JP3894678B2 - 抗菌性に優れたステンレス鋼材およびその製造方法 - Google Patents

抗菌性に優れたステンレス鋼材およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ステンレス鋼材に係り、とくに抗菌性に優れ、厨房等生活関連用品、医療機器、電気機器、化学機器および建材等に用いて好適なステンレス鋼材およびその製造方法に関する。本発明におけるスレンレス鋼材は、ステンレス鋼製の鋼板、鋼帯、鋼管、鋼線およびその他ステンレス鋼製品を含むものとする。
【0002】
【従来の技術】
銀、銅は、大腸菌やサルモネラ菌に代表される病原性細菌の繁殖を抑制し、病原性細菌に起因する食中毒を防止する効果があることが従来から知られている。
最近、これら金属を利用して細菌繁殖抑制効果(以下、抗菌性という)を持たせた材料が提案されている。たとえば、特開平8-49085 号公報には、マグネットスパッタリングによって、Ag及び/またはCuを含むCr、Ti、Ni、Fe等の金属層または合金層をステンレス鋼基材の表面に形成した抗菌性に優れたステンレス鋼板が開示されている。この鋼板では、19〜60重量%のAgを含む金属層または合金層を形成することが好ましいとされている。
【0003】
また、特開平8-156175号公報には、銀を含んだ顔料を塗布し、細菌の繁殖を抑制できる塗装鋼板が提案されている。
しかしながら、上記した鋼板表面に抗菌性金属を含む金属層あるいは合金層を形成する方法や、抗菌性金属を含む顔料を塗布する方法では、絞り加工や表面の研磨加工により抗菌性金属を含む層が剥離または除去されて、その効果が期待できなくなるという問題があり、さらに、洗濯機の内装に用いられる鋼板におけるように常に表面が擦られる用途や厨房用品のように清掃のために常に表面が擦られる用途では、長期にわたり抗菌性が維持できなくなるという問題もあった。
【0004】
また、特開平8-239726号公報には、重量比で、鉄10〜80%、アルミニウム1〜10%、あるいはさらにクロム、ニッケル、マンガン、銀のうちいずれか1種以上を1〜15%を含み、残部が銅および不可避的不純物からなる抗菌、耐海生生物材料が開示されている。しかし、この材料は、アルミニウム1〜10%を含有した銅基合金あるいは鉄基合金で、加工性が低く、とくに、例えば、食器、台所用品、バス用品、電機部品等の薄板で成形する用途に供するには問題を残していた。
【0005】
上記した問題を解決するため、特開平8-104953号公報には、Cuを1.1 〜3.5 重量%添加し抗菌性を高めたオーステナイト系ステンレス鋼が、また特開平10-259457 号公報には、Cu:0.5 〜4.0 重量%、Ag:0.05〜1.0 重量%を含む抗菌性を有するオーステナイト系ステンレス鋼が、また特開平8-104952号公報には、Cuを0.3 〜5重量%添加し抗菌性を高めたマルテンサイト系ステンレス鋼が、また、特開平9-170053号公報には、Cuを0.4 〜3.0 重量%添加し抗菌性を高めたフェライト系ステンレス鋼が、提案されている。
【0006】
また、特開平10-259456 号公報には、0.05〜1.0 重量%のAgを含み、短径が10μm 以下のAg相が0.03%以上の面積分率でマトリックス中に分散しているAg含有抗菌ステンレス鋼板が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平8-104953号公報、特開平8-104952号公報、特開平9-170053号公報、特開平10-259457 号公報に記載された技術では、抗菌性を発現するために鋼板表面からCuがイオンとして溶けだす必要がある。Cuがイオンとして溶出することは、その箇所で不動態膜が破壊されることを意味し、そのため抗菌性は向上するが耐食性が著しく劣化することになる。したがって,Cu添加ステンレス鋼では、抗菌性と耐食性とを両立させることが困難であった。また、特開平10-259456 号公報に記載された技術では、Ag相の短径を10μm 以下に調整するのは難しく、しかも短径10μm 以下のAg相を面積分率で0.03%以上とするには多量のAgの添加を必要とし、加工性、耐食性の低下および表面性状の悪化を招くという問題があった。
