JP3895083B2 - データ受信装置とデータ送信装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、外部装置から定期的にデータを受信するデータ受信装置と外部装置へ定期的にデータを送信するデータ送信装置とに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、遠隔である装置を監視する遠隔サポートシステムでは、遠隔である装置を監視する際には定期的に監視対象の装置の状態を確認し、その内容を解析して保守を行なう方式と、異常が発生した場合に異常状態を監視対象装置が通知してくる場合の2通りに分けることができる。
【0003】
従来、前者の方式のように定期的に監視対象装置のデータを取得する場合、指定された時間にデータを取得するが、データの取得に失敗した場合には、その後、失敗したケースにのみリトライを自動もしくは手動で行なっていた(例えば、特開平4−76560号公報,特開平4−88358号公報,特開平5−252572号公報,特開平5−252573号公報参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の方式では、予め決められた日時にデータを取得するとき、そのデータ受信又はデータ送信を失敗した場合には、再度同じ日時にリトライ処理を行なうので、再びデータを取得できなくなる恐れがあるという問題があった。
【0005】
この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、データ受信側のデータ取得確率を高めることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、外部装置から予め設定された送信日時で定期的にデータを受信するデータ定期受信手段を備えたデータ受信装置において、上記データ定期受信手段によって受信したデータを保存するデータ保存手段と、上記データ定期受信手段によるデータの受信が成功したか失敗したかの受信結果を保存する受信結果保存手段と、その手段に保存された受信結果に基づいてデータ受信の成功と失敗を判断する受信結果判断手段と、その手段によってデータ受信が失敗と判断されたとき、次回から上記送信日時の事前に上記外部装置にデータを要求するデータ要求手段と、その手段によって要求したデータを受信したとき、そのデータを予備データとして保存する予備データ保存手段を設けたものである。
【0007】
また、外部装置に対して予め設定された送信日時にデータを要求し、上記外部装置から定期的にデータを受信するデータ定期受信手段を備えたデータ受信装置において、上記データ定期取得手段によって受信したデータを保存するデータ保存手段と、上記データ定期取得手段によるデータの受信が成功したか失敗したかの受信結果を保存する受信結果保存手段と、その手段に保存された受信結果に基づいてデータ受信の成功と失敗を判断する受信結果判断手段と、その手段によってデータ受信が失敗と判断されたとき、次回から上記送信日時の事前に上記外部装置にデータを要求するデータ要求手段と、その手段によって要求したデータを受信したとき、そのデータを予備データとして保存する予備データ保存手段を設けるとよい。
【0008】
さらに、上記外部装置がパーソナルコンピュータ等のオフィスオートメーション機器にするとよい。
【0009】
また、上記のようなデータ受信装置において、上記データ定期受信手段によるデータ受信が失敗したとき、上記予備データ保存手段に保存されている予備データを上記データの代用にする予備データ代用手段を設けるとよい。
【0010】
さらに、上記のようなデータ受信装置において、上記受信結果保存手段に保存された複数回分の受信結果に基づいて上記データ要求手段によるデータの要求日時を設定するデータ要求日時設定手段を設けるとよい。
【0011】
また、上記のようなデータ受信装置において、上記データ要求日時設定手段に、上記受信結果判断手段で上記受信結果保存手段に保存された複数回分の受信結果に基づいてデータ受信が連続して失敗していると判断されたとき、上記要求日時を上記送信日時よりも早い日時に設定する手段を設けるとよい。
【0012】
さらに、上記のようなデータ受信装置において、上記データ要求日時設定手段に、上記要求日時を上記外部装置に設定されているデータ送信禁止日時から所定日時だけ繰り上げ又は繰り延べる手段を設けるとよい。
【0013】
さらにまた、上記のようなデータ受信装置において、上記データ要求手段によるデータの取得結果を保存する取得結果保存手段と、上記データ要求日時設定手段に、上記受信結果保存手段に保存された受信結果と上記取得結果保存手段に保存された取得結果とに基づいて上記要求日時をデータ受信成功率の高い日時に設定する手段を設けるとよい。
【0014】
また、外部装置へ予め設定された送信日時で定期的にデータを送信するデータ定期送信手段を備えたデータ送信装置において、上記データ定期送信手段によるデータの送信が成功したか失敗したかの送信結果を保存する送信結果保存手段と、その手段に保存された送信結果に基づいてデータ送信の成功と失敗を判断する送信結果判断手段と、その手段によってデータ送信が失敗と判断されたとき、次回から上記送信日時の事前に上記外部装置へ予備データを送信する予備データ送信手段を設けるとよい。
【0015】
さらに、外部装置からの予め設定された送信日時毎の要求に応じて、上記外部装置へ定期的にデータを送信するデータ定期送信手段を備えたデータ送信装置において、上記データ定期送信手段によるデータの送信が成功したか失敗したかの送信結果を保存する送信結果保存手段と、その手段に保存された送信結果に基づいてデータ送信の成功と失敗を判断する送信結果判断手段と、その手段によってデータ送信が失敗と判断されたとき、次回から上記送信日時の事前に上記外部装置へ予備データを送信する予備データ送信手段を設けるとよい。
【0016】
また、上記のようなデータ送信装置において、上記送信結果保存手段に保存された複数回分の送信結果に基づいて上記予備データの予備送信日時を設定する予備送信日時設定手段を設けるとよい。
【0017】
さらに、上記のようなデータ送信装置において、上記予備送信日時設定手段に、上記送信結果判断手段で上記送信結果保存手段に保存された複数回分の送信結果に基づいてデータ送信が連続して失敗していると判断されたとき、上記予備送信日時を上記送信日時よりも早い日時に設定する手段を設けるとよい。
【0018】
また、上記のようなデータ送信装置において、上記予備送信日時設定手段に、上記予備送信日時を予め設定されているデータ送信禁止日時から所定日時だけ繰り上げ又は繰り延べる手段を設けるとよい。
【0019】
さらに、上記のようなデータ送信装置において、上記予備データ送信手段による予備送信結果を保存する予備送信結果保存手段と、上記予備送信日時設定手段に、上記送信結果保存手段に保存された送信結果と上記予備送信結果保存手段に保存された予備送信結果とに基づいて上記予備送信日時をデータ送信成功率の高い日時に設定する手段を設けるとよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図1は、この発明の一実施形態のデータ送受信システムの構成を示すブロック図である。
【0021】
このデータ送受信システムは、データの受信元であるデータ取得装置(データ受信装置)1とデータの送信元であるパーソナルコンピュータ等のオフィスオートメーション(OA)機器(データ送信装置)2が通信回線等の通信手段3によって接続されている。
