JP2012197811A - 車両用パワーユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】クランク軸を支承するクランクケース、クランクケースに回転自在に支承されるメイン軸とカウンタ軸との間に設けられシフターによって選択的に確立可能の複数の歯車列、を有する主変速機構、前記クランクケースに回転自在に支承され前記主変速機構から動力が伝達される出力軸、前記カウンタ軸の延長部と前記出力軸との間に設けられシフターによって選択的に確立可能の複数の歯車列、を有する副変速機構、を備える車両用パワーユニットにおいて、コンパクトな車両用パワーユニットを提供する。
【解決手段】副変速機構において、カウンタ軸の歯車は外径が小さいため、シフターを直接係合させることが出来ず、従来、カウンタ軸延長部上に別体の被係合部があった。本発明では、従来の別体の被係合部を無くし、シフターを出力軸の歯車に直接係合させるのでコンパクト化が可能である。
【選択図】 図5

Description

本発明は、車両用パワーユニットに関するものであり、特に副変速機構に関するものである。
車両用パワーユニットにおいて、歯車式主変速機構から出力される動力をさらに変速して出力軸に伝達する歯車式副変速機構を具備するパワーユニットが開示されている(例えば、特許文献1参照。)。上記の技術においては、副変速機構はカウンタ軸に配置されている。カウンタ軸の歯車は、出力軸の歯車に比して、外径が小さいため、副変速機構の歯車を切り替えるシフターをカウンタ軸に配置すると、カウンタ軸上にシフターと係合する別体の被係合部が必要である。また、別体の被係合部が存在するため、副変速機構が前後方向に大きくなり、好ましくなかった。
特開2010−52492号公報
ドライブ減速機構、スーパーロー変速機構、後進機構、及びパーキングロック機構を備えたコンパクトな車両用パワーユニットを提供する。
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、
クランク軸(7)を回転自在に支承するクランクケース(6)、
前記クランク軸(7)と平行な軸線を有しクランクケース(6)に回転自在に支承されるメイン軸(8)とカウンタ軸(9)との間に設けられ、シフター(S1〜S3)によって選択的に確立可能の複数の変速歯車列(50)を有する主変速機構(4)、
前記クランク軸(7)と平行な軸線を有し前記クランクケース(6)に回転自在に支承され前記主変速機構(4)から動力が伝達される出力軸(11)、及び
前記カウンタ軸(9)の延長部(10)と前記出力軸(11)との間に設けられ、シフター(T1,T2)によって選択的に確立可能の複数の歯車列(D,L,R)、を有する副変速機構(5)、
を備える車両用パワーユニット(1)において、
前記副変速機構(5)のシフター(T1,T2)は出力軸(11)上に配置され、出力軸(11)上の歯車(O1,O2,OR)に直接係合し、出力軸(11)の軸線に沿う方向に移動して副変速機構(5)の歯車列(D,L,R)を選択的に確立することを特徴とする車両用パワーユニット(1)に関するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の車両用パワーユニット(1)において、
前記副変速機構(5)は後進機構(67)を有することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の車両用パワーユニット(1)において、
前記後進機構(67)はドライブ減速歯車列(D)と、前記ドライブ減速歯車列(D)よりも大きい減速比に設定されるスーパーロー減速歯車列(L)との間に配置され、両側の歯車(O2w,ORw)と共用のシフター(T2)で前記のいずれかの歯車列が確立されることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項2の何れかに記載の車両用パワーユニット(1)において、
