JP3895168B2 - 閉空間を有する構造体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、閉空間を有する構造体の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
航空機や宇宙構造物は、その用途の特殊性から、その構造が高強度でかつ軽量であることが望ましい。このため、航空機の主翼、尾翼、胴体などを構成する際には、主として外殻の部材に荷重を担わせるセミモノコック構造が採用されており、このセミモノコック構造の代表例として航空機の主翼が挙げられる。航空機の主翼は、前縁部分、桁間部分および後縁部分から構成されており、この中の桁間部分は、前桁、後桁、上下外板、ストリンガー、リブなどから構成される箱型構造とされている。
【0003】
前記した箱型構造のように、その内部に閉空間を有する構造体を構成する方法としては、開放部を有する箱状体を調製し、その開放部に設けたフランジの上部に外板を配置し、開放部のフランジと外板とを機械的結合手段(ファスナ)を使用して結合する方法や、複数の組み合わせ式のマンドレルを使用して開放部を有する箱状体を2個成形し、これら2個の箱状体の開放部同士を結合する方法などが提案されている。
【0004】
しかし、前記したファスナを使用する方法によると、ファスナ結合部分に応力が集中するため、疲労特性に問題があった。また、ファスナは一般的に金属で調製されるため、構造体の重量およびコストの増加をもたらしていた。一方、前記したマンドレルを使用する方法によると、最終的に箱状体の開放部同士をファスナ結合する必要があるため、前記したような応力集中、構造体の重量およびコストの増加などの問題が同様に生じるとともに、マンドレルを箱状体内部から引き抜く作業(脱型作業)に労力を要していた。
【0005】
このような問題を解決するために、箱状体の内部に熱膨張性に優れるシリコーンゴム製のビーズを所定量充填し、この箱状体の開放部のフランジに接着剤を介して外板を配置し、シリコーンゴム製のビーズを箱状体および外板とともに加熱して熱膨張させて箱状体内部から外部へと押圧力を作用させることによって、箱状体と外板とを接着する方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記したシリコーンゴム製のビーズを使用する方法によると、適正な接着圧力を得るために、加圧媒体であるシリコーンゴム製のビーズの充填量や初期押し潰し率の設定を詳細に行う必要があった。
【0007】
なお、複数の構成部品を組み合わせ接着して箱状体を構成する方法として、加圧バッグを用いる方法が提案されている(特開昭58−205730号公報参照)。この方法は、箱状体を構成する複数の構成部品を組み合わせて全体をパッキング材(シリコーンゴム製の加圧バッグ)で被覆した上で加圧することによって各構成部品を接着する方法であり、箱状体を半硬化状態のプリプレグを用いてオートクレーブで加圧成形する際に適用されるものである。
【0008】
しかし、前記した加圧バッグを使用する接着方法によると、構成する箱状体の内面形状に合わせて加圧バッグを成形する必要があるために専用治具が必要となり、コストが嵩む上に専用治具の保管管理のためのスペースを要した。また、構成する箱状体が複雑な内面形状を有する場合には、加圧バッグの形状も複雑となるため、加圧バッグの成形が困難となる上にその耐久性が問題となっていた。さらに、製品の内面に加圧バッグを密着させる作業が煩雑であった。
【0009】
本発明の課題は、閉空間を有する構造体の製造方法において、作業効率を格段に向上させるとともに、接着状態を安定させて製品の高品質化を図ることである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上の課題を解決するために、請求項1記載の発明は、例えば図1ないし図7に示すように、一の側面にフランジ付きの開放部が設けられ他の側面に前記開放部より小さい作業孔が設けられた箱状体と、前記開放部を塞ぐために前記フランジに接着される外板とを製造する箱状体製造工程と、開口部と伸縮性に優れる袋体部とを備える加圧バッグを調製する加圧バッグ調製工程と、前記加圧バッグの袋体部を前記箱状体の内部に収納するとともに、前記加圧バッグの開口部を前記箱状体の外方に開放させた状態で前記作業孔に固定する加圧バッグ配置工程と、前記箱状体の内部に弾性体を充填する弾性体充填工程と、前記弾性体が充填された前記箱状体のフランジに接着剤を介して前記外板を配置して閉空間を有する構造体を一時的に構成する閉空間形成工程と、前記箱状体の外方に開放させた前記加圧バッグの開口部を除いて前記閉空間を有する構造体を真空バッグで被覆する被覆工程と、前記閉空間を有する構造体と前記真空バッグで囲まれた部分および前記閉空間内の空気を排出する排気工程と、前記接着剤を硬化させる硬化工程と、前記加圧バッグおよび前記弾性体を前記作業孔から排出する排出工程とを備えることを特徴とする。
