JP3893971B2 - 変速機の変速機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車等車両に広く採用されている歯車式の変速装置における変速機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
前進複数段・後進1段の変速機、例えば前進5段・後進1段の変速機の構成が、特許第3114345号特許公報に開示されている(以下既提案の発明という)。上記既提案の発明は、その明細書及び添付に詳細に説明されているように、図5に示されているシフトパターン、即ち、1速及び2速、3速及び4速のセレクト及びシフトを行なうH型の基本パターンの外側(図では3速及び4速セレクト位置の右側)に、5速及び後進Rのセレクト位置を設定し、セレクト方向に対し実質的に直交する同一直線上において一方向に5速シフト操作位置を設けると共に対向する反対方向に後進シフト操作位置を設けたものでは、5速及び後進Rのシフト方向が同一直線上にあるため、ミスシフトを起し易い不具合があるため、図4に示すような1速〜4速のH型基本パターンの一側3速及び4速の外方に5速シフト操作位置を配置すると共に、1速及び2速の外方に後進Rのシフト操作位置を配置する新たなシフトパターンを提案し、この新たなシフトパターンを実施する具体的構造を開示している。
【0003】
図4に示されたシフトパターンによれば、5速及び後進Rのシフト操作位置が同一直線上に配置されず、両者間には長いセレクト操作距離が存在するため、ミスシフトを確実に防止し得る利点がある。しかしながら、車両が悪路や積雪路を走行しているときに、泥濘地等から脱出する際、1速・後進R間で進退を繰返し車両をゆさぶる時、1速←→後進Rの変速操作の都度セレクト方向の操作を行なわなければならないため、操作性が悪く脱出等に時間がかかる不具合がある。このことは、車庫入れやUターン、或いは都市部での縦列駐車に際しても略同様の不都合がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記既提案の発明に開示されている図4に示すようなシフトパターンを備えた変速機における泥濘地等からの脱出時や縦列駐車等で1速と後進との間で切換え操作を行う場合の操作性の悪さを解消するために創案されたもので、1速と後進との間で切換え操作を行う場合、その都度セレクト操作を行なう必要がなく一直線上のシフト操作のみで前後進を切換えることができるようにして操作性を大幅に改善し、短時間で容易に泥濘地等から脱出することができ、また市街地等での縦列駐車時等にも便利な変速機構を提供することを、主たる目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は、1速位置と2速位置とがシフト方向に関し同一直線上に対向配置されると共に、後進位置がセレクト方向に関し上記1速位置及び2速位置から離隔して隣設されたシフトパターンを備え、変速機の出力軸に1速用出力ギヤ及び2速用出力ギヤを軸線方向に対向して配置すると共に、上記1速用出力ギヤと2速用出力ギヤとの間に何れか一方の出力ギヤを選択的に上記出力軸に連結することができる第1の連結手段を設けた変速機構において、上記シフトパターンが、シフト方向に関し同一直線上に上記後進位置に対向して第2の1速位置を備え、上記出力軸上に、上記2速用出力ギヤとは反対側で上記1速用出力ギヤに対向して後進用出力ギヤが配置されると共に、上記1速用出力ギヤと後進用出力ギヤとの間に第2の連結手段が介装され、同第2連結手段は、上記後進位置へのシフト操作により上記出力軸の軸線方向一方向へ変位して上記後進用出力ギヤと上記出力軸とを連結し、上記第2の1速位置へのシフト操作により上記出力軸の軸線方向反対方向へ変位して1速用出力ギヤと上記出力軸とを連結するように構成されたことを特徴とする変速機の変速機構を提案するものである。
【0006】
