JP3892812B2 - 電源装置 - Google Patents
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Description
技術分野
本発明は、交流入力を直流電力に変換し負荷に供給する通信・情報機器用の電源装置に関し、特に無停電機能を持った電源装置に関する。
背景技術
従来この種の電源装置は、二次電池からの出力電圧をDC−AC変換して交流電圧を出力可能とする外付けの補助電源として例えば無停電電源装置(以下「UPS」という。)を備え、停電時には商用交流電源側からUPS側に出力を瞬間的に切り換えることにより、作業中のコンピュータ装置・データストレージ装置・ネットワーク機器あるいはその応用装置などの通信・情報機器が不用意に停止されることを未然に防止している。
例えば特開平9−322433号公報には、UPS内蔵の電源装置が開示されている。そこには、商用交流電源から直流電力に変換して負荷に供給する主電源部と二次電池(バッテリー)から電力を供給するUPS電源部を備え、両者から所定比率で負荷に電力供給することで効率を改善する、あるいは片方の故障時に他方が即座に電力供給を開始することで信頼性が高まる、との記載がなされている。
また特開2000−116029にも、UPS機能を機器電源に組み込んだバックアップ電源装置が開示されている。この装置構成では、交流−直流変換回路またはバックアップコンバータの一方から電力を供給することを特徴としている。定期的にバッテリーから直流電力を供給させ、電圧を検出することでシステムが正常に働くか否かの判定を行い、信頼性を高めることも明記されている。
しかしながら、無停電電源装置は入力から出力までの間に整流器、インバータという2段の変換器を通るため、効率が低下するという欠点を持つ。またインバータは、整流器やDC−DCコンバータにくらべ制御が複雑で、コストも高いという課題がある。
一方、コンピュータ装置やその応用装置にあっては、CPUを含めて回路素子の消費電力が低減された結果、起動初期の様な特別な場合を除いて定常的な動作時における負荷の消費電力は小さく、短時間のピーク電力を供給可能とするためだけに、大容量のAC−DCコンバータを用意しなければならない。更にこの種のAC−DCコンバータは、100〜200Vの交流高電圧を3〜12V程度の直流低電圧に変換するものが一般的であるが、特に軽負荷時においては交流電力から直流電力への変換効率が悪く省電力化が難しい。
更にまた、UPSとして外付けのものを使用する場合は、電源性能に合致したUPSを選定する必要があるが、外部に接続するUPSは汎用品であるため、負荷装置側で必要な電源仕様よりも大きな容量のUPSを選択せねばならないことが多く、体積やコストのスリム化が困難である。
また、UPSは並列冗長運転が難しく、冗長性を持たせると著しく高価になるため、一般に10kVA以下の容量の装置においては、UPS1台で負荷に電力を供給する構成となっている。しかし、UPSの故障時には負荷を停止せずにUPSを交換することは不可能であるため、例えばサーバやデータストレージ装置などの無停止・無瞬断運転が必要である装置では、信頼性が充分とはいえない。
他方、機器組み込みの場合は、電源に合わせた設計が可能であり、常にバックアップ電源装置を監視する動作の追加が可能であるため、高い信頼性が確保できる。その反面、設置容積が限られる、機器内部の回路による発熱の影響を受けるために二次電池の寿命が短くなる、といった問題が生ずる。
加えて、商用電源停電時以外に二次電池からの電力供給を行う方式の電源装置では、部分充放電が常時行われることになるため、二次電池の劣化が加速し、信頼性が損なわれるという問題がある。
発明の開示
本発明はかかる不都合に鑑みてなされたものであって、ピーク時の電力の一部を二次電池側から賄うことによってAC−DCコンバータの小型・小容量化を図るとともに、負荷における消費電力が小さい間はAC−DCコンバータを停止して二次電池から電力を供給する様に構成することにより、停電時におけるバックアップ電源としての機能を維持しながら、交流電源における電力損失を防止し、電源装置全体としての高効率化を図ることが可能な電源装置を提供することを目的とする。
本発明は更に、停電時におけるバックアップ機能を長期に亘り高い信頼性を持って維持し得る電源装置を提供することを目的とする。
本発明のもう1つの目的は、停電時のバックアップ電源としての機能を維持しながら負荷の程度に応じて電力の一部を二次電池装置側から供給することで高効率化を実現し得る電源装置において、その電源装置の長期信頼性を実現することにある。
本発明にかかる電源装置4は、図1にその全体的な構成を概略的に示すごとく、商用交流電源1から出力される交流電圧を直流電圧に変換し負荷35に電力を供給可能とする主電源部2と、二次電池20を電力供給源として負荷35に電力を供給可能とする補助電源部3とを備えたものである。
ここで、補助電源部3には、二次電池20の充放電手段5と、二次電池20の電池容量検出手段6と、充放電手段5における充放電量と充放電時期を規制可能とする制御手段7とを備え、その制御手段7が、二次電池20の残存容量と負荷側の必要電力量に基づいて制御動作を行う様に構成している。
すなわち、前記した主電源部2による電力の供給中にあっても、例えば4(a)で示す上限電力P2と下限電力P1間の様な予め設定した範囲を外れる大きさの負荷に対する電力供給が検出されると、補助電源部3の二次電池20から負荷35に対して電力が供給されることを特徴とする。
ここで供給電力が下限電力P1を下回った場合にあっては、二次電池20から負荷35に電力を供給するのと同時に、主電源部2による負荷35に対する電力の供給を強制的に停止する。また供給電力が上限電力P2を上回った場合にあっては、主電源部2から負荷35に対して供給される電力を上限電力P2に維持しながら、その上限電力P2を上回る電力分を補助電源部3から供給する。
一方、補助電源部3における二次電池20の充電残量が、例えば図4(b)で示す50%程度の下限容量C1を下回ると、上記した補助電源部3からの電力供給中であっても、その二次電池20から負荷35に対する電力供給を強制的に停止し、主電源部2からのみ負荷35に対して電力を供給する。
また二次電池20の充電残量が、例えば満充電容量C3よりやや低い規定容量C2を下回ったことが判定された場合、更に負荷35に対する供給電力が上限電力P2を下回り、且つ、補助電源部3から負荷35に対する電力供給が停止されている期間中に対応して、二次電池20に対して定常的な充電が行われる。
補助電源部3の二次電池20に対し、所定のタイミングで間欠的に、満充電量を超える電力を供給して充電することが好ましい。この満充電量を超える電力が供給される毎に、その時点における電池容量を基準値として設定し、それ以後の電池残容量の算出に利用する。
上記した満充電を超える充電を実施する間隔は、例えば1回/週、1回/2週あるいは1回/3週の様に、週を単位とする適当な頻度で行うのが望ましい。また実施の時間帯は、システムの運転に支障のない時間帯、換言すれば、前記補助電源部3が最も機能しない時間帯を選ぶ必要がある。
一般に、この発明が対象とする通信・情報機器8の運転状況は、1日単位、1週間単位、あるいは1年単位で周期的に変動すると考えられるが、最良とする時間帯の設定は1週間を単位とするのが実用上、最適と考える。
頻度については、実際に使用される二次電池20の性能に応じて設定する。その設定は、ユーザーが手動で設定することも可能であるが、電源装置4の運転状況に合わせて制御系が学習して自動的に設定する構成にすれば、ユーザーが特に設定しなくとも最適なシステム管理が行える。
上記した補助電源部3から負荷35側に電力を供給し、あるいは二次電池20側に給電(充電)する運転制御条件は、二次電池20の電力残容量と負荷35側の必要電力量に基づいて設定される。電力残容量は、上記した満充電を超える充電が行われた時点を基準時、即ち満充電時として以後の残容量を算出する。この計算は、例えば基準時以降に計測した充放電積算電力と、二次電池20の自己放電による容量減少分を勘案して求める。自己放電分は、前記した基準時からの経過時間、並びにある周期で測定された電池温度のデータに基づき計算する。
また本発明の電源装置4は、コンピュータ装置、データストレージ装置あるいはネットワーク機器の様な通信・情報機器8内に一体に内蔵された形態が望ましい。
また、本発明に用いる二次電池20は、ニッケル水素電池またはニッケルカドミウム電池であることが望ましい。負荷35の状況に応じて充放電を頻繁に繰り返すこと、機器内蔵とするために高い容量密度の電池が望ましいこと、火災の心配の少ないこと等の要請に適う電池として、現時点では上記2種の二次電池が相応しい。
発明を実施するための最良の形態