【0011】
請求項1記載の発明によれば、開口部と伸縮性に優れる袋体部とを備える加圧バッグを調製し、加圧バッグの袋体部を箱状体の内部に収納するとともに加圧バッグの開口部を箱状体の外方に開放させた状態で作業孔に固定し、箱状体の内部に弾性体を充填し、弾性体が充填された箱状体のフランジに接着剤を介して外板を配置して閉空間を有する構造体を一時的に構成し、箱状体の外方に開放させた作業孔に配置した加圧バッグの開口部を除いて閉空間を有する構造体を真空バッグで被覆し、閉空間を有する構造体と真空バッグとで囲まれた部分および閉空間内の空気を排出することにより、加圧バッグおよび弾性体を介して閉空間を有する構造体の内部に大気圧による押圧力を作用させることができるとともに、真空バッグを介して閉空間を有する構造体の外部に大気圧による押圧力を作用させることができる。
【0012】
従って、閉空間を有する構造体の内部に作用させる押圧力と、閉空間を有する構造体の外部に作用させる押圧力とを、きわめて容易に釣り合わせることができるので、接着部(すなわち、箱状体のフランジ、および、このフランジに接着剤を介して配置された外板の周縁部分)の両面に、均等な圧力を、きわめて容易に加えることができる。
【0013】
従って、従来のシリコーンゴム製のビーズのみを加圧媒体として使用する方法では加圧媒体の充填量や初期押し潰し率の詳細な設定が必要であったのに対し、本発明に係る製造方法によれば、このような加圧媒体の充填量や初期押し潰し率の詳細な設定が不要となるので、接着作業に要する時間や労力を低減させることができる。この結果、作業効率を格段に向上させることができる。また、閉空間を有する構造体の構成部品である外板や箱状体の外部と内部には、常に釣り合った押圧力(大気圧による押圧力)が作用するため、これら構成部品が撓むことがないので、製品の高品質化を図ることができる。
【0014】
また、請求項1記載の発明によれば、加圧バッグおよび弾性体を介して閉空間を有する構造体の内部に大気圧による押圧力を作用させる際に、箱状体の内面形状に対応して弾性体が変形するため、箱状体の内面全体にわたって均一に接着圧力を加えることができる。従って、接着部にも均一に接着圧力を加えることができるので、安定した接着効果を得ることができ、この点からも製品の高品質化を図ることができる。
【0015】
さらに、従来の加圧バッグのみを加圧媒体として使用する方法では箱状体の内面形状に合わせて加圧バッグを成形する必要があり専用治具を要したのに対し、請求項1記載の発明によれば、このような専用治具が不要となるので、製造上のコストが嵩むことがない。また、箱状体の内面形状が複雑である場合にも、その内面形状に対応して弾性体が変形するため、複雑な形状の加圧バッグを成形する必要がなく、かつ、その内面形状に加圧バッグを密着させる手間を省くことができる。
【0016】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の閉空間を有する構造体の製造方法において、例えば図4に示すように、前記弾性体は、シリコーンゴム製のビーズを主構成要素とするものであることを特徴とする。
【0017】
請求項2記載の発明によれば、弾性体が、柔軟性および熱膨張性に優れるシリコーンゴム製のビーズを主構成要素とするものであるため、例えば、小さい径のシリコーンゴム製のビーズを硬化工程で加熱して流動・変形させることによって、弾性体を狭い隙間に進入させて細部まで接着圧力を加えることができる。この結果、製品のさらなる高品質化を図ることができる。
【0018】
また、請求項2記載の発明によれば、弾性体が、耐熱性に優れるシリコーンゴム製のビーズを主構成要素とするものであるため、例えば、硬化工程で弾性体を加熱しても弾性体が劣化することがない。従って、比較的高温で硬化する接着剤を用いた場合であっても、その硬化温度に充分耐えることができる。この結果、接着剤を確実に硬化させることができるので、製品の一層の高品質化を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施の形態においては、本発明に係る製造方法を使用して、閉空間を有する直方体状の箱型構造体1を製造する工程について説明する。なお、本実施の形態では、繊維強化樹脂複合材製の箱型構造体1を、熱硬化型の接着剤を用いて製造する例について説明することとする。