前記副変速機構(5)は、パーキングロック機構(57)を含むことを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の車両用パワーユニット(1)において、
前記パーキングロック機構(57)の被係合部材(60)を他のパワーユニット構成部材とは別体に形成し、出力軸(11)を支持するベアリング(55B)の軸方向移動阻止部材を兼ねさせたことを特徴とするものである。
請求項1の発明において、
従来技術において用いられていた別体の被係合部が不要となり、部品点数が削減できると共に、シフター(T1,T2)が直接歯車(O1,O2,OR)に係合するので、副変速機構(5)を前後方向に小さくすることができる。
請求項2の発明において、
後進機構(67)を含めた変速機構をコンパクトに形成することができる。
請求項3の発明において、
アイドル軸(54)の前後方向への張り出しを無くすことができる。
請求項4の発明において、
パーキングロック機構(57)をコンパクトに形成することができる。
請求項5の発明において、
部品共用によるスペース効率化を図ることができる。
本発明の一実施形態に係る荒地走行車両用パワーユニットの後面図である。 図1のII−II断面図であり、上記パワーユニットの断面展開図である。 図2に示した展開図の主変速機構の要部拡大図である。 上記主変速機構のギヤチェンジ機構の断面図である。 図1のV−V断面図であり、副変速機構の断面展開図である。 副変速機構のシフトドラムの表面を外側から見た展開図である。 副変速機構のシフトドラム回動機構の図である。 副変速機構のシフトドラムの回動位置決め装置を後方から見た図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る荒地走行車両用パワーユニット1の後面図である。図の矢印L,Rは、上記パワーユニット1が車両に搭載された時の左右方向を表す。このパワーユニット1は内燃機関2と変速機構3とからなっている。変速機構3は主変速機構4と副変速機構5とからなっている。上部の内燃機関2の下側にクランクケース6が連なっている。クランクケース6の中には、クランク軸7、メイン軸8、カウンタ軸9、出力軸11等が設けてある。主変速機構4はメイン軸8とカウンタ軸9との間に設けてある(図3)。副変速機構5は、カウンタ軸延長部10と出力軸11との間に設けてある(図5)。
図2は、図1のII−II断面図であり、上記パワーユニット1の断面展開左面図である。図の矢印Fr,Reは、上記パワーユニット1が車両に搭載された時の前後方向を表す。上記クランクケース6は、前部ケース半体12、後部ケース半体13、前部ケース半体12の前方に延びる前部延長ケース14、同前部延長ケース14の前端開放部を覆う前部カバー15、後部ケース半体13の後方に延びる後部延長ケース16、同後部延長ケース16の後部開放部を覆う後部カバー17、を備えている。
クランク軸7は、前部ケース半体12と後部ケース半体13にボールベアリング18A、18Bを介して回転自在に支持されている。前部ケース半体12から前方へ突出したクランク軸7の前端は前部カバー15にボールベアリング18Cを介して回転自在に支承されている。クランク軸7の前端部には、前部カバー15に近接した位置に、遠心クラッチ19が装着されている。これは発進クラッチとして機能する。
後部ケース半体13から後方へ突出したクランク軸7の後端部には、発電機20のアウタロータ21が固定され、同アウタロータ21内に同軸に配置されるインナーステータ22は後部カバー17に固定されている。後部延長ケース16の上面には、スタータモータ23が取付けてある。
遠心クラッチ19はクランク軸7に固定されているドライブプレート24と、クランク軸7に相対回転可能に装着され、前記ドライブプレート24を同軸に覆う椀状のクラッチハウジング25と、クランク軸7の回転に伴う遠心力の作用によって前記クラッチハウジング25の内周に摩擦係合するクラッチウエイト26を備えている。上記クラッチハウジング25に連なる筒状部27にはプライマリ駆動歯車28が設けてある。ドライブプレート24とクラッチハウジング25の間に一方向クラッチ29が介装されている。これは、プライマリ駆動歯車28からクランク軸7への逆方向動力伝達を阻止するためのものである。