【0008】
さらに、ステンレス鋼材は、一般に脱スケール工程を経て最終製品とされるが、この脱スケール工程では通常酸洗により脱スケール処理が行われる。そのため、Cu、Agを添加した抗菌性ステンレス鋼材では、内部にくらべ表層部での抗菌性が低下することが懸念される。このような抗菌性の低下を、過剰なCu、Agの添加により補うと、加工性、耐食性の低下を招くという問題があった。
【0009】
本発明は、上記した従来技術の問題点を有利に解決し、比較的少ない量のAg添加で、優れた耐食性および抗菌性とを兼備し、しかも最終製品の表層部の抗菌性を高めた、抗菌性に優れたステンレス鋼材およびその製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、優れた抗菌性と耐食性とを兼ね備えたステンレス鋼材を開発するため、とくに、電界放射型オージェ電子分光装置や電子線マイクロアナライザー等の分析装置を駆使して、ステンレス鋼材表面の化学組成と抗菌性との関連について鋭意研究を重ねた結果、ステンレス鋼にAgを適正量添加し、さらにステンレス鋼材中に銀酸化物を適正量均一分散させることにより抗菌性が高く、しかも耐食性に優れたステンレス鋼材となることことを見いだした。さらに、本発明者らは、鋼材中に銀酸化物を適正量均一分散させたステンレス鋼材では、成形加工、研摩加工を施される用途や使用時に表面が擦られあるいは削り取られる用途においても安定した抗菌性を示すことを見いだした。また本発明者らは、これらステンレス鋼材表面に抗菌性成分粒子を浸透固着させることにより表層部の抗菌性が補強できることを新規に見いだした。
【0011】
本発明は、上記した知見に基づき、さらに検討を加えて完成されたものである。
すなわち、第1の本発明は、銀および銀化合物をAg換算で0.001 〜0.30wt%、銀化合物の1部を銀酸化物として銀酸化物量で0.0005wt%以上、1.1 ×(wt%Ag)wt%以下含み、さらにV: 0.001 1.0wt %を含有し、該銀酸化物が均一分散してなるステンレス鋼材であって、該ステンレス鋼材の表面層に、抗菌性成分粒子を浸透固着してなることを特徴とする抗菌性に優れたステンレス鋼材である。また、本発明では、前記抗菌性成分粒子は、銀イオン、銅イオン、銀、銅、銀−銅合金のうちの1種または2種以上であることが好ましく、また、本発明では、前記抗菌性成分粒子が、粒径10μm 以下の粒子とするのが好ましい。また、本発明では、ステンレス鋼材表面層に浸透固着された前記抗菌性成分粒子の濃度は、重量%で0.001 〜0.3 %とするのが好ましい。なお、表層の抗菌性成分粒子の濃度は、GDMS法により測定した値を用いるものとする。また、さらに良好な抗菌性を得る点から、前記銀酸化物の大きさを、500 μm 以下とするのが好ましい。
【0012】
第2の本発明は、銀および銀化合物をAg換算で0.001 〜0.30wt%、銀化合物の1部を銀酸化物として銀酸化物量で0.0005wt%以上、1.1 ×(wt%Ag)wt%以下含み、さらにV:0.001 〜 1.0wt%を含有し、該銀酸化物が均一分散してなるステンレス鋼材の表面に、抗菌性成分を含む液を塗布したのち、該塗布した面を加圧することを特徴とする抗菌性に優れたステンレス鋼材の製造方法であり、また、本発明では、前記抗菌性成分を含む液を、抗菌性成分の微粒子を分散させた微粒子分散液または抗菌性成分が溶けた溶液とするのが好ましい。また、本発明では、前記微粒子分散液の微粒子の粒径を10μm 以下とするのが好ましい。また、本発明では、前記抗菌性成分を含む液の、抗菌性成分の濃度を0.01〜10wt%とするのが好ましい。また、本発明では、前記抗菌性成分を、銀イオン、銅イオン、銀、銅、銀−銅合金、銀化合物、銅化合物のうちから選ばれた1種または2種以上とするのが好ましく、前記銀化合物は、塩化銀、硫化銀、酸化銀、硫酸銀、有機酸銀から選ばれた1種または2種以上とするのが好ましく、また前記銅化合物は、塩化第一銅、塩化第二銅、硫化第一銅、硫化第二銅、酸化第一銅、酸化第二銅、硫酸第一銅、硫酸第二銅、りん酸銅、有機りん酸銅のうちから選ばれた1種または2種以上とするのが好ましい。
