JP3891324B2 - 微生物によるレボディオンの製造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、(6R)−2,2,6−トリメチルシクロヘキサン−1,4−ジオン〔以下、レボディオン(levodione)として言及する〕の微生物による製造に関し、特に、2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1,4−ジオン〔以下、ケトイソホロン(ketoisophorone)として言及する〕の特定の酵母との触媒反応によって、高純度のレボディオンを高収率で製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
レボディオンは、該ケトイソホロンをベーカーズイースト(baker's yeast)〔例えば、エナンチオ選択的生体触媒(Biotechnology of Vitamins、 Pigments and Growth Factors、 Ed. Erick J. Vandamme、 page 71、 Elsevier Applied Science、 London and New York)として機能する、サッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cervisiae)〕と接触させることにより、ケトイソホロン中の炭素−炭素二重結合の還元を通じて以前は調製された。しかしながら、レボディオンの収率があまりにも低いので、ベーカーズイーストは、工業的生産における使用には適さない。
【0003】
ベーカーズイーストを用いる製造方法と関連しており、かつ、工業的に実行できる製造方法を発展させるために打ち勝つべきであった、さらなる問題は以下のとおりであった:
1)酵母の反応活性の短い寿命のため、酵母細胞を再使用することができなかった。
2)触媒反応後に、培養溶液から酵母を分離することが難しかったため、複雑な精製工程が必要であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
ケトイソホロンから製造されるレボディオンの収率を増加させ、かつ、他の問題を克服するための広範な研究の結果として、ある酵母菌株が、今までよりもずっと効率的に、ケトイソホロンからレボディオンを製造することができることが分かった。従って、本発明は、少なくとも1種の資化可能な炭素源を含む、水、水混和性有機溶媒、又は、水及び該水混和性有機溶媒との混合物中で、少なくとも1種の酵母〔これは、ケトイソホロンをレボディオンに変換することができ、かつ、サッカロミセス ロウキシイ(ザイゴサッカロミセス ロウキシイ)(Saccharomyces rouxii (Zygosaccharomyces rouxii))、サッカロミセス デルブレッキイ(サッカロミセス ユニスポラス、トルラスポラ デルブレッキイ)(Saccharomyces delbrueckii (Saccharomyces unisporus、Torulaspora delbrueckii))、サッカロミセス ウイリアヌス(Saccharomyces willianus)、ザイゴサッカロミセス ベイリイ(Zygosaccharomyces bailii)、及びキャンディダ トロピカリス(Candida tropicalis)からなる種、並びに、それらの種の、機能的等価物、 継代培養物、変異体、及び変種からなる群から選択される〕とケトイソホロンを接触させ、続いて、生成したレボディオンを、反応培地から単離することを特徴とする、レボディオンの製造方法を提供する。
【0005】
【発明の実施の形態】
さらに、そうした酵母を、特定の固定化技術により包括し(entrap)、かつ、該触媒反応のためのそのような固定化酵母を使用することにより、高純度のレボディオンを、更に高収率で製造できることが分かった。これは、本発明の好ましい形態を表す。
【0006】
本発明の方法において、出発物質、又は「基質」として使用される、ケトイソホロンは、公知の物質であり、そして、それ自身、文献(例えば、US Patent 3, 960, 966で報告されているものなど)から知られた方法により容易に合成することができる。
【0007】