上記パワーユニット1は、クランクケース6内に収容される変速機構3を備えている。上記変速機構3は、主変速機構4と副変速機構5とから成っている。図中の太線Bは、主変速機構4と副変速機構5との境界を示すもので、図の左側が主変速機構4、図の右側が副変速機構5である。まず主変速機構4について述べる。
図3は、図2に示した展開図の主変速機構4の要部拡大図である。主変速機構4はメイン軸8とカウンタ軸9を備えている。これらの軸は、いずれもクランク軸7と平行である。メイン軸8は前部ケース半体12と後部ケース半体13にボールベアリング30A,30Bを介して回転自在に支承されている。メイン軸8の前部は前部カバー15にローラベアリング31を介して支持されている。メイン軸8は、長いメイン軸内軸32と、短いメイン軸外軸33と、短いクラッチ部外軸34とから成っている。メイン軸外軸33は、メイン軸内軸32の一部をニードルベアリング35を介して相対回転可能に覆っている。クラッチ部外軸34は、メイン軸内軸32の前部をニードルベアリング36を介して相対回転可能に覆っている。
クラッチ部外軸34には、前記プライマリ駆動歯車28に噛合うプライマリ従動歯車37と、その前後に一対の多板クラッチ38A,38Bが設けてある。プライマリ従動歯車37はクラッチ部外軸34に固定されている。一対の多板クラッチ38A,38Bの各クラッチアウタ39A,39Bもクラッチ部外軸34に固定されている。したがって、クランク軸7からの駆動力を受けて、プライマリ従動歯車37とクラッチ部外軸34と前後のクラッチアウタ39A,39Bは、メイン軸内軸32の外周において一体的に回転する。
両多板クラッチ38A,38Bのうち、前側多板クラッチ38Aのクラッチインナ40Aは、メイン軸内軸32の前端に固定され、後側多板クラッチ38Bのクラッチインナ40Bはメイン軸外軸33の前部に固定されている。この両多板クラッチ38A,38Bは油圧クラッチであり、この何れかのクラッチに油圧を加えることによって、メイン軸内軸32とメイン軸外軸33の何れかに、選択的にクランク軸7の駆動力を伝達することができる。カウンタ軸9は、前部ケース半体12と後部ケース半体13にボールベアリング41A,41Bを介して回転自在に支承されている。
上記メイン軸内軸32とメイン軸外軸33に、前進方向の5段変速を可能とする主変速機構が構成される。これは常時噛合い式歯車変速機構である。メイン軸8には、5個の駆動歯車M1〜M5が設けてあり、カウンタ軸9には、これらと常時噛合う5個の従動歯車C1〜C5が設けてある。Mはメイン軸付属歯車、Cはカウンタ軸付属歯車、添字1〜5は、これらが1速〜5速の変速比を決める歯車であることを示している。奇数変速段の歯車M1、M3、M5は、メイン軸内軸32に、偶数変速段の歯車M2、M4はメイン軸外軸33に設けてある。メイン軸8とカウンタ軸9には合計3個のシフターS1、S2、S3が設けてある。これらのシフターは、スプラインによって軸に保持され軸に対して周方向に相対回転しないが軸方向には摺動が可能である。
各シフターS1〜S3には、それぞれ係合溝が設けてあり、これに係合するギヤチェンジ機構42のシフトフォークF1〜F3(図4)によって軸方向に駆動される。シフトフォークF1,F2,F3(図2)はシフトドラム44によって駆動される。
図3において、上記歯車M1〜M5、C1〜C5 には、添字x、w、sが付してある。添字xは、軸と一体形成またはスプライン等によって軸に固定されている固定歯車、添字wは、軸上の所定の位置で軸に対して相対回転可能に保持されている空転歯車、添字sはシフターに形成され、シフターと共に軸方向に移動する歯車である。シフタS1には歯車M5sが、シフタS2には歯車C3sが設けてある。シフターS3には歯車は設けてない。
