JP3894764B2 - エンジンのアフターラン防止装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの停止操作後のアフターランを防止するアフターラン防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のアフターラン防止装置としては、従来より例えば図3に示すものがある。このアフターラン防止装置10は、気化器1のミキシング本体2にメイン燃料通路7とスロー燃料通路8とを設け、上記ミキシング本体2の下部に設けたフロート室3をメインジェット13及び弁室14を順に介して上記各通路7・8に連通するとともに、エンジンの停止操作に連動する燃料カット弁11により上記メイン燃料通路7の基端部7aを閉止するように構成されている。なお、上記スロー燃料通路8は、上記燃料カット弁11による閉止位置よりも下流側で、上記メイン燃料通路7の基端部7aに連通されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このアフターラン防止装置10は、以下の点で改善の余地がある。
即ち、この従来技術では、燃料カット弁11の弁体12によりメイン燃料通路7の基端部7aを閉止するが、なお、3〜4回の爆発行程を繰り返す。その理由は、スロー燃料通路8が、上記燃料カット弁11による閉止位置よりも下流側でメイン燃料通路7の基端部7aに連通しているためと考えられる。
【0004】
即ち、気化器1のスロットル弁17が略全開状態で、エンジンを停止操作すると、スロー燃料通路8の底部に残留しているガソリンが、上記閉止位置よりも下流側で連通しているメイン燃料通路7内に吸入され、ベンチュリ部5を経て霧化されてシリンダ内に供給され、燃焼室内のヒートポイントにより着火するためと考えられる。
【0005】
そこで、上記不都合を解消するために、メイン燃料通路7及びスロー燃料通路8を、それぞれ個別の燃料カット弁で閉止することも考えられるが、それではかなりのコスト高になる。本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、簡素な構成で安価に実施でき、かつ、エンジン停止操作後のアフターランを確実に防止できるアフターラン防止装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は以下のように構成される。
即ち、請求項1に記載の発明は、気化器1のミキシング本体2にメイン燃料通路7とスロー燃料通路8とを設け、上記ミキシング本体2の下部に設けたフロート室3をメインジェット13及び弁室14を順に介して上記各通路7・8に連通するとともに、エンジンの停止操作に連動する燃料カット弁11により上記メイン燃料通路7の基端部7aを閉止するように構成(以下、これを本発明の「基本構成」という)したエンジンのアフターラン防止装置において、
上記メイン燃料通路7の基端部7aよりも上流側で、上記スロー燃料通路8と上記弁室14とを連通し、上記気化器1のスロットル弁17を略全開にした状態で、上記燃料カット弁11を閉止作動させるように構成したことを特徴とする。
【0007】
【発明の作用・効果】
本発明では、前記基本構成を備えるエンジンのアフターラン防止装置において、メイン燃料通路7の基端部7aよりも上流側で、上記スロー燃料通路8と弁室14とを連通し、気化器1のスロットル弁17を略全開にした状態で、燃料カット弁11を閉止作動させるように構成したので、以下の作用・効果を奏する。
【0008】
(イ)本発明では、エンジンの停止操作後のアフターランを確実に防止できる。
即ち、エンジンを停止操作すると、燃料カット弁11によりメイン燃料通路7の基端部7aが閉止される。この状態では、メイン燃料通路7とスロー燃料通路8との連通は遮断され、スロー燃料通路8は弁室14とメインジェット13とを介してフロート室3に連通している。他方、気化器1のスロットル弁17が略全開の状態では、図2に示すように、スロー燃料通路8の下流のアイドルポート88cやスローポート8dからのガソリンの流出は皆無になる。これにより、エンジン停止操作後のアフターランを確実に防止できる。
【0009】
(ロ)本発明では、メイン燃料通路7の基端部7aよりも上流側で、スロー燃料通路8と弁室14とを連通しただけの改変であるから、従来技術と比較して加工工数が増えることもなく、燃料カット弁を別途追加する必要がないので、簡素な構成で安価に実施できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1に基づいて説明する。ここで、図1は本発明に係るアフターラン防止装置を備える汎用エンジンの気化器の縦断面図、図2はエンジンの回転速度とガソリン流量との関係を示すグラフであり、図2中の符号Aはメインノズルからの、符号Bはアイドルポートからの、符号Cはスローポートからの、各ガソリン流量を示し、符号Dは総合流量を示す。
【0011】