ケトイソホロンをレボディオンに変換する能力を有し、かつ、サッカロミセスロウキシイ(ザイゴサッカロミセス ロウキシイ)(Saccharomyces rouxii (Zygosaccharomyces rouxii))、サッカロミセス デルブレッキイ(サッカロミセス ユニスポラス、トルラスポラ デルブレッキイ)(Saccharomyces delbrueckii (Saccharomyces unisporus、Torulaspora delbrueckii))、サッカロミセス ウイリアヌス(Saccharomyces willianus)、ザイゴサッカロミセス ベイリイ(Zygosaccharomyces bailii)、及び、キャンディダ トロピカリス(Candida tropicalis)、並びに、これらの機能的等価物、継代培養物、変異体、及び変種からなる種の群に属する、あらゆる酵母を、この方法において使用することができ、好ましくは、寄託された酵母の次の群:
サッカロミセス ロウキシイ(ザイゴサッカロミセス ロウキシイ)(Saccharomyces rouxii (Zygosaccharomyces rouxii))HUT 7191 (IFO 0494)、
サッカロミセス デルブレッキイ(Saccharomyces delbrueckii) HUT 7116 (サッカロミセス ユニスポラス(Saccharomyces unisporus) IFO 0298)、
サッカロミセス デルブレッキイ(トルラスポラ デルブレッキイ)(Saccharomyces delbrueckii (Torulaspora delbrueckii)) HUT 7102、
サッカロミセス ウイリアヌス(Saccharomyces willianus)HUT 7106、
ザイゴサッカロミセス ベイリイ(Zygosaccharomyces bailii)ATCC 11486、及びキャンディダ トロピカリス(Candida tropicalis) IFO 1403、
並びに、それらの機能的等価物、継代培養物、変異体、及び変種:
から選択された、少なくとも1種の酵母を使用できる。
【0008】
サッカロミセス ロウキシイ(Saccharomyces rouxii)HUT 7191、サッカロミセス デルブレッキイ(Saccharomyces delbrueckii) HUT 7116、及びサッカロミセス デルブレッキイ(Saccharomyces delbrueckii) HUT 7102は、1987年に発行されたHUTカタログにおいて、それ自体列挙されている。しかしながら、1999年9月に発行されたHUTカタログでは、これらの微生物の1番目及び3番目が、それぞれザイゴサッカロミセス ロウキシイ(Zygosaccharomyces rouxii)HUT 7191及びトルラスポラ デルブレッキイ(Torulaspora delbrueckii)HUT 7102として分類し直され、そして、サッカロミセス デルブレッキイ(Saccharomyces delbrueckii) HUT 7116はもはやリストされていない。1996年に発行されたIFOカタログでは、“HUT 7116”がサッカロミセス ユニスポラス(Saccharomyces unisporus)IFO 0298として分類されている。
【0009】
これら酵母の中で、サッカロミセス ロウキシイ(ザイゴサッカロミセス ロウキシイ)(Saccharomyces rouxii (Zygosaccharomyces rouxii))HUT 7191 (IFO 0494)は、本発明の方法において使用するための、最も好ましいものの1つである。
【0010】
これらの好ましい酵母は、少なくとも1つの寄託機関:
アメリカンタイプカルチャコレクション(American Type Culture Collection (ATCC))(ブルバード マナサス大学10801、VA20100-2209、米国)、広島大学大学院先端物質科学研究科微生物系統保存室、及び財団法人発酵研究所 (IFO)(大阪市淀川区十三本町2丁目17−85):に寄託されてきた。それぞれについては、要請により誰でも直接関係のある寄託機関から入手することができる。
【0011】
