JP3892571B2 - ゴムクロ−ラの製法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はゴムク−ラ中に埋設する芯金をゴム中の所定の位置に配置するゴムク−ラの製法を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
芯金を埋設したゴムク−ラの製法にあっては、埋設される芯金をモ−ルドの所定の位置にセットしなくてはならないが、通常は芯金に形成された一対の角部が嵌り合う窪みを形成した下モ−ルドを備え、この窪み内に芯金の角部を嵌合して芯金を所定の位置にセットし、これに上モ−ルドを合わせて未加硫ゴムを充填して加硫成型するものである。
【0003】
そして、通常はゴムク−ラの内周面に形成される突起と芯金の角部とは略同じ形状であるため、突起を形成する下モ−ルドの窪みは芯金の角部とはほぼ同じ形状となっており、このため芯金の角部をこれに嵌合するだけで芯金は正確な位置にセットされることになる。
【0004】
しかるにゴムク−ラの内周面に形成される突起と芯金の角部の形状とが大きく異なっている場合には、下モ−ルドの窪み内に芯金の角部を挿入しても芯金の正確な位置決めはなされない。
そして芯金の位置決めが不正確なまま加硫成型がなされてゴムク−ラが成型された場合には、ゴムク−ラのバランスがくずれるために走行時に不測の振動が生じたり、スプロケット、アイドラ−、ロ−ラ等との係合に不具合を生じ脱輪の発生も多くなってしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はかかるモ−ルド内での芯金の位置決めを正確にする方法を提供するものであり、加硫中におけるゴムの流れにも芯金のセット位置がずれることのないゴムク−ラの製法を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は以上の課題を解決するためになされたものであって、その要旨は、ゴムクロ−ラの内周面を画定するキャビテイを有する下モ−ルドと、ゴムクロ−ラの外周面を画定するキャビテイを有する上モ−ルドとを合致させ、キャビティ内部に芯金を配置し、これに未加硫ゴムを充填して加硫成型するゴムクロ−ラの製法において、下モ−ルドのキャビテイにゴムクロ−ラの突起を形成する一対の窪みを一定ピッチをもって連設し、更に当該一対の窪み間に芯金の中央部を挟む突条を形成し、芯金に形成された一対の角部を前記窪み内に納めると共に当該突条間に芯金の中央部を挟んで芯金を下モ−ルドにセットし、その後スチ−ルコ−ド及び未加硫ゴムをキャビテイ内に配置かつ充填し、未加硫ゴムを加硫成型するゴムクロ−ラの製法にかかるものである。
【0007】
そして、好ましくは、一対の突条間に芯金の中央部を挟んだ際、突条の先端は芯金中央部の厚さの略半分程度に達するもので、更に突条の強度の面を考慮すると、これが立ち上がる下モ−ルドにおける基部の幅が5〜15mmであるのが好ましい。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明は以上の構成を備えたものであり、下モ−ルドに芯金が正確にセットされることとなり、これによって得られるゴムク−ラはその内部に埋設された芯金の位置決めが正確になり、所期のゴムク−ラを得ることができることとなるのである。
【0009】
そして、これをゴムク−ラの側から考察すれば極めて耐久性の高いゴムク−ラを得ることとなるものである。即ち、ゴムク−ラにおける一対の突起間はスプロケットやアイドラ−の縁端部が接触しつつ転動することとなるが、芯金の突起間の中央部とゴムクロ−ラの内周面であるゴム部上を交互に転動し、このためゴム部間に集中して加わる歪みによって芯金の中央部とゴム部との接着界面に繰り返し歪みが集中し、ここに剥離を生じやすくなる。
【0010】
しかるに、この下モ−ルドにおける一対の突条、即ち芯金をモ−ルド内の所定の位置にセットする一対の突条によって、芯金の中央部とゴム部との境界部に凹条が形成されることになる。従って、この凹条がスプロケット等の転動時の歪みを吸収しかつ分散するものであって、この部位の接着剥離の発生を極めて低減することとなるのである。
【0011】
【実施例】
以下、本発明を図面をもって更に詳細に説明する。
図1は本発明に用いられる下モ−ルドの中央断面図であり、図2は下モ−ルドの窪み部における断面図である。そして図3は下モ−ルドのキャビティ平面図である。図中、符号1は下モ−ルドであり、この下モ−ルド1の中央のキャビティ2にはゴムクロ−ラの内周面より突出する突起を形成する一対の窪み3、3が備えられ、これが長手方向に一定ピッチをもって連続している。そして、この一対の窪み3、3間の前後に一対の突条4、4が窪み3、3とは逆側に突出して形成されたものである。
【0012】
下モ−ルド1のキャビティ2内にセットされる芯金10はその角部12を前記窪み3、3内に入れると共に、芯金10の中央部13を一対の突条4、4間にこれを挟み込ませてセットすることになる。即ち、芯金10は角部12が下モ−ルド1のキャビティ2内に挿入され、中央部13が一対の突条4、4にて挟まれてキャビティ2内の所定の位置にセットされる。尚、この芯金10にあって、角部12は芯金10の幅方向に長尺の形状としたものであり、下モ−ルド1の窪み3の形状とは大きく異なっている例である。
