体の下部にも袴を嵌合させて、各単体容器体下部を共に結縛することが望ましい。
【0004】
通常その袴の嵌合は、袴の一半内へ一方の単体容器体を嵌合させた後に、袴の他半内へ他方の単体容器体を嵌合させて行うが、その嵌合は迅速に行うために、初めの一方を嵌合させた際、未嵌合の袴側へ倒れることがあり、すると倒れた単体容器体を正立状態に戻す手数が必要となり、面倒となるものであった。
【0005】
本発明は上記のような袴嵌合時における単体容器体の倒れを防止できるよう設けたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
第1の手段として一対の単体容器体1を胴部2の平板状垂直壁部 2a を突合わせて左右に並設し、かつ一体的に結縛して二連容器体となし、該二連容器体上部には、単体容器体1上面から起立する液体噴出用ステム5の上部へ左右両部から垂下する脚筒23を嵌合させてノズル22付き押下げヘッド21を付設し、該押下げヘッド21の押下げで各単体容器体1内の液体を上記ノズル22から同時噴出可能な二連注出容器に於いて、該二連注出容器の下部外面へ、底板32外周から起立する周壁33を嵌合する袴31を設け、該袴底板32の左右方向中間部から、上記単体容器体1,1の下部間に介在させる仕切板34を起立した。
【0007】
第2の手段として、上記第1の手段を有すると共に袴周壁33の上端部内面と、仕切板34上端部の左右両側部とに、単体容器体1,1の下部外面に周設した凹溝6,6内へ嵌合させる突条35,35 を付設した。
【0008】
第3の手段として横断面眞円状の胴部を有する単体容器体1を左右に接して並設し、かつ一体的に結縛して二連容器体となし、該二連容器体上部には、単体容器体1上面から起立する液体噴出用ステムの上部へ、左右両部から垂下する脚筒を嵌合させてノズル付き押下げヘッド21を付設し、該押下げヘッド21の押下げで各単体容器体1内の液体を上記ノズルから同時噴出可能な二連注出容器に於いて、該二連注出容器の下部外面へ、底板32外周から起立する周壁33を嵌合する袴31を設け、上記周壁33内面と、該周壁33の左右両部内へ両胴部を接して嵌合させる両単体容器体1の下方胴部分とが囲成する、周壁33左右方向中間の前後両三角形状の空間部分下方の底板部分32a,32a から、左右単体容器体係止用の係合板38,38 を起立し、周壁33左方部分内面と円弧面状をなす左方単体容器体用係合板内面38a とが、又周壁33右方部分内面と円弧面状をなす右方単体容器体用係合板内面38b とが、それぞれ形成する左右の内接円を、左右単体容器体胴部2の各外径とほぼ同径に形成した。
【0009】
第4の手段として、上記第3の手段を有すると共に袴31内へ嵌合させる左右一対をなす単体容器体1,1を上げ底させる、単体容器体1の底面支持用のストッパ37を複数袴底板32の内面から起立すると共に、単体容器体1嵌合位置下方の底板32部分に、排水用透孔36を穿設した。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下図1と図2とが示す、第1実施形態について説明すると、1は横断面半円形状の胴部2を有する単体容器体で、肩部を介して起立する口頸部にキャップ状部材3の下部が形成する装着筒3aを嵌合させ、該キャップ状部材内から垂下させたシリンダ4を容器体内へ垂下し、又キャップ状部材上部が形成する小外径のガイド筒3c内を通って、シリンダ内から上方付勢させてステム5を起立する。
【0011】