【0020】
本実施の形態に係る製造方法では、まず、図1に示すように、閉空間を有する箱型構造体1の構成部品である箱状体10と外板20とを準備する(箱状体製造工程)。箱状体10は、底壁、側壁および上方の開放部を備えた構造体であって、その開放部に接着用のフランジ11を有するものである。本実施の形態においては、エポキシ樹脂を母材とした炭素繊維強化樹脂複合材を使用して硬化成形した底壁および側壁を接着剤によって接合することによって、箱状体10構成している。なお、箱状体10は、RTM法などで一体的に成形することもできる。
【0021】
箱状体10の一の側壁には、図1に示すようにアクセスホール12が設けられている。このアクセスホール12は、箱型構造体1が完成した後に閉空間内を点検するために設けられるものであって、上方の開放部と比較して小さくされている。また、アクセスホール12は、後述する加圧バッグ30の開口部31を固定するとともに、この加圧バッグ30およびシリコーンゴム製のビーズ40を排出するための作業孔として利用される。
【0022】
アクセスホール12の設けられる位置は、前記した機能を果たすことができれば特に限定されるものではなく、本実施の形態では箱状体10の一の側壁のほぼ中央に配置している。また、アクセスホール12の形状および大きさは、加圧バッグ30の開口部31の形状および大きさに対応させて設定されるが、後述するように加圧バッグ30の開口部31を構成する金属製アタッチメントの外径の大きさと同一の径を有する形状としてもよい。
【0023】
外板20は、後述する閉空間形成工程において、箱状体10のフランジ11の上方に接着剤50を介して配置されるものであり、箱状体10とともに閉空間を形成する。本実施の形態における外板20は、エポキシ樹脂を母材とした炭素繊維強化樹脂複合材を使用して硬化成形した板状体を採用している。外板20を、接着剤50を介して箱状体10のフランジ11の上方に配置した状態の断面図を、図2に示す。
【0024】
次いで、箱状体10のアクセスホール12に固定される加圧バッグ30を調製する(加圧バッグ調製工程)。この加圧バッグ30は、金属製アタッチメントからなる開口部31と、シリコーンゴム製袋体からなる袋体部32とから構成されるものであり、後述する真空引工程において、箱型構造体1の内部に大気圧による押圧力を作用させるように機能する。
【0025】
加圧バッグ30を調製する手順について、図3および図4を用いて説明する。図3は、加圧バッグ30の構成部品を示す斜視図であり、(a)は加圧バッグ30の開口部31を構成する金属製アタッチメントを、(b)は加圧バッグ30の袋体部32を構成するシリコーンゴム製袋体を、それぞれ示している。
【0026】
金属製アタッチメントは、図3(a)に示すように略円筒形状を呈し、アクセスホール12に挿入される側の端部にテーパー加工が施されている。この金属性アタッチメントは、鉄、アルミニウム、銅などの各種金属で調製することができる。また、図3(b)に示したシリコーンゴム製袋体は、真空圧と大気圧との差によって伸縮自在なものとし、本実施の形態では約800%の展張が可能な「SMC400」(商品名、D.Aircraft Products Inc.製)を採用している。
【0027】
図4は、図3に示した加圧バッグ30の構成部品(金属製アタッチメントおよびシリコーンゴム製袋体)から加圧バッグ30を構成する手順を示したものである。加圧バッグ30を構成する際には、シリコーンゴム製袋体の開口部分を、金属製アタッチメントのテーパー側の端部に挿入して反対の端部側へと突出させ(図4(a)参照)、この突出させた部分を折り返して金属製アタッチメント表面に被せ、被せた部分をテープ33で固定する(図4(b)参照)。
【0028】
次いで、箱状体10のアクセスホール12に、加圧バッグ30を固定する(加圧バッグ配置工程)。加圧バッグ30を箱状体10のアクセスホール12に固定する際には、加圧バッグ30の袋体部32を箱状体10内に収納するとともに、加圧バッグ30の開口部31を箱状体10の外方に開放させた状態でアクセスホール12に固定する(図5および図6参照)。
【0029】