以下本発明にかかる電源装置を、図2に示すサーバ用のコンピュータ装置10における無停電式の電源部11に実施した一例を示す。但し、これに限らず、恒常的な動作を必要とする各種の電子機器(通信・情報機器)における電源や、その様な電子機器に電力を供給するために独立して動作する電源装置においても、ほぼ同様に実施できることは勿論である。
本発明にかかる電源部11は、図2においてその全体的な構成を概略的に示す如く、例えば100〜200V程度の交流電圧V1を出力する商用交流電源1に接続され、CPU35a、メモリ35bおよび入出力部(I/O)35cを始めとする各種負荷35に対して、例えば直流1〜5V程度の低圧直流電圧V4・V5を供給可能とするものである。
電源部11は、商用交流電圧V1を例えば48V程度の直流電圧V3に変換するAC−DCコンバータ30およびDC−DCコンバータ31と、前記した直流電圧V3を負荷35に応じた電圧V4・V5に変換するDC−DCコンバータ32およびVRM(Voltage Regulator Module)33と、二次電池装置12とから構成される。
主電源系では、入力交流電圧V1が200Vの場合、AC−DCコンバータ30で360V程度の高圧の直流電圧V2に変換し、次いでDC−DCコンバータ31で直流48Vの中圧の直流電圧V3に降圧する構成をとる。この構成により、力率を改善し電源高調波を抑制可能とする。なお、AC−DCコンバータ30とDC−DCコンバータ31・32は、必ずしも1つとは限らない。必要な負荷に応じて複数で構成される場合もあるし、冗長性を持たせて信頼性を高めるために必要数より多数で構成される場合もある。また、最終出力電圧も必ずしもV4・V5だけに留まらない。
二次電池装置12は、電池電圧V6を有する二次電池20と、その二次電池20に対する充電を可能とする充電回路21と、二次電池20から出力される電池電圧V6を昇圧し、DC−DCコンバータ31からの出力電圧V3と略一致させる放電回路22と、後記する各種の制御動作を行う制御回路23とから構成される。
二次電池20は、通常複数個の電池セルから構成される。電池電圧V6は特に制限はないが、上記した直流電圧V3の約1/3以上から同等電圧までであることが望ましい。また二次電池20は、無停電電源としての設計仕様にあわせて、出力性能と容量が定められる。
例えば本実施例のコンピュータ装置10用の電源部11では、最大出力電力が300Wであり、二次電池装置12のバックアップ機能は、充電残量が50%の段階で6分間電力を供給する仕様とした。DC−DCコンバータ31の出力電圧V3は48Vとし、定格二次電池電圧を18Vとした。二次電池20は、ニッケル水素電池セルを15セル直列に接続して構成した。バックアップ機能の要請から、サイズが26mmφ×60mmで、電池容量が5.8Ahのニッケル水素電池を後述する方法に従い作成して用いた。
充電回路21は、DC−DCコンバータ31から出力される直流電圧V3を降圧するとともに、制御回路23による制御に基づいて所定のタイミングで充電動作を行うことにより、二次電池20をできるだけ満充電状態に近い状態に維持できる様にしている。
放電回路22は、二次電池20の電池電圧V6を昇圧し、DC−DCコンバータ31から出力される直流電圧V3とほぼ等しい電圧を形成可能とする。更に、CPU35a、メモリ35bあるいはI/O35c等の負荷35に供給される電力の大小に対応し、制御回路23による制御動作によって、二次電池20から供給される電力の制御を可能とする。
制御回路23は、マイクロプロセッサを演算素子として使用し、プログラムで動作するものであって、各種センサからの入力に対応して電源部11における上記した充電回路21および放電回路22に制御信号Sb・Scを送って、所定の制御動作を行う。同時に、コンピュータ装置10の全体を制御するCPU35aとの間においても、I/O35cを介して電池管理や動作に関わる各種信号Sd・Seの受け渡しをし、二次電池装置全体の制御動作を行う。
センサとして、二次電池20の温度Taを測定する温度センサ40、充電および放電電流Iaを測定する充放電電流センサ41が付設され、また電池電圧V6、放電電圧V7を検出する手段を備えている。これらセンサからの信号が制御回路23に入力される。
かかるセンサから出力される信号に基づいて、二次電池20の充放電量および充放電時期を制御するとともに、検出された充放電電流Iaを積算することによって、二次電池20の充電残量をリアルタイムに把握可能とする。
更に、DC−DCコンバータ31から負荷35側に流れる電流Ibを、負荷電流センサ42で検出可能とする。なお本実施例にあっては、負荷電流センサ42を利用して負荷電流Ibの大きさを検出することにより供給電力の検出および制御が実質的に行われる様にしているが、供給電力を直接的に検出するようにしてもよい。
また、AC−DCコンバータ30からの出力電圧V2あるいはその検知処理信号を入力信号Saとして入力することにより、商用交流電源1からAC−DCコンバータ30までが正常に動作しているか否かを検出できる様にしている。これらの信号入力を利用し、下記の制御回路23における各種制御動作が行われる。
ここで電源部11は、上記の如く、二次電池20でバックアップされた無停電電源と略同様な動作を行う。あるいは、更に二次電池20の充放電を活用した様々な動作の態様もある。最も多機能な電源部11の動作を、充放電時期の制御動作を中心にして、図3に示す。
コンピュータ装置10が完全に停止した「停止モード」、交流電源のみで動作する「ACモード」、直流電源のみで動作する「DCモード」、交流電源による給電を主として直流電源による給電で不足分を補充する「ピークカットモード」、二次電池20を充電する「第1充電モード」、「第2充電モード」および「第3充電モード」、交流電源がオフされた際に直流電源で給電を補償する「バックアップモード」が存在する。
こうした各モード間を、負荷35に対する供給電力量、二次電池充電量、AC入力状態すなわち停電や機器故障か否か等に応じて自動的に切り換えて動作する。
本発明の特徴は、いずれの電源にあっても、あるいは他のモードの動作が追加された態様の電源においても、ピークカットモードと充電モードの動作機能にある。
ここで「停止モード」は、電源部11に対する商用交流電源1の供給の如何に拘らず、電源部11が強制的にオフされてコンピュータ装置10の動作が完全に停止されている状態である。
かかる状態に入るのは、コンピュータ装置10のメインスイッチを手動でオフさせるとともに、コンセントを抜いて商用交流電源1の供給を断った場合のほかに、コンピュータ装置10が動作中で且つ、商用交流電源1の供給が停電あるいはAC−DCコンバータ30の故障をはじめとする何らかの原因で停止することにより二次電池20によるバックアップモードに入っている期間中に、更に二次電池20の残容量が最下限容量C0を下回ったことが検出されることにより、二次電池20の残存容量を利用してCPU35aが所定のシャットダウン動作を行った場合である。
次に「ACモード」は、電源部11に商用交流電源1が接続されてAC−DCコンバータ30とDC−DCコンバータ31がオン状態にあり、且つ二次電池20の残容量が例えば満充電時の50%に設定した下限容量C1を上回って残存するとともに、負荷35に対する電力供給量が、AC−DC変換回路29からの定格出力である、予め設定された下限電力P1以上で上限電力P2以下の中領域にある場合に、二次電池20に対する充放電動作は行われず、専ら商用交流電源1からのみ負荷35に対して電力供給が行われる状態である。
更に「ピークカットモード」に入るのは、二次電池20の残容量が上記した下限容量C1を上回っている状態で、更に負荷35に供給される電力が上限電力P2を超えた大領域に入った場合である。
すなわち、AC−DC変換回路29から負荷35に電力を供給中にあっても、上限の設定電力P2を上回って電力が供給されたことが負荷電流センサ42によって検出された場合にあっては、その上回った分の電力が二次電池20側から供給される様に放電回路22の放電電流量を制御することにより、AC−DC変換回路29側から供給される電力量を前記した上限電力P2に維持しながら、不足する部分を二次電池20側から供給する。
ただし、かかる放電中に二次電池20の容量が下限容量C1を下回るか、負荷35に対する供給電力が上限電力P2を下回ると、二次電池20からの放電が停止され、商用交流電源1からのみ電力供給が行われる「ACモード」に戻る。
また「DCモード」に入るのは、二次電池20の残容量が下限容量C1を上回っている場合にあって、前記したピークカットモードとは逆に、負荷35に対する供給電力が下限電力P1を下回ったことが負荷電流センサ42により検出された場合である。
このモードに入ると、例えばAC−DCコンバータ30の動作を停止してDC−DCコンバータ31からの出力を止めると同時に、放電回路22を作動させることにより、負荷35に対する電力供給を専ら二次電池20からのみに制限している。