それ等単体容器体は、胴部2の平板状垂直壁部2a,2a を突合わせて左右に並設し、下部には後述の袴31を嵌合すると共に上部には連結部材11を嵌合させて一体的に結縛させている。該連結部材は、頂板12左右に穿設した透孔内へ上記ガイド筒3c,3c を通して起立させ、又頂板左右両部から垂下させた嵌合筒13,13 を上記キャップ状部材の中径筒3b外面へ嵌合させ、又頂板外周から上記嵌合筒一部を共用させて周壁14を垂下し、該周壁下端から外向きフランジを介して垂下した大径筒15で上記キャップ状部材下部が形成する装着筒3aを覆い、かつその大径筒下端を、上記両単体容器体胴部の上部へ嵌合させている。
【0012】
21はノズル22付きの押下げヘッドで、左右両部から垂設した脚筒23,23 を上記両ステム5,5の上部外面へ嵌合させ、該押下げヘッド押下げにより各単体容器体内の異種液体がノズル22から噴出可能としている。
【0013】
既述両単体容器体が形成する二連注出容器下部には袴31を嵌合させている。該袴は底板32外周から平面楕円形状の周壁33を起立するものでその底板32の左右方向中間部からは、両単体容器体の下部間に介在させる仕切板34を起立する。
【0014】
図示例では図2が示すように仕切板の前後両端と周壁の前後両部内面との間に隙間を設けているが、図3が示すように仕切板の前後両端を周壁33と接続させてもよく、又図4が示すように仕切板の中間部を離してもよく、更に図5が示すように、仕切板の前後中間部と、仕切板の前後両端と周壁との間にそれぞれ隙間を設けてもよい。
【0015】
又周壁33の上端部内面および仕切板34上端部の左右両側面には、それぞれ単体容器体の下部外面に周設した凹溝6,6内へ嵌合させる突条35,35 を付設させてもよい。
【0016】
尚図示例にあっては単体容器体1下部を、下向き段部7を介して小外径部8に形成すると共に、更に下端部を下方小径のテーパ状としており、上記凹溝6は小外径部8上部に設けている。このように形成することで、袴周壁33の上端面と仕切板34上端面とが上記下向き段部7に接して単体容器体1を支持する。又図示例にあっては単体容器体底面と袴底板32との間に間隙を設けており、その底面下方の底板部分に排水用透孔36を穿設している。
【0017】
図6と図7とは第2実施形態を示す。該実施形態は単体容器体1,1を、横断面眞円形状のエアゾール缶としたものであり、各缶上部には、第1実施形態の場合とほぼ同様に設けた連結部材11を嵌合させ、又両エアゾール缶から起立するステム上部に押下げヘッド21の左右両部から垂下する脚筒を嵌合させて、該押下げヘッド押下げによりエアゾール缶内の異種液体がノズル22から噴出するよう設けている。
【0018】
図示例の場合は、袴31内へ嵌合させる左右一対の単体容器体1,1を上げ底させる単体容器体の底面支持用のストッパ37を複数起立させているが、これ等ストッパは必ずしも必要としない。
【0019】
該第2実施形態の場合は、平面楕円形状に設けた袴周壁33の内面と、該周壁の左右両部内へ両胴部を接して嵌合させる両単体容器体の下方胴部分とが囲成する、周壁左右方向中間の前後両三角形状の空間部分下方の底板部分32a,32a から、左右単体容器体係止用の複数係合板38,38 を起立し、周壁左方部分内面と、左方単体容器体用係合板内面38a とが、又周壁右方部分内面と、右方単体容器体用係合板内面38b とが、それぞれ形成する左右の内接円を、左右単体容器体胴部の各外径とほぼ同径に形成した。
【0020】
尚図示例において単体容器体嵌合位置下方の底壁部分中心に排水用透孔36を穿設している。
【0021】
既述袴はそれぞれ合成樹脂材で形成している。
【0022】
【発明の効果】
本発明は既述構成とするものであり、請求項1の場合のように二箇の単体容器体下部を嵌合させる袴31内へ、単体容器体下部間に介在させる仕切板34を設けておくことで、その袴内へ一方の単体容器体下部を嵌合させた際、該一方単体容器体が他方単体容器体嵌合用空間側へ倒れることを防止でき、従って二連注出容器組付け工程を順調に進行させることが出来る。
