JP3895412B2 - ゴルフクラブヘッド及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ゴルフクラブヘッドに関し、特に周囲が比較的薄肉の金属殻体によって形成されたメタルウッドと称するゴルフクラブヘッドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
比較的薄肉のステンレス,チタニウム合金,アルミニウム合金等の金属殻体より成るメタルウッドは鋳造品及び鍛造品が知られている。製造に当たっては、鋳造によるクラブヘッドは適当な金属材料による鋳型後、中子を殻体の内部から除去する必要性から通常ソールの位置を開口させ、この部分に別体として準備したソールプレートを嵌め込み固着一体化される。一方、鍛造によるクラブヘッドは、ホーゼル部,フェース部及び両者を除いた部分を個別に準備し、これらを溶接によって一体化される。メタルウッドのヘッド部分はこのようにして形成される関係上フェース部分は勿論のことその他の部分も殻体に内部応力は実質上存在しない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来スイング時のボールとクラブヘッドとのインパクトにおいては、ボールの変形が大きいため、クラブヘッドのフェース部分の変形は殆ど無視され、特にフェース部材の材料及び肉厚の選択は実質上強度、または耐久性の面のみ考慮が払われ、目標とする耐久性(目標耐久性)に対し、使用材料の固有の強度との関係から肉厚(板厚)が決定されていた。従ってフェース部材として、例えば高強度のチタニウム又はその合金を使用する場合は、2〜3mmの肉厚が普通であり、一方比較的強度が低いアルミニウムを使用するときは約5〜6mmの肉厚が必要となる。ところがフェース部材として本来最も重要なボールの飛びの要素と関係が深いフェース部材の弾性に対しては、上記理由によって従的考慮しか払われず、一方、上に述べたクラブヘッド製造の状況からして、フェース部材の使用材料固有の性質と肉厚によってフェース部材の反発弾性は決まるというのが現状である。
【0004】
そこで、この発明は、所謂メタルウッドと呼ばれるフェース部材(打球部材)に高弾性特性を付与し、優れた飛球特性を有するゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、この発明は、トップ部からソール部に至る断面形状が横向きU字状を呈した金属殻体より成るヘッド主体と、このヘッド主体の開口部にプレート状打球部材が固定されたゴルフクラブヘッドにおいて、前記ヘッド主体の開口部より広い前記プレート状打球部材を上下方向又は/及び左右方向に引っ張ることによって前記プレート状打球部材にテンションを加え、テンションを加えた状態のまま前記ヘッド主体の開口部に溶接して固着し、前記プレート状打球部材の前記ヘッド主体からはみ出した部分を切除して形成したものである。
又、トップ部からソール部に至る断面形状が横向きU字状を呈した金属殻体より成るヘッド主体と、このヘッド主体の開口部にプレート状打球部材が固定されたゴルフクラブヘッドの製造方法において、ヘッド主体の開口部より広いプレート状打球部材を上下方向又は/及び左右方向に引っ張ることによって該プレート状打球部材にテンションを加える工程、テンションを加えた状態のままヘッド主体の開口部に溶接して固着する工程、該プレート状打球部材の該ヘッド主体からはみ出した部分を切除する工程を備えるものである。
又、トップ部からソール部に至る断面形状が横向きU字状を呈した金属殻体より成るヘッド主体と、このヘッド主体の開口部にプレート状打球部材が固定されたゴルフクラブヘッドの製造方法において、上記プレート状打球部材に引っ張り応力を与えたい方向の寸法を上記ヘッド主体開口部の寸法より小さくする工程、上記ヘッド主体開口部の寸法の大きい分、上記ヘッド主体開口部に、上記プレート状打球部材に引っ張り応力を与えたい方向に圧力を加えて変形させる工程、その状態で上記プレート状打球部材を上記ヘッド主体開口部に嵌め込み溶接によって固着する工程、上記圧力を解除する工程を備えるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の好適な実施例を図面を参照にして説明する。
【0007】
図1に示す実施例は、トップ部1Aからソール部1Bに至る断面形状を示し、この断面形状が横向きU字状を呈した金属殻体より成るヘッド主体1の開口部にプレート状打球部材2を固定したゴルフクラブヘッドである。また、ヘッド主体1にはシャフトを装着するためのホーゼル3が一体形成してある。上記打球部材2は、その打球面と平行な方向、例えばトップ部1Aとソール部1Bの方向及び/又はトウとヒール方向に引っ張り応力を有する。
【0008】
金属殻体から成るヘッド主体1及び打球部材2の形成材料としては、チタニウムやその合金,ステンレス,ジュラルミン,アルミニウムやその合金等が好適に使用できる。
【0009】