このデータ取得装置1とOA機器2は、いずれもCPU,ROM,及びRAM等からなるマイクロコンピュータを内蔵している。
【0022】
次に、このデータ送受信システムを用いたこの発明の各実施形態について順次説明する。
【0023】
(1)第1実施形態
この第1実施形態のデータ送受信システムでは、データ取得装置1がOA機器2に対して予め設定された送信日時にデータを要求し、OA機器2から定期的にデータを受信して取得する。
【0024】
図2は、図1に示したデータ取得装置1の内部の詳細な機能構成を示す図である。
このデータ取得装置1は、マイクロコンピュータによって実現されるデータ受信手段10,データ取得手段11,データ保存手段12,及びパターン解析手段13等からなる。
【0025】
データ受信手段10は、OA機器2に対して予め設定された送信日時にデータを要求し、OA機器2から定期的にデータを受信する。
データ取得手段11は、後述するスケジュールに基づいてOA機器2に対する予備データの事前取得(スケジューリング)処理を実行する。
【0026】
データ保存手段12は、データ受信手段10及びデータ取得手段11によって取得したデータ及びその受信結果を、予め決められた回数分の過去のデータとして保存する。
【0027】
パターン解析手段13は、データ保存手段12によって保存されているデータの受信結果のパターンを解析し、データ受信の成功と失敗を判断し、その解析及び判断結果に基づいて予備データの事前取得のスケジュールを設定する。
【0028】
すなわち、上記データ受信手段10が、外部装置に対して予め設定された送信日時にデータを要求し、上記外部装置から定期的にデータを受信するデータ定期受信手段の機能を果たす。
【0029】
また、上記データ保存手段12は、上記データ定期取得手段によって受信したデータを保存する手段と、上記前記データ定期取得手段によるデータの受信結果を保存する受信結果保存手段の機能を果たす。
【0030】
さらに、上記パターン解析手段13が、データ保存手段に保存された受信結果に基づいてデータ受信の成功と失敗を判断する受信結果判断手段の機能を果たす。
【0031】
また、上記データ取得手段11が、受信結果判断手段によってデータ受信が失敗と判断されたとき、次回から上記送信日時の事前に上記外部装置にデータを要求するデータ要求手段と、その手段によって要求したデータを受信したとき、そのデータを予備データとして保存する予備データ保存手段の機能を果たす。
【0032】
さらに、上記データ取得手段11は、上記データ定期受信手段によるデータ受信が失敗したとき、上記予備データ保存手段に保存されている予備データを上記データの代用にする予備データ代用手段の機能を果たす。
【0033】
また、上記パターン解析手段13は、上記受信結果保存手段に保存された複数回分の受信結果に基づいて上記データ要求手段によるデータの要求日時を設定するデータ要求日時設定手段の機能を果たす。
【0034】
さらに、上記パターン解析手段13は、上記受信結果判断手段で上記受信結果保存手段に保存された複数回分の受信結果に基づいてデータ受信が連続して失敗していると判断されたとき、上記要求日時を上記送信日時よりも早い日時に設定する手段の機能を果たす。
【0035】
また、上記パターン解析手段13は、上記要求日時を上記外部装置に設定されているデータ送信禁止日時から所定日時だけ繰り上げ又は繰り延べる手段の機能を果たす。
【0036】
さらに、上記データ取得手段11は、上記データ要求手段によるデータの取得結果を保存する取得結果保存手段の機能を果たし、上記パターン解析手段13は、上記受信結果保存手段に保存された受信結果と上記取得結果保存手段に保存された取得結果とに基づいて上記要求日時をデータ受信成功率の高い日時に設定する手段の機能を果たす。
【0037】
図3は、上記データ取得装置1における通常の定時データ受信時のスケジューリング処理を示すフローチャートである。
【0038】
この定時データ受信時のスケジューリング処理は、ステップ(図中「S」で示す)1でOA機器からデータを受信した場合には、ステップ2へ進んでデータ保存手段によって受信したデータと受信結果を保存する。また、受信できなかった場合でも受信結果のみを保存する。
【0039】
次に、ステップ3へ進んでステップ2で保存したデータと過去に保存した同一のOA機器からのデータに基づいてパターン解析とデータ受信の成功と失敗の判断を行ない、ステップ4へ進んで上記パターンと判断に基づいて次回のデータ取得のスケジューリングを行なう。
【0040】
通常、予め指定された日時に発呼された定時データをデータ取得装置がOA機器から受信した場合には、図3に示したように、まずデータ受信手段においてOA機器からのデータを受信し、受信データを受信結果とともにデータ保存手段を用いて保存する。
【0041】
まず、上記受信結果は、単なる成功(OK),失敗(NG)だけではなく、どのような失敗であったかを示す情報(具体的にはプロトコル上のエラーコードやモデムの返すリザルトコードなどのデータ)及び取得日時を記録する。
【0042】
次に、パターン解析手段13において保存された受信結果と、予め指定されたデータ送信日時と、それらの過去指定された回数分保存されたデータとに基づいてパターン解析を行なう。
【0043】
今回のデータ取得結果は以下の3つに分類することができる。
(1)成功(OK)
(2)失敗(NG):受信記録有りで、正常終了しておらずエラーが記録されている
(3)失敗(NG):受信記録無し
【0044】
次に、パターン解析手段13では以上3つの結果に基づいて成功と失敗の判断と以後の処理の決定を行なう。
【0045】
(1)受信結果が「(1)成功」の場合
データは問題無く取得できているので、問題無しとして次回も指定された送信日時をそのままに定期的にデータを取得することとする。
すなわち、データ送信指定日時を変更しない。そして、取得したデータはデータ保存手段12によって通常時のデータを格納する場所にデータを格納する。
【0046】
また、今回事前取得を行なっている場合は、設定によって今回を含めて過去連続して設定された回数分データ取得に成功していれば、次回から事前取得を行なわないように設定を変更する。
【0047】
例えば、事前取得を行なっており、予め「5回連続で通常時のデータ取得に成功していれば、事前データ取得は行なわない」と設定されていれば、今回の通常時のデータ取得を含めて過去の履歴を検索し、5回連続で成功していれば事前取得の設定を解除する。
【0048】
その解除する理由は、もしOA機器2とデータ取得装置1との間の通信手段3が公衆回線である場合には、通信のたびに通信コストが発生するため、できるだけ通信回数を減らしてコストを削減する必要があるためである。
【0049】
また、通信手段3に通信コストが発生しない場合でも、通信回数を減らして衝突を減らし、ビジー率を低く抑えることができる。
なお、それらの判断は設定者が行なえるように設定できるようにするとよい。
【0050】
(2)受信結果が「(2)失敗:受信記録有り」の場合
まず、事前取得が設定されていれば、事前取得の成功/失敗にかかわらず、すでに対策が打たれているので、事前取得に対する対策は行なわずにそのままとして何もしない。
【0051】
しかし、パターン解析によって事前取得が設定された回数連続して成功しており、通常時のデータ取得が設定された回数連続して失敗している場合には、通常時のデータ取得指定日時を事前取得している日時に変更するように管理者やオペレータに促す。