固定歯車(添字x)及び摺動歯車(添字s)が噛み合う相手側の歯車は、必ず空転歯車(添字w)である。空転歯車(添字w)は単独では歯車としての機能を果たせず、歯車としての機能を果たすには、隣に設けられているシフターによって軸に固定されることが必要である。空転歯車(添字w)には被係合部が設けてありシフターの係合部と係合することによって、軸に対して回転不能となり、歯車として機能する。
上記の各歯車によって次のような複数の変速歯車列50が構成され、メイン軸からカウンタ軸へ動力が伝達されると共に5段の変速が成される。
(1)第1段変速歯車列:メイン軸→S1→M1w→C1x→カウンタ軸
(2)第2段変速歯車列:メイン軸→M2x→C2w→S3→カウンタ軸
(3)第3段変速歯車列:メイン軸→S1→M3w→C3s→カウンタ軸
(4)第4段変速歯車列:メイン軸→M4x→C4w→S3→カウンタ軸
(5)第5段変速歯車列:メイン軸→M5s→C5w→S2→カウンタ軸。
図4は上記主変速機構4の歯車列を切り替えるギヤチェンジ機構42の断面図である。ギヤチェンジ機構42は、シフトフォーク軸43に軸方向摺動可能に支持された3本のシフトフォークF1〜F3、上記シフトフォークF1〜F3を駆動するシフトドラム44、同シフトドラム44を間欠的に回動させる送り機構48を備えている。シフトフォークF1,F2,F3は、シフタS1,S2,S3の外周溝に係合して、これらのシフタを回転自在に保持している。
これらのシフトフォークF1,F2,F3は、メイン軸8ならびにカウンタ軸9と平行に前部ケース半体12と後部ケース半体13とに支持されたシフトフォーク軸43によって、軸方向にスライド可能に支承されている。また前部ケース半体12と後部ケース半体13とには、メイン軸8ならびにカウンタ軸9と平行な軸線を有するシフトドラム44が軸線まわりに回動可能に支承されており、このシフトドラム44の外周面に設けられる3本のリード溝L1,L2,L3にシフトフォークF1,F2,F3に突設されたシフトピンP1,P2,P3がそれぞれ係合され、シフトドラム44が回動するとリード溝L1,L2,L3のパターンに応じてシフトフォークF1,F2,F3が軸方向に摺動する。
シフトドラム44の一端には同シフトドラム44と共に回動するシフトドラムセンター部材47が同軸に固定されている。この部材47は、送り機構48で所定角度ずつ間欠的に回動駆動されるものである。この送り機構48はシフトドラム44と平行な軸線を有してクランクケース6に回動自在に支承されるチェンジスピンドル49を備え、同チェンジスピンドル49は図示しない電動モータの動力で回動する。これに応じてシフトドラム44が間欠的に駆動される。次に副変速機構5について述べる。
図5は、図1のV−V断面図であり、図2に示したパワーユニット1の展開図の副変速機構5の部分の拡大図である。前記カウンタ軸9の後端に、カウンタ軸延長部10を構成する短軸がスプライン52で結合され同軸的に固定されている。カウンタ軸延長部10の後端は、後部カバー17にボールベアリング53を介して支承されている。上記カウンタ軸延長部10と平行に出力軸11とアイドル軸54が、軸方向視でそれぞれが三角形の頂点に位置するように配置され(図1)、後部ケース半体13と後部カバー17に回転自在に支承されている。出力軸11は後部ケース半体13と後部カバー17にボールベアリング55A,55Bを介して支承され、アイドル軸54は後部ケース半体13と後部カバー17にニードルベアリング56A,56Bを介してを介して支承されている。
カウンタ軸延長部10には、3個の駆動歯車E1、E2、ERが設けてある。出力軸には、3個の従動歯車O1、O2、ORが設けてある。アイドル軸には2個の連動するアイドル歯車I1とI2が設けてある。上記各歯車には、添字xまたはwが付してある。xは軸固定歯車、wは所定位置で軸に対して回転可能な歯車である。E1xとO1w、E2xとO2w、ERxとI1x、I2xとORw、は常時噛み合っている。ERxとORwはアイドル歯車I1x,I2xを介して常時噛合っている。出力軸には、2個のシフタT1,T2が設けてある。