しかしながらこの場合にあっても、二次電池20による電力供給中に残容量が下限容量C1を下回るか、負荷35に対する電力供給量が下限電力P1を上回ると、AC−DC変換回路29を始動して「ACモード」に戻る。
「第3充電モード」は、上記した「ACモード」中にあって、二次電池20の残容量が、上記した下限容量C1より大きく満充電時の容量の様な上限容量C3より小さい範囲内で予め設定した規定容量C2を下回っていることが検出された場合に行われるものであって、更に負荷35に供給される電力と充電のために消費される電力の和が上限電力P2を超えないように、充電回路21における電流制御が行われる。そして、二次電池20の容量が上限容量C3になると、充電回路21を停止して「ACモード」に戻る。
また「バックアップモード」は、電源部11に対する商用交流電圧V1の入力が停止した、あるいはAC−DCコンバータ30の機能が停止したことをAC信号Saで検知した場合に入るモードであって、その時点における二次電池20の残容量が最下限容量C0を上回っている場合は、二次電池20から負荷35に対して電力供給を続け、交流電源1が復帰するとそのまま「ACモード」に戻る。
しかしながら、二次電池20の残容量が最下限容量C0をも下回った場合にあっては、コンピュータ装置10に対する所定のシャットダウン操作を自動的に行って停止操作を行い、「停止モード」に移る。なお最下限容量C0は、コンピュータ装置10およびそのコンピュータ装置10が接続されているシステムに悪影響を与えない、例えばデータの破壊を未然に防止しながら正常にコンピュータ装置10を停止するのに必要な電力に相当する二次電池容量である。
以下図4に示す説明図に基づいて、負荷35に対する供給電力と各動作モードとの関係を更に具体的に説明する。なお図4(a)において示す供給電力のうち、左斜線部分は交流電源側から負荷35に供給される電力量を、右斜線は二次電池側から供給される電力量を、縦斜線は二次電池20に対する充電に供する電力量を各々示す。
時刻t0に、コンピュータ装置10の電源プラグを介して商用交流電圧V1を入力したあと電源スイッチをオンして起動するのと同時に停止モードからACモードに入り、CPU35aに対する負荷が急激に増大し供給電力は下限電力P1を超えて更に上昇する。この時点では二次電池20は満充電状態であるから、電源部12はACモードを続ける。
必要なソフトウェアが立ち上がるのにつれて負荷量は減少するので、電源部11からの供給電力も次第に減少する。そして時刻t1において供給電力が下限電力P1を下回ると、AC−DC変換回路29の動作が停止されるのと同時にDCモードに入り、二次電池20からのみ電力供給がなされる様になる。更に時刻t2になるとCPU35aはスリープモードに入って、負荷電力はメモリ35b上のデータを保存するような必要最小限に抑制される。
時刻t3に負荷が増大し、時刻t4に供給電力が下限電力P1を超えると二次電池20からの放電が停止されるとともに、AC−DC変換回路29が再起動して商用交流電源1から負荷35に電力が供給される。
負荷35に供給される電力が時刻t5において上限電力P2を超えると、その上限電力P2を超える部分の電力については、放電回路22が働いて二次電池20から供給される。それと同時に、二次電池20の残容量は徐々に減少するが、時刻t6に供給電力が上限電力P2を下回るのと同時に放電回路22に代えて充電回路21が作動可能となる。
そして、かかる段階で二次電池20の残容量が規定容量C2を下回っていると、上限電力P2から負荷35に供給される電力を引いた量の電力を限度とする電力が充電回路21を通じて二次電池20に供給され、二次電池20の充電が行われる。
また、時刻t7からピークカットモードに戻った場合にあっても、時刻t8において二次電池20の充電容量が下限容量C1に達すると、それ以後は放電回路22による二次電池20の放電が停止されることにより残容量を下限容量C1に維持すると同時に、上限電力P2を下回る分の電力に加えて、上限電力P2を超える電力分についても交流電源側から供給される。
そして、時刻t9に負荷35に対する供給電力が上限電力P2を下回るのと同時に、その下回った分の電力分に対応して、二次電池20の充電が満充電に達する時刻t10まで行われるのである。
なお、上記したピークカットモードにおける上限電力P2の値を固定した例を示したが、例えば二次電池20の残容量の増減に対応して自動的に変更させることもできる。二次電池20の残容量が大きい間はピークカットを行う割合を大きくし、残容量が下限容量C1に近づくにつれてピークカット量を減少させるのである。また上限電力P2を変更させるタイミングも、秒単位から日単位まで任意に設定変更できる。
次に、上記した「第1充電モード」および「第2充電モード」について詳細に説明する。
「第1充電モード」は、上記した「ACモード」中にあって、一定期間毎に満充電を超える電力を二次電池20に供給するものである。この場合にあっても、充電のために消費される電力の和が上限電力P2を超えないように、充電回路21における電流制御が行われる。
二次電池20の充電量が100%(満充電)になった時点からは、充電電流を最大0.2CA程度以下とし、計算上120%程度になるまで充電が持続される。例えば0.2CAの定電流充電の場合は、1時間継続して充電した後、充電回路21を停止して「ACモード」に戻る。
なお充電量100%の検知は、本実施例にあっては、充放電電流センサ41を用いた二次電池20に対する充放電電流Iaに基づく積算電力量から計算を利用して行っている。しかしながら、この充電量が100%に達したのちの充電モードをここでは「均等充電モード」と呼ぶことにすると、この均等充電モードに移行するポイントの検知は、前記した計算による方法に限定されるものではない。例えば、電池温度Taの時間変化率がある設定値以上になった時点とする、電池電圧V6が上昇後下降に転じて更にある設定値以上降下した時点とする、電池電圧V6の時間に対する二次微分が充電量100%に近い領域で正から負に変化した時点とする、等の方法がある。また均等充電モードでの充電量も、こうした方法に応じて適正な設定量とし、必ずしも20%に限定されない。
この「第1充電モード」が動作している期間は、「ACモード」が継続している、つまり上限電力P2を超える負荷電流が必要とされないことが望ましい。そのため、コンピュータ装置10が高負荷運転に入らない時期を選ぶ必要がある。コンピュータ装置10の運転状況は、設置されている状況、与えられる運転機能、使用環境等に応じて異なるが、一般に1週間単位である特徴的な運転パターンが見られる。
その中で、「ACモード」が継続している頻度の高い、ある曜日のある時間帯をこの「第1充電モード」の動作時間帯として設定する。本発明は、定期的に実施するこの「第1充電モード」の時間帯を、週を単位とする上記時間帯に設定することを特徴とする。必ずしも毎週実施する必要はなく、2週に1回、あるいは3週に1回という具合に実施してもよい。
本実施例における二次電池20として使用したニッケル水素電池での、自己放電特性、充放電によるセル間での充電量バラツキの発生を勘案すると、1から4週に1回の実施が望ましく、設置される温度環境が40℃を超える場合には、1から2週に1回の実施が望ましい。勿論この頻度は、今回試作したニッケル水素電池や現在市販されているニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池の特性を基にしたものであり、電池性能の向上や新たな電池系の開発に応じて設定されるべきものである。ただ、いずれの場合でも、週を単位とした定期的に実施することに変わりはない。
「第1充電モード」に関わるもう1つの特徴が、二次電池20の充電量の制御に用いる基準点として、「第1充電モード」を実施した直後の充電量を100%とすることである。即ち、「第1充電モード」を実施して電池容量が120%に達する毎に、100%の基準点をリセットする。
単純には、この後の充放電電力を積算し、加減算によりその時点での二次電池20の充電量を求め、制御に使用する。しかしながら、二次電池20の設置場所が比較的に高温になる場所、例えば40℃を超える場所に設置されるような場合には、自己放電に伴う充電量の減衰を考慮する必要がある。その場合、減衰量を温度と時間をパラメータとするデータテーブルとして与えてもよいし、ある近似関数、例えばexp(−t/τ)(但し、tは時間、τはある時定数)で与えてもよい。
なお、上記した「第1充電モード」の実施時間帯であるが、コンピュータ装置10の使用者が適正な時間帯に任意に設定する態様の他に、コンピュータ装置10の負荷電力の推移を自動的に記録し、実際の運転パターンから適正な時間帯を自動設定する態様も考えられる。いわゆる学習機能を付与することで、より適正な時間帯に設定することが可能になる。この場合も、週を単位として定期的に実施することに変わりはない。