資化可能な炭素源、資化可能な窒素源、無機塩などを含む成長培地中で酵母を培養し、続いて、従来の方法(例えば、遠心分離)により、培地から酵母細胞を分離することによる該方法において、使用する前に、本発明の方法で使用される酵母を前処理(pre-prepared)してもよい。酵母の培養は、一般に、20〜40℃、好ましくは25〜30℃の温度範囲で、3.0〜6.0、好ましくは4.3〜4.7のpH範囲で、及び、6〜48時間、好ましくは20〜30時間の間、好気的条件下で行われる。適当な資化可能な炭素源は、スクロース、ソルビトール、グルコースなどを含むが、その中で、グルコースが好ましい。適当な資化可能な窒素源は、硫酸アンモニウム、硝酸ナトリウム、ペプトン、アミノ酸、コーンスティープ酒(corn steep liquor)、麦芽抽出物、ぬか抽出物、酵母抽出物などを含む。適当な無機塩は、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウム、炭酸カルシウム、リン酸2カリウムなどを含む。
【0012】
本発明の方法は、水、水混和性有機溶媒、又は、水及び該水混和性有機溶媒の混合物中で行われる。水混和性有機溶媒としては、好ましくは、低級(C1-6−)アルカノール、特に、メタノール、エタノール、又はプロパノールが使用される。しかしながら、水は、コストや取り扱いの容易さのため、溶媒として好適に使用される。
【0013】
この方法は、一般に、20〜40℃、好ましくは25〜30℃の温度範囲で行う。他の反応条件のあらゆる組み合わせに対する、最適のより狭い温度範囲は、熟練者によって決定することができる。pHは、通常、3.0〜6.0、好ましくは4.0〜5.0である。通常、反応開始後2〜40時間で、好ましくは反応培地中のケトイソホロン濃度が、大変低いか、又は、ほとんどゼロの値に達したことを例えばガスクロマトグラフィのような分析方法を用いることにより確認した後に、反応を終了させることができる。最初のケトイソホロン濃度は、通常、0.3〜2.0重量%、好ましくは0.9〜1.0重量%である。
【0014】
酵母がケトイソホロンからレボディオンを製造するためのエネルギー源として、反応培地中に存在しなければならない、資化可能な炭素源としては、スクロース、ソルビトール、グルコースなどを使用することができるが、そのうちグルコースが好ましい。培地中のそうした炭素源の最初の濃度は、通常、2.0〜8.0重量%、好ましくは2.5〜3.5重量%である。
【0015】
本発明の方法は、バッチ的(回分的)、半連続的、又は連続的な態様で行うことができる。一つの特別の実施態様においては、酵母を、溶媒中、即ち、水、水混和性有機溶媒、又は、両者の混合物中で懸濁し、そして、懸濁液を反応装置に注ぐ。次に、ケトイソホロン及びグルコースを、さらなる溶媒に溶解し、そして、溶液を3.0〜6.0、好ましくは4.0〜5.0のpHに調整し、そして、反応装置中の酵母懸濁液に連続して加える。反応培地中に通気を始めた後で、ケトイソホロン及びグルコース溶液を、反応装置中の酵母懸濁液に付加することが続けられ、そして、得られた溶液を、ろ過により反応装置から連続して除去する。反応装置中で同じ容量を維持するために、添加及び除去の速度をおよそ同じ値に調整する。触媒反応は、一般に、20〜40℃、好ましくは25〜30℃の温度範囲で行う。pHを調整するための培地としては、好ましくは、水性硫酸(sulphuric acid)又は水酸化ナトリウムを使用できる。ケトイソホロンが酵母と反応する時間は、種々の条件により変化してもよい。しかしながら、除去した溶液中のケトイソホロンを連続して涸渇させるために、添加速度と除去速度の両方を調整することにより、該反応時間をあらかじめ決定してもよい。
【0016】
本発明の方法による、ケトイソホロンの酵母との触媒反応の一つの態様において、水若しくは水性溶媒中で浮遊状態にある酵母、又は、固定化された状態の酵母を、流動床反応装置(fluidized bed reactor)、又は、固定床反応装置(fixed bed reactor)に使用することができる。しかしながら、たとえ酵母の活性が減少しても、固定化状態での酵母の再活性化を容易に行うことができ、そして、触媒反応のための以前の繰り返し使用にもかかわらず、その酵母を使用することで、レボディオンを良い収率で製造することができる。従って、固定化状態の酵母を用いることで、レボディオンの生産性の改善を図ることができる。
【0017】
本発明の方法は、流動床反応装置、又は固定床反応装置を用いることで行うことができる。加えて、固定化酵母がケトイソホロンとの最初の触媒反応のために用いられるときは、通常、該固定化酵母の活性化を、反応前に行うことが好ましい。酵母の生長のための適当な条件下で、バブリング及び攪拌をしながら、固定化酵母を適当な栄養培地と接触させることにより、そうした活性化を行うことができる。
