JP3895049B2 - 衛生用自動噴霧消毒装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な構成を有する衛生用自動噴霧消毒装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のものにあっては、下記のようなものになっている。
近年O−157を初め厨房の不潔による伝染病が多い。
これを消毒するためには食器や調理道具を加熱したり、背負型手動噴霧器で消毒液を散布して殺菌している。
しかし、流し付近、食器棚、部屋全体等の殺菌は不完全な状態である。
このため、毎夏大腸菌等による伝染病が蔓延している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術で述べたものにあっては、下記のような問題点を有していた。
A.手動噴霧器(背負型)では壁、天井、床、棚を含め部屋全体を消毒することは困難である。
B.高いところ、手の入らない狭い隙間の消毒は不完全である。
C.厨房等の場合、業務が終わる深夜、しかも疲れている時間帯の消毒は困難である。
本発明は、従来の技術の有するこのような問題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、次のようなことのできるものを提供しようとするものである。
A.駆動部は、リミットスイッチを備えたモータにより回転運動もできるし、左右の往復運動もできる。
B.噴管部は、外部に設けたポンプから送られる薬液を通すパイプで、駆動部によって回転と往復運動をする。
C.噴口は、薬液を霧状に噴出するノズルである。
D.タイマーによって、セットした時間にスイッチが入切する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は下記のようになるものである。
すなわち、第1発明は、所望する箇所に垂下固定された支持杆部2と、この支持杆部2に昇降調整自在に取付けられた支持金具部3と、支持金具部3に、当該支持金具部を中心として正面から見て左右方向に移動調整自在で、かつ当該支持金具部を中心として側面から見て前後方向に所定角度の範囲で回動調整自在に取付けられた噴管部4から構成され、噴管部4には所定間隔をもって噴霧ノズル4Dが配設されている衛生用自動噴霧消毒装置である。
【0005】
第2発明は、所望する箇所に垂下固定された支持杆部2と、この支持杆部2に昇降調整自在に取付けられた支持金具部3と、この支持金具部3に、当該支持金具部を中心として正面から見て左右方向に移動調整自在で、かつ当該支持金具部を中心として側面から見て前後方向に所定角度の範囲で回動調整自在に取付けられた噴管部4から構成され、
A.支持杆部2は、所定高さに構成された丸棒2Aと、この丸棒の正面に当該丸棒の長手方向に添設されたキー状の突条2Bと、キー状の突条に刻設されたラック2B1から構成され、
B.支持金具部3は、正面略三角形の板体3Aと、この板体の正面部中央に添着された縦ガイド3Bと、縦ガイドに開設されたキー溝を有するガイド用縦貫通孔3Cから構成され、このガイド用縦貫通孔3Cには支持杆部2が遊嵌され、
C.噴管部4は、所定長さの横丸棒4Aと、この軸心に穿設された噴霧液などの通路4Bと、横丸棒4Aの上面に当該丸棒の長手方向に添設されたキー状の突条4Cと、キー状の突条における中央部などの一部分に刻設されたラック4C1と、横丸棒4Aの下面にラックの刻設範囲の部分を除いて所定間隔をもって取付けられた噴霧ノズル4Dから構成され、
D.一方、支持金具部3における板体3Aの正面における左右の下方部分には噴管部を回転自在に支持する左右の軸受3D,3Eが突設され、これら左右の軸受3D,3E間には駆動部3Fが回動自在に取付けられ、駆動部3Fは、左方より横パイプ3F1,スプロケット3F2,横短パイプ3F3から構成され、
a.横パイプ3F1の内周面には横丸棒4Aの突条4Cが嵌合するキー溝が形成されていると共に、上面には横丸棒4Aのラック4C1を露出させる開口部3F4が形成され、かつこの横パイプ3F1の左端は左の軸受3Dに嵌合され、
b.スプロケット3F2のボスに横丸棒4Aの突条4Cが嵌合するキー溝が形成され、
c.横短パイプ3F3の内周面には横丸棒4Aの突条4Cが嵌合するキー溝が形成されていると共に、この横短パイプ3F3の右端は右の軸受3Eに嵌合され、