【0052】
もしくは、設定によって自動で通常時のデータ取得日時を事前取得の成功している日時に変更することが許可されていれば、自動で通常時のデータ取得指定日時を事前データ取得日時に変更する。それと同時に事前データ取得は行なわないようにする。
【0053】
また、事前取得が行なわれていない場合には、次回から事前取得を行なうように設定する。なお、その設定内容(日時)は他の設定ツールなどを用いて行なうとよい。
【0054】
この(2)失敗の場合は、通信は行なわれており、受信結果が異常であることから、通信品質に問題がある場合や通信途中での電源断などがエラーの原因として考えられる。
【0055】
例えば、データ取得指定時間がたまたまOA機器2が設置されている事業所の顧客の帰宅時間などと重なり、顧客が帰宅の際にフロアのブレーカを落として帰る場合などが考えられる。したがって、この場合に事前取得をセットすることは有効な手段である。
【0056】
(3)受信結果が「(3)失敗:受信記録無し」の場合
この場合の処理としては、上述の(2)失敗:受信記録有りの場合の処理と同様にして、まず事前取得が設定されていれば、事前取得の成功/失敗にかかわらず、すでに対策が打たれているので、事前取得に対する対策は行なわずにそのままとして何もしない。
【0057】
しかし、パターン解析によって事前取得が設定された回数連続して成功しており、通常時のデータ取得が設定された回数連続して失敗している場合には、通常時のデータ取得指定日時を事前取得している日時に変更するように管理者やオペレータに促す。
【0058】
もしくは、設定によって自動で通常時のデータ取得日時を事前取得の成功している日時に変更することが許可されていれば、自動で通常時のデータ取得指定日時を事前データ取得日時に変更する。それと同時に事前データ取得は行なわないようにする。
【0059】
また、事前取得が行なわれていない場合には、次回から事前取得を行なうように設定する。なお、設定内容(日時)は他の設定ツールなどを用いて行なう。
【0060】
この(3)失敗の場合は、通信は行なわれていないことから、OA機器2側に何らかの障害が発生していると考えられる。
例えば、電源断,誤設定,ケーブルはずれなどである。
また、OA機器2が設置されている事業所で、顧客が帰宅時にフロアのブレーカを落として帰る場合や、移動によるケーブルの接続忘れなどが考えられる。
【0061】
したがって、通常時のデータ取得で通信記録が無く、事前取得においても通信記録が無い場合には、ケーブルはずれの可能性が高く、事前取得において通信記録があれば、電源断の可能性が高いなど、事前取得の結果と通常時の結果を検討することによって通信エラーの原因究明に有効な手段になる。
【0062】
図4は上記データ取得装置1における事前取得処理のフローチャートである。
この事前取得処理において、データの取得結果は上述した通常時のデータ受信の場合と同様に以下の3つに分類することができる。
【0063】
(1)成功(OK)
(2)失敗(NG):受信記録有りで、正常終了しておらずエラーが記録されている
(3)失敗(NG):受信記録無し
【0064】
上記取得結果による処理内容は、図3で示した通常時の定時データ受信時の処理内容とほぼ同じである。
この事前取得処理は、ステップ(図中「S」で示す)11でOA機器から事前取得によってデータを取得し、ステップ12へ進んで取得したデータを予備データとして保存し、その取得結果も保存し、ステップ13へ進んでステップ12で保存した取得結果に基づいてパターン解析とデータ受信の成功と失敗の判断を行ない、ステップ14へ進んで上記パターンと判断に基づいて次回の事前取得のスケジューリングを行なう。
【0065】
(1)取得結果が「(1)成功」の場合
データは問題無く取得できているので、問題無しとして次回も指定された事前取得日時をそのままにしてデータを取得することとする。取得したデータはデータ保存手段によって事前取得時の格納場所に予備データとして格納する。
【0066】
(2)取得結果が「(2)失敗:受信記録有り」の場合
この場合は通信は行なわれており、取得結果が異常であることから、通信品質に問題がある場合や、通信途中での電源断などがエラーの原因として考えられる。
【0067】
例えば、データ取得指定時間がたまたまOA機器2が設置されている事業所の顧客の帰宅時間などと重なり、顧客が帰宅の際にフロアのブレーカを落として帰る場合などが考えられる。
【0068】
したがって、予め設定された回数や同じデータ取得時間で失敗しているようであれば、事前取得時間を予め設定されている一定時間だけ早めるなどの処理を行なう。このようにして、事前取得の時間をずらすことにより、異なる時間でのデータの取得の可能性を得ることができる。
【0069】
また、ずらした時間帯が顧客によって指定されたり、システム的に問題のあるデータ取得時間禁止時間帯になってしまう場合には、予め指定された日数分や指定された日、または指定された曜日、さらには過去のデータ取得の履歴から最もデータ取得の成功の可能性が高い日時のものを判断し、それに設定する。
【0070】
(3)取得結果が「(3)失敗:受信記録無し」の場合
この場合の処理としては、通信は行なわれていないことから、OA機器2側に何らかの障害が発生していると考えられる。
【0071】
例えば、電源断,誤設定,ケーブルはずれなどである。
また、OA機器2が設置されている事業所の顧客が帰宅時にフロアのブレーカを落として帰る場合や、移動によるケーブルの接続忘れなどが考えられる。
【0072】
したがって、予め設定された回数や同じデータ取得時間で失敗しているようであれば、事前取得時間を予め設定されている一定時間だけ早めるなどの処理を行なう。このようにして、事前取得の時間をずらすことにより、異なる時間でのデータの取得の可能性を得ることができる。
【0073】
また、ずらした時間帯が顧客によって指定されたり、システム的に問題のあるデータ取得時間禁止時間帯になってしまう場合には、予め指定された日数分や指定された日、または指定された曜日、さらには過去のデータ取得の履歴から最もデータ取得の成功の可能性が高い日時のものを判断し、それに設定する。
【0074】
上記受信結果,スケジューリングにより、事前に取得した予備データが存在し、通常時に取得したデータも存在する場合には、通常時のデータを用い、事前に取得した予備データが存在し、通常時にデータが受信できなかった場合にはスケジューリングによって取得した予備データを代用して通常時のデータとして用いる。
【0075】
もし、上述のような事前取得の手段が存在せず、通常時のデータ取得に失敗した場合にはデータ無しの状態になり、今後の業務に支障をきたす可能性がある。
また、業務上必要であれば、データの事前取得に失敗し、さらに通常時のデータ取得にも失敗した場合には前回のデータを今回のデータとする手段も必要となり、この実施形態のデータ取得装置1にはその手段も含んでいる。
【0076】
(2)第2実施形態
この第2実施形態のデータ送受信システムでは、データ取得装置1はOA機器2から予め設定された送信日時で定期的にデータを受信して取得する。
【0077】
この場合のデータ取得装置1の構成は、図2に示したデータ取得装置1の内部の詳細な機能構成と同じであるが、その各手段の機能が若干異なる。
この場合のデータ取得装置1のデータ受信手段10は、OA機器2から予め設定された送信日時で定期的にデータを受信する。