【0018】
1:流動床反応装置の使用
ケトイソホロン及びグルコースを、水又は水性溶媒中に溶解する。次に、得られた溶液及び固定化酵母を、反応装置に入れる。触媒反応を、通気及び攪拌することにより開始させる。ケトイソホロンの濃度は、通常、0.3〜2.0重量%、好ましくは0.9〜1.0重量%であり、そして、グルコースの濃度は、通常、2.0〜4.0重量%、好ましくは2.5〜3.0重量%である。触媒反応は、20〜40℃、好ましくは25〜30℃の温度範囲で、そして、3.0〜6.0、好ましくは4.3〜4.7のpH範囲で行ってもよい。通気速度(空気の体積/培地の体積/分:vvm)は、適当には0.5〜3vvm、好ましくは1〜2vvmである。反応時間は、条件により変化してもよい。しかしながら、反応は、通常、反応の開始後約8〜10時間で、好ましくはケトイソホロンの量が涸渇したことを確かめた後に、停止させる。
【0019】
触媒反応の終了時にレボディオンを単離するために、得られた溶液のみを反応装置から除去し、続いて、水又は水性溶媒で固定化酵母を洗う。次に、レボディオンを、合わせた溶液及び洗浄溶液から従来の方法により単離することができる。洗浄溶媒で洗浄することにより、固定化酵母を再活性化することができ、そして、その後、さらなる触媒反応のために繰り返して使用することができる。
【0020】
2:固定床反応装置の使用
固定化酵母を反応装置に入れる。ケトイソホロン及びグルコースを、水又は水性溶媒中に溶解し、そして、溶液のpHを3.0〜6.0、好ましくは5.0の値に調整する。ケトイソホロンの濃度は、通常、0.3〜2.0重量%、好ましくは0.9〜1.0重量%であり、グルコースの濃度は、通常、2.0〜4.0重量%、好ましくは2.5〜3.0重量%である。得られた溶液を、固定化酵母との反応のための反応装置に入れる。触媒反応は、20〜40℃、好ましくは25〜30℃の温度範囲で適当に行うことができる。反応時間は、条件により変化しても良い。しかしながら、反応は、通常、反応の開始後24〜48時間で、好ましくはケトイソホロンの量が涸渇したことを確認した後に、終了させる。触媒反応の終了後の操作は、前述のケース(ここで、流動床反応装置が用いられる)と同様である。
【0021】
酵母を固定化する方法は公知である:例えば、W. M. Fogarty et al., Microbial Enzymes and Biotechnology, 2nd Edition, Elsevier Applied Science, pp. 373-394 (1983)、又は、特開平6−61265号を参照。
【0022】
包括方法(entrapment method)により、酵母を固定化するために使用される担体の例は、次のもの:
(i)天然物から抽出される、多糖の高分子量ゲル(例えば、アルギン酸ナトリウム、トチャカカリウム(potassium carrageenan)、ゼラチン、及び寒天);
(ii)キトサンビーズ(これは、天然物由来の高分子量多糖からなる);
(iii)セラミックビーズ;及び
(iv)疎水性の光架橋性樹脂(hydrophobic photo-crosslinkable resin)〔これは、照射により重合する、1分子あたり少なくとも2個のエチレン性不飽和結合を有する〕:を含む。
【0023】
上記担体の中では、照射により重合する、疎水性の光架橋性樹脂、即ち、上記のivタイプが最も好ましく使用される。
【0024】
疎水性の光架橋性樹脂の例は、次のもの:
(iv,a)ポリプロピレングリコールと(メタ)アクリル酸との反応から形成されるウレタン付加物;
(iv,b)ポリエチレングリコールと(メタ)アクリル酸との反応から形成されるウレタン付加物;
(iv,c)ポリビニルアルコール及び
(iv,d)ウレタン付加物(iv,a)及び(iv,b)の混合物:を含む。
【0025】
これらの疎水性の光架橋性樹脂は、市販で入手することができ、例は、“BEL ENTG 3800”(関西ペイント株式会社、兵庫県、日本)である。
【0026】
上述の照射重合化した、疎水性の光架橋性樹脂を担体として使用することによる、酵母を固定化する方法の例は、次の工程:
【0027】