【0013】
また、第2の本発明では、前記加圧するに代えて、擦ることでもよい。加圧する手段としては、ロール加圧、静水圧加圧、プレス加圧が好ましい。また、擦る手段としては、塗布面同士の擦り合わせ、研摩、磨きが好ましい。
また、第2の本発明では、前記銀および銀化合物をAg換算で0.001 〜0.30wt%、銀化合物の1部を銀酸化物として銀酸化物量で0.0005wt%以上、1.1 ×(wt%Ag)wt%以下含み、さらにV:0.001 〜 1.0wt%を含有し、該銀酸化物が均一分有してなるステンレス鋼材が、Ag:0.001 〜0.30wt%、さらにV:0.001 〜 1.0wt%を含有するステンレス鋼溶鋼を鋳込速度:0.8 〜1.6m/minで連続鋳造しして鋼素材とし、該鋼素材を熱間加工、あるいはさらに冷間加工して製造されたステンレス鋼材とするのが好ましい。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明鋼材の化学組成の限定理由について、説明する。
本発明のステンレス鋼材は、オーステナイト系ステンレス鋼、フェライト系ステンレス鋼、マルテンサイト系ステンレス鋼がいずれも好適である。
オーステナイト系ステンレス鋼の化学組成は、C:0.001 〜0.1 wt%、Si:2.0 wt%以下、Mn:2.0 wt%以下、P:0.1wt %以下、S:0.1wt %以下、Cr:10〜35wt%、Ni:6〜15wt%、N:0.001 〜0.1 wt%を含み、残部Feおよび不可避的不純物とするのが好ましい。なお、Mo:3.0 wt%以下、Cu:1.0 wt%以下、W:0.30wt%以下、Al:0.3 wt%以下、Ti:1.0wt %以下、Nb:1.0wt %以下、Zr:1.0wt %以下、Co:0.001 〜0.5wt %、B:0.01wt%以下のうち1種または2種以上を含有してもよい。
【0015】
フェライト系ステンレス鋼の化学組成は、C:0.0001〜0.1wt %、Si:1.0 wt%以下、Mn:2.0 wt%以下、P:0.1wt %以下、S:0.1wt %以下、Cr:10〜50wt%、N:0.10wt%以下を含み、残部Feおよび不可避的不純物とするのが好ましい。なお、Al:0.3 wt%以下、Ni:1.0 wt%以下、Mo:3.0 wt%以下、Ti:1.0 wt%以下、Nb:1.0 wt%以下、Zr:1.0wt %以下、Cu:1.0 wt%以下、W:0.30wt%以下、Co:0.001 〜0.5wt %、B:0.01wt%以下のうち1種または2種以上を含有してもよい。
【0016】
マルテンサイト系ステンレス鋼の化学組成は、C:0.001 〜1.0wt %、Si:1.0 wt%以下、Mn:2.0 wt%以下、P:0.1wt %以下、S:0.1wt %以下、Cr:10〜19wt%、N:0.001 〜0.1wt %を含み、残部Feおよび不可避的不純物とするのが好ましい。なお、Al:1.5 wt%以下、Ti:1.0 wt%以下、Nb:1.0 wt%以下、W:0.3wt %以下、Zr:1.0wt %以下、Ni:3.0 wt%以下、Mo:3.0 wt%以下、Cu:1.0 wt%以下、Co:0.001 〜0.5wt %、B:0.01wt%以下のうち1種または2種以上を含有してもよい。
【0017】
本発明では、ステンレス鋼材に、好ましくは上記した範囲の化学組成を有するステンレス鋼材に、さらに銀および銀化合物をAg換算で0.001 〜0.30wt%、さらにV:0.001 〜 1.0wt%を含有させ、かつ銀化合物の1部を銀酸化物として銀酸化物量で0.0005wt%以上、1.1 ×(wt%Ag)wt%以下含有させる。これにより、耐食性の低下を伴わず、安定して格段に高い抗菌性が発現できる。さらに、本発明では、上記した組成を有するステンレス鋼材の表面層に、抗菌性成分粒子が浸透固着した表層を形成させる。
【0018】
つぎに本発明のステンレス鋼材の抗菌性発現のための要件について説明する。