データ取得手段11は、後述するスケジュールに基づいてOA機器2に対する予備データの事前取得処理を実行する。
【0078】
データ保存手段12は、データ受信手段10及びデータ取得手段11によって取得したデータ及びその受信結果を、予め決められた回数分の過去のデータとして保存する。
【0079】
パターン解析手段13は、データ保存手段12によって保存されているデータの受信結果のパターンを解析し、データ受信の成功と失敗を判断し、その解析及び判断結果に基づいて予備データの事前取得のスケジュールを設定する。
【0080】
すなわち、上記データ受信手段10が、外部装置から予め設定された送信日時で定期的にデータを受信するデータ定期受信手段の機能を果たす。
また、上記データ保存手段12は、上記データ定期取得手段によって受信したデータを保存する手段と、上記前記データ定期取得手段によるデータの受信結果を保存する受信結果保存手段の機能を果たす。
【0081】
さらに、上記パターン解析手段13が、データ保存手段に保存された受信結果に基づいてデータ受信の成功と失敗を判断する受信結果判断手段の機能を果たす。
【0082】
また、上記データ取得手段11が、受信結果判断手段によってデータ受信が失敗と判断されたとき、次回から上記送信日時の事前に上記外部装置にデータを要求するデータ要求手段と、その手段によって要求したデータを受信したとき、そのデータを予備データとして保存する予備データ保存手段の機能を果たす。
【0083】
さらに、上記データ取得手段11は、上記データ定期受信手段によるデータ受信が失敗したとき、上記予備データ保存手段に保存されている予備データを上記データの代用にする予備データ代用手段の機能を果たす。
【0084】
また、上記パターン解析手段13は、上記受信結果保存手段に保存された複数回分の受信結果に基づいて上記データ要求手段によるデータの要求日時を設定するデータ要求日時設定手段の機能を果たす。
【0085】
さらに、上記パターン解析手段13は、上記受信結果判断手段で上記受信結果保存手段に保存された複数回分の受信結果に基づいてデータ受信が連続して失敗していると判断されたとき、上記要求日時を上記送信日時よりも早い日時に設定する手段の機能を果たす。
【0086】
また、上記パターン解析手段13は、上記要求日時を上記外部装置に設定されているデータ送信禁止日時から所定日時だけ繰り上げ又は繰り延べる手段の機能を果たす。
【0087】
さらに、上記データ取得手段11は、上記データ要求手段によるデータの取得結果を保存する取得結果保存手段の機能を果たし、上記パターン解析手段13は、上記受信結果保存手段に保存された受信結果と上記取得結果保存手段に保存された取得結果とに基づいて上記要求日時をデータ受信成功率の高い日時に設定する手段の機能を果たす。
【0088】
次に、上記データ取得装置1における通常の定時データ受信時のスケジューリング処理を説明する。
この定時データ受信時のスケジューリング処理は、OA機器2からデータを受信した場合には、データ保存手段12によって受信したデータと受信結果を保存する。また、受信できなかった場合でも受信結果のみを保存する。
【0089】
次に、上記保存したデータと過去に保存した同一のOA機器2からのデータに基づいてパターン解析とデータ受信の成功と失敗の判断を行ない、上記パターンと判断に基づいて次回のデータ取得のスケジューリングを行なう。
【0090】
通常、OA機器2から予め指定された日時に発呼された定時データをデータ取得装置1が受信した場合には、まずデータ受信手段10においてOA機器2からのデータを受信し、受信データを受信結果と共にデータ保存手段12を用いて保存する。
【0091】
まず、上記受信結果は、単なる成功(OK),失敗(NG)だけではなく、どのような失敗であったかを示す情報(具体的にはプロトコル上のエラーコードやモデムの返すリザルトコードなどのデータ)及び取得日時を記録する。
【0092】
次に、パターン解析手段13において保存された受信結果と、予め指定されたデータ送信日時と、それらの過去指定された回数分保存されたデータとに基づいてパターン解析を行なう。
【0093】
今回のデータ取得結果は以下の3つに分類される。
(1)成功(OK)
(2)失敗(NG):受信記録有りで、正常終了しておらずエラーが記録されている
(3)失敗(NG):受信記録無し
【0094】
次に、パターン解析手段13では以上3つの結果に基づいて成功と失敗の判断と以後の処理の決定を行なう。
【0095】
(1)受信結果が「(1)成功」の場合
データは問題無く取得できているので、問題無しとして次回も指定された送信日時をそのままに定期的にデータを取得する。
すなわち、データ送信指定日時を変更しない。そして、取得したデータはデータ保存手段12によって通常時のデータを格納する場所にデータを格納する。
【0096】
また、今回事前取得を行なっている場合は、設定によって今回を含めて過去連続して設定された回数分データ取得に成功していれば、次回から事前取得を行なわないように設定を変更する。
【0097】
例えば、事前取得を行なっており、予め「5回連続で通常時のデータ取得に成功していれば、事前データ取得は行なわない」と設定されていれば、今回の通常時のデータ取得を含めて過去の履歴を検索し、5回連続で成功していれば事前取得の設定を解除する。
【0098】
その解除する理由は、もしOA機器2とデータ取得装置1との間の通信手段3が公衆回線である場合には、通信のたびに通信コストが発生するため、できるだけ通信回数を減らしてコストを削減する必要があるためである。
【0099】
また、通信手段3に通信コストが発生しない場合でも、通信回数を減らして衝突を減らし、ビジー率を低く抑えることができる。
なお、それらの判断は設定者が行なえるように設定できるようにするとよい。
【0100】
(2)受信結果が「(2)失敗:受信記録有り」の場合
まず、事前取得が設定されていれば、事前取得の成功/失敗にかかわらず、すでに対策が打たれているので、事前取得に対する対策は行なわずにそのままとして何もしない。
【0101】
しかし、パターン解析によって事前取得が設定された回数連続して成功しており、通常時のデータ取得が設定された回数連続して失敗している場合には、通常時のデータ取得指定日時を事前取得している日時に変更するように管理者やオペレータに促す。
【0102】
もしくは、設定によって自動で通常時のデータ取得日時を事前取得の成功している日時に変更することが許可されていれば、OA機器2に対して自動で通常時のデータ取得指定日時を事前データ取得日時に変更する。それと同時に事前データ取得は行なわないようにする。
【0103】
また、事前取得が行なわれていない場合には、次回から事前取得を行なうように設定する。なお、その設定内容(日時)は他の設定ツールなどを用いて行なうとよい。
【0104】
この(2)失敗の場合は、通信は行なわれており、受信結果が異常であることから、通信品質に問題がある場合や通信途中での電源断などがエラーの原因として考えられる。
【0105】
例えば、データ取得指定時間がたまたまOA機器2が設置されている事業所の顧客の帰宅時間などと重なり、顧客が帰宅の際にフロアのブレーカを落として帰る場合などが考えられる。したがって、この場合に事前取得をセットすることは有効な手段である。
【0106】
(3)受信結果が「(3)失敗:受信記録無し」の場合