(a)疎水性の光架橋性樹脂、(b)光重合開始剤(例えば、ベンゾイン、アセトン、ベンゾインメチルエーテル、ナフトール、又は2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン〔C65COC(CH3)2OH〕)、(c)疎水性の光架橋性樹脂を希釈するための溶媒(例えば、石油ベンジン、ベンゼン、ヘキサン、エチレングリコール、又はホルムアルデヒド)、及び(d)酵母、の液状混合物を調製する工程、
【0028】
(a)、(b)、(c)及び(d)の成分を含む該混合物を、界面活性剤(例えば、硫酸ラウリルナトリウム又はグリセロール脂肪酸エステル)を含む水性溶媒に滴下して、固体ビーズを形成させる工程(この段階では、ビーズの直径は、通常、約0.1〜5mm、好ましくは約0.5〜3.0mmであるが、変化しても良い)、及び、
【0029】
約250〜600nmの波長の光線で、2〜5分間ビーズを照射する工程:を含む。
【0030】
出発時点の液状混合物における重量での、成分の比率、即ち、(a):(b):(c):(d)は、通常、それぞれ、100:0.1〜5: 10〜200:0.001〜50であるが、これに制限されるものでない。
【0031】
本発明の方法に関係する触媒反応により得られたレボディオンを精製する方法の例は、次の工程:
得られた反応溶液及び洗浄溶液の混合物をろ過するか、遠心分離することにより、固体不純物及び酵母細胞を除去する工程、
得られたろ液を、吸着樹脂(例えば、疎水性吸着樹脂)と接触させる工程、及び親水性有機溶媒(例えば、メタノール若しくはエタノールのような低級アルコール類又はアセトン)で、吸着されたレボディオンを樹脂から溶離する工程:を含む。
【0032】
そうしたアプローチを用いることで、高純度のレボディオンを得ることができる。
【0033】
該疎水性吸着樹脂の例は、芳香族系修飾型架橋ポリスチレン(SP−207)、及び芳香族系無置換型架橋ポリスチレン(SP−800及びSP−850)(三菱化学株式会社、東京、日本)である。これらの樹脂の中では、単位体積あたりのレボディオンに対する吸着容量が極めて高いため、SP−850が最も好ましい。疎水性吸着樹脂を、樹脂の体積の10〜20倍量の体積の溶液と、接触させることにより、溶媒中のレボディオンを、効率的に疎水性樹脂に吸着させることができる。溶離工程を行うとき、樹脂体積の2倍量のメタノールを、溶離溶媒として用いることが好ましい。プールされた溶離液を濃縮し、続いて、得られた濃縮された溶離液を冷却することにより、疎水性吸着樹脂から溶離されたレボディオンを結晶化させる。次に、レボディオンの結晶をろ過又は遠心分離により単離することができ、そして、このようにして、高収率で結晶を得ることができる。
【0034】
本発明の方法により、99%以上の純度を有するレボディオンを、70〜80%の回収率で製造することができる。
【0035】
次の実施例は、本発明をさらに詳しく例示する:
【実施例】
実施例1
酵母のスクリーニング
市販で入手することができるベーカーズイースト〔オリエンタルイースト(Oriental Yeast)株式会社、東京、日本:から入手できる;比較の目的のために使用される〕、及び、公的な寄託機関(ATCC、 HUT、又はIFO)から得られる、次の酵母:
サッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae) ATCC 7754 (比較の目的のためにも使用される)、
サッカロミセス ロウキシイ(ザイゴサッカロミセス ロウキシイ)(Saccharomyces rouxii (Zygosaccharomyces rouxii)) HUT 7191 (IFO 0494)、
サッカロミセス デルブレッキイ(Saccharomyces delbrueckii) HUT 7116 (サッカロミセス ユニスポラス(Saccharomyces unisporus)IFO 0298)、
サッカロミセス デルブレッキイ(トルラスポラ デルブレッキイ)(Saccharomyces delbrueckii (Torulaspora delbrueckii)) HUT 7102、
サッカロミセス ウイリアヌス(Saccharomyces willianus) HUT 7106、
ザイゴサッカロミセス ベイリイ(Zygosaccharomyces bailii) ATCC 11486、
キャンディダ トロピカリス(Candida tropicalis) IFO 1403
:を、グルコース、ポリペプトン、及び酵母抽出物を含む培地中で、30℃、45時間、それぞれ別々に培養し、次に、培養物中の酵母細胞を、遠心分離で集めた。