銀および銀化合物:0.001 〜0.30wt%(Ag換算)
Agは、本発明で最も重要な元素であり、細菌の繁殖を抑制する効果を有し、抗菌性を高める元素である。これらの効果は、Ag換算で0.001wt %以上の含有で認められるが、0.30wt%を超えて含有すると、耐食性が劣化し、熱間圧延時の表面欠陥が増加するとともに、高価なAgを多量に添加することとなりコスト的に不利となる。このため、AgはAg換算で0.001 〜0.30wt%の範囲に限定した。
【0019】
鋼材中に含有されるAgは、Ag(銀)粒子、銀酸化物および銀硫化物の形態で存在するが、本発明者らの知見によれば、抗菌作用は、銀酸化物>銀粒子>銀硫化物の順に優れており、本発明では、格段の抗菌性向上のために含有するAgの多くを銀酸化物として存在させる。
抗菌作用が、銀酸化物、銀粒子、銀硫化物の順に優れる原因の詳細については現在のところ不明であるが、銀粒子を含む銀化合物のイオン化速度の違いが、抗菌作用を有するAgイオンの溶出速度の差となり、抗菌作用の差として現れたものと推察される。
【0020】
そこで、本発明では、銀酸化物を、鋼材中に、0.0005wt%以上、1.1 ×(wt%Ag)wt%以下含有させる。上記した量の銀酸化物が鋼材中に均一分散して存在すると、製品出荷時の表面のみでなく研摩、切削・研削加工後の表面、あるいは摩耗等により新しい表面が形成される使用中の鋼材表面においても、つねに鋼材表面に銀酸化物が存在することになり、細菌の繁殖が抑制され、抗菌性を格段に向上させる。なお、銀酸化物としては、AgO またはAg2Oが例示される。
【0021】
抗菌作用の優れる銀酸化物が0.0005wt%以上含有されれば、良好な抗菌性が得られる。銀酸化物の含有量が0.0005wt%未満では、細菌の繁殖を抑制する十分な作用が望めず、0.30wt%を超える多量のAgを添加し効果を補充する必要が生じ、耐食性が低下する。このような点から、銀酸化物含有量の下限を0.0005wt%に限定した。一方、銀酸化物含有量が 1.1×(wt%Ag)wt%を超えると、銀酸化物が粒界等に集まりやすくなり粗大な酸化物が形成される傾向を示し、耐食性が劣化する。銀酸化物の抗菌作用を十分に引き出すために、銀酸化物含有量の上限を 1.1×(wt%Ag)wt%に限定した。ここでwt%Agは鋼中の銀および銀化合物量でAg換算した量である。
【0022】
また、鋼中に含有される銀酸化物の形状は、特に限定する必要はないが、銀酸化物の大きさが500 μm を超えると、耐食性が低下する原因となることから、500 μm 以下の大きさとするのが好ましい。
なお、本発明における鋼材中の銀酸化物の生成量は、電解抽出法による介在物分析、あるいは鋼材から採取した試験片の任意の断面について、電界放射型オージェ電子分光装置や電子線マイクロアナライザーまたはGDMS法で評価するものとする。
【0023】
本発明では、上記した範囲のAg(銀および銀化合物)に加えて、さらにV:0.001 〜 1.0wt%を含有させるVは、銀粒子、銀酸化物および銀硫化物が板厚中心部に偏在する傾向を顕著に改善する、いわゆる分散剤としての効果を有している。Vを0.001wt %以上含有することにより、均質なステンレス鋼材表面の抗菌性が達成される。一方、0.30wt%を超えると上記した効果は飽和するうえ、 1.0wt%を超えると加工性、耐食性が劣化する傾向となる。このため、Vは 0.001〜 1.0wt%の範囲とするなお、好ましくは 0.001〜0.30wt%、より好ましくは0.01〜0.25wt%である。
【0024】
本発明のステンレス鋼材は、上記した範囲の化学組成以外の残部はFeおよび不可避的不純物からなる。
本発明のステンレス鋼材は、通常公知の溶製方法すべてを適用して溶製できるため、溶製方法はとくに限定する必要はない。例えば、製鋼法としては、転炉、電気炉等で溶製し、SS-VOD(Strongly Stirred Vacuum Oxygen Decarburization)により2次精錬を行うのが好適である。
【0025】