予めOA機器2からのデータが送られてくる送信日時をデータ取得装置1側で把握しているものとし、指定している時間帯にその時間帯にデータを送信してくるはずのOA機器2からデータが送信されてこなかった場合を示している。
【0107】
この時間帯は、指定してある時間からある一定の時間の幅をもたせる。
その理由は、複数のOA機器2から1つのデータ取得装置1に対して通信が発生する場合には衝突が発生し、OA機器2からのリトライにより指定した時間からずれる可能性があるためである。
【0108】
この場合の処理としては、上述の(2)失敗:受信記録有りの場合の処理と同様にして、まず事前取得が設定されていれば、事前取得の成功/失敗にかかわらず、すでに対策が打たれているので、事前取得に対する対策は行なわずにそのままとして何もしない。
【0109】
しかし、パターン解析によって事前取得が設定された回数連続して成功しており、通常時のデータ取得が設定された回数連続して失敗している場合には、通常時のデータ取得指定日時を事前取得している日時に変更するように管理者やオペレータに促す。
【0110】
もしくは、設定によって自動で通常時のデータ取得日時を事前取得の成功している日時に変更することが許可されていれば、自動で通常時のデータ取得指定日時を事前データ取得日時に変更する。それと同時に事前データ取得は行なわないようにする。
【0111】
また、事前取得が行なわれていない場合には、次回から事前取得を行なうように設定する。なお、設定内容(日時)は他の設定ツールなどを用いて行なう。
【0112】
この(3)失敗の場合は、通信は行なわれていないことから、OA機器2側に何らかの障害が発生していると考えられる。
例えば、電源断,誤設定,ケーブルはずれなどである。
また、OA機器2が設置されている事業所で、顧客が帰宅時にフロアのブレーカを落として帰る場合や、移動によるケーブルの接続忘れなどが考えられる。
【0113】
したがって、通常時のデータ取得で通信記録が無く、事前取得においても通信記録が無い場合には、ケーブルはずれの可能性が高く、事前取得において通信記録があれば、電源断の可能性が高いなど、事前取得の結果と通常時の結果を検討することによって通信エラーの原因究明に有効な手段になる。
【0114】
次に、上記データ取得装置1における事前取得処理について説明する。
この事前取得処理において、データの取得結果は上述した通常時のデータ受信の場合と同様に以下の3つに分類することができる。
【0115】
(1)成功(OK)
(2)失敗(NG):受信記録有りで、正常終了しておらずエラーが記録されている
(3)失敗(NG):受信記録無し
【0116】
上記取得結果による処理内容は、上述の通常時の定時データ受信時の処理内容とほぼ同じである。
この事前取得処理は、OA機器2から事前取得によってデータを取得し、その取得したデータを予備データとして保存し、その取得結果も保存し、上記保存した取得結果に基づいてパターン解析とデータ受信の成功と失敗の判断を行ない、上記パターンと判断に基づいて次回の事前取得のスケジューリングを行なう。
【0117】
(1)取得結果が「(1)成功」の場合
データは問題無く取得できているので、問題無しとして次回も指定された事前取得日時をそのままにしてデータを取得することとする。取得したデータはデータ保存手段12によって事前取得時の格納場所に予備データとして格納する。
【0118】
(2)取得結果が「(2)失敗:受信記録有り」の場合
この場合は通信は行なわれており、取得結果が異常であることから、通信品質に問題がある場合や、通信途中での電源断などがエラーの原因として考えられる。
【0119】
例えば、データ取得指定時間がたまたまOA機器2が設置されている事業所の顧客の帰宅時間などと重なり、顧客が帰宅の際にフロアのブレーカを落として帰る場合などが考えられる。
【0120】
したがって、予め設定された回数や同じデータ取得時間で失敗しているようであれば、事前取得時間を予め設定されている一定時間だけ早めるなどの処理を行なう。このようにして、事前取得の時間をずらすことにより、異なる時間でのデータの取得の可能性を得ることができる。
【0121】
また、ずらした時間帯が顧客によって指定されたり、システム的に問題のあるデータ取得時間禁止時間帯になってしまう場合には、予め指定された日数分や指定された日、または指定された曜日、さらには過去のデータ取得の履歴から最もデータ取得の成功の可能性が高い日時のものを判断し、それに設定する。
【0122】
(3)取得結果が「(3)失敗:受信記録無し」の場合
この場合の処理としては、通信は行なわれていないことから、OA機器2側に何らかの障害が発生していると考えられる。
【0123】
例えば、電源断,誤設定,ケーブルはずれなどである。
また、OA機器2が設置されている事業所の顧客が帰宅時にフロアのブレーカを落として帰る場合や、移動によるケーブルの接続忘れなどが考えられる。
【0124】
したがって、予め設定された回数や同じデータ取得時間で失敗しているようであれば、事前取得時間を予め設定されている一定時間だけ早めるなどの処理を行なう。このようにして、事前取得の時間をずらすことにより、異なる時間でのデータの取得の可能性を得ることができる。
【0125】
また、ずらした時間帯が顧客によって指定されたり、システム的に問題のあるデータ取得時間禁止時間帯になってしまう場合には、予め指定された日数分や指定された日、または指定された曜日、さらには過去のデータ取得の履歴から最もデータ取得の成功の可能性が高い日時のものを判断し、それに設定する。
【0126】
上記受信結果,スケジューリングにより、事前に取得した予備データが存在し、通常時に取得したデータも存在する場合には、通常時のデータを用い、事前に取得した予備データが存在し、通常時にデータが受信できなかった場合にはスケジューリングによって取得した予備データを代用して通常時のデータとして用いる。
【0127】
もし、上述のような事前取得の手段が存在せず、通常時のデータ取得に失敗した場合にはデータ無しの状態になり、今後の業務に支障をきたす可能性がある。
また、業務上必要であれば、データの事前取得に失敗し、さらに通常時のデータ取得にも失敗した場合には前回のデータを今回のデータとする手段も必要となり、この実施形態のデータ取得装置1にはその手段も含んでいる。
【0128】
(3)第3実施形態
この第3実施形態のデータ送受信システムでは、OA機器2はデータ取得装置1へ予め設定された送信日時で定期的にデータを送信する。
【0129】
この場合のOA機器2の構成は、データ送信手段,送信結果保存手段,パターン解析手段,及び予備データ送信手段等からなる。
データ送信手段は、データ取得装置1へ予め設定された送信日時で定期的にデータを送信する。
送信結果保存手段は、後述するスケジュールに基づいてデータ取得装置1に対する予備データの事前送信処理を実行する。
【0130】
パターン解析手段は、送信結果保存手段によって保存されているデータの送信結果のパターンを解析し、データ送信の成功と失敗を判断し、その解析及び判断結果に基づいて予備データの事前送信のスケジュールを設定する。
予備データ送信手段は、上記スケジュールに基づいてデータ取得装置1への予備データ送信処理を実行する。
【0131】
すなわち、上記データ送信手段が、外部装置からの予め設定された送信日時毎の要求に応じて、上記外部装置へ定期的にデータを送信するデータ定期送信手段の機能を果たす。
【0132】