【0036】
それぞれの場合において、集めた酵母細胞を、イオン交換水中で80g/lの濃度で懸濁し、そして、水性培地のpHを4.2に調整した。別の作業において、ケトイソホロン及びグルコースを、イオン交換水に溶解して、両方を17g/lの濃度にし、そして、水性培地のpHを4.2に調整した。酵母懸濁液を、ケトイソホロン及びグルコースを含む水性溶液と1:1の体積比率で混合し、次に、反応を、30℃、16時間行った。反応の終了時に、7つのケースでレボディオンの濃度をガスクロマトグラフィーで分析し、それから、単位酵母あたりのレボディオン生産速度を、評価のために計算した。結果を表1に示す。
【0037】
【表1】
Figure 0003891324
【0038】
結果から、本発明で使用された酵母のそれぞれは、ベーカーズイースト(8.8)及びサッカロミセス セレビシエ(Saccharomyces cerevisiae) ATCC 7754(9.8)よりも、高い生産速度(10.5〜25.7)でレボディオンを製造することができることが明らかである。
【0039】
実施例2
固定化酵母を用いる触媒反応
攪拌式培養装置(stirred fermentor)を用いることで、与えられた重量%で、酵母エキス(0.5%)、ポリペプトン(1.0%)、グルコース(2.0%)、KH2PO4(0.5%)、及びMgSO4(0.2%)を含む培地中、サッカロミセス ロウキシイ(ザイゴサッカロミセス ロウキシイ)(Saccharomyces rouxii (Zygosaccharomyces rouxii)) HUT 7191 (IFO 0494)及びベーカーズイーストを、24時間、30℃で培養した。培養の開始後約12時間で、グルコースが生長段階の酵母細胞により涸渇したので、グルコースをその後定常速度で加えた。遠心分離により、細胞を培養物から集めて、次に、それをイオン交換水中に100g/lの濃度で懸濁した。200ppmのパラベンゾキノンを含む、光架橋性樹脂(ENTG−3800)の混合物を、予め調整し、そして、使用前に、室温で1週間以上貯蔵した。樹脂及びパラベンゾキノンの混合物、アルギン酸カルシウム溶液(1.8重量%)、細胞懸濁液、及び2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノンをそれぞれ、55.5:22.2:22.2:0.1の重量比率で混合した。3mmの直径を有する固体ビーズを生産するために、注射針を通じて、混合物を塩化カルシウム溶液(3.0重量%)に滴下した。ビーズを塩化カルシウム溶液から分離し、そして、直ちに、紫外線(360nm)で3分間照射した。照射後、ビーズをイオン交換水で洗浄した。このようにして、固定化酵母の調製を完了した。
【0040】
5Lの邪魔板付き縦型気泡反応装置を、それぞれの場合において反応のために使用した。反応装置を800gのそれぞれの固定化酵母で充填した。固定化酵母体積の3.5倍量の溶液〔これは、酵母エキス(0.1%)、グルコース(2.0%)、KH2PO4(0.2%)、及びMgSO47H2O(0.1%)を含んだものである〕を加え、そして、通気を7.0l/minの速度で始めて、酵母を活性化した。固定化酵母及び活性化溶液の温度を30℃に維持し、かつ、活性化中は、水酸化ナトリウム水溶液を加えることで、pHを4.5に維持した。24時間後にその活性化を終了し、そして、活性化溶液のみを反応装置から除去した。それから、35gのケトイソホロン及び75gのグルコースを反応装置に加え、そして、その容積をイオン交換水で3.5Lにした。7.0l/minの速度で通気を始め、そして、触媒反応を開始した。固定化酵母及び反応混合物の温度を30℃に維持し、発酵の間、4.5N水酸化ナトリウム溶液によりpHを4.5に維持した。
【0041】
図1は、固定化されたサッカロミセス ロウキシイ(ザイゴサッカロミセス ロウキシイ)(Saccharomyces rouxii (Zygosaccharomyces rouxii)) HUT 7191を用いる反応溶液中のケトイソホロン及びレボディオンの濃度変化の時間経過を示す。
【0042】
反応の終了時に、反応溶液を除去し、そして、ケトイソホロン及びグルコースをこれに加えて、もう一度触媒反応を行った。同じ方法で、10回、反応を繰り返した、即ち、10反応サイクルを行った。
【0043】
