JP3893684B2 - 新規なポリウレタン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は新規なポリウレタンに関するものであり、更に詳しくは耐熱性に優れた新規なポリウレタンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリウレタンは一般にポリオール化合物とジイソシアネート化合物との縮合反応によって製造される。ここで得られるポリウレタン化合物は、硬質、または軟質ウレタンフォーム、RIM(反応射出成形法)材料、エラストマー、塗料、コーティング剤、バインダー、接着剤などに使用されている。
最も頻繁に使用されるジイソシアネートの一つである4,4-メチレンビス(フェニルイソシアナート)(MDI)と、ジオールとして例えばエチレングリコールを反応させて得られたポリウレタンはTgが139 ℃、また、1,4-ブタンジオールと反応させたポリウレタンはTgが109 ℃と報告されており(ポリマーハンドブック第4版)、更に長鎖のジオールやポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオールを用いたものはTgが低下する傾向にある。これらのポリウレタンをプラスチックスとして使用する場合、耐熱性が要求される用途には上のようなポリウレタンでは主鎖の耐熱性が不十分であり、成型時に3官能以上のポリイソシアネート化合物等の架橋成分の導入が必要となる。
上記のポリウレタンに比べ耐熱性が高いポリウレタンとして本出願人は先に特定の脂環式ポリオール化合物を用いたポリウレタンを提供した(特開平2−274715)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
通常のポリウレタンは耐熱性が不十分であり、また上記特開平2−274715のポリウレタンは耐熱性はかなり高いが、耐水性、耐油性、耐候性の向上の余地が残されていることに鑑み、本発明は耐熱性を高めると共に耐水性、耐油性、耐候性を向上させることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討した結果、上記目的は以下の発明により達成されることを見出した。
(1)下記一般式(1)の繰り返し単位
【化4】
Figure 0003893684
(式中、R1 は、炭素数1〜4のアルキル基、またはフェニル基を、R2 は水素原子またはメチル基を、Xは単結合または二重結合を、Bはジイソシアネート化合物の残基を、nは0または1を表す。)からなる重量平均分子量3000以上のポリウレタン。
(2)下記一般式(2)の繰り返し単位
【化5】
Figure 0003893684
(式中、Aはジオール化合物の残基を、Bはジイソシアネート化合物の残基を表す。)を含む請求項1記載のポリウレタン。
【0005】
(3)R1 がメチル基またはフェニル基である上記(1)又は(2)記載のポリウレタン。
(4)下記一般式(3)の脂環式ジオール化合物とジイソシアネート化合物を重付加反応させることを特徴とする上記(1)記載のポリウレタンの製造法。
【化6】
Figure 0003893684
(R1 、R2 、X、nは上記(1)と同じ。)
(5)前記一般式(3)の脂環式ジオール化合物及び他のジオール化合物とジイソシアネート化合物を重付加反応させることを特徴とする上記(2)記載のポリウレタンの製造法。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明を更に詳しく説明する。
本発明の一般式(1)で示されるポリウレタンは、特定の構造を有する脂環式ジオール化合物から誘導されるジオール残基を繰り返し単位中に有するポリウレタンである。この特定の脂環式ジオール化合物は、その脂環式炭化水素骨格残基が前記一般式(1)に誘導される。一般式(1)中のBはジイソシアネート化合物の残基で、例えばアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アリールアルキレン基である。
前記一般式(1)中のR1 はC1〜4のアルキル、またはフェニル基の何れでもよい。また、脂環式骨格は、シクロヘキサン骨格もしくはノルボルナン骨格のいずれでもよく(即ち、一般式(1)中のnは0または1の何れでもよく)、Xは単結合であっても、二重結合であってもよい。
更に、一般式(1)中のR2 は水素原子またはメチル基の何れでもかまわない。
【0007】
これら脂環式ジオールを具体的に説明すると、2−位が炭素数1〜4のアルキル基、またはフェニル基で置換された1,1−シクロヘキサンジメタノール骨格、3−位が炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基で置換された2,2−ノルボルナンジメタノール骨格、6−位が炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基で置換された3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール骨格、もしくは、3−位が炭素数1〜4のアルキル基またはフェニル基で置換された5−ノルボルネン−2,2−ジメタノール骨格を有する化合物が挙げられる。
【0008】