また、上記送信結果保存手段が、上記データ定期送信手段によるデータの送信結果を保存する手段の機能を果たし、上記パターン解析手段が、上記送信結果保存手段に保存された送信結果に基づいてデータ送信の成功と失敗を判断する送信結果判断手段の機能を果たし、上記予備データ送信手段が、上記送信結果判断手段によってデータ送信が失敗と判断されたとき、次回から上記送信日時の事前に上記外部装置へ予備データを送信する手段の機能を果たす。
【0133】
さらに、上記パターン解析手段が、上記送信結果保存手段に保存された複数回分の送信結果に基づいて上記予備データの予備送信日時を設定する予備送信日時設定手段の機能を果たす。
【0134】
また、上記パターン解析手段は、上記送信結果判断手段で上記送信結果保存手段に保存された複数回分の送信結果に基づいてデータ送信が連続して失敗していると判断されたとき、上記予備送信日時を上記送信日時よりも早い日時に設定する手段の機能を果たす。
【0135】
さらに、上記パターン解析手段は、上記予備送信日時を予め設定されているデータ送信禁止日時から所定日時だけ繰り上げ又は繰り延べる手段の機能を果たす。
【0136】
また、上記送信結果保存手段は、上記予備データ送信手段による予備送信結果を保存する予備送信結果保存手段の機能を果たす。
さらに、上記パターン解析手段は、上記送信結果保存手段に保存された送信結果と上記予備送信結果保存手段に保存された予備送信結果とに基づいて上記予備送信日時をデータ送信成功率の高い日時に設定する手段の機能を果たす。
【0137】
次に、上記OA機器2における通常の定時データ送信時のスケジューリング処理を説明する。
この定時データ送信時のスケジューリング処理は、データ取得装置1へデータを送信した場合には、送信結果保存手段によって送信結果を保存する。
【0138】
次に、上記送信結果に基づいてパターン解析とデータ受信の成功と失敗の判断を行ない、上記パターンと判断に基づいて次回のデータ送信のスケジューリングを行なう。
【0139】
通常、データ取得装置1に対して予め指定された日時に発呼し、定時データを送信した場合には、まずデータ送信手段によってデータ取得装置1へデータを送信し、送信結果保存手段を用いて送信結果を保存する。
【0140】
まず、上記送信結果は、単なる成功(OK),失敗(NG)だけではなく、どのような失敗であったかを示す情報(具体的にはプロトコル上のエラーコードやモデムの返すリザルトコードなどのデータ)及び取得日時を記録する。
【0141】
次に、パターン解析手段において保存された送信結果と、予め指定されたデータ送信日時と、それらの過去指定された回数分保存されたデータとに基づいてパターン解析を行なう。
【0142】
今回のデータ送信結果は以下の3つに分類される。
(1)成功(OK)
(2)失敗(NG):送信記録有りで、正常終了しておらずエラーが記録されている
(3)失敗(NG):送信記録無し
【0143】
次に、パターン解析手段では以上3つの結果に基づいて成功と失敗の判断と以後の処理の決定を行なう。
【0144】
(1)送信結果が「(1)成功」の場合
データは問題無く送信してデータ取得装置1側で取得されているので、問題無しとして次回も指定された送信日時をそのままに定期的にデータを送信する。
すなわち、データ送信指定日時を変更しない。一方、データ取得装置1では取得したデータはデータ保存手段12によって通常時のデータを格納する場所にデータを格納する。
【0145】
また、今回事前送信を行なっている場合は、設定によって今回を含めて過去連続して設定された回数分データ送信に成功していれば、次回から事前送信を行なわないように設定を変更する。
【0146】
例えば、事前送信を行なっており、予め「5回連続で通常時のデータ送信に成功していれば、事前データ送信は行なわない」と設定されていれば、今回の通常時のデータ送信を含めて過去の履歴を検索し、5回連続で成功していれば事前取送信の設定を解除する。
【0147】
その解除する理由は、もしOA機器2とデータ取得装置1との間の通信手段3が公衆回線である場合には、通信のたびに通信コストが発生するため、できるだけ通信回数を減らしてコストを削減する必要があるためである。
【0148】
また、通信手段3に通信コストが発生しない場合でも、通信回数を減らして衝突を減らし、ビジー率を低く抑えることができる。
なお、それらの判断は設定者が行なえるように設定できるようにするとよい。
【0149】
(2)送信結果が「(2)失敗:送信記録有り」の場合
まず、事前送信が設定されていれば、事前送信の成功/失敗にかかわらず、すでに対策が打たれているので、事前送信に対する対策は行なわずにそのままとして何もしない。
【0150】
しかし、パターン解析によって事前送信が設定された回数連続して成功しており、通常時のデータ送信が設定された回数連続して失敗している場合には、通常時のデータ送信指定日時を事前送信している日時に変更するように管理者やオペレータに促す。
【0151】
もしくは、設定によって自動で通常時のデータ送信日時を事前送信の成功している日時に変更することが許可されていれば、OA機器2に対して自動で通常時のデータ送信指定日時を事前データ送信日時に変更する。それと同時に事前データ送信は行なわないようにする。
【0152】
また、事前送信が行なわれていない場合には、次回から事前送信を行なうように設定する。なお、その設定内容(日時)は他の設定ツールなどを用いて行なうとよい。
【0153】
この(2)失敗の場合は、通信は行なわれており、送信結果が異常であることから、通信品質に問題がある場合や通信途中での電源断などがエラーの原因として考えられる。
【0154】
例えば、データ取得指定時間がたまたまOA機器2が設置されている事業所の顧客の帰宅時間などと重なり、顧客が帰宅の際にフロアのブレーカを落として帰る場合などが考えられる。したがって、この場合に事前送信をセットすることは有効な手段である。
【0155】
(3)送信結果が「(3)失敗:送信記録無し」の場合
予めデータ取得装置1側でOA機器2からのデータが送られてくる送信日時を把握しているものとし、OA機器2が指定している時間帯にその時間帯にデータを送信できなかった場合を示している。
【0156】
この時間帯は、指定してある時間からある一定の時間の幅をもたせる。
その理由は、1つのデータ取得装置1に対して同時に複数のOA機器2からの通信が発生する場合には衝突が発生し、OA機器2からのリトライにより指定した時間からずれる可能性があるためである。
【0157】
この場合の処理としては、上述の(2)失敗:送信記録有りの場合の処理と同様にして、まず事前送信が設定されていれば、事前送信の成功/失敗にかかわらず、すでに対策が打たれているので、事前送信に対する対策は行なわずにそのままとして何もしない。
【0158】
しかし、パターン解析によって事前送信が設定された回数連続して成功しており、通常時のデータ送信が設定された回数連続して失敗している場合には、通常時のデータ送信指定日時を事前送信している日時に変更するように管理者やオペレータに促す。
【0159】
もしくは、設定によって自動で通常時のデータ送信日時を事前送信の成功している日時に変更することが許可されていれば、自動で通常時のデータ送信指定日時を事前データ送信日時に変更する。それと同時に事前データ送信は行なわないようにする。
【0160】
また、事前送信が行なわれていない場合には、次回から事前送信を行なうように設定する。なお、設定内容(日時)は他の設定ツールなどを用いて行なう。
【0161】