比較のために、図2では、上述と同じ条件下で、ベーカーズイーストを使用する反応溶液中のケトイソホロン及びレボディオンの濃度変化を示す。
【0044】
続いて、繰り返した反応のそれぞれの終了後に、反応溶液を反応装置から除去し、そして、固定化酵母体積の3.5倍量の水をこれに加え、そして、通気を10分間、7.0l/minの速度で行い、固定化酵母を洗浄した。その後は、洗浄溶液を抜き出し、次に、ケトイソホロン及びグルコースを反応装置に加え、触媒反応を再び行った。触媒反応及び固定化酵母の洗浄を、同じ方法で10回繰り返した(10サイクル)。
【0045】
図3は、洗浄工程を組み込む場合又は組み込まない場合の、サッカロミセス ロウキシイ(ザイゴサッカロミセス ロウキシイ)(Saccharomyces rouxii (Zygosaccharomyces rouxii)) HUT 7191を用いる連続発酵からの、加えられたケトイソホロンに対するレボディオンの回収率の変化を示す。
【0046】
実施例3
レボディオンの工業的規模での生産
サッカロミセス ロウキシイ(ザイゴサッカロミセス ロウキシイ)(Saccharomyces rouxii (Zygosaccharomyces rouxii))HUT 7191 (IFO 0494)を培養し、そして、大量の固定化酵母を実施例2で記述したのと同じ方法で調製した。
【0047】
1m3容積を有する邪魔板付き縦型気泡塔反応装置を、触媒反応のために使用した。反応装置を、予め調製した230kgの固定化酵母で充填した。固定化酵母体積の3.5倍量の溶液〔これは、与えられた重量パーセントで、酵母エキス(0.1%)、グルコース(2.0%)、KH2PO4(0.2%)、及びMgSO47H2O(0.1%)を含んだものである〕を、装置に加え、そして、通気を0.4Nm3/minの速度で始めて、酵母を活性化した。固定化酵母及び溶液の温度を30℃に維持し、そして、活性化の間、水酸化ナトリウム水溶液によりpHを4.5にした。24時間後に活性化を終了し、そして、活性化溶液を反応装置から除去した。次に、9kgのケトイソホロン及び30kgのグルコースを反応装置に加え、そして、容積をイオン交換水で1000lにした。通気を0.4Nm3/minの速度で始め、そして、触媒反応を開始した。固定化酵母及び溶液の温度を30℃に維持し、そして、反応の間、水酸化ナトリウム溶液によりpHを4.5にした。
【0048】
一旦ケトイソホロンの量が涸渇すれば、反応を終了させ、そして、得られた反応溶液を、反応装置から除去した。次に、固定化酵母体積の3.5倍量の水を反応装置に加え、そして、通気を0.4Nm3/minの速度で15分間行い、固定化酵母を洗浄した。洗浄溶液を排出した後、ケトイソホロン及びグルコースを上記と同量だけ反応装置に加え、反応を再び行った。反応時間は、通常、約8時間であるが、しかしながら、もし発酵を20回以上連続して行うならば、酵母の生産活性は下がり、そして、反応時間は10時間以上になり、結果として生産効率の減少となるであろう。従って、固定化酵母の活性化を、上述と同じ方法により約20回ごとに行った。その結果として、触媒反応に対して100回繰り返して使用されてきた固定化酵母であるにもかかわらず、酵母の活性は下がらなかった。
【0049】
得られた反応溶液及び抽出された洗浄溶液の混合溶液から、レボディオンを結晶化することにより、レボディオンの精製を行った。得られた混合溶液を、限外ろ過装置によってろ過したが、ここで、ろ過面積は5m2であった。流入速度を250l/hに設定した。ろ液を、150lの疎水性吸着樹脂セパビーズ SP-850(三菱化学株式会社、東京、日本)で充填した、200lのカラムに、200l/hの速度で加え、レボディオン、ケトイソホロン及び副生成物(例えば、アクチノール(actinol))を吸着させた。1回の吸着工程において、3000lのろ液を用いた。レボディオン、ケトイソホロン及び副生成物をカラムに吸着している樹脂を、50℃に加熱し、そして、50℃に予め加熱したメタノール溶液を200l/hの流速でカラムに加え、レボディオン、ケトイソホロン及び副生成物を溶離した。1回の溶離工程に対して、200lのメタノールを用いた。レボディオン、ケトイソホロン及び副生成物を含むメタノール溶液を、濃縮装置を用いることにより、減圧下、60℃で6倍に濃縮した。レボディオン、ケトイソホロン及び副生成物を含む濃縮液を、5℃に冷却し、そして、12時間以上の間、この温度に維持し、レボディオンを結晶化させた。この時、ケトイソホロン及び副生成物は、メタノール中に溶解したままであった。結晶化したレボディオンをろ過で集め、メタノールで洗浄し、表面のケトイソホロン及び副生成物を除去し、次に乾燥した。この製造方法を以上の工程をもって終了し、99%以上の純度を有するレボディオン結晶を得た。