図1に断面図として示す実施例のように鋳造または鍛造によって形成した横向きU字状ヘッド主体1の開口部にプレート状打球部2を固定するに当たり、打球部材2を予め広めに準備しておき、例えば、打球部材2のトップ方向端部とソール方向端部を挟んで上下方向に材料の弾性限界内で、必要な力で引っ張ることによってテンションを加え、テンションを加えた状態のままヘッド主体1の開口部に溶接して固着する。その後、打球部材2のヘッド主体1からはみ出した部分を切除し、やすりかけすることによって仕上げる。その結果打球部材2内に引っ張り応力が保持した状態のゴルフクラブヘッドが得られる。打球部材2に与える引っ張り応力は、上下方向に限らず左右方向(トウからヒール方向)であってもよく、あるいは上下、左右両方向に同時に与えてもよい。
【0010】
図2に示す実施例は、ヘッド主体1の開口部に段付部4を設け、打球部材2の両端部(より正確には周縁部)に同様の段付部を設け、嵌め込むようにしたものである。但し、この場合打球部材2に引っ張り応力を与えたい方向、例えば上下方向の寸法をヘッド主体開口部の嵌め合い寸法より必要な値だけ小さく(幅を狭く)しておく。
【0011】
打球部材2を固定するときは、開口部の寸法の大きい分(開口部幅−打球部材幅)、ヘッド主体1の開口部に上下方向に圧力を加えて変形させ、その状態で打球部材2をヘッド主体1の開口部に嵌め込み溶接によって固着する。しかる後に圧力を解除すると、打球部材2に引っ張り応力が発生し、保持される。この場合、ヘッド主体(殻体)1の剛性、またはばね特性及び圧力を加えたときの変形量(ヘッド主体開口部の幅−打球部材の幅)が打球部材2に与える引っ張り応力に直接影響することとなる。
【0012】
打球部材2への引っ張り応力は全体に与えなくとも、中央部に集中的に与えることもできる。
【0013】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、打球部材は引っ張り応力を有するため、打球部材のボールインパクト時の反発弾性が向上し、打球の飛距離が著しく向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の好適な実施例を示す断面図。
【図2】他の実施例を示す断面図。
【符号の説明】
1 ヘッド主体
1A トップ部
1B ソール部
2 打球部材
Claims (4)
- トップ部からソール部に至る断面形状が横向きU字状を呈した金属殻体より成るヘッド主体と、このヘッド主体の開口部にプレート状打球部材が固定されたゴルフクラブヘッドにおいて、
前記ヘッド主体の開口部より広い前記プレート状打球部材を上下方向又は/及び左右方向に引っ張ることによって前記プレート状打球部材にテンションを加え、
テンションを加えた状態のまま前記ヘッド主体の開口部に溶接して固着し、
前記プレート状打球部材の前記ヘッド主体からはみ出した部分を切除して形成したことを特徴とするゴルフクラブヘッド。 - トップ部からソール部に至る断面形状が横向きU字状を呈した金属殻体より成るヘッド主体と、このヘッド主体の開口部にプレート状打球部材が固定されたゴルフクラブヘッドにおいて、
上記打球部材が、その打球面と平行な方向に引っ張り応力を有し、
前記プレート状打球部材に引っ張り応力を与えたい方向の寸法を前記ヘッド主体開口部の寸法より小さくし、
前記ヘッド主体開口部の寸法の大きい分、前記ヘッド主体開口部に、前記プレート状打球部材に引っ張り応力を与えたい方向に圧力を加えて変形させ、その状態で前記プレート状打球部材を前記ヘッド主体開口部に嵌め込み溶接によって固着した後、上記圧力を解除して形成したことを特徴とするゴルフクラブヘッド。 - トップ部からソール部に至る断面形状が横向きU字状を呈した金属殻体より成るヘッド主体と、このヘッド主体の開口部にプレート状打球部材が固定されたゴルフクラブヘッドの製造方法において、
ヘッド主体の開口部より広いプレート状打球部材を上下方向又は/及び左右方向に引っ張ることによって該プレート状打球部材にテンションを加える工程、テンションを加えた状態のままヘッド主体の開口部に溶接して固着する工程、該プレート状打球部材の該ヘッド主体からはみ出した部分を切除する工程を備えることを特徴とするゴルフクラブヘッドの製造方法。 - トップ部からソール部に至る断面形状が横向きU字状を呈した金属殻体より成るヘッド主体と、このヘッド主体の開口部にプレート状打球部材が固定されたゴルフクラブヘッドの製造方法において、
上記プレート状打球部材に引っ張り応力を与えたい方向の寸法を上記ヘッド主体開口部の寸法より小さくする工程、上記ヘッド主体開口部の寸法の大きい分、上記ヘッド主体開口部に、上記プレート状打球部材に引っ張り応力を与えたい方向に圧力を加えて変形させる工程、その状態で上記プレート状打球部材を上記ヘッド主体開口部に嵌め込み溶接によって固着する工程、上記圧力を解除する工程を備えることを特徴とするゴルフクラブヘッドの製造方法。
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