本発明では、Ag:0.001 〜0.30wt%を含み、さらにV:0.001 〜 1.0wt%を含有するステンレス鋼溶鋼を通常公知の溶製方法で溶製する。溶製された溶鋼は、通常公知の鋳造方法で鋼素材とすることができるが、生産性、品質上から連続鋳造法を適用するのが好ましい。
連続鋳造法においては、鋼中に銀酸化物を0.0005wt%以上微細に均一に分散させるために、鋳込速度を0.8 〜1.6 m/min の範囲とするのが好ましい。
【0026】
鋳込速度が0.8m/min未満では、銀酸化物が粗大となり、耐食性が劣化するとともに、安定して抗菌性を発現させることが難しくなる。一方、鋳込速度が1.6m/minを超えると、安定した鋳造が困難であり、0.0005wt%以上の銀酸化物が鋼中に均一に分散しない。このため、使用時の鋼材表面に銀酸化物が不均一に分散するため、抗菌性が安定的に発現しない。このようなことから、連続鋳造法における鋳込速度は0.8 〜1.6 m/min の範囲とするのが望ましい。
【0027】
銀酸化物量を0.0005wt%以上、1.1 ×(wt%Ag)wt%以下の所定の範囲とするには、鋳込速度を0.8 〜1.6 m/min の範囲とするとともに、ステンレス鋼溶鋼の好ましくはS含有量を 0.015wt%以下、より好ましくは 0.010wt%以下とするのが望ましい。溶鋼中のS含有量の調整は、通常公知の製錬方法でよく、とくに限定されないが、転炉および/またはVOD炉においてフェロシリコンおよびカルシウム化合物を添加し脱硫する方法が好ましい。
【0028】
ステンレス鋼溶鋼のS含有量が 0.015wt%を超えると、銀と反応して生成する銀硫化物の生成量が増加し、抗菌作用に優れた銀酸化物の生成量が抑制されるため、抗菌性が劣化するおそれがある。このようなことから良好な抗菌性を得るために、溶鋼中のS濃度を 0.015wt%以下とするのが好ましく、 0.010wt%以下とするのがとくに好ましい。
【0029】
また、本発明では、上記した化学組成を有するステンレス鋼溶鋼を、好ましくは上記した条件で連続鋳造して鋼素材としたのち、必要に応じ該鋼素材を所定の温度に加熱し、ついで熱間圧延等の熱間加工により所望の板厚等の大きさ、形状の熱延板等の熱間加工材とする。これら熱延板等の熱間加工材は、必要に応じ好ましくは700 〜1200℃の焼鈍を施したのち、用途に応じ、熱延板等の熱間加工材のまま、または冷間圧延等の冷間加工を施され所定の板厚等の大きさ、形状の冷延板等の冷間加工材とされ、所望の使途に供される。
【0030】
なお、例えば、冷延板は、好ましくは700 〜1200℃の焼鈍および酸洗を施して冷延焼鈍板とされるのが望ましい。
本発明では、上記したステンレス鋼材の表層に、さらに抗菌性成分粒子を浸透固着させる。抗菌性成分粒子は、抗菌性を有する銀イオン、銅イオン、銀、銅、銀−銅合金のうちの1種、あるいはそれらの混合とするのが望ましい。また、抗菌性成分粒子の大きさは、粒径10μm 以下とするのが好ましい。粒子の粒径が10μm を超えると、ステンレス鋼材表面から内部への浸透が困難となる。なお、粒径は、より好ましくは0.1 μm 以下である。
【0031】
本発明でいう浸透固着とは、粒子が、ステンレス鋼材表面に存在する結晶粒界等の凹凸欠陥を介し鋼材表面から深さ方向に少なくとも0.1 μm まで浸透し鋼材表面に固着された状態となることをいう。ステンレス鋼材表面の抗菌性を補強するためには、抗菌性成分粒子を深さ2μm 以上まで浸透させるのが好ましい。浸透深さが少ないと固着力が弱く、外力等により簡単に抗菌性成分粒子が表層から取り除かれ、抗菌性発現に寄与しなくなる。
【0032】
本発明では、ステンレス鋼材表層に浸透固着された抗菌性成分粒子の濃度は、重量%で0.001 〜0.3 %とするのが好ましい。抗菌性成分粒子の濃度が0.001 %未満では、表層に存在する抗菌性成分粒子の数が少なく抗菌性の発現が少ない。また0.3 %を超えると、表面の色調が劣化する場合がある。このため、抗菌性成分粒子の濃度は、重量%で0.001 〜0.3 %とするのが好ましい。なお、表層の抗菌性成分粒子の濃度は、GDMS法より測定した値を用いるものとする。
【0033】
つぎに、ステンレス鋼材に、抗菌性成分粒子を浸透固着した表層を形成させる方法について、説明する。