E.支持金具部3における縦ガイド3Bの側面に取付けられた支持杆部昇降用モータ6に連結されたピニオン6Aは、縦ガイド3Bに開設した開口部3B1においてラック2B1に噛合うよう構成され、
F.駆動部3Fの横パイプ3F1に取付けられた噴管左右移動用モータ7に連結されたピニオン7Aは、駆動部3Fにおける開口部3F4で噴管部4におけるラック4C1に噛合うよう構成され、
G.支持金具部3の板体3Aの背面に取付けられた噴管回動用モータ8に連結されたスプロケット8Aは、板体3Aに開設した開口部3A1において支持金具部3のスプロケット3F2とチェン8A1で連結され、噴管回動用モータ8の回転軸には感知棒8Bが連設され、この感知棒は当該噴管回動用モータ8の上下位置に配設された上下のリミットスイッチ8C,8Dに接触することで正転あるいは逆転するよう構成されている衛生用自動噴霧消毒装置である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。
1は本発明の衛生用自動噴霧消毒装置である。
所望する箇所に垂下固定された支持杆部2と、この支持杆部2に昇降調整自在に取付けられた支持金具部3と、この支持金具部3に、当該支持金具部を中心として正面から見て左右方向に移動調整自在で、かつ当該支持金具部を中心として側面から見て前後方向に所定角度の範囲で回動調整自在に取付けられた噴管部4から構成されている。
【0007】
A.支持杆部2は、所定高さに構成された丸棒2Aと、この丸棒の正面に当該丸棒の長手方向に添設されたキー状の突条2Bと、キー状の突条に刻設されたラック2B1から構成されている。
2Cは丸棒の上端に設けられた取付け板、2Dは丸棒の下端に設けられたストッパである。
【0008】
B.支持金具部3は、正面略三角形の板体3Aと、この板体の正面部中央に添着された縦角棒状の縦ガイド3Bと、縦ガイドに開設されたキー溝を有するガイド用縦貫通孔3Cから構成され、このガイド用縦貫通孔3Cには支持杆部2が遊嵌されている。
C.噴管部4は、所定長さの横丸棒4Aと、この軸心に穿設された噴霧液などの通路4Bと、横丸棒4Aの上面に当該丸棒の長手方向に添設されたキー状の突条4Cと、キー状の突条における中央部などの一部分に刻設されたラック4C1と、横丸棒4Aの下面にラックの刻設範囲の部分を除いて所定間隔をもって取付けられた噴霧ノズル4Dから構成されている。
ラック4C1の左右端部分には左右のリミットスイッチ4Eが配設されている。
【0009】
D.一方、支持金具部3における板体3Aの正面における左右の下方部分には噴管部を回転自在に支持する左右の軸受3D,3Eが突設され、これら左右の軸受3D,3E間には駆動部3Fが回動自在に取付けられ、駆動部3Fは、左方より横パイプ3F1,スプロケット3F2,横短パイプ3F3から構成されている。
a.横パイプ3F1の内周面には横丸棒4Aの突条4Cが嵌合するキー溝が形成されていると共に、上面には横丸棒4Aのラック4C1を露出させる開口部3F4が形成され、かつこの横パイプ3F1の左端は左の軸受3Dに嵌合されている。
図中、3F11は横パイプ3F1の抜けを防止するストップリングである。
b.スプロケット3F2のボスに横丸棒4Aの突条4Cが嵌合するキー溝が形成されている。
c.横短パイプ3F3の内周面には横丸棒4Aの突条4Cが嵌合するキー溝が形成されていると共に、この横短パイプ3F3の右端は右の軸受3Eに嵌合されている。
図中、3F31は横短パイプ3F3の抜けを防止するストップリングである。
【0010】
E.支持金具部3における縦ガイド3Bの側面に取付けられた支持杆部昇降用モータ6に連結されたピニオン6Aは、縦ガイド3Bに開設した開口部3B1においてラック2B1に噛合うよう構成されている。
F.駆動部3Fの横パイプ3F1に取付けられた噴管左右移動用モータ7に連結されたピニオン7Aは、駆動部3Fにおける開口部3F4で噴管部4におけるラック4C1に噛合うよう構成されている。
G.支持金具部3の板体3Aの背面に取付けられた噴管回動用モータ8に連結されたスプロケット8Aは、板体3Aに開設した開口部3A1において支持金具部3のスプロケット3F2とチェン8A1で連結されている。