次いで、箱状体10の内部に、弾性体であるシリコーンゴム製のビーズ40を充填する(弾性体充填工程:図6参照)。このシリコーンゴム製のビーズ40は、柔軟性、熱膨張性および耐熱性に優れる弾性体であり、加圧バッグ30の展張による押圧力を箱状体10の内面に均一に伝達するという機能を果たす。本実施の形態においては、直径4mmで耐熱温度250℃のシリコーンゴム製のビーズ40を採用している。なお、シリコーンゴム製のビーズ40の箱状体10内部における充填率や押し潰し率は、前記した機能を果たすことができればいかなる程度でもよい。
【0030】
次いで、シリコーンゴム製のビーズ40が充填された箱状体10のフランジ11の上方に、熱硬化型の接着剤50を介して外板20を配置して、閉空間を有する箱型構造体1を一時的に構成する(閉空間形成工程:図2、図5および図6参照)。熱硬化型の接着剤50としては、エポキシ系、ユリア樹脂系、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系などの接着剤を挙げることができ、本実施の形態では、180℃で硬化するエポキシ系の接着剤を採用している。
【0031】
次いで、アクセスホール12に固定され箱状体10の外方に開放させた状態の加圧バッグ30の開口部31を除いて、箱型構造体1を真空バッグ60で被覆する(被覆工程:図5および図6参照)。この際、箱型構造体1と真空バッグ60とから囲まれる部分の気密性を確保するために、加圧バッグ30の開口部31と真空バッグ60との間をシール材70で密封する(図6参照)。真空バッグ60は、後述する加熱工程における加熱に耐え得る耐熱性を有し、かつ、柔軟性に優れるものが好ましく、ナイロンフィルム、シリコーンゴム、フッ素ゴムなどによって調製することができる。
【0032】
次いで、箱型構造体1と真空バッグ60で囲まれた部分の空気、および、箱型構造体1の閉空間内の空気を排出する(真空引工程)。この際には、真空ポンプを用いた従来の方法を採用することができる。すなわち、真空バッグ60に排気孔を設けておき、この排気孔と真空ポンプとを排気管を介して接続し、この真空ポンプの吸引操作によって、箱型構造体1と真空バッグ60とで囲まれた部分の空気、および、箱型構造体1の閉空間内の空気を排出することができる。
【0033】
この真空引工程において、箱型構造体1の閉空間内の空気を排出するため、箱状体10の適所に空気抜き用の小孔を設けておく。空気抜き用の小孔の個数や大きさは、箱型構造体1の閉空間内の空気の排出を妨げない程度で適宜決めることができる。なお、空気抜き用の小孔は、箱状体10の構造強度に影響がない箇所に設けるのが好ましい。
【0034】
この真空引工程によって、箱型構造体1と真空バッグ60で囲まれた部分の空気が排出されるため、真空バッグ60を介して、大気圧による均一な押圧力が箱型構造体1の外部に作用する。また、この真空引工程によって、箱型構造体1の閉空間内の空気が排出されるため、加圧バッグ30およびシリコーンゴム製のビーズ40を介して、大気圧による均一な押圧力が箱型構造体1の内部に作用することとなる。
【0035】
図7は、この真空引工程によって大気圧が作用して加圧バッグ30が展張した状態を示している。真空引工程によって箱型構造体1の閉空間内の空気を排出することによって閉空間内の圧力が真空圧に近くなると、加圧バッグ30の開放された開口部31を介して加圧バッグ30の内部に大気圧による押圧力が作用する。加圧バッグ30の袋体部32は、前記したように伸縮自在なシリコーンゴム製袋体から構成されているため、図7に示すように、真空圧と大気圧との差によって容易に展張し、この加圧バッグ30の袋体部32の展張による押圧力が、シリコーンゴム製のビーズ40を介して伝達されて箱型構造体1の内部に作用することとなる。
【0036】
また、シリコーンゴム製のビーズ40は、加圧バッグ30の展張および箱型構造体1の内部形状に応じて自在に流動可能であるとともに柔軟性に優れるため、加圧バッグ30の展張による押圧力を、箱型構造体1の内面に均一に作用させることができる。このため、箱状体10のフランジ11の下面にも押圧力を均一に作用させることができる。
【0037】
ここで、加圧バッグ30およびシリコーンゴム製のビーズ40を介して箱状体10のフランジ11の下面に作用する押圧力は大気圧に起因するものであり、真空バッグ60を介して外板20の周縁部の上面に作用する押圧力も大気圧に起因するものである。従って、接着部の上下面、すなわち、箱状体10のフランジ11の下面および外板20の周縁部の上面に均等な接着圧力を加えることができることとなる。
【0038】