具体例としては2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、2−エチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、2−プロピル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、2−ブチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、2,3−ジメチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、2,4−ジメチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、2,5−ジメチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、2,6−ジメチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、2−フェニル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、2−フェニル−4−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−2,2−ノルボルナンジメタノール、3−エチル−2,2−ノルボルナンジメタノール、3−プロピル−2,2−ノルボルナンジメタノール、3−ブチル−2,2−ノルボルナンジメタノール、3−フェニル−2,2−ノルボルナンジメタノール、6−メチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、6−エチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、6−プロピル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、6−ブチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、5,6−ジメチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、4,6−ジメチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、3,6−ジメチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、2,6−ジメチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、6−フェニル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、6−フェニル−4−メチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、3−メチル−5−ノルボルネン−2,2−ジメタノール、3−エチル−5−ノルボルネン−2,2−ジメタノール、3−プロピル−5−ノルボルネン−2,2−ジメタノール、3−ブチル−5−ノルボルネン−2,2−ジメタノール、3−フェニル−5−ノルボルネン−2,2−ジメタノール等が挙げられる。
【0009】
本発明に示されるポリウレタン中のジオール残基は、上記特定の脂環式ジオールから誘導される残基以外に、他のジオール化合物から誘導されるジオール残基を含んでいてもよい。即ち、この残基は前記一般式(2)のAで表されているもので、例えばアルキレン基、シクロアルキレン基、アリーレン基、アリールアルキレン基であり、一般のポリウレタン製造に使用するポリイソシアネート化合物と反応できるポリオール化合物に基づくポリオール残基であれば特に制限はなく、具体的にはエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等の直鎖脂肪族ジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、トリシクロデカンジメタノール等の脂環式ジオール、ビスフェノールA、キシリレンジオール等の芳香族ジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等の(ポリ)エーテルグリコール、ポリエチレンアジペート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリネオペンチレンアジペート、ポリカプロラクタム等のポリエステルポリオール、ポリカーボネートジオール等のジオール残基が挙げられるが、本発明はこれらに限定されるものではない。特定の脂環式ジオール残基とその他のジオール残基の割合は任意に調節可能であるが、本発明の効果を発揮させるためには特定の脂環式ジオールを通常5〜100モル%、好ましくは10〜100モル%の割合で含有する。
【0010】
本発明に示されるポリウレタン化合物に使用されるジイソシアネートの種類は、通常のポリウレタン合成に使用できるものであれば特に制限はない。具体的には、4,4-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、トリレンジイソシアネート(TDI)、1,5-ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4,4'- ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等があげられる。
【0011】
本発明に示されるポリウレタン化合物は、上に示される脂環式ジオール化合物とジイソシアネート化合物との重付加反応によって得られる。また他のジオール化合物を含むポリウレタンは、脂環式ジオール化合物及び上記の他のジオール化合物とジイソシアネート化合物の重付加反応によって得られる。
本発明におけるポリウレタン合成反応の実施形態としては、一般的なポリウレタンの製造方法をそのまま適用することが可能である。