【0050】
上述の方法を用いることにより、レボディオンを生産するための反応を、100回繰り返した。用いられたケトイソホロンを基準として、約70%の全体収率で、かつ、99%以上の純度を有する、およそ500kgのレボディオンを調製した。
【0051】
実施例4
固定化形態の酵母によるレボディオン生産性の評価
ベーカーズイーストによるレボディオン生産性と、フリーな細胞条件下でレボディオンを生産する大変高い能力を有する、サッカロミセス ロウキシイ(ザイゴサッカロミセス ロウキシイ)(Saccharomyces rouxii (Zygosaccaromyces rouxii)) HUT 7191 (IFO 0494)の生産性の比較を行ったが、そのために両方の酵母を固定化状態にした。
【0052】
固定化酵母の活性測定方法は次のようである:
【0053】
固定化酵母を、実施例1に記載されたのと同じ方法で調製し、活性化を行った。ケトイソホロン及びグルコースをイオン交換水に溶解し、それぞれ10g/l及び50g/lの最終濃度にし、そして、pHを4.5に調整した。固定化酵母(30g)を、予め調製したケトイソホロン及びグルコースの混合物(30ml)に懸濁し、そして、反応を30℃で開始した。反応溶液中のケトイソホロンが涸渇したとき、反応を終了させた。反応溶液中のレボディオン濃度を、ガスクロマトグラフィーで分析し、そして、それぞれの酵母によるレボディオンの生産性(g レボディオン/kg 酵母/h)を、次のような結果から評価した:
【0054】
【表2】
Figure 0003891324

【図面の簡単な説明】
【図1】固定化されたサッカロミセス ロウキシイ(ザイゴサッカロミセス ロウキシイ)(Saccharomyces rouxii (Zygosaccharomyces rouxii)) HUT 7191を用いる反応溶液中のケトイソホロン及びレボディオンの濃度変化の時間経過である。
【図2】ベーカーズイーストを使用する反応溶液中のケトイソホロン及びレボディオンの濃度変化である。
【図3】洗浄工程を組み込む場合又は組み込まない場合の、サッカロミセス ロウキシイ(ザイゴサッカロミセス ロウキシイ)(Saccharomyces rouxii (Zygosaccharomyces rouxii)) HUT 7191を用いる連続発酵における、加えられたケトイソホロンに対するレボディオンの回収率の変化である。

Claims (1)

  1. 少なくとも1種の資化可能な炭素源を含む、水、水混和性有機溶媒、又は、水及び該水混和性有機溶媒の混合物中で、2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1,4−ジオンを、少なくとも1種の酵母〔これは、2,6,6−トリメチル−2−シクロヘキセン−1,4−ジオンを、(6R)−2,2,6−トリメチル−シクロヘキサン−1,4−ジオンに変換することができ、かつ、サッカロミセス ロウキシイ(ザイゴサッカロミセス ロウキシイ)(Saccharomyces rouxii (Zygosaccharomyces rouxii))、サッカロミセス デルブレッキイ(サッカロミセス ユニスポラス、トルラスポラ デルブレッキイ)(Saccharomyces delbrueckii (Saccharomyces unisporus、Torulaspora delbrueckii))、サッカロミセス ウイリアヌス(Saccharomyces willianus)、ザイゴサッカロミセス ベイリイ(Zygosaccharomyces bailii)及びキャンディダトロピカリス(Candida tropicalis)からなる種、並びに、そうした種の、機能的等価物、継代培養物、変異体及び変種の群から選択される〕に接触させ、続いて、生成した(6R)−2,2,6-トリメチルシクロヘキサン−1,4−ジオンを反応培地から単離することを特徴とする、(6R)−2,2,6-トリメチルシクロヘキサン−1,4−ジオンの製造方法。
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