次に「第2充電モード」は、「停止モード」からコンピュータ装置10を立ち上げた、すなわち運転を再開させた場合に実施されるもので、バックアップ機能を回復させる目的で行われるものである。
コンピュータ装置10を起動すると、まず「ACモード」に入って起動手続が実施され、その起動手続が終了した時点にて、「第2充電モード」が開始される。
ところで、コンピュータ装置10が「停止モード」に入った場合には、通常は二次電池20の残容量が最下限容量C0を下回っており、バックアップ機能をできるだけ短時間に回復することがコンピュータ機器の信頼性に繋がる。
そこで、負荷35に供給される電力と充電のために消費される電力の和が上限電力P2を超えない範囲で、かつ二次電池20の充電能力以下のある充電電流設定値(例えば、3CA)を最大電流とするように、充電回路21において電流制御が行われる。そして積算計算による充電量が、上限容量C3と最下限容量C0の差に対応する値になった時点で、充電モードを「第1充電モード」に切り換える。
なお、停電に起因してコンピュータ装置10がシャットダウンした場合にあっては、商用交流電源1が復帰するのと同時に、コンピュータ装置10は自動的に起動動作が行われるとともに、二次電池20の残存容量は最下限容量C0を切る放電終止となっているのが一般的である。その場合にあっては、コンピュータ装置10を立ち上げる前に先ず第2充電モードに入り、上記した充電電流設定値で所定時間だけ二次電池20の充電を急速に行った後にコンピュータ装置10を立ち上げるように構成することもできる。この様な構成を採用すれば、バックアップ容量回復後の機器立ち上げとなり、二次電池20によるバックアップ効果がより発揮できる。
またコンピュータ装置10が「停止モード」になる場合として、上記の様な停電によるシャットダウン以外に、使用者が停止措置を施した場合もある。この場合、起動時における二次電池20の充電量は必ずしも最下限容量C0以下とは限らず、その時点における正確な充電残量が不明であるため、電池温度Taあるいは電池電圧V6による制御を併用する。
すなわち、電池温度Taの変化率、あるいは絶対値がそれぞれのある設定値を超えたとき、または充電電圧V6の変化率、あるいは二次微分の変化率がある設定条件になったときに充電量が上限容量C3に達したものと判断し、「第1充電モード」に切り換える。この場合における「第1充電モード」中での均等充電モードへの移行ポイントも、充電量を正確に見積もれないため、上記の電池温度Taあるいは電池電圧V6の時間変化を基にしている。
なお、電池でバックアップしたメモリまたは不揮発性メモリ上に、コンピュータ装置10の停止時における二次電池20の残容量と停止時刻に関するデータを記録することにより、再起動時における電池残量が比較的正確に把握できる場合にあっては、積算電力量による制御を主とすることもできる。
本実施例で用いたニッケル水素電池は、次の要領で作成した。正極はCoコートした水酸化ニッケル(固溶亜鉛量3%、Co量4%)を活物質とし、ポリエチレンテレフタレート(PTFE)、カルボキシメチルセルロース(CMC)をバインダ材としてペースト状にし、Ni発泡基材に塗布し、乾燥、プレスして作成した。負極は、一般に、AB5系と称される水素吸蔵合金(具体的な組成は、本発明では重要でないので省略する。)の一種を活物質とし、スチレンブチレンラバー(SBR)とCMCをバインダ材としてNiメッキしたパンチングメタル基材に塗布、乾燥、プレスして作製した。セパレータにはスルホン化ポリプロピレンを、電解液にはKOH30%水溶液を用いた。
高出力化のために、接合ポイントが10ケ所以上になるように工夫した集電部品を使って正負極から集電をとり、電池セルを作製したのち、化成工程を経てニッケル水素電池セルとして完成させた。実施例として試作したコンピュータ装置10の出力、UPS機能の設定時間の要請から、電池セルサイズは26φ×60mmとした。試作した電池の容量は5.8Ah、室温(25℃)での5CA容量は5.2Ahであり、充電保持率は45℃14日経過で80%であった。本実施例では、このセルを15本直列に接続して用いた。
上記した「第1充電モード」を例えば1週間に1回実施して本発明の実施例とし、100%までの充電(補充電)は週1回実施したが、均等充電モードを実施しなかった参考例との比較を行った。
UPSにピークカット機能を含む全モードを機能させて運転させ、10週後のセル間における充電量のバラツキ、即ち充電量最大のセルと最小のセルとの差を求めたところ、実施例では0.2Ahとなって初期のバラツキとほとんど変化が無かったのに対し、参考例では0.4Ahとなった。しかも100%の補充電を、自己放電補正を考慮して行ったのにも関わらず、8%程度のズレを生じていた。たまたま、今回の検討では、ズレはマイナス側に発生したが、補正の仕方によってはプラス側(過充電側)に発生することも予想され、場合によっては電池の損傷に繋がることも考えられる。一般的なコンピュータ機器の製品寿命が5年程度であることを考えると、上記バラツキないしズレは更に拡大すると予想され、「第1充電モード」の重要性が認識される。
本発明は上記の如く、ピーク時の電力の一部を二次電池20側から賄うことによって、交流電源の小型化を図ることができる。更に、負荷35における消費電力が小さい間は交流電源を停止して二次電池20から電力を供給する様に構成することにより、停電時におけるバックアップ電源としての機能を維持しながら、交流電源における電力損失を防止し、電源装置全体としての高効率化を図ることが可能となる。
更に満充電を超えた充電を行う「第1充電モード」の実施により、二次電池20が組電池で構成される場合にあっては特に電池セル間のバラツキを軽減し、正確な二次電池20の充電量を推定可能にすることで、組電池自体の長寿命化が実現でき、コンピュータ機器自体の長期信頼性を高めることができる。
また、均等充電の実施周期を週単位とするある一定期間とすることで、機器の運転に最も負担の無い時間帯に実施することを可能とし、トラブルの無い機器の運転を可能にする。また、二次電池20の充電制御が正確に行えることから、コンピュータ機器の運転信頼性も高まる。また均等充電の実施時間帯をシステム制御内容の学習に基づいて自動的に設定可能とすることにより、ユーザーの手間を要することなく最適なシステム管理が行える。
一方、機器の起動時に二次電池20に対して急速に充電をさせる「第2充電モード」の実施により、再起動直後におけるバックアップ機能回復までの時間を軽減し、停電や事故等に対する信頼性を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明にかかる電源装置の基本的な構成を示す概略図である。
図2は、本発明にかかる電源装置をサーバ用のコンピュータ装置における電源部に実施した一例を概略的に示すブロック図である。
図3は、電源部が備える各動作モードの関係を示す状態遷移図である。
図4は、電源部の動作の一例を示す説明図である。
本発明は、交流入力を直流電力に変換し負荷に供給する通信・情報機器用の電源装置に関し、特に無停電機能を持った電源装置に関する。
背景技術
従来この種の電源装置は、二次電池からの出力電圧をDC−AC変換して交流電圧を出力可能とする外付けの補助電源として例えば無停電電源装置(以下「UPS」という。)を備え、停電時には商用交流電源側からUPS側に出力を瞬間的に切り換えることにより、作業中のコンピュータ装置・データストレージ装置・ネットワーク機器あるいはその応用装置などの通信・情報機器が不用意に停止されることを未然に防止している。
例えば特開平9−322433号公報には、UPS内蔵の電源装置が開示されている。そこには、商用交流電源から直流電力に変換して負荷に供給する主電源部と二次電池(バッテリー)から電力を供給するUPS電源部を備え、両者から所定比率で負荷に電力供給することで効率を改善する、あるいは片方の故障時に他方が即座に電力供給を開始することで信頼性が高まる、との記載がなされている。
また特開2000−116029にも、UPS機能を機器電源に組み込んだバックアップ電源装置が開示されている。この装置構成では、交流−直流変換回路またはバックアップコンバータの一方から電力を供給することを特徴としている。定期的にバッテリーから直流電力を供給させ、電圧を検出することでシステムが正常に働くか否かの判定を行い、信頼性を高めることも明記されている。
しかしながら、無停電電源装置は入力から出力までの間に整流器、インバータという2段の変換器を通るため、効率が低下するという欠点を持つ。またインバータは、整流器やDC−DCコンバータにくらべ制御が複雑で、コストも高いという課題がある。