この気化器1は、ミキシング本体2と、そのミキシング本体2の下部に設けられ、燃料(ガソリン)を一定高さに貯溜するフロート室3と、上記ミキシング本体2内の吸気通路4と、この吸気通路4に設けられたベンチュリ部5と、このベンチュリ部5の下側ボス部8に縦向きに並設されたメイン燃料通路7及びスロー燃料通路8と、本発明に係るアフターラン防止装置10と、上記ベンチュリ部5の上流側と下流側にそれぞれ設けられたチョークバルブ16及びスロットルバルブ17とを備える。なお、図1中の矢印Fは吸気の流れる方向を示す。
【0012】
上記アフターラン防止装置10は、上記フロート室3を、メインジェット13及び弁室14を順に介して、ベンチュリ部5の下側ボス部8に設けたメイン燃料通路7及びスロー燃料通路8に連通するとともに、エンジンの停止操作に連動する燃料カット弁11によりメイン燃料通路7の基端部7aを閉止するように構成されている。
【0013】
上記メイン燃料通路7は、上記下側ボス部8の略中央部に2重ノズル管9a・9bを内嵌し、その基端部7aを弁室14に臨ませ、先端部7bをベンチュリ部5より吸気通路4内に突出させ、上記2重ノズル管9a・9bにあけた多数の空気導入孔を介して当該メイン燃料通路7をメインエアブリード室18に連通して構成されている。
【0014】
他方、上記スロー燃料通路8は、上記メイン燃料通路7の横側に並設された燃料のサブ通路8aと、ミキシング本体2の周肉壁内に形成されたパイロットエアブリード8bとを連通して構成される。上記パイロットエアブリード8bの基端開口は、パイロットジェット19を介してチョークバルブ16の近傍の吸気通路4に連通され、当該パイロットエアブリード8bの先端側開口(アイドルポート8c及びスローポート8d)は、スロットルバルブ17の近傍の吸気通路4に連通されている。なお、アイドルポート8cからのガソリンの流出量はパイロットスクリュウ20によって調節される。
【0015】
上記燃料カット弁11は、弁室14の下側に組み付けられた電磁アクチュエータ11aにより、その出力ロッドである弁体12を弁室14内に突出させて、メイン燃料通路7の基端部7aを閉止するように構成されている。なお、上記弁体12は、通電時には退入しており、エンジンの停止操作による通電遮断時には、電磁アクチュエータ11a内の図示しない付勢バネで突出される。
【0016】
以下、本発明の特徴をなす構成について説明すると、上記メイン燃料通路7の基端部7aよりも上流側で、上記スロー燃料通路8と上記弁室14とを連通孔15により連通する。そして上記気化器1のスロットル弁17を略全開にした状態で、上記燃料カット弁11を閉止作動させるように構成する。これは、エンジンの停止操作後のアフターランを確実に防止することを意図したものである。
【0017】
即ち、エンジンを停止操作すると、燃料カット弁11によりメイン燃料通路7の基端部7aが閉止される。この状態では、メイン燃料通路7とスロー燃料通路8との連通は遮断され、スロー燃料通路8は弁室14とメインジェット13とを介してフロート室3に連通している。そして気化器1のスロットル弁17が略全開の状態では、図2に示すように、スロー燃料通路8の下流のアイドルポート8cやスローポート8dからのガソリンの流出は皆無となる。これにより、エンジン停止操作後のアフターランを確実に防止できる。
【0018】
また、メイン燃料通路7の基端部7aよりも上流側で、スロー燃料通路8と弁室14とを連通孔15で連通しただけの改変であるから、従来技術と比較して加工工数が増えることもなく、燃料カット弁を追加する必要がないので、簡素な構成で安価に実施できる。
【0019】
この発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を変更しない範囲内において、種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアフターラン防止装置を備える気化器の縦断面図である。
【図2】エンジンの回転速度とガソリンの流量との関係を示すグラフである。
【図3】従来例に係る図1相当図である。
【符号の説明】
1…気化器、2…ミキシング本体、3…フロート室、7…メイン燃料通路、7a…メイン燃料通路の基端部、8…スロー燃料通路、10…アフターラン防止装置、11…燃料カット弁(電磁アクチュエータ)、13…メインジェット、14…弁室、15…連通孔、17…スロットル弁。

Claims (1)

  1. 気化器(1)のミキシング本体(2)にメイン燃料通路(7)とスロー燃料通路(8)とを設け、上記ミキシング本体(2)の下部に設けたフロート室(3)をメインジェット(13)及び弁室(14)を順に介して上記各通路(7・8)に連通するとともに、エンジンの停止操作に連動する燃料カット弁(11)により上記メイン燃料通路(6)の基端部(6a)を閉止するように構成したエンジンのアフターラン防止装置において、
    上記メイン燃料通路(7)の基端部(7a)よりも上流側で、上記スロー燃料通路(8)と上記弁室(14)とを連通し、上記気化器(1)のスロットル弁(17)を略全開にした状態で、上記燃料カット弁(11)を閉止作動させるように構成した、ことを特徴とするエンジンのアフターラン防止装置。
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