また、本発明は、変速機の出力軸上に隣接して配置された1速用出力ギヤ及び2速用出力ギヤと、上記1速及び2速用出力ギヤ間に介装されシフト操作により何れか一方の出力ギヤを上記出力軸に選択的に連結可能な第1の連結手段と、上記1速用出力ギヤを挟んで上記2速用出力ギヤの反対側の上記出力軸上に上記1速用ギヤに対向して配設された後進用出力ギヤと、上記1速用出力ギヤと後進用出力ギヤとの間に介装され、一方向のシフト操作により上記後進用出力ギヤを上記出力軸に連結すると共に反対方向のシフト操作により上記1速用出力ギヤを上記出力軸に連結する第2の連結手段とを備え、同第2連結手段に対する上記一方向及び反対方向のシフト操作が実質的に同一直線上で行なわれるように構成されたことを特徴とする変速機の変速機構を提案するものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明の好ましい実施形態を、図1ないし図3を参照して説明する。図中符号10は総括的に変速機のケーシングを示し、同ケーシング10はその前端に図示しない車両用エンジンの出力端に連結されたクラッチ装置のハウジング12が多数のボルト等により連結され、また後端にはエンドカバー14が多数のボルト等により着脱自在に装着され、さらにその上端壁に開設された開口には、アッパケーシング16が同様に多数のボルト等により着脱自在に装着されている。
【0008】
上記変速機ケーシング10内には、出力軸18とカウンタ軸20が実質的に平行に配置され、出力軸18には、3速用出力ギヤ22、2速用出力ギヤ24、1速用出力ギヤ26及びリバース即ち後進用出力ギヤ28が夫々回転自在に支持され、また同出力軸18自体は、前端を上記クラッチハウジン12内に配設され、クラッチ装置の出力部材を形成する入力軸30aの後端に形成されているドライブピニオン30に同軸的にかつ回転自在に支持され、さらに同出力軸18の後方部分はケーシング10の後壁10b及びエンドカバー14の後壁14aに設けられたベアリング32及び34により回転自在に支持されている。上記入力軸30aは、ケーシング10の前壁10aにベアリング36を介して回転自在に支持されている。上記出力軸18には、エンドカバー14内における後方部分に5速用出力ギヤ38が固定的に装着され、エンドカバー後壁14aの後方に延びた延出部分は、図示しない駐車ブレーキ装置が配設されている。
【0009】
一方、カウンタ軸20には、上記ドライブピニオン30と常時噛合する入力ギヤ40、上記3速用出力ギヤ22と常時噛合する3速カウンタギヤ42、2速用出力ギヤ24と常時噛合する2速カウンタギヤ44、変速機ケーシング10内に上記カウンタ軸20に対し実質的に平行に配設されたリバースアイドラ軸46に回転自在に支持されたアイドラギヤ48と噛合するリバースカウンタギヤ50、及び同カウンタ軸20上に回転自在に支持され上記5速用出力ギヤ38と常時噛合する5速カウンタギヤ52とを備えている。カウンタ軸20は、その前端部分及び後方部分をベアリング54及び56を介してケーシング前壁10a及び後壁10bに回転自在に支持されている。
【0010】
上記2速用出力ギヤ24と1速用出力ギヤ26との間に、第1の連結手段58が介装されている。同第1連結手段58は、出力軸18に対して相対回転不能にスプライン連結されたシンクロナイザハブと、同シンクロナイザハブを挟んで軸線方向両側に配置され、上記各出力ギヤに固着されたシンクロナイザコーンと、同シンクロナイザコーンの外側に夫々配設されたシンクロナイザリングと、シッティングギーを介し上記シンクロナイザハブの外側に配設されたシンクロナイザスリーブ等とを含む自体周知のシンクロナイザ装置によって構成されている。同シンクロナイザスリーブ60(以下場合によりこの種スリーブを切換スリーブという)の外周に設けられた摺動溝内に通常半円弧状に形成されたシフトフォークの先端の係合部を挿入し、同シフトフォークを介して上記切換スリーブを図示の中立位置から軸線方向に変位させることにより、上記1速及び2速用出力ギヤ26及び24の何れか一方が選択的に出力軸18に連結される。
【0011】
また、1速用出力ギヤ26と後進用出力ギヤ28との間に、第2の連結手段62が介装され、同第2連結手段62は、上記第1連結手段58から同期機構を省略し簡素化したドッグクラッチであって、出力軸18に対して相対回転可能にスプライン連結されたクラッチハブと、1速用出力ギヤ26及びリバース用出力ギヤ28の夫々対向する側面に多数のクラッチ歯を円周上に列設した環状クラッチ片64及び66と、上記クラッチハブの外側に配設されて内周面に上記クラッチ歯と噛合可能なクラッチ歯を列設した切換スリーブ68とを備えた従来公知のドッグクラッチ機構によって構成されている。