即ち、ポリイソシアネートとジオール化合物を触媒の存在下、または無触媒下で反応させる方法である。触媒は、一般的なポリウレタン合成における重付加反応で通常用いられる触媒が使用可能であり、有機アミン化合物、有機スズ化合物等を使用することが出来る。
また、場合によってはポリオール化合物、ポリアミン化合物等の鎖延長剤、架橋剤を添加し、更にポリマーの重合度を変化させることも可能である。
本発明のポリウレタンにおける分子量は、重量平均分子量(Mw)で3000以上であることが望ましい。これ未満の分子量では、本発明の効果が活かされないばかりか、実質的に有用な成型物が得られない。特に好ましいMwは5000以上である。
本発明のポリウレタンは従来のものより耐熱性がかなり高く、Tgで170℃を越えるものも得られる。
【0012】
【実施例】
以下に実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
(GPCによる分子量測定)
GPCによる分子量測定は以下の条件で実施した。
カラム:昭和電工(株)製 SHODEX KF−806M2本及びKF−807
溶媒:テトラヒドロフラン 1ml/min
温度:40℃
検出器:UV検出器
【0013】
1H−NMR,13C−NMRスペクトル測定条件)
日本電子(株)社製 JNM−EX400型(400MHz)を用いて、溶媒としてジメチルスルホキシド−d6、標準物質としてテトラメチルシランを用いて測定した。13C−NMRは、 1Hでデカップルした条件で測定した。
(IRスペクトル測定)
日本分光(株)製FT/IR7300赤外分光装置を用いて、KBr錠剤法で測定した。
【0014】
(DSC測定)
パーキンエルマー製DSC7により測定した。
温度は30℃から、10℃/minの昇温速度で300℃まで昇温し、次に30℃まで10℃/minの割合で降温、その後再び10℃/min昇温速度で300℃まで昇温し、熱量測定を行った。ポリマーのガラス転移温度(Tg)は、2回目の昇温時の熱量変化に基づいて求めた。
【0015】
(実施例1)
4,4-メチレンビスフェニルイソシアネート(MDI)と2-メチル-1,1- シクロヘキサンジメタノールとのポリウレタン
50mlフラスコ中、2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール1.582g(10.0mmol)を乾燥テトラヒドロフラン(THF)10mlに溶解、室温、窒素下で、精製MDI 2.030(10.0mmol)の乾燥THF溶液10mlを添加した。この溶液を室温でマグネチックスターラーにより撹拌した。発熱がみられなくなったところで反応器をオイルバスに浸け、60℃で5時間反応させた。
反応後、粘稠溶液を1Lの激しく撹拌されたヘキサン中に少量ずつ滴下し、ポリマーを沈殿させた。得られた白色ポリマーは、一晩放置した後、ろ過し、ヘキサンで洗浄、粉砕後真空乾燥した。これにより白色ポリマーが得られた。
得られたポリマーの 1H−NMR、13C−NMRスペクトル、IRスペクトルを測定した。スペクトルデータと帰属は以下のようである。
【0016】
1H−NMR(δ, ppm,DMSO-d6)
: 0.91(d,-CH(CH 3)-)
1.23-1.77(m,C(cyclohexane)-H)
3.78s(arom.-CH2-arom.)
4.03-4.23(m,-CH2O-)
7.08d,7.38d(m,C(arom.)-H)
9.52s(-NH-)
13C−NMR(δ, ppm,DMSO-d6、* は溶媒シグナルと重なり未検出)
: 15.6(-CH(CH3)-)
22.0,24.2,28.2,29.7,32.9,ca40*(C(cyclohexane))
39.6(arom.-CH2-arom.)
63.3,66.7(-CH2O-)
118.3,128.8,135.4,137.0(C(arom.))
153.5(-OC(O)-)
IR(cm-1,KBr錠剤法)
: 3300,1712,1597,1519
以上の結果から、得られた化合物はMDIと2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールとのポリウレタンであることが確認された。
このポリマーのGPCによる分子量測定の結果、数平均分子量Mnは14300 、重量平均分子量Mwは36200 であった。
また、DSC測定の結果、Tgは147℃であった。
【0017】
(実施例2)
MDIと3−メチル−2,2−ノルボルナンジメタノールとのポリウレタン
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールの代わりに、3−メチル−2,2−ノルボルナンジメタノール1.703g(10mmol)を用いた以外は実施例1と同様に処理して、白色ポリマーを得た。
得られた化合物の 1H−NMR、13C−NMR、IRスペクトルデータと帰属は以下のようである。
【0018】
1H−NMR(δ, ppm,DMSO-d6)
: 0.95 d,-CH(CH 3)-)
1.09-1.82m,2.10s(C(norbornane)-H)
3.78s(arom.-CH2-arom.)
3.98-4.19(m,-CH2O-)
7.07d,7.37d(C(arom.)-H)
9.48s(-NH-)
13C−NMR(δ, ppm,DMSO-d6、* は溶媒シグナルと重なり未検出)
: 15.2(-CH(CH3)-)
23.2,28.7,34.6,ca40*,41.6,44.3,44.5 (C(norbornane))
ca40*(arom.-CH2-arom.)
63.8,66.6(-CH2O-)
118.3,128.8,135.4,137.1(C(arom.))