一方、コンピュータ装置やその応用装置にあっては、CPUを含めて回路素子の消費電力が低減された結果、起動初期の様な特別な場合を除いて定常的な動作時における負荷の消費電力は小さく、短時間のピーク電力を供給可能とするためだけに、大容量のAC−DCコンバータを用意しなければならない。更にこの種のAC−DCコンバータは、100〜200Vの交流高電圧を3〜12V程度の直流低電圧に変換するものが一般的であるが、特に軽負荷時においては交流電力から直流電力への変換効率が悪く省電力化が難しい。
更にまた、UPSとして外付けのものを使用する場合は、電源性能に合致したUPSを選定する必要があるが、外部に接続するUPSは汎用品であるため、負荷装置側で必要な電源仕様よりも大きな容量のUPSを選択せねばならないことが多く、体積やコストのスリム化が困難である。
また、UPSは並列冗長運転が難しく、冗長性を持たせると著しく高価になるため、一般に10kVA以下の容量の装置においては、UPS1台で負荷に電力を供給する構成となっている。しかし、UPSの故障時には負荷を停止せずにUPSを交換することは不可能であるため、例えばサーバやデータストレージ装置などの無停止・無瞬断運転が必要である装置では、信頼性が充分とはいえない。
他方、機器組み込みの場合は、電源に合わせた設計が可能であり、常にバックアップ電源装置を監視する動作の追加が可能であるため、高い信頼性が確保できる。その反面、設置容積が限られる、機器内部の回路による発熱の影響を受けるために二次電池の寿命が短くなる、といった問題が生ずる。
加えて、商用電源停電時以外に二次電池からの電力供給を行う方式の電源装置では、部分充放電が常時行われることになるため、二次電池の劣化が加速し、信頼性が損なわれるという問題がある。
発明の開示
本発明はかかる不都合に鑑みてなされたものであって、ピーク時の電力の一部を二次電池側から賄うことによってAC−DCコンバータの小型・小容量化を図るとともに、負荷における消費電力が小さい間はAC−DCコンバータを停止して二次電池から電力を供給する様に構成することにより、停電時におけるバックアップ電源としての機能を維持しながら、交流電源における電力損失を防止し、電源装置全体としての高効率化を図ることが可能な電源装置を提供することを目的とする。
本発明は更に、停電時におけるバックアップ機能を長期に亘り高い信頼性を持って維持し得る電源装置を提供することを目的とする。
本発明のもう1つの目的は、停電時のバックアップ電源としての機能を維持しながら負荷の程度に応じて電力の一部を二次電池装置側から供給することで高効率化を実現し得る電源装置において、その電源装置の長期信頼性を実現することにある。
本発明にかかる電源装置4は、図1にその全体的な構成を概略的に示すごとく、商用交流電源1から出力される交流電圧を直流電圧に変換し負荷35に電力を供給可能とする主電源部2と、二次電池20を電力供給源として負荷35に電力を供給可能とする補助電源部3とを備えたものである。
ここで、補助電源部3には、二次電池20の充放電手段5と、二次電池20の電池容量検出手段6と、充放電手段5における充放電量と充放電時期を規制可能とする制御手段7とを備え、その制御手段7が、二次電池20の残存容量と負荷側の必要電力量に基づいて制御動作を行う様に構成している。
すなわち、前記した主電源部2による電力の供給中にあっても、例えば4(a)で示す上限電力P2と下限電力P1間の様な予め設定した範囲を外れる大きさの負荷に対する電力供給が検出されると、補助電源部3の二次電池20から負荷35に対して電力が供給されることを特徴とする。
ここで供給電力が下限電力P1を下回った場合にあっては、二次電池20から負荷35に電力を供給するのと同時に、主電源部2による負荷35に対する電力の供給を強制的に停止する。また供給電力が上限電力P2を上回った場合にあっては、主電源部2から負荷35に対して供給される電力を上限電力P2に維持しながら、その上限電力P2を上回る電力分を補助電源部3から供給する。
一方、補助電源部3における二次電池20の充電残量が、例えば図4(b)で示す50%程度の下限容量C1を下回ると、上記した補助電源部3からの電力供給中であっても、その二次電池20から負荷35に対する電力供給を強制的に停止し、主電源部2からのみ負荷35に対して電力を供給する。
また二次電池20の充電残量が、例えば満充電容量C3よりやや低い規定容量C2を下回ったことが判定された場合、更に負荷35に対する供給電力が上限電力P2を下回り、且つ、補助電源部3から負荷35に対する電力供給が停止されている期間中に対応して、二次電池20に対して定常的な充電が行われる。
補助電源部3の二次電池20に対し、所定のタイミングで間欠的に、満充電量を超える電力を供給して充電することが好ましい。この満充電量を超える電力が供給される毎に、その時点における電池容量を基準値として設定し、それ以後の電池残容量の算出に利用する。
上記した満充電を超える充電を実施する間隔は、例えば1回/週、1回/2週あるいは1回/3週の様に、週を単位とする適当な頻度で行うのが望ましい。また実施の時間帯は、システムの運転に支障のない時間帯、換言すれば、前記補助電源部3が最も機能しない時間帯を選ぶ必要がある。
一般に、この発明が対象とする通信・情報機器8の運転状況は、1日単位、1週間単位、あるいは1年単位で周期的に変動すると考えられるが、最良とする時間帯の設定は1週間を単位とするのが実用上、最適と考える。
頻度については、実際に使用される二次電池20の性能に応じて設定する。その設定は、ユーザーが手動で設定することも可能であるが、電源装置4の運転状況に合わせて制御系が学習して自動的に設定する構成にすれば、ユーザーが特に設定しなくとも最適なシステム管理が行える。
上記した補助電源部3から負荷35側に電力を供給し、あるいは二次電池20側に給電(充電)する運転制御条件は、二次電池20の電力残容量と負荷35側の必要電力量に基づいて設定される。電力残容量は、上記した満充電を超える充電が行われた時点を基準時、即ち満充電時として以後の残容量を算出する。この計算は、例えば基準時以降に計測した充放電積算電力と、二次電池20の自己放電による容量減少分を勘案して求める。自己放電分は、前記した基準時からの経過時間、並びにある周期で測定された電池温度のデータに基づき計算する。
また本発明の電源装置4は、コンピュータ装置、データストレージ装置あるいはネットワーク機器の様な通信・情報機器8内に一体に内蔵された形態が望ましい。
また、本発明に用いる二次電池20は、ニッケル水素電池またはニッケルカドミウム電池であることが望ましい。負荷35の状況に応じて充放電を頻繁に繰り返すこと、機器内蔵とするために高い容量密度の電池が望ましいこと、火災の心配の少ないこと等の要請に適う電池として、現時点では上記2種の二次電池が相応しい。
発明を実施するための最良の形態
以下本発明にかかる電源装置を、図2に示すサーバ用のコンピュータ装置10における無停電式の電源部11に実施した一例を示す。但し、これに限らず、恒常的な動作を必要とする各種の電子機器(通信・情報機器)における電源や、その様な電子機器に電力を供給するために独立して動作する電源装置においても、ほぼ同様に実施できることは勿論である。
本発明にかかる電源部11は、図2においてその全体的な構成を概略的に示す如く、例えば100〜200V程度の交流電圧V1を出力する商用交流電源1に接続され、CPU35a、メモリ35bおよび入出力部(I/O)35cを始めとする各種負荷35に対して、例えば直流1〜5V程度の低圧直流電圧V4・V5を供給可能とするものである。
電源部11は、商用交流電圧V1を例えば48V程度の直流電圧V3に変換するAC−DCコンバータ30およびDC−DCコンバータ31と、前記した直流電圧V3を負荷35に応じた電圧V4・V5に変換するDC−DCコンバータ32およびVRM(Voltage Regulator Module)33と、二次電池装置12とから構成される。
主電源系では、入力交流電圧V1が200Vの場合、AC−DCコンバータ30で360V程度の高圧の直流電圧V2に変換し、次いでDC−DCコンバータ31で直流48Vの中圧の直流電圧V3に降圧する構成をとる。この構成により、力率を改善し電源高調波を抑制可能とする。なお、AC−DCコンバータ30とDC−DCコンバータ31・32は、必ずしも1つとは限らない。必要な負荷に応じて複数で構成される場合もあるし、冗長性を持たせて信頼性を高めるために必要数より多数で構成される場合もある。また、最終出力電圧も必ずしもV4・V5だけに留まらない。
二次電池装置12は、電池電圧V6を有する二次電池20と、その二次電池20に対する充電を可能とする充電回路21と、二次電池20から出力される電池電圧V6を昇圧し、DC−DCコンバータ31からの出力電圧V3と略一致させる放電回路22と、後記する各種の制御動作を行う制御回路23とから構成される。