上記歯車やシフターからなる副変速機構5によって、出力軸11への通常の動力伝達を行うドライブ減速、前記ドライブ減速よりも大きい減速比に設定されるスーパーロー減速、及び後進、が可能となる。更にパーキングロックも可能となる。ドライブ減速歯車列Dは通常の減速を行ないつつカウンタ軸延長部10から出力軸11へ動力伝達を行う。スーパーロー減速歯車列Lは、カウンタ軸延長部10から出力軸11へ、荒地等の走行及び登坂に適した超低速の減速を行いつつ動力伝達を行う。後進歯車列Rは車両を後進させるようカウンタ軸延長部10から出力軸11へ動力伝達を行う。
副変速機構5には、パーキングロック機構57が含まれている。パーキングロック機構57は、シフタT1の後部に設けられた係合部58と、後部カバー17にボルト59によって固定された被係合部材60とから成り、出力軸11周りに回転不能且つ軸方向に摺動可能のシフタT1が上記被係合部材60に係合するパーキングロック係合Pによって、出力軸11がクランクケース6に対して回転不能となり、パーキングロックが構成される。パーキングロックは、第2シフトドラムが中立位置にあるときに、第1シフトドラムの操作によって行われる。なお、上記被係合部材60は、出力軸11の後端を支持するボールベアリング55Bの軸方向移動阻止部材を兼ねている。
上記の各歯車及びシフターによって次のような歯車列が構成され、カウンタ軸延長部10から出力軸11へ動力が伝達されると共に、減速2種類及び後進の変速が成され、パーキングロックも成される(図5参照)。
(1)ドライブ減速歯車列D:カウンタ軸延長部→E2x→O2w→T2→出力軸
(2)スーパーロー減速歯車列L:カウンタ軸延長部→E1x→O1w→T1→出力軸
(3)後進歯車列R:カウンタ軸延長部→ERx→I1x→I2x→ORw→T2→出力軸
(4)パーキングロック係合P:出力軸→T1→係合部58→被係合部材60→後部カバー。
図5の下半部は、上記副変速機構5の歯車列を切り替えるギヤチェンジ機構63の断面展開図である。このギヤチェンジ機構63は、シフトフォーク軸64に軸方向摺動可能に支持された2本のシフトフォークH1,H2、第1シフトドラム65Aと第2シフトドラム65Bからなるシフトドラム、シフトドラムを回動させるシフトドラム回動機構66(図7)、及び回動位置決め装置81(図8)を備えている。シフトフォーク軸64はクランクケース6の後部ケース半体13と後部カバー17とに前後端を支持されている。第1シフトフォークH1の二叉部は、シフターT1の外周溝に係合する。第2シフトフォークH2の二叉部はシフターT2の外周溝に係合する。
上記第2シフトドラム65Bは、第1シフトドラム65Aの外周に設けられ、ボールベアリング68とニードルベアリング69とによって第1シフトドラム65Aに回動可能に支持されている。第1シフトドラム65Aの後端突出部はプレーンベアリング70を介して後部カバー17に回動可能に支持されている。第1シフトドラム65Aの前端には歯車ブロック71がボルト72を介して固定され、この歯車ブロック71の前端が後部ケース半体13にボールベアリング73を介して回動可能に支持されている。上記歯車ブロック71の外周部には、第1シフトドラム回動用従動歯車74Aが設けてある。第2シフトドラムの外周部には、第2シフトドラム回動用従動歯車74Bが設けてある。これらの歯車が駆動されることによって、第1シフトドラム65Aと第2シフトドラム65Bとは後述の駆動装置を介して別々に回動することが出来る。上記シフトドラム回動用従動歯車74A,74Bはそれぞれのシフトドラム65A,65Bの全周ではなく、後述のシフトドラム駆動用の扇形歯車76A,76B(図1、図7)に噛合う範囲だけ扇形に設けてある。
第1シフトフォークH1の摺動ピンQ1は、第1シフトドラム65Aのリード溝D1に係合している。第2シフトフォークH2の摺動ピンQ2は、第1シフトドラム65Aのリード溝D2と、第2シフトドラム65Bのリード溝D3に共に係合している。リード溝D3は底のない貫通溝である。即ち摺動ピンQ2は第2シフトドラム65Bのリード溝D3を貫通して、第1シフトドラム65Aのリード溝D2に係合している。