【0023】
請求項2のようにすることで上記一方単体容器体の倒れ防止を更に確実とすることが出来る。
【0024】
請求項3のようにすることで、単体容器体胴部横断面が眞円形状である場合も袴31内へ単体容器体下部を確実に嵌合できると共に該袴内へ一箇だけ単体容器体を嵌合させた状態で該単体容器体が他方単体容器体嵌合用空間側へ倒れることを防止できる。
【0025】
請求項4のようにすることで、上記請求項3のように形成した袴内へ湯水等入ったとき、その排水が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明袴を、二連注出容器下部へ嵌合させた状態で示す、一部切欠きの正面図である。
【図2】 図1A−A線を矢示方向へみた横断面図である。
【図3】 図1の袴を第1変形例で示す平面図である。
【図4】 図1袴を第2変形例で示す平面図である。
【図5】 図1袴を第3変形例で示す平面図である。
【図6】 第2実施形態で示す、袴内へ、図1と異なる二連注出容器下部を嵌合させて示す、一部切欠いた正面図である。
【図7】 図6の袴の平面図である。
【符号の説明】
1…単体容器体 11…連結部材
21…押下げヘッド 31…袴
33…周壁 34…仕切板
37…ストッパ
Claims (4)
- 一対の単体容器体1を胴部2の平板状垂直壁部 2a を突合わせて左右に並設し、かつ一体的に結縛して二連容器体となし、該二連容器体上部には、単体容器体1上面から起立する液体噴出用ステム5の上部へ左右両部から垂下する脚筒23を嵌合させてノズル22付き押下げヘッド21を付設し、該押下げヘッド21の押下げで各単体容器体1内の液体を上記ノズル22から同時噴出可能な二連注出容器に於いて、該二連注出容器の下部外面へ、底板32外周から起立する周壁33を嵌合する袴31を設け、該袴底板32の左右方向中間部から、上記単体容器体1,1の下部間に介在させる仕切板34を起立したことを特徴とする袴付き二連注出容器。
- 袴周壁33の上端部内面と、仕切板34上端部の左右両側部とに、単体容器体1,1の下部外面に周設した凹溝6,6内へ嵌合させる突条35,35 を付設したことを特徴とする、請求項1記載の袴付き二連注出容器。
- 横断面眞円状の胴部を有する単体容器体1を左右に接して並設し、かつ一体的に結縛して二連容器体となし、該二連容器体上部には、単体容器体1上面から起立する液体噴出用ステムの上部へ、左右両部から垂下する脚筒を嵌合させてノズル付き押下げヘッド21を付設し、該押下げヘッド21の押下げで各単体容器体1内の液体を上記ノズルから同時噴出可能な二連注出容器に於いて、該二連注出容器の下部外面へ、底板32外周から起立する周壁33を嵌合する袴31を設け、上記周壁33内面と、該周壁33の左右両部内へ両胴部を接して嵌合させる両単体容器体1の下方胴部分とが囲成する、周壁33左右方向中間の前後両三角形状の空間部分下方の底板部分32a,32a から、左右単体容器体係止用の係合板38,38 を起立し、周壁33左方部分内面と円弧面状をなす左方単体容器体用係合板内面38a とが、又周壁33右方部分内面と円弧面状をなす右方単体容器体用係合板内面38b とが、それぞれ形成する左右の内接円を、左右単体容器体胴部2の各外径とほぼ同径に形成したことを特徴とする、袴付き二連注出容器。
- 袴31内へ嵌合させる左右一対をなす単体容器体1,1を上げ底させる、単体容器体1の底面支持用のストッパ37を複数袴底板32の内面から起立すると共に、単体容器体1嵌合位置下方の底板32部分に、排水用透孔36を穿設したことを特徴とする、請求項3記載の袴付き二連注出容器。
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