二次電池20は、通常複数個の電池セルから構成される。電池電圧V6は特に制限はないが、上記した直流電圧V3の約1/3以上から同等電圧までであることが望ましい。また二次電池20は、無停電電源としての設計仕様にあわせて、出力性能と容量が定められる。
例えば本実施例のコンピュータ装置10用の電源部11では、最大出力電力が300Wであり、二次電池装置12のバックアップ機能は、充電残量が50%の段階で6分間電力を供給する仕様とした。DC−DCコンバータ31の出力電圧V3は48Vとし、定格二次電池電圧を18Vとした。二次電池20は、ニッケル水素電池セルを15セル直列に接続して構成した。バックアップ機能の要請から、サイズが26mmφ×60mmで、電池容量が5.8Ahのニッケル水素電池を後述する方法に従い作成して用いた。
充電回路21は、DC−DCコンバータ31から出力される直流電圧V3を降圧するとともに、制御回路23による制御に基づいて所定のタイミングで充電動作を行うことにより、二次電池20をできるだけ満充電状態に近い状態に維持できる様にしている。
放電回路22は、二次電池20の電池電圧V6を昇圧し、DC−DCコンバータ31から出力される直流電圧V3とほぼ等しい電圧を形成可能とする。更に、CPU35a、メモリ35bあるいはI/O35c等の負荷35に供給される電力の大小に対応し、制御回路23による制御動作によって、二次電池20から供給される電力の制御を可能とする。
制御回路23は、マイクロプロセッサを演算素子として使用し、プログラムで動作するものであって、各種センサからの入力に対応して電源部11における上記した充電回路21および放電回路22に制御信号Sb・Scを送って、所定の制御動作を行う。同時に、コンピュータ装置10の全体を制御するCPU35aとの間においても、I/O35cを介して電池管理や動作に関わる各種信号Sd・Seの受け渡しをし、二次電池装置全体の制御動作を行う。
センサとして、二次電池20の温度Taを測定する温度センサ40、充電および放電電流Iaを測定する充放電電流センサ41が付設され、また電池電圧V6、放電電圧V7を検出する手段を備えている。これらセンサからの信号が制御回路23に入力される。
かかるセンサから出力される信号に基づいて、二次電池20の充放電量および充放電時期を制御するとともに、検出された充放電電流Iaを積算することによって、二次電池20の充電残量をリアルタイムに把握可能とする。
更に、DC−DCコンバータ31から負荷35側に流れる電流Ibを、負荷電流センサ42で検出可能とする。なお本実施例にあっては、負荷電流センサ42を利用して負荷電流Ibの大きさを検出することにより供給電力の検出および制御が実質的に行われる様にしているが、供給電力を直接的に検出するようにしてもよい。
また、AC−DCコンバータ30からの出力電圧V2あるいはその検知処理信号を入力信号Saとして入力することにより、商用交流電源1からAC−DCコンバータ30までが正常に動作しているか否かを検出できる様にしている。これらの信号入力を利用し、下記の制御回路23における各種制御動作が行われる。
ここで電源部11は、上記の如く、二次電池20でバックアップされた無停電電源と略同様な動作を行う。あるいは、更に二次電池20の充放電を活用した様々な動作の態様もある。最も多機能な電源部11の動作を、充放電時期の制御動作を中心にして、図3に示す。
コンピュータ装置10が完全に停止した「停止モード」、交流電源のみで動作する「ACモード」、直流電源のみで動作する「DCモード」、交流電源による給電を主として直流電源による給電で不足分を補充する「ピークカットモード」、二次電池20を充電する「第1充電モード」、「第2充電モード」および「第3充電モード」、交流電源がオフされた際に直流電源で給電を補償する「バックアップモード」が存在する。
こうした各モード間を、負荷35に対する供給電力量、二次電池充電量、AC入力状態すなわち停電や機器故障か否か等に応じて自動的に切り換えて動作する。
本発明の特徴は、いずれの電源にあっても、あるいは他のモードの動作が追加された態様の電源においても、ピークカットモードと充電モードの動作機能にある。
ここで「停止モード」は、電源部11に対する商用交流電源1の供給の如何に拘らず、電源部11が強制的にオフされてコンピュータ装置10の動作が完全に停止されている状態である。
かかる状態に入るのは、コンピュータ装置10のメインスイッチを手動でオフさせるとともに、コンセントを抜いて商用交流電源1の供給を断った場合のほかに、コンピュータ装置10が動作中で且つ、商用交流電源1の供給が停電あるいはAC−DCコンバータ30の故障をはじめとする何らかの原因で停止することにより二次電池20によるバックアップモードに入っている期間中に、更に二次電池20の残容量が最下限容量C0を下回ったことが検出されることにより、二次電池20の残存容量を利用してCPU35aが所定のシャットダウン動作を行った場合である。
次に「ACモード」は、電源部11に商用交流電源1が接続されてAC−DCコンバータ30とDC−DCコンバータ31がオン状態にあり、且つ二次電池20の残容量が例えば満充電時の50%に設定した下限容量C1を上回って残存するとともに、負荷35に対する電力供給量が、AC−DC変換回路29からの定格出力である、予め設定された下限電力P1以上で上限電力P2以下の中領域にある場合に、二次電池20に対する充放電動作は行われず、専ら商用交流電源1からのみ負荷35に対して電力供給が行われる状態である。
更に「ピークカットモード」に入るのは、二次電池20の残容量が上記した下限容量C1を上回っている状態で、更に負荷35に供給される電力が上限電力P2を超えた大領域に入った場合である。
すなわち、AC−DC変換回路29から負荷35に電力を供給中にあっても、上限の設定電力P2を上回って電力が供給されたことが負荷電流センサ42によって検出された場合にあっては、その上回った分の電力が二次電池20側から供給される様に放電回路22の放電電流量を制御することにより、AC−DC変換回路29側から供給される電力量を前記した上限電力P2に維持しながら、不足する部分を二次電池20側から供給する。
ただし、かかる放電中に二次電池20の容量が下限容量C1を下回るか、負荷35に対する供給電力が上限電力P2を下回ると、二次電池20からの放電が停止され、商用交流電源1からのみ電力供給が行われる「ACモード」に戻る。
また「DCモード」に入るのは、二次電池20の残容量が下限容量C1を上回っている場合にあって、前記したピークカットモードとは逆に、負荷35に対する供給電力が下限電力P1を下回ったことが負荷電流センサ42により検出された場合である。
このモードに入ると、例えばAC−DCコンバータ30の動作を停止してDC−DCコンバータ31からの出力を止めると同時に、放電回路22を作動させることにより、負荷35に対する電力供給を専ら二次電池20からのみに制限している。
しかしながらこの場合にあっても、二次電池20による電力供給中に残容量が下限容量C1を下回るか、負荷35に対する電力供給量が下限電力P1を上回ると、AC−DC変換回路29を始動して「ACモード」に戻る。
「第3充電モード」は、上記した「ACモード」中にあって、二次電池20の残容量が、上記した下限容量C1より大きく満充電時の容量の様な上限容量C3より小さい範囲内で予め設定した規定容量C2を下回っていることが検出された場合に行われるものであって、更に負荷35に供給される電力と充電のために消費される電力の和が上限電力P2を超えないように、充電回路21における電流制御が行われる。そして、二次電池20の容量が上限容量C3になると、充電回路21を停止して「ACモード」に戻る。
また「バックアップモード」は、電源部11に対する商用交流電圧V1の入力が停止した、あるいはAC−DCコンバータ30の機能が停止したことをAC信号Saで検知した場合に入るモードであって、その時点における二次電池20の残容量が最下限容量C0を上回っている場合は、二次電池20から負荷35に対して電力供給を続け、交流電源1が復帰するとそのまま「ACモード」に戻る。
しかしながら、二次電池20の残容量が最下限容量C0をも下回った場合にあっては、コンピュータ装置10に対する所定のシャットダウン操作を自動的に行って停止操作を行い、「停止モード」に移る。なお最下限容量C0は、コンピュータ装置10およびそのコンピュータ装置10が接続されているシステムに悪影響を与えない、例えばデータの破壊を未然に防止しながら正常にコンピュータ装置10を停止するのに必要な電力に相当する二次電池容量である。
以下図4に示す説明図に基づいて、負荷35に対する供給電力と各動作モードとの関係を更に具体的に説明する。なお図4(a)において示す供給電力のうち、左斜線部分は交流電源側から負荷35に供給される電力量を、右斜線は二次電池側から供給される電力量を、縦斜線は二次電池20に対する充電に供する電力量を各々示す。