【0012】
同切換スリーブ68は、上記クラッチハブ70の外周部分に軸線方向に摺動変位し得るよう支持され、外周に設けられた摺動溝70′内に、後に詳述するシフトフォーク72の先端の係合部74を挿入し、同シフトフォーク72を図1に実線で示した中立位置から後進用出力ギヤ28側に摺動変位させて切換スリーブ68のクラッチ歯を環状クラッチ片66に噛合させることにより、同後進用出力ギヤ28と出力軸18とが連結され、同出力軸18を後進方向に回転させることができる。
【0013】
また、上記と反対にシフトフォーク72を図1の中立位置から1速用出力ギヤ26側に摺動変位させると、環状クラッチ片64と切換スリーブ68のクラッチ歯が噛合い1速用出力ギヤ26が出力軸18に連結され、1速回転数が出力軸18から車両の駆動系に伝達される。通常の1速発進時には、第1の連結手段58を介して1速用出力ギヤ26が出力軸18に連結されるのであるが、後述する泥濘地から脱出時等の1速と後進との間での切換えを繰り返し行う場合、上記のように第2連結手段68を介して1速用出力ギヤ26を出力軸18に連結して1速を達成することができるので、この明細書では、後者により達成される1速を第2の1速と呼び、シフトパターンにおけるこのシフト位置を第2の1速位置と謂う。
【0014】
なお、図1に示すように3速用出力ギヤ22とドライブピニオン30(4速出力ギヤに相当)との間に第3の連結手段76が設けられ、またカウンタ軸20の後端部分と5速カウンタギヤ52との間に第4の連結手段78が設けられている。第3連結手段76は上記第1連結手段58と同様に同期機能を有し、かつシフトフォーク106の軸線方向の変位により、切換スリーブが3速用出力ギヤ22又はドライブピニオン30の夫々に固設されたシンクロナイザコーンの何れか一方に噛合い、3速用出力ギヤ22又はドライブピニオン30の何れか一方が選択的に出力軸18に連結される。第4連結手段78は、図示の中立位置から切換スリーブ80を左動させることによって5速カウンタギヤ52をカウンタ軸20に連結し、5速用出力ギヤ38を介して出力軸18から車両用エンジンの駆動力を動力系に伝達する。
【0015】
図2に良く示されているように、前記アッパケーシング16は、トーションシャフト80の軸線方向両端部が回転自在に支持され、その中間部分の外周にはスプライン(又はセレーション)82が設けられている。同スプライン82にはスライディングレバー84の筒状部86が軸線方向に自在に摺動し得るように嵌装され、同筒状部86の外側に半径方向に延在した操作腕88が突設されている。上記操作腕88に隣接して図1にその一部のみが示されているセレクトレバー90の作動端90′が配設され、運転者が車両の車室内に設けられたシフトレバーをセレクト方向に操作することにより、セレクトレバー90が回動して上記スライディングレバー84がトーションシャフト80の軸線方向に変位される。
【0016】
上記トーションシャフト80の下方に複数(図示の場合は4個)のシフトレール92,94,96及び98が互に平行に配設されている。各シフトレール92〜98には、夫々シフトジョー100,102,104(シフトレール98のシフトジョーは図示を省略)がスプリングピンその他任意の固着手段により固着され、夫々のシフトジョー100,102,104の上端には、上記スライディングレバー84の操作腕88の先端部88′が係合する係合溝100′,102′,104′が設けられている。なお、106は上記スライディングレバー84の両側においてトーションシャフト80の外側に同軸的に配設された1組のリターンスプリングである。
【0017】