153.5,153.6(-OC(O)-)
IR(cm-1,KBr錠剤法)
: 3300,1710,1595,1520
以上の結果から、得られた化合物はMDIと3−メチル−2,2−ノルボルナンジメタノールとのポリウレタンであることが確認された。
このポリマーのGPCによる分子量測定の結果、数平均分子量Mnは12800 、重量平均分子量Mwは41000 であった。
また、DSC測定の結果、Tgは175℃であった。
【0019】
(実施例3)
MDIと2,4−ジメチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールとのポリウレタン
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールの代わりに、2,4−ジメチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール1.723g(10mmol)を用いた以外は実施例1と同様に処理して、白色ポリマーを得た。
得られた化合物の 1H−NMR、13C−NMR、IRスペクトルデータと帰属は以下のようである。
【0020】
1H−NMR(δ, ppm,DMSO-d6)
: 0.84-0.90m(-CH(CH 3)-)
1.01-1.47m,1.70-1.76m(C(cyclohexane)-H)
3.79s(arom.-CH2-arom.)
4.07-4.27(m,-CH2O-)
7.09d,7.39d(m,C(arom.)-H)
9.51s(-NH-)
13C−NMR(δ, ppm,DMSO-d6、* は溶媒シグナルと重なり未検出)
: 16.2,22.2(-CH(CH3)-)
29.7,29.9,32.2,34.3,ca.40*(C(cyclohexane))
ca.40*(arom.-CH2-arom.)
62.1,67.9(-CH2O-)
118.3,128.8,135.4,137.1(C(arom.))
153.6(-OC(O)-)
IR(cm-1,KBr錠剤法)
: 3310,1712,1600,1522
以上の結果から、得られた化合物は、MDIと2,4−ジメチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールとのポリエステルであることが確認された。
このポリマーのGPCによる分子量測定の結果、数平均分子量Mnは5200、重量平均分子量Mwは11700 であった。
また、DSC測定の結果、Tgは146℃であった。
【0021】
(実施例4)
MDIと2−フェニル−1,1−シクロヘキサンジメタノールとのポリウレタン
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールの代わりに、2−フェニル−1,1−シクロヘキサンジメタノール2.220g(10mmol)を用いた以外は実施例1と同様に処理して、白色ポリマーを得た。
得られた化合物の 1H−NMR、13C−NMR、IRスペクトルデータと帰属は以下のようである。
【0022】
1H−NMR(δ, ppm,DMSO-d6)
1.23-2.11(m,C(cyclohexane)-H)
3.80s(arom.-CH2-arom.)
4.08-4.61(m,-CH2O-)
7.08-7.44d(m,C(arom.)-H)
9.53 s,9.66s(-NH-)
13C−NMR(δ, ppm,DMSO-d6、* は溶媒シグナルと重なり未検出)
: 21.0,26.1,27.2,28.9,ca40*,45.4(C(cyclohexane))
40.7(arom.-CH2-arom.)
62.4,67.5(-CH2O-)
118.3,126.4,127.6,128.0,128.8,128.9,135.5,137.0,142.0(C(arom.))
153.5,153.6(-OC(O)-)
IR(cm-1,KBr錠剤法)
: 3300,1715,1598,1520
以上の結果から、得られた化合物はMDIと2−フェニル−1,1−シクロヘキサンジメタノールとのポリウレタンであることが確認された。
このポリマーのGPCによる分子量測定の結果、数平均分子量Mnは7800、重量平均分子量Mwは18100 であった。
また、DSC測定の結果、Tgは157℃であった。
【0023】
(実施例5)
MDIと6−メチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノールとのポリウレタン
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールの代わりに、6−メチルシクロヘキセン−1,1−ジメタノール1.5622g(10mmol)を用いた以外は実施例1と同様に処理して、白色ポリマーを得た。
得られたポリマーの 1H−NMR、13C−NMRスペクトル、IRスペクトルを測定した。スペクトルデータと帰属は以下のようである。
【0024】
1H−NMR(δ, ppm,DMSO-d6)
: 0.94(d,-CH(CH 3)-)
1.74-2.19(m,C(cyclohexene,sp3)-H)
3.78s(arom.-CH2-arom.)