時刻t0に、コンピュータ装置10の電源プラグを介して商用交流電圧V1を入力したあと電源スイッチをオンして起動するのと同時に停止モードからACモードに入り、CPU35aに対する負荷が急激に増大し供給電力は下限電力P1を超えて更に上昇する。この時点では二次電池20は満充電状態であるから、電源部12はACモードを続ける。
必要なソフトウェアが立ち上がるのにつれて負荷量は減少するので、電源部11からの供給電力も次第に減少する。そして時刻t1において供給電力が下限電力P1を下回ると、AC−DC変換回路29の動作が停止されるのと同時にDCモードに入り、二次電池20からのみ電力供給がなされる様になる。更に時刻t2になるとCPU35aはスリープモードに入って、負荷電力はメモリ35b上のデータを保存するような必要最小限に抑制される。
時刻t3に負荷が増大し、時刻t4に供給電力が下限電力P1を超えると二次電池20からの放電が停止されるとともに、AC−DC変換回路29が再起動して商用交流電源1から負荷35に電力が供給される。
負荷35に供給される電力が時刻t5において上限電力P2を超えると、その上限電力P2を超える部分の電力については、放電回路22が働いて二次電池20から供給される。それと同時に、二次電池20の残容量は徐々に減少するが、時刻t6に供給電力が上限電力P2を下回るのと同時に放電回路22に代えて充電回路21が作動可能となる。
そして、かかる段階で二次電池20の残容量が規定容量C2を下回っていると、上限電力P2から負荷35に供給される電力を引いた量の電力を限度とする電力が充電回路21を通じて二次電池20に供給され、二次電池20の充電が行われる。
また、時刻t7からピークカットモードに戻った場合にあっても、時刻t8において二次電池20の充電容量が下限容量C1に達すると、それ以後は放電回路22による二次電池20の放電が停止されることにより残容量を下限容量C1に維持すると同時に、上限電力P2を下回る分の電力に加えて、上限電力P2を超える電力分についても交流電源側から供給される。
そして、時刻t9に負荷35に対する供給電力が上限電力P2を下回るのと同時に、その下回った分の電力分に対応して、二次電池20の充電が満充電に達する時刻t10まで行われるのである。
なお、上記したピークカットモードにおける上限電力P2の値を固定した例を示したが、例えば二次電池20の残容量の増減に対応して自動的に変更させることもできる。二次電池20の残容量が大きい間はピークカットを行う割合を大きくし、残容量が下限容量C1に近づくにつれてピークカット量を減少させるのである。また上限電力P2を変更させるタイミングも、秒単位から日単位まで任意に設定変更できる。
次に、上記した「第1充電モード」および「第2充電モード」について詳細に説明する。
「第1充電モード」は、上記した「ACモード」中にあって、一定期間毎に満充電を超える電力を二次電池20に供給するものである。この場合にあっても、充電のために消費される電力の和が上限電力P2を超えないように、充電回路21における電流制御が行われる。
二次電池20の充電量が100%(満充電)になった時点からは、充電電流を最大0.2CA程度以下とし、計算上120%程度になるまで充電が持続される。例えば0.2CAの定電流充電の場合は、1時間継続して充電した後、充電回路21を停止して「ACモード」に戻る。
なお充電量100%の検知は、本実施例にあっては、充放電電流センサ41を用いた二次電池20に対する充放電電流Iaに基づく積算電力量から計算を利用して行っている。しかしながら、この充電量が100%に達したのちの充電モードをここでは「均等充電モード」と呼ぶことにすると、この均等充電モードに移行するポイントの検知は、前記した計算による方法に限定されるものではない。例えば、電池温度Taの時間変化率がある設定値以上になった時点とする、電池電圧V6が上昇後下降に転じて更にある設定値以上降下した時点とする、電池電圧V6の時間に対する二次微分が充電量100%に近い領域で正から負に変化した時点とする、等の方法がある。また均等充電モードでの充電量も、こうした方法に応じて適正な設定量とし、必ずしも20%に限定されない。
この「第1充電モード」が動作している期間は、「ACモード」が継続している、つまり上限電力P2を超える負荷電流が必要とされないことが望ましい。そのため、コンピュータ装置10が高負荷運転に入らない時期を選ぶ必要がある。コンピュータ装置10の運転状況は、設置されている状況、与えられる運転機能、使用環境等に応じて異なるが、一般に1週間単位である特徴的な運転パターンが見られる。
その中で、「ACモード」が継続している頻度の高い、ある曜日のある時間帯をこの「第1充電モード」の動作時間帯として設定する。本発明は、定期的に実施するこの「第1充電モード」の時間帯を、週を単位とする上記時間帯に設定することを特徴とする。必ずしも毎週実施する必要はなく、2週に1回、あるいは3週に1回という具合に実施してもよい。
本実施例における二次電池20として使用したニッケル水素電池での、自己放電特性、充放電によるセル間での充電量バラツキの発生を勘案すると、1から4週に1回の実施が望ましく、設置される温度環境が40℃を超える場合には、1から2週に1回の実施が望ましい。勿論この頻度は、今回試作したニッケル水素電池や現在市販されているニッケル水素電池、ニッケルカドミウム電池の特性を基にしたものであり、電池性能の向上や新たな電池系の開発に応じて設定されるべきものである。ただ、いずれの場合でも、週を単位とした定期的に実施することに変わりはない。
「第1充電モード」に関わるもう1つの特徴が、二次電池20の充電量の制御に用いる基準点として、「第1充電モード」を実施した直後の充電量を100%とすることである。即ち、「第1充電モード」を実施して電池容量が120%に達する毎に、100%の基準点をリセットする。
単純には、この後の充放電電力を積算し、加減算によりその時点での二次電池20の充電量を求め、制御に使用する。しかしながら、二次電池20の設置場所が比較的に高温になる場所、例えば40℃を超える場所に設置されるような場合には、自己放電に伴う充電量の減衰を考慮する必要がある。その場合、減衰量を温度と時間をパラメータとするデータテーブルとして与えてもよいし、ある近似関数、例えばexp(−t/τ)(但し、tは時間、τはある時定数)で与えてもよい。
なお、上記した「第1充電モード」の実施時間帯であるが、コンピュータ装置10の使用者が適正な時間帯に任意に設定する態様の他に、コンピュータ装置10の負荷電力の推移を自動的に記録し、実際の運転パターンから適正な時間帯を自動設定する態様も考えられる。いわゆる学習機能を付与することで、より適正な時間帯に設定することが可能になる。この場合も、週を単位として定期的に実施することに変わりはない。
次に「第2充電モード」は、「停止モード」からコンピュータ装置10を立ち上げた、すなわち運転を再開させた場合に実施されるもので、バックアップ機能を回復させる目的で行われるものである。
コンピュータ装置10を起動すると、まず「ACモード」に入って起動手続が実施され、その起動手続が終了した時点にて、「第2充電モード」が開始される。
ところで、コンピュータ装置10が「停止モード」に入った場合には、通常は二次電池20の残容量が最下限容量C0を下回っており、バックアップ機能をできるだけ短時間に回復することがコンピュータ機器の信頼性に繋がる。
そこで、負荷35に供給される電力と充電のために消費される電力の和が上限電力P2を超えない範囲で、かつ二次電池20の充電能力以下のある充電電流設定値(例えば、3CA)を最大電流とするように、充電回路21において電流制御が行われる。そして積算計算による充電量が、上限容量C3と最下限容量C0の差に対応する値になった時点で、充電モードを「第1充電モード」に切り換える。
なお、停電に起因してコンピュータ装置10がシャットダウンした場合にあっては、商用交流電源1が復帰するのと同時に、コンピュータ装置10は自動的に起動動作が行われるとともに、二次電池20の残存容量は最下限容量C0を切る放電終止となっているのが一般的である。その場合にあっては、コンピュータ装置10を立ち上げる前に先ず第2充電モードに入り、上記した充電電流設定値で所定時間だけ二次電池20の充電を急速に行った後にコンピュータ装置10を立ち上げるように構成することもできる。この様な構成を採用すれば、バックアップ容量回復後の機器立ち上げとなり、二次電池20によるバックアップ効果がより発揮できる。