上記した抗菌性元素を含有する組成のステンレス鋼材の表面を所望の表面状態に仕上げ、該表面に抗菌性成分を含む液を塗布したのち、該塗布した面を加圧する。抗菌性成分を含む液は、抗菌性成分の微粒子を分散させた微粒子分散液または抗菌性成分が溶けた溶液とするのが好ましい。
【0034】
本発明で使用する抗菌性成分としては、オリゴジナミー効果、さらにはステンレス鋼材内部への浸透のしやすさ、安全性、および表面性状の観点から銀イオン、銅イオン、銀、銅、銀−銅合金、銀化合物、銅化合物のうちから選ばれた1種または2種以上とするのが好ましい。銀化合物は、塩化銀、硫化銀、酸化銀、硫酸銀、有機酸銀から選ばれた1種が有利に適合する。銅化合物は、塩化第一銅、塩化第二銅、硫化第一銅、硫化第二銅、酸化第一銅、酸化第二銅、硫酸第一銅、硫酸第二銅、りん酸銅、有機りん酸銅のうちから選ばれた1種が有利に適合する。なお、耐食性の観点からは銀、銀化合物が最も好ましい。
【0035】
ステンレス鋼材表面に塗布する抗菌性成分を含む液は、抗菌性成分の微粒子を水または有機溶媒に分散させた微粒子分散液か、抗菌性成分を水または有機溶媒に溶解させた溶液とするのが好ましい。さらに、これら液には、クエン酸ナトリウム等の溶解性有機酸塩、縮合りん酸ナトリウム、溶解性またはエマルジョンタイプの有機系樹脂および界面活性材等を添加し金属表面へのぬれ性を向上させるのが好ましい。また、本発明では、前記微粒子分散液の微粒子の粒径は10μm 以下とするのが好ましい。より好ましくは0.1 μm 以下である。微粒子の粒径が10μm を超えると、ステンレス鋼材表面から内部への浸透が困難となる。
【0036】
また、本発明では、抗菌性成分を含む液の、抗菌性成分の濃度は0.01〜10wt%とするのが好ましい。抗菌性成分の濃度が0.01wt%未満では、抗菌性強化の効果がなく、一方、10wt%を超えると、ステンレス鋼材の表面に浸透しきれない抗菌性成分粒子が存在し、鋼材表面の汚れの原因となる。
抗菌性成分を含む液の塗布方法は、とくに限定しないが、スプレー、浸漬等が好ましい。
【0037】
抗菌性成分を含む液を塗布したのち、該塗布した面を加圧するか、または塗布した面を擦る。加圧または擦ることにより、表面に塗布された抗菌性成分は、表面から内部に浸透し、固着される。
加圧する手段としては、ロール加圧、静水圧加圧、プレス加圧が好ましい。
また、擦る手段としては、塗布面を紙、布、金属等で擦る方法、あるいは塗布面同士の擦り合わせ、あるいは塗布面を研摩する方法(研摩)、磨く方法(磨き)が例示される。
【0038】
抗菌性成分粒子の浸透深さは、加圧時の圧力や時間、擦る回数等を変化させることにより調整する。浸透深さは、鋼材の酸洗等の仕上工程での表層からの抗菌性成分の低下を考慮して、少なくとも0.1 μm 以上を必要とする。なお、浸透深さの上限はとくに制約はないが10μm 程度あれば十分である。
【0039】
【実施例】
表1に示す化学組成を有するステンレス鋼を溶製し、鋳込速度を変化した連続鋳造法により200mm 厚のスラブ(鋼素材)としたのち、該スラブを加熱し熱間圧延により板厚4mmの熱延板とした。ついで、この熱延板を700 〜1200℃で焼鈍し、酸洗したのち冷間圧延により板厚0.8mm の冷延板とした。ついで、この冷延板に焼鈍および必要に応じ酸洗を施し、各種表面仕上げの冷延焼鈍板とした。冷延板の焼鈍温度は、オーステナイト(γ)系ステンレス鋼では1000〜1200℃、フェライト(α)系ステンレス鋼では 800〜1100℃、マルテンサイト(α’)系ステンレス鋼では 750〜1000℃とした。
【0040】
ついで、これらの冷延焼鈍板表面に、抗菌性成分を含む液をスプレーにより5g/m2 塗布した。
使用した抗菌性成分を含む液は、下記組成を有する塗布液A、Bの2種とした。
塗布液Aは、クエン酸銀を硫酸第1鉄で還元し金属銀微粒子を得て、これを濾過、洗浄したのち、平均粒径20nmの金属銀微粒子とし、この金属銀微粒子を、0.1 重量%のクエン酸ナトリウムと0.3 重量%のノニオン系界面活性剤を添加した水溶液中に1.0 重量%分散させ、微粒子分散液とした。