4.05-4.15(m,-CH2O-)
5.57-5.65m(C(cyclohexene,sp2)-H)
7.08d,7.36d(C(arom.)-H)
9.53s(-NH-)
13C−NMR(δ, ppm,DMSO-d6、* は溶媒シグナルと重なり未検出)
: 15.2(-CH(CH3)-)
27.6,28.9,30.1,ca40*(C(cyclohexene,sp3))
38.3(arom.-CH2-arom.)
64.2,65.4(-CH2O-)
124.0,125.1(C(cyclohexene,sp2))
118.3,128.8,135.4,137.0(C(arom.))
153.5(-OC(O)-)
IR(cm-1,KBr錠剤法)
: 3300,1709,1595,1520
以上の結果から、得られた化合物はMDIと6−メチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノールとのポリウレタンであることが確認された。
このポリマーのGPCによる分子量測定の結果、数平均分子量Mnは15100 、重量平均分子量Mwは34700 であった。
また、DSC測定の結果、Tgは144℃であった。
【0025】
(実施例6)
MDIと3−メチル−5−ノルボルネン−2,2−ジメタノールとのポリウレタン
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールの代わりに、3−メチル−5−ノルボルネン−2,2−ジメタノール1.682g(10mmol)を用いた以外は実施例1と同様に処理して、白色ポリマーを得た。
得られた化合物の 1H−NMR、13C−NMR、IRスペクトルデータと帰属は以下のようである。
【0026】
1H−NMR(δ, ppm,DMSO-d6)
: 1.09d(-CH(CH 3)-)
1.3m,1.8m,2.42s,2.71s(C(norbornene,sp3)-H)
3.79m(arom.-CH2-arom.)
3.88dd,4.26dd(-CH2O-)
6.09s,6.29s(C(norbornene,sp2)-H)
7.07d,7.37d(C(arom.)-H)
9.47s,9.56s(-NH-)
13C−NMR(δ, ppm,DMSO-d6、* は溶媒シグナルと重なり未検出)
: 15.8(-CH(CH3)-)
ca40*,44.2,46.5,46.8,49.7(C(norbornene,sp3))
ca40*(arom.-CH2-arom.)
64.9,67.9(-CH2O-)
134.0,138.2(C(norbornene,sp2))
118.3,128.8,135.4,137.0(C(arom.))
153.5(-OC(O)-)
IR(cm-1,KBr錠剤法)
: 3300,1710,1593,1519
以上の結果から、得られた化合物はMDIと3−メチル−5−ノルボルネン−2,2−ジメタノールとのポリウレタンであることが確認された。
このポリマーのGPCによる分子量測定の結果、数平均分子量Mnは13200 、重量平均分子量Mwは33000 であった。
また、DSC測定の結果、Tgは170℃であった。
【0027】
(実施例7)
MDIと4,6−ジメチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノールとのポリウレタン
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールの代わりに、2,4−ジメチル−1,1−シクロヘキサンジメタノール1.703g(10mmol)を用いた以外は実施例1と同様に処理して、白色ポリマーを得た。
得られた化合物の 1H−NMR、13C−NMR、IRスペクトルデータと帰属は以下のようである。
【0028】
1H−NMR(δ, ppm,DMSO-d6)
:0.94d,1.63s(-CH(CH 3)-)
1.71-2.11(m,C(cyclohexene,sp3)-H)
3.79s(arom.-CH2-arom.)
4.04-4.11(m,-CH2O-)
5.28(s,C(cyclohexene,sp2)-H)
7.09d,7.39d(C(arom.)-H)
9.53s(-NH-)
13C−NMR(δ, ppm,DMSO-d6、* は溶媒シグナルと重なり未検出)
: 15.4,23.1(-CH(CH3)-)
27.9,29.5,35.1,ca.40*(C(cyclohexene,sp3))
38.1(arom.-CH2-arom.)
64.3,65.5(-CH2O-)
117.7,131.7(C(cyclohexene,sp2))
118.3,128.8,135.4,137.1(C(arom.))