図1に良く示されているように、上記シフトレール94は1速及び2速用の第1連結手段58を作動可能とされ、シフトレール96は3速及び4速用の第3連結手段76を作動可能とされている。図1では、スライディングレバー84の操作腕88の先端部88′がジョー102の係合溝102′に係合している状態を示し、このときシフトレバーは図3(a)のシフトパターンにおける1・2速用セレクト位置aに位置されている。この状態から運転者がシフトレバーを図3(a)のシフトパターンにおいて1速位置方向にシフト操作すると、スライディングレバー84が一方向(図1中右方向)へ回動されることによりシフトレール94及びシフトレール94に固設されているシフトフォークが一方向へ変位し、切換スリーブ60も一方向(同右方向)へ摺動して1速用出力ギヤ26のシンクロナイザコーンと噛み合うことにより、1速用出力ギヤ26が第1連結手段58により出力軸18に連結され1速回転が車両の動力系に伝達される。また、シフトレバーを上記シフトパターンにおいて同一直線上の反対方向にある2速位置にシフト操作すると、スライディングレバー84、シフトレール94、シフトフォーク及び切換スリーブ60が反対方向へ変位することにより、2速用出力ギヤ24が第1連結手段により出力軸18に連結され、2速回転が車両の動力系に伝達される。
【0018】
また、運転者がシフトレバーを3・4速用セレクト位置bにセレクト操作すると、セレクトレバー90及び作動端90′が回動されてスライディングレバー84が軸方向へ摺動し、スライディングレバー84の操作腕88の先端部88′がシフトジョー104の係合溝104′に係合される。この状態からシフトレバーを図3(a)の3速位置方向へシフト操作すると、スライディングレバー84の操作腕88が一方向(図1中右方向)へ回動してシフトレール96及びシフトレール96に固設されているシフトフォークが軸方向一方向(図1中右方向)へ変位し、切換スリーブも同一方向へ摺動して3速用出力ギヤ22のシンクロナイザコーンと噛み合うことにより、3速用出力ギヤ22が第3連結手段76により出力軸18に連結されて、3速回転が車両の駆動系に伝達される。また、同じセレクト位置bでシフトレバーを上記シフトパターンにおいて同一直線上で反対方向にある4速位置にシフト操作すると、スライディングレバー84、シフトレール96、シフトフォーク106及び切換スリーブが反対方向へ変位することにより、ドライブピニオン30が第3連結手段76により出力軸18に連結され、4速回転が車両の動力系に伝達される。つまり、入力軸30aと出力軸18とが第3連結手段76により連結されることにより4速段が達成されることとなる。なお、5速用出力ギヤ38と協働する5速カウンタギヤ52をカウンタ軸20に連結する第4の連結手段78の作動は、シフトレバーの5速位置へのシフト操作に伴い、シフトレール98を一方向(図1中右方向)へ変位させて、シフトレール98の変位により図示しない反転機構を用いて切換スリーブを他方向(図1中左方向)へ摺動させるように構成されているが、本発明と直接関係がないので、詳細な説明は省略する。
【0019】
次に、後進及び上記第2の1速を達成可能な第2の連結手段62について説明する。運転者がシフトレバーを図3のシフト方向に関し同一直線上に配置されているリバースR又は第2の1速位置を実現するセレクト位置cに操作すると、セレクトレバー90及び作動端90′が回転されて、スライディングレバー84が軸方向へ摺動し、その操作腕88の先端部88′が、シフトレール92のシフトジョー100に設けられている係合溝100′に係合されることとなり、図2がこの状態を示している。
【0020】
シフトレール92には第2連結手段62に対応する位置に半円筒状の切欠部106が設けられ、同切欠部106内に反転レバー107の上方に延びた作動腕108の端部に形成された円盤状部108′が嵌挿されている。上記反転レバー107は上下方向中間部分を支持軸110によって回転自在に支持され、同支持軸110は変速機ケーシング10又は同ケーシング10に着脱可能に装着された蓋状部材(図示せず)に固着されている。そして、反転レバー107の作動腕108とは反対側の端部には、結合部74を介してシフトフォーク110が係合されており、シフトレール92が軸方向一方向へ変位すると反転レバー107は支持軸110を中心として回動し、シフトフォーク72は、軸線方向反対方向に変位することとなる。なおシフトフォーク72は、シフトレール92に摺動自在に支持されている。
【0021】