一方、真空引工程において、加圧バッグ30の採用による大気圧の導入を行わなかった場合の例を図8に示した。図8(a)は、箱状体10の内部にシリコーンゴム製のビーズ40のみを充填し、箱状体10のフランジ11の上方に熱硬化型の接着剤50を介して外板20を配置し、箱型構造体1を真空バッグ60で被覆した状態を示すものである。また、図8(b)は、図8(a)の状態から、箱型構造体1と真空バッグ60で囲まれた部分の空気および箱型構造体1の閉空間内の空気を排出した状態を示すものである。
【0039】
この例では、箱型構造体1と真空バッグ60で囲まれた部分の空気および箱型構造体1の閉空間内の空気を排出することによって、箱型構造体1の外部に大気圧に起因する押圧力が作用する。これに対し、箱型構造体1の内部には、充填されたシリコーンゴム製のビーズ40による反力が作用するが、この反力は、必ずしも箱型構造体1の外部に作用した大気圧に起因する押圧力と釣り合うとは限らない。このため、ビーズ40の量が不足した場合には、図8(b)に示すように、箱型構造体1を構成する箱状体10の側壁や外板20が内側に撓んでしまい、所望の製品形状が得られない場合がある。
【0040】
また、箱型構造体1の内部に充填されているシリコーンゴム製のビーズ40を加熱して膨張させ、その膨張に起因する押圧力を箱型構造体1の内部に作用させて、箱型構造体1の外部に作用する大気圧に起因する押圧力と釣り合わせようとすると、シリコーンゴム製のビーズ40の充填率や押し潰し率を、加圧バッグ30を採用した場合と比べてきわめて狭い範囲で設定する必要がある。
【0041】
これに対し、本実施の形態に係る製造方法では、加圧バッグ30を採用して箱型構造体1の内部に大気圧の導入を行うことによって、前記した図8の例における問題をきわめて簡易に解決することができる。
【0042】
この真空引工程による押圧力を加えた状態で、箱型構造体1をオーブン等を用いて180℃で120〜150分間加熱して、熱硬化型の接着剤50を硬化させる(硬化工程)。前記した排気工程に加え、この硬化工程における加熱でシリコーンゴム製のビーズ40を膨張させて流動・変形させることによって、シリコーンゴム製のビーズ40を箱状体10の内部の狭い隙間に進入させて細部まで接着圧力を加えることができる。なお、シリコーンゴム製のビーズ40は耐熱性に優れるため、加熱工程による180℃の加熱で劣化することがない。
【0043】
また、接着部の上下面(すなわち、箱状体10のフランジ11の下面および外板20の周縁部の上面)に真空引工程による押圧力を作用させた状態で硬化工程による加熱を施すと、箱状体10のフランジ11と外板20の周縁部との間に配置された熱硬化型の接着剤50が、この押圧力と加熱によって硬化反応を起こす。この結果、外板20が箱状体10のフランジ11と強固に接着されることとなる。
【0044】
次いで、箱型構造体1を放置して常温まで冷却した後に、箱型構造体1を被覆した真空バッグ60を取り除き、箱型構造体1を構成する箱状体10のアクセスホール12から、加圧バッグ30とシリコーンゴム製のビーズ40とを排出する(排出工程)。この後、アクセスホール12を閉鎖して、箱型構造体1の製造を終了する。
【0045】
本実施の形態に係る製造方法によれば、開口部31と伸縮性に優れる袋体部32とを備える加圧バッグ30を調製し、加圧バッグ30の袋体部32を箱状体10の内部に収納するとともに加圧バッグ30の開口部31を箱状体10の外方に開放させた状態でアクセスホール12に固定し、箱状体10の内部にシリコーンゴム製のビーズ40を充填し、シリコーンゴム製のビーズ40が充填された箱状体10のフランジ11に熱硬化型の接着剤50を介して外板20を配置して箱型構造体1を一時的に構成し、アクセスホール12に固定され箱状体10の外方に開放させた加圧バッグ30の開口部31を除いて箱型構造体1を真空バッグ60で被覆し、箱型構造体1と真空バッグ60とで囲まれた部分および閉空間内の空気を排出することにより、加圧バッグ30およびシリコーンゴム製のビーズ40を介して箱型構造体1の内部に大気圧による押圧力を作用させることができるとともに、真空バッグ60を介して箱型構造体1の外部に大気圧による押圧力を作用させることができる。
【0046】
このため、箱型構造体1の内部に作用させる押圧力と、箱型構造体1の外部に作用させる押圧力とを、きわめて容易に釣り合わせることができるので、接着部(すなわち、箱状体10のフランジ11、および、このフランジ11に接着剤50を介して配置された外板20の周縁部分)の両面に、均等な接着圧力を、きわめて容易に加えることができる。