153.6(-OC(O)-)
IR(cm-1,KBr錠剤法)
: 3310,1712,1599,1521
以上の結果から、得られた化合物は、MDIと4,6−ジメチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノールとのポリウレタンであることが確認された。
このポリマーのGPCによる分子量測定の結果、数平均分子量Mnは5500、重量平均分子量Mwは12100 であった。
また、DSC測定の結果、Tgは130℃であった。
【0029】
(実施例8)
MDIと6−フェニル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノールとのポリウレタン
実施例1の2−メチル−1,1−シクロヘキサンジメタノールの代わりに、6−フェニル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール2.200g(10mmol)を用いた以外は実施例1と同様に処理して、白色ポリマーを得た。
得られた化合物の 1H−NMR、13C−NMR、IRスペクトルデータと帰属は以下のようである。
【0030】
1H−NMR(δ, ppm,DMSO-d6)
: 2.03-2.43(m,C(cyclohexene,sp3)-H)
3.81s(arom.-CH2-arom.)
3.93-4.00m,4.19d(-CH2O-)
5.80-5.90(m,C(cyclohexene,sp2)-H)
7.11-7.43(m,C(arom.)-H)
9.57s,9.63s(-NH-)
13C−NMR(δ, ppm,DMSO-d6、* は溶媒シグナルと重なり未検出)
: 26.9,28.5,ca40*(C(cyclohexene,sp3))
ca.40*(arom.-CH2-arom.)
64.7,65.4(-CH2O-)
118.4,126.4,126.6,128.1,128.2,128.4,128.9,135.5,137.0,142.0
(C(cyclohexene,sp2、C(arom.))
153.4,153.5(-OC(O)-)
IR(cm-1,KBr錠剤法)
: 3300,1713,1597,1521
以上の結果から、得られた化合物はMDIと2−フェニル−1,1−シクロヘキサンジメタノールとのポリウレタンであることが確認された。
このポリマーのGPCによる分子量測定の結果、数平均分子量Mnは7200、重量平均分子量Mwは17300 であった。
また、DSC測定の結果、Tgは149℃であった。
【0031】
【発明の効果】
本発明のポリウレタン樹脂は従来のポリウレタン樹脂よりも耐熱性の高いポリウレタン化合物である。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)の繰り返し単位からなることを特徴とするポリウレタン。
    Figure 0003893684
    (式中、Rは炭素数1〜炭素数4のアルキル基またはフェニル基、Rは水素原子またはメチル基を、Xは炭結合または二重結合を、Bはジイソシアネート化合物の残基を、nは0または1を表す。)
  2. ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法で測定した重量平均分子量(Mw)が3000以上であることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタン。
  3. 前記一般式(1)の繰り返し単位と、下記一般式(2)の繰り返し単位からなることを特徴とするポリウレタン。
    Figure 0003893684
    (式中、Aはジオール化合物の残基を、Bはジイソシアネート化合物の残基を表す。)
  4. がメチル基またはフェニル基であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のポリウレタン。
  5. 一般式(1)又は一般式(2)におけるBが、4,4−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、トリレンジイソシアネート(TDI)、1,5−ナフタレンジイソシアネート(NDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)、4,4−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(HMDI)、イソホロンジイソシアネート(IPDI)及びテトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)からなる群から選ばれる少なくとも一種以上であるジイソシアネートの有機残基であることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のポリウレタン。
  6. 一般式(2)におけるAが、エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、トリシクロデカンジメタノール、ビスフェノールA、キシリレンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレンアジペート、ポリテトラメチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリネオペンチレンアジペート及びポリカプロラクタムからなる群から選ばれる少なくとも一種以上のジオールの有機残基であることを特徴とする請求項3又は請求項4のいずれかに記載のポリウレタン。
  7. 下記一般式(3)の脂環式ジオール化合物とジイソシアネート化合物を重付加させることを特徴とする請求項1記載のポリウレタンの製造方法。
    Figure 0003893684
    (式中、Rは炭素数1〜炭素数4のアルキル基またはフェニル基、Rは水素原子またはメチル基を、Xは炭結合または二重結合を、nは0または1を表す。)
  8. 前記一般式(3)の脂環式ジオール化合物及び他のジオール化合物とジイソシアネート化合物を重付加反応させることを特徴とする請求項3記載のポリウレタンの製造方法。
  9. 前記一般式(3)の脂環式ジオールの割合が、すべてのジオールに対して5〜100モル%であることを特徴とする請求項8記載のポルウレタンの製造方法。
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