運転者がシフトレバーを図3のシフトパターンのR位置方向にシフト操作すると、シフトレール92が図1において左方に変位し、反転レバー107が支持軸110の回りを反時計方向に回動する。反転レバー107の上記回動により係合部74を介して切換スリーブ68を図1において右動させて、同切換スリーブ68のクラッチ歯と環状クラッチ片66のクラッチ歯とを噛合させ、後進用出力ギヤ28を第2連結手段を介して出力軸18に連結し同出力軸を後進方向に回転させる。車両が泥濘地或いはシャーベット状雪道等に入り、迅速な脱出が望ましい場合、或いは市街地での縦列駐車や車庫入れ、Uターン等のときに、1速と後進との間で切換え操作を行う場合、運転者はシフトレバーをセレクト操作することなく、そのまま一直線上反対方向の第2の1速位置にシフト操作を行なえば良い。このシフト操作により、シフトレール92が図1において右方に変位し、反転レバー107が支持軸110の回りを時計方向に回転し、係合部74を介してシフトフォーク72及び切換スリーブ68を図1において左動させて、同切換スリーブ68のクラッチ歯と環状クラッチ片64のクラッチ歯とを噛合させ、1速用出力ギヤ26を第2連結手段62を介して出力軸18に連結し、第2の1速が達成される。
【0022】
上記後進及び第2の1速のシフト操作は、セレクト操作を行なわず、一直線上の往復シフト操作により迅速容易に行なわれるので、車体を前後にゆすって泥濘地等から容易に脱出し、或いは縦列駐車等を行なうことが容易になるので、操作性が著しく優れ極めて便利である。なお、上記第2の1速←→後進のシフト操作は、車両が停止した状態で行なわれるので、第2連結手段62における切換スリーブ68、環状クラッチ片64及び66のクラッチ歯は簡単なドク歯で良く、同期機能を必要としないので、コスト的に有利である。なお、第2連結手段62を、第1連結手段58同様に同期機構を備えた構成として良い。
【0023】
上述した実施形態における変速機のシフトパターンは、図3(a)に示されるように、1速位置の外側に第2の1速位置を隣接する構成となっていたが、該シフトパターンを図3(b)に示されるように、1速位置の外側に後退位置が隣接されて2速位置の外側に第2の1速位置が隣接される構成としても良い。この場合には、1速位置へのシフト方向が、後進位置へのシフト方向とが同一であって、且つ第2の1速位置へのシフト方向と反対となるので、第2連結手段62における切換スリーブ68をシフトレール92と同一方向へ変位させることにより切換操作が実施されるため、上述した実施形態においてシフトレール92とシフトフォーク72との間に介在される反転レバー107などの反転機構が不要となり、変速機を簡素に構成できるとともにコンパクト化が図れる。なお、このシフトパターン変形例においても、上述した実施形態同様に、後進位置と第2の1速位置とのシフト操作が同一直線上で行われるので、セレクト操作を行うことなく1速と後進との間での切換操作を繰り返し行うことができ、操作性を向上できる。本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲内で適宜の変更、修正を加え実施することができる。例えば、前進変速段数の増減、及び1速・2速・後進段ギヤ列以外の変速段ギヤ列の配列等は任意である。
【0024】
【発明の効果】
叙上のように、本発明に係る変速機の変速機構は、1速位置と2速位置とがシフト方向に関し同一直線上に対向配置されると共に、後進位置がセレクト方向に関し上記1速位置及び2速位置から離隔して隣設されたシフトパターンを備え、変速機の出力軸に1速用出力ギヤ及び2速用出力ギヤを軸線方向に対向して配置すると共に、上記1速用出力ギヤと2速用出力ギヤとの間に何れか一方の出力ギヤを選択的に上記出力軸に連結することができる第1の連結手段を設けた変速機構において、上記シフトパターンが、シフト方向に関し同一直線上に上記後進位置に対向して第2の1速位置を備え、上記出力軸上に、上記2速用出力ギヤとは反対側で上記1速用出力ギヤに対向して後進用出力ギヤが配置されると共に、上記1速用出力ギヤと後進用出力ギヤとの間に第2の連結手段が介装され、同第2連結手段は、上記後進位置へのシフト操作により上記出力軸の軸線方向一方向へ変位して上記後進用出力ギヤと上記出力軸とを連結し、上記第2の1速位置へのシフト操作により上記出力軸の軸線方向反対方向へ変位して1速用出力ギヤと上記出力軸とを連結するように構成されたことを特徴とし、車両が泥濘地等から脱出する際に、1速と後進とをセレクト操作を行なうことなくシフト操作のみで行ない、車体を前後にゆすることができるので、1速と後進との間で切換え操作を繰り返し行う場合における変速操作を迅速容易に、かつ著しく操作性良く行なうことができる構造簡単な変速機構を安価に提供し得る利点がある。