そしてこの状態で上モ−ルドを合わせ、これによって構成されるキャビティ内にスチ−ルコ−ドを張設し、かつ未加硫ゴムを充填して加硫することとなる。
【0013】
図4は本発明の製法にて得られたゴムクロ−ラの内周側平面図、図5は外周側平面図、図6は右側面図である。又、図7はA−A線での断面図であり、図8はB−B線での断面図である。図中、符号20はゴムクロ−ラであり、これは無端状のゴム弾性体21を基体とし、芯金10の翼部11がここに埋設され、これらを外囲いしてスチ−ルコ−ド22が共に埋設されている。そして芯金10の角部12に対してはその前後面121 、122 にゴム弾性体22と一体としたゴム部材23がこれを覆ってゴムクロ−ラの駆動突起24が形成されたものである。
【0014】
そして、芯金10の中央部13はゴムクロ−ラの内周面と略同一平面とされ、前後端には溝25が形成されるが、これは前記した下モ−ルド1に形成した一対の突条4、4にて形成されたものである。尚、溝25にて挟まれたゴム部30は芯金10の中央部13よりやや内周側に背丈を高くしておくのがよい。符号26はゴムラグである。
【0015】
本発明の製法によって得られるゴムクロ−ラ20は以上の通りであって、ゴム中に埋設された芯金10はゴムクロ−ラの所定の位置に配置されて埋設されるものであり、しかも芯金10の中央部の縁端に下モ−ルド1の突条4にて形成される溝25が構成されるものである。
【0016】
一般に、ゴムクロ−ラにあって、スプロケットやアイドラ−はゴムクロ−ラの内周面より突出する一対の突部間を転動する形式のものが殆どであるが、これは埋設された芯金の中央部との衝突が繰り返されることとなるため、ここに騒音と振動が生ずることとなる。しかるに、本発明によって得られたゴムクロ−ラ20はかかる衝突に基づく騒音と振動を低減するものとなる。即ち、芯金の中央部13の幅方向縁部にそって溝部25が形成されることから、スプロケットやアイドラ−は中央部13から芯金10の存在しないゴム部30に移動する際、及びゴム部30から芯金10の中央部13へ乗り上げる際に、特にゴム部30に集中する歪みをこの溝25にて吸収しかつ歪みを分散することとなり、スプロケットやアイドラ−の転動をスム−ズになし、かつゴム部30への亀裂、両者の界面剥離を生ずることなく走行することができることとなったものである。
【0017】
【発明の効果】
本発明のゴムクロ−ラの製法は以上の通りであって、芯金をゴムクロ−ラの所定位置に埋設可能としたものであって、更にこれにより得られるゴムクロ−ラは極めて特徴のあるものであり、その工業的価値は高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に用いられる下モ−ルドの中央断面図である。
【図2】図2は下モ−ルドの窪み部における断面図である。
【図3】図3は下モ−ルドの平面図である。
【図4】図4は本発明の製法にて得られたゴムクロ−ラの内周側平面図である。
【図5】図5は図4のゴムクロ−ラの外周側平面図である。
【図6】図6は図5のゴムクロ−ラの右側面図である。
【図7】図7はA−A線での断面図である。
【図8】図8はB−B線での断面図である。
【符号の説明】
1‥‥下モ−ルド、
2‥‥下モ−ルドのキャビティ、
3‥‥ゴムクロ−ラの突起を形成する窪み、
4‥‥窪み間に備えた突条、
10‥‥芯金、
11‥‥芯金の翼部、
12‥‥芯金の角部、
121 、122 ‥‥芯金の角部の前後面、
13‥‥芯金の中央部、
20‥‥ゴムクロ−ラ、
21‥‥ゴム弾性体、
22‥‥スチ−ルコ−ド、
23‥‥芯金の角部の前後面を覆うゴム部材、
24‥‥ゴムクロ−ラの駆動突起、
25‥‥窪み間に備えた突条にて構成される溝、
26‥‥ゴムラグ、
30‥‥隣接する芯金間のゴムクロ−ラ中央部のゴム部。
Claims (3)
- ゴムクローラの内周面を画定するキャビテイを有する下モールドと、ゴムクローラの外周面を画定するキャビテイを有する上モールドとを合致させ、キャビティ内部に芯金を配置し、これに未加硫ゴムを充填して加硫成型するゴムクローラの製法において、下モールドのキャビテイにゴムクローラの突起を形成する一対の窪みを一定ピッチをもって連設し、更に当該一対の窪み間に芯金の中央部を挟む突条を形成し、芯金に形成された一対の角部を前記窪み内に納めると共に当該突条間に芯金の中央部を挟んで芯金を下モールドにセットし、その後スチールコード及び未加硫ゴムをキャビテイ内に配置かつ充填し、未加硫ゴムを加硫成型することを特徴とするゴムクローラの製法。
- 突条間に芯金の中央部を挟んだ際、突条の先端は芯金中央部の厚さの半分に達する請求項第1項記載のゴムクローラの製法。
- 突条の下モールドにおける基部の幅が5〜15mmである請求項第1項記載のゴムクローラの製法。
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