この(3)失敗の場合は、通信は行なわれていないことから、OA機器2側に何らかの障害が発生していると考えられる。
例えば、電源断,誤設定,ケーブルはずれなどである。
また、OA機器2が設置されている事業所で、顧客が帰宅時にフロアのブレーカを落として帰る場合や、移動によるケーブルの接続忘れなどが考えられる。
【0162】
したがって、通常時のデータ送信で通信記録が無く、事前送信においても通信記録が無い場合には、ケーブルはずれの可能性が高く、事前送信において通信記録があれば、電源断の可能性が高いなど、事前送信の結果と通常時の結果を検討することによって通信エラーの原因究明に有効な手段になる。
【0163】
次に、上記OA機器2における事前送信処理について説明する。
この事前送信処理において、データの送信結果は上述した通常時のデータ送信の場合と同様に以下の3つに分類することができる。
【0164】
(1)成功(OK)
(2)失敗(NG):送信記録有りで、正常終了しておらずエラーが記録されている
(3)失敗(NG):送信記録無し
【0165】
上記送信結果による処理内容は、上述の通常時の定時データ送信時の処理内容とほぼ同じである。
この事前送信処理は、データ取得装置1に対して事前送信によってデータを送信し、その送信結果を保存し、その取得結果に基づいてパターン解析とデータ送信の成功と失敗の判断を行ない、上記パターンと判断に基づいて次回の事前送信のスケジューリングを行なう。
【0166】
(1)送信結果が「(1)成功」の場合
データは問題無く送信できているので、問題無しとして次回も指定された事前送信日時をそのままにしてデータを送信することとする。データ取得装置1側では受信したデータはデータ保存手段12によって事前送信時の格納場所に予備データとして格納する。
【0167】
(2)送信結果が「(2)失敗:送信記録有り」の場合
この場合は通信は行なわれており、送信結果が異常であることから、通信品質に問題がある場合や、通信途中での電源断などがエラーの原因として考えられる。
【0168】
例えば、データ送信指定時間がたまたまOA機器2が設置されている事業所の顧客の帰宅時間などと重なり、顧客が帰宅の際にフロアのブレーカを落として帰る場合などが考えられる。
【0169】
したがって、予め設定された回数や同じデータ送信時間で失敗しているようであれば、事前送信時間を予め設定されている一定時間だけ早めるなどの処理を行なう。このようにして、事前送信の時間をずらすことにより、異なる時間でのデータ送信の可能性を得ることができる。
【0170】
また、ずらした時間帯が顧客によって指定されたり、システム的に問題のあるデータ送信時間禁止時間帯になってしまう場合には、予め指定された日数分や指定された日、または指定された曜日、さらには過去のデータ送信の履歴から最もデータ送信の成功の可能性が高い日時のものを判断し、それに設定する。
【0171】
(3)送信結果が「(3)失敗:送信記録無し」の場合
この場合の処理としては、通信は行なわれていないことから、OA機器2側に何らかの障害が発生していると考えられる。
【0172】
例えば、電源断,誤設定,ケーブルはずれなどである。
また、OA機器2が設置されている事業所の顧客が帰宅時にフロアのブレーカを落として帰る場合や、移動によるケーブルの接続忘れなどが考えられる。
【0173】
したがって、予め設定された回数や同じデータ送信時間で失敗しているようであれば、事前送信時間を予め設定されている一定時間だけ早めるなどの処理を行なう。このようにして、事前送信の時間をずらすことにより、異なる時間でのデータ送信の可能性を得ることができる。
【0174】
また、ずらした時間帯が顧客によって指定されたり、システム的に問題のあるデータ送信時間禁止時間帯になってしまう場合には、予め指定された日数分や指定された日、または指定された曜日、さらには過去のデータ送信の履歴から最もデータ送信の成功の可能性が高い日時のものを判断し、それに設定する。
【0175】
一方、データ取得装置1では、事前送信した予備データが存在し、通常時に送信したデータも存在する場合には、通常時のデータを用い、事前に受信した予備データが存在し、通常時にデータが受信できなかった場合にはスケジューリングによって取得した予備データを代用して通常時のデータとして用いる。
【0176】
もし、上述のような事前送信の手段が存在せず、通常時のデータ送信に失敗した場合にはデータ無しの状態になり、今後の業務に支障をきたす可能性がある。
また、業務上必要であれば、データの事前送信に失敗し、さらに通常時のデータ送信にも失敗した場合には前回のデータを今回のデータとする手段も必要となり、この実施形態のOA機器2にはその手段も含んでいる。
【0177】
なお、上記のデータ送受信システムでは、データ取得後、一連の流れでデータ受信からデータ保存,パターン解析,スケジューリングを行なうようにしたが、各OA機器2からのデータを受信し、データを保存してから、指定しているデータ受信時間帯を過ぎた後に受信結果を解析するパターン解析を行ない、定時データが未取得であったものについて採用するデータを決定したり、スケジューリングを行なったりする順番を問わない。
【0178】
この実施形態のデータ送受信システムは、毎回、定時データ取得を行なった際にその受信結果とデータを保存しておくことにより、今回定時データの取得に失敗した場合、次回の予備データ取得日時を過去のデータの取得結果とデータに基づいて計算して決定することができる。
【0179】
また、定時データを取得する対象装置をOA機器にすれば、多様なOA機器に対する遠隔サービスシステムに適用することができる。
【0180】
さらに、定期的にデータを受信もしくは取得することとは別に、予め指定された取得時間よりも一定時間早く取得したデータをその取得結果と共に予備データとして保存することにより、本データ取得前に予備データを行なっておき、本データ取得で失敗した場合、その予備データを今回のデータとすることができる。
【0181】
そして、予備データを予め取得しておくことにより、定時データ取得に失敗した場合もリトライを行なう必要がなく、定時データに納期があった場合の問題も解消することができる。
【0182】
また、定時データを取得する対象装置から取得したデータを指定された回数分保存し、その時の取得結果(成功,失敗,失敗内容)も同時に保存し、今回のデータ取得に失敗した場合に、過去の定時データ取得結果からある規則に基づいて自動で次回の予備データ取得日時を決定するので、人手の介在によるオペレーションをなくし、自動化することができる。
【0183】
さらに、定時データ取得失敗後、リトライを自動もしくは手動で行なう必要が無く、事前にデータを取得していたとしても、保存された過去の複数回分のデータ取得結果のパターンを解析することにより自動的に予備データ取得日を決定するので、手動で行なっていた作業を自動化して、データ取得の効率を向上させることができる。
【0184】
また、過去の取得結果で連続してデータの取得に失敗している場合に、次回の予備データ取得時間を今回失敗したデータ取得時間よりも予め指定した時間分だけ早くするように自動的に予備データ取得時間を設定することにより、予備データの取得率を向上させることができる。
【0185】
さらに、予備データ取得時間を計算した際に、予め指定されたデータ取得禁止時間になってしまった場合は、予備データ取得日を指定された日数だけ早めたり遅くしたりして、時間だけでは解決できない予備データ未取得の問題を容易に解決することができる。
【0186】