図6はシフトドラム65A,65Bの表面を外側から見た展開図である。第1シフトドラム65Aの表面にはリード溝D1,D2が設けてある。第2シフトドラム65Bには貫通リード溝D3が設けてある。第1シフトドラム65Aのリード溝D2には、溝の長手方向の中央部から第1シフトドラム65Aの前後方向に、退避溝D2a、D2bが設けてある。図に示しているシフトドラムは中立位置にあるときのシフトドラムの位置を示している。シフトドラムが中立位置にある時には、ピンQ1,Q2はそれぞれ図示のように各リード溝D1,D2,D3の中央部に位置している。第1シフトドラム65A、第2シフトドラム65Bは独立に図の上下方向(矢印A方向または矢印B方向)に回動することができる。シフトドラムがどのように動いても、ピンは図の上下方向には動くことは出来ず、図の左右方向、即ちシフトドラム65の前後方向(矢印Fr、Re方向)にしか動くことは出来ない。
図6において、第1シフトドラム65Aが中立位置から矢印A方向に動いたときは、ピンQ1は、リード溝D1の下端部に嵌るので、左右方向にのみ動き得るピンQ1は左方へ移動し、図5において、ピンQ1に連なる第1シフトフォークH1を介してシフターT1を歯車O1に係合させ、スーパーロー減速歯車列を確立させる。第1シフトドラム65Aのリード溝D2はドラム表面の回動方向に沿って延びているので、第1シフトドラムが回動しても、ピンQ2の位置は変わらない。
図6において、第1シフトドラム65Aが中立位置から矢印B方向に動いたときは、ピンQ1は、リード溝D1の上端部に嵌るので、左右方向にのみ動き得るピンQ1は右方へ移動し、図5において、ピンQ1に連なる第1シフトフォークH1を介してシフターT1の係合部58を、後部カバー17に固定されている被係合部材60に係合させ、パーキングロックを確立させる。第1シフトドラム65Aのリード溝D2はドラム表面の回動方向に沿って延びているので、第1シフトドラム65Aが回動しても、ピンQ2の位置は変わらない。
図6において、第2シフトドラム65Bが中立位置から矢印A方向に動いたときは、ピンQ2は、リード溝D3の下端部に嵌るので、左右方向にのみ動き得るピンQ2は左方へ移動し、図5において、ピンQ2に連なる第2シフトフォークH2を介してシフターT2を歯車O2wに係合させ、ドライブ減速歯車列を確立させる。第1シフトドラム65Aにも係合しているピンQ2は、左方へ移動するときは退避溝D2aの中を左方へ動くので、第1シフトドラム65AがピンQ2の動きを阻止することはない。
図6において、第2シフトドラム65Bが中立位置から矢印B方向に動いたときは、ピンQ2は、溝D3の上端部に嵌るので、左右方向にのみ動き得るピンQ2は右方へ移動し、図5において、ピンQ2に連なる第2シフトフォークH2を介してシフターT2を歯車ORwに係合させ、前記後進歯車列を確立させる。第1シフトドラム65Aにも係合しているピンQ2は左方へ移動するときは退避溝D2bの中を左方へ動くので、第1シフトドラム65AがピンQ2の動きを阻止することはない。この溝D3と、前記後進歯車列を構成する歯車ERx,I1x,I2x,ORw及びシフターT2によって、後進機構67が形成されている。
図7は、上記第1、第2シフトドラム65A、65Bを回動させるシフトドラム回動機構66の図である。シフトドラム65の下側に第1シフトドラム65A駆動用の第1チェンジスピンドル75A、シフトドラム65の上側に第2シフトドラム65B駆動用の第2チェンジスピンドル75Bが設けてある。それぞれのチェンジスピンドル75A,75Bには扇形歯車76A,76Bが固定されている(図1も参照)。第1チェンジスピンドル75Aの扇形歯車76Aは、歯車ブロック71の外周部に設けられた第1シフトドラム回動用従動歯車74Aに下方から噛合っている。第2チェンジスピンドル75Bの扇形歯車76Bは、第2シフトドラム65Bの外周部に設けられた第2シフトドラム回動用従動歯車74Bに上方から噛合っている。