【0041】
塗布液Bは、Cu2+濃度が1.0 重量%となるように水に硫酸銅を溶解し、さらにそれぞれ0.1 重量%、0.3 重量%となるようにクエン酸ナトリウムとノニオン系界面活性剤を添加し、抗菌性成分が溶解した水溶液とした。
抗菌性成分を含む液を塗布したのち、▲1▼圧延ロールにより10MPa の加圧力を加え、または塗布し、乾燥したのち▲2▼フェルト布で擦り、抗菌性成分粒子を鋼材内部に浸透させた。
【0042】
このように調整した製品板について、耐食性試験、および抗菌性試験を実施した。なお、製品板にさらに研摩を施し、表面から2μm を削除し、耐食性試験および抗菌性試験を実施した。
また、抗菌性の持続性・耐久性を確認するため、耐食性試験後に再度抗菌性試験を実施した。
【0043】
各試験の試験方法を下記に示す。
(1)抗菌性試験
抗菌性は、抗菌製品技術協議会のフィルム密着法に準拠して評価した。抗菌製品技術協議会のフィルム密着法の手順は次のとおりである。
▲1▼25cm2 の試験体を99.5%エタノール含有脱脂綿等で洗浄・脱脂する。
【0044】
▲2▼大腸菌を1/500 NB溶液に分散する。(菌の個数は2.0 ×105 〜1.0 ×10 6cfu/ml に調整した。1/500 NB溶液とは普通ブイオン培地(NB)を減菌精製水で500 倍に希釈したものである。普通ブイオン培地(NB)とは、肉エキス5.0g、塩化ナトリウム5.0g、ペプトン10.0g 、精製水1.000ml 、pH:7.0±0.2 のものをいう。)
▲3▼菌液を0.5ml/25cm2 の割合で試験体(各3個)に接種する。
【0045】
▲4▼試験体表面に被覆フィルム(ポリエチレン製フィルム)を被せる。
▲5▼試験体を温度35±1.0 ℃、相対湿度(RH)90%以上の条件下で24hr保存する。
▲6▼寒天培養法(35±1.0 ℃、40〜48hr)により生菌数を測定する。
抗菌性は、次式で定義される減菌率で評価した。
【0046】
減菌率(%)=(対照の菌数−試験後の菌数)/(対照の菌数)×100
対照の菌数とは、Ag無添加のステンレス鋼板を用いて抗菌性試験を行ったのちの生菌数である。使用したAg無添加のステンレス鋼板は、フェライト( α) 系ではSUS 430 (鋼No.40 )、オーステナイト( γ) 系ではSUS 304 (鋼No.13 )、マルテンサイト( α')系ではSUS 410 (鋼No. 23)である。なお、初期菌数は、3.2 ×105 cfu/枚である。試験後の菌数とは、測定した生菌数である。
【0047】
なお、耐食性試験後の試験体を用いて、同様な抗菌試験を実施し、抗菌性の持続性を同様に評価した。
(2)耐食性試験
耐食性は、塩乾湿潤複合サイクル試験により評価した。
試験片に、下記▲1▼と▲2▼の処理
▲1▼5.0 %NaCl水溶液(温度:35℃)を0.5hr 噴霧したのち、湿度40%以下、
温度60℃の乾燥雰囲気で1.0hr 保持する。
【0048】
▲2▼湿度95%以上、温度40℃の湿潤雰囲気で1.0hr 保持する。
を複合して1サイクルとし、鋼種ごとに設定した複数サイクル繰返したのち、試験片表面の発錆面積率(%)を測定した。繰返サイクル数は、フェライト( α) 系ステンレス鋼では10サイクル、オーステナイト( γ) 系ステンレス鋼では30サイクル、マルテンサイト( α') 系ステンレス鋼では5サイクルとした。
【0049】
これらの結果を表2に示す。
【0050】
【表1】
Figure 0003894678
【0051】
【表2】
Figure 0003894678
【0052】
【表3】
Figure 0003894678
【0053】
【表4】
Figure 0003894678
【0054】
【表5】
Figure 0003894678
【0055】
表2から、Agを含有し、かつ本発明範囲内の銀酸化物量を含有し、表層に抗菌性成分粒子を有するステンレス鋼板(本発明例)は、加工性および耐食性に優れているうえ、抗菌性試験において大腸菌数を99%以上減少させ抗菌性に優れており、しかも耐食性試験後の試験体でも同様に大腸菌を減少させており、抗菌性の持続性にも優れていることが確認できる。また、鋼板表面の仕上げ状態によらず抗菌性が持続しており、研摩後も十分な抗菌性を有していることが確認できる。さらに、製品板を研摩し、表層から2μm を削除しても優れた抗菌性を維持していることが確認できる。