また、定時データを取得する対象装置が設置されている部署では稼動日があり、その部署の休日は対象装置の電源もOFFされているなどの理由から定時データ及び予備データを取得できないことが明白である場合、過去のデータに基づいてデータの取得に失敗した曜日と成功した曜日の取得率からデータ取得の可能性の高い曜日を予備データ取得日とすることにより、OA機器のある顧客サイドの特徴を生かし、未取得率を低減してデータ取得率を向上させることができる。
【0187】
さらに、この発明に係る各手段をデータ取得装置又はOA機器のどちら側にも装備可能なので、使用者の都合のよい方を選択することができ、柔軟性をもったシステムを容易に構成することができる。
【0188】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明のデータ受信装置とデータ送信装置によれば、データ受信側のデータ取得確率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態のデータ送受信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示したデータ取得装置1の内部の詳細な機能構成を示す図である。
【図3】図2に示したデータ取得装置1における通常の定時データ受信時のスケジューリング処理を示すフローチャートである。
【図4】図2に示したデータ取得装置1における事前取得処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1:データ取得装置 2:OA機器
3:通信手段 10:データ受信手段
11:データ取得手段 12:データ保存手段
13:パターン解析手段
Claims (14)
- 外部装置から予め設定された送信日時で定期的にデータを受信するデータ定期受信手段を備えたデータ受信装置において、
前記データ定期受信手段によって受信したデータを保存するデータ保存手段と、
前記データ定期受信手段によるデータの受信が成功したか失敗したかの受信結果を保存する受信結果保存手段と、
該手段に保存された受信結果に基づいてデータ受信の成功と失敗を判断する受信結果判断手段と、
該手段によってデータ受信が失敗と判断されたとき、次回から前記送信日時の事前に前記外部装置にデータを要求するデータ要求手段と、
該手段によって要求したデータを受信したとき、該データを予備データとして保存する予備データ保存手段とを設けたことを特徴とするデータ受信装置。 - 外部装置に対して予め設定された送信日時にデータを要求し、前記外部装置から定期的にデータを受信するデータ定期受信手段を備えたデータ受信装置において、
前記データ定期取得手段によって受信したデータを保存するデータ保存手段と、
前記データ定期取得手段によるデータの受信が成功したか失敗したかの受信結果を保存する受信結果保存手段と、
該手段に保存された受信結果に基づいてデータ受信の成功と失敗を判断する受信結果判断手段と、
該手段によってデータ受信が失敗と判断されたとき、次回から前記送信日時の事前に前記外部装置にデータを要求するデータ要求手段と、
該手段によって要求したデータを受信したとき、該データを予備データとして保存する予備データ保存手段とを設けたことを特徴とするデータ受信装置。 - 前記外部装置がパーソナルコンピュータ等のオフィスオートメーション機器である請求項1又は2記載のデータ受信装置。
- 請求項1乃至3のいずれか一項に記載のデータ受信装置において、
前記データ定期受信手段によるデータ受信が失敗したとき、前記予備データ保存手段に保存されている予備データを前記データの代用にする予備データ代用手段を設けたことを特徴とするデータ受信装置。 - 請求項1乃至4のいずれか一項に記載のデータ受信装置において、
前記受信結果保存手段に保存された複数回分の受信結果に基づいて前記データ要求手段によるデータの要求日時を設定するデータ要求日時設定手段を設けたことを特徴とするデータ受信装置。 - 請求項5記載のデータ受信装置において、
前記データ要求日時設定手段に、前記受信結果判断手段で前記受信結果保存手段に保存された複数回分の受信結果に基づいてデータ受信が連続して失敗していると判断されたとき、前記要求日時を前記送信日時よりも早い日時に設定する手段を設けたことを特徴とするデータ受信装置。 - 請求項5又は6記載のデータ受信装置において、
前記データ要求日時設定手段に、前記要求日時を前記外部装置に設定されているデータ送信禁止日時から所定日時だけ繰り上げ又は繰り延べる手段を設けたことを特徴とするデータ受信装置。 - 請求項5乃至7のいずれか一項に記載のデータ受信装置において、
前記データ要求手段によるデータの取得結果を保存する取得結果保存手段と、
前記データ要求日時設定手段に、前記受信結果保存手段に保存された受信結果と前記取得結果保存手段に保存された取得結果とに基づいて前記要求日時をデータ受信成功率の高い日時に設定する手段を設けたことを特徴とするデータ受信装置。 - 外部装置へ予め設定された送信日時で定期的にデータを送信するデータ定期送信手段を備えたデータ送信装置において、
前記データ定期送信手段によるデータの送信が成功したか失敗したかの送信結果を保存する送信結果保存手段と、
該手段に保存された送信結果に基づいてデータ送信の成功と失敗を判断する送信結果判断手段と、
該手段によってデータ送信が失敗と判断されたとき、次回から前記送信日時の事前に前記外部装置へ予備データを送信する予備データ送信手段とを設けたことを特徴とするデータ送信装置。 - 外部装置からの予め設定された送信日時毎の要求に応じて、前記外部装置へ定期的にデータを送信するデータ定期送信手段を備えたデータ送信装置において、
前記データ定期送信手段によるデータの送信が成功したか失敗したかの送信結果を保存する送信結果保存手段と、
該手段に保存された送信結果に基づいてデータ送信の成功と失敗を判断する送信結果判断手段と、
該手段によってデータ送信が失敗と判断されたとき、次回から前記送信日時の事前に前記外部装置へ予備データを送信する予備データ送信手段とを設けたことを特徴とするデータ送信装置。 - 請求項10記載のデータ送信装置において、
前記送信結果保存手段に保存された複数回分の送信結果に基づいて前記予備データの予備送信日時を設定する予備送信日時設定手段を設けたことを特徴とするデータ送信装置。 - 請求項11記載のデータ送信装置において、
前記予備送信日時設定手段に、前記送信結果判断手段で前記送信結果保存手段に保存された複数回分の送信結果に基づいてデータ送信が連続して失敗していると判断されたとき、前記予備送信日時を前記送信日時よりも早い日時に設定する手段を設けたことを特徴とするデータ送信装置。 - 請求項11又は12記載のデータ送信装置において、
前記予備送信日時設定手段に、前記予備送信日時を予め設定されているデータ送信禁止日時から所定日時だけ繰り上げ又は繰り延べる手段を設けたことを特徴とするデータ送信装置。 - 請求項11乃至13のいずれか一項に記載のデータ送信装置において、
前記予備データ送信手段による予備送信結果を保存する予備送信結果保存手段と、
前記予備送信日時設定手段に、前記送信結果保存手段に保存された送信結果と前記予備送信結果保存手段に保存された予備送信結果とに基づいて前記予備送信日時をデータ送信成功率の高い日時に設定する手段を設けたことを特徴とするデータ送信装置。
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