またコンピュータ装置10が「停止モード」になる場合として、上記の様な停電によるシャットダウン以外に、使用者が停止措置を施した場合もある。この場合、起動時における二次電池20の充電量は必ずしも最下限容量C0以下とは限らず、その時点における正確な充電残量が不明であるため、電池温度Taあるいは電池電圧V6による制御を併用する。
すなわち、電池温度Taの変化率、あるいは絶対値がそれぞれのある設定値を超えたとき、または充電電圧V6の変化率、あるいは二次微分の変化率がある設定条件になったときに充電量が上限容量C3に達したものと判断し、「第1充電モード」に切り換える。この場合における「第1充電モード」中での均等充電モードへの移行ポイントも、充電量を正確に見積もれないため、上記の電池温度Taあるいは電池電圧V6の時間変化を基にしている。
なお、電池でバックアップしたメモリまたは不揮発性メモリ上に、コンピュータ装置10の停止時における二次電池20の残容量と停止時刻に関するデータを記録することにより、再起動時における電池残量が比較的正確に把握できる場合にあっては、積算電力量による制御を主とすることもできる。
本実施例で用いたニッケル水素電池は、次の要領で作成した。正極はCoコートした水酸化ニッケル(固溶亜鉛量3%、Co量4%)を活物質とし、ポリエチレンテレフタレート(PTFE)、カルボキシメチルセルロース(CMC)をバインダ材としてペースト状にし、Ni発泡基材に塗布し、乾燥、プレスして作成した。負極は、一般に、AB5系と称される水素吸蔵合金(具体的な組成は、本発明では重要でないので省略する。)の一種を活物質とし、スチレンブチレンラバー(SBR)とCMCをバインダ材としてNiメッキしたパンチングメタル基材に塗布、乾燥、プレスして作製した。セパレータにはスルホン化ポリプロピレンを、電解液にはKOH30%水溶液を用いた。
高出力化のために、接合ポイントが10ケ所以上になるように工夫した集電部品を使って正負極から集電をとり、電池セルを作製したのち、化成工程を経てニッケル水素電池セルとして完成させた。実施例として試作したコンピュータ装置10の出力、UPS機能の設定時間の要請から、電池セルサイズは26φ×60mmとした。試作した電池の容量は5.8Ah、室温(25℃)での5CA容量は5.2Ahであり、充電保持率は45℃14日経過で80%であった。本実施例では、このセルを15本直列に接続して用いた。
上記した「第1充電モード」を例えば1週間に1回実施して本発明の実施例とし、100%までの充電(補充電)は週1回実施したが、均等充電モードを実施しなかった参考例との比較を行った。
UPSにピークカット機能を含む全モードを機能させて運転させ、10週後のセル間における充電量のバラツキ、即ち充電量最大のセルと最小のセルとの差を求めたところ、実施例では0.2Ahとなって初期のバラツキとほとんど変化が無かったのに対し、参考例では0.4Ahとなった。しかも100%の補充電を、自己放電補正を考慮して行ったのにも関わらず、8%程度のズレを生じていた。たまたま、今回の検討では、ズレはマイナス側に発生したが、補正の仕方によってはプラス側(過充電側)に発生することも予想され、場合によっては電池の損傷に繋がることも考えられる。一般的なコンピュータ機器の製品寿命が5年程度であることを考えると、上記バラツキないしズレは更に拡大すると予想され、「第1充電モード」の重要性が認識される。
本発明は上記の如く、ピーク時の電力の一部を二次電池20側から賄うことによって、交流電源の小型化を図ることができる。更に、負荷35における消費電力が小さい間は交流電源を停止して二次電池20から電力を供給する様に構成することにより、停電時におけるバックアップ電源としての機能を維持しながら、交流電源における電力損失を防止し、電源装置全体としての高効率化を図ることが可能となる。
更に満充電を超えた充電を行う「第1充電モード」の実施により、二次電池20が組電池で構成される場合にあっては特に電池セル間のバラツキを軽減し、正確な二次電池20の充電量を推定可能にすることで、組電池自体の長寿命化が実現でき、コンピュータ機器自体の長期信頼性を高めることができる。
また、均等充電の実施周期を週単位とするある一定期間とすることで、機器の運転に最も負担の無い時間帯に実施することを可能とし、トラブルの無い機器の運転を可能にする。また、二次電池20の充電制御が正確に行えることから、コンピュータ機器の運転信頼性も高まる。また均等充電の実施時間帯をシステム制御内容の学習に基づいて自動的に設定可能とすることにより、ユーザーの手間を要することなく最適なシステム管理が行える。
一方、機器の起動時に二次電池20に対して急速に充電をさせる「第2充電モード」の実施により、再起動直後におけるバックアップ機能回復までの時間を軽減し、停電や事故等に対する信頼性を向上させることもできる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明にかかる電源装置の基本的な構成を示す概略図である。
図2は、本発明にかかる電源装置をサーバ用のコンピュータ装置における電源部に実施した一例を概略的に示すブロック図である。
図3は、電源部が備える各動作モードの関係を示す状態遷移図である。
図4は、電源部の動作の一例を示す説明図である。
Claims (11)
- 商用交流電圧を直流電圧に変換し負荷に電力を供給可能とする主電源部と、二次電池を電力供給源として負荷に電力を供給可能とする補助電源部とを備えた電源装置であって、
前記補助電源部の二次電池に対し、所定のタイミングで間欠的に、満充電量を超える電力を供給して充電し、
前記補助電源部には、
前記二次電池の充放電手段と、二次電池の電池容量検出手段と、前記充放電手段における充放電量と充放電時期を規制可能とする制御手段とを備え、
該制御手段が、二次電池の残存容量と負荷側の必要電力量に基づいて制御動作を行うことを特徴とする電源装置。 - 商用交流電圧を直流電圧に変換し負荷に電力を供給可能とする主電源部と、二次電池を電力供給源として負荷に電力を供給可能とする補助電源部とを備えた電源装置であって、
前記補助電源部の二次電池に対し、所定のタイミングで間欠的に、満充電量を超える電力を供給して充電し、
前記補助電源部から負荷に電力が供給されるのは、負荷に対する供給電力が下限電力を下回った場合であって、
同時に前記主電源部による電力の供給を強制的に停止することを特徴とする電源装置。 - 商用交流電圧を直流電圧に変換し負荷に電力を供給可能とする主電源部と、二次電池を電力供給源として負荷に電力を供給可能とする補助電源部とを備えた電源装置であって、
前記補助電源部の二次電池に対し、所定のタイミングで間欠的に、満充電量を超える電力を供給して充電し、
前記補助電源部から負荷に対して電力が供給されるのは、負荷に対する供給電力が上限電力を上回った場合であって、
前記主電源部から負荷に対して供給される電力を前記上限電力に維持しながら、その上限電力を上回る電力分を前記補助電源部から供給し、
前記二次電池の充電残量が下限容量を下回ると、前記補助電源部から負荷に対する電力供給を強制的に停止し、前記主電源部からのみ負荷に対して電力を供給し、
前記二次電池の充電残量が規定容量を下回ると、
負荷に対する供給電力が前記上限電力を下回り、且つ、前記補助電源部から負荷に対する電力供給が停止されている期間中に、前記二次電池に対して充電が行われることを特徴とする電源装置。 - 前記満充電量を超える電力が供給される毎に、その時点における電池容量を基準値として設定し、それ以後の電池残容量の算出に利用する請求項1乃至3のいずれかに記載の電源装置。
- 前記電池残容量の算出は、
二次電池に入出力される電力量を積算することを基本とし、二次電池の電池温度と、前記基準値を設定した時点からの経過時間とに基づいて補正される請求項4記載の電源装置。 - 前記満充電量を超える電力が供給される時間間隔は、週を単位とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電源装置。
- 前記満充電量を超える電力が供給される時間帯は、前記補助電源部が最も機能しない時間帯に設定されている請求項1乃至3のいずれかに記載の電源装置。
- 前記補助電源部が最も機能しない時間帯は、装置全体の運転状況が学習され、自動的に設定される請求項7記載の電源装置。
- 前記主電源部の起動時に、前記補助電源部の二次電池に対して所定容量分の充電を行うとともに、
その充電時における充電条件が、充電すべき二次電池の電池性能と、前記主電源部の性能と、主電源部の負荷量に基づいて設定される請求項1乃至3のいずれかに記載の電源装置。 - 通信・情報機器内に一体に内蔵されている請求項1乃至9のいずれかに記載の電源装置。
- 前記二次電池が、ニッケル水素電池またはニッケルカドミウム電池である請求項1乃至10のいずれかに記載の電源装置。
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