【0047】
従って、シリコーンゴム製のビーズ40のみを加圧媒体として使用した場合(図8参照)のように加圧媒体の充填量や初期押し潰し率の設定を詳細に行う必要がないので、接着作業に要する時間や労力を低減させることができる。この結果、作業効率を格段に向上させることができる。また、箱型構造体1の構成部品である外板20や箱状体10の外部と内部には、常に釣り合った押圧力(大気圧による押圧力)が作用するため、これら構成部品が撓むことがないので、高品質の製品を得ることができる。
【0048】
また、本実施の形態に係る製造方法によれば、加圧バッグ30およびシリコーンゴム製のビーズ40を介して箱型構造体1の内部に大気圧による押圧力を作用させる際に、箱状体10のフランジ11の形状に対応してシリコーンゴム製のビーズ40が変形するため、フランジ11全体にわたって均一に接着圧力を加えることができる。従って、安定した接着効果を得ることができ、この点からも、製品の高品質化を図ることができる。
【0049】
さらに、本実施の形態に係る製造方法によれば、弾性体として、柔軟性および熱膨張性に優れるシリコーンゴム製のビーズ40を採用しているため、このシリコーンゴム製のビーズ40を排気工程と硬化工程で膨張させ流動・変形させて狭い隙間に進入させることによって、箱状体10内の細部まで接着圧力を加えることができる。従って、高い接着効果を得ることができる。
【0050】
さらにまた、本実施の形態に係る製造方法によれば、弾性体として、耐熱性に優れるシリコーンゴム製のビーズ40を採用しているため、硬化工程で加熱しても弾性体が劣化することがないので、本実施の形態のように比較的高温(180℃)で硬化する接着剤50を用いた場合であっても、その硬化温度に充分耐えることができる。従って、接着剤を確実に硬化させることができる。
【0051】
次に、本実施の形態に係る製造方法によって製造した箱状構造体1から切り出した試験体(以下、「本発明方法に係る試験体」という)と、比較用の試験体とを準備し、それぞれについて圧縮せん断試験を行った結果を、表1を用いて説明する。
【0052】
<試験体の準備>
まず、本実施の形態に係る製造方法によって製造した箱状構造体1から、幅12.69mmで接着部の長さ(以下、「lap長」という)6.40mmの試験体を切り出して、本発明方法に係る試験体を3個準備した。この本発明に係る試験体の接着部は、前記した手順で説明したように、大気圧に起因する押圧力を作用させて接着したものである。
【0053】
次いで、本発明方法に係る試験体と略同一幅・略同一lap長の比較用の試験体を4種類準備する。この4種類の比較用の試験体は、接着圧力を0kPa、49kPa、98kPa、314kPaと設定したものである。なお、この比較用の試験体においても、本発明方法に係る試験体と同様に3個ずつ準備している。
【0054】
<圧縮せん断試験>
続いて、本発明方法に係る試験体のそれぞれに、万能試験機で圧縮荷重をかけて接着部にせん断力を加え、本発明方法に係る試験体が破断する際の荷重(破断荷重)を測定した。また、この破断荷重を、本発明方法に係る試験体の接着部の面積(すなわち試験体の幅(12.69mm)にlap長(6.40mm)を乗じて得た面積(8.12×10-5m2))で除することによって、破断時のせん断応力を求めた。さらに、これら破断荷重およびせん断応力の平均値を求めた。
【0055】
4種類の比較用の試験体についても、同様の手順で破断荷重の測定およびせん断応力の算出を行い、これらの平均値を求めた。
【0056】
前記した圧縮せん断試験によって得た本発明方法に係る試験体および比較用の試験体の破断荷重、せん断応力、および、それらの平均値を表1に示した。
【表1】
【0057】
この表1に示されるように、本発明方法に係る試験体のせん断応力の平均値は52.3MPaとなり、98kPaの接着圧力を加えて接着した比較用の試験体のせん断応力(51.5MPa)とほぼ同等の値を示しており、充分な接着強度を有することがわかる。この試験結果は、本発明方法に係る試験体が、大気圧(約100kPa)に起因する押圧力を作用させて接着したものであることを裏付けている。
【0058】
なお、接着剤がエポキシ系またはゴム系の場合には、圧締条件として、接触圧(6.9kPa〜13.7kPa)以上で加圧すればよいとされるが、通常、接着剤層に気泡が混入するため、この気泡を除去する目的で前記接触圧の5倍(34kPa以上の接着圧力を加えるのが好ましい。本発明方法に係る試験体は、大気圧(約100kPa)に起因する押圧力を作用させて接着しているので、この気泡の除去も充分に行うことができる。