【0056】
上記した結果は、ステンレス鋼の種類によらず、オーステナイト系、フェライト系、マルテンサイト系いずれのステンレス鋼においても確認できる。
一方、本発明の範囲を外れる比較例では、ステンレス鋼の種類によらず、大腸菌の減少が少なく抗菌性が劣化しているか、耐食性試験後の抗菌性が低下し、抗菌性の持続性が劣化している。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、耐食性を劣化することなく、抗菌性に優れ、しかも研摩を含む表面加工を施してもなお優れた抗菌性を有するステンレス鋼材を提供することができ、産業上格段の効果を奏する。本発明のステンレス鋼材は、成形加工、研摩加工が施され、例えば、厨房、浴槽等の湿潤環境で、衛生面が重視される用途に使用される部材に好適である。

Claims (9)

  1. 銀および銀化合物をAg換算で0.001 〜0.30wt%、銀化合物の1部を銀酸化物として銀酸化物量で0.0005wt%以上、1.1 ×(wt%Ag)wt%以下含み、さらにV:0.001 〜 1.0wt%を含有し、該銀酸化物が均一分散してなるステンレス鋼材であって、該ステンレス鋼材の表面層に、抗菌性成分粒子を浸透固着してなることを特徴とする抗菌性に優れたステンレス鋼材。
  2. 前記抗菌性成分粒子が、銀イオン、銅イオン、銀、銅、銀−銅合金のうちの1種または2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性に優れたステンレス鋼材。
  3. 前記抗菌性成分粒子が、粒径10μm 以下の粒子であることを特徴とする請求項1または2に記載の抗菌性に優れたステンレス鋼材。
  4. 銀および銀化合物をAg換算で0.001 〜0.30wt%、銀化合物の1部を銀酸化物として銀酸化物量で0.0005wt%以上、1.1 ×(wt%Ag)以下含み、さらにV:0.001 〜 1.0wt%を含有し、該銀酸化物が均一分散してなるステンレス鋼材の表面に、抗菌性成分を含む液を塗布したのち、該塗布した面を加圧することを特徴とする抗菌性に優れたステンレス鋼材の製造方法。
  5. 前記抗菌性成分を含む液が、抗菌性成分の微粒子を分散させた微粒子分散液または抗菌性成分が溶けた溶液であることを特徴とする請求項に記載の抗菌性に優れたステンレス鋼材の製造方法。
  6. 前記抗菌性成分を含む液の、抗菌性成分の濃度が0.01〜10wt%であることを特徴とする請求項またはに記載の抗菌性に優れたステンレス鋼材の製造方法。
  7. 前記抗菌性成分が、銀イオン、銅イオン、銀、銅、銀−銅合金、銀化合物、銅化合物のうちから選ばれた1種または2種以上であることを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の抗菌性に優れたステンレス鋼材の製造方法。
  8. 前記加圧するに代えて、擦ることを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の抗菌性に優れたステンレス鋼材の製造方法。
  9. 前記銀および銀化合物をAg換算で0.001 〜0.30wt%、銀化合物の1部を銀酸化物として銀酸化物量で0.0005wt%以上、1.1 ×(wt%Ag)wt%以下含み、さらにV:0.001 〜 1.0wt%を含有し、該銀酸化物が均一分散してなるステンレス鋼材が、Ag:0.001 〜0.30wt%、さらにV:0.001 〜 1.0wt%を含有するステンレス鋼溶鋼を鋳込速度:0.8 〜1.6m/minで連続鋳造して鋼素材とし、該鋼素材を熱間加工、あるいはさらに冷間加工して製造されたステンレス鋼材であることを特徴とする請求項ないしのいずれかに記載の抗菌性に優れたステンレス鋼材の製造方法。
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