噴管回動用モータ8の回転軸には感知棒8Bが連設され、この感知棒は当該噴管回動用モータ8の上下位置に配設された上下のリミットスイッチ8C,8Dに接触することで正転あるいは逆転するよう構成されている。
【0011】
本発明のものを、天井に固定して稼働させ、厨房等の消毒に使う場合を例に詳述すると下記の通りである。
A.本装置は駆動部3、駆動部を上下に調整する支持杆部2、噴管の役目を果たす中が中空でフリーな運動が可能な噴管部4、タイマー5及びこれを操作するためのコードとスイッチSW1,SW2からなる。
なお、スイッチは、調理作業の邪魔にならない横壁(例えば出入口)に取付けることになる。
B.本装置の駆動部3は、高さを調整するため所定の範囲で上下に任意に動かすための支持杆部昇降用モータ6、噴管部を所定の範囲で左右に往復運動させるための噴管左右移動用モータ7ならびにおよそ180°の回転で前後にスイングさせる噴管回動用モータ8から構成されている。
C.本装置の噴管部は、外部に設けたポンプからパイプ4Gを通じて送られた薬液を貯留し、同時に微小な孔を持つノズル4Dより薬液を噴霧させる。
噴霧された薬液は重力によって床面、壁面に落下及び付着し、面上に付いている有害菌を消毒殺菌する。
【0012】
D.操作についてさらに詳細に述べると次の通りである。
まず、上下作動スイッチSW1により本装置の高さを調整する。
次に、スイッチSW2を入れることにより噴管部は左右往復運動とスイング運動を同時に開始する。
E.この時に外部に設けたポンプを作動させると、薬液がノズルより噴霧する。噴管部が左右と同時に前後に動くので、噴霧された霧は撹拌された状態になり物陰にも付着しやすくなる。
F.なお、タイマー5を作動させると所定の時間にスイッチを入れ、作動時間が終了すると切ることができる。
G.噴霧された霧状の粒子は天井や壁面ならびに棚、器具に落下し、付着している有害菌を消毒殺菌する。
【0013】
【実施例】
さらに、以下のような条件で使用すると極めて良好な結果を得ることができる。
A.畜舎の消毒、悪臭消しに使用する場合、畜舎の梁に固定し、スイッチは出入口に取付ける。
B.ハウス栽培の作物に対する農薬散布に使用する場合、ハウスの天井から吊り下げて固定する。
C.ハウスの温度調整(細霜冷房、防霜)に使用する場合、ハウスの天井から吊り下げて固定する。
D.しいたけ栽培の散水に使用する場合、しいたけハウスの天井に固定して取付ける。
E.作業舎ほこり沈静、空気清浄に使用する場合、作業舎の天井に固定して取付ける。
【0014】
【発明の効果】
本発明は、上述の通り構成されているので次に記載する効果を奏する。
A.消毒効果のアップ(清潔度の向上)
手動噴霧器は部分的な消毒しかできない。
これに対し、本発明によると部屋全体を消毒できるので効果は顕著である。
B.消毒作業の省力化(簡素化、短縮化)
本発明のものは、タイマーを備えているので自動的に消毒でき省力化が著しい。
C.害虫(ゴキブリ、ハエ等)の減少
消毒を毎日行うことにより、室内の衛生状態が向上し、ゴキブリ、ハエ等の衛生害虫も減少する。
D.食品衛生の向上と伝染病の抑制
本発明のものを使用すると、消毒効果が著しいので衛生管理が向上し、例えばO−157のような食中毒は発生しなくなる。
E.調理後毎日消毒できる。
本発明のものは、操作が簡単な自動装置であるので、調理作業が終了し、帰る時にスイッチを入れるだけであるから毎日消毒できる。
F.消毒作業の定期化
本発明のものは、スイッチを入れるだけで操作が簡単なので消毒作業の定期化が容易である。
G.ノズルを交換することにより薬剤の特性、成分に応じた散布ができる。
すなわち、消毒をより効果的にするためにノズルを交換することにより、薬剤の特性や成分に応じて噴霧の強さ、粒子の大きさを変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】全体の正面図である。
【図2】同上の要部拡大図である。
【図3】支持金具部を中心とした分解斜視図である。
【図4】支持金具部を中心とした正面方向から見た斜視図である。
【図5】支持金具部を中心とした背面方向から見た斜視図である。
【図6】図2における支持杆部などの状態を説明する1部を切欠いた左側面図である。
【図7】A−A線における要部拡大断面図である。
【図8】B−B線における要部拡大断面図である。