各チェンジスピンドルの後端にはそれぞれアーム部79A、79Bが固定され、各アーム部79A、79Bの後端には回動可能な接続部を介してそれぞれケーブル80A,80Bが接続されている。各ケーブル80A,80Bの他端は操向ハンドルに設けられた操作部に結合されている。上述の機構によって、第1シフトドラム65Aと第2シフトドラム65Bは、操縦者の意思によって独立に回動させることができる。上記各シフトドラム65A,65Bは間欠的に回動させられ、回動した位置で安定的に停止させられる。
図8は各シフトドラム65A,65Bの回動位置決め装置81を後方から見た図であり、図8(a)は第1シフトドラム回動位置決め装置81A、図8(b)は第2シフトドラム回動位置決め装置81Bである。
図8(a)に示される第1シフトドラム回動位置決め装置81Aは、外周に3箇所の凹部を備えた星型プレート82Aと、クランクケースに固定された支柱83の回りに回動可能に設けられたストッパローラ組立体84とから成っている。星型プレート82Aは第1シフトドラムの端部に固定されている歯車ブロック71に一体に形成されている(図5)。ストッパローラ組立体84は支柱83の回りに回動するアーム85と、同アーム85の先端部に回転可能に取付けられたストッパローラ86と、ストッパローラ86を星型プレート82Aの方へ押し付けるようアーム85を付勢するコイルばね87とから成っている。星型プレート82Aはストッパローラ組立体84の係合を受ける被係合部材、ストッパローラ組立体はシフトドラムの位置を安定化させる係合部材である。
図8(b)に示される第2シフトドラム回動位置決め装置81Bも同様に、外周に3箇所の凹部を備えた被係合部材である星型プレート82Bを備えている。星型プレート82Bは第2シフトドラム65Bの前端にボルト88で取付けられている(図5)。ストッパローラ組立体84は、図8(a)で説明したストッパローラ組立体84を共通に利用する。即ち、ストッパローラ組立体84は1個だけで、その先端に設けてあるストッパローラ86も1個だけであり、ストッパローラ86は両方の星型プレート82A,82Bに係合するよう付勢されている。
図7に示されるシフトドラム回動機構66の何れか一方の扇形歯車によって、一方のシフトドラム、例えば第1シフトドラム65Aが回動駆動されると、図8において、星型プレート82Aも第1シフトドラム65Aと共に回動する。その時、ストッパローラ86は星型プレート82Aの外周の凸部に乗り上げ、アーム85は外方へ押されるが、次の瞬間にコイルばね87に付勢されているアーム先端のストッパローラ86は星型プレート82Aの元の凹部の隣の凹部へ落ち込む。この動きが行われている時に、他方の第2シフトドラム65Bは回動駆動されていないので、星型プレート82Bは動かない。星型プレート82Bの凹部に係合していたストッパローラ86は、外方へ移動した後、再び元の凹部へ嵌り込む。
第2シフトドラム65Bが回動駆動された時も同様で、ストッパローラ86は星型プレート82Bの最初の凹部から隣の凹部へ移るが、星型プレート82Aでは最初の凹部に嵌る。以上がシフトドラム回動位置決め装置81の作用であり、各シフトドラム65A,65Bは所定の作用を成す位置に正確に留まることができる。図8中のN,L,P,D,Rは、それぞれ、中立時、スーパーロー減速時、パーキングロック時、ドライブ減速時、後進時にストッパローラ86が嵌る凹部を示している。
以上詳述した構成を有する本実施形態の車両用パワーユニット1においては、次のような特徴がある。
(1)副変速機構5のシフターT1,T2は、出力軸11上に配置され、出力軸11上の歯車に直接係合し、出力軸11の軸線に沿う方向に移動して副変速機構5の歯車列を選択的に確立するようにしている。従来は、副変速機構の歯車を切り替えるシフターをカウンタ軸に配置していた。出力軸の歯車に比して、カウンタ軸の歯車は外径が小さいため、シフターを直接係合させることが出来ず、カウンタ軸上にシフターと係合する別体の被係合部が必要であった。本発明では、シフターT1,T2を出力軸11に配置しているので、従来技術において用いられていた別体の被係合部が不要となり、部品点数が削減できると共に、シフターT1,T2が直接歯車に係合するので、副変速機構5を前後方向に小さくすることができる。