【0059】
なお、以上の実施の形態においては、弾性体としてシリコーンゴム製のビーズ40を採用したが、これに限られるものではない。例えば、熱膨張性を有しないが弾力性に優れる材料で調製した複数の球状体や、液体と非溶解性固体粒子から構成される軟泥状のスラリー(スライム)などを弾性体として採用することもできる。
【0060】
また、以上の実施の形態においては、加圧バッグ30を採用することにより、真空引工程によって箱型構造体1の内部に作用させる押圧力と、箱型構造体1の外部に作用させる押圧力とを容易に釣り合わせることができるので、箱型構造体1をオートクレーブで加圧する場合においても、同様に、箱型構造体1の内部に作用させる押圧力と、箱型構造体1の外部に作用させる押圧力とを容易に釣り合わせることができる。従って、オートクレーブを用いた製造工程にも適用が可能である。
【0061】
また、以上の実施の形態においては、真空引工程によって、加圧バッグ30およびシリコーンゴム製のビーズ40を介して箱型構造体1の内部に大気圧による押圧力を作用させるとともに、真空バッグ60を介して箱型構造体1の外部に大気圧による押圧力を作用させている。この際、ビーズ40の流動や変形に時間がかかったりビーズ40同士に摩擦力が作用したりするため、箱型構造体1の内部または外部に作用する押圧力によって、箱状体10の側壁や外板20が撓む場合がある。
【0062】
特に、箱状体10の側壁や外板20が剛性の低い材料で調製されている場合、箱状体10の側壁や外板20の厚さが比較的薄い場合、外板20を支持する側壁間の距離が比較的長い場合などには、箱状体10の側壁や外板20が撓み易くなる。このような箱状体10の側壁や外板20を補強して撓みを防止する目的で、カウルプレートを配置することもできる。
【0063】
また、以上の実施の形態においては、熱硬化型の接着剤を用いて複合材製の箱型構造体1を製造する例について説明したが、常温硬化型の接着剤を用いて複合材製の箱型構造体を製造することもできる。また、以上の実施の形態に係る製造方法を、金属製の箱型構造体の製造にも適用することができる。
【0064】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、加圧バッグおよび弾性体を介して閉空間を有する構造体の内部に大気圧による押圧力を作用させることができるとともに、真空バッグを介して閉空間を有する構造体の外部に大気圧による押圧力を作用させることができる。このため、閉空間を有する構造体の内部に作用させる押圧力と、閉空間を有する構造体の外部に作用させる押圧力とを、きわめて容易に釣り合わせることができるので、接着部の両面に均等な接着圧力を容易に加えることができる。
【0065】
従って、シリコーンゴム製のビーズのみを加圧媒体として使用した場合のように加圧媒体の充填量や初期押し潰し率の設定を詳細に行う必要がないので、接着作業に要する時間や労力を低減させることができる。この結果、作業効率を格段に向上させることができる。
【0066】
また、請求項1記載の発明によれば、閉空間を有する構造体の構成部品である外板や箱状体の外部と内部に常に釣り合った押圧力(大気圧による押圧力)が作用するため、これら構成部品が撓むことがないので、製品の高品質化を図ることができる。
【0067】
さらに、請求項1記載の発明によれば、加圧バッグおよび弾性体を介して閉空間を有する構造体の内部に大気圧による押圧力を作用させる際に、箱状体の内面形状に対応して弾性体が変形するため、箱状体の内面全体にわたって均一に接着圧力を加えることができる。従って、接着部にも均一に接着圧力を加えることができるので、安定した接着効果を得ることができ、この点からも製品の高品質化を図ることができる。
【0068】
さらにまた、従来の加圧バッグのみを加圧媒体として使用する方法では箱状体の内面形状に合わせて加圧バッグを成形する必要があり専用治具を要したのに対し、請求項1記載の発明によればこのような専用治具が不要となるので、製造上のコストが嵩むことがない。また、箱状体の内面形状が複雑である場合にも、その内面形状に対応して弾性体が変形するため、複雑な形状の加圧バッグを成形する必要がなく、かつ、その内面形状に加圧バッグを密着させる手間を省くことができる。
【0069】