【0025】
また、本発明に係る変速機の変速機構は、変速機の出力軸上に隣接して配置された1速用出力ギヤ及び2速用出力ギヤと、上記1速及び2速用出力ギヤ間に介装されシフト操作により何れか一方の出力ギヤを上記出力軸に選択的に連結可能な第1の連結手段と、上記1速用出力ギヤを挟んで上記2速用出力ギヤの反対側の上記出力軸上に上記1速用ギヤに対向して配設された後進用出力ギヤと、上記2速用出力ギヤと後進用出力ギヤとの間に介装され、一方向のシフト操作により上記後進用出力ギヤを上記出力軸に連結すると共に反対方向のシフト操作により上記1速用出力ギヤを上記出力軸に連結する第2の連結手段とを備え、同第2連結手段に対する上記一方向及び反対方向のシフト操作が実質的に同一直線上で行なわれるように構成されたことを特徴とし、1速と後進との間で切換え操作を繰り返し行う場合における変速操作を1速−後進間の直線的なシフト操作により極めて操作性良く行ない、迅速な脱出を達成し得る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好ましい実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿い矢印方向に視た横断面図である。
【図3】図1に示した変速機のシフトパターンを示す線図である。
【図4】既提案の発明におけるシフトパターンを示す線図である。
【図5】公知の変速機におけるシフトパターンを示す線図である。
【符号の説明】
10…変速機のケーシング、12…アッパケーシング、18…出力軸、20…カウンタ軸、22…3速用出力ギヤ、24…2速用出力ギヤ、26…1速用出力ギヤ、28…後進用出力ギヤ、30…ドライブピニオン、58…第1連結手段、60,68…切換スリーブ、62…第2連結手段、72…シフトフォーク、76…第3連結手段、78…第4連結手段、84…スライディングレバー、88…操作腕、92〜98…シフトレール、100〜104…シフトジョー。

Claims (2)

  1. 1速位置と2速位置とがシフト方向に関し同一直線上に対向配置されると共に、後進位置がセレクト方向に関し上記1速位置及び2速位置から離隔して隣設されたシフトパターンを備え、変速機の出力軸に1速用出力ギヤ及び2速用出力ギヤを軸線方向に対向して配置すると共に、上記1速用出力ギヤと2速用出力ギヤとの間に何れか一方の出力ギヤを選択的に上記出力軸に連結することができる第1の連結手段を設けた変速機構において、上記シフトパターンが、シフト方向に関し同一直線上に上記後進位置に対向して第2の1速位置を備え、上記出力軸上に、上記2速用出力ギヤとは反対側で上記1速用出力ギヤに対向して後進用出力ギヤが配置されると共に、上記1速用出力ギヤと後進用出力ギヤとの間に第2の連結手段が介装され、同第2連結手段は、上記後進位置へのシフト操作により上記出力軸の軸線方向一方向へ変位して上記後進用出力ギヤと上記出力軸とを連結し、上記第2の1速位置へのシフト操作により上記出力軸の軸線方向反対方向へ変位して1速用出力ギヤと上記出力軸とを連結するように構成されたことを特徴とする変速機の変速機構。
  2. 変速機の出力軸上に隣接して配置された1速用出力ギヤ及び2速用出力ギヤと、上記1速及び2速用出力ギヤ間に介装されシフト操作により何れか一方の出力ギヤを上記出力軸に選択的に連結可能な第1の連結手段と、上記1速用出力ギヤを挟んで上記2速用出力ギヤの反対側の上記出力軸上に上記1速用ギヤに対向して配設された後進用出力ギヤと、上記1速用出力ギヤと後進用出力ギヤとの間に介装され、一方向のシフト操作により上記後進用出力ギヤを上記出力軸に連結すると共に反対方向のシフト操作により上記1速用出力ギヤを上記出力軸に連結する第2の連結手段とを備え、同第2連結手段に対する上記一方向及び反対方向のシフト操作が実質的に同一直線上で行なわれるように構成されたことを特徴とする変速機の変速機構。
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