【図9】C−C線における要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1 衛生用自動噴霧消毒装置
2 支持杆部
3 支持金具部
4 噴管部
5 タイマー
6 支持杆部昇降用モータ
7 噴管左右移動用モータ
8 噴管回動用モータ

Claims (2)

  1. 所望する箇所に垂下固定された支持杆部(2)と、この支持杆部(2)に昇降調整自在に取付けられた支持金具部(3)と、この支持金具部(3)に、当該支持金具部を中心として正面から見て左右方向に移動調整自在で、かつ当該支持金具部を中心として側面から見て前後方向に所定角度の範囲で回動調整自在に取付けられた噴管部(4)から構成され、噴管部(4)には所定間隔をもって噴霧ノズル(4D)が配設されていることを特徴とする衛生用自動噴霧消毒装置。
  2. 所望する箇所に垂下固定された支持杆部(2)と、この支持杆部(2)に昇降調整自在に取付けられた支持金具部(3)と、この支持金具部(3)に、当該支持金具部を中心として正面から見て左右方向に移動調整自在で、かつ当該支持金具部を中心として側面から見て前後方向に所定角度の範囲で回動調整自在に取付けられた噴管部(4)から構成され、
    A.支持杆部(2)は、所定高さに構成された丸棒(2A)と、この丸棒の正面に当該丸棒の長手方向に添設されたキー状の突条(2B)と、キー状の突条に刻設されたラック(2B1)から構成され、
    B.支持金具部(3)は、正面略三角形の板体(3A)と、この板体の正面部中央に添着された縦ガイド(3B)と、縦ガイドに開設されたキー溝を有するガイド用縦貫通孔(3C)から構成され、このガイド用縦貫通孔(3C)には支持杆部(2)が遊嵌され、
    C.噴管部(4)は、所定長さの横丸棒(4A)と、この軸心に穿設された噴霧液などの通路(4B)と、横丸棒(4A)の上面に当該丸棒の長手方向に添設されたキー状の突条(4C)と、キー状の突条における中央部などの一部分に刻設されたラック(4C1)と、横丸棒(4A)の下面にラックの刻設範囲の部分を除いて所定間隔をもって取付けられた噴霧ノズル(4D)から構成され、
    D.一方、支持金具部(3)における板体(3A)の正面における左右の下方部分には噴管部を回転自在に支持する左右の軸受(3D,3E)が突設され、これら左右の軸受(3D,3E)間には駆動部(3F)が回動自在に取付けられ、駆動部(3F)は、左方より横パイプ(3F1),スプロケット(3F2),横短パイプ(3F3)から構成され、
    a.横パイプ(3F1)の内周面には横丸棒(4A)の突条(4C)が嵌合するキー溝が形成されていると共に、上面には横丸棒(4A)のラック(4C1)を露出させる開口部(3F4)が形成され、かつこの横パイプ(3F1)の左端は左の軸受(3D)に嵌合され、
    b.スプロケット(3F2)のボスに横丸棒(4A)の突条(4C)が嵌合するキー溝が形成され、
    c.横短パイプ(3F3)の内周面には横丸棒(4A)の突条(4C)が嵌合するキー溝が形成されていると共に、この横短パイプ(3F3)の右端は右の軸受(3E)に嵌合され、
    E.支持金具部(3)における縦ガイド(3B)の側面に取付けられた支持杆部昇降用モータ(6)に連結されたピニオン(6A)は、縦ガイド(3B)に開設した開口部(3B1)においてラック(2B1)に噛合うよう構成され、
    F.駆動部(3F)の横パイプ(3F1)に取付けられた噴管左右移動用モータ(7)に連結されたピニオン(7A)は、駆動部(3F)における開口部(3F4)で噴管部(4)におけるラック(4C1)に噛合うよう構成され、
    G.支持金具部(3)の板体(3A)の背面に取付けられた噴管回動用モータ(8)に連結されたスプロケット(8A)は、板体(3A)に開設した開口部(3A1)において支持金具部(3)のスプロケット(3F2)とチェン(8A1)で連結され、噴管回動用モータ(8)の回転軸には感知棒(8B)が連設され、この感知棒は当該噴管回動用モータ(8)の上下位置に配設された上下のリミットスイッチ(8C,8D)に接触することで正転あるいは逆転するよう構成されていることを特徴とする衛生用自動噴霧消毒装置。
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