請求項2記載の発明によれば、弾性体が、柔軟性および熱膨張性に優れるシリコーンゴム製のビーズを主構成要素とするものであるため、例えば、小さい径のシリコーンゴム製のビーズを硬化工程で加熱して流動・変形させることによって、弾性体を狭い隙間に進入させて細部まで接着圧力を加えることができる。従って、製品のさらなる高品質化を図ることができる。
【0070】
また、請求項2記載の発明によれば、弾性体が、耐熱性に優れるシリコーンゴム製のビーズを主構成要素とするものであるため、例えば、硬化工程で弾性体を加熱しても弾性体が劣化することがない。従って、比較的高温で硬化する接着剤を用いた場合であっても、その硬化温度に充分耐えることができる。この結果、接着剤を確実に硬化させることができるので、製品の一層の高品質化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る製造方法によって製造される箱型構造体を構成する箱状体および外板を示す斜視図である。
【図2】 図1に示した箱状体に熱硬化型の接着剤を介して外板を配置した状態におけるII-II部分の断面図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係る製造方法で使用される加圧バッグの構成部品を示したものであり、(a)は加圧バッグの開口部を構成する金属製アタッチメントの斜視図、(b)は加圧バッグの袋体部を構成するシリコーンゴム製袋体の斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係る製造方法で使用される加圧バッグを調製する手順を説明するためのものであり、(a)はシリコーンゴム製袋体の開口部分を金属製アタッチメントのテーパー状の端部から挿入して反対側の端部へ突出させた状態を示す斜視図、(b)はシリコーンゴム製袋体の開口部分を折り返して金属製アタッチメントに固定した状態を示す斜視図である。
【図5】 図1に示した箱状体に加圧バッグを配置するとともにシリコーンゴム製のビーズを充填し、箱状体のフランジに外板を配置して箱型構造体を一時的に構成し、箱型構造体を真空バッグで被覆した状態を示す斜視図である。
【図6】 図5のVI-VI部分の断面図である。
【図7】 本発明の実施の形態に係る製造方法の真空引工程によって加圧バッグを展張させて、図5に示した箱型構造体の内部に大気圧による押圧力を作用させた状態を示すVI-VI部分の断面図である。
【図8】 本発明の実施の形態に係る製造方法の真空引工程において、加圧バッグを採用しない場合の例を示すものであり、(a)は、図1に示した箱状体にシリコーンゴム製のビーズのみを充填し、箱状体のフランジに外板を配置して箱型構造体を一時的に構成し、箱型構造体を真空バッグで被覆した状態の断面図であり、(b)は、ビーズ量が不足した場合において真空引工程によって(a)に示した箱型構造体に大気圧による押圧力を作用させた状態の断面図である。
【符号の説明】
10 箱状体
11 フランジ
12 アクセスホール
20 外板
30 加圧バッグ
31 開口部(金属製アタッチメント)
32 袋体部(シリコーンゴム製袋体)
33 テープ
40 シリコーンゴム製のビーズ
50 熱硬化型の接着剤
60 真空バッグ
70 シール材
Claims (2)
- 一の側面にフランジ付きの開放部が設けられ他の側面に前記開放部より小さい作業孔が設けられた箱状体と、前記開放部を塞ぐために前記フランジに接着される外板とを製造する箱状体製造工程と、
開口部と伸縮性に優れる袋体部とを備える加圧バッグを調製する加圧バッグ調製工程と、
前記加圧バッグの袋体部を前記箱状体の内部に収納するとともに、前記加圧バッグの開口部を前記箱状体の外方に開放させた状態で前記作業孔に固定する加圧バッグ配置工程と、
前記箱状体の内部に弾性体を充填する弾性体充填工程と、
前記弾性体が充填された前記箱状体のフランジに接着剤を介して前記外板を配置して閉空間を有する構造体を一時的に構成する閉空間形成工程と、
前記箱状体の外方に開放させた前記加圧バッグの開口部を除いて前記閉空間を有する構造体を真空バッグで被覆する被覆工程と、
前記閉空間を有する構造体と前記真空バッグで囲まれた部分および前記閉空間内の空気を排出する排気工程と、
前記接着剤を硬化させる硬化工程と、
前記加圧バッグおよび前記弾性体を前記作業孔から排出する排出工程とを備えることを特徴とする閉空間を有する構造体の製造方法。 - 前記弾性体は、
シリコーンゴム製のビーズを主構成要素とするものであることを特徴とする請求項1記載の閉空間を有する構造体の製造方法。
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