(2)副変速機構5はシフターT1,T2によって切り替える後進機構67を備えているので、後進機構67を含めた変速機構をコンパクトに形成することができる。
(3)前記後進機構67はドライブ減速歯車列Dとスーパーロー減速歯車列Lとの間に配置され、両側の歯車と共用のシフターT2で上記いずれかの歯車列が確立される。したがって、アイドル軸54の前後方向への張り出しを無くすことができる。
(4)副変速機構5は、シフターT1によって切り替えられるパーキングロック機構57を含んでいる。したがって、パーキングロック機構57をコンパクトに形成することができる。
(5)上記パーキングロック機構57では、後部カバーに取り付ける被係合部材60を別体に形成し、出力軸11を支持するベアリング55Bの軸方向移動阻止部材を兼ねさせているので、部品共用によるスペース効率化を図ることができる。
1…パワーユニット、4…主変速機構、5…副変速機構、6…クランクケース、7…クランク軸、8…メイン軸、9…カウンタ軸、10…カウンタ軸延長部、11…出力軸、50…主変速機構の複数の歯車列、54…アイドル軸、55A,55B…ボールベアリング(出力軸)、57…パーキングロック機構、58…パーキングロック機構の係合部、60…被係合部材、67…後進機構、E1x,E2x,ERx…カウンタ軸延長部の歯車、O1w,O2w,ORw…出力軸の歯車、I1x,I2x…アイドル歯車、T1,T2…副変速機構のシフター、H1,H2…副変速機構のフォーク、Q1,Q2…副変速機構のフォークのピン、D1〜D3…副変速機構のシフトドラムのリード溝、D…ドライブ減速歯車列、L…スーパーロー歯車列、R…後進歯車列、P…パーキングロック係合

Claims (5)

  1. クランク軸(7)を回転自在に支承するクランクケース(6)、
    前記クランク軸(7)と平行な軸線を有しクランクケース(6)に回転自在に支承されるメイン軸(8)とカウンタ軸(9)との間に設けられシフター(S1〜S3)によって選択的に確立可能の複数の変速歯車列(50)、を有する主変速機構(4)、
    前記クランク軸(7)と平行な軸線を有し前記クランクケース(6)に回転自在に支承され前記主変速機構(4)から動力が伝達される出力軸(11)、及び
    前記カウンタ軸(9)の延長部(10)と前記出力軸(11)との間に設けられシフター(T1,T2)によって選択的に確立可能の複数の歯車列(D,L,R)、を有する副変速機構(5)、
    を備える車両用パワーユニット(1)において、

    前記副変速機構(5)のシフター(T1,T2)は出力軸(11)上に配置され、出力軸(11)上の歯車(O1w,O2w,ORw)に直接係合し、出力軸(11)の軸線に沿う方向に移動して副変速機構(5)の歯車列(D,L,R)を選択的に確立することを特徴とする車両用パワーユニット(1)。
  2. 前記副変速機構(5)は後進機構(67)を有することを特徴とする請求項1に記載の車両用パワーユニット(1)。
  3. 前記後進機構(67)はドライブ減速歯車列(D)とスーパーロウ減速歯車列(L)との間に配置され、両側の歯車(O2w,ORw)と共用のシフター(T2)で前記のいずれかの歯車列が確立されることを特徴とする請求項2に記載の車両用パワーユニット(1)。
  4. 前記副変速機構(5)は、パーキングロック機構(57)を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項2の何れかに記載の車両用パワーユニット(1)。
  5. 前記パーキングロック機構(57)の被係合部材(60)を他のパワーユニット構成部材とは別体に形成し、出力軸(11)を支持するベアリング(55B)の軸方向移動阻止部材を兼ねさせたことを特徴とする請求項4に記載の車両用